JP3647759B2 - ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第一部材と第二部材を枢着するヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
携帯式電子機器の典型例としては、ノート型パソコンや携帯式電話機などがあるが、この場合ヒンジ装置を用いてLCD側となる蓋体やフリップなどを開閉自在に設ける必要がある。
【0003】
この場合、例えば開閉する部材が重量のあるものの場合には、十分なトルク(大きな回動抵抗)が生じるように構成し、開閉する部材が回動途中でふらつかず、手を放して回動させることをやめたときその位置で回動停止するフリーストップが実現するようにすることが望ましい。
【0004】
例えば、本体側に枢着軸(回動軸や支点軸)を設け、開閉する部材側にこの枢着軸に被嵌する筒状の軸受部を設け、この軸受部の径寸法の設定によって締め付け力が生じるように被嵌して、この締め付け力による圧接摩擦抵抗によって大きなトルク(回動抵抗)を発生させるように構成する。更にこの回動抵抗が増大するように摩擦面を工夫したり、トルクを発生させる機構を別に組み込んでも良い。
【0005】
一方、閉塞状態では回動ロックされ、少なくとも多少の開放角度範囲までは閉塞付勢されるようにヒンジ装置を構成し、ヒンジ装置とは別に回動ロック機構や回動付勢機構を設けずとも、ヒンジ装置の構成によって閉塞付勢(閉塞方向へ回動付勢)されるように構成することが望ましい。
【0006】
例えば、ヒンジ装置にコイルバネ,皿バネなどによる係合付勢機構によって係合付勢される係合凸部と係合凹部を設け、閉塞時には互いに係合することで回動ロックされ、開放する場合には、係合付勢機構に抗して、係合凸部,係合凹部のいずれか一方を回動させて係脱するように構成し、この係合が係脱するまでは、係合凸部が係合凹部に係合付勢機構によって落ち込もうとする係合カム力が生じることで戻り方向に回動付勢(閉塞付勢)されるようにヒンジ装置を構成する。
【0007】
しかしながら、開閉時に大きなトルク(回動抵抗)を生じるように、例えば枢着軸に対する軸受部の締め付け力を大きくするなどして回動抵抗を大きくすると、前記係合カム力はこの回動抵抗に抗して働くものであるため、係合カム力が十分に発揮されず、ヒンジ装置による閉塞付勢機能や回動ロック機能が発揮されないおそれがある。
【0008】
また逆に、この係合カム力によって閉塞付勢がなされるようにすれば、開閉時に大きな回動抵抗が生じるようにすることができないため、開閉させる部材の重量が大きいとフリーストップを実現させることはできない。
【0009】
本発明は、このような問題点を簡易な改良で解決する画期的な創作であって、回動付勢(閉塞付勢)させることができ、且つ回動時(開閉時)には大きな回動抵抗を生じさせることができる。言い換えると、大きな回動抵抗を生じながらも、回動付勢(閉塞付勢)されなければならない回動位置では十分な係合カム力が生じるように、前記大きな回動抵抗が係合カム力が生じるときには自動的に減少するように構成した画期的なヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0011】
第一部材1と第二部材2とを枢着するヒンジ装置であって、第一部材1に連結する第一連結部3に枢着軸8を設け、第二部材2に連結する第二連結部4に前記枢着軸8に締め付け被嵌する断面C状の軸受部9を設け、前記第一連結部3に前記枢着軸8と共に回動する係合凸部6若しくは係合凹部7を設け、前記第二連結部4にこの係合凸部6若しくは係合凹部7に係合し、前記軸受部9と共に回動する係合凹部7若しくは係合凸部6を設け、この係合凸部6,係合凹部7の少なくとも一方を係合離反方向にスライド移動自在に設けると共に、この係合凸部6,係合凹部7の少なくとも一方が係脱するに際して離反方向に移動した際係合方向に付勢する係合付勢機構5を設けて、この係合付勢機構5により前記係合凸部6と係合凹部7との係合は係脱せず前記回動ロック状態が保持されるように構成し、前記係合凸部6,係合凹部7のいずれか一方を前記係合付勢機構5に抗して離反方向にスライド移動させつつ回動させることで前記係合凹部7に対して係合凸部6を係脱させ、前記枢着軸8に対する前記軸受部9の締め付け力による回動抵抗に抗して前記第一部材1に対して前記第二部材2を相対回動させるように構成したヒンジ装置において、前記枢着軸8に軸断面径が径小となる径小部10を設け、前記係合凸部6と係合凹部7との係合カム力による回動付勢力が生じる回動位置においては、前記径小部10に前記軸受部9のC状端部9Aが位置して枢着軸8に対する軸受部9の締め付け力が減少するように構成したことを特徴とするヒンジ装置に係るものである。
【0012】
また、前記枢着軸8に対する前記軸受部9の締め付け力が、前記径小部10に前記軸受部9のC状端部9Aが位置することで減少するように構成し、この締め付け力の減少によって前記枢着軸8に対する前記軸受部9の回動抵抗が減少して、この減少した回動抵抗に抗して前記係合凸部6と係合凹部7との係合カム力による回動付勢力が生じるように構成したことを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置に係るものである。
【0013】
また、前記径小部10に前記軸受部9のC状端部9Aが位置することで締め付け力が減少する際生じる回動付勢力が、前記係合凸部6と係合凹部7との係合カム力による回動付勢力を助長するように構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0014】
また、円柱状の前記枢着軸8の外周面長さ方向に平坦カット面を形成して前記径小部10を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0015】
また、金属板材で構成した前記第二連結部4の端部をカールして前記断面C状の軸受部9を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0016】
また、前記係合凹部7の凹部内を前記係合凸部6が係合する係合部分とし、この凹部間の頂面部13を前記係合凸部6が回動に際して前記係合付勢機構5により圧接した状態で摺動する摺動面13とし、前記係合付勢機構5によりこの係合凸部6がこの摺動面13から凹部内へ落ち込もうとする前記係合カム力によって回動付勢力が生じる回動付勢領域においては、前記軸受部9のC状端部9Aが前記枢着軸8の前記径小部10に位置して回動抵抗が減少した回動抵抗減少領域となるように設定して、前記係合カム力による回動付勢力により前記第一部材1に対して前記第二部材2が回動付勢されるように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0017】
また、前記第一部材1と前記第二部材2との基端部同志を枢着して、双方が重合した閉塞状態から第一部材1,第二部材2のいずれか一方を所定開放角度まで回動した開放状態に開閉できるヒンジ装置であって、少なくとも前記閉塞状態のとき、前記係合凸部6と前記係合凹部7とが係合した前記回動ロック状態となり、前記第一部材1に対して前記第二部材2が所定回動角度までは前記係合カム力によって閉塞付勢されるように構成し、この閉塞付勢に抗して前記係合凸部6と係合凹部7とを係脱させ、この係脱後前記軸受部9のC状端部9Aが前記径小部10から脱することで増大する前記枢着軸8に対する前記軸受部9の締め付け力による回動抵抗に抗して前記第一部材1に対して前記第二部材2を相対回動させるように構成したことを特徴とすう請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0018】
また、前記第一部材1と第二部材2との基端部同志を枢着して、双方が重合した閉塞状態から第一部材1,第二部材2のいずれか一方を所定開放角度まで回動した開放状態に開閉できるヒンジ装置であって、前記所定開放角度においては、前記係合凸部6と前記係合凹部7とが再び係合して前記回動ロック状態となるように構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0019】
また、前記請求項1〜8のいずれか1項に記載のヒンジ装置を枢着部に設けたことを特徴とするヒンジ装置を用いた携帯式電子機器に係るものである。
【0020】
また、前記第一部材1若しくは前記第二部材2としての本体部と、これに重合する前記第二部材2若しくは前記第一部材1としての蓋部若しくはフリップとを重合状態から所定開放角度まで開閉できるように枢着する枢着部に、前記請求項1〜のいずれか1項に記載のヒンジ装置を用いたことを特徴とするヒンジ装置を用いた携帯式電子機器に係るものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0022】
枢着軸8は、第一連結部3を介して第一部材1と共に回動し、この枢着軸8に被嵌した軸受部9は、第二連結部4を介して第二部材2と共に回動する。
【0023】
従って、例えば第一部材1に対して第二部材2を回動させると、枢着軸8に対して軸受部9が回動することとなる。
【0024】
この際、軸受部9は断面C状で枢着軸8に締め付け被嵌されているため、この締め付け力による回動抵抗が生じ(この他、回動面(摩擦面)を工夫(加工)したり、他に摩擦や回動抵抗を生じさせる付勢機構を設けて回動抵抗が更に増加するように設計しても良い。)、この回動抵抗に抗して第一部材1に対して第二部材2を回動することとなる。
【0025】
即ち、例えばこの軸受部9の径寸法の設定により回動抵抗を増減でき、この径寸法を小さくして締め付け力が増大するように設計することで、大きなトルク(回動抵抗)を生じるようにして開閉する部材(第二部材2)が重い部材でもフリーストップが実現するように設計することができる。
【0026】
また、一方、第一部材1と共に回動する係合凸部6若しくは係合凹部7を設け、言い換えると枢着軸8に対して少なくとも回動方向に固定配設される係合凸部6若しくは係合凹部7を設け、また第二部材2と共に回動する係合凹部7若しくは係合凸部6を設け、言い換えると軸受部9に対して少なくとも回動方向に固定配設される係合凹部7若しくは係合凸部6を設け、互いに係合する係合凸部6,係合凹部7の少なくとも一方を係合付勢機構5に抗して離反方向に移動自在に設ける。
【0027】
従って、例えば第一部材1に対して第二部材2を回動させると(枢着軸8に対して軸受部9を回動させると)、係合凸部6,係合凹部7のいずれか一方が第二部材2と共に回動しつつ、いずれか一方が係合付勢機構5に抗して離反方向に移動しながら前記係合が係脱する。
【0028】
即ち、係合凸部6,係合凹部7とが係合することで回動ロックされ、この係合が係脱する回動角度までは、係合付勢機構5に付勢され係合凸部6が係合凹部7に落ち込もうとする係合カム力が生じ、戻り回動方向に回動付勢力が生じることとなる。
【0029】
例えば、係合凸部6と係合凹部7とが係合した状態を第一部材1と第二部材2とが重合した閉塞状態としたとき、この閉塞状態は回動ロックされ、しかも、開放に際して係合が係脱する回動範囲までは、前記係合カム力によって閉塞付勢されることとなる。
【0030】
しかも、本発明は、前記枢着軸8に軸断面径が径小となる径小部10を設け、前記係合凸部6と係合凹部7との係合カム力による回動付勢力が生じる回動位置においては、前記径小部10に前記軸受部9のC状端部9Aが位置して枢着軸8に対する軸受部9の締め付け力が減少するように構成している。
【0031】
即ち、枢着軸8に対する軸受部9の締め付け力が、前記径小部10に前記軸受部9のC状端部9Aが位置することで自動的に減少するように構成し、この締め付け力の減少によって枢着軸8に対する軸受部9の回動抵抗が減少して、この減少した回動抵抗に抗して係合凸部6と係合凹部7との係合カム力による回動付勢力が生じるように構成している。
【0032】
従って、本発明は、回動付勢(閉塞付勢)させることができ、且つ回動時(開閉時)には大きな回動抵抗を生じさせることができる。言い換えると、例えば枢着軸8に対する軸受部9の締め付け力を大きくするなどして回動抵抗を大きくすると、前記係合カム力はこの回動抵抗に抗して働くものであるが、回動時(開閉時)には枢着軸8に対する軸受部9の締め付け力で大きな回動抵抗を生じながらも、回動付勢(閉塞付勢)されなければならない回動位置では、軸受部9のC状端部9Aが径小部10に位置するように設定することで、自動的に回動抵抗が減少し、そのため、十分な係合カム力が生じて閉塞付勢がなされる画期的なヒンジ装置となる。
【0033】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0034】
本実施例は、図面に示すようにラップトップタイプのノート型パソコンに適用した場合のもので、本体部を第一部材1とし、LCDを備えた開閉蓋2を第二部材2とし、本体部1と開閉蓋2とが重合した閉塞状態から開閉蓋2を例えば90〜120度程度まで回動した開放状態(使用位置)とすることができる枢着構造に本発明のヒンジ装置を適用している。
【0035】
本実施例では第一部材1(本体部)に連結する第一連結部3(連結金具)に枢着軸8を回り止め状態に設け、第二部材2(開閉蓋2)に連結する第二連結部4(連結金具)に前記枢着軸8の基部に締め付け被嵌する断面C状の軸受部9を設けている。
【0036】
この軸受部9は、金属板材で構成した前記第二連結部4の端部をカールして前記断面C状の軸受部9とし、この軸受部9の径寸法を枢着軸8の基部径よりやや径小として、枢着軸8に締め付け被嵌するように構成して、フリーストップを実現するに十分なトルク(圧接による回動抵抗)が生じるように構成している。
【0037】
また、この軸受部9の端部に本実施例では係合凸部6と対向してこの係合凸部6に係合する係合凹部7を軸受部9間を通る枢着軸8に対してスライド移動自在に設けると共に、枢着軸8の先端にカシメナット12によってプレート11を設け、このプレート11と係合凹部7との間に係合付勢機構5として皿バネ或いはコイルバネを設け、係合凸部6に対して係合凹部7が係脱に際して離反する際係合付勢するように構成している。
【0038】
また、本実施例では、この係合付勢機構5により前記係合凸部6と係合凹部7との係合は係脱せず前記回動ロック状態が保持されるように構成し、係脱凹部7を前記係合付勢機構5に抗して離反方向にスライド移動させつつ軸受部9と共に係合凸部6を回動させることで前記係合凹部7に対して係合凸部6を係脱させ、さらに枢着軸8に対する軸受部9のの締め付け力による回動抵抗に抗して前記第一部材1に対して前記第二部材2を相対回動させるように構成している。
【0039】
即ち、本実施例では前記第一部材1と前記第二部材2との基端部同志を枢着して、双方が重合した閉塞状態から第一部材1,第二部材2のいずれか一方を所定開放角度まで回動した開放状態に開閉できるヒンジ装置であって、少なくとも前記閉塞状態のとき、前記係合凸部6と前記係合凹部7とが係合した前記回動ロック状態となるように構成している。
【0040】
本実施例では、枢着軸8に軸断面径が径小となる径小部10を設け、前記係合凸部6と係合凹部7との係合カム力による回動付勢力が生じる回動位置においては、径小部10に軸受部9のC状端部9Aが位置して枢着軸8に対する軸受部9の締め付け力が減少するように構成している。具体的には前記枢着軸8の基部円柱部の外周面長さ方向に平坦カット面を形成して前記径小部10を形成している。
【0041】
つまり、前記係合凹部7の凹部内を前記係合凸部6が係合する係合部分とし、この凹部間の頂面部13を前記係合凸部6が回動に際して前記係合付勢機構5により圧接した状態で摺動する摺動面13とし、係合付勢機構5によりこの係合凸部6がこの摺動面13から凹部内へ落ち込もうとする前記係合カム力によって回動付勢力が生じる回動付勢領域においては、軸受部9のC状端部9Aが枢着軸8の径小部10に位置して回動抵抗が減少した回動抵抗減少領域となるように設定して、前記係合カム力による回動付勢力により前記第一部材1に対して前記第二部材2が回動付勢されるように構成している。
【0042】
従って、第一部材1に対して第二部材2を回動させると、枢着軸8に対して軸受部9が回動するが、この際、軸受部9は断面C状で枢着軸8に強力に締め付け被嵌されているため、この締め付け力による大きな回動抵抗が生じる(この他、回動面(摩擦面)を工夫(加工)したり、他に摩擦や回動抵抗を生じさせる付勢機構を設けて回動抵抗がさらに増加するように設計しても良い。)。
【0043】
一方第一部材1に対して第二部材2を回動させると枢着軸8に対して軸受部9を回動するが、このとき係合凹部7に対して係合凸部6が軸受部9と共に廻動しつつ係合凹部7が係合付勢機構5に抗して離反方向に移動しながら前記係合が係脱するようにしている。
【0044】
即ち、係合凸部6,係合凹部7とが係合することで回動ロックされ、この係合が係脱する回動角度までは、係合付勢機構5に付勢され係合凸部6が係合凹部7に相対的に回動して落ち込もうとする係合カム力が生じ、戻り回動方向に回動付勢力が生じるようにしている。
【0045】
従って、回動付勢(閉塞付勢)させることができ、且つ回動時(開閉時)には大きな回動抵抗を生じさせることができるものとなる。言い換えると、例えば枢着軸8に対する軸受部9の締め付け力を大きくして回動抵抗を大きくしたため、従来構成ならば前記係合カム力はこの大きな回動抵抗に抗して働くことになってしまうが、本実施例では回動時(開閉時)には枢着軸8に対する軸受部9の締め付け力で大きな回動抵抗を生じながらも、回動付勢(閉塞付勢)されなければならない回動位置では、軸受部9のC状端部9Aが径小部10に位置するように設定することで、自動的に回動抵抗が減少し、そのため、十分な係合カム力が生じて閉塞付勢がなされるヒンジ装置となる。即ち、枢着軸8に対する前記軸受部9の締め付け力が、径小部10に軸受部9のC状端部9Aが位置することで減少するように構成し、この締め付け力の減少によって枢着軸8に対する軸受部9の回動抵抗が減少して、この減少した回動抵抗に抗して前記係合凸部6と係合凹部7との係合カム力による回動付勢力が生じるように構成している。
【0046】
また、本実施例では係合凹部7の180度対称位置にV字状の凹部を形成し、前記所定開放角度においては、前記係合凸部6と前記係合凹部7とが再び係合して前記回動ロック状態となるように構成している。
【0047】
また、本実施例では、前記径小部10に軸受部9のC状端部9Aが位置することで締め付け力が減少する際生じる回動付勢力が、前記係合凸部6と係合凹部7との係合カム力による回動付勢力を助長するように構成している。
【0048】
即ち、本実施例では枢着軸8の基部円柱部をD形にカットした平坦面の端部、即ち、径小部10の端縁部を軸受部9のC状端部9A(先端側でも基端側のいずれでも良い。)が乗り越え、径小部10に達するとき、軸受部9の締め付け力が解放する際に生じる回動付勢力が、係合カム力による回動付勢力と向きとタイミングが一致するようにすることで、係合カム力を大きくするために係合付勢機構5を強力なものとしたり、係合凸部6と係合凹部7との係合傾斜面を急激にしなくても強力な回動付勢(閉塞付勢力)が生じることとなる。
【0049】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0050】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、簡易な構成で大きな回動抵抗を生じながらも、回動付勢(閉塞付勢)されなければならない回動位置では十分な係合カム力が生じるように、係合カム力が生じるときにはこの大きな回動抵抗が自動的に減少する画期的なヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器となる。
【0051】
即ち、本発明は、回動時(開閉時)には枢着軸に対する軸受部の締め付け力で大きな回動抵抗を生じながらも、回動付勢(閉塞付勢)されなければならない回動位置では、軸受部のC状端部が径小部に位置するように設定することで、自動的に回動抵抗が減少し、そのため、十分な係合カム力が生じて閉塞付勢がなされる画期的なヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器となる。
【0052】
また、請求項3に記載の発明においては、軸受部の締め付け力が解放する際に生じる回動付勢力が、係合カム力による回動付勢力と向きとタイミングが一致するようにすることで、係合カム力を大きくするために係合付勢機構を強力なものとしたり、係合凸部と係合凹部との係合傾斜面を急激にしなくても強力な回動付勢力(閉塞付勢力)が生じる極めて画期的なヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器となる。
【0053】
また、請求項3〜8記載の発明においては、更に簡単な構成で本発明を容易に実現できる、或いは一層使い易くなるなど極めて実用性に秀れたヒンジ装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の使用状態の説明斜視図である。
【図2】本実施例の説明分解斜視図である。
【図3】本実施例の大きな回動抵抗が生じている開閉時の枢着軸8と軸受部9との係合部分の説明断面図である。
【図4】本実施例の大きな回動抵抗が生じている開閉時の係合凸部6と係合凹部7との係合部分の説明断面図である。
【図5】本実施例の回動抵抗が自動減少した際の枢着軸8と軸受部9との係合部分の説明断面図である。
【図6】本実施例の回動抵抗が自動減少した際の係合凸部6と係合凹部7との係合部分の説明断面図である。
【符号の説明】
1 第一部材
2 第二部材
3 第一連結部
4 第二連結部
5 係合付勢機構
6 係合凸部
7 係合凹部
8 枢着軸
9 軸受部
9A C状端部
10 径小部
13 頂面部,摺動面

Claims (10)

  1. 第一部材と第二部材とを枢着するヒンジ装置であって、第一部材に連結する第一連結部に枢着軸を設け、第二部材に連結する第二連結部に前記枢着軸に締め付け被嵌する断面C状の軸受部を設け、前記第一連結部に前記枢着軸と共に回動する係合凸部若しくは係合凹部を設け、前記第二連結部にこの係合凸部若しくは係合凹部に係合し、前記軸受部と共に回動する係合凹部若しくは係合凸部を設け、この係合凸部,係合凹部の少なくとも一方を係合離反方向にスライド移動自在に設けると共に、この係合凸部,係合凹部の少なくとも一方が係脱するに際して離反方向に移動した際係合方向に付勢する係合付勢機構を設けて、この係合付勢機構により前記係合凸部と係合凹部との係合は係脱せず前記回動ロック状態が保持されるように構成し、前記係合凸部,係合凹部のいずれか一方を前記係合付勢機構に抗して離反方向にスライド移動させつつ回動させることで前記係合凹部に対して係合凸部を係脱させ、前記枢着軸に対する前記軸受部の締め付け力による回動抵抗に抗して前記第一部材に対して前記第二部材を相対回動させるように構成したヒンジ装置において、前記枢着軸に軸断面径が径小となる径小部を設け、前記係合凸部と係合凹部との係合カム力による回動付勢力が生じる回動位置においては、前記径小部に前記軸受部のC状端部が位置して枢着軸に対する軸受部の締め付け力が減少するように構成したことを特徴とするヒンジ装置。
  2. 前記枢着軸に対する前記軸受部の締め付け力が、前記径小部に前記軸受部のC状端部が位置することで減少するように構成し、この締め付け力の減少によって前記枢着軸に対する前記軸受部の回動抵抗が減少して、この減少した回動抵抗に抗して前記係合凸部と係合凹部との係合カム力による回動付勢力が生じるように構成したことを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置。
  3. 前記径小部に前記軸受部のC状端部が位置することで締め付け力が減少する際生じる回動付勢力が、前記係合凸部と係合凹部との係合カム力による回動付勢力を助長するように構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  4. 円柱状の前記枢着軸の外周面長さ方向に平坦カット面を形成して前記径小部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  5. 金属板材で構成した前記第二連結部の端部をカールして前記断面C状の軸受部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  6. 前記係合凹部の凹部内を前記係合凸部が係合する係合部分とし、この凹部間の頂面部を前記係合凸部が回動に際して前記係合付勢機構により圧接した状態で摺動する摺動面とし、前記係合付勢機構によりこの係合凸部がこの摺動面から凹部内へ落ち込もうとする前記係合カム力によって回動付勢力が生じる回動付勢領域においては、前記軸受部のC状端部が前記枢着軸の前記径小部に位置して回動抵抗が減少した回動抵抗減少領域となるように設定して、前記係合カム力による回動付勢力により前記第一部材に対して前記第二部材が回動付勢されるように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  7. 前記第一部材と前記第二部材との基端部同志を枢着して、双方が重合した閉塞状態から第一部材,第二部材のいずれか一方を所定開放角度まで回動した開放状態に開閉できるヒンジ装置であって、少なくとも前記閉塞状態のとき、前記係合凸部と前記係合凹部とが係合した前記回動ロック状態となり、前記第一部材に対して前記第二部材が所定回動角度までは前記係合カム力によって閉塞付勢されるように構成し、この閉塞付勢に抗して前記係合凸部と係合凹部とを係脱させ、この係脱後前記軸受部のC状端部が前記径小部から脱することで増大する前記枢着軸に対する前記軸受部の締め付け力による回動抵抗に抗して前記第一部材に対して前記第二部材を相対回動させるように構成したことを特徴とすう請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  8. 前記第一部材と第二部材との基端部同志を枢着して、双方が重合した閉塞状態から第一部材,第二部材のいずれか一方を所定開放角度まで回動した開放状態に開閉できるヒンジ装置であって、前記所定開放角度においては、前記係合凸部と前記係合凹部とが再び係合して前記回動ロック状態となるように構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  9. 前記請求項1〜8のいずれか1項に記載のヒンジ装置を枢着部に設けたことを特徴とするヒンジ装置を用いた携帯式電子機器。
  10. 前記第一部材若しくは前記第二部材としての本体部と、これに重合する前記第二部材若しくは前記第一部材としての蓋部若しくはフリップとを重合状態から所定開放角度まで開閉できるように枢着する枢着部に、前記請求項1〜のいずれか1項に記載のヒンジ装置を用いたことを特徴とするヒンジ装置を用いた携帯式電子機器。
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