JP3645680B2 - 温風発生機における断熱構造 - Google Patents

温風発生機における断熱構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温風発生機における断熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の温風発生機を図2に示す。ベース31の上に直方体形状のヒーターブロック1が固定されている。ヒーターブロック1の上部には、エアー通路2が貫通して設けられ、ヒーターブロック1の右側部に取り付けられた継手5により、エアーチューブ7がエアー通路2に接続されている。また、ヒーターブロック1の左側部に取り付けられた継手5により、吹き出しパイプ6がエアー通路2に接続されている。ヒーターブロック1の下部には、ヒーター3が収容されている。
【0003】
ヒーター3を加熱すると、ヒーターブロック1全体が加熱される。エアーチューブ7から継手5を介して常温エアーをエアー通路2に吹き込むと、常温エアーは、エアー通路2を通過するときにヒーターブロック1の熱を奪い、温風エアーになる。ヒーターブロック1は、継手5と吹き出しパイプ6を介して温風エアーを吹き出す。
【0004】
なお、特開昭62−257722号公報には、底面に複数のパイプ構造体を設けられた中空円板でヒーター及び均熱管を支持することにより、伝達面積を小さくして熱漏洩量を低減し、熱処理に必要な消費電力を節減する半導体ウエハの加熱処理装置が、記載されている。
【0005】
また、特開平4−306822号公報には、ヒーターをアウターチューブ内部に配置することにより、装置の小型化及び熱処理部への熱制御性の向上を図る熱処理装置が、記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の温風発生機は、ヒーターブロック1が直接ベース31に取り付けられているため、ヒーターブロック1の熱がベース31に伝達して逃げてしまい、常温エアーを温風エアーに加熱する温度効率が低かった。また、ヒーターブロック1全体が高温になるため、人間又は他の物体がヒーターブロック1に接触したとき、火傷等の事故が起きる危険性があった。
【0007】
そこで、本発明は、前記従来の温風発生機の欠点を改良し、常温エアーを温風エアーに加熱する温度効率が高く、しかも、火傷等の事故が起きない温風発生機における断熱構造を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、次の手段を採用する。
【0009】
(1)ヒーター及びエアー通路を有するヒーターブロックと、前記ヒーターブロックの下部に設けられ、かつ、高圧エアーを吹き付けられる二等面三角ブロックと、前記二等面三角ブロックを配置される三角溝及び高圧エアー噴出通路を有するベースと、前記ベース上に配置されて前記ヒーターブロックを被覆し、かつ、前記高圧エアーを誘導するエアーフィン及び高圧エアー排出口を有する断熱材プレートとから構成される温風発生機における断熱構造。
【0010】
(2)前記断熱材プレートに安全カバーを被覆した前記(1)記載の温風発生機における断熱構造。
【0011】
(3)前記二等面三角ブロックの二面に前記高圧エアー噴出通路がそれぞれ複数個直角に対向している前記(1)記載の温風発生機における断熱構造。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態例について図1を参照して説明する。
【0013】
直方体形状のヒーターブロック1の上部には、エアー通路2が貫通して設けられ、ヒーターブロック1の右側部に取り付けられた継手5により、エアーチューブ7がエアー通路2に接続されている。また、ヒーターブロック1の左側部に取り付けられた継手5により、吹き出しパイプ6がエアー通路2に接続されている。ヒーターブロック1の下部には、ヒーター3が収容されている。更に、ヒーターブロック1の下面には、二等面三角ブロック8が固定されている。
【0014】
直方体形状のベース12の上方には、箱型の断熱材プレート10と断熱材プレート10に外接する箱型の安全カバー11が配置されており、断熱材プレート10の内側に一対のエアーフィン9が設けられている。エアーチューブ7、吹き出しパイプ6及びヒーター3のコードは、それぞれ断熱材プレート10と安全カバー11に開けられた穴を貫通している。断熱材プレート10及び安全カバー11の各左右両側下端とベース12の上面との間に、高圧エアー排出口14が設けられている。
【0015】
ベース12の左右両側には、対称的に高圧エアー通路13が設けられ、各高圧エアー通路13から分岐した3本の高圧エアー噴出通路15は、二等面三角ブロック8の隣接する二面に直角に対向している。ベース12の左右両側部に取り付けられた継手4により、それぞれ高圧エアーチューブ17が高圧エアー通路13に接続されている。高圧エアーが給送されないときは、二等面三角ブロック8は、ベース12の三角溝16上に位置する。
【0016】
ヒーター3を加熱すると、ヒーターブロック1全体が加熱される。エアーチューブ7から継手5を介して常温エアーをエアー通路2に吹き込むと、常温エアーは、エアー通路2を通過するときにヒーターブロック1の熱を奪い、温風エアーになる。ヒーターブロック1は、継手5と吹き出しパイプ6を介して温風エアーを吹き出す。
【0017】
ヒーター3の加熱と同時に、ベース12の左右両側から高圧エアーを高圧エアーチューブ17と継手4を介してベース12の内部の高圧エアー通路13へ送り込む。高圧エアーは、各高圧エアー噴出通路15から吹き出し、ヒーターブロック1の下面に固定された二等面三角ブロック8に当たり、ヒーターブロック1を浮揚させる。このとき、高圧エアーによる浮揚力とヒーターブロック1及び二等面三角ブロック8全体の重量とは、つり合っているため、ヒーターブロック1は、浮揚した状態で安定する。高圧エアー噴出通路15から吹き出した高圧エアーは、二等面三角ブロック8の隣接する二面に沿って吹き上がり、各エアーフィン9により誘導されて各高圧エアー排出口14から安全カバー11の外部へ排出される。
【0018】
ヒーター3の加熱により、ヒーターブロック1全体が加熱されるが、断熱材プレート10の存在のため、熱が安全カバー11へは伝達し難い。したがって、人間又は他の物体が安全カバー11に接触しても、火傷等の事故が起きる危険性は少ない。
【0019】
また、ヒーターブロック1と二等面三角ブロック8は、高圧エアーにより浮揚しており、周辺の各部とは接触していないから、熱が逃げ難い。したがって、高い温度効率で温風エアーが供給される。また、ベース12には、熱が伝達し難いので、人間又は他の物体がベース12に接触しても、火傷等の事故が起きる危険性は少ない。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次の効果を奏することができる。
【0021】
(1)高圧エアーを給送すると、ヒーターブロックが浮揚し、周辺部分と接触しないようになるので、熱がヒーターブロックから周辺部分へ伝達し難い。そのため、高い温度効率で温風エアーを供給することができる。
【0022】
(2)熱がヒーターブロックから安全カバーとベースへ伝達し難いから、安全カバーとベースは、高温にならないので、火傷等の事故の発生は、少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例の温風発生機における断熱構造の断面図である。
【図2】従来の温風発生機における断熱構造の断面図である。
【符号の説明】
1 ヒーターブロック
2 エアー通路
3 ヒーター
4 継手
5 継手
6 吹き出しパイプ
7 エアーチューブ
8 二等面三角ブロック
9 エアーフィン
10 断熱材プレート
11 安全カバー
12 ベース
13 高圧エアー通路
14 高圧エアー排出口
15 高圧エアー噴出通路
16 三角溝
17 高圧エアーチューブ

Claims (3)

  1. ヒーター及びエアー通路を有するヒーターブロックと、前記ヒーターブロックの下部に設けられ、かつ、高圧エアーを吹き付けられる二等面三角ブロックと、前記二等面三角ブロックを配置される三角溝及び高圧エアー噴出通路を有するベースと、前記ベース上に配置されて前記ヒーターブロックを被覆し、かつ、前記高圧エアーを誘導するエアーフィン及び高圧エアー排出口を有する断熱材プレートとから構成されることを特徴とする温風発生機における断熱構造。
  2. 前記断熱材プレートに安全カバーを被覆したことを特徴とする請求項1記載の温風発生機における断熱構造。
  3. 前記二等面三角ブロックの二面に前記高圧エアー噴出通路がそれぞれ複数個直角に対向していることを特徴とする請求項1記載の温風発生機における断熱構造。
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