JP3644872B2 - 球検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ球等の球を計数するために使用される球検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例の光学式の球検出装置の平面図を図13(a)に、断面図を図13(b)に、側面図を図13(c)に示す。
【0003】
図13(a)、(b)及び(c)において、101は球通過孔、102は発光体、103は受光体、104は発光体の光を球通過孔に導くための光ガイド、105は球通過孔を通過した光を受光体に導くための光ガイド、106は発光体と受光体とで構成される光路、である。また、107はプリント基板、108はコンデンサ、109は接続用コネクタ、110は抵抗であり、プリント基板107上には、発光体102、受光体103、コンデンサ108、接続用コネクタ109、抵抗110が配設されている。100はこれらの部品により構成された球検出装置である。
【0004】
図13において、発光体102から出た光は透光性の樹脂体による光ガイド104に入射し、光ガイド104内で2回屈折した後、球通過孔101を通過し、受光体103への光ガイド105へ入射し、屈折した後に受光体103へ入射する。球通過孔101内にパチンコ球等の球があれば、光路106が遮られ、受光体103への入射光がなくなり、球の存在を検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の球検出装置においては以下に示すような問題点があった。
【0006】
近年、1台のパチンコ台へのパチンコ球検出装置(以下、球検出装置と呼ぶ)の搭載台数が増加し、平均10〜12個/台の多きに及んでいる。
【0007】
図13に示される従来例の光学式の球検出装置は、発光体102、受光体103、コンデンサ108、接続用コネクタ109、抵抗110等の電子部品をプリント基板107上にそれぞれ取り付けることが必要であり、また、発光体103の光を球通過孔に導くための光ガイド104が必要であった。
【0008】
また、発光体と受光体とで構成される光路106は、発光体102の発光を光ガイド104へ入射する時の屈折、光ガイド104内での2回の屈折、光ガイド104を出射する時の屈折、受光体前面の光ガイド105への入射時の屈折が発生するため、入射光量の損失が大きく、また、発光体、光ガイド、光ガイド、受光体の位置関係に厳密さが要求され、少しの位置ずれが入射光量に大きく影響し、このため組立時には高い位置精度を必要とする構造となっていた。
【0009】
また、従来例の球検出装置を例えばパチンコ球の検出に適用した場合、球通過孔を連続したパチンコ球が通過した場合、パチンコ球双方の接触や、球検出装置を通過した後の球のガイドケースへの衝突により、球が自然落下方向とは逆の方向へ跳ね返り、その結果、検出出力にチャタリングが発生する等の不都合も有った。
【0010】
さらに、近年では、何かの物体をパチンコ台の球検出センサーの下方より挿入し、球検出センサーを不正動作させる事故が発生している。
【0011】
また、球検出センサーの使用個数の増加により、各球検出センサーの相互接続の有無の確認や誤配線の防止等の必要性も発生している。
【0012】
本発明の球検出装置は、これら上記の問題点を解決するために鑑みてなされたものであり、しかも、安価で確実な球検出装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、球が通過し得る球通過孔が設けられたホルダーと前記球通過孔内を球が通過することを検出する球センサーとを有する球検出装置において、前記球センサーは発光体と受光体とによって構成され、前記発光体は発光チップによって構成されると共に、前記受光体は受光チップによって構成され、前記発光チップから前記球通過孔を介して前記受光チップに達する光路が形成されるような位置関係にて、前記発光チップ及び前記受光チップが同一の導体フレーム上に配設されてなることを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記受光チップは複数の受光部を有し、該複数の受光部と前記発光チップとの間に複数の光路が形成されることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記複数の光路の光軸の少なくとも2つが前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となるように、前記受光チップの複数の受光部が配設されてなることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記導体フレーム上にコンデンサ,抵抗等の電子部品が配設されてなり、前記発光チップ及び前記受光チップは、透光性樹脂にて覆われると共に該透光性樹脂が光導出部及び光導入部を除き遮光性樹脂にて覆われてなり、前記導体フレーム上に配設された電子部品は、前記発光チップ及び前記受光チップを覆う透光樹脂と同じ透光性樹脂にて覆われてなることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記ホルダーには、前記導体フレーム上に前記発光体及び前記受光体が配設されてなる前記球センサが収納されると共に、外部との接続を行う接続コネクタ部が収納され、前記ホルダーに、前記電子部品又は前記接続コネクタ部を少なくとも2箇所で位置決めする面又は突起を備えた位置決め部が設けられてなることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記ホルダーには、前記導体フレーム上に前記発光体及び前記受光体が配設されてなる前記球センサが収納されると共に、外部との接続を行う接続コネクタ部が収納され、前記導体フレームのアース端子又は前記接続コネクタ部のアース端子と電気的に接続される導電性外装ケースが、前記ホルダーに装着されてなることを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、球が通過し得る球通過孔が設けられたホルダーと前記球通過孔内を球が通過することを検出する球センサーとを有する球検出装置において、前記球センサーは発光体と受光体とによって構成され、前記発光体は単一の発光チップによって構成されると共に、前記受光体は複数の受光部を備えた受光チップによって構成され、前記発光チップから前記球通過孔を介して前記受光チップの複数の受光部に達する複数の光路が形成され、該複数の光路の光軸の少なくとも2つが前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となるように、前記発光チップ及び前記受光チップが配設されてなることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記受光体に入射された光の進行方向を変化させるプリズムを有することを特徴とする。
【0021】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記受光体は、前記受光チップからの出力信号を処理する集積回路が前記受光チップに集積化されるか、又は該集積回路をなすICチップを有すること特徴とする。
【0022】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記受光体は、複数の受光部を備えた受光チップから構成されと共に、前記発光チップと前記受光チップの複数の受光部とにより形成される複数の光路の光軸の少なくとも2つが前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となるように配設され、前記集積回路は、前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となる2つの光路のいずれを先に遮断したかにより、前記球通過孔の球通過方向の1方向にて通過する球を検出することを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記発光体の光パルス信号の駆動周波数は、前記球通過孔を通過する1つの球に対し、前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となる2つの光路を形成する2個の受光部が順次検出し出力する2つの出力信号の時間差内にて、前記発光体の光パルスが少なくとも1回以上発生する駆動周波数であることを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記発光体のパルス発光駆動周波数は、前記発光チップと前記受光チップとによって形成される光路の光軸を検出すべき球が通過するに必要な時間内に、前記発光体の光パルスが少なくとも2回以上発生する駆動周波数であることを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記発光体は光パルス信号を発光すると共に、前記受光体は前記発光体からの光パルス信号を受光して出力信号を出力するように構成され、前記受光体からの出力信号が前記発光体の光パル信号と対応するように、前記集積回路は、前記発光体の光パルス信号の周期と少なくとも2回以上一致した場合に、前記球通過孔の球通過の有無を判別することを特徴とする。
【0026】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記集積回路は、前記発光体の光パルス信号の駆動周期に近似した周波数帯域の周波数を通過させるバンドパスフィルター回路を有することを特徴とする。
【0027】
また、本発明は、上記の球検出装置において、球無しと検出したときの前記球センサーからの出力電圧は、該球センサーに供給される電源電圧よりも0.1V以上低く、球有りと検出したときの前記球センサーからの出力電圧よりも0.1V高い電圧値であることを特徴とする。
【0028】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記集積回路は、前記受光チップからの出力を増幅する第1の増幅回路と、該第1の増幅回路の出力がAC結合されて入力される第2の増幅回路とを備え、前記受光チップの受光部への強い光の入射により前記第1の増幅回路が飽和した場合、前記第2の増幅回路が反転した信号を出力することを防止する反転出力防止回路が設けなれてなることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0030】
図1は本発明の一実施の形態に関する球検出装置の斜視図及びその部分拡大図、図2は本発明の一実施の形態に関する球検出装置の透視斜視図、図3は本発明の一実施の形態に関する球検出装置の導体フレームへの電子部品の搭載の様子を説明する上面図、図4は本発明の一実施の形態に関する球検出装置の光路を説明するための要部側面図である。
【0031】
図1〜図4をもとに、本発明の一実施の形態に関する球検出装置の構成及びその動作について説明する。
【0032】
図1(a)は本発明の一実施の形態に関する球検出装置の全体の斜視図、図1(b)はコンデンサ、抵抗等のチップ部品(電子部品)搭載領域の部分拡大上面図、図1(c)は図1(b)の要部断面側面図である。
【0033】
図1(a)において、本発明の一実施の形態に関する球検出装置10は、主に、球通過孔11、発光体12、受光体13、受光体13への光導入部13c、コンデンサ14、抵抗15、接続用コネクタ16、導体フレーム17、及びこれらの部品を装着するためのホルダー18より構成される。16a、16b及び16cは接続用コネクタ16の各端子であり、主として、16aは演算処理回路24(図5参照)の出力電圧Vの出力端子、16bはGND端子(アース端子)、16cは電源VCC端子、として用いられる。19はコネクタ搭載部に設けた突起であり、50はコンデンサ、抵抗等、チップ部品(電子部品)搭載領域の穴窪、である。
【0034】
発光体12は、発光チップ12a(図4参照)が透光性樹脂(例えば、熱硬化性の透光性樹脂)により1次モールドされて覆われたものである。また、受光体13は、受光チップ13a(図4参照)と受光チップからの出力信号を演算処理する集積回路のICチップ13b(図4参照)とが透光性樹脂(例えば、熱硬化性の透光性樹脂)により1次モールドされ覆われたもので、主として、受光チップと集積回路のICチップからなる。13cは受光チップへの光導入部である。
【0035】
そして、発光体12の発光チップ12aから球通過孔11を介して受光体13の受光チップ13aに達する光路が形成されるような位置関係にて、発光体12及び受光体13が配設されている。本実施形態では、発光体12の発光チップ12aと受光体13の受光チップ13aとによって構成される光路の光軸20が球通過孔11の中心軸11aとほぼ直交する位置関係に配設され、且つ、光路の光軸20と球通過孔の中心軸11aとが交差しない位置関係に配設される構成となっている(図3参照)。
【0036】
図1(b)及び(c)において、コンデンサ、抵抗等のチップ部品搭載領域の穴窪50には、抵抗15(または、コンデンサ14)等の装着のための樹脂体で形成された装着用の突起51,52があり、個々の電子部品(例えば、抵抗15(または、コンデンサ14))等を少なくとも2箇所以上で位置決め可能な形状、面または突起を持つ。即ち、装着用の突起51,52は、位置決め部として機能し、また遮光性の樹脂体で形成することが出来る。図1(c)の場合、装着用の突起51,52はその上部に斜面51a,52aを有し、チップ部品が搭載しやすい形状となっており、これら斜面51a,52aも位置決め部として機能する。また、チップ部品の長径方向の位置決めは、穴窪50の長径の値を適切に設定することによりなされる。
【0037】
図2は、本発明の一実施の形態に関する球検出装置10に用いられる導体フレーム17の様子を説明する透視斜視図である。
【0038】
図2において、11は球通過孔、12は発光体、13は受光体、18はホルダー、19はコネクタ搭載部に設けた突起である。コネクタ搭載部に設けた突起19は、接続用コネクタ16(図1参照)の半田付け時等のがたつきを押さえる効果を奏すものである。また、50は、抵抗等のチップ部品搭載領域の穴窪51及び52は位置決め用の突起である。
【0039】
図3は、本発明の一実施の形態に関する球検出装置10に用いられる導体フレーム17への電子部品の搭載の様子を説明する上面図である。
【0040】
図3において、11は球通過孔、11aは球通過孔の中心軸、12は発光体、13は受光体、14はコンデンサ、15は抵抗、16aと16b及び16cは接続用コネクタ16(図1参照)の各端子、16dは接続用コネクタ16の装着部、20は発光体12の発光チップ12a(図4参照)と受光体13の受光チップ13a(図4参照)とによって構成される光路の光軸である。上記したように、光路の光軸20は球通過孔の中心軸11aと交差しない位置関係に配設されている。
【0041】
導体フレーム17a及び導体フレーム17bは発光体12の発光チップ12aと電気的に接続するためのフレームであり、発光チップ12aの一端(例えば、カソード側)を導電性の銀ペースト等により、導体フレーム17aへダイボンドし、発光チップ12aの他の一端(例えば、アノード側)を金線12b(図4参照)によって、導体フレーム17bへワイヤーボンドし、電気的に接続する。
【0042】
また、導体フレーム17c、導体フレーム17d及び導体フレーム17eは、受光チップ13a(図4参照)と受光チップからの出力信号を演算処理する集積回路のICチップ13b(図4参照)とを電気的に接続するための各フレームである。そして、受光チップ13a及び集積回路のICチップ13bとを導電性の銀ペースト等により、導体フレーム17c、17d、17eにダイボンド及び金線12b(図4参照)によって、ワイヤーボンドし、電気的に接続することができる。
【0043】
コンデンサ14は導体フレーム17a及び17eと接続され、抵抗15は導体フレーム17a及び17fと接続されている。
【0044】
次に、ダイボンド及びワイヤーボンドされた発光チップ12a、受光チップ13a及び集積回路のICチップ13bは透光性樹脂により1次モールドされて覆われ、それぞれ、発光体12及び受光体13となる。発光チップ12a及び受光チップ13aは同一の導体フレーム17上に配設された状態となる。
【0045】
また、コンデンサ14,抵抗15等の電子部品も、発光体12、受光体13と同じ種類の透光性の熱硬化性樹脂にて1次モールドして覆うことも出来る。
【0046】
さらに、発光体12、受光体13、集積回路のICチップ13b、及びコンデンサ14,抵抗15を、透光性樹脂(例えば、透光性の熱硬化性樹脂)にて1次モールドを施して覆った後、少なくとも発光体12の光導出部と受光体13の光導入部を除いて、遮光性樹脂(例えば、遮光性の熱硬化性樹脂)にて2次モールドを施して覆う。またここで、透光性樹脂及び遮光性樹脂は、いずれも熱硬化性樹脂に限されるものではない。
【0047】
図1〜図3において、導体フレーム17は単に導体フレームとして説明したが、具体的には、金属フレーム、金属リードフレームは勿論のこと、プリント配線基板や、セラミックやガラスや絶縁性樹脂や液晶ポリマー等にメッキ法やシルクスクリーン印刷法等によって導体パターンを形成したものも導体フレームとして使用することが出来る。
【0048】
図4は本発明の一実施の形態に関する球検出装置の光路を説明するための要部側面図であり、図4(a)は球が間欠的に自然落下して通過する場合の様子を示す図であり、同一の導体フレーム17上に発光体12の発光チップ12aと受光体13の受光チップ13aとが配設されているものを示し、図4(b)は球が連続的に自然落下して通過する場合の様子を示す図である。
【0049】
図4において、12は発光体、12aは発光チップ、12bは金線、13は受光体、13aは受光チップ、13bは集積回路のICチップ、20a及び20bは発光チップ12aと受光チップ13aとによって構成される光路の光軸である。
【0050】
図4(a)及び(b)に基づき、球センサーの動作について説明する。発光チップ12aからの発光光は、発光側の透光性樹脂体を通過し、球通過孔11を介して対向配設された受光チップ13aの透光性樹脂体の境界面により形成される光導入部13cへ入射する。この光導入部13cは受光チップ13aの上部に設けられたプリズムの突起部の一傾斜面からなり、入射した光はこの傾斜面で全反射し、受光チップ13aの第1受光部P1に入射する。これを光路の光軸20aとして示す。同様に、発光チップ12aからの他の発光光は、同様に、受光チップ13aの第2受光部P2に入射する。これを光路の光軸20bとして示す。すなわち、受光体13に設けられたプリズムは、光導入部13cにより、発光体12から入射された光の進行方向を変化させて、受光チップ13aの受光部P1,P2に導くものである。
【0051】
図4では、受光チップ13aからの出力信号を処理する集積回路のICチップ13bと、2つの受光部である第1受光部P1と第2受光部P2とを有する受光チップ13aとは一体化され、集積化されて示されている。受光体13は、第1受光部P1及び第2受光部P2を有する受光チップ13aと、集積回路のICチップ13b、及び光導入部13cより成る。また、受光チップ13aに2個以上の複数個の受光部を形成することも出来る。
【0052】
図4(a)において、21は球であり、パチンコ球(直径約11mm)等である。球21が図の位置より矢印方向22に自然落下して通過する場合、まず球21は光路の光軸20aを遮光し、遅れて光路の光軸20bを遮光した後、光路の光軸20aが開かれ、遅れて光路の光軸20bが開かれる構成となっている。
【0053】
2つの受光部である第1受光部P1及び第2受光部P2を有する受光チップ13aからの出力信号を判別するだけでも球通過の有無の検出は可能である。しかし、図4(b)に示されるように、球21a及び21bが連続的に接近して自然落下する場合の球通過の有無の検出を容易にするため、図3に示されるように、光路の光軸20と球通過孔の中心軸11aとが交差しない位置関係に配設されている。
【0054】
図4(b)において、23は球通過孔の中心軸11aと、光軸20a及び光軸20bを通り球通過孔の中心軸11aと平行な直線とのなすずれの大きさ、Aは光軸20a及び光軸20bを通り球通過孔の中心軸11aと平行な直線が球21bの下側(球の落下方向)の外表面を切る点であり、同じく、Bは球21aの上側の外表面を切る点である。
【0055】
球検出装置の球がパチンコ球である場合、球の直径は約11mmである。今、ずれの大きさ23と点Aと点Bとの距離Lとの関係を幾何学的に計算すると、ずれの大きさ23が0mmの場合は距離L=0mm、ずれの大きさ23が1mmの場合は距離L=約0.5mm、ずれの大きさ23が2mmの場合は距離L=約1mm、ずれの大きさ23が3mmの場合は距離L=約2mmとなる。
【0056】
点Aと点Bとのなす線上における光路の光軸20aと20bとの距離Cは、球の逆方向への跳ね返り分(0.5mm程度)より大きな値に設定する必要がある。従って、L>C>0.5mmなる関係を満たす必要があり、よって、ずれの大きさ23は約1mm以上に設定される。このように設定することにより、球通過の有無の検出をより確実で精度の高いものとすることが出来る。
【0057】
図4においては、受光チップ13aに2つの受光部である第1受光部P1及び第2受光部P2がある場合について説明したが、受光部は2つに限るものではなく、2個以上の複数個あればよく、球通過方向に対してほぼ垂直方向に複数個あればよいことは当然である。
【0058】
次に、受光部である第1受光部P1または第2受光部P2に発光体12以外の光が入射した場合、球通過の有無の検出が不可能となる場合がある。外部からの光の入射が無い場合には上記の方法でも可能であるか、パチンコ球等の検出の用途では、約半数程度の球検出装置が使用できなくなる場合が予想される。この対策として、発光体の発光チップをパルス駆動する方法がある。また、近年のパチンコ球検出装置では、パチンコ球以外の物体を球検出装置の下部より進入させ、パチンコ球検出装置の球センサーを不正動作させた例もある。これに鑑みてなされた本発明の一実施の形態に関する球検出装置について説明する。
【0059】
図5〜図7及び表1をもとに、本発明の一実施の形態に関する球検出装置の電気的動作について説明する。
【0060】
図5は本発明の一実施の形態に関する電気回路図である。電気回路40を大別すると、外部回路との接続用の部品である接続用コネクタ16と、電源ノイズの軽減のためのフィルター回路を構成する抵抗15とコンデンサ14と、受光チップの2つの受光部、第1受光部P1と第2受光部P2と、受光チップからの出力信号を演算処理する演算処理部24を集積化した集積回路のICチップとに分けられる。
【0061】
演算処理部24は、第1受光部P1からの出力信号を増幅する増幅回路25、コンデンサ26、同期検出回路1(28)、第2受光部P2からの出力信号を増幅する増幅回路30、コンデンサ31、同期検出回路2(33)、同期検出回路1と同期検出回路2の出力信号を処理する演算回路29、及び発光体12の発光チップを駆動する回路34、発振器35とから成る。
【0062】
発光体12は、アノード側はコンデンサ14と抵抗15によるフィルタ回路を介して電源VCC端子16cに接続されており、また、演算処理回路24のプラス側の電源となっている。接続用コネクタ16のGND端子(アース端子)16bは、演算処理回路24のマイナス側の電源となっている。16aは、演算回路29からの出力電圧Vの端子である。発光体を駆動する回路34は、発振器35の発振信号により、パルス波形電圧を発生し、一定電流で発光体12の発光チップをパルス発光駆動させる。
【0063】
発光体のパルス発光を受光した受光体(第1受光部P1または第2受光部P2)からの出力信号を増幅回路25で増幅し、DC成分を除去するコンデンサ26(31)を介して、次段の増幅器27(32)へ接続されており、受光部からのAC成分(パルス成分)のみが増幅される構成となっている。
【0064】
このため、発光体12から発光される光パルスによる受光部からの信号は増幅されるが、一定レベル以内の外部光によるノイズ信号は増幅されず、ACアンプの役割を果たしている。増幅器27,増幅器30の出力は、それぞれ同期検出回路1,同期検出回路2に接続され、発振器35のパルス波形と同期した信号のみ検出する。
【0065】
この時、同期検出回路1,同期検出回路2は、少なくとも増幅器27,増幅器30の出力波形と発振器35の連続したパルスとが2個以上一致した場合のみ、同期検出回路1,2の出力S1,S2を“Hレベル”(球無し)として出力する。また、同期検出回路1,同期検出回路2は、少なくとも増幅器27,増幅器30の出力波形と発振器35の連続したパルスとが2個不一致の場合には、同期検出回路1,2の出力S1,S2を“Lレベル”(球有り)として出力する。
【0066】
発光チップからの光パルス信号が球21によって遮蔽されない場合、つまり、球無しの状態では、発光チップからの光パルス信号を遮るものが無いので、第1受光部P1または第2受光部P2の受光チップ13aからの出力信号は、光パルス信号と同期し、発振器35のパルスと同期することになる。
【0067】
そして、球通過の有無の検出の精度を高めるため、少なくとも増幅器27の出力波形と発振器(発光体の光パルス信号発光のための発光駆動周波数を生成する発振器)35の連続したパルスが2個以上一致した場合のみ、同期検出回路1,2の出力S1,S2を“Hレベル”(球無し)として出力するようにしている。
【0068】
次に、球通過の有無の検出を発光パルス列とP1、P2、S1、S2、及び演算回路29の出力電圧Vの関係を、図6にタイミングチャートとして示し、詳しく説明する。
【0069】
図6において、最上段に発光体12からの発光パルス列1〜19が示され、発光パルス信号の周期はT1として示されている。また、発光パルス列の下段には、P1球有無状態の表示、P2球有無状態の表示が、その下の段には、それに対応するP1出力、P2出力が示され、その下の段には、演算回路29の出力電圧Vの状態が示され、最下段には、全体の時刻t0〜t5が示されている。
【0070】
ここに、「P1球有無状態」とは第1受光部P1への発光体12からの発光パルス信号が入射するか否かの状態を意味し、P1球有の状態とは発光体の光パルス信号が遮蔽される状態を指し、P1球無の状態とは発光体の光パルス信号が遮蔽されない状態を指す。「P1出力」とは、第1受光部P1を有する受光体からの出力信号を意味する。また、「P2球有無状態」及び「P2出力」も同様である。図6のタイミングチャートの時刻、t0〜t5をそれぞれの期間に分割して説明する。「S1出力」は同期検出回路1の出力であり、「S2出力」は同期検出回路の出力である。
【0071】
[1]期間t0〜t1の説明(発光パルス列1〜5の期間)
発光パルス列1の終了まで球無し状態である場合、P1出力及びP2出力は発光パルス列に同期しており、S1出力及びS2出力は“Hレベル”(球無し)となっている。
【0072】
発光パルス列2の手前で、P1球有無状態の表示が“球有り”となり、P2球有無状態の表示が“球無し”の状態(期間T2の開始時点)となった場合、P1出力は“パルス無し”となり、P2出力は“パルス有り”となる。従って、S1出力は初めは“Hレベル”(球無し)であるが、P1出力の“パルス無し”“パルス無し”の2つのレベルを検出した時点(発光パルス列3の終了後)でS1出力は“Lレベル”(球有り)に反転する。一方、S2出力はP2出力の“パルス有り”“パルス有り”“パルス有り”のレベルが持続するので、“Hレベル”(球無し)を持続する。
【0073】
発光パルス列4の手前で、P2球有無状態の表示が“球有り”の状態(期間T2の終了時点)となった場合、P2出力は“パルス無し”となる。従って、S2出力は初めは“Hレベル”(球無し)であるが、P2出力の“パルス無し”“パルス無し”の2つのレベルを検出した時点(発光パルス列5の終了後)でS2出力は“Lレベル”(球有り)に反転する。
【0074】
従って、発光パルス列5の終了時点で、S1出力が“Lレベル”(球有り)、且つ、S2出力も“Lレベル”(球有り)なので、演算回路29の出力電圧Vは“Lレベル”(球有り)の出力電圧を示す。また、発光パルス列1〜5迄の期間は“Hレベル”(球無し)の出力電圧を示している。
【0075】
期間T2とは、自然落下して通過する1つの球を2個の受光部である第1受光部P1及び第2受光部P2が順次検出し出力する2つの出力信号の時間差の期間であり、図6の場合、期間T2内には発光パルス列1および発光パルス列2がある。言い換えれば、期間T2において、発光パルス列が少なくとも1回以上あることが示されている。
【0076】
[2]期間t1〜t2の説明(発光パルス列6〜9の期間)
発光パルス列6の手前で、P1球有無状態の表示が“球無し”となり、P2球有無状態の表示が“球有り”の状態(期間T3の開始時点)となった場合、P1出力は“パルス有り”となり、P2出力は“パルス無し”となる。従って、S1出力は、初めは“Lレベル”(球有り)であるが、P1出力の“パルス有り”“パルス有り”の2つのレベルを検出(一致を検出)した時点(発光パルス列7の終了直後)で、“Hレベル”(球無し)に戻る。一方、S2出力は、P2出力の“パルス無し”のレベルが持続するので、“Lレベル”(球有り)を持続する。演算回路29の出力電圧Vは、“Lレベル”(球有り)の出力電圧を継続して示す。
【0077】
次に、発光パルス列8の手前で、P2球有無状態の表示が“球無し”の状態(期間T3の終了時点)となった場合、発光パルス列8、9を遮るものが無いので、P2出力は“パルス有り”“パルス有り”となる。従って、S2出力は、初めは“Hレベル”(球無し)であるが、P2出力の“パルス有り”“パルス有り”の2つのレベルを検出した時点(発光パルス列9の終了時点)で、“Hレベル”(球無し)に復帰する。よって、S1出力の“Hレベル”(球無し)、S2出力の“Hレベル”(球無し)を受けて、演算回路29の出力電圧Vは、“Hレベル”(球無し)に復帰する。
【0078】
球検出装置の球がパチンコ球である場合、球の直径は約11mmである。パチンコ台のパチンコ球の自然落下距離を例えば約40cmとすると、約40cm落下した場合のパチンコ球の落下速度は約2.8m/secと計算される。ずれ23(図4参照)が約2mmの場合、20aと20bとの距離は約1mmと計算される。20aと20bとの距離約1mmを自然落下するパチンコ球が通過する時間は0.36msecと計算される。
【0079】
従って、パルス列2〜3に対する期間T1の長さ(パルス発光駆動周波数に相当)は0.36msec以下であるため、発光パルス列の周期は、この半分の0.18msecとなり、5.5kHzの周波数に相当し、発光パルス列の幅をその半分とすれば、発光パルス列の幅は0.09msecとなる。
【0080】
しかし、実際には、パチンコ台の設計条件に依存し、また、球検出装置がパチンコ台のどの高さ当たりに設置されるかに依存するため、発光パルス列の駆動周波数は500Hz程度〜10kHz程度の値に設定されることが多い。
【0081】
[3]期間t2〜t3の説明(発光パルス列10〜12の期間)
発光パルス列10の手前で、P1球有無状態の表示が“球有り”となり、P2球有無状態の表示が“球無し”の状態となった場合、P1出力は“パルス無し”となり、P2出力は“パルス有り”となる。
【0082】
更に、発光パルス列11、12に対応して、P1球有無状態の表示が“球無し”“パルス無し”となり、P2球有無状態の表示が“球有り”“パルス有り”の状態となった場合、P1出力は“パルス有り”“パルス有り”となり、P2出力は“パルス無し”“パルス無し”となる。従って、S1出力は復帰した“Hレベル”(球無し)を持続する。P2出力の“パルス有り”“パルス有り”“パルス有り”のレベルが持続するので、S2出力も復帰した“Hレベル”(球無し)を持続する。
【0083】
次に、発光パルス列11の手前で、P2球有無状態の表示が“球有り”の状態となった場合、P2出力は、“パルス無し”“パルス無し”となる。従って、S2出力は、初めは“Hレベル”(球無し)であるが、P2出力の“パルス無し”“パルス無し”の2つのレベルを検出した時点(発光パルス列12の終了後)で、“Lレベル”(球有り)に反転する。よって、S1出力が“Hレベル”(球無し)、S2出力が“Hレベル”(球無し)または“Lレベル”(球有り)なので、演算回路29の出力電圧Vは、“Hレベル”(球無し)の出力電圧を継続する。
【0084】
[4]期間t3〜t4の説明(発光パルス列13〜16の期間)
発光パルス列13の手前で、P1球有無状態の表示が“球有り”となり、P2球有無状態の表示が“球有り”の状態が持続する場合、P1出力は“パルス無し”となり、P2出力も“パルス無し”となる。
【0085】
従って、S1出力は、初めは“Hレベル”(球無し)であるが、P1出力の“パルス無し”“パルス無し”の2つのレベルを検出した時点(発光パルス列15の手前)で、 “Lレベル”(球有り)に反転する。一方、S2出力は、“Lレベル”(球有り)を持続する。その結果、演算回路29の出力電圧Vは“Hレベル”(球無し)の出力電圧を継続する。
【0086】
次に、S1出力は、初めは“Lレベル”(球有り)であるが、P1出力の“パルス有り”“パルス有り”の2つのレベルを検出した時点(発光パルス列16の終了後)で、“Hレベル”(球無し)に復帰反転する。一方、S2出力は、P2出力の“パルス無し”“パルス無し”のレベルが持続するので、“Lレベル”(球有り)を持続する。その結果、演算回路29の出力電圧Vは“Hレベル”(球無し)の出力電圧を継続する。
【0087】
[5]期間t4〜t5の説明(発光パルス列17〜19の期間)
発光パルス列17の手前で、P2球有無状態の表示が“球無し”の状態となった場合、発光パルス列17、18を遮るものが無いので、P2出力は“パルス有り”となる。従って、S2出力は、初めは“Hレベル”(球無し)であるが、P2出力の“パルス有り”“パルス有り”の2つのレベルを検出した時点(発光パルス列18の終了後)で、“Hレベル”(球無し)に復帰する。一方、S1出力は、P1出力の“パルス有り”のレベルが持続するので、“Hレベル”(球無し)を持続する。その結果、演算回路29の出力電圧Vは“Hレベル”(球無し)の出力電圧を継続して示す。
【0088】
期間t2〜t3で説明したように、発光パルス列10の所のみP1球有無状態の表示が“球有り”となった場合でも、発光パルス列10の1個分のみの“球有り”表示であり、発光パルス列11に対しては“球無し”となり、発光パルス列10に対する“球有り”を誤動作として判別することが出来る。このように、P1出力、P2出力の“パルス有り”“パルス無し”の判別を2回以上とすることにより、球センサーの判別精度を高めることが出来る。また、言い換えれば、パルス発光駆動周波数は、検出すべき球の直径が球センサーを通過するに必要な時間内に、光パルスが少なくとも2回以上発生する駆動周波数である。
【0089】
また、図6においては、P1出力、P2出力の“パルス有り”“パルス無し”等の2個(2回)以上のレベルの“一致”“不一致”を例に取り説明したが、この“一致”“不一致”の判別の基準数は“2個以上”に限るものではなく、必要に応じて、“3個(3回)以上”、“4個(4回)以上”等に設定出来ることは当然である。
【0090】
図4、図6で説明したように、球検出装置をパチンコ球の検出に適用する場合、球(パチンコ球)は、上部から自然落下し、光路の光軸20aを遮光し、S1出力を発生させ、遅れて光路の光軸20bを遮光し、S2出力を発生させた後、光路の光軸20aが開かれ、遅れて光路の光軸20bが開かれる構成となっている。従って、下方から上方に向かって移動する(または、させた)不正なパチンコ球は検出しない。また、一度通過したパチンコ球がパチンコ球のガイド等に衝突して上方向に飛びはねたものも検出せず、球検出装置の精度を高めることが出来る。図7は球検出装置をパチンコ球の検出に適用する場合のフローチャトであり、表1は図7に対するS1、S2及びVの出力に対する演算処理の判別表であり、これに基づいて説明する。
【0091】
【表1】
Figure 0003644872
【0092】
図7及び表1において、S1出力が“Lレベル”(球有り)の場合S1=Lと表記し、S1出力が“Hレベル”(球無し)の場合S1=Hと表記し、S2出力が“Lレベル”(球有り)の場合S2=Lと表記し、S2出力が“Hレベル”(球無し)の場合S2=Hと表記し、判別結果が合(Yes)の場合はYと表記し、判別結果が否(No)の場合はNと表記する。V=H、V=L、の場合も同様である。また、各ステップを[S0]〜[S7]と表記する。
【0093】
(1)[S0]
スタート。
【0094】
(2)[S1]
まず、電源を立ち上げた時、検出する球は無いため、S1出力及びS2出力は“Hレベル”(球無し)であり、出力電圧Vは“球無し”であり、S1=H、S2=Hとなり、V=Hである。表1のNo.1の状態である。図3、図4で説明したように、球21が矢印方向22に自然落下する場合、まず球21は光路の光軸20aを遮光し、遅れて光路の光軸20bを遮光した後、光路の光軸20aが開かれ、遅れて光路の光軸20bが開かれる構成となっている。
【0095】
(3)[S2]
球21が矢印方向22に自然落下するので、まず球21は光路の光軸20aを遮光する。従って、最初に、S1=L、S2=Hかどうかを判別する。S1=LがYの場合は、球21が光路の光軸20aを遮光している状態である。更に、S2=HがYの場合は、球21が光路の光軸20bを遮光していない状態である。従って、共にYの場合は、ステップ[S3]へ進み、Nの場合は再度ステップ[S2]へ戻る。
【0096】
(4)[S3]
次に、次に、S2=Lかどうかを判別する。Yの場合は球21が光路の光軸20bを遮光し、球21が確かに通過中である状態を確認したことであり、Yの場合はステップ[S4]へ進み、Nの場合は再度ステップ[S2]へ戻る。
【0097】
(5)[S4]
従って、S1=L、S2=Lの結果にもとづき、V=L、と反転し、球21が確かに通過中である状態を確認したことであり、表1のNo.3の状態である。
【0098】
(6)[S5]
次に、球21が矢印方向22に自然落下し、光路の光軸20aが開かれたかどうか、S1=Hを判別する。Yの場合は球21が光路の光軸20aを遮光していない状態であり、更に、S2=HがYの場合はステップ[S6]へ進み、Nの場合は再度ステップ[S5]へ戻る。表1のNo.4の状態である。
【0099】
(7)[S6]
更に、球21が矢印方向22に自然落下し、光路の光軸20bも開かれたかどうか、S2=Hを判別する。Yの場合は、球21が確かに光路の光軸20bを通過完了である状態を確認したことであり、表1のNo.3の状態である。Yの場合はステップ[S7]へ進み、Nの場合は再度ステップ[S5]へ戻る。
【0100】
(8)[S7]
従って、S1=H、S2=Hの結果にもとづき、V=H、となり、球21が確かに通過完了した状態を確認したことであり、表1のNo.5の状態である。
【0101】
このように、表1の判別表のNo.1〜No.5までは通常の球検出のフローである。
【0102】
次に、球か何らかの障害で、“球有り”の状態から逆方向に移動した場合のあばれ球の球検出のフローを表1の判別表のNo.5〜No.11までに示す。No.5〜No.7までは前記の通常の球検出のフローの動作と同じであり、S1=S2=Lとなり、出力電圧Vは“球有り”の状態となっていた後に、球が逆方向に移動し、S1=L、S2=Hとなっても、出力電圧VはV=Lを保持し、“球有り”の状態と判定する。
【0103】
次に球が自然落下する正常な方向に移動した場合、S1=S2=Hとなった時点で、出力電圧VはV=Hとなり、“球無し”と判別するため、同一の球(パチンコ球)を2回計数することは無い。但し、ここで、光路20aと20bとの距離は球の逆方向への跳ね返り分より大きな距離に設定するものとする。
【0104】
次に何らかの不正な手段により、球検出装置の下方より、遮光物体(球、または、樹脂板や金属板等の遮光物体)が入った場合の逆方向球の球検出のフローを表1の判別表のNo.11〜No.15までに示す。
【0105】
逆方向からこれらの遮光物体が入ると、前記図7のフローチャートのステップ[S2]のS1=L、S2=Hの条件を満たさないため、出力電圧Vの変化は生じない。即ち、最初V=H(“Hレベル”(球無し))がV=L(“Lレベル”(球有り))へは変化しない。図6の発光パルス列11以降にはこれに対する様子が示されている。
【0106】
その他の本発明の一実施の形態について説明する。パチンコ台では、パチンコ球の移動時の摩擦により、球が帯電する場合がある。これに対する本発明の一実施の形態に関する球検出装置を図8に示す。
【0107】
図8(a)(要部斜視図)において、球検出装置の遮光性の導電性外装ケースとして、外装ケース41の樹脂にカーボン等の導電性物質を含有することにより遮光性の樹脂体の比抵抗を低減させて導電性を付与した樹脂製のカバー、または導体製(導体)のカバーで覆い、これを導体フレームの接地端子に近接、接触または接続することにより、外部からの電気的雑音に対して球センサーの電気的動作を保護することが出来る。42は外装ケース41の溝部である。
【0108】
図8(b)は外装ケース41に、球検出装置のホルダー18を挿入した場合の接続コネクタ16側から見た要部側面図であり、導体フレーム17(例えば、図3参照)のアース端子17eまたは接続用コネクタ16のアース端子(GND端子)16bと外装ケース41とを、電気的に接続させることにより、静電気が外装ケース41の溝部42を介して吸収され、内部回路ヘの影響をなくすことが出来る。
【0109】
図9は、本発明の一実施の形態に関する球検出装置60に用いられる導体フレーム17への電子部品の搭載の様子を示す透視上面図である。
【0110】
図9において、11は球通過孔、12は発光体、13は受光体、14はコンデンサ、15は抵抗、16は接続用コネクタ、である。図3の場合と同様に、抵抗、コンデンサ等の電子部品を、発光チップ、受光チップのダイボンド時に銀ペーストにより搭載し、発光チップ12a、受光チップ13aと同じ種類の透光性の熱硬化性樹脂にて、コンデンサ14、抵抗15を1次モールドして覆ったものが61となる。
【0111】
さらに、発光チップ、受光チップ、集積回路のICチップ、及び、コンデンサ14、抵抗15を、透光性の熱硬化性樹脂にて1次モールドして覆った後、少なくとも発光チップの光導出部と受光チップの光導入部とを除いて、遮光性の樹脂にて覆う2次モールドを施すことが出来る。
【0112】
また、図10に示されるように、図5のコンデンサ26の代わりに、発光体の光パルス信号のための発光駆動周期に近似した周期帯域以外の信号を通過させないようなバンドパスフィルター回路44を、図5の増幅回路25,30と増幅器27,32の間に配設することにより、発光体のパルス発光の駆動周期に近似した周期帯域以外の信号が除去でき、受光チップからの出力信号のSN比を高めることが出来るため、同期検出回路1(28)及び同期検出回路2(33)での誤動作を防止し、球検出装置の検出精度を高めることが出来る。
【0113】
また、コネクタでの配線では、接続が不完全な場合も発生することがあり、また、接続線の断線等の可能性もある。このような不良箇所の検証手段の一例を図11を示す。
【0114】
図11において、図5の電気回路図の演算回路29と接続用コネクタ16の出力電圧V(16a)との間に出力回路を追加し、例えば電気回路40に示される球検出装置の出力電圧Vが“Hレベル”(球無し)の時、電源電圧VCCより低く、GNDより高い電圧が出力できる回路を追加した場合、例えば、VCC=5Vとし、“Hレベル”(球無し)の出力電圧Vを4Vとすれば、万一、接続線のいずれかが切れても、本体側のA/D変換回路の直前にてプルアップしておけば、A/D変換回路の入力はVCCとなるため、接続の異常を検出することが出来る。
【0115】
本発明の一実施の形態に関する球検出装置における球センサーの出力電圧Vの“Hレベル”(球無し)の電圧値VH、球センサーの出力電圧Vの“Lレベル”(球有り)の電圧値VL、GND(アース電位)、判別回路の閾値Vth、及び、電源電圧VCC、の値の大小関係についてさらに説明する。
【0116】
“Hレベル”(球無し)の時、(VCC−△V)≧VH>Vth、“Lレベル”(球有り)の時、Vth>VL≧(GND+△V)、球センサーの出力電圧がGNDとショートの時の出力電圧VSは、VS<△V、であり、さらに、出力信号線が断線の時の出力電圧VCは、VC>(VCC−△V)、である。
【0117】
ここに、△Vはある適切な値の電圧である。8bitのA/D変換の場合、例えば、VCC=12Vとすると、分解能力は12/256=0.05Vでり、VCC=5Vとすると、分解能力は5/256=0.02Vである。従って、△Vの値は、この0.05Vより大きい値に選ぶ必要があり、誤動作を防止するため、0.1V以上の値を選択するのが適切である。
【0118】
従って、VCC≧(VH+△V)>(Vth)>(VL)≧(GND+△V)>0V、且つ、(VH)≧(VL+△V)、△V≧0.1V、の関係となる。
【0119】
図12は、本発明の一実施の形態に関する球検出装置に関する電気回路図であり、本発明の図5の電気回路である集積回路のICチップの演算処理部の初段後に、出力レベル判定のための回路、トランジスタ47の回路、を追加した電気回路図である。
【0120】
図12において、回路46における出力電圧VOがトランジスタ47の設定基準電圧を越えた場合、トランジスタ47はONする。即ち、トランジスタ47のベース電圧は分割抵抗R1、R2の比により略決定されるため、トランジスタ47のベース電圧のON電圧を例えば、0.7Vとすると、(1+R1/R2)*0.7(V)>VOとなった時、トランジスタ47はONする。
【0121】
図12において、受光部Pからの出力信号(電流出力)は第1の増幅回路45で増幅(電圧出力)され、コンデンサ48を介して、次段の第2の増幅回路49に接続されている。こよにより、第1の増幅回路45からの出力はAC結合されて第2増幅回路49に入力されるので、第2の増幅器49には、AC成分のみ伝達される。
【0122】
今、受光部Pに非常に強い光が入射すると、第1の増幅回路45は飽和し、出力信号46は一定の出力信号となり、トランジスタ47はONする。その結果、AC成分は無くなり、次段へは出力信号が伝達されず、球有り”と同じ状態となり、受光部Pへの入射光が無くなったと同じ状態となる。
【0123】
第2の増幅回路49は、第1の増幅回路45が飽和する光が入射したことを検出し、トランジスタ47の動作により、出力信号を強制的に、“球無し”と判定させるものである。トランジスタ47は、AC増幅器49が反転した信号を出力することを防止する回路となっており、即ち反転出力防止回路をして機能する。
【0124】
図12においては、受光部Pからの出力信号として説明したが、この出力信号は、図4、図5等においては、受光チップの受光部、第1受光部P1及び第2受光部P2からの出力信号として適用することは当然である。
【0125】
【発明の効果】
以上のように、本発明の球検出装置は、球が通過し得る球通過孔が設けられたホルダーと前記球通過孔内を球が通過することを検出する球センサーとを有する球検出装置において、前記球センサーは発光体と受光体とによって構成され、前記発光体は発光チップによって構成されると共に、前記受光体は受光チップによって構成され、前記発光チップから前記球通過孔を介して前記受光チップに達する光路が形成されるような位置関係にて、前記発光チップ及び前記受光チップが同一の導体フレーム上に配設されてなる構成としている。
【0126】
従って、発光チップと受光チップとを同一の導体フレーム上に配設することにより、発光チップと受光チップとで構成される光路に特殊な構造の光ガイドを配設する必要がなく、発光チップと受光チップとの位置関係の配設の精度を緩やかにすることが出来、更に、発光チップや受光チップの組立実装工数を低減することが出来る。よって、検出精度が高く、信頼性が高く、組立が容易で、且つ、製造コストの安価な、球検出装置を得ることが出来る。
【0127】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記受光チップは複数の受光部を有し、該複数の受光部と前記発光チップとの間に複数の光路が形成される構成としている。
【0128】
従って、複数の光路の一方向に移動する球が遮蔽することにより、一方向に移動する球を正確に検出することが出来、精度の高い球検出装置を得ることが出来る。
【0129】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記複数の光路の光軸の少なくとも2つが前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となるように、前記受光チップの複数の受光部が配設されてなることを特徴とする。
【0130】
従って、このような位置関係に配設することにより、跳ね返り球を誤検出することも回避出来、球通過の有無の検出の精度の向上した球検出装置を得ることが出来る。
【0131】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記導体フレーム上にコンデンサ,抵抗等の電子部品が配設されてなり、前記発光チップ及び前記受光チップは、透光性樹脂にて覆われると共に該透光性樹脂が光導出部及び光導入部を除き遮光性樹脂にて覆われてなり、前記導体フレーム上に配設された電子部品は、前記発光チップ及び前記受光チップを覆う透光樹脂と同じ透光性樹脂にて覆われてなることを特徴とする。
【0132】
従って、発光チップ、受光チップ、ICチップ、コンデンサ、抵抗等の組立実装精度を向上させることが出来ると共に、組立実装工数を低減することが出来る。また、発光チップ、受光チップ、ICチップ、コンデンサ、抵抗等の透光性樹脂による1次モールド、遮光性樹脂による2次モールドを容易に、且つ、少ない工程で行うことが出来、従来のようなプリント基板を使用する必要が無くなり、半田付け個所の削減が可能であり、安価で、信頼性の高い球検出装置を得ることが出来る。また、発光チップ、受光チップ、ICチップ、コンデンサ、抵抗等を同じ種類の透光性樹脂によってモールドして覆うことにより、モールド工程が容易となり、発光チップ、受光チップ、ICチップ、コンデンサ、抵抗等の信頼性レベルを同じ水準に保つことが出来る。よって、安価で、信頼性の高い球検出装置を得ることが出来る。
【0133】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記ホルダーには、前記導体フレーム上に前記発光体及び前記受光体が配設されてなる前記球センサが収納されると共に、外部との接続を行う接続コネクタ部が収納され、前記ホルダーに、前記電子部品又は前記接続コネクタ部を少なくとも2箇所で位置決めする面又は突起を備えた位置決め部が設けられてなる構成としている。
【0134】
従って、チップ部品等の電子部品又は接続コネクタのホルダーへの実装や装着が容易となり、また、精度良く実装することが出来ると共に、組立実装工数を低減することが出来る。
【0135】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記ホルダーには、前記導体フレーム上に前記発光体及び前記受光体が配設されてなる前記球センサが収納されると共に、外部との接続を行う接続コネクタ部が収納され、前記導体フレームのアース端子又は前記接続コネクタ部のアース端子と電気的に接続される導電性外装ケースが、前記ホルダーに装着されてなる構成としている。
【0136】
従って、パチンコ球のパチンコ台移動時の摩擦により発生した帯電を、導電性外装ケースを介してアース端子に逃がすことが出来、帯電や外部からの電気的雑音に対して球センサーの電気的動作を保護することが出来る。そして、誤動作の少ない球検出装置を得ることが出来る。
【0137】
また、本発明は、球が通過し得る球通過孔が設けられたホルダーと前記球通過孔内を球が通過することを検出する球センサーとを有する球検出装置において、前記球センサーは発光体と受光体とによって構成され、前記発光体は単一の発光チップによって構成されると共に、前記受光体は複数の受光部を備えた受光チップによって構成され、前記発光チップから前記球通過孔を介して前記受光チップの複数の受光部に達する複数の光路が形成され、該複数の光路の光軸の少なくとも2つが前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となるように、前記発光チップ及び前記受光チップが配設されてなること構成としている。
【0138】
従って、複数の光路の一方向に移動する球が遮蔽することにより、一方向に移動する球を正確に検出することが出来、精度の高い球検出装置を得ることが出来る。また、このような位置関係に配設することにより、跳ね返り球を誤検出することも回避出来、球通過の有無の検出の精度の向上した球検出装置を得ることが出来る。
【0139】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記受光体に入射された光の進行方向を変化させるプリズムを有する構成としている。
【0140】
従って、入射した光を確実に、正確に、受光部に導くことが出来、信頼性の高い球検出装置を得ることが出来る。
【0141】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記受光体は、前記受光チップからの出力信号を処理する集積回路が前記受光チップに集積化されるか、又は該集積回路をなすICチップを有する構成としている。
【0142】
従って、受光チップからの出力を演算処理して、球検出を行うことができる。
【0143】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記受光体は、複数の受光部を備えた受光チップから構成されと共に、前記発光チップと前記受光チップの複数の受光部とにより形成される複数の光路の光軸の少なくとも2つが前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となるように配設され、前記集積回路は、前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となる2つの光路のいずれを先に遮断したかにより、前記球通過孔の球通過方向の1方向にて通過する球を検出する構成としている。
【0144】
従って、球通過孔を下方から上方に向かって移動する(または、させた)不正な球(逆方向球)は検出しない。また、一度通過した球が球のガイド等に衝突して上方向に飛びはねたもの(球あばれ)も検出せず、球検出装置の精度を高めることが出来、信頼性の高い球検出装置を得ることが出来る。
【0145】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記発光体の光パルス信号の駆動周波数は、前記球通過孔を通過する1つの球に対し、前記球通過孔の延びる方向で異なる位置関係となる2つの光路を形成する2個の受光部が順次検出し出力する2つの出力信号の時間差内にて、前記発光体の光パルスが少なくとも1回以上発生する駆動周波数である構成としている。
【0146】
従って、例えば自然落下する球を確実に検出することが出来、信頼性の高い球検出装置を得ることが出来る。
【0147】
さらに、本発明は、上記の球検出装置において、前記発光体のパルス発光駆動周波数は、前記発光チップと前記受光チップとによって形成される光路の光軸を検出すべき球が通過するに必要な時間内に、前記発光体の光パルスが少なくとも2回以上発生する駆動周波数である構成としている。
【0148】
従って、一方向に移動する(または、落下する)球を確実に検出することが出来、精度の高い球検出装置を得ることが出来る。
【0149】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記発光体は光パルス信号を発光すると共に、前記受光体は前記発光体からの光パルス信号を受光して出力信号を出力するように構成され、前記受光体からの出力信号が前記発光体の光パル信号と対応するように、前記集積回路は、前記発光体の光パルス信号の周期と少なくとも2回以上一致した場合に、前記球通過孔の球通過の有無を判別する構成としている。
【0150】
従って、球センサーの集積回路のICチップ内の演算回路の球通過有無の判別動作の精度を高めることが出来、精度の高い球検出装置を得ることが出来る。
【0151】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記集積回路は、前記発光体の光パルス信号の駆動周期に近似した周波数帯域の周波数を通過させるバンドパスフィルター回路を有する構成としている。
【0152】
従って、発光体のパルス発光の駆動周期に近似した周期帯域以外の信号が除去できるため、同期検出回路の誤動作を防止し、信頼性の高い球検出装置を得ることが出来る。
【0153】
また、本発明は、上記の球検出装置において、球無しと検出したときの前記球センサーからの出力電圧は、該球センサーに供給される電源電圧よりも0.1V以上低く、球有りと検出したときの前記球センサーからの出力電圧よりも0.1V高い電圧値であることを特徴とする。
【0154】
従って、球無し(“Hレベル”)の場合と、球有り(“Lレベル”)の場合と、球センサーの出力電圧がGNDとショートした場合と、出力信号線が断線の場合との各場合に対して、確実に動作する球検出装置を得ることが出来る。
【0155】
また、本発明は、上記の球検出装置において、前記集積回路は、前記受光チップからの出力を増幅する第1の増幅回路と、該第1の増幅回路の出力がAC結合されて入力される第2の増幅回路とを備え、前記受光チップの受光部への強い光の入射により前記第1の増幅回路が飽和した場合、前記第2の増幅回路が反転した信号を出力することを防止する反転出力防止回路が設けなれてなる構成としている。
【0156】
従って、受光部に非常に強い光が入射しても、誤動作することなく、精度の高い球検出装置を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に関する球検出装置の斜視図及びその部分拡大図であり、(a)は球検出装置の全体の要部斜視図、(b)はコンデンサ、抵抗等のチップ部品(電子部品)搭載領域の部分拡大上面図、(c)は(b)の断面側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に関する球検出装置に用いられる導体フレームの様子示す透視斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に関する球検出装置に用いられる導体フレームへの電子部品の搭載の様子を示す要部斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態に関する球検出装置の光路及び動作を説明するための図であり、(a)は球が間欠的に自然落下する場合の様子を示す要部側面図であり、(b)は球が連続的に自然落下する場合の様子を示す要部側面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に関する球検出装置の電気回路図である。
【図6】本発明の一実施の形態に関する球通過の有無の検出を発光パルス列とP1、P2、S1、S2、及び演算回路29の出力電圧Vの関係として示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態に関する球検出装置をパチンコ球の検出に適用する場合のフローチャトである。
【図8】本発明の一実施の形態に関する球検出装置であり、球が帯電する場合に適用され、(a)は球検出装置の遮光性の外装ケースを示す斜視図であり、(b)は外装ケースに球検出装置のホルダーを装着した場合の側面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に関する球検出装置に用いられる導体フレームへの電子部品の搭載の様子を説明する透視上面図である。
【図10】本発明の一実施の形態に関する球検出装置の電気回路図であり、増幅回路間にバンドパスフィルター回路を配設した電気回路図である。
【図11】本発明の一実施の形態に関する球検出装置の電気回路図であり、本体側との不良箇所の検証手段の一例を示す電気回路図である。
【図12】本発明の一実施の形態に関する球検出装置に関する電気回路図であり、強い光が受光部に入射し、初段の増幅器が飽和した場合に対処するための電気回路図である。
【図13】従来例の光学式の球検出装置であり、(a)は上面図、(b)は一側面図、(c)は一側面図である。
【符号の説明】
10 本発明の一実施の形態に関する球検出装置
11 球通過孔
11a 球通過孔の中心軸
12 発光体
12a 発光チップ
12b 金線
13 受光体
13a 受光チップ
13b 集積回路のICチップ
13c 光反射面
14 コンデンサ
15 抵抗
16 接続用コネクタ
16a 演算処理回路24の出力電圧Vの出力端子
16b GND(アース)端子
16c 電源VCCの端子
16d 接続用コネクタ16の装着部
17 導体フレーム
17a〜17f 導体フレーム
18 ホルダー
19 コネクタ搭載部に設けた突起
20 発光チップと受光チップとによって構成される光路の光軸
20a,20b 光路の光軸
21 球
22 球の自然落下する方向
23 光軸20と球通過孔の中心軸11aとのずれ
24 演算処理部
25 増幅回路
26 コンデンサ
27 増幅器
28 同期検出回路1
29 同期検出回路1と同期検出回路2の出力信号を処理する演算回路
30 増幅回路
31 コンデンサ
32 増幅回路
33 同期検出回路2
34 発光体を駆動する回路
35 発振器
40 電気回路
41 外装ケース
42 外装ケースの溝部
44 バンドパスフィルター回路
45 増幅回路
46 出力信号
47 トランジスタ回路、
48 コンデンサ
49 増幅器
50 コンデンサ、抵抗等、チップ部品(電子部品)搭載領域の穴窪
51 電子部品装着用の位置決め可能な面または突起
51a 51の斜面
52 電子部品装着用の位置決め可能な面または突起
52a 52の斜面
60 本発明の一実施の形態に関する球検出装置
61 コンデンサ、抵抗等を1次モールドしたもの
A 球21bの下側の外表面を切る点
B 球21aの上側の外表面を切る点
C 点Aと点Bとのなす線上における光路の光軸20aと20bとの距離
L 点Aと点Bとの距離
P 受光部
P1 受光チップの第1受光部
P2 受光チップの第2受光部
S1 同期検出回路(1)の出力
S2 同期検出回路(2)の出力
V 出力電圧
VO 出力電圧

Claims (13)

  1. 球が通過し得る球通過孔が設けられたホルダーと前記球通過孔内を球が通過することを検出する球センサーとを有する球検出装置において、前記球センサーは、1つの発光チップによって構成される発光体と、複数の受光部を有する受光チップおよび前記受光チップからの出力信号を処理する演算処理回路によって構成される受光体とによって構成され、前記発光チップから前記球通過孔を介して各受光部に達する複数の光路が形成されるように、前記発光チップと受光チップは前記球通過孔を挟んで対向配置され、前記発光チップ及び前記受光チップが同一の導体フレーム上に配設され、該導体フレームは前記球通過孔の周囲を囲むように形成され、前記複数の光路の光軸の少なくとも2つが、前記球通過孔において球通過方向に通過する球によって順に遮られるように、球通過方向を横切り、前記演算処理回路は、前記2つの光路のいずれを先に遮断したかにより、前記球通過孔を一方向に通過する球のみを検出し、前記発光体の光パルス信号の駆動周波数は、前記球通過孔を通過する1つの球に対し、2つの受光部が順次検出し出力する2つの出力信号の時間差内にて、前記発光体の光パルスが少なくとも1回以上発生する駆動周波数であることを特徴とする球検出装置。
  2. 請求項記載の球検出装置において、前記発光体の光パルス信号の駆動周波数は、検出すべき球が1つの光路を通過するに必要な時間内に、前記発光体の光パルスが少なくとも2回以上発生する駆動周波数であることを特徴とする球検出装置。
  3. 請求項1または2記載の球検出装置において、前記発光体は光パルス信号を発光すると共に、前記受光体は前記発光体からの光パルス信号を受光して出力信号を出力するように構成され、前記受光体からの出力信号が前記発光体の光パル信号と対応するように、前記演算処理回路は、前記発光体の光パルス信号の周期と少なくとも2回以上一致した場合に、前記球通過孔の球通過の有無を判別することを特徴とする球検出装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載の球検出装置において、前記演算処理回路は、前記発光体の光パルス信号の駆動周期に近似した周波数帯域の周波数を通過させるバンドパスフィルター回路を有することを特徴とする球検出装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項記載の球検出装置において、球無しと検出したときの前記球センサーからの出力電圧は、該球センサーに供給される電源電圧よりも0.1V以上低く、球有りと検出したときの前記球センサーからの出力電圧よりも0.1V高い電圧値であることを特徴とする球検出装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の球検出装置において、前記演算処理回路は、前記受光チップからの出力を増幅する第1の増幅回路と、該第1の増幅回路の出力がAC結合されて入力される第2の増幅回路とを備え、前記受光チップの受光部への強い光の入射により前記第1の増幅回路が飽和した場合、前記第2の増幅回路が反転した信号を出力することを防止する反転出力防止回路が設けられてなることを特徴とする球検出装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項記載の球検出装置において、演算処理回路は、2つの受光部からの出力信号に基づいて、球通過方向に通過する球と逆方向に移動する球あるいは一度通過して逆方向にはねた球とを判別することを特徴とする球検出装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項記載の球検出装置において、受光体は、発光チップからの入射光を各受光チップに導く光導入部を有することを特徴とする球検出装置。
  9. 請求項記載の球検出装置において、前記導体フレーム上にコンデンサ,抵抗等の電子部品が配設されてなり、前記発光チップは、透光性樹脂にて覆われると共に該透光性樹脂が光導出部を除き遮光性樹脂にて覆われてなり、前記受光チップは、透光性樹脂にて覆われると共に該透光性樹脂が光導入部を除き遮光性樹脂にて覆われてなり、前記導体フレーム上に配設された電子部品は、前記発光チップ及び前記受光チップを覆う透光性樹脂と同じ透光性樹脂にて覆われてなることを特徴とする球検出装置。
  10. 請求項項記載の球検出装置において、前記光導入部は、入射された光を反射して、光の進行方向を変化させる傾斜面を有し、前記受光チップを覆う透光性樹脂によって形成されたことを特徴とする球検出装置。
  11. 請求項9または10記載の球検出装置において、前記ホルダーには、前記導体フレーム上に前記発光体及び前記受光体が配設されてなる前記球センサーが収納されると共に、外部との接続を行う接続コネクタ部が収納され、前記ホルダーに、前記電子部品又は前記接続コネクタ部を少なくとも2箇所で位置決めする面又は突起を備えた位置決め部が設けられてなることを特徴とする球検出装置。
  12. 請求項9または10項記載の球検出装置において、前記ホルダーには、前記導体フレーム上に前記発光体及び前記受光体が配設されてなる前記球センサーが収納されると共に、外部との接続を行う接続コネクタ部が収納され、前記導体フレームのアース端子又は前記接続コネクタ部のアース端子と電気的に接続される導電性外装ケースが、前記ホルダーに装着されてなることを特徴とする球検出装置。
  13. 請求項記載の球検出装置において、前記受光体は、前記演算処理回路が前記受光チップに集積化されるか、または前記演算処理回路をなすICチップを有すること特徴とする球検出装置。
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