JP3644807B2 - シーム溶接機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被溶接物を損傷することなく確実な溶接を行うことができるシーム溶接機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、たとえば小型の電子部品の封止工程では、ローラ電極に溶接電流を通電して被溶接物に押圧しつつ転動させて溶接を行うシーム溶接機が使用されている。
図5はこの種の溶接機による封止作業を説明する概略構成図で、電源1に一対のローラ電極2、2を接続している。
【0003】
このローラ電極2、2は導電性の金属からなる被溶接物3に対して接離自在に移動することができ、かつ被溶接物を押圧しつつ転動することができるようにしている。
被溶接物3は、たとえば小型の電子部品3aを収納した容器3bと、その蓋3cである。そして容器3bは、たとえばセラミックを成形して開口に金属リングを装着している。また蓋3cは金属薄板を成形したものである。
【0004】
そしてローラ電極2を適当な圧力で蓋3cの周縁部に圧接させつつ電源1から溶接電流を通電し、かつローラ電極2を蓋3cに沿って転動させる。
そして、容器3bと蓋3cとの接触部位の電気的な抵抗によって、溶接電流が流れた際にジュール熱を発生して容器3bに蓋3cを溶着するようにしている。
【0005】
従来のこの種の溶接機では、被溶接物を固定した後、ローラ電極2を被溶接物3に接触する所定の相対位置まで移動させ溶接電流を通電するようにしていた。
しかしながら、ローラ電極2を所定の位置まで移動させたとしても必ずしも被溶接物3に接触しているとは限らない。
【0006】
したがって、ローラ電極2を所定の位置まで移動させると、被溶接物3に接触していない状態であっても、通電されることになる。
このような場合、ローラ電極2が、さらに移動して被溶接物3に接触すると、その瞬間にスパークを生じて、被溶接物3の母材の溶けだし等を生じ、極端な場合は被溶接物を破損して不良品にしてしまうこともあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、被溶接物にローラ電極が接触して適度に押圧した状態となった後に溶接電流を通電することによって、溶接作業の際に被溶接物を破損することがなく、しかも確実な溶接を行うことができるシーム溶接機を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の電極を被溶接物に圧接して電極間に溶接電流を流しつつ電極を移動させて溶接を行うものにおいて、電極が被溶接物に接触して電極間の電気抵抗が所定の値まで減少したことを検知して溶接電流を通電することを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1に示す本発明のシーム溶接機のブロック図を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
被溶接物11に対して接離自在に移動することができるように、一対のローラ電極12a、12bを設けている。
【0010】
そしてローラ電極12a、12bは、被溶接物11を押圧しつつ転動することができるようにしている。
被溶接物11は、たとえば小型の電子部品11aを収納した容器11bと、その開口を封止する蓋11cである。
【0011】
そして、一方のローラ電極12aを電源13および抵抗計14に接続している。
また、他方のローラ電極12bをスイッチ15の可動接点に接続している。
そしてスイッチ15の常閉接点(NC)を抵抗計14に接続し、常開接点(NO)を電源13に接続している。
【0012】
そして抵抗計14は、スイッチ15の常閉接点(NC)側が導通している状態でローラ電極12a、12b間の電気抵抗を測定し、この抵抗値が所定の値よりも小さくなったことを検知すると、スイッチ15を付勢して常開接点(NO)側を導通させる。
【0013】
しかして、ローラ電極12a、12b間の電気的な抵抗が所定の値よりも小さくなるためには、ローラ電極12a、12bは被溶接物11に所定の圧力で押圧されていなければならず、両者は必ず接触し、押圧された状態にある。
たとえば図2に示すグラフは、横軸の時間Tの経過とともにローラ電極は被溶接物に接近し、そして接触し、さらに被溶接物を押圧し、これにともなうローラ電極間の抵抗値Rの変化を縦軸に示すものである。
【0014】
このグラフでは、時間Aまではローラ電極と被溶接物とは離間した状態にあり、電極間の抵抗値Rは無限大であり、時間Aで両者は接触するが十分な押圧力を与えられていないのでまだ抵抗値Rは大きい。
そして時間Bまでの間に、次第に押圧力は大きくなり、それとともに抵抗値Rは低下する。
【0015】
そして時間B以降、一定の押圧力が与えられることにより抵抗値Rは比較的小さな一定の値を維持する。
したがって時間Aと時間Bとの間に、抵抗値RがCになったことを検知して、溶接電流を通電することにより、ローラ電極12a、12bが被溶接物11に接触する前に通電されることを確実に防止することができ、母材を損傷することなく確実な溶接を行うことができる。
【0016】
しかしてローラ電極12a、12bは、蓋11cの縁に沿って転動し、蓋11cの全周を容器11bに溶接する。
この場合、たとえば蓋の形状が矩形であれば、一方の向かい合う辺の溶接を行うと被溶接物11を90゜回転させて他方の向かい合う辺の溶接を行う。
【0017】
このようにすれば、抵抗計14で所定値よりも小さな抵抗値Rを測定した状態では、ローラ電極は確実に被測定物に圧接している。
したがってローラ電極12a、12bが被溶接物11に接触しない状態で溶接電流を通電することを確実に防止でき、それによって高品位の溶接を行え、不良品の発生することもない。
【0018】
なお本発明は、上述の本発明の実施の形態に記載したものに限定されるものではないことは勿論である。
たとえば図1と同一部材に同一符号を付して図3に示すブロック図のようにローラ電極間の抵抗値に応じて溶接電流の値を設定するようにしてもよい。
【0019】
すなわち、被溶接物の部材の寸法誤差、容器と蓋との接触部位の表面状態、あるいは両者の接触状態に応じて、この被溶接部材に押圧したローラ電極間の電気的な抵抗は変化する。
したがって状態の異なる多数のサンプルを用意して、それぞれの状態のサンプル毎に溶接電流を変化させて最良の溶接状態を得られる溶接電流の値を見いだす必要がある。
【0020】
このように最良の溶接状態を得ることのできる適正電流の値は、たとえば図4に示すグラフのようにローラ電極間の抵抗値の大きい場合は比較的小さな電流値が好ましく、逆にローラ電極間の抵抗値の小さな場合は比較的大きな電流値が好ましい。
しかしながら、実際の溶接工程において、被溶接物を一定の状態におくことは難しく、個々の製品に対して最良の溶接電流で溶接を行えるとは限らず、溶接工程の歩留まりを低下させる原因となっていた。
【0021】
このような場合、ローラ電極12a、12bが被溶接物11に対して所定の位置まで移動することによって所定の押圧力を与えていると見なせる時に、ローラ電極間の電気的な抵抗を抵抗計14で測定する。
そして抵抗計14は、測定した抵抗値に応じて、たとえば予め実験的に得られた図4に示すようなグラフに基づいて電源13を付勢して溶接電流を設定する。
【0022】
このようにすれば被溶接物の状況に応じて適正な溶接電流を設定して溶接を行うことができ、良好な溶接結果を得ることができ、歩留まりを向上しコストを低減することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0024】
一対のローラ電極間の電気的な抵抗を測定する抵抗計を設けるようにしたので、ローラ電極と被溶接物との機械的な接触関係を電気的な抵抗値に置き換えて検知でき、それによって容易かつ確実に適正な溶接を行うことができるシーム溶接装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシーム溶接装置の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施例の溶接機における時間の経過と電極間の抵抗値の変化を示すグラフである。
【図3】本発明の他の実施例のシーム溶接機を示すブロック図である。
【図4】本発明の他の実施例の溶接機における電極間の抵抗値と適正な溶接電流の関係を示すグラフである。
【図5】従来のシーム溶接機の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 被溶接物
12a、12b ローラ電極
13 電源
14 抵抗計
15 スイッチ
Claims (1)
- 一対のローラ電極が、小型の電子部品を収納した容器の開口を封止する蓋からなる導電性金属製の被溶接物に、接触し所定の圧力で押圧された状態で、前記一対のローラ電極間に溶接電流を流しつつ前記一対の電極を前記被溶接物に沿って転動させて前記容器に前記蓋を溶接するシーム溶接機において、
前記一対のローラ電極間の電気的な抵抗値を測定して該抵抗値を検知する抵抗計を備え、
前記一対の電極間の抵抗値の測定を前記一対の電極が前記被溶接物に対して所定の位置まで移動し接触して所定の押圧力を与えている間に行い、検知した抵抗値が所定の値より小さくなった時に、スイッチを切り替えて前記電極間の抵抗値に応じた値の溶接電流を通電することを特徴とするシーム溶接機。
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JPH11104850A JPH11104850A (ja) | 1999-04-20 |
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JP6341140B2 (ja) * | 2015-04-16 | 2018-06-13 | Jfeスチール株式会社 | 金属帯の溶接方法 |
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1997
- 1997-10-03 JP JP28804297A patent/JP3644807B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11104850A (ja) | 1999-04-20 |
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