JP3647500B2 - 掘進装置及び推進工法 - Google Patents

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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、地中に複数の管を連続させて推進する掘進装置と、複数の管を推進した後、掘進機のみを発進立坑に引き戻すようにした推進工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の管を連続させて推進し、これらの管からなる管路を下水道管路や電線或いは通信線の管路として用いることがある。このような管路を敷設する場合、セミシールド工法と呼ばれる推進工法が採用されることが多い。
【0003】
上記推進工法は、予め設定された管路の敷設予定線上に発進立坑と到着立坑を構築し、発進立坑に設置した元押し装置によって掘進機及び該掘進機に後続させた管を推進することで実施される。そして先頭に配置された掘進機が到着立坑に到着したとき、発進立坑と到着立坑の間に複数の管からなる管路が敷設され、掘進機は到着立坑から地上に排除される。
【0004】
上記工法に用いられる掘進機は、先端にカッターヘッドを設けたシールド本体と、カッターヘッドを回転駆動するモーターや推進方向を管理するための機器類を設けたテールシールドとを有して構成され、シールド本体とテールシールドを複数の油圧ジャッキ及びロッドを介して接続して構成されている。そして元押し装置によって推進された掘進機が予定敷設線からズレたとき、ズレ量に応じて油圧ジャッキを操作して予定敷設線に一致するように方向制御を行なうことで、該掘進機に後続した管を予定敷設線に一致させている。
【0005】
また埋設される管はテールシールドに直接或いは間接的に接触し得るように後続し、該管に元押し装置の押し輪を当接させて推進することで、連続した管を介して掘進機に推力を伝達し得るように構成されている。
【0006】
上記推進工法は発進立坑から到着立坑に向けて掘進機を推進すると共に該掘進機に後続させた複数の管を推進し、掘進機が到着立坑に到着したとき、予め設定された予定線に沿って管を埋設するものである。即ち、推進工法では予め発進立坑と到着立坑を構築することが必須となる。発進立坑には元押し装置や掘削した土砂を排除する設備等の装置類を設置し得るスペースと元押し装置に管を供給する作業を実施し得るスペースが必要となり、また到着立坑には到着した掘進機を排除し且つこの作業を実施し得るスペースが必要となる。このため、周辺の事情により到着立坑が構築出来ない場合には管を埋設することが出来ないという問題がある。
【0007】
然し、到着立坑を構築することなく掘進機及び管を推進し、管が予定長に達したとき掘進機のみを発進立坑に引き戻すようにした推進工法も開発されている。例えば、本件出願人が開発して既に特許出願した排水用管路の敷設工法(特願平4−108392号)は、掘進機の外周に多孔管を配設し、掘進機にさや管を後続させると共に多孔管にはさや管と等しい長さの多孔管を後続させ、掘進機と多孔管或いはさや管と多孔管を同時に推進し、多孔管を所定長推進した後、さや管及び掘進機を発進立坑に引き戻すものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、周囲の事情から予めマンホール程度の到着立坑を構築して或いは到着立坑を構築することなく管を推進して下水道管や電線管等の管路を敷設することが要求されている。この要求を満足するには、掘進機推進方向を極めて正確に制御すると共に掘進機が到着立坑或いは予定到着立坑に到着した後、この掘進機を発進立坑側に引き戻すことが必須となる。
【0009】
上記特願平4−108392号の技術は地中に地盤改良用に排水用管路を敷設することを目的とするものであり、敷設された管路が直進性を保持しなくとも目的を達成することが出来る。このため、管路は予定線から多少ズレても良く、推進方向の制御については特別に考慮されていない。即ち、この技術に用いられる掘進機は方向制御可能に構成されているが、該掘進機の外周に配設される多孔管が掘進機と等しい長さを有するため、実際上、掘進機の方向制御はなし得ない。従って、この技術を予定敷設線に対するズレの公差の小さい管路を敷設する際の推進工法として採用することは出来ないという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、正確な方向制御を実施することが出来且つ敷設された管が所定長に達したとき引き戻すことが出来る掘進装置と、この掘進装置を用いた到着立坑を不要とする推進工法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る掘進装置は、推進方向を制御するためのジャッキを介して屈折可能に接続されたシールド本体とテールシールドを有する掘進機と、前記シールド本体の外周に接触し且つ該シールド本体の外周部に設けた段部に当接して推力を伝達されるように配設されたフロントケーシングと前記テールシールドの外周に接触して配設されたテールケーシングを有し該フロントケーシングとテールケーシングを前記掘進機の屈折に追従して屈折し得るように接続した外筒と、前記テールシールドとテールケーシングとを接続し且つテールケーシングに作用する推力をテールシールドに伝達する推力伝達部材と、端部が前記テールシールドに接続され且つ該テールシールドに引抜力を伝達する棒鋼からなる引抜力伝達部材とを有して構成されるものである。
【0012】
上記掘進装置に於いて、掘進機のシールド本体と外筒のフロントケーシングが所定値以上の剪断力が作用したときに剪断されるシャーピンを介して接続されると共に、掘進機のテールシールドと外筒のテールケーシングが推力伝達部材を介して接続され、且つフロントケーシングとテールケーシングが止水材を介して移動可能に接続されることが好ましく、更に、外筒のフロントケーシングの先端部近傍の内周面が外開き状のテーパ面に形成されることが好ましい。
【0013】
また本発明に係る推進工法は、立坑に設置した元押し装置によって上記掘進装置を構成する外筒に推力を付与して掘進装置を推進すると共に外筒に後続させて管を推進し、所定数の管を推進した後、前記掘進装置を構成する掘進機を立坑に引き戻すことを特徴とするものである。
【0014】
上記推進工法に於いて、掘進装置を構成する掘進機を立坑に引き戻す際に該掘進機を外筒から離脱させ、外筒によって地中に埋設される管の一部を構成することが好ましい。
【0015】
【作用】
上記掘進装置では、屈折可能に接続されたシールド本体とテールシールドを有する掘進機のシールド本体の外周に外筒を構成するフロントケーシングを配設すると共に、テールシールドの外周に外筒を構成するテールシールドを配設し、更に、外筒に作用する推力を掘進機に伝達する推力伝達部材によって掘進機と外筒とを接続すると共に掘進機に引抜力を伝達する引抜力伝達部材を掘進機に接続して構成したので、外筒或いは外筒に後続させた管に推力を付与すると、この推力は推力伝達部材を介して掘進機に伝達され掘進機及び外筒を同時に推進する。
【0016】
掘進機及び外筒の推進に伴って推進方向のズレが生じたとき、発生したズレに応じてシールド本体とテールシールドを屈折させると、この屈折に伴って外筒を構成するフロントケーシングとテールケーシングも屈折する。従って、掘進機の方向制御を行なうことが出来る。そして推力伝達部材による外筒と掘進機の接続を解除して引抜力伝達部材を介して引抜力を掘進機に伝達することで、掘進機を引き戻すことが出来る。
【0017】
特に、掘進機のシールド本体と外筒のフロントケーシングを所定値以上の剪断力が作用したときに剪断されるシャーピンによって接続すると共に掘進機のテールシールドと外筒のテールケーシングを推力伝達部材を介して接続し、且つフロントケーシングとテールケーシングを止水材を介して移動可能に接続した場合には、方向制御に伴う掘進機の屈折に対し外筒が円滑に追従することが出来る。また掘進機を推進する際にフロントケーシングがシールド本体から離脱することなく、且つ掘進機を引き戻したとき、フロントケーシングがテールケーシングに当接してシャーピンに剪断力が作用し、この剪断力が所定値以上になったとき該ピンが剪断されるため、掘進機を引き戻すことが出来る。
【0018】
また外筒のフロントケーシングの先端部近傍の内周面を外開き状のテーパ面に形成した場合には、掘進機の推進に伴ってフロントケーシングの先端部が地中を刺し通すように前進し、推進性を向上させることが出来る。
【0019】
また上記推進工法では、発進立坑に設置した元押し装置によって掘進装置の外筒に推力を付与することで掘進機及び外筒を推進し、更に、外筒に後続させて管を推進し、所定数の管を推進したとき、掘進装置を構成する掘進機を発進立坑に引き戻し、地中に所定数の管を残置することで目的の管を埋設することが出来る。
【0020】
また上記推進工法に於いて、掘進装置を構成する掘進機を発進立坑に引き戻す際に該掘進機を外筒から離脱させ、離脱した外筒によって地中に埋設される管の一部を構成することが出来る。
【0021】
【実施例】
以下、上記掘進装置の実施例及び推進工法の実施例について図を用いて説明する。図1は掘進装置の断面図、図2は図1のII矢視図、図3は図1の III−III 断面図、図4は図1のIV矢視図、図5は推進工法を説明する図であり掘進装置が所定位置まで推進された状態を示す図、図6は掘進機を引き戻す手順を説明する図、図7は掘進機を引き戻す手順を説明する図である。
【0022】
先ず、図1〜図4により掘進装置の構成について説明する。掘進装置は、推進方向を制御し得るように構成された掘進機Aと、掘進機Aの外周に配設された外筒Bと、掘進機Aと外筒Bを接続すると共に外筒Bに付与された推力を掘進機Aに伝達する推力伝達部材Cと、掘進機Aに接続され該掘進機Aに引抜力を伝達する引抜力伝達部材Dとを有して構成されている。
【0023】
掘進機Aは、シールド本体1とテールシールド2を複数の方向制御ジャッキ3及びロッド4によって接続して構成され、複数の方向制御ジャッキ3を独立して或いは同時に駆動して押し,引きすることで、シールド本体1とテールシールド2を相対的に屈折させ、この状態で推進することで推進方向を制御し得るように構成されている。またシールド本体1の後端側はテールシールド2の先端側に移動可能に嵌合している。
【0024】
シールド本体1の後端側所定位置には隔壁5が設けられており、この隔壁5の前方側(図1の左側)に削土室6が形成され、また隔壁5の後方側(図1の右側)であってテールシールド2の内部に機内室7が形成されている。削土室6にはカッターヘッド8及びコーンローター9が配置され、機内室7にはカッターヘッド7を駆動するモーター10,掘進機Aの予定敷設線からのズレを監視する光学系11及び他の計器類が配置されている。
【0025】
テールシールド2の後端にはブラケット12が設けられており、このブラケット12に推力伝達部材C,引抜力伝達部材Dが配置されている。
【0026】
本実施例に用いた掘進機Aは泥水工法を実施するものであり、機内室6には送泥管13a及び排泥管13bが配置され、夫々削土室6に連通している。
【0027】
外筒Bは、掘進機Aのシールド本体1の外周に配設されたフロントケーシング21と、テールシールド2の外周に配設されたテールケーシング22とによって構成されている。
【0028】
各ケーシング21,22の内周には長手方向に沿って表面が平坦な複数のレール21a,22aが固着されている。またシールド本体1及びテールシールド2の外周には長手方向に沿って表面が平坦な複数の摺動部材1a,2aが固着されている。そして各摺動部材1a,2aにレール21a,22aを接触させて外筒Bを掘進機Aの外周に配設することで、掘進機Aと外筒Bの間には間隙が形成されている。
【0029】
フロントケーシング21は、筒状の本体部21bの先端に該本体部21bよりも肉厚の先端部材21cを固着して構成され、シールド本体1よりも長く形成されている。また先端部材21cの内周面には開放端に向けて径が拡大するテーパ面21dが形成されている。このため、フロントケーシング21は尖端を持って構成されることとなり、推力が付与されたとき、先端部材21cは地中に刺しこまれ、土砂を掘削して削土室6に導入することが可能である。
【0030】
またフロントケーシング21の後端側には本体部21bよりも肉薄のシールリング21eが固着されている。このシールリング21eは後述するテールケーシング22に固着した止水部材24に嵌合して外筒Bに対する地下水の浸入を防止する機能を有している。
【0031】
シールド本体1の先端には段部を有する先端部材1bが固着されており、この先端部材1bをフロントケーシング21の先端部材21cに嵌合させると共に段部を該部材21cの後端と当接させ、両部材1b,21cをシャーピン23によって接続することで、フロントケーシング21とシールド本体1は接続されている。従って、推力が付与されたとき、この推力はシールド本体1の先端部材1bの段部を介してフロントケーシング21に伝達され、シャーピン23に剪断力が作用することはない。またシールド本体1に引抜力が作用したとき、この引抜力はシャーピン23を介してフロントケーシング21に伝達される。尚、シャーピン23の数は予め設計段階で設定される。
【0032】
テールケーシング22はテールシールド2よりも長い筒状の本体部22bを有しており、本体部22bの先端には所定の肉厚を有し且つ外周に複数のシール材25を取り付けた止水部材24が固着され、後端側には複数の推力伝達部材Cが配置されている。
【0033】
推力伝達部材Cは図示しない元押し装置によって外筒Bに付与された推力を掘進機Aに伝達する機能を有するものであり、この機能を有するものであれば特に構成を限定するものではない。
【0034】
本実施例に於いて、推力伝達部材Cは、テールケーシング22の内周面に固着したブラケット26と、このブラケット26に取り付けられ先端がテールシールド2の後端に設けたブラケット12に接続されたロッド27とによって構成されている。然し、この構成以外であっても良く、例えばテールシールド2の外周に複数の油圧ジャッキを配置しておき、この油圧ジャッキを駆動してテールケーシング22に押圧力を作用させて該ケーシング22とテールシールド2を接続するように構成することも可能である。
【0035】
上記構成に於いて、元押し装置からテールケーシング22に直接或いは後続する管28を介して付与された推力は、ブラケット26,ロッド27,ブラケット12を介してテールシールド2に伝達され、該シールド2に配置された方向制御ジャッキ3,ロッド4を介してシールド本体1に伝達される。即ち、テールケーシング22或いは管28に推力を付与することによって、掘進機A及び外筒Bを推進することが可能である。尚、推力伝達部材Cの数及び配置位置は予め設計段階で設定される。
【0036】
フロントケーシング21とテールケーシング22は、フロントケーシング21のシールリング21eにテールケーシング22の止水部材24が嵌合することで、互いに屈折可能に接続されている。またフロントケーシング21とテールケーシング22を接続したとき、フロントケーシング21の本体部21bの後端と止水部材24の前端とは直接当接することのないように所定の間隙が形成されている。
【0037】
そしてフロントケーシング21がシールド本体1とシャーピン23によって接続され且つ摺動部材1aとレール21aが互いに接触し、またテールケーシング22がテールシールド22と推力伝達部材Cによって接続され且つ摺動部材2aとレール22aが互いに接触することで、掘進機Aの方向制御に応じたシールド本体1とテールシールド2の相対的な屈折に伴ってフロントケーシング21とテールケーシング22は容易に屈折することが可能である。
【0038】
引抜力伝達部材Dは、平行に配置された複数本の棒鋼(PC棒)29によって構成されており、該PC棒29の一端はテールシールド2に設けたブラケット12に接続され、他端は元押し装置の押し輪に接続されている。このPC棒29はテールケーシング22に後続する管28と略等しい長さを有しており、既に推進された管28に新たな管28を接続する毎に延長される。
【0039】
次に、上記の如く構成された掘進装置を用いた推進工法について説明する。先ず地中に管28を埋設する工程について説明する。図示しない発進立坑には、掘進装置及び管28を推進する元押し装置が設置されている。この元押し装置に掘進装置を載置し、テールケーシング22の後端に押し輪を当接させて推力を付与して掘進装置Aのカッターヘッド7を推進すべき地盤に接触させ、削土室6に泥水を供給しつつ掘進機Aのカッターヘッド7を回転させると、掘進機A及び外筒Bが地中に推進される。
【0040】
掘進装置の推進が終了した後、押し輪を引き戻し、テールケーシング22の後端に管28を接続すると共にテールシールド2のブラケット12にPC棒29を接続して管28の後端の押し輪を当接させて推力を付与することで管28を推進する。管28を推進した後、同様の操作を繰り返して順次新たな管28を推進する。
【0041】
管28の推進長が予め設定された長さに一致したとき、掘進機Aを発進立坑に引き戻す操作を実施する。この操作は、図5〜図7に示す手順で行なうことが可能である。
【0042】
即ち、図5に示すように、テールケーシング22に後続させた管28が予め設定された推進長に到達したとき、テールケーシング22とテールシールド2を接続する推力伝達部材Cの接続を解除する。この解除は推力伝達部材Cを構成するブラケット26を切断することで行なわれる。
【0043】
ブラケット26を切断してテールケーシング22とテールシールド2の接続を解除した後、元押し装置の押し輪を引き戻すことによってPC棒29を介してテールシールド2に引抜力を伝達すると、この引抜力はテールシールド2からシールド本体1に伝達され、更に、シャーピン23を介してフロントケーシング21に伝達される。
【0044】
従って、図6に示すように、テールシールド2,シールド本体1及びフロントケーシング21が後方に引き戻される。引き戻しに伴いフロントケーシング21の後端がテールケーシング22の先端に固着した止水部材24に当接して引き戻しが阻止される。フロントケーシング21の引き戻しの阻止に関わらずシールド本体1には引き続き引抜力が付与され、これに伴ってシャーピン23に作用する剪断力が増大する。そしてシャーピン23に作用する剪断力が所定値に達したとき、該ピン23は剪断されてフロントケーシング21のシールド本体1に対する接続が解除される。
【0045】
その後、図7に示すように、掘進機Aのみが引き戻され、外筒Bは推進位置に残置されて管28の一部を構成する。そして掘進機Aが発進立坑に引き戻され、該立坑から外部に搬出されることで、地中には管28による管路が敷設される。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る掘進装置では、掘進機を構成するシールド本体とテールシールドの外周に夫々外筒を構成するフロントケーシングとテールケーシングを配設したので、掘進機の方向制御に伴ってフロントケーシングとテールケーシングが相対的に屈折し、掘進機の推進方向を正確に制御することが出来る。
【0047】
また掘進機を発進立坑側に引き戻す際に、フロントケーシングとシールド本体を接続したシャーピンが剪断されるため、外筒を地中に残置して管の一部を構成することが出来る。
【0048】
また本発明に係る推進工法では、管を推進した後、掘進機を発進立坑側に引き戻すことで、到着立坑を構築することなく管を埋設することが出来る。このため、周辺の事情によって到着立坑が構築出来ない場合であっても管路を敷設することが出来る。
【0049】
また管を推進した後、到着側の立坑を構築することが出来るため、この立坑は掘進機を排除し得る大きさである必要がなく、単にマンホール程度で良い。このため、工事,工程の自由度を高くすることが出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】掘進装置の断面図である。
【図2】図1のII矢視図である。
【図3】図1の III−III 断面図である。
【図4】図1のIV矢視図である。
【図5】推進工法を説明する図であり掘進装置が所定位置まで推進された状態を示す図である。
【図6】掘進機を引き戻す手順を説明する図である。
【図7】掘進機を引き戻す手順を説明する図である。
【符号の説明】
A 掘進機
B 外筒
C 推力伝達部材
D 引抜力伝達部材
1 シールド本体
1a,2a 摺動部材
2 テールシールド
3 方向制御ジャッキ
4 ロッド
5 隔壁
6 削土室
7 機内室
8 カッターヘッド
9 コーンローター
10 モーター
11 光学系
12,26 ブラケット
21 フロントケーシング
21a,22a レール
21c 先端部材
21d テーパ面
22 テールケーシング
23 シャーピン
24 止水部材
25 シール材
27 ロッド
28 管
29 PC棒

Claims (5)

  1. 推進方向を制御するためのジャッキを介して屈折可能に接続されたシールド本体とテールシールドを有する掘進機と、前記シールド本体の外周に内周の一部が接触し且つ該シールド本体の外周部に設けた段部に当接して推力を伝達されるように配設されたフロントケーシングと前記テールシールドの外周に内周の一部が接触して配設されたテールケーシングを有し該フロントケーシングとテールケーシングを前記掘進機の屈折に追従して屈折し得るように接続した外筒と、前記テールシールドとテールケーシングとを接続し且つテールケーシングに作用する推力をテールシールドに伝達する推力伝達部材と、端部が前記テールシールドに接続され且つ該テールシールドに引抜力を伝達する棒鋼からなる引抜力伝達部材とを有することを特徴とする掘進装置。
  2. 前記掘進機のシールド本体と前記外筒のフロントケーシングが所定値以上の剪断力が作用したときに剪断されるシャーピンを介して接続され、且つ前記フロントケーシングとテールケーシングが止水材を介して移動可能に接続されることを特徴とする請求項1記載の掘進装置。
  3. 前記外筒のフロントケーシングの先端部近傍の内周面が外開き状のテーパ面に形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の掘進装置。
  4. 立坑に設置した元押し装置によって請求項1乃至3の何れかに記載の掘進装置を構成する外筒に推力を付与して掘進装置を推進すると共に外筒に後続させて管を推進し、所定数の管を推進した後、前記掘進装置を構成する掘進機を立坑に引き戻すことを特徴とする推進工法。
  5. 前記掘進装置を構成する掘進機を立坑に引き戻す際に該掘進機を外筒から離脱させ、外筒によって地中に埋設される管の一部を構成することを特徴とする請求項4記載の推進工法。
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