JP3647561B2 - オレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィン系重合用触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法に関するものである。更に詳しくは、高結晶性で剛性の高い重合体を安定して製造できるような特定の成分を用いて調製したオレフィン系重合用触媒を用いたオレフィン、特にプロピレンの重合体もしくは共重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィンの中でも特にポリプロピレンは結晶性の高い耐薬品性等に優れたポリマーである。加えて剛性、引張強度、光学的特性、加工性が良好であり各種成形に利用されている。また、ポリプロピレンはポリスチレン等に比べて軽比重であり、容器、包装材等の分野で広く用いられている。
しかし、剛性、耐熱性において、ポリプロピレンはポリスチレン、ABS樹脂に比べ劣っている。
そこで、ポリスチレン、ABSが示す剛性、耐熱性と同等の物性をポリプロピレンに付与し、それらの代替としての用途拡大を図るべく、ポリプロピレンの立体規則性、結晶化性の向上のための検討がなされている。
【0003】
代表的なものとしては、マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与体を必須成分とする固体触媒成分と有機アルミニウム化合物と共に、フェニルトリエトキシシラン、エチルトリメチルシラン等のSi−O−C結合を有する有機ケイ素化合物、又は一般式SiR’R”n (OR)3-n (R’、R”及びRは炭化水素基、n=0〜2を示す。)で表される有機ケイ素化合物を用いることで、生成するポリプロピレンの立体規則性及び結晶性を向上するものである。
しかし、この触媒系によって製造されるポリマーの結晶性や剛性は未だ十分なものであるとは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたもので、高結晶性で剛性の高いオレフィン重合体もしくは共重合体、特にプロピレン重合体もしくは共重合体を安定して製造できる方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、鋭意研究した結果、以下に示すようなオレフィン系重合用触媒を用いることにより、その目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
(1)チタン化合物、マグネシウム化合物及び電子供与体を接触、反応させて得られる固体触媒成分と、一般式(1)
SiR1 m (OR2 )4-m ・・・(1)
(式中、R1 は炭素数1〜20個の分岐鎖状炭化水素基、直鎖状炭化水素基、又は環状飽和炭化水素基を示し、R2 は炭素数1〜4個の直鎖状炭化水素基又は分岐鎖状炭化水素基を示す。それらは同一であってもよいし、互いに異なってもよい。mは0〜3の実数を示す。)で表される有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、及び一般式(2)
【0006】
【化2】
【0007】
(式中、R3 及びR4 はそれぞれ炭素数1〜20個の置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、炭化水素基を含むシリル基、又は炭素数6〜12個の置換又は非置換の芳香族炭化水素基を示す。それらは同一であってもよいし、互いに異なってもよい。)で表されるアセチレン誘導体の組み合わせからなる触媒を用いて、オレフィンの重合もしくは共重合を行うことを特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
(2)オレフィンがプロピレンである上記(1)に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の固体触媒成分のうち、マグネシウム化合物としては、一般式(3)
MgR5 R6 ・・・(3)
で表されるマグネシウム化合物を用いることができる。
【0009】
前記の一般式(3) において、R5 及びR6 は、それぞれ炭化水素基、OR7 基(R7 は炭化水素基)、又はハロゲン原子を示す。より詳しくは、炭化水素基として、炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルアルキル基などを、OR7 基としては、R7 が炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルアルキル基などのものを、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素などを示す。また、R5 及びR6 は、同一でも異なってもよい。
【0010】
前記の一般式(3) で示されるマグネシウム化合物の具体例としては、Mg(CH3)2 、Mg(C2 H5)2 、Mg(i−C3 H7)2 、Mg(C4 H9)2 、Mg(C6 H13)2、Mg(C8 H17)2、Mg(C2 H5) (C4 H9)、Mg(C6 H5)2 、Mg(C6 H11)2、Mg(OCH3)2 ,Mg(OC2 H5)2 、Mg(OC4 H9)2 、Mg(OC6 H13)2、Mg(OC8 H17)2、Mg(OC6 H5)2 、Mg(OC6 H11)2、Mg(C2 H5)Cl、Mg(C4 H9)Cl、Mg(C6 H13)Cl、Mg(i−C4 H9)Cl、Mg(t−C4 H9)Cl、Mg(C6 H5)Cl、Mg(CH2 C6 H5)Cl、Mg(C2 H5)Br、Mg(C4 H9)Br、Mg(C6 H5)Br、Mg(C4 H9)I、Mg(OC4 H9)Cl、Mg(OC6 H13)Cl、Mg(OC6 H5)Cl、Mg(OC2 H5)Br、Mg(OC4 H9)Br、Mg(OC2 H5)I、MgCl2 、MgBr2 、MgI2 などを挙げることができる。
上記マグネシウム化合物は、金属マグネシウム又はマグネシウムを含有する化合物から調製することができる。例えば、マグネシウムジアルコキシドは、金属マグネシウムとアルコールから調製することができる。
【0011】
また、マグネシウム化合物は、ハロゲン化物をあらかじめ接触させておいてもよい。このハロゲン化物としては、SiCl4 、SiBr4 、SnCl4 、SnBr4 、HClなどを挙げることができる。これらの中では、特にSiCl4 が好ましい。
さらに、マグネシウム化合物は、シリカ、アルミナなどの支持体に担持されていてもよい。
以上のマグネシウム化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、ヨウ素などのハロゲン、珪素、アルミニウムなどの他の元素を含有してもよく、アルコール、エーテル、エステル類などの電子供与体を含有してもよい。
【0012】
本発明の固体触媒成分に用いるチタン化合物としては、一般式(4)
TiX1 p (OR8 )4-p ・・・(4)
(式中、X1 はハロゲン原子、特に塩素原子が好ましく、R8 は炭素数1〜10個の炭化水素基、特に直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、R8 が複数存在する場合にはそれらは互いに同じでも異なってもよい。pは0〜4の整数である。)で表されるチタン化合物を用いることができる。
【0013】
具体的には、Ti(OCH3)4 、Ti(OC2 H5)4 、Ti(O−n−C3 H7)4 、Ti(O−i−C3 H7)4 、Ti(O−n−C4 H9)4 、Ti(O−i−C4 H9)4 、Ti(OC6 H11)4、Ti(OC6 H5)4 などのテトラアルコキシチタン、TiCl4 、TiBr4 、TiI4 などのテトラハロゲン化チタン、Ti(OCH3)Cl3 、Ti(OC2 H5)Cl3 、Ti(O−i−C3 H7)Cl3 、Ti(O−n−C3 H7)Cl3 、Ti(O−n−C4 H9)Cl3 、Ti(OC2 H5)Br3 などのトリハロゲン化アルコキシチタン、Ti(OCH3)2 Cl2 、Ti(OC2 H5)2 Cl2 、Ti(O−i−C3 H7)2 Cl2 、Ti(O−n−C3 H7)2 Cl2 、Ti(OC2 H5)2 Br2 などのジハロゲン化ジアルコキシチタン、Ti(OCH3)3 Cl、Ti(OC2 H5)3 Cl、Ti(O−i−C3 H7)3 Cl、Ti(O−n−C3 H7)3 Cl、Ti(O−n−C4 H9)3 Clなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタンなどを挙げることができる。これらの中で、高ハロゲン含有チタン化合物、特にTiCl4 が好ましい。
これらのチタン化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
本発明の固体触媒成分に用いる電子供与体の典型的なものは、カルボン酸のエステル誘導体であり、好ましくは、芳香族カルボン酸のエステル誘導体であり、特に好ましくは、芳香族ジカルボン酸のエステル誘導体である。また、エステル部の有機基が直鎖、分岐又は環状の脂肪族炭化水素が好ましい。
【0015】
具体的には、フタル酸、ナフタレン−1、2−ジカルボン酸、ナフタレン−2、3−ジカルボン酸、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1、2−ジカルボン酸、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2、3−ジカルボン酸、インダン−4、5−ジカルボン酸、インダン−5、6−ジカルボン酸などのジカルボン酸のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、2−エチルヘキシル、3−エチルヘキシル、4−エチルヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルペンチル、3−エチルペンチルなどのジアルキルエステルが挙げられる。
【0016】
これらの中では、フタル酸ジエステル誘導体又はマロン酸ジエステル誘導体が好ましく、また、エステル部の有機基の炭素数が4個以上の直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素が好ましい。
この具体例としては、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジエチルなどを好ましく挙げることができる。
また、これらの芳香族カルボン酸ジエステル化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
本発明の固体触媒成分を得るには、上記のマグネシウム化合物、チタン化合物及び電子供与体を通常の方法で接触、反応させればよいが、以下のような使用量、条件及び手順で接触、反応させるのが好ましい。
上記チタン化合物の使用量は、上記マグネシウム化合物のマグネシウム原子1モルに対して、通常、0.5〜100モル、好ましくは、1〜50モルの範囲にするとよい。また、上記電子供与体の使用量は、上記マグネシウム化合物のマグネシウム原子1モルに対して、通常、0.01〜10モル、好ましくは、0.05〜1.0モルの範囲にするとよい。さらに、ハロゲン化剤としてSiCl4 を添加してもよい。
この接触・反応温度は、通常、−20〜200℃、好ましくは、20〜150℃の範囲にするとよく、接触・反応時間は、通常、1分〜24時間、好ましくは、10分〜6時間の範囲にするとよい。
【0018】
この接触手順については特に問わない。例えば、各成分を炭化水素などの不活性溶媒の存在下で接触・反応させてもよいし、予め炭化水素などの不活性溶媒で各成分を希釈して接触・反応させてもよい。この不活性溶媒としては、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
また、チタン化合物の接触・反応を2回以上行い、触媒担体としての役割をするマグネシウム化合物に十分担持させるとよい。
以上の接触・反応で得られた固体触媒成分は、炭化水素などの不活性溶媒で洗浄するのがよい。この不活性溶媒は、上記と同じでよい。また、この固体生成物は、乾燥状態又は炭化水素などの不活性溶媒中で保存することもできる。
【0019】
本発明のオレフィン系重合用触媒に用いられる有機ケイ素化合物は、一般式(1)
SiR1 m (OR2 )4-m ・・・(1)
で表されるものである。
【0020】
前記一般式(1) において、R1 は炭素数1〜20個の分岐鎖状炭化水素基、直鎖状炭化水素基、又は環状飽和炭化水素基を示し、好ましくは、炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリール基などが挙げられる。また、R2 は炭素数1〜4個の直鎖状炭化水素基又は分岐鎖状炭化水素基を示し、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。R1 及びR2 は、それぞれ同一であってもよいし、互いに異なってもよい。
【0021】
前記一般式(1) の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、テキシルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、ブチルルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、テキシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチル−t−ブチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリプロピルメトキシシラン、トリイソプロピルメトキシシラン、トリブチルメトキシシラン、トリイソブチルメトキシシランなどのアルキルアルコキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシランなどのシクロアルキルアルコキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどのフェニルアルコキシシランを挙げることができる。
【0022】
また、メチルシクロペンチルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、t−ブチルシクロペンチルジメトキシシラン、t−ブチルシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロペンチルシクロヘキシルジメトキシシランなども挙げることができる。
これらの中では、ジシクロペンチルジメトキシシラン、t−ブチルシクロペンチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシランなどが好適である。
また、これらの有機ケイ素化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
本発明のオレフィン系重合用触媒に用いられる有機アルミニウム化合物としては、アルキル基、ハロゲン原子、水素原子、アルコキシ基を有するもの、アルミノキサン及びそれらの混合物を用いることができる。具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジイソプロピルアルミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノクロリド、ジオクチルアルミニウムモノクロリドなどのジアルキルアルミニウムモノクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド、メチルアルミノキサンなどの鎖状アルミノキサンなどを挙げることができる。これらの有機アルミニウム化合物の中では、炭素数1〜5個の低級アルキル基を有するトリアルキルアルミニウム、特にトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムが好ましい。また、これらの有機アルミニウム化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】
本発明のオレフィン系重合用触媒に用いられるアセチレン誘導体は、一般式(2)
【0025】
【化3】
【0026】
で表されるものである。
前記一般式(2) において、R3 及びR4 は、それぞれ炭素数1〜20個の置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、炭化水素基を含むシリル基、又は炭素数6〜12個の置換又は非置換の芳香族炭化水素基を示す。炭素数1〜20個の置換又は非置換の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜20個のアルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基などが挙げられる。炭化水素基を含むシリル基としては、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基などが挙げられる。また、炭素数6〜12個の置換又は非置換の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ハロゲン化フェニル基、インデニル基、ハロゲン化インデニル基などが挙げられる。また、R3 及びR4 は同一でもよいし、異なったものでもよい。
【0027】
前記一般式(2) のアセチレン誘導体の具体例としては、3−ヘキシン、3−ヘプチン、3−オクチン、4−オクチン、3−ノニン、4−ノニン、3−デシン、4−デシン、5−デシン、ジイソプロピルアセチレン、1−フェニル−1−プロピン、1−フェニル−1−ブチン、1−フェニル−1−ペンチン、ジフェニルアセチレンなどが挙げられる。
これらの中では、3−ヘキシン、1−フェニル−1−ブチン、ジフェニルアセチレンなどが好ましい。
【0028】
本発明のオレフィン系重合体の製造方法は、マグネシウム化合物、チタン化合物及び電子供与体を接触、反応させて得られる固体触媒成分に、一般式(1)
SiR1 m (OR2 )4-m ・・・(1)
(式中、R1 、R2 及びmは上記と同じ。)で表される有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、及び一般式(2)
【0029】
【化4】
【0030】
(式中、R3 及びR4 は、上記と同じ。)で表されるアセチレン誘導体をさらに接触、反応させて得られるオレフィン系重合用触媒の存在下で、オレフィンの重合もしくは共重合を行うことを特徴とするものである。
【0031】
重合に使用できるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフインを挙げることができる。炭素数3個以上のα−オレフイン、特にプロピレンの重合に適用することにより、結晶化度の高い重合体を得ることができる。
【0032】
この製造方法は、重合方法及びその条件などには、特に制限はなく、溶液重合、スラリー重合、気相重合、バルク重合などのいずれにも適用可能であるが、スラリー重合が好適である。また、単段重合や連続重合のどちらにも適用可能であり、、異なる条件での2段階重合や多段重合にも適用可能である。さらに、重合時の触媒は、予めエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンなどのα−オレフィンで予備重合を行ったものを用いてもよい。
重合に使用できる溶媒としては、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0033】
重合条件における上記固体触媒成分の添加量は、スラリー重合又は溶液重合を例にとれば、固体触媒成分のチタン原子として、通常、0.001〜0.1ミリモル/リットル、好ましくは、0.005〜0.05ミリモル/リットルの範囲になるようにし、一般式(1) で表される有機ケイ素化合物の添加量はSi/Ti原子比が通常、1〜5000、好ましくは、5〜1000の範囲になるようにするとよく、有機アルミニウム化合物の添加量はAl/Ti原子比が通常、5〜10000、好ましくは、50〜5000の範囲になるようにするとよい。また、一般式(2) で表されるアセチレン誘導体の添加量は固体触媒成分のチタン原子に対して、通常、1〜10000、好ましくは、5〜1000の範囲になるようににするとよい。
【0034】
これらは、通常の方法で重合器に投入すればよく、その接触手順などは特に問わない。
重合系の圧力は、通常、常圧〜200kg/cm2 、好ましくは、2〜80kg/cm2 の範囲で、重合温度は、通常、10〜200℃、好ましくは、40〜100℃、重合時間は、通常、5分間〜10時間、好ましくは、10分間〜5時間とする。窒素などの不活性ガスを存在させてもよい。
重合に際しての分子量調節は、重合温度、触媒濃度、触媒モル比などの重合条件によりある程度可能であるが、水素の添加で行うのがより効果的である。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1) 固体触媒成分の調製
窒素で置換した内容積500mlの攪拌器付三つ口フラスコにジエトキシマグネシウム16g(0.14mol)を投入し、脱水処理したヘプタンを60ml加えた。40℃に加熱し、四塩化珪素2.45ml(22.5mmol)を加え、20分間攪拌した後、ジ−n−ブチルフタレートを12.7mmol加えた。この溶液を80℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを滴下ロートを用いて77ml(0.70mol)滴下した。内温を110℃とし、2時間攪拌して担持操作とした。その後、脱水ヘプタンを用いて充分に洗浄を行った。さらに四塩化チタンを122ml(1.12mol)加え、内温を110℃とし、2時間攪拌し、2回目の担持操作とした。その後、脱水ヘプタンを用いて充分洗浄を行い固体触媒成分を得た。
【0036】
(2) プロピレンのスラリー重合
内容積1リットルの攪拌機付ステンレス製オートクレーブを充分乾燥し、窒素置換の後、内部に脱水処理したヘプタン400mlを加えた。さらに、トリエチルアルミニウム2.0mmol、続いてジシクロペンチルジメトキシシラン0.25mmolを加え、上記固体触媒成分をチタン原子当たりで0.005mmol加え、攪拌翼の回転数400rpmで5分間攪拌を行った。その後、3−ヘキシンを0.25mmol添加し、水素ガスで1.2Kg/cm2 とし、続いてプロピレンを導入した。オートクレーブ温度は80℃、全圧は8Kg/cm 2とし、60分間、それを保った。その後、降温、脱圧し、内容物を取り出し、2リッットルのメタノールに投入した後、真空乾燥し、ポリプロピレンのパウダー143gを得た。
【0037】
(3) 造粒及び評価
得られたパウダーに、添加剤として、酸化防止剤:チバガイギー社製 イルガノックス1010を150ppm、滑剤:ステアリン酸カルシウムを100ppm、酸化防止剤:クラリアント社製 P−EPQを50ppm、中和剤:協和化学工業社製 DHT−4Aを50ppmを加えて、押出機で混練・造粒し、ペレットとした。
このペレットを用いてポリプロピレンの特性評価を行った。また、上記ペレットを板状にプレス成形し、切削によって引張弾性率測定用の試験片を作成し、物性評価を行った。
【0038】
なお、〔η〕は、デカリンに溶解して、135℃にて測定した。ΔH:融解エンタルピーは、示差走査熱量計(PERKIN−ELMER製DSC−7)を用いて、100〜175℃の融解エンタルピーを測定した。また、Mw/MnはGPC(Waters 150C)を用いて測定した。さらに、引張弾性率は、JIS−K7113に準拠し(2号形試験片を使用)、測定した。
その結果は第1表にまとめた。
【0039】
〔実施例2〕
(1) 固体触媒成分の調製
窒素で置換した内容積500mlの攪拌器付三つ口フラスコに塩化マグネシウム(無水物)13.3g(0.14mol)、デカン70ml及び2−エチルヘキシルアルコール65.5ml(0.42ml)を投入し、130℃で2時間加熱反応を行い均一溶液とした。その後、この溶液に無水フタル酸3.12g(0.021mmol)を添加し、130℃にてさらに1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸を上記の均一溶液に溶解させた。
【0040】
このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタン373ml(3.36mol)中に1時間に渡って全量滴下した。滴下後、得られた均一溶液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでジ−n−ブチルフタレート5.39ml(0.035mol)を添加し、次いで110℃に保ちながら2時間攪拌した。
【0041】
2時間の反応終了後、熱時濾過にて固体生成物を採取し、これを275mlの四塩化チタンにて再懸濁させた後、再度110℃で2時間、加熱反応を行った。
反応終了後、再度、熱時濾過にて固体生成物を採取し、110℃のデカン及びヘキサンを用いて洗浄した。この洗浄を、洗浄液中にチタン化合物が検出されなくなるまで行い、固体触媒成分を得た。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
(1) で得られた固体触媒成分を用いた以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0042】
〔実施例3〕
(1) 固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
3−ヘキシンの代わりに4−オクチンを0.25mmol添加した以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0043】
〔実施例4〕
(1) 固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
3−ヘキシンの代わりに1−フェニル−1−プロピンを0.25mmol添加した以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0044】
〔実施例5〕
(1) 固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
3−ヘキシンの代わりにジフェニルアセチレンを0.25mmol添加した以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0045】
〔比較例1〕
(1) 固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
3−ヘキシンを添加せず、水素ガス分圧を1.0kg/cm2 にした以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、高結晶性で剛性の高いオレフィン系重合体又は共重合体を製造できる。プロピレンの場合には、剛性、耐熱性の優れたポリプロピレンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明における触媒成分の調製工程に関するフローチャートである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィン系重合用触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法に関するものである。更に詳しくは、高結晶性で剛性の高い重合体を安定して製造できるような特定の成分を用いて調製したオレフィン系重合用触媒を用いたオレフィン、特にプロピレンの重合体もしくは共重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィンの中でも特にポリプロピレンは結晶性の高い耐薬品性等に優れたポリマーである。加えて剛性、引張強度、光学的特性、加工性が良好であり各種成形に利用されている。また、ポリプロピレンはポリスチレン等に比べて軽比重であり、容器、包装材等の分野で広く用いられている。
しかし、剛性、耐熱性において、ポリプロピレンはポリスチレン、ABS樹脂に比べ劣っている。
そこで、ポリスチレン、ABSが示す剛性、耐熱性と同等の物性をポリプロピレンに付与し、それらの代替としての用途拡大を図るべく、ポリプロピレンの立体規則性、結晶化性の向上のための検討がなされている。
【0003】
代表的なものとしては、マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与体を必須成分とする固体触媒成分と有機アルミニウム化合物と共に、フェニルトリエトキシシラン、エチルトリメチルシラン等のSi−O−C結合を有する有機ケイ素化合物、又は一般式SiR’R”n (OR)3-n (R’、R”及びRは炭化水素基、n=0〜2を示す。)で表される有機ケイ素化合物を用いることで、生成するポリプロピレンの立体規則性及び結晶性を向上するものである。
しかし、この触媒系によって製造されるポリマーの結晶性や剛性は未だ十分なものであるとは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたもので、高結晶性で剛性の高いオレフィン重合体もしくは共重合体、特にプロピレン重合体もしくは共重合体を安定して製造できる方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、鋭意研究した結果、以下に示すようなオレフィン系重合用触媒を用いることにより、その目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
(1)チタン化合物、マグネシウム化合物及び電子供与体を接触、反応させて得られる固体触媒成分と、一般式(1)
SiR1 m (OR2 )4-m ・・・(1)
(式中、R1 は炭素数1〜20個の分岐鎖状炭化水素基、直鎖状炭化水素基、又は環状飽和炭化水素基を示し、R2 は炭素数1〜4個の直鎖状炭化水素基又は分岐鎖状炭化水素基を示す。それらは同一であってもよいし、互いに異なってもよい。mは0〜3の実数を示す。)で表される有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、及び一般式(2)
【0006】
【化2】
【0007】
(式中、R3 及びR4 はそれぞれ炭素数1〜20個の置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、炭化水素基を含むシリル基、又は炭素数6〜12個の置換又は非置換の芳香族炭化水素基を示す。それらは同一であってもよいし、互いに異なってもよい。)で表されるアセチレン誘導体の組み合わせからなる触媒を用いて、オレフィンの重合もしくは共重合を行うことを特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
(2)オレフィンがプロピレンである上記(1)に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の固体触媒成分のうち、マグネシウム化合物としては、一般式(3)
MgR5 R6 ・・・(3)
で表されるマグネシウム化合物を用いることができる。
【0009】
前記の一般式(3) において、R5 及びR6 は、それぞれ炭化水素基、OR7 基(R7 は炭化水素基)、又はハロゲン原子を示す。より詳しくは、炭化水素基として、炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルアルキル基などを、OR7 基としては、R7 が炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルアルキル基などのものを、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素などを示す。また、R5 及びR6 は、同一でも異なってもよい。
【0010】
前記の一般式(3) で示されるマグネシウム化合物の具体例としては、Mg(CH3)2 、Mg(C2 H5)2 、Mg(i−C3 H7)2 、Mg(C4 H9)2 、Mg(C6 H13)2、Mg(C8 H17)2、Mg(C2 H5) (C4 H9)、Mg(C6 H5)2 、Mg(C6 H11)2、Mg(OCH3)2 ,Mg(OC2 H5)2 、Mg(OC4 H9)2 、Mg(OC6 H13)2、Mg(OC8 H17)2、Mg(OC6 H5)2 、Mg(OC6 H11)2、Mg(C2 H5)Cl、Mg(C4 H9)Cl、Mg(C6 H13)Cl、Mg(i−C4 H9)Cl、Mg(t−C4 H9)Cl、Mg(C6 H5)Cl、Mg(CH2 C6 H5)Cl、Mg(C2 H5)Br、Mg(C4 H9)Br、Mg(C6 H5)Br、Mg(C4 H9)I、Mg(OC4 H9)Cl、Mg(OC6 H13)Cl、Mg(OC6 H5)Cl、Mg(OC2 H5)Br、Mg(OC4 H9)Br、Mg(OC2 H5)I、MgCl2 、MgBr2 、MgI2 などを挙げることができる。
上記マグネシウム化合物は、金属マグネシウム又はマグネシウムを含有する化合物から調製することができる。例えば、マグネシウムジアルコキシドは、金属マグネシウムとアルコールから調製することができる。
【0011】
また、マグネシウム化合物は、ハロゲン化物をあらかじめ接触させておいてもよい。このハロゲン化物としては、SiCl4 、SiBr4 、SnCl4 、SnBr4 、HClなどを挙げることができる。これらの中では、特にSiCl4 が好ましい。
さらに、マグネシウム化合物は、シリカ、アルミナなどの支持体に担持されていてもよい。
以上のマグネシウム化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、ヨウ素などのハロゲン、珪素、アルミニウムなどの他の元素を含有してもよく、アルコール、エーテル、エステル類などの電子供与体を含有してもよい。
【0012】
本発明の固体触媒成分に用いるチタン化合物としては、一般式(4)
TiX1 p (OR8 )4-p ・・・(4)
(式中、X1 はハロゲン原子、特に塩素原子が好ましく、R8 は炭素数1〜10個の炭化水素基、特に直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、R8 が複数存在する場合にはそれらは互いに同じでも異なってもよい。pは0〜4の整数である。)で表されるチタン化合物を用いることができる。
【0013】
具体的には、Ti(OCH3)4 、Ti(OC2 H5)4 、Ti(O−n−C3 H7)4 、Ti(O−i−C3 H7)4 、Ti(O−n−C4 H9)4 、Ti(O−i−C4 H9)4 、Ti(OC6 H11)4、Ti(OC6 H5)4 などのテトラアルコキシチタン、TiCl4 、TiBr4 、TiI4 などのテトラハロゲン化チタン、Ti(OCH3)Cl3 、Ti(OC2 H5)Cl3 、Ti(O−i−C3 H7)Cl3 、Ti(O−n−C3 H7)Cl3 、Ti(O−n−C4 H9)Cl3 、Ti(OC2 H5)Br3 などのトリハロゲン化アルコキシチタン、Ti(OCH3)2 Cl2 、Ti(OC2 H5)2 Cl2 、Ti(O−i−C3 H7)2 Cl2 、Ti(O−n−C3 H7)2 Cl2 、Ti(OC2 H5)2 Br2 などのジハロゲン化ジアルコキシチタン、Ti(OCH3)3 Cl、Ti(OC2 H5)3 Cl、Ti(O−i−C3 H7)3 Cl、Ti(O−n−C3 H7)3 Cl、Ti(O−n−C4 H9)3 Clなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタンなどを挙げることができる。これらの中で、高ハロゲン含有チタン化合物、特にTiCl4 が好ましい。
これらのチタン化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
本発明の固体触媒成分に用いる電子供与体の典型的なものは、カルボン酸のエステル誘導体であり、好ましくは、芳香族カルボン酸のエステル誘導体であり、特に好ましくは、芳香族ジカルボン酸のエステル誘導体である。また、エステル部の有機基が直鎖、分岐又は環状の脂肪族炭化水素が好ましい。
【0015】
具体的には、フタル酸、ナフタレン−1、2−ジカルボン酸、ナフタレン−2、3−ジカルボン酸、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1、2−ジカルボン酸、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2、3−ジカルボン酸、インダン−4、5−ジカルボン酸、インダン−5、6−ジカルボン酸などのジカルボン酸のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、2−エチルヘキシル、3−エチルヘキシル、4−エチルヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルペンチル、3−エチルペンチルなどのジアルキルエステルが挙げられる。
【0016】
これらの中では、フタル酸ジエステル誘導体又はマロン酸ジエステル誘導体が好ましく、また、エステル部の有機基の炭素数が4個以上の直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素が好ましい。
この具体例としては、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジエチルなどを好ましく挙げることができる。
また、これらの芳香族カルボン酸ジエステル化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
本発明の固体触媒成分を得るには、上記のマグネシウム化合物、チタン化合物及び電子供与体を通常の方法で接触、反応させればよいが、以下のような使用量、条件及び手順で接触、反応させるのが好ましい。
上記チタン化合物の使用量は、上記マグネシウム化合物のマグネシウム原子1モルに対して、通常、0.5〜100モル、好ましくは、1〜50モルの範囲にするとよい。また、上記電子供与体の使用量は、上記マグネシウム化合物のマグネシウム原子1モルに対して、通常、0.01〜10モル、好ましくは、0.05〜1.0モルの範囲にするとよい。さらに、ハロゲン化剤としてSiCl4 を添加してもよい。
この接触・反応温度は、通常、−20〜200℃、好ましくは、20〜150℃の範囲にするとよく、接触・反応時間は、通常、1分〜24時間、好ましくは、10分〜6時間の範囲にするとよい。
【0018】
この接触手順については特に問わない。例えば、各成分を炭化水素などの不活性溶媒の存在下で接触・反応させてもよいし、予め炭化水素などの不活性溶媒で各成分を希釈して接触・反応させてもよい。この不活性溶媒としては、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
また、チタン化合物の接触・反応を2回以上行い、触媒担体としての役割をするマグネシウム化合物に十分担持させるとよい。
以上の接触・反応で得られた固体触媒成分は、炭化水素などの不活性溶媒で洗浄するのがよい。この不活性溶媒は、上記と同じでよい。また、この固体生成物は、乾燥状態又は炭化水素などの不活性溶媒中で保存することもできる。
【0019】
本発明のオレフィン系重合用触媒に用いられる有機ケイ素化合物は、一般式(1)
SiR1 m (OR2 )4-m ・・・(1)
で表されるものである。
【0020】
前記一般式(1) において、R1 は炭素数1〜20個の分岐鎖状炭化水素基、直鎖状炭化水素基、又は環状飽和炭化水素基を示し、好ましくは、炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリール基などが挙げられる。また、R2 は炭素数1〜4個の直鎖状炭化水素基又は分岐鎖状炭化水素基を示し、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。R1 及びR2 は、それぞれ同一であってもよいし、互いに異なってもよい。
【0021】
前記一般式(1) の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、テキシルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、ブチルルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、テキシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチル−t−ブチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリプロピルメトキシシラン、トリイソプロピルメトキシシラン、トリブチルメトキシシラン、トリイソブチルメトキシシランなどのアルキルアルコキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシランなどのシクロアルキルアルコキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどのフェニルアルコキシシランを挙げることができる。
【0022】
また、メチルシクロペンチルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、t−ブチルシクロペンチルジメトキシシラン、t−ブチルシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロペンチルシクロヘキシルジメトキシシランなども挙げることができる。
これらの中では、ジシクロペンチルジメトキシシラン、t−ブチルシクロペンチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシランなどが好適である。
また、これらの有機ケイ素化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
本発明のオレフィン系重合用触媒に用いられる有機アルミニウム化合物としては、アルキル基、ハロゲン原子、水素原子、アルコキシ基を有するもの、アルミノキサン及びそれらの混合物を用いることができる。具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジイソプロピルアルミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノクロリド、ジオクチルアルミニウムモノクロリドなどのジアルキルアルミニウムモノクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド、メチルアルミノキサンなどの鎖状アルミノキサンなどを挙げることができる。これらの有機アルミニウム化合物の中では、炭素数1〜5個の低級アルキル基を有するトリアルキルアルミニウム、特にトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムが好ましい。また、これらの有機アルミニウム化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】
本発明のオレフィン系重合用触媒に用いられるアセチレン誘導体は、一般式(2)
【0025】
【化3】
【0026】
で表されるものである。
前記一般式(2) において、R3 及びR4 は、それぞれ炭素数1〜20個の置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、炭化水素基を含むシリル基、又は炭素数6〜12個の置換又は非置換の芳香族炭化水素基を示す。炭素数1〜20個の置換又は非置換の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜20個のアルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基などが挙げられる。炭化水素基を含むシリル基としては、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基などが挙げられる。また、炭素数6〜12個の置換又は非置換の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ハロゲン化フェニル基、インデニル基、ハロゲン化インデニル基などが挙げられる。また、R3 及びR4 は同一でもよいし、異なったものでもよい。
【0027】
前記一般式(2) のアセチレン誘導体の具体例としては、3−ヘキシン、3−ヘプチン、3−オクチン、4−オクチン、3−ノニン、4−ノニン、3−デシン、4−デシン、5−デシン、ジイソプロピルアセチレン、1−フェニル−1−プロピン、1−フェニル−1−ブチン、1−フェニル−1−ペンチン、ジフェニルアセチレンなどが挙げられる。
これらの中では、3−ヘキシン、1−フェニル−1−ブチン、ジフェニルアセチレンなどが好ましい。
【0028】
本発明のオレフィン系重合体の製造方法は、マグネシウム化合物、チタン化合物及び電子供与体を接触、反応させて得られる固体触媒成分に、一般式(1)
SiR1 m (OR2 )4-m ・・・(1)
(式中、R1 、R2 及びmは上記と同じ。)で表される有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、及び一般式(2)
【0029】
【化4】
【0030】
(式中、R3 及びR4 は、上記と同じ。)で表されるアセチレン誘導体をさらに接触、反応させて得られるオレフィン系重合用触媒の存在下で、オレフィンの重合もしくは共重合を行うことを特徴とするものである。
【0031】
重合に使用できるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフインを挙げることができる。炭素数3個以上のα−オレフイン、特にプロピレンの重合に適用することにより、結晶化度の高い重合体を得ることができる。
【0032】
この製造方法は、重合方法及びその条件などには、特に制限はなく、溶液重合、スラリー重合、気相重合、バルク重合などのいずれにも適用可能であるが、スラリー重合が好適である。また、単段重合や連続重合のどちらにも適用可能であり、、異なる条件での2段階重合や多段重合にも適用可能である。さらに、重合時の触媒は、予めエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンなどのα−オレフィンで予備重合を行ったものを用いてもよい。
重合に使用できる溶媒としては、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0033】
重合条件における上記固体触媒成分の添加量は、スラリー重合又は溶液重合を例にとれば、固体触媒成分のチタン原子として、通常、0.001〜0.1ミリモル/リットル、好ましくは、0.005〜0.05ミリモル/リットルの範囲になるようにし、一般式(1) で表される有機ケイ素化合物の添加量はSi/Ti原子比が通常、1〜5000、好ましくは、5〜1000の範囲になるようにするとよく、有機アルミニウム化合物の添加量はAl/Ti原子比が通常、5〜10000、好ましくは、50〜5000の範囲になるようにするとよい。また、一般式(2) で表されるアセチレン誘導体の添加量は固体触媒成分のチタン原子に対して、通常、1〜10000、好ましくは、5〜1000の範囲になるようににするとよい。
【0034】
これらは、通常の方法で重合器に投入すればよく、その接触手順などは特に問わない。
重合系の圧力は、通常、常圧〜200kg/cm2 、好ましくは、2〜80kg/cm2 の範囲で、重合温度は、通常、10〜200℃、好ましくは、40〜100℃、重合時間は、通常、5分間〜10時間、好ましくは、10分間〜5時間とする。窒素などの不活性ガスを存在させてもよい。
重合に際しての分子量調節は、重合温度、触媒濃度、触媒モル比などの重合条件によりある程度可能であるが、水素の添加で行うのがより効果的である。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1) 固体触媒成分の調製
窒素で置換した内容積500mlの攪拌器付三つ口フラスコにジエトキシマグネシウム16g(0.14mol)を投入し、脱水処理したヘプタンを60ml加えた。40℃に加熱し、四塩化珪素2.45ml(22.5mmol)を加え、20分間攪拌した後、ジ−n−ブチルフタレートを12.7mmol加えた。この溶液を80℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを滴下ロートを用いて77ml(0.70mol)滴下した。内温を110℃とし、2時間攪拌して担持操作とした。その後、脱水ヘプタンを用いて充分に洗浄を行った。さらに四塩化チタンを122ml(1.12mol)加え、内温を110℃とし、2時間攪拌し、2回目の担持操作とした。その後、脱水ヘプタンを用いて充分洗浄を行い固体触媒成分を得た。
【0036】
(2) プロピレンのスラリー重合
内容積1リットルの攪拌機付ステンレス製オートクレーブを充分乾燥し、窒素置換の後、内部に脱水処理したヘプタン400mlを加えた。さらに、トリエチルアルミニウム2.0mmol、続いてジシクロペンチルジメトキシシラン0.25mmolを加え、上記固体触媒成分をチタン原子当たりで0.005mmol加え、攪拌翼の回転数400rpmで5分間攪拌を行った。その後、3−ヘキシンを0.25mmol添加し、水素ガスで1.2Kg/cm2 とし、続いてプロピレンを導入した。オートクレーブ温度は80℃、全圧は8Kg/cm 2とし、60分間、それを保った。その後、降温、脱圧し、内容物を取り出し、2リッットルのメタノールに投入した後、真空乾燥し、ポリプロピレンのパウダー143gを得た。
【0037】
(3) 造粒及び評価
得られたパウダーに、添加剤として、酸化防止剤:チバガイギー社製 イルガノックス1010を150ppm、滑剤:ステアリン酸カルシウムを100ppm、酸化防止剤:クラリアント社製 P−EPQを50ppm、中和剤:協和化学工業社製 DHT−4Aを50ppmを加えて、押出機で混練・造粒し、ペレットとした。
このペレットを用いてポリプロピレンの特性評価を行った。また、上記ペレットを板状にプレス成形し、切削によって引張弾性率測定用の試験片を作成し、物性評価を行った。
【0038】
なお、〔η〕は、デカリンに溶解して、135℃にて測定した。ΔH:融解エンタルピーは、示差走査熱量計(PERKIN−ELMER製DSC−7)を用いて、100〜175℃の融解エンタルピーを測定した。また、Mw/MnはGPC(Waters 150C)を用いて測定した。さらに、引張弾性率は、JIS−K7113に準拠し(2号形試験片を使用)、測定した。
その結果は第1表にまとめた。
【0039】
〔実施例2〕
(1) 固体触媒成分の調製
窒素で置換した内容積500mlの攪拌器付三つ口フラスコに塩化マグネシウム(無水物)13.3g(0.14mol)、デカン70ml及び2−エチルヘキシルアルコール65.5ml(0.42ml)を投入し、130℃で2時間加熱反応を行い均一溶液とした。その後、この溶液に無水フタル酸3.12g(0.021mmol)を添加し、130℃にてさらに1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸を上記の均一溶液に溶解させた。
【0040】
このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタン373ml(3.36mol)中に1時間に渡って全量滴下した。滴下後、得られた均一溶液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでジ−n−ブチルフタレート5.39ml(0.035mol)を添加し、次いで110℃に保ちながら2時間攪拌した。
【0041】
2時間の反応終了後、熱時濾過にて固体生成物を採取し、これを275mlの四塩化チタンにて再懸濁させた後、再度110℃で2時間、加熱反応を行った。
反応終了後、再度、熱時濾過にて固体生成物を採取し、110℃のデカン及びヘキサンを用いて洗浄した。この洗浄を、洗浄液中にチタン化合物が検出されなくなるまで行い、固体触媒成分を得た。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
(1) で得られた固体触媒成分を用いた以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0042】
〔実施例3〕
(1) 固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
3−ヘキシンの代わりに4−オクチンを0.25mmol添加した以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0043】
〔実施例4〕
(1) 固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
3−ヘキシンの代わりに1−フェニル−1−プロピンを0.25mmol添加した以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0044】
〔実施例5〕
(1) 固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
3−ヘキシンの代わりにジフェニルアセチレンを0.25mmol添加した以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0045】
〔比較例1〕
(1) 固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2) プロピレンのスラリー重合並びに造粒及び評価
3−ヘキシンを添加せず、水素ガス分圧を1.0kg/cm2 にした以外は実施例1と同様に重合を行った。また、実施例1と同様に造粒し、評価を行った。
その結果は第1表にまとめた。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、高結晶性で剛性の高いオレフィン系重合体又は共重合体を製造できる。プロピレンの場合には、剛性、耐熱性の優れたポリプロピレンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明における触媒成分の調製工程に関するフローチャートである。
Claims (2)
- チタン化合物、マグネシウム化合物及び電子供与体を接触、反応させて得られる固体触媒成分と、一般式(1)
SiR1 m (OR2 )4-m ・・・(1)
(式中、R1 は炭素数1〜20個の分岐鎖状炭化水素基、直鎖状炭化水素基、又は環状飽和炭化水素基を示し、R2 は炭素数1〜4個の直鎖状炭化水素基又は分岐鎖状炭化水素基を示す。それらは同一であってもよいし、互いに異なってもよい。mは0〜3の実数を示す。)で表される有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、及び一般式(2)
- オレフィンがプロピレンである請求項1に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20965896A JP3647561B2 (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | オレフィン系重合体の製造方法 |
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- 1996-08-08 JP JP20965896A patent/JP3647561B2/ja not_active Expired - Fee Related
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