JP3646808B2 - ヒトトロンボスポンジンの▲i▼型繰返体からのヘパリン−およびスルファチド結合ペプチド - Google Patents

ヒトトロンボスポンジンの▲i▼型繰返体からのヘパリン−およびスルファチド結合ペプチド Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、ヘパリンおよびスルファチド(スルホリピド)を含む硫化複合糖質と結合する、ヒト内皮細胞トロンボスポンジンの三つのI型繰返体からのペプチドに関する。
発明の背景
ヘパリン結合は、多くの細胞成長因子、細胞付着分子、および血液凝固カスケードに含まれるある種の酵素の活性に決定力がある。それらの相互作用を抑制する薬剤が血栓防止のための数多くの用途に見出だされている。ヘパリン類縁体が抗腫瘍および抗転移活性を有するということが示されている。
ヘパリンと結合するペプチドは多くのヘパリン結合タンパク質から同定若しくは単離されている〔たとえば、カーディン等(Cardin et al.)、「動脈硬化」(Arte−riosclerosis)、Vol.9、第21〜32頁(1989)参照〕。付着分子から同定されたヘパリン結合ペプチドの例としては、IV型コラーゲン、ラミニンおよびフィブロネクチンが挙げられる。それらは全て、多くのヘパリン結合タンパク質の比較により決定された共通配列に合致する塩基性アミノ酸のクラスターを有する〔カーディン等(Cardin et al.)、上記参照〕。カーディン等のペプチドおよびこの技術領域において記載されている他のペプチドの結合定数は一般に104〜103である。
マラリア冠状スポロゾイトタンパク質からのペプチドに関する仲介細胞付着が開示されている〔リッチ等(Rich et al.)、「科学」(Science)、Vol.249:1574−1577、(1990)。〕そのようなペプチドは、ヘパリンと結合しないという不利益を被っており、その付着活性は、ヘパリンとの結合に活性がない、Val−Thr−Cys−Gly配列に帰せられていた。トロンボスポンジンからのペプチドが開示されている〔プラテル等(Prater et al.)、ジャーナル・オブ・セル・バイオロジー(J.CellBiol.)、Vol.112、第1031〜1040頁(1992)〕。プラテルの配列は、重大な欠点を有している。何故なら、それらはヘパリンまたは関連する硫化複合糖質と高い親和性で結合するには不十分であるからである。
従って、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質と高い親和性で結合する、非常に効力のあるペプチドが、現在の技術において必要である。ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質と、付着分子、成長因子、細胞またはヘパリン−依存性酵素との相互作用を抑制するのにも有用な、そのようなペプチドが特に必要とされている。
したがって、本発明の目的は、上記した先行技術の問題点を克服することである。
本発明の更なる目的は、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質と高い親和性で結合し、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質と、付着分子、成長因子、細胞またはヘパリン−依存性酵素との相互作用を抑制するのに有用な配列を有する、非常に効力のあるペプチドを提供することである。
更に本発明の目的は、当業界において公知のタンパク質(ペプチド)の結合定数よりも予測しえない程度に優れた結合定数を有するペプチドを提供することである。
更に本発明の目的は、ヘパリンまたは関連する硫化ラクトコンジュゲートとの高い結合親和性を有し、かつ、活性部位に効率的に到達させるため、より有用な医薬製剤に配合される。電荷がないペプチド(本質的に中性のペプチド)を提供することである。
本発明の更に他の目的は、非常に少量のペプチドを効率的に投与し、それにより毒性の危険性およびペプチドに対する免疫応答の発生を減ずるために、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質との結合に高い効力を有するペプチドを提供することである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を図示したグラフである。
第2図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を図示したグラフである。
第3図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質と結合する125I−ラミニンの抑制を示したグラフである。
第4図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質と結合する125I−ラミニンの抑制を示したグラフである。
第5図は、トロンボスポンジンペプチドによりA2058メラノーマ細胞と結合する、125I−ラミニンの抑制を表わすグラフである。
第6図は、ヘパリンおよびトロンボスポンジンペプチド配列番号1(ID SEQ NO:1)によりA2058メラノーマ細胞と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を表わすグラフである。
第7図、抗−トロンボスポンジン抗体A4.1のトロンボスポンジンペプチドとの結合を表わすグラフである。
第8図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質(スルファチド)と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を表わすグラフである。
第9図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質(ヘパリン−BSA)と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を表わすグラフである。
第10図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質(ヘパリン−BSA)と結合する125I−ラミニンの抑制を表わすグラフである。
第11図は、ヘパリンアガロースに対するトロンボスポンジン〔配列番号19(ID SEQ NO:19)〕の第2のI型繰返体からのペプチドの結合を示すグラフである。
第12図は、トロンボスポンジンペプチドによる、A2058メラノーマ細胞と結合する125I−ラミニンまたは125I−トロンボスポンジンの抑制を示す棒グラフである。
第13図は、ヘパリンおよびトロンボスポンジンペプチド246〔配列番号19(ID SEQ NO:19)〕によりA2058メラノーマ細胞と結合する125I−ラミニンの抑制を示す棒グラフである。
第14図は、対照ペプチドおよび16種のトロンボスポンジンペプチドとのA2058メラノーマ細胞の付着の程度を示す棒グラフである。
第15図は、4種のトロンボスポンジンペプチドに対するA2058メラノーマ細胞の濃度依存性を示すグラフである。
第16図は、ヘパリン結合ペプチドによるトロンボスポンジンペプチドに対するメラノーマ細胞付着の抑制を表わす棒グラフである。
好ましい実施態様についての記載
本発明は、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質に対し高い結合親和力を有し、ヘパリン結合定数が107〜105/モルの範囲であるペプチドを提供する。好ましいペプチドは、4〜5のアミノ酸残基の副配列を有するペプチドであり、この副配列は実質的に電荷を有さないものである。上記した並びに以下の本明細書において使用される「関連する硫化複合糖質」という語は、ヘパリンと同等の結合特性を有する硫化複合糖質として定義される。本発明におけるより好ましいペプチドは、−Trp−Ser−Xaa−Trp−の配列を有するものであり、ここでXaaはPro、Glu、Ala、HisおよびSerから成る群より選択されるアミノ酸である。本発明に於ける更に好ましいペプチドは、−Trp−Ser−Xaa−Trp−の配列を有するものである。ここでXaaは上記で定義したものであり、さらに−B1−B2−X−B3−または−B1−X−B2−Y−B3−から成る式から選択される配列を有するものであり、ここでXおよびYはそれぞれいずれかのアミノ酸であり、B1、B2およびB3はそれぞれLys、ArgおよびHisから成る群より選択されるものである。
本発明の特に好ましい実施態様において、上記した本発明のペプチドは、配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)、配列番号3(SEQ ID NO:3)、配列番号14(SEQ ID NO:14)および配列番号19(SEQ ID NO:19)から成る群よりそれぞれ選択される配列を有するペプチドである。
本発明における配列を有するさらに好ましいペプチドは、該ペプチドがアミノ末端N−アセチルおよびカルボキシ−末端アミドから成るように変性されたものである。
本発明は、又、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質に対し高い結合親和力を有し、実質的に電荷がない、有効量のペプチドを含む医薬組成物に関し、その組成物は医薬的に許容可能な賦形剤または担体を含有する。
更により好ましい本発明の医薬組成物は、組成物が、有効量の配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)、配列番号3(SEQ ID NO:3)、配列番号14(SEQ ID NO:14)および配列番号19(SEQ ID NO:19)から成る群よりそれぞれ選択される配列を有するペプチドと、医薬的に許容可能な賦形剤または担体との組み合わせから成るものである。
本発明は、ヘパリン結合定数が107〜105/モルの範囲のペプチドを有効量使用するヘパリンまたは関連する硫化複合糖質との結合方法を提供する。
更に好ましい方法は、ペプチドが配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)、配列番号3(SEQ ID NO:3)、配列番号14(SEQ ID NO:14)および配列番号19(SEQ ID NO:19)から成る群より選択される配列を有するものである。
発明を実施するための最良の態様
上記のように、本発明は、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質に対し高い結合親和力を有し、実質的に電荷がないペプチドの一族を提供する。本発明は又、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質と、付着分子、成長因子、細胞またはヘパリン−依存性酵素との相互作用を抑制するための、それらのペプチドの用途に関する。さらに詳しくは、本発明の好ましいペプチドは、配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)、配列番号3(SEQ ID NO:3)、配列番号14(SEQ ID NO:14)および配列番号19(SEQ ID NO:19)から成る群より選択される配列を有するものであり、これは、ヘパリンまたは関連する硫化複合糖質と高い親和力で結合する関連するペプチドの一族を表わす。
本発明のペプチドは、付着糖タンパク質トロンボスポンジンおよび上記のものから得られる。本発明のペプチドは、その配列が第1表および第2表に示されている。その配列は公知の方法により製造され得る。そのような方法には、限定されないが、ベクターに挿入されたペプチドのDNA解析から、ペプチド製造装置により、または付着糖タンパク質トロンボスポンジンから配列を単離することによるものが含まれる。固相合成法も使用することができる。それらのペプチドは、多くの、タンパク質に結合するヘパリンに存在する共通配列に適合する塩基性アミノ酸のクラスターを欠いており、さらに塩基性アミノ酸の共通配列を有するタンパク質よりも約10〜100倍高い結合定数を有している。本系列のペプチドの結合定数は、約107〜105/モルである。更に、本発明によるペプチドの一族の中で好ましいペプチドに存在する好ましい副配列(4又は5のアミノ酸残基を有する)が実質的に電気的な電荷を有しないことは、それらのペプチドをそれらが活性を示す部位に効率的に到達させるという点で、医薬を調製するのに有益である。足場依存性細胞(anchorage−dependant cells)の培養で付着ペプチドとして使用することを含めて、電荷が欠如していることを必要としないある種の応用においては、本発明で開示されたペプチドの塩基性アミノ酸配列〔たとえば、配列番号19(SEQ ID NO:19)〕による変性は、活性を増大させ、かつ、他の硫化複合糖類よりもヘパリンに対するペプチドの特異性を増大させる。
本系列のペプチドの更なる利点は、それらが高い活性を有するので、従来技術のペプチドよりも非常に少ない量を投与すればよく、従って、毒性の危険およびペプチドに対する免疫応答の発生を減少させることである。
ヒトトロンボスポンジンの3種のI型繰返体領域からのペプチドは固相合成法により調製された。ヘパリンの結合特異性を決定するために使用されるペプチドは、以下の第1表および第2表並びに配列表に記載した。
本発明によるペプチド、医薬組成物および本発明による製法は、以下の一般的工程を用いて実証される。
ペプチドは、固相分析において、ヘパリン−ウシ血清アルブミン複合体またはスルファチドと結合するラミニンまたはトロンボスポンジンの抑制剤として、実質的にザブレネツキー等(Zabrenetzky et al.)、キャンサー・リサーチ〔Cancer Res.、Vol.50、第5937−5942頁(1990)〕に記載された工程に従って試験される。
簡単には、ヘパリン−BSA(0.2μg/well)を50μlのデルベッコPBS中で37℃に2時間保持することにより、塩化ポリビニルミクロタイタープレートウェルに吸着させる。このウェルを空にし、pH7で150mMのNaCl、0.1mMのCaCl2、0.1mMの微小成分を含有する50mMトリスで満たし、このウェルを空にし、そして30μlの種々の濃度の同じ緩衝液で希釈した有効に抑制するペプチドまたは緩衝液のみ並びに30μlの125Iで標識化したラミニンまたはトロンボスポンジン(0.2μl/ml)をそれぞれのウェルに加えた。4℃で2時間後、ウェルを0.15MのNaClで6回洗浄し、プレートから切断し、そして結合物の放射活性を測定した。スルファチドに結合したラミニンおよびトロンボプラスチンは、ポリ塩化ビニルミクロタイタープレート上の塩化ホスファチジル/コレステロール単層に固定した糖脂質により、固相分析法を用いて定量した。
ラミニンまたはトロンボスポンジン結合の抑制を研究するために、ウェルはトロンボスポンジン分析またはラミニン分析のために、200ngのスルファチドで又は600ngに50ngのホスファチジルコリンおよび30ngのコレステロールを添加した混合物でコートされたペプチドは、遊離リガンドから別に結合する油による遠心分離を用いて、トロンボスポンジンと結合するメラノーマまたは肉皮細胞の抑制剤としても試験した。
I型繰返体からの数種のペプチドは、ヘパリンおよびスルファチド(第1図および第2図)に結合するトロンボスポンジンの抑制について試験した。選択したペプチドは、リッチ(Rich)および共同研究者により付着モチーフとして同定されたVTCG配列〔配列番号5(SEQ ID NO:5)〕に隣接しているが、共通配列に結合する予測されるヘパリンに必要とされる塩基性アミノ酸のクラスターが欠如している。驚くべきことに、VTCG配列に対するアミノ末端の配列のみが活性であった〔配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)、および配列番号3(SEQ ID NO:3)〕。3種全ての繰返体からのドデカペプチドは、I50値が6〜100μMのもの〔配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)及び配列番号3(SEQ ID NO:3)〕と結合するヘパリンおよびスルファチドを抑制した。それぞれの活性ペプチドに隣接するフランキングペプチドは不活性であった〔配列番号6(SEQ ID NO:6)、配列番号7(SEQ ID NO:7)及び配列番号8(SEQ ID NO:8)〕。繰返体2からのペプチド〔配列番号2(SEQ ID NO:2)〕は、繰返体3〔配列番号3(SEQ ID NO:3)〕に続くことが最も多く、次いで繰返体1〔配列番号1(SEQ ID NO:1)〕である。3種の繰返体は、I50値が10〜20μMの間であるヘパリンへの結合の抑制剤として同等である。ヘパリン結合についての予測される共通配列を含むトロンボスポンジンのドメインと結合するアミノ末端ヘパリンからの2種のペプチドもまた、ヘパリンに対するトロンボスポンジンの結合を抑制したが、I50値が100μMより大きいI型ペプチドよりも非常に弱かった。それらのペプチドは、しかしながら、スルファチドとの結合を抑制しなかった。
多くの活性ペプチドは2〜3しか、または、全く塩基性アミノ酸を含んでいないので、ペプチドは、硫化複合糖質よりもむしろトロンボスポンジンとの結合により抑制される可能性が考えられる。この可能性を調べるために、ペプチドは、ヘパリンまたはスルファチド(第3図および第4図)と結合するラミニンの抑制剤として試験をした。同じペプチドが、両方の基質と結合するのを抑制し、ペプチドの活性がタンパク質に対するよりも硫化複合糖質の方に特異的であるということを示している。
第2のI型繰返体からの最も活性のペプチドの部分を含有する数種のペプチドは、ヘパリン結合のための活性配列をさらに決定するために合成された。VTCG〔配列番号5(SEQ ID NO:5)〕は不活性であったが、この配列のCSVTCG〔配列番号4(SEQ ID NO:4)〕を含むより大きいペプチドは活性であった。しかしながら、このペプチドは溶液中において、速やかにジスルフィドオリゴマーを形成し、その抑制曲線は、不均質の結合またはペプチドの凝集に対し副次的な人工的抑制を示唆する他の活性ペプチドよりも非常に緩やかなものであった。CSTV〔配列番号9(SEQ ID NO:9)〕もまた不活性であったが、二つの残基を添加したSSCSVT〔配列番号13(SEQ ID NO:13)〕は弱い抑制を生じた。
第二繰返体の左側部分からの8個のアミノ酸ペプチド(配列番号14(SEQ ID NO:14))は、最初の二つのアミノ酸のみが欠如している10個のアミノ酸ペプチド〔配列番号16(SEQ ID NO:16)〕と同様に、活性であった。配列番号14(SEQ ID NO:14)の二つのTrp残基をAla残基で置換する〔配列番号17(SEQ ID NO:17)〕と活性が失われた。それ故、配列番号14(SEQ ID NO:14)のTrp残基は高い親和性の結合に要求される。
トロンボスポンジンまたはラミニンと結合する腫瘍細胞へのペプチドの影響を調べた。第2および第3の繰返体からのペプチドは、ラミニンがA2058メラノーマ細胞へ結合するのを強く抑制した(第5図)。ヘパリンに対する結合およびスルファチドの結合において観察されたように、第1の繰返体からのペプチドはより弱いものであった。
トロンボスポンジンのA2058メラノーマ細胞への結合は、第1の繰返体からのペプチド184〔配列番号1(SEQ ID NO:1)〕により抑制された。抑制は用量に依存し、トロンボスポンジンがヘパリンまたはスルファチドと結合するのを抑制するのと同等の濃度で起こった。メラノーマ細胞へ結合するトロンボスポンジンの一部はヘパリンにより抑制され得る(第6図)。ヘパリンの存在下にペプチド18〔配列番号1(SEQ ID NO:1)〕を添加するとトロンボスポンジンの結合をさらに抑制することはなく、このことは、ペプチドによる抑制が、メラノーマ細胞でのトロンボスポンジンについてのヘパリン抵抗性タンパク質受容体よりも硫化複合糖質との競合によることを示している。
データは、トロンボスポンジンのI型繰返体からのペプチドの一族が、ラミニンおよびトロンボスポンジンが硫化複合糖質へ結合することを抑制することができる、強力なヘパリンおよびスルファチド結合ペプチドであることを示している。このペプチドはまた、ヒトメラノーマ細胞とのラミニンおよびトロンボスポンジンとのヘパリン依存性相互作用の抑制剤であることを示している。実験は、それらのペプチドが、他の付着タンパク質、成長因子および凝集酵素を含むヘパリン依存性タンパク質の一般的な抑制剤であることを決定するために進行中である。
以下の第1表および第2表は、上記に記載し、図面中において言及する単一文字形態での配列を表わす。表はそれらの配列を指定されたペプチド数または省略形で示し、対応する配列表の指定番号をも含んでいる。配列は、本願明細書の添付した配列表中に3文字のペプチドコードで記載した。
第1図〜第6図の詳細な説明
第1図〜第6図は上記した一般的実験方法を用いて得られたデータを示す。第1図〜第6図にそのデータが示されているペプチドの構造(配列)は第1表および第2表並びに巻末に添付された配列表に示されている。
Figure 0003646808
Figure 0003646808
第1図は、トロンボスポンジンペプチドによる、硫化複合糖質と125I−トロンボスポンジンとの結合抑制を図示したグラフである。ミクロタイタープレートウウェルをスルファチドで被覆し、ペプチドの配列番号1(SEQ ID NO:1)配列番号2(SEQ ID NO:2)、配列番号3(SEQ ID NO:3)、配列番号4(SEQ ID NO:4)、配列番号5(SEQ ID NO:5)、配列番号6(SEQ ID NO:6)、配列番号7(SEQ ID NO:7)、および配列番号8(SEQ ID NO:8)の濃度を増加させながら、これらの存在下、0.2μg/mlの標識化トロンボスポンジンと共にインキュベート(保温)した。図の上部に、種々の濃度で試験を行ったそれぞれのペプチドを表わす記号(シンボル)を示した。結合は、抑制剤不存在下での対照結合の百分率として示した。
第2図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を図示したグラフである。ミクロタイタープレートウウェルをヘパリン−BSAスルファチドで被覆し、ペプチドの配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)、配列番号3(SEQ ID NO:3)、配列番号4(SEQ ID NO:4)、配列番号5(SEQ ID NO:5)、配列番号6(SEQ ID NO:6)配列番号7(SEQ ID NO:7)、および配列番号8(SEQ ID NO:8)の濃度を増加させながら、これらの存在下、0.2μg/mlの標識化トロンボスポンジンと共にインキュベートした。図の上部に、グラフ上に種々の濃度で示した、試験を行ったそれぞれのペプチドを表わすシンボルを記載した。結合は、抑制剤不存在下での対照結合の百分率として示した。
第3図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質と結合す125I−ラミニンの抑制を示したグラフである。ミクロタイタープレートウウェルを上記したように、第1図と同様にしてスルファチドで被覆した。シンボルおよびペプチド番号で表示した特別のペプチドによる抑制を、第1図の説明において記載したのと同様にして決定した。
第4図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質と結合する125I−ラミニンの抑制を示したグラフである。ミクロタイタープレートウウェルを上記したように、第2図と同様にしてヘパリン−BSAスルファチドで被覆した。シンボルおよびペプチド番号で表示した特別のペプチドによる抑制を、第2図の説明において記載したのと同様にして決定した。
第5図は、トロンボスポンジンペプチドによりA2058メラノーマ細胞と結合する125I−ラミニンの抑制を表わすグラフである。メラノーマ細胞(0.2ml中1×105)を0.2μg/mlの標識化ラミニン単独と共に、または、トロンボスポンジンからの第1、第2および第3の繰返体である、配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)、または配列番号3(SEQ ID NO:3)からのペプチドを1ml当たり200マイクログラムの存在下で、インキュベートした。細胞を油により遠心分離して結合ラミニンから遊離ラミニンを分離し、次いで、γカウンターにより細胞ペレットの放射能を定量した。結果を、ペプチドの存在下で定量した対照結合に対する百分率として表わした。それは、3回の定量値±標準偏差の平均値である。
第6図は、ヘパリンおよびトロンボスポンジンペプチド配列番号1(ID SEQ NO:1)によりA2058メラノーマ細胞と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を表わすグラフである。メラノーマ細胞(0.2ml中3×105セル)を0.2μg/mlの標識化トロンボスポンジン単独と共に、または、ヘパリンまたは配列番号1(SEQ ID NO:1)による配列を有するペプチド若しくは2種の抑制剤の組み合わせの存在下、それらの濃度を増加させながら、インキュベートした。結果を、抑制剤の不存在下で対照結合に対する百分率として表わした。それは、3回の定量値の平均値である。
実験工程の詳細
材料:
トロンボスポンジンは、先に記載したように〔ロバーツ等(Roberts et al.)、J.Biol.Chem.260、9405−9411(1985)〕、トロンビン刺激ヒト血小板から精製した。トロンボスポンジンの組み替えヘパリン結合フラグメントである残基1−175(28kD)、および組み替えアポリポタンパク質Eは、バイオテクノロジー・ジェネラル・レホボット・イスラエル(Biotechnology General Ltd.Rehovot Israel)から得た。エンゲルブレス・ホルム・スワーム・トゥーマー(Engelbreth Holm Swarm tumor)により精製されたマウスラミニンはドクター・ランス・リオッタ(Dr.Lance Liotta、National Cancer Institute)から提供された。トロンボスポンジンに対するモノクローナル抗体はドクター・ウィリアム・フレツィアー(Dr.William Frazier、Washington University、St.Louis)から提供された・トロンボスポンジン、そのフラグメント、アポリポタンパク質E、BSA−ペプチド複合体、およびラミニンは前記した〔ロバーツ等(Roberts et al.)、J.Biol.Chem.260、9405−9411(1985)〕のようにヨードゲン(Iodogen)(Pierce Chemical Co.、Rockford、IL)を用いて沃素化した。ヘパリン−BSA複合体は、実質的に上記のように〔フナハシ等(Funahashi et al.)、Anal.Biochem.126、414−421(1982)〕、NaBH3CNの存在下で還元性エマネーションにより還元性末端をBSAとすることにより、ウシ肺ヘパリン(The Upjohn Co.)のカップリングにより調製された。ウシ脳スルファチドはスペルコ(Supelco)およびジパルミトイルホスファチジルコリンから得られ、コレステロールはシグマ(Sigma)から得た。
ペプチダーゼは、第1表に示したように、ヒトトロンボスポンジンの3種のI型繰返体の部分に相当するものから合成した。合成はペプチド合成について当業界で認められている方法を用いて行った。この研究に使用したペプチドは、バイオサーチ9600型ペプチド合成装置(Biosearch Model 9600 peptide synthesizer)により、標準メリフィールド(Merrifield)固相合成プロトコルおよびt−Boc化学を用いて合成した。ペプチドは逆相HPLCクロマトグラフィーを用いて分析した。ペプチド溶液は希NaOHを添加することにより中和し、溶液で−20℃で貯蔵した。ペプチドは、それらのシステイン残基により、SPDPを用いてBSAと結合した〔ダニロフ等(Danilov et al.)、Exp.Cell Res.、182、186−196(1989)〕。
付着分析:
ヒトメラノーマセルラインA2058〔トダロ等(Todaro et al.)、Proc.Natl.Acad.Sci.、USA、77、5258−5262(1980)〕を、10%のウシ胎児血清を含むRPMI1640の培地において、37℃で5%の二酸化炭素を含む雰囲気下、単層培養にて維持した。付着分析のために、細胞はトリプシンを用いて除去し、104セル/cm2で継代しそして5〜7日間で収穫した。トロンボスポンジン被覆プラスッチクへの付着および展開を前記した〔ロバーツ等(Roberts et al.)、J.Cell Biol.104、131−139(1987)〕ようにして決定した。抑制は、1mg/mlのウシ血清アルブミン(脂肪酸なし)シグマ(Sigma)を含有し、pH7.3の、重炭酸塩を含有しない0.4mlのRPMI1640培地に希釈した抑制剤を、タンパク質またはペプチドで被覆したポリスチレンディスクを有する24−ウェル皿のウェルに加えて測定した。メラノーマ細胞は、2.5mMのEDTAを含有するリン酸緩衝食塩水で20分間、37℃でインキュベートすることにより、収穫した。細胞は遠心分離し、生存率(通常99%以上)をトリパンブルー排除により評価した。細胞は培地に再懸濁させ、回復させるために懸濁液中に1時間放置した。100μlの培地に懸濁したメラノーマ細胞(2×105)をそれぞれのウェルに加え、湿った雰囲気中において37℃で50〜75分間、付着のために放置した。付着および展開は顕微鏡により判定した。
スルファチドおよびヘパリン結合:
スルファチドまたはヘパリンに結合するラミニン、アポリポタンパク質、およびトロンボスポンジンを、先に記載(8、22)したように固相分析を用いて定量した。スルファチド(トロンボスポンジン結合のために0.2μg/ウェル、ラミニン結合のために0.6μg/ウェル)を、ポリ塩化ビニル製ミクロタイタープレート上の、50ngのホスファチジルコリンおよび300ngのコレステロールの混合物中に固定した。ヘパリン−BSA(0.2μg/ウェル)を、デュルベッコ(Dulbecco)のPBSにより37℃で2時間インキュベートすることにより、ポリ塩化ビニル製ミクロタイタープレートウェルに吸着させた。ウェルをからにし、pH7.8で、150mMのNaCl、1mMのCaCl2、0.025%のNaN3、および1%のBSAを含有する50mMのトリスで満たした。30分後に、このウェルをからにし、そして同一の緩衝液で希釈した30μlの種々の濃度の、潜在的抑制ペプチドまたは緩衝液単独、および30μlの125I−標識化ラミニンまたはトロンボスポンジン(0.2μg/ml)をそれぞれのウェルに加えた。4℃で3時間経過後、これらのウェルを0.15MのNaClで6回洗浄し、プレートから切り離し、そして結合した放射能を計測した。
ペプチドに対する抗体の結合
細胞に対する 125 I−トロンボスポンジンまたはラミニン の結合の抑制:
A2058メラノーマ細胞を上記したようにして収穫し、1mg/mlのBSAを含有するデュルベッコ(Dulbecco)のPBS中に懸濁した。0.2mlの最終容積で、2×105個の細胞を潜在的抑制剤で15分間予備インキュベートした。標識化したタンパク質を加え、回転テーブル上において20℃で1時間、インキュベートした。細胞懸濁液を、トリスBSA緩衝液と予備インキュベートした、0.4mlのポリプロピレンミクロフュージチューブ(PGC)に移した。油〔ニオシル−50(Nyosil−50)、0.2ml〕を加え、ベックマン(Beckman)ミクロ遠心分離器B中、10000rpmで1分間遠心分離した。上層を除去し、そして油層を0.2mlのトリスBSA緩衝液で洗浄し、更遠心分離した。上澄みの液体を吸引し、チューブの底を切断し、計測した。
結果
モノクローナル抗体A4.1は、プラスモジウムファルシパルムの環状スポロゾイトタンパク質を含む幾つかのタンパク質に保存されているI型繰返体を含有するトロンボスポンジン〔プラター等(Prater et al.)、J.Cell Biol.112、1031−1040(1990)〕の50キロダルトン(kDa)のフラグメントと結合する。環状スポロゾイトタンパク質からのペプチドと重複する抗体A4.1のトロンボプラスチン抗体反応性の予備スクリーニングにおいて、我々は抗体A4.1が配列SISTEWS〔エム・セグインおよびディー・ロバーツ(M.Seguin and D.Roberts)、未公開の結果〕を含むペプチドと強固に結合することを見いだした。我々は、それ故、この配列(第1表)に対するトロンボスポンジン類縁体の3種のI型繰返体からペプチドを調製し、BSA(第1図)と複合させた後、それらの抗体A4.1との結合を試験した。抗体A4.1は第1のI型繰返体からのペプチド18〔配列番号1(SEQ IF NO:1)〕と強固に結合し、第2および第3の繰返体からのペプチド185および186〔配列番号2(SEQ ID NO:2)および配列番号3(SEQ ID NO:3)〕とは弱く結合したが、活性配列に隣接するフランキング配列を含む一連のペプチドとは結合しなかった。直接プラスチックに被覆したペプチドを使用すると、抗体A4.1は第2の繰返体からのペプチド185〔配列番号2(SEQ ID NO:2)〕と最もよく結合し、第1および第3の繰返体からのペプチドとは殆ど結合しなかった(データは示していない)。したがって、抗体A4.1はトロンボスポンジンのI型繰返体からの3種のドデカペプチド〔それぞれの鎖中に12のアミノ酸〕と特異的に結合するが、この結果からは抗体が3種の繰返体の間で区別し得るかどうかが明瞭ではない。
トロンボスポンジンの50−50kDフラグメントとの細胞の付着は硫化多糖〔プラター等(Prater et al.)、J.Cell Biol.112、1031−1040(1991)〕により部分的に抑制されるので、I型繰返体からの数種のペプチドをヘパリンおよびスルファチドと結合するトロンボスポンジンの抑制について試験した(第2A図および第2B図)。この選択したペプチドは、リッチ(Rich)およびその共同研究者〔リッチ等(Rich et al.)、Science249、1574−1577(1990)〕により付着モチーフとして同定されたVTCG配列〔配列番号5(SEQ ID NO:5)〕と隣接していたが、多くの場合、予測されたヘパリン結合の共通配合に必要である塩基性アミノ酸のクラスターが欠如していた。驚くべきことに、VTCG配列に対する配列アミノ末端は最も活性であった。3種全ての繰返体〔配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)および配列番号30(SEQ ID NO:30)〕からのドデカペプチドは、I50値が6〜50μMの範囲であるヘパリンおよびスルファチドの両者とのトロンボスポンジンの結合を抑制した。第3の繰返体からのペプチド〔配列番号3(SEQ ID NO:3)〕は最も活性なヘパリン結合の抑制剤であり、次いで第2および第1〔配列番号1(SEQ ID NO:1)〕の繰返体である。抑制の順序はスルファチドに結合するトロンボスポンジンについて異なっていたが、第2の繰返体ペプチド9〔配列番号2(SEQ ID NO:2)〕が最も強力な抑制剤であった(第2B図)。トロンボスポンジンのアミノ末端ヘパリン結合ドメインからの2種のペプチド、それらはヘパリン結合についての共通配列の、残基23〜32および77〜83をそれぞれ含んでいる(第1表)、を試験した。前者のペプチドのみが、トロンボスポンジンのヘパリンへの結合を抑制し、そのI50値が60μMであった。それらのペプチドは、しかしながら、トロンボスポンジンのスルファチドへの結合を抑制しなかった。
最も活性のペプチドは2〜3しか、或いは全く、塩基性アミノ酸を含有していないので、ペプチドは、硫化複合糖質に対するよりも、トロンボスポンジンのヘパリン結合部位に対して結合することにより抑制されるという可能性が存在した。この仮説を検証するために、ペプチドをヘパリンまたはスルファチドに対し結合するラミニンおよびアポリポタンパク質Eの抑制剤として試験した(第2C図および第2表)。同じペプチドが、両方の基質に対して結合するタンパク質および抑制されたラミニンの両者の抑制剤として活性であった。同じペプチドが3種の関連がないタンパク質のヘパリン結合部位に特異的に結合することが可能であることは、とても起こりそうにないので、ペプチドの活性はタンパク質よりもむしろ硫化複合糖質に対する結合による。ラミニンまたはトロンボスポンジンに対しペプチドが結合しないことが、標識化されたトロンボスポンジンまたはラミニンがプラスチックに直接固定されたまたはBSA複合体としてのペプチドが結合しなかったことにより確認された(結果は示さず)。
第2のI型繰返体からの最も活性な配列の部分を含む数種のペプチドを合成し、ヘパリン結合についての活性配列をさらに明確にするために、トロンボスポンジンおよびラミニン結合の抑制剤として試験をした(第1表および第2表)。VTCGは不活性であったが、この配列を含むより大きいペプチドのCSVTCGは活性であった。しかしながら、逆相HPLC分析によれば、このペプチドは溶液中において急速にジスルフィドオリゴマーを形成した。抑制曲線は他の活性ペプチドについてのものよりも、より浅いものでなければならず(第2C図)、異種結合を示唆するか、或いはその抑制がペプチドの凝集による人工物であろう。このペプチドの類縁物は、最初のシステインがセリンに置換されているSSVTCGであり、CSVTCGよりも2倍活性が小さいトロンボスポンジンのスルファチドに対する結合を除いて、非常に弱い抑制剤である。CSVTもまた、不活性であるが、アミノ末端に2個の残基を添加したSSCSVTはトロンボスポンジンの結合に弱い抑制を生じた。
第2のI型繰返体の活性配列から派生した数種のより小さいペプチドもまた強力な抑制剤であった(第1表および第2表)。最初の8個の残基、SHWSPWSSを含むペプチドは、トロンボスポンジンの結合を抑制することについて、完全なドデカペプチドよりもより活性であった。ドデカペプチドの最初の2個のアミノ酸を欠いているデカペプチドもまた、強力な抑制剤であったが、しかし、中央の8個の残基から成るペプチドは非常に活性が弱かった。他の2種のI型繰返体中の配列を比較することにより、結合のための最小の共通配列は:SXWSPWXSと定義されるであろう。2個のTrp残基および第2番目のSer残基は完全に係わっている。結合中のトリプトファンの機能を試験するために、Trp残基がAlaで置換されたSHASPASSであるオクタペプチドを合成した。このペプチドは、トロンボスポンジンの自然の配列である、SHWPWSSよりも、活性が100倍以上小さいものであった。したがって、2個のTrp残基のうちの少なくとも一つが、活性には不可欠である。
第3の繰返体中のVTCG配列の右側および第2の繰返体の活性配列の左側の共通配列へ結合する想像上のヘパリンは、活性のために、又試験をした(第1表および第2表)。VTCGYを含み、BBXBモチーフ(VTCGGGVOKRSRL)をとおして拡張するペプチドは、不活性であった。第2の繰返体(KRFKQDGGWSHWSPWSS)〔配列番号19(SEQ ID NO:19)〕に対し隣接するBBXBモチーフを添加すると、しかしながら、ヘパリンに結合するトロンボスポンジンまたはラミニンの抑制について、拡大された活性は、約3倍であったが、しかし、両方のタンパク質がスルファチドに結合するのを抑制する活性をかなり減少させた。
ヘパリン結合活性中の第3番目のTrp残基、保存されたSer残基、およびTrp残基の間の空隙の役割について、I型共通配列の合成類縁体を用いて試験を行った(以下の第3表参照)。第3のTrp残基を添加〔ペプチド256、配列番号22(SEQ ID NO:22)〕すると、ラミニン結合の活性が増大するが、トロンボスポンジンに対する活性が若干減少する。3個の残基で離れた2個の必要とされるTrpの距離は、2個のTrp残基の間の両方の残基を除去すると活性が失われる〔配列番号23(SEQ ID NO:23)〕ことから、最適活性に臨界的であり、Trp残基間に1個の残基のみの類縁体〔ペプチド258、配列番号24(SEQ ID NO:24)〕は、ラミニン結合を抑制することのみ活性であった。距離を4個の残基〔ペプチド260、配列番号26(SEQ ID NO:26)〕または6個の残基〔ペプチド259、配列番号27(SEQ ID NO:27)〕に増加すると、同様に活性が失われた。関係するSer残基を置換すると、同様に活性が失われた〔ペプチド261、配列番号27(SEQ ID NO:27)〕。それ故、3個の残基で介在された少なくとも2個のTrp残基が強い活性には必要である。第1の介在残基はSerでなければならないが、第2の介在残基は関係しない。
活性ペプチドのヘパリンに対する結合を直接示すために、第2の繰返体からのペプチドである246〔配列番号19(SEQ ID NO:19)〕をヘパリン親和性カラム(第3図)に適用した。このペプチドはトリス緩衝液に適用し、NaCl勾配で0.13〜0.16MのNaClで3回の実験で溶出した時に、定量的に結合した。微小の結合していないピークは、ペプチドではない汚染物質である。
I型繰返体からのペプチドは、A2058メラノーマ細胞へのトロンボスポンジンおよびラミニンの結合を著しく抑制した(第4図)。ペプチドの活性についての順序は、それぞれのタンパク質のヘパリンへの結合において観察されたものと同一であった。拡張された第2の繰返体〔246、配列番号19(SEQ ID NO:19)〕を含むペプチドは、最も活性であり、40μg/mlでトロンボスポンジンの結合を90%を超えて抑制した。使用した濃度において、3種全てのI型繰返体からのドデカペプチドによるメラノーマ細胞に対する結合の抑制は部分的であった。追加の実験において(データは示さず)、抑制は用量に依存し、タンパク質がヘパリンに結合するのを抑制するのに必要な量に相当する濃度で起こった。しかしながら、完全な抑制はドデカペプチドでは証明できなかった。何故なら、結合は高い濃度において増大したからである(結果は示さず)。
ヘパリンはA2058メラノーマ細胞に対するトロンボスポンジンおよびラミニンの両者の結合を抑制した(第4図)。トロンボスポンジンの結合は、約90%抑制されたが、ラミニン結合の約50%は過剰のヘパリンにより抑制されることに対し妨害している。A2058メラノーマ細胞に対するラミニンの結合は、部分的にヘパリン依存性であることを先に示した〔タロボレッティ等(Taroboletti et al.)、J.Biol.Chem、265、12253−12258(1990)〕。ヘパリンの存在下に1μg/mlのペプチド246を添加すると、ラミニンの結合をさらに抑制しなかった(第5図)が、これはペプチドによる抑制が、メラノーマ細胞のラミニンについてのヘパリン−抵抗性タンパク質受容体に対するよりも、硫化複合糖質に対する結合に対し競合的であるということを示している。10μg/mlのペプチドにおいて、ラミニン結合の抑制はヘパリンの添加により部分的に反対になり、恐らくヘパリンがペプチドへ結合することによると考えられる。
ペプチドの幾つかは、プラスチックに吸着された場合、メラノーマ細胞の付着を強力に促進する(第6図)。付着分析での活性は、ペプチドのヘパリンまたはスルファチドに対するトロンボスポンジンの結合を抑制する能力に合致する。ペプチド185〔配列番号2(SEQ ID NO:2)〕は184〔配列番号1(SEQ ID NO:1)〕または186〔配列番号3(SEQ ID NO:3)〕よりも、両者の分析において、より活性であった。185〔配列番号4(SEQ ID NO:4)〕の活性なサブフラグメントもまた細胞付着を促進した。VTCGを含むペプチドは、CSVTCG〔配列番号4(SEQ ID NO:4)〕を除き、上記した背景において、細胞付着を非常に促進するものはなかった。ヘパリン結合の抑制についてすでに観察したように、CSVTCG〔配列番号4(SEQ ID NO:4)〕の最初のCys残基をSerで置換することにより、メラノーマ細胞の付着を促進する活性は損なわれる〔配列番号2(SEQ ID NO:2)〕。トロンボスポンジンのアミノ末端ドメインからの2種のペプチドは、メラノーマ細胞の付着を促進しなかった。
ペプチドに対する付着は、用量依存性であった(第7図)。第2の繰返体(246)からの拡張されたペプチドは最も活性であり、そして10μg/mlにおいて、メラノーマ細胞の広範囲な拡散を促進した。Trp残基は、そのオクタペプチドをAlaで置換したものが不活性であるので、付着に必要であった。
トロンボスポンジンおよびアポリポタンパク質Eの18kDの組み替えヘパリン−結合フラグメントはA2058メラノーマ細胞のペプチドに対する付着を抑制した(第7図)。抑制はトロンボスポンジンフラグメントによるよりも、アポリポタンパク質Eによるほうが大きくなった。この活性の順序は、ヘパリンについてのアポリポタンパク質Eのより大きい親和性に対応している。両方のタンパク質がヘパリン硫酸に結合するので、この結果は、メラノーマ細胞のヘパリン硫酸プロテオグリカンに結合することにより細胞付着を促進することを示唆する。
本発明は、現在知られているヘパリン結合の共通配列を欠如しているトロンボスポンジンのI型繰返体からの、強力なヘパリン結合ペプチドの新しいクラスを定義する。本願データは、I型繰返体からのペプチドが、3種のヘパリン結合タンパク質と硫化複合糖質との相互作用を抑制することができる、強力なヘパリンおよびスルファチド結合ペプチドであることを証明している。それらのペプチドは、ヘパリン−依存性付着タンパク質、成長因子および凝集酵素の一般的抑制剤であろう。ヘパリンへの結合を抑制するペプチドは、プラスチックに固定された場合に、メラノーマ細胞の付着を強力に促進する。ペプチドはまた、ヒトメラノーマ細胞とラミニンおよびトロンボスポンジンの幾つかのヘパリン−依存性相互作用を抑制する。トロンボスポンジンのアミノ末端ドメインにおける推定されたヘパリン結合配列は、最近同定されたトロンボスポンジンについての第2の遺伝子に合致していないが〔ボーンスタイン等(Bornstein et al.)、J.Biol.Chem.266、12821−12824 91991)〕、本発明において同定されたI型繰返体からのヘパリン結合配列は合致している。
主要な抑制活性は、一般に塩基性アミノ酸を欠いているが2個の対応するTrp残基および1個の対応するSer残基を含んでいる、それぞれのI型繰返体中のオクタペプチドに存する。Alaでの置換は、Trp残基およびSer残基の少なくとも一つがヘパリンまたはスルファチド結合に並びにメラノーマ細胞付着の促進に必須であることを証明している。SSCSVT〔配列番号13(SEQ ID NO:13)〕の弱い活性およびWSPWSSCSVT〔配列番号16(SEQ ID NO:16)〕のWSPWSSCS〔配列番号15(SEQ ID NO:15)〕に対する増大された活性は第2の活性配列が存在するかもしれないことを示唆している。しかしながら、テトラペプチドのCSVT〔配列番号9(SEQ ID NO:9)〕または先に記載したVTCG〔配列番号5(SEQ ID NO:5)〕は不活性である。ペプチドのCSVTCG〔配列番号4(SEQ ID NO:4)〕は活性である。その活性はジスルフィドで仲介された重合を必要とするかもしれないが、しかし、重合を防止するために最初のCysをSerに置換することは殆どの活性を除去することになる。2つの副部位(サブサイト)が存在するかどうか、或いはペプチドの活性の相違がペプチド中の単一の活性配列の構造における変異によるものであるかどうかということを決定することが残されている。VTCG〔配列番号5(SEQ ID NO:5)〕が、トロンボスポンジンのタンパク質受容体に結合するI型繰返体における有効な付着配列であることが提案されている〔リッチ等(Rich et al.)、Science249、1574−1577(1990);プラター等(Prater et al.)、J.Cell Biol.112、1031−1040(1991)〕。この配列はヘパリンと結合しないが、関連するペプチドのCSVTCG〔配列番号4(SEQ ID NO:4)〕はトロンボスポンジンがヘパリンに結合するのを抑制する。何故なら、CSVTCG〔配列番号4(SEQ ID NO:4)〕はラミニンおよびアポリポタンパク質Eの結合を阻止するが、しかしながら、このペプチドは、VTCG〔配列番号5(SEQ ID NO:5)〕配列を認識する有効なタンパク質受容体と結合するトロンボスポンジンの特異的プローブとしては有用ではない。
Ser−X−Trp−Ser−Pro−Trp−X−Serの最小の共通配列が、最も活性なペプチドの配列と比較することにより誘導された。この配列に絶対的に合致するアミノ酸残基は2個のトリプトファンと最初のTrpに続くセリンである。2個のTrp残基の少なくとも一つが、両方の残基とアラニンを置換すると活性を喪失するので、活性に必須である。したがって、先に定義された塩基性アミノ酸残基のクラスターを含むヘパリン結合ペプチド〔カーディン等(Cardin et al.)、Arteriosclerosis9、21−32(1989);ジャクソン等(Jackson et al.)、Physiol.Rev.71、481−539、(1991)〕に対し、トリプトファンがI型繰返体に結合するヘパリンの主要な決定因子である。トリプトファンは抗トロンビンIIIに結合するヘパリンに関係している〔ブラックバーン等(Blackburn et al.)、J.Biol.Chem.259、939−941(1984)〕。Trp49の化学的変性がヘパリンの結合および抗トロンビンIIIによるトロンビンのヘパリン−増強抑制を阻止した。トリプトファンは結晶学的分析により抗炭水化物モノクローナル抗体に結合する炭水化物中に直接包含されることが示されており〔サイグラー等(Cygler et al.)、Science252、442−445、(1991)〕、さらにファン・デル・ワールス相互作用および水素結合により炭水化物と相互作用することが示されている。トリプトファンの類縁物であるセロトニンは、また、シアリルオリゴ糖と特異的に結合することが報告されている〔ストルジオン等(Sturgeon et al.)、Carbohydr.Res.103、213−219(1982)〕。分光学的および結晶学的分析を含め、ヘパリンとトロンボスポンジンペプチドの相互作用の更なる特性解析がトリプトファンの結合における役割を決定するためにおよび相当するセリンを含め他のアミノ酸の寄与を調べるために必要とされるであろう。
ヘパリンはラミニンおよびトロンボスポンジンと結合するスルファチドと競合するけれども、I型繰返体ペプチドはヘパリンとスルファチドの結合活性の間の幾つかの相違を表わす。先に決定したトロンボスポンジンのアミノ末端ドメインからのヘパリン−結合共通配列は、ヘパリン結合を弱く抑制する。第2のI型繰返体中の同様の配列は、トリプトファン−含有ヘパリン結合配列と共に含まれている場合、ヘパリン結合の抑制を増大する。ヘパリンと結合するモチーフのBBXB(Asx−Asx−Xaa−Asx)を含むペプチドは、しかしながら、全ての場合にスルファチドと相互作用しなかった。実際、第2の繰返体に基本配列を加えると、スルファチド結合分析において活性が低下した。I型繰返体の同族体を共有するタンパク質によりスルファチド結合を仲介することを提案された〔ホルト等(Holt et al.)、J.Biol.Chem.264、12138−12140(1989)〕、VTCG〔配列番号5(SEQ ID NO:5)〕と結合するヘパリン結合モチーフは、トロンボスポンジンのヘパリンまたはサルファチドへの結合を抑制せず、ラミニンのヘパリンに対する結合のみを弱く抑制した。それらの発見は、我々の先の報告である、ラミニンのA鎖の変性した30kDのフラグメント中のヘパリン結合共通配列がヘパリンには十分であるが、スルファチド結合にはそうではないというものと合致する〔タラボレッチ等(Taraboletti et al.)、J.Biol.Chem.265、12253−12258(1990)〕。
トロンボスポンジンは2つの有効なヘパリン結合部位を有している。直接結合および抗体抑制の両者は、アミノ末端ドメインが細胞の硫化複合糖質とのいくつかの相互作用を含むことを示している。本願での結果に基づき、I型繰返体は虚力なヘパリン結合配列を有している。それらの配列を含むトロンボスポンジンの50〜70kDのフラグメントのメラノーマ細胞との相互作用は、部分的にヘパリン依存性である〔プラター等(Prater et al.)、J.Cell Biol.、112、1031−1040(1991)〕。しかしながら、同一の配列を含むより大きい140kDのフラグメントは、ヘパリン、スルファチドまたはヘパリン硫酸と結合しない〔ロバーツ(Roberts)、Cancer Res.48、6785−6793(1988);カエスベルグ等(Kaesberg et al.)、J.Clin.Invest.83、994−1001(1989)〕。したがって、配列はこのフラグメントにおいて神秘的である。配列が完全なタンパク質において神秘的であるかどうかは未だ確率することができない。今日まで、しかしながら、完全なトロンボスポンジンと硫化複合糖質との全ての報告されている相互作用は、アミノ末端ドメインと結合する抗体A2.5に対し感受性があるとされている。
第7〜16図については、既に簡単に述べたが、以下に詳細に記載する。
第7図は、抗−トロンボスポンジン抗体A4.1のトロンボスポンジンペプチドとの結合を表わすグラフである。BSAと複合したトロンボスポンジンI型繰返体ペプチドに対する抗−トロンボスポンジン抗体A4.1の結合は、材料と方法において記載したようにして決定された。結合した放射能は、ペプチド−BSA複合体の添加した量の関数として存在する:(184);(185);(186);187;(203);(204);(205);および(206)〔それぞれ、配列番号1(SEQ ID NO:1)〜配列番号8(SEQ ID NO:8)〕。
第8図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質(スルファチド)と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を表わすグラフである。ミクロタイタープレートウェルをスルファチドで被覆し、ペプチド:184;185;186;187;203;204;205;206〔それぞれ、配列番号1(SEQ ID NO:1)〜配列番号8(SEQ ID NO:8)〕の増大する濃度の存在下に0.2μg/mlの標識化トロンボスポンジンと共にインキュベートした。ペプチドの構造は第1表に示した。結合は、抑制剤の不存在下に対照結合の百分率として示した。
第9図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質(ヘパリン−BSA)と結合する125I−トロンボスポンジンの抑制を表わすグラフである。ミクロタイタープレートウェルをヘパリン−BSAで被覆し、ペプチド:184;185;186;187;203;204;205;206〔それぞれ、配列番号1(SEQ ID NO:1)〜配列番号8(SEQ ID NO:8)〕の増大する濃度の存在下に0.2μg/mlの標識化トロンボスポンジンと共にインキュベートした。ペプチドの構造は第1表に示した。結合は、抑制剤の不存在下に対照結合の百分率として示した。
第10図は、トロンボスポンジンペプチドによる硫化複合糖質(ヘパリン−BSA)と結合する125I−ラミニンの抑制を表わすグラフである。ミクロタイタープレートウェルをヘパリン−BSAで被覆し、ペプチド:184;185;186;187;203;204;205;206〔それぞれ、配列番号1(SEQ ID NO:1)〜配列番号8(SEQ ID NO:8)〕の増大する濃度の存在下に0.2μg/mlの標識化ラミニンと共にインキュベートした。ペプチドの構造は第1表および第2表に示した。結合は、抑制剤の不存在下に対照結合の百分率として示した。
第11図は、ヘパリンアガロースに対するトロンボスポンジン〔配列番号19(ID SEQ NO:19)〕の第2のI型繰返体からのペプチドの結合を示すグラフである。ペプチド246(KRFKQDGGWSHWSPWSS,100μg)を、pH7.4で20mMのトリス緩衝液中、0.7×7cmのヘパリン・アガロースカラムに入れ、0.5MのNaClまでの勾配で、同一の緩衝液中、0.7ml/分の流速で溶出した。吸光度は280nmで測定した。NaCl濃度は電導度により決定した。
第12図は、トロンボスポンジンペプチドによるA2058メラノーマ細胞と結合する125I−ラミニンまたは125I−トロンボスポンジンの抑制を示す棒グラフである。メラノーマ細胞(0.2ml中、2×105個)を0.2μg/mlの標識化ラミニン若しくはトロンボスポンジンのみ、またはトロンボスポンジン(186)の第1の(184、配列番号1(ID SEQ NO:1)〕、第2の〔185、配列番号2(ID SEQ NO:2)〕および246〔配列番号19(ID SEQ NO:19)〕の、または第3のI型繰返体からのペプチド10μg/mlまたは1μg/mlのヘパリンの存在下でインキュベートした。細胞を油をとおして遠心分離し、結合したものを遊離ラミニンから分離し、細胞ペレットの放射能をγカウンターで定量した。結果を、ペプチドの不存在下で定量した対照結合の百分率として表わし、それは3回の定量の平均±標準偏差(SD)である。
第13図は、ヘパリンおよびトロンボスポンジンペプチド246〔配列番号19(ID SEQ NO:19)〕によりA2058メラノーマ細胞と結合する1251−ラミニンの抑制を示す棒グラフである。メラノーマ細胞(0.2ml中、2×105細胞)を0.2μg/mlの標識化ラミニンのみと共に、または0.1μg/mlのヘパリン若しくは1または10μg/mlのペプチド246若しくはそれら二つの抑制剤の組み合わせの存在下でインキュベートした。結果を、ペプチドの不存在下で定量した対照結合の百分率として表わし、それは3回の定量の平均±SDである。
第14図は、対照ペプチドおよび16種のトロンボスポンジンペプチドとのA2058メラノーマ細胞の付着の程度を示す棒グラフである。A2058メラノーマ細胞のトロンボスポンジンペプチドへの付着。細菌学的ポリスチレンを200μg/mlの記載したペプチドで被覆した。103/mm2のA2058メラノーマ細胞を加え、37℃で60分間インキュベートした。付着を微視的に定量し、平均±SD,n=6で示した。
第15図は、4種のトロンボスポンジンペプチドに対するA2058メラノーマ細胞の濃度依存性を示すグラフである。微視的に定量した付着は適用した細胞(平均±SD,n=6)の、記載した濃度のペプチド:185,239,244または246(それぞれ配列番号2(ID SEQ NO:2)、配列番号14(ID SEQ NO:14)、配列番号17(ID SEQ NO:17)、または配列番号19(ID SEQ NO:19)〕で被覆したプラスチックディクスに対する百分率として示した。非特異的付着は1.9±0.9%であった。
第16図は、ヘパリン結合ペプチドによるトロンボスポンジンペプチドに対するメラノーマ細胞付着の抑制を表わす棒グラフである。RPMI培地または記載した濃度の18kDトロンボスポンジンフラグメント(固体棒)、28kDトロンボスポンジンフラグメント(灰色棒)、またはアポリポプロテインE(帯状棒)を含有する培地中において、メラノーマ細胞(1×103/mm2)を放置し、200μg/mlのペプチド185(配列番号2(ID SEQ NO:2))で被覆したポリスチレンディスクに付着させた。結果は平均±SD,n=6として示した。
本発明の別の態様において、本発明のペプチドは、適当な基質に直接または適当な担体ポリマー若しくはタンパク質に接合した後に固定してもよい。適当な基質、担体ポリマーおよび担体タンパク質は当業界の当業者に公知のものである。そのような固定化した組成物は、付着の促進および足場依存性細胞の成長に有用である。特に好ましいものは、固定されたペプチドがペプチド246〔配列番号19(ID SEQ NO:19〕である態様である。
特別の態様についての前記した記載は、一般的概念から離れることなく、現在の知識、容易な変更および/または特別の態様のような種々の応用への適合を適用することにより、他者が成し得る発明の一般的な性質を十分に表わすであろうし、それ故、そのような適合は開示した態様と同等の意味および範囲内に包含されることが意図されている。ここで用いられている言い回しまたは文言は記載のためのみであり、限定するものではない。
原配列表
特許出願
配列表
(1)一般的情報
(i) 出願人:デビット・デイー・ロバーツ等
(ii) 発明の名称:メラノーマ細胞付着促進ヒトトロンボスポンジンのI型
繰返体からのヘパリン−およびスルファチド−結合ペプチド
(iii) 配列の数:27
(iv) 応答住所:
(A)住所:ロウエ、プライス、レブランク・アンド・ベッカー
(B)ストリート:スート300、99カナール・センター・プラザ
(C)市:アレクサンドリア
(D)州:バージニア
(E)国:米国
(F)郵便番号:22314
(v) (A)媒体種類:フロッピー・ディスク
(B)コンピュータ:IBM PCコンパチブル
(C)動作システム:PC−DOS/MS−DOS
(D)ソフトウェア:
(vi) 現在の出願データ:
(A)出願番号:
(B)出願日:
(C)分類:
(viii) 弁理士/代理人情報:
(A)氏名:ロバート・エル・プライス
(B)登録番号:22,685
(C)参照/整理番号:717−111
(ix) 通信情報:
(A)電話:703 684 1111
(2)配列番号:1についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:12個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:1
Figure 0003646808
(3)配列番号:2についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:12個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:2
Figure 0003646808
(4)配列番号:3についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:12個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:3
Figure 0003646808
(5)配列番号:4についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:6個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:4
Figure 0003646808
(6)配列番号:5についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:4個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:5
Figure 0003646808
(7)配列番号:6についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:10個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:6
Figure 0003646808
(8)配列番号:7についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:10個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:7
Figure 0003646808
(9)配列番号:8についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:10個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:8
Figure 0003646808
(10)配列番号:9についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:4個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:9
Figure 0003646808
(11)配列番号:10についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:4個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:10
Figure 0003646808
(12)配列番号:11についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:4個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:11
Figure 0003646808
(13)配列番号:12についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:6個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:12
Figure 0003646808
(14)配列番号:13についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:6個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:13
Figure 0003646808
(15)配列番号:14についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:8個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:14
Figure 0003646808
(16)配列番号:15についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:8個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:15
Figure 0003646808
(17)配列番号:16についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:10個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:16
Figure 0003646808
(18)配列番号:17についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:8個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:17
Figure 0003646808
(19)配列番号:18についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:13個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:18
Figure 0003646808
(20)配列番号:19についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:16個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:19
Figure 0003646808
(21)配列番号:20についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:7個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:20
Figure 0003646808
(22)配列番号:21についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:10個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:21
Figure 0003646808
(23)配列番号:22についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:11個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:22
Figure 0003646808
(24)配列番号:23についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:6個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:23
Figure 0003646808
(25)配列番号:24についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:7個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:24
Figure 0003646808
(26)配列番号:25についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:11個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:25
Figure 0003646808
(27)配列番号:26についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:9個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:26
Figure 0003646808
(28)配列番号:27についての情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:8個のアミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii) 分子の型:ペプチド
(xi) 配列の記載:配列番号:27
Figure 0003646808

Claims (8)

  1. 8個から17個までのアミノ酸残基を有し、ヘパリンに対する高い親和性を有するペプチドであって、107〜105/モルの範囲のヘパリン結合定数を有し、更に、配列A−Trp−Ser−Xaa−Trp−B(A、Bは2以上のアミノ酸を含むペプチド)から成ることを特徴とする上記のペプチド。但し、Xaaは、Pro、Ala、およびHisから成る群より選択されアミノ酸である。
  2. 配列番号1(SEQ ID NO:1)、配列番号2(SEQ ID NO:2)、配列番号3(SEQ ID NO:3)、配列番号14(SEQ N0:14)および配列番号19(SEQ ID NO:19)から成る群より選択される配列を有する請求項1に記載のベプチド。
  3. 更に、アミノ末端N−アセチルおよびカル ボキシ−末端アミドを有する請求項1に記載のペプチド。
  4. ペプチドが適当な担体ポリマーまたはタンパク質と接合し、該ペプチド、または適当な担体ポリマーまたはタンパク質と接合したペプチドが、適当な基質と結合している請求項1に記載のペプチド。
  5. 基質が、ポリビニールクロライド又はポリ スチレンである請求項4に記載のペプチド。
  6. ペプチドが、配列番号19(SEQ ID NO:19)で示される配列を有するペプチドである請求項4に記載のペプチド
  7. 足場依存性細胞の付着および成長を促進する方法であって、
    請求項1に記載のペプチドを適当なポリマーまたはタンパク質と接合し
    該ペプチドまたは該接合ペプチドを適当な基質に結合し、
    該結合ペプチドまたは接合ペプチドを少なくとも一つの 足場依存性細胞と接触させ、さらに
    該基質および該細胞を、該細胞の成長に必要とされる栄養分の存在下にインキュベートすることを特徴とする方法。
  8. ペプチドが配列番号19(SE ID NO:19) 示される配列を有するペプチドである請求項7に記載の方法。
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