JP3647402B2 - 画像読取装置及び制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿を搬送しながら原稿上の画像を読み取る画像読取装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像読取装置には、シート状の原稿を原稿自動給送装置(ADF: Auto Document Feeder)により原稿台ガラス上の所定の画像読取位置を通過するように搬送しつつ、該画像読取位置において原稿台ガラス下の画像読取系で前記シート状原稿の画像を読み取る搬送原稿読取方式と、シート原稿或いはブック原稿を原稿台ガラス上の画像読取領域内に載置し、該原稿台ガラス上の原稿に沿って原稿台ガラス下の画像読取系が画像読取領域を移動しつつ前記原稿の画像を読み取る静止原稿読取方式の両方式で原稿を読み取り可能なものがある。このような画像読取装置では、搬送原稿読取方式で原稿画像を読み取る場合と静止原稿読取方式で原稿画像を読み取る場合とで画像読取系を共有するように構成されている。
【0003】
よって、前記搬送原稿読取方式により原稿画像の読み取りを行う場合には、画像読取系を該方式における最適な位置に停止させる必要がある。このような停止位置の設定方法及び制御方法として、
(1)画像読取装置本体に設置されたホームポジションセンサが画像読取部を検出した時点から所定パルスカウント経過した時にモータを停止させる。
(2)画像読取部を副走査方向に移動させながらプラテンローラを読み取り、読み取り値が最大になる位置を読取位置に設定する(特許第2993810号)。
(3)画像読取部を副走査方向に移動させながら原稿読み取り窓付近を読み取り、ローラ有りと検知した時点で停止し、その位置で読み取りを行う(特許第2737918号)。
といった方式が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例(1)においては、ADFの取り付け位置のばらつきや、ADFの読み取り位置とホームポジションセンサの位置との相対位置のばらつきを吸収できず、画像読取系の停止精度が悪くなり(約±2mm程度)、原稿読み取り時の画質の低下が生じるという問題点を有している。
【0005】
また、上記従来例(2)においてはプラテンローラの径や表面特性によって、プラテンローラの読み取り出力に最大値を有する位置が複数存在する場合が認められている。また、プラテンローラの表面濃度は、読取に必要な濃度レンジに対して、非常に薄い(白色度が強い)場合が多いため、通常の読取条件でローラを読み込んだ場合、ローラ表面の読み込み画像がつぶれてしまうことが多い。更に、読取画像の信号ばらつき“分散値(ある輝度値に対する信号データのばらつき度)”により、最大値をうまく検出できず、基準位置を見つけることができない場合もある。
【0006】
また、実際の原稿が通過する経路が、原稿の厚さで変化したり、表面に光沢のある原稿等においては、プラテンローラを読取装置で副走査方向に移動させながら読み取って、その値が最大になる位置が必ずしも最適な読取位置ではない場合がある。
【0007】
このような問題は、従来例(3)についても同様に発生する。更に、プラテンローラを等速で読む場合、ローラの停止精度、読取系のばらつきを吸収しきれず誤差が大きくなる場合がある。
【0008】
上記のような不安定要因により最適な位置において原稿の流し読みができない場合には、原稿と画像読取系との距離が所定長より長くなることによる画像カブリ等の画像劣化が起きる可能性がある。
【0009】
よって、本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、画像読取に最低限必要な機能のみを用いて最適な流し読み停止位置を算出し、更に前記画像読取基準位置(停止位置)の算出精度を向上させることにより、装置ごとのばらつきを低減し、低コストで原稿読み取り時の画質の低下を抑制し得る画像読取装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1に記載の画像読取装置は、原稿を載置する原稿台と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定手段と、前記設定手段による前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合のシェーディング目標値を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合のシェーディング目標値と比べて所定割合変化させるように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の画像読取装置は、原稿を載置する原稿台と、前記原稿を照明する光源と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定手段と、前記設定手段による前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合に前記原稿搬送手段の一部を前記光源が照射する光量を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合に前記原稿を前記光源が照射する光量と比べて所定割合変化させるように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の画像読取装置は、原稿を載置する原稿台と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データを増幅する増幅手段と、前記増幅手段により増幅された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定手段と、前記設定手段による前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データを前記増幅手段により増幅し前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合における前記増幅手段のゲインを、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データを前記増幅手段により増幅し前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合における前記増幅手段のゲインと比べて所定割合変化させるように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載の画像読取装置の制御方法は、原稿を載置する原稿台と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、を備えた画像読取装置の制御方法であって、前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定ステップと、前記設定ステップによる前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合のシェーディング目標値を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合のシェーディング目標値と比べて所定割合変化させるように制御する制御ステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載の画像読取装置の制御方法は、原稿を載置する原稿台と、前記原稿を照明する光源と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、を備えた画像読取装置の制御方法であって、前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される前記原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定ステップと、前記設定ステップによる前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合に前記原稿搬送手段の一部を前記光源が照射する光量を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合に前記原稿を前記光源が照射する光量と比べて所定割合変化させるように制御する制御ステップと、を有することを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載の画像読取装置の制御方法は、原稿を載置する原稿台と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データを増幅する増幅手段と、前記増幅手段により増幅された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、を備えた画像読取装置の制御方法であって、前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定ステップと、前記設定ステップによる前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データを前記増幅手段が増幅し前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合における前記増幅手段のゲイン値を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データを前記増幅手段により増幅し前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合における前記増幅手段のゲイン値と比べて所定割合変化させるように制御する制御ステップと、を有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明を適用した画像読取装置について図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
<原稿自動搬送部を備えた画像読取装置の全体構成>
図1は、原稿自動搬送部を備えた画像読取装置の概略構成図である。本画像読取装置は、画像読取部と、開閉可能な原稿自動搬送部(以下、ADFと称する)により構成されている。
【0022】
画像読取部は、原稿を載置する原稿台ガラス61と、原稿台ガラス61上に載置された原稿(不図示)を読み取る走査光学系64で構成されている。
【0023】
この走査光学系として縮小光学系と等倍光学系があるが、本実施形態では等倍光学系である密着型イメージセンサ(CIS:コンタクトイメージセンサ)を例に取って説明する。ただし、本実施形態は、本発明を限定するものではない。
【0024】
図2にCIS読取系の構成図を示す。CISは、線状光源71、受光センサ部72及びレンズアレイ73がフレーム74によって一体保持されている。線状光源71から照射された光が、原稿台61に載置された原稿(不図示)を照射すると、原稿で反射した光はレンズアレイ73に入射し、原稿幅と等しいサイズで実装された受光センサ部72のCCDに等倍結像される。そしてCCDに入射した光は電気信号に変換される。このCISを原稿台ガラスに沿って矢印方向にスライドさせることにより、原稿全域の画像読み取りを行うことができる。
【0025】
図1に示すように画像読取部は、図2で説明したCIS15、CIS15を保持するキャリッジ62、原稿読取時にキャリッジ62を走査方向に移動する際のガイド機能を果たすシャフト63、前記キャリッジ62に固定されたタイミングベルト64、タイミングベルト64の両端に配置されタイミングベルト64が滑らかに移動できるように配置されたプーリー65,66、前記プーリー66を駆動するステッピングモータ161、CIS15を保持するキャリッジ62の走査方向の位置を検出するためのホームポジションセンサ162から構成されている。また、原稿台ガラス61上のホームポジションセンサ162側端部には、光源の光量調整制御及びシェーディング補正動作を行う場合の基準となる白色基準板67が設けられている。
【0026】
原稿自動搬送部は、原稿載置トレイ68にセットされた原稿D(本実施例では原稿面(画像記録面)を上向きの状態とする)を前記画像読取部の読取位置に搬送するための装置であり、載置された原稿Dを分離搬送する搬送ローラ69、搬送された原稿を原稿台ガラス61に押圧または近接させながら搬送する白色プラテンローラ610、読取終了後の原稿を排出する排紙ローラ611、前記各ローラの回転を行うステッピングモータ171、原稿載置トレイ68上の原稿Dの有無を検知する原稿検知センサ172、搬送中の原稿先端を検知する先端レジセンサ173、原稿の排紙を検知する排紙センサ174から構成される。
【0027】
<画像読取装置の制御構成>
図3に画像読取装置の制御ブロック図を示す。該読取装置は、CPU111により装置全体が制御される。CPU111は、制御用及び画像データ蓄積用のメモリ112、モータ駆動回路113,114、外部インターフェース回路115を有し、CCD152からの画像信号のサンプリング及びA/D(アナログ/デジタル)変換を行うアナログ処理回路12のオフセット値、ゲイン値等の設定、CCD駆動回路13及び光源(LED)駆動回路14の駆動制御、キャリッジ走査部16及び原稿自動搬送部17の駆動制御、外部機器18(パソコン、メモリ、プリンタ、ディスプレイなど)とのインターフェースの制御、インターフェース回路115のインターフェース条件の設定等、画像読取装置のさまざまな動作条件の設定、動作の開始、停止等の制御を行っている。
【0028】
以下に具体的に説明する。
【0029】
CPU111からの制御信号によりCCD駆動回路13が駆動されると、CIS15内のCCD152には、CCD駆動回路13により読取時間の1ライン分に相当する時間内に1ラインを構成する全画素数の読取素子が駆動できる駆動クロックパルス、CCDの電荷を出力する際に出力値を1画素ごとにリセットするためのリセットパルス、1ラインの読み取りを開始させるトリガーとなるスタートパルス(水平同期信号)等が与えられる。そして、これらのパルスのタイミングに同期して、CCD152から画像信号が画素毎に出力される。
【0030】
CCD152から出力される画像信号は、各画素の輝度を表すアナログ信号であり、該信号は、アナログ処理回路12内のサンプリング回路121によりサンプリングされ、A/D変換器122により、1画素毎に多値(2値以上)データに変換され、メモリ112に蓄積される。
【0031】
該データは、本実施形態では一般的な白黒8ビットデータ(256階調)とし、8ビットすべてが"1"(255出力)のときは完全な白、すべてが"0"のときは完全な黒、その中間が灰色とし、数値に比例した階調をもつこととする。ただし、本実施形態は、本発明を限定するものではない。
【0032】
LED光源151は、CPU111からの制御信号に基づいて駆動されるLED駆動回路14により定電流駆動および点灯時間制御(読取素子の1ライン分の時間内でPWM制御)が行われ、CCD152における光蓄積時間の制御をおこなっている。
【0033】
キャリッジ走査部16において、ホームポジションセンサ162はキャリッジ62(図1、図3では不図示)の基準位置を検出し、CPU111に検出結果を出力する。画像読み取り時に検出された基準位置からキャリッジ62を一定の速度で移動するように、CPU111の制御によりモータ駆動回路113は、ステッピングモータ(リーダモータ)161に、所定の励磁パターンを出力する。
【0034】
また、原稿自動搬送部17において、原稿有無センサ172、先端レジセンサ173、排紙センサ174の検出結果を基に、CPU111の制御によりモータ駆動回路114は、白色ローラを回転させるDFモータ171の駆動を行う。
【0035】
<画像読取方式>
原稿台固定方式の読取動作について図1及び図3を用いて説明する。
【0036】
まずキャリッジ62がホームポジションに位置しているかどうかをホームポジションセンサ162により確認し、ホームポジションに位置していなければリーダモータ161を駆動し、ホームポジションセンサ162がキャリッジ62を検出してからさらに所定パルス駆動した位置でリーダモータ161を停止させることで、ホームポジションに位置させる。
【0037】
ホームポジションセンサ162によりキャリッジ62がホームポジションに位置していることを最初から検出されている場合には、リーダモータ161を正方向に駆動し、キャリッジ62が一度ホームポジションセンサ162を抜けてからリーダモータ161を逆転させ、ホームポジションセンサ161を再度検出してからさらに所定パルス駆動した位置でリーダモータ161を停止させることで、ホームポジションに位置させる。
【0038】
原稿画像読取を開始する前に、CIS15が上記ホームポジションに位置した状態において、LED光源151の各色の光量比、アナログ信号処理回路12のオフセット値、ゲイン値を所定の基準値に設定した上でCCD152により白色基準板67を読み取らせる。そして、CCD152から出力される画像信号値を検出し、検出された画像信号値に応じてLED光源151各色のPWM値を設定する。
【0039】
次に、設定されたPWM値でLED光源151を駆動することで白色基準板67を照射してCCD152により読み取り、CCD152から出力された画像信号(白色基準板の画素出力値)をシェーディング補正用の補正データとしてメモリ112に記憶する。
【0040】
前述した動作が完了すると、リーダモータ161を駆動し、原稿画像の読み取りを開始する。原稿の読取画像は、CIS15のCCD152により光電変換される。CCD152から出力された画像信号は、アナログ信号処理回路12のサンプリング回路121によりサンプリングされて、信号のオフセットレベルの補正、信号の増幅処理(ゲイン処理)が行われる。そして、A/D変換回路122によりデジタル信号に変換され出力される。
【0041】
デジタル化された画像データは、シェーディング補正処理、空間フィルタ処理、倍率補正処理、輝度信号変換処理等(ここでは、これらの処理をCPU111内で実行する。)を経てメモリ112に蓄積される。
【0042】
尚、前述した画像処理動作は、専用の処理回路(ゲートアレイ)により処理させることも可能である。そして蓄積された画像データは、インターフェース回路115を経由して、外部装置18との制御タイミングで同期を取りながら画像データを出力する。
【0043】
次に、流し読み動作について図1及び図3を用いて説明する。
【0044】
原稿載置トレイ68に原稿Dが原稿面(画像記録面)を本体上向きの状態でセットされ、スタートボタン(装置本体操作部または外部機器等の制御操作部上に設置、不図示)が押下されると、搬送ローラ69を原稿Dの搬送方向に回転させることにより、原稿Dを原稿台ガラス61上の読取領域Sに搬送する。このとき、搬送順が原稿順と同様となるように、載置原稿の上側の原稿から搬送する構成をとる(上分離)。
【0045】
そして、原稿Dは、ADFに取り付けられた白色プラテンローラ610と、原稿台ガラス61との間を通過し、その通過過程において、予め読取領域Sに移動し、停止状態にあるCIS15により原稿上の画像情報が読み取られる。
【0046】
搬送路の途中に設けられた先端レジセンサ173がオンになって画像先端が検知されてから所定パルスカウント後にCIS15による画像取り込みを開始する。また、原稿検知センサ172がオフになり、かつ、最終原稿が排紙されたことを排紙センサ174が検知したときに流し読み動作を終了し、ステッピングモータ161の駆動を停止する。
【0047】
このような構成の下で、ADFにより原稿を搬送させながら原稿上の画像情報を読み取る流し読みモードと、原稿を原稿台ガラス上に固定的に載置して、CIS15を副走査方向に移動させながら原稿上の画像情報を読み取る原稿固定方式の2つのモードで原稿上の画像情報を読み取ることができる。
【0048】
<制御方式>
図4は、本実施形態の画像読取装置における流し読みに最適な位置を算出するための制御シーケンスを説明したものである。ただし、本実施形態は、本発明を限定するものではない。
【0049】
まずシェーディング補正処理のシェーディング目標値及びフィルタ処理のフィルタ値を設定する(S1)。各値の設定方法について説明する。
【0050】
1)シェーディング目標値について
シェーディング補正は以下の(1)式に基づいて実行される。
V_dat = C_shd × V_in / W_shd ・・・(1)
C_shd:シェーディング目標値
W_shd:基準白板の読取出力値
V_in :画像読取時に入力される画像データ
V_dat:シェーディング補正後の画像データ
ここで、流し読み位置を設定する際に用いるシェーディング目標値 C_shdを通常の原稿画像読取動作時よりも所定割合変化させる。以下、図5を用いてその理由について詳述する。
【0051】
図5は、横軸に白色度、縦軸に画像読取装置の出力輝度値を示したグラフである。デジタル複写機や画像入力装置(スキャナ等)の場合、通常の読取動作において、製品ごとに基準となる白色濃度(256階調で255出力させるべき白)が規定されている。デジタル複写機では、基準となる記録紙の白色度を基準としている場合が多く、記録紙に近い白色度を有する基準部材(シェーディング板)の読取データに基づいてシェーディング補正を行うように構成されている。
【0052】
ここで、基準部材の白色度よりもADFのプラテンローラ(白ローラ)の白色度の方が高い場合、図5の直線▲1▼に示すように、基準部材の白色度よりも高い部分について256階調を使って濃度表現ができず、ローラ表面の輝度変化を捉えることができない。
【0053】
図6は、実際の原稿画像読取時と同じシェーディング目標値を用いてプラテンローラを読み取った場合のローラ近傍読取画像の副走査プロファイルを示した実験データである。図6に示すように、ローラ近傍を読み取ったデータは、すべて255出力となっている。
【0054】
よって、プラテンローラ表面の画像読取時には、下式に示すようにシェーディング目標値を通常の原稿画像読取時よりも所定割合 s ( 0 < s < 1 )だけ小さくすることが必要となる。そこで、次の(2)式に基づいたシェーディング補正処理をプラテンローラ読取時に行うことにより、直線▲2▼に示すように階調表現可能な濃度領域が拡大し、ローラ表面の輝度プロファイルを捉えることができる。
V_dat = C_shd × s × V_in / W_shd ・・・(2)
【0055】
2)フィルタ値について
通常の読取画像は、出力信号のばらつきをある程度有している。更に、プラテンローラ近傍を読み取る場合には、被写体であるプラテンローラとの距離が、通常の原稿画像を読み取る場合に比べてかなり離れた状態であるため反射光量のばらつきが大きくなる。そのため、読取画像において、ローラ近傍の副走査方向における輝度プロファイルが安定せず、最大値を正確に判断できない場合がある。
【0056】
図7は、前記(2)式を用いたシェーディング補正処理を行ってプラテンローラ近傍を読み込んだ画像の副走査方向輝度プロファイルを示したものであり、図に示すように輝度ばらつきが非常に大きい。よって、主走査及び副走査方向の両方向にスムージング処理を施す必要がある。
【0057】
図8は、主走査及び副走査の両方向にスムージング処理を行った場合のプラテンローラ近傍を読み込んだ画像の副走査方向輝度プロファイルである。本データにおいて、主走査方向の画素については、隣接する画素同士の平均化処理を行い、副走査方向の画素については、以下のフィルタ値を使用した。しかしながら、本フィルタ値はスムージング処理が可能なフィルタ値の一例であり、本発明を限定するものでない。
【0058】
【外1】
【0059】
このようなフィルタ処理を施すことにより、プラテンローラ近傍の輝度プロファイルを正確に示す画像データを取り込むことが可能になる。
【0060】
シェーディング目標値及びフィルタ値の設定が終了した後、白色基準板67の下部においてLED光源151の光量調整を行い、調整された光量でLED光源151を点灯させ、白色基準板67の輝度出力値W_shd をシェーディング補正値としてメモリ112に保存する(S2)。
【0061】
そして図1に示すCIS15を、停止位置精度が画像読取装置の読取解像度(例えば600dpiの場合、1ライン=42.3 μm)と同程度またはそれ以上の距離制御精度を有する移動速度(例えばステッピングモータの自起動周波数による速度)で、図9に示すプラテンローラ近傍点Xに向かって平行移動させる(S3)。
【0062】
ローラ近傍点Xに達した時点で、所定領域(a × b)の画像データをシェーディング目標値及びシェーディング補正値に基づくシェーディング補正処理を行いながら取り込まれる。シェーディング補正処理を行われた画像データは、さらに主走査方向及び副走査方向の両方向にスムージング処理を施された上でメモリ112に記憶される(S4)。前記所定領域は、プラテンローラ設置時の平行性ばらつきの影響を低減するために、主走査方向における中心線近傍を含むことが望ましい。このとき、取り込まれる画像データは、1画素を256階調で表わした多値データである。
【0063】
次に、CPU111が、メモリ112上に記憶された画像データを読み出し、基準位置つまり副走査方向のライン数を算出する方法について説明する。
【0064】
まず、以下に示すパラメータを設定する(S5)。ライン毎に順次更新される輝度最大値 V_max (初期値:0)、輝度平均値が最大になったときの副走査ライン数 L_max (初期値:X)、輝度最大値が継続したライン数 L_cont (初期値:0)、輝度最大値に対して該ラインの輝度平均値が低い値を示したときの副走査ライン数 L_top (初期値:X)、制御用ライン数カウンタ n (初期値:1) をパラメータとして保持する。
【0065】
1ライン目の主走査方向ラインにおける輝度平均値 V_n (n=1) を算出し(S6)、V_max を算出されたV_1に更新し、L_maxの値に1加算(++:図中記号、インクリメント)する(S7)。
【0066】
次ラインの輝度平均値 V_n+1を算出し(S8)、V_n と V_n+1 を順次比較する(S9)。V_n に対して V_n+1 が大きい場合には、n をインクリメントすることにより(S10)、V_max が更新され、L_max がインクリメントされる処理が繰り返される。
【0067】
V_n とV_n+1 が等しい場合(S11)には、L_cont をインクリメントし(S12)、V_n に対して V_n+1 が大きい場合と同様の処理に戻る。
【0068】
V_n に対して V_n+1 が小さい場合には、カウンタ n の値をチェックし(S13)、 n が a より小さければn をインクリメントする処理に戻る(S10)。カウンタ n = a となったときは取り込み画像におけるすべてのラインにおいて前記処理が終了したことを示すため、このとき各パラメータの最終的な更新値を用いて L_top = L_max + L_cont/ 2 として輝度最大値を有するライン数であると確定させる。
【0069】
そして、機械的、光学的に算出されたローラ輝度最大位置に対して最適な流し読み位置までの距離を補正値 C として、L_top に加算(または減算)された値 L_read = L_top + C を得る(S14)。
【0070】
ここで、補正値 C の算出方法について図10を用いて説明する。ホームポジション位置等が正確に調整された画像読取装置において、原稿自動搬送装置と同じ寸法を有して白色ローラ610のみを露出し、それ以外の部分をローラと異なる色(例:黒)で着色した冶具81を原稿台ガラス61上に設置する。該冶具は最適な読取位置が設計寸法値 L_read として確定していることとする。
【0071】
その状態で、上記S5〜S13のシーケンスに基づいてローラの輝度最大値を有するライン数 L_top を算出する。このとき、算出されたライン数L_topと最適な読取位置として確定している設計寸法値 L_read (ライン数に換算する)との差を上記補正値 C として算出し、制御シーケンスの中に予め組み込んでおく。
【0072】
そして、ソフト的な判断ミスを防止するために、予め本体構成上の寸法より算出された最適位置と公差( X+A < L_read < X+B )を記憶しておき、前記S4において算出された値 L_read が前記公差範囲内であるかどうかをチェック(判定)する(S15)。L_read が前記公差範囲内であれば、L_read をメモリ112にバックアップし(S16)、制御が正常に終了したことをユーザに通知する(S17)。
【0073】
L_read が公差内にない場合は、画像の取り込み不良、ローラ汚れ等の誤検出等が考えられるため、NG表示を行う(S18)。上記制御により、得られた流し読み最適位置 L_read を通常の流し読み時におけるCIS15の停止位置とすることにより、常に該装置における最適な位置により流し読み動作を行うことが可能となる。
【0074】
(第2の実施形態)
第1の実施形態において説明したように、プラテンローラの輝度最大値を有するライン数を検出するためには、階調表現可能な濃度領域を拡大させる必要がある。第1の実施形態で説明したようなシェーディング目標値を通常の原稿画像読取時に比べて変化させるのではなく、以下の方法を用いることでも階調表現可能な濃度領域を拡大させることが可能である。
【0075】
1)プラテンローラ(白色ローラ)読取時の光源光量を変化させる。
【0076】
輝度値は、被写体からの反射光量に比例するため、通常の原稿画像読取時における光源光量調整値に対する輝度値は、図5の▲1▼と同様の濃度再現性を有する。
【0077】
よって、第1の実施形態で示したようにしてプラテンローラ(白色ローラ)の読み取りを行う際に、光源の光量値を通常の原稿画像読取時よりも所定割合少なくすれば、第1の実施形態で示した手法と同様に、濃度再現可能な領域を拡大することができる。画像読取時のフィルタ設定、及び画像読取後のローラ輝度最大位置検出手法は、第1の実施形態と同様の制御を行う。
【0078】
2)アナログ処理回路のA/D変換時におけるゲインを変化させる。
【0079】
図3に示すように、CCD152からアナログ処理回路12に出力されるアナログ画像信号は、階調を表現するダイナミックレンジが約1[V] 程度の場合が多く、それに対してアナログ処理回路のA/D変換のダイナミックレンジが異なる場合がある(例えば2[V])。
【0080】
そこで、アナログ処理回路のアンプ(不図示)において、サンプリング信号に所定のゲインをかけて、CCD152の濃度ダイナミックレンジが、A/D変換器122のダイナミックレンジを最大限使用可能な状態にする制御を行う。このアナログ処理回路のゲイン値を通常の原稿画像読取時に比べて下げることで、光源の光量値を小さくする場合と同様に階調表現可能な濃度領域を拡大させることができる。
【0081】
(第3の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、プラテンローラ(白色ローラ)の白色度が、画像読取における基準白色度に対して明るい場合において、必要な調整値を所定量少なくすることにより、プラテンローラの輝度最大位置の検出を行う手法について説明した。
【0082】
本発明は、プラテンローラ(白色ローラ)の白色度が、基準白色度に対して暗い場合においても有効である。プラテンローラ(白色ローラ)の白色度が、基準白色度に対して暗い場合には、図5の直線▲1▼に示すように輝度値の再現領域が減少する。そこで、このような場合には、前記第1及び第2の実施形態で述べた画像読取に必要な調整値を所定量だけ上げた値を用いて画像読取を行うことにより、図5の直線▲3▼のように白色ローラの白色度までの濃度領域に対して輝度値再現領域を最大限使用することが可能となる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、原稿画像読み取りに必要な機能を用いて最適な流し読み停止位置を検出し、更に前記画像読取基準位置(停止位置)の検出精度を向上させることにより、装置ごとのばらつきを低減し、低コストで原稿画像読み取り時の画質低下を抑制した画像読取装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】原稿自動搬送部を有する画像読取装置の概略図である。
【図2】CISの概略図である。
【図3】本発明を実施した画像読取装置の制御ブロック図である。
【図4】本発明を実施した流し読み停止位置検出の制御フローチャートである。
【図5】白色度に対する輝度値を示すグラフである。
【図6】副走査方向のローラ近傍読取画像データを示す図である。
【図7】副走査方向のローラ近傍読取画像データを示す図である。
【図8】副走査方向のローラ近傍読取画像データを示す図である。
【図9】ローラ近傍を読み取る際の所定領域を示す図である。
【図10】流し読み位置算出用冶具の断面図である。
【符号の説明】
12 アナログ信号処理回路
15 CIS
16 キャリッジ走査部
17 原稿自動搬送部
61 原稿台ガラス
71 線状光源
111 CPU
610 プラテンローラ
Claims (16)
- 原稿を載置する原稿台と、
前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、
前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、
前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、
前記読取手段から出力された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、
前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定手段と、
前記設定手段による前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合のシェーディング目標値を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合のシェーディング目標値と比べて所定割合変化させるように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像読取装置。 - 原稿を載置する原稿台と、
前記原稿を照明する光源と、
前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、
前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、
前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、
前記読取手段から出力された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、
前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定手段と、
前記設定手段による前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合に前記原稿搬送手段の一部を前記光源が照射する光量を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合に前記原稿を前記光源が照射する光量と比べて所定割合変化させるように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像読取装置。 - 原稿を載置する原稿台と、
前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、
前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、
前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、
前記読取手段から出力された画像データを増幅する増幅手段と、
前記増幅手段により増幅された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、
前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定手段と、
前記設定手段による前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データを前記増幅手段により増幅し前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合における前記増幅手段のゲインを、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データを前記増幅手段により増幅し前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合における前記増幅手段のゲインと比べて所定割合変化させるように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記制御手段は、前記設定手段により前記停止位置を設定する際に、前記読取手段の読取解像度以上の距離制御が可能な移動速度で、前記移動手段に前記読取手段を移動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像読取装置。
- さらに、前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施された画像データに所定のスムージング処理を施す処理手段を有し、前記設定手段は、前記処理手段により所定のスムージング処理を施した画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら前記原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像読取装置。
- 前記原稿搬送手段は、白色回転体を含み、前記設定手段は、前記白色回転体を前記読取手段に読み取らせることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像読取装置。
- 前記設定手段により設定された前記停止位置を補正する停止位置補正手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像読取装置。
- 前記設定手段により設定された前記停止位置が、予め設定された範囲内に収まっているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を通知する通知手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像読取装置。
- 原稿を載置する原稿台と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、を備えた画像読取装置の制御方法であって、
前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定ステップと、
前記設定ステップによる前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合のシェーディング目標値を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合のシェーディング目標値と比べて所定割合変化させるように制御する制御ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。 - 原稿を載置する原稿台と、前記原稿を照明する光源と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、を備えた画像読取装置の制御方法であって、
前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される前記原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定ステップと、
前記設定ステップによる前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合に前記原稿搬送手段の一部を前記光源が照射する光量を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合に前記原稿を前記光源が照射する光量と比べて所定割合変化させるように制御する制御ステップと、
を有することを特徴とする画像読取装置。 - 原稿を載置する原稿台と、前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿台に載置された原稿上又は前記原稿搬送手段により搬送される原稿上の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記原稿台に沿って移動させる移動手段と、前記読取手段から出力された画像データを増幅する増幅手段と、前記増幅手段により増幅された画像データにシェーディング補正を施すシェーディング補正手段と、を備えた画像読取装置の制御方法であって、
前記移動手段により前記読取手段を移動させながら前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データに前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施し、シェーディング補正を施された画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら搬送される原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定する設定ステップと、
前記設定ステップによる前記停止位置の設定時に前記原稿搬送手段の一部を前記読取手段に読み取らせることで得られる画像データを前記増幅手段が増幅し前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合における前記増幅手段のゲイン値を、前記読取手段に前記原稿上の画像を読み取らせることで得られる画像データを前記増幅手段により増幅し前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施す場合における前記増幅手段のゲイン値と比べて所定割合変化させるように制御する制御ステップと、
を有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記制御ステップでは、前記設定ステップにより前記停止位置を設定する際に、前記読取手段の読取解像度以上の距離制御が可能な移動速度で、前記移動手段に前記読取手段を移動させることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の制御方法。
- 前記画像読取装置は、さらに、前記シェーディング補正手段によりシェーディング補正を施された画像データに所定のスムージング処理を施す処理手段を備え、前記設定ステップでは、前記処理手段により所定のスムージング処理を施した画像データに基づいて、前記読取手段を停止させた状態で前記原稿搬送手段により前記原稿を搬送しながら前記原稿上の画像を読み取る場合の前記読取手段の停止位置を設定することを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の制御方法。
- 前記原稿搬送手段は、白色回転体を含み、前記設定ステップでは、前記白色回転体を前記読取手段に読み取らせることを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の制御方法。
- 前記設定ステップにより設定された前記停止位置を補正する停止位置補正ステップを有することを特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の制御方法。
- 前記設定ステップにより設定された前記停止位置が、予め設定された範囲内に収まっているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップによる判定結果を通知する通知ステップを有することを特徴とする請求項9乃至15のいずれかに記載の制御方法。
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