JP3644789B2 - Plasma display panel and driving method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マトリクス表示方式のAC型プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)に関し、画面に沿った放電を生じさせる面放電形式のPDPに適用される。
【0002】
PDPは、テレビジョンに適合する高速表示が可能な自己発光型の薄型表示デバイスである。面放電形式のAC型カラーPDPは、コンピュータの画面出力などに利用されており、HDTV用の大画面の実現手段として注目されている。
【0003】
表示素子であるセルの集合によって画面が構成されるマトリクス表示方式のPDPにおいて、セルの点灯状態の維持(サステイン)にメモリ効果が利用されている。AC型PDPは、表示電極を誘電体で被覆することにより構造的にメモリ機能を有するように構成されている。AC型PDPによる表示に際しては、表示内容に応じて点灯(発光)すべきセルのみに壁電荷を蓄積させておき、1ラインの全てのセルに対して共通に交番極性の電圧(サステイン電圧)を印加する。サステイン電圧はサステイン電極間の放電開始電圧より低い値とする。壁電荷の存在するセルでは、壁電圧がサステイン電圧に重畳するので、セルに加わる実効電圧(セル電圧)が放電開始電圧を越えて放電が生じる。サステイン電圧の印加周期を短くすれば、見かけの上で連続的な点灯状態が得られる。
【0004】
【従来の技術】
図11は従来のPDP90の内部構造を示す要部断面図である。
PDP90は、マトリクス表示の単位発光領域に3つの電極が対応する面放電形式のPDPである。PDP90では、前面側のガラス基板91の内面に、基板面に沿った放電(面放電)を生じさせるためのサステイン電極93,94が、マトリクス表示のライン毎に一対ずつ配列されている。これらのサステイン電極93,94を放電空間99に対して絶縁するように、AC駆動のための誘電体層96が設けられている。誘電体層96の表面にはハイガンマ材料からなる保護膜97が設けられている。誘電体層96及び保護膜97はともに透光性を有している。一方、背面側のガラス基板92の内面には、サステイン電極93,94と直交するようにアドレス電極95が配列されている。アドレス電極95の上部を含めて、ガラス基板92を被覆するように、蛍光体層98が設けられている。
【0005】
サステイン電極93は、平面視帯状の透明電極(ITO膜)931に、それより幅の狭い帯状の金属薄膜(いわゆるバス電極)932を重ねた複合電極である。同様にサステイン電極94も、平面視帯状の透明電極941と、それより幅の狭い帯状の金属薄膜942とから構成されている。金属薄膜932,942は、適正な導電性を確保するための補助導体であり、透明電極931,941における面放電ギャップから遠い側の端縁部に重ねられている。
【0006】
PDP90による表示に際しては、ライン順次のアドレッシングが行われる。単位発光領域内の面放電セルを点灯(発光)させる場合には、アドレス電極95とサステイン電極94とを適切にバイアスして対向放電(パネルの厚さ方向の放電)を生じさせ、誘電体層96(保護膜97も誘電体層96の一部とする)の表面に壁電荷を蓄積させる。面放電セルを点灯させない場合は対向放電が生じないように各電極の電位を設定する。このように面放電セルの点灯/非点灯を設定するアドレッシングの後、サステイン電極94とサステイン電極93とに対して、これらの相対電圧の極性が交互に入れ代わるようにサステイン電圧を印加し、周期的に面放電を生じさせる。蛍光体層98は、主に面放電で生じた紫外線UVによって局部的に励起されて所定色の可視光を放つ。この可視光の内、ガラス基板91を透過する光が表示光となる。放電空間99の前面側に位置するサステイン電極93,94を上述の積層構造とすることにより、表示光の遮光を最小限に抑えつつ、面放電領域を拡げて発光効率を高めることができる。
【0007】
各ラインにおけるサステイン電極93とサステイン電極94との間隙S1は「放電スリット」と呼称されている。放電スリットS1のライン方向の一部が面放電ギャップである。放電スリットS1の幅(サステイン電極93,94の配列方向の寸法)は100〜200ボルト程度の駆動電圧の印加で面放電が生じるように選定されている。これに対して、隣接するラインの間におけるサステイン電極93とサステイン電極94との間隙S2は「逆スリット」と呼称され、この逆スリットS2の幅は放電スリットS1の幅よりも十分に大きい値に選定されている。すなわち、逆スリットS2を隔てて並ぶサステイン電極93,94の間での放電が防止されている。このように放電スリットS1及び逆スリットS2を設けてサステイン電極93,94を配列することにより、各ラインを選択的に発光させることができる。
【0008】
なお、通常、サステイン電極93,94の幅は同一であるが、アドレッシングにおけるセル選択に用いる一方のサステイン電極94を他方のサステイン電極93より幅広とした構造が特開平5−121006号公報に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アドレッシングの理想形態は、まず、サステイン電極94とアドレス電極95との間でトリガー放電が起こり、この放電が直ちにサステイン電極94とサステイン電極94との間の面放電に移行するというものである。各サステイン電極93,94の近傍が均等に帯電するには面放電が不可欠である。上述のようにサステイン電極94が金属薄膜942を有している場合、実際のトリガー放電は、金属薄膜942とアドレス電極95との間で始まり、金属薄膜942の上方に壁電荷が蓄積するにつれて透明電極941とアドレス電極95との間の放電に移行する。
【0010】
従来の構造では、残留電荷の影響などのためにトリガー放電が面放電に移行せずに停止する放電ミスが起こり易く、正しい表示を行うための駆動電圧の設定が難しいという問題があった。特に累積使用時間が長くなるほど、保護膜97の膜減りのために面放電開始電圧が上昇するので、放電ミスが頻繁に発生した。表示の高精細化(ライン数の増大)や多階調化にともなって1フレームの表示期間の内で1ラインのアドレッシングに割り当て可能な時間が短くなると、さらに放電ミスが起こり易くなる。
【0011】
本発明は、所望の発光効率を確保しつつ、アドレッシングに必要な放電を確実に生じさせて乱れのない高品位の表示を実現することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
一対の透明電極のうち、アドレッシングのトリガー放電に係わる一方の電極の幅を他方の幅よりも小さくする。つまり、発光効率に係わる電極対の電極面積を確保し、且つトリガー放電に係わる電極どうしの対向面積を縮小する。対向面積が小さければ、トリガー放電が迅速に発光効率に係わる電極間の放電に移行する。
【0013】
電極の幅が小さくなった分だけ逆スリットが拡がり、隣接ライン間の放電の結合がより確実に防止される。逆スリットを従来と同一幅とすれば、電極の幅が小さくなった分だけ、ラインピッチの縮小(高精細化)が可能である。
【0014】
一対の電極の幅が異なると、サステイン期間において幅の小さい電極の外側(逆スリット側)が帯電し易い。逆スリットに壁電荷が存在すると、サステインにはほとんど問題はないものの、サステインの後に行われる新たな表示のためのアドレッシングが不確実となってしまう。負電荷(電子)は中和やリークなどで比較的に早く消滅するのに対し、正電荷(イオン)は長く残存する。そこで、サステイン期間において、サステイン終了時点での逆スリットにおける正電荷の残留を防ぐように駆動電圧を印加する。例えば、一対の電極に正極性の電圧パルスを交互に印加する場合には、幅の大きい電極に対するパルス幅を他方より短くする。逆に負極性の電圧パルスを交互に印加する回路構成では、幅の小さい透明電極に対するパルス幅を短くする。つまり、幅の小さい電極が陰極となるときにパルス幅を短くする。ただし、サステインの全期間にわたってパルス幅を短くする必要はない。サステイン期間の最後の印加電圧を幅の小さい電極が陰極となるようにしても同様の効果が得られる。
【0015】
請求項1の発明のPDPは、マトリクス表示の各単位発光領域において、行方向に延び且つ放電ギャップを隔てて列方向に並ぶ第1及び第2の電極と、列方向に延びる第3の電極とが交差し、前記第1及び第2の電極によってサステイン電極対が構成され、前記第2の電極と前記第3の電極とによってアドレス電極対が構成される構造をもつAC型のプラズマディスプレイパネルであって、前記第1及び第2の電極がそれぞれ透明電極とその放電空間側の表面に配置されかつ当該透明電極よりも幅の小さい金属膜とからなり、前記第2の電極の幅が、前記第1の電極の幅より小さく、前記第2の電極において、金属膜が透明電極の放電ギャップに近い側の端縁部に寄せて配置されたものである。
【0016】
請求項2の発明の駆動方法は、単位発光領域の点灯/非点灯を設定するアドレス期間において、点灯の設定をすべき単位発光領域でアドレス放電を生じさせて当該単位発光領域に壁電荷を形成し、前記第1及び第2の電極の間で表示輝度に応じた回数の放電を生じさせるサステイン期間において、前記サステイン電極対に印加する駆動パルスのうちの最後に印加する駆動パルスの極性を、前記第2の電極が陽極となる極性とするものである。
【0017】
請求項3の発明の駆動方法は、アドレス期間において、点灯の設定をすべき単位発光領域でアドレス放電を生じさせて当該単位発光領域に壁電荷を形成し、 サステイン期間において、前記サステイン電極対に印加する駆動パルスのうちの少なくとも最後に前記第2の電極が陰極となる駆動パルスのパルス幅を、他の駆動パルスのパルス幅よりも短くするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のPDP1の内部構造を示す斜視図、図2はPDP1の要部断面図である。
【0019】
図1のPDP1は、フルカラー表示の可能な面放電形式のAC型PDPであり、蛍光体の配置形態による分類の上で反射型と呼称されている。
PDP1では、パネル外囲器を構成する基板対における前面側のガラス基板11の内面に、サステイン電極X,Yが配列されている。これらのサステイン電極X,Yを放電空間30に対して被覆するように、低融点ガラスからなる厚さ30μm程度の誘電体層17が表示領域の全域に設けられている。誘電体層17の表面には保護膜18として厚さ数千オングストロームの酸化マグネシウム膜が形成されている。化学気相成長(CVD)によれば、保護膜18の厚さを数μm以上とすることができる。誘電体層17及び保護膜18はともに透光性を有している。
【0020】
一方、背面側のガラス基板21の内面には、サステイン電極X,Yと直交するようにアドレス電極(第3の電極)Aが配列されている。アドレス電極Aは下地層22の上に設けられ、厚さ10μm程度の誘電体層24によって被覆されている。誘電体層24の上には、高さ150μmの平面視直線帯状の隔壁29が、各アドレス電極Aの間に1つずつ設けられている。これらの隔壁29によって放電空間30がライン方向にサブピクセル(単位発光領域)毎に区画され、且つ放電空間30の間隙寸法が規定されている。そして、アドレス電極Aの上部を含めて、誘電体層24の表面及び隔壁29の側面を被覆するように、カラー表示のためのR,G,Bの3色の蛍光体層28R,28G,28B(以下、特に色を区別する必要がないときは蛍光体層28と記述する)が設けられている。放電空間30には、放電ガスとしてネオンにキセノン(1〜15%モル程度)を混合したペニングガスが封入されている。PDP1において、表示の1画素(ピクセル)は、各ラインL内の隣接する3つのサブピクセル(単位発光領域)で構成される。各列内の各ラインの発光色は同一である。
【0021】
なお、PDP1では、マトリクス表示の列方向(サステイン電極X,Yの配列方向)に放電空間30を区画する隔壁は存在しない。そのため、ラインL間の電極間隙(逆スリット)は、面放電ギャップ(例えば80〜140μm)より大きい値(例えば400〜500μm)に選定されている。
【0022】
図2のように、サステイン電極Xは、平面視において帯状にパターニングされた厚さ0.02μmのITO膜である透明電極x1と、それより幅の狭い帯状にパターニングされた厚さ2μmの金属膜(バス電極)x2とから構成されている。同様にサステイン電極Yも、帯状のITO膜である透明電極y1と、それより幅の狭い帯状の金属膜y2とが一体化した複合電極である。金属膜x2,y2は、ともにクロム/銅/クロムの3層構造の非透光性薄膜であり、サステイン電極X,Yのライン抵抗を低減するための補助導体として、透明電極x1,y1の放電空間側の表面上に放電スリットS1から遠い側の端縁に寄せて形成されている。
【0023】
ここで、構造上の重要な特徴は、一対の透明電極x1,y1のうち、アドレス電極Aとの間のトリガー放電に係わる一方の透明電極y1の幅が、他方の透明電極x1の幅よりも小さいことである。幅の比率の実用上の好適値は80〜90%程度である。具体例としては、透明電極x1の幅は95μmであり、透明電極y1の幅は80μmである。なお、透明電極y1の幅はサステイン電極Yの幅であり、透明電極x1の幅はサステイン電極Xの幅である。透明電極y1の幅を小さくすることにより、アドレス電極Aとの対向面積が小さくなり、アドレッシングに際してトリガー放電が面放電に移行し易くなる。
【0024】
図3はPDP1の電極マトリクスの概略図であり、放電空間30からみた各ガラス基板11,21の電極配列を模式的に示している。
マトリクス表示の1ラインには一対のサステイン電極X,Yが対応し、1列には1本のアドレス電極Aが対応する。そして、3列が1ピクセルに対応する。図3において斜線が付された枠状の領域a31は、ガラス基板11,21の接合領域である。全てのサステイン電極Xはガラス基板11における水平方向の一方の端縁部まで導出され、全てのサステイン電極Yは他方の端縁部まで導出されている。サステイン電極Xは、駆動回路の簡単化のために共通端子Xtと一体化され、電気的に共通化されている。サステイン電極Yは、ライン順次のアドレッシングを可能とするために、1ラインずつ独立した個別電極とされ、個々に個別端子Ytと一体化されている。また、アドレス電極Aは、ガラス基板21における垂直方向の端縁部の個別端子Atと一体化されている。
【0025】
接合領域a31の内側において、サステイン電極X,Yとアドレス電極Aとによって放電セルの画定される領域が、有効表示領域a1(スクリーン)である。有効表示領域a1と接合領域a31との間には、接合材料のガス放出の影響を避けるために枠状の非表示領域a2が設けられている。ガラス基板21の非表示領域a2の部分に、放電ガスを封入するための貫通孔210が設けられている。
【0026】
以上の構成のPDP1は、図示しない駆動ユニットと組み合わせた状態で、壁掛け式テレビジョン受像機などの表示デバイスとして使用される。その際、PDP1は、フレキシブル配線板などを介して駆動ユニットと電気的に接続される。
【0027】
次に、PDP1の駆動方法について説明する。
図4はフィールド構成図であり、図5は印加電圧の波形図である。図6はアドレス期間TAにおける壁電荷の推移の模式図である。
【0028】
PDP1による表示に際しては、画面(1フレーム)に例えば1つのフィールドfを対応づける。256階調表示を行う場合には、1つのフィールドfを8つのサブフィールドsfに分割する。各サブフィールドsfを、リセット期間TR、アドレス期間TA、及びサステイン期間TSに区分する。そして、各サブフィールドsfにおける輝度の相対比率が1:2:4:8:16:32:64:128となるように重み付けをして、各サブフィールドsfのサステイン期間TSにおける発光回数を設定する。各サブフィールドsfは、1つの階調レベルの画面表示期間である。なお、テレビジョンのようにインタレース形式で走査された画面を再生する場合には、1画面(1フレーム)を表示するために2つのフィールドfを用いる。
【0029】
リセット期間TRは、それ以前の点灯状態の影響を防ぐため、有効表示領域a1の壁電荷の消去(全面消去)を行う期間である。図5のように、リセット期間TRにおいて、駆動ユニットは、サステイン電極Xに面放電開始電圧VfXYを越える波高値Vr(=Vs+Vw)の正極性の書込みパルスPWを印加する。同時に全てのアドレス電極Aに波高値Vawの正極性のパルスPawを印加する。
【0030】
書込みパルスPWの立上がりに呼応して全てのラインLで強い面放電が生じ、誘電体層17に壁電荷が生じる。しかし、書込みパルスPWの立下がりに呼応して、壁電荷によるいわゆる自己放電が生じ、誘電体層17の壁電荷が消失する。パルスPawは、放電空間30の背面側の壁面への壁電荷の蓄積を抑えるために印加される。
【0031】
アドレス期間TAは、ライン順次のアドレッシングを行う期間である。サステイン電極Xを接地電位に対して正電位Vax(例えば+50ボルト)にバイアスし、全てのサステイン電極Yを負電位Vsc(例えば−70ボルト)にバイアスする。この状態で、先頭のラインLから1ラインずつ順に各ラインLを選択し、サステイン電極Yに負極性のスキャンパルスPyを印加する。選択されたラインLのサステイン電極Yの電位は、一時的に負電位Vy(例えば−170ボルト)にバイアスされる。ラインLの選択と同時に、点灯すべきセルに対応したアドレス電極Aに対して波高値Va(例えば+60ボルト)の正極性のアドレスパルスPaを印加する。
【0032】
選択されたラインLにおいて、アドレスパルスPaの印加されたセルでは、サステイン電極Yとアドレス電極Aとの間で基板対向方向のトリガー放電が起こる。サステイン電極XがアドレスパルスPaと同極性の電位にバイアスされているので、そのバイアスでアドレスパルスPaが打ち消され、サステイン電極Xとアドレス電極Aとの間では放電は起きない。また、サステイン電極Xのバイアス電位Vaxは、ラインL内の非選択のセルに壁電荷が蓄積するのを防止するため、サステイン電極Xとサステイン電極Yとの相対電圧が面放電開始電圧VfXYより低くなるように設定されている。通常、面放電開始電圧VfXYは、サステイン電極Yとアドレス電極Aとの間の放電開始電圧VfAYより高い。
【0033】
トリガー放電は、サステイン電極Yの内の金属膜y2とアドレス電極Aとの間で始まり、誘電体層17に正電荷が蓄積するにつれて、透明電極y1とアドレス電極Aとの間の放電に移行する。蛍光体層28には負電荷が蓄積する。正電荷及び負電荷の蓄積によってサステイン電極Yとアドレス電極Aとの間の電界が弱まり、対向放電が停止する〔図6(A)〕。このトリガー放電によって放電スリットS1の近辺の放電空間30に浮遊電荷が発生するので、プライミング効果によって面放電開始電圧VfXYが下がる。このため、サステイン電極Xとサステイン電極Yとの間の面放電が起こり、誘電体層17上の壁電荷の蓄積量が増大する〔図6(B)〕。放電スリットS1の近辺に蓄積した壁電荷は、サステインに有効に作用する。
【0034】
サステイン期間TSは、階調レベルに応じた輝度を確保するために、アドレッシングによって設定された点灯状態を維持する期間である。対向放電を防止するため、全てのアドレス電極Aを正極性の電位(例えばVs/2)にバイアスし、最初に全てのサステイン電極Yに波高値Vs(Vs<VfXY)の正極性のサステインパルスPsを印加する。その後、サステイン電極Xとサステイン電極Yとに対して、交互に波高値Vsの正極性のサステインパルスPsを印加する。サステインパルスPsの印加毎に、アドレス期間TAにおいて壁電荷の蓄積したセルで面放電が生じる。本実施形態では、サステイン期間TSの最終のサステインパルスPsは、サステイン電極Yに対してサステインパルスPsに印加される。この印加による面放電において、サステイン電極Yが陽極となるので、サステイン電極Yの側に帯電する壁電荷は負電荷(電子)である。面放電が拡がって負電荷が逆スリットS1に帯電したとしても、次のサブフィールドsfの表示に支障はない。負電荷の大半が次のサブフィールドsfにおける書込みパルスPWの印加までに消失するからである。つまり、サステイン電極X,Yの幅が異なっても正しく表示を行うことができる。
【0035】
図7は第2の駆動方法に係るサステイン期間TSの印加電圧の波形図、図8は図7のパルス幅と帯電状態との関係の模式図である。これらの図では説明の便宜のためにPDP1の構造が簡略化されている。
【0036】
図7の駆動方法も、上述の方法と同様に1フレームを複数のサブフィールドsfに分け、リセット期間TR,アドレス期間TA、及びサステイン期間TSを設けて階調表示を行うものである。サステイン期間TSにおいて、サステイン電極Xとサステイン電極Yとに対して交互に波高値Vsの正極性のパルスを印加する点も同様である。図7の駆動方法の特徴は、サステイン期間TSの最終のサステインパルスPssをサステイン電極Xに対して印加することである。このサステインパルスPssのパルス幅w2は、他のサステインパルスPsのパルス幅w1より短い。これによって、次のサブフィールドsfのリセット処理の障害となる“逆スリットS2に対する正電荷の帯電”が防止される。すなわち、通常のパルス幅w1のサステインパスルPsをサステイン電極Xに印加すると、サステイン電極Xを陽極とする(サステイン電極Xを陰極とする)面放電が起こり、サステイン電極Xの側に負電荷が、サステイン電極Yの側に正電荷が帯電する。面放電は1μs程度の時間が経過した時点で停止するが、その後もバイアスがかかっている間は浮遊電荷の静電吸着による帯電が進む。このため、サステインパルスPsの立下がり時点t1では、図8(A)のように逆スリットS2に正電荷が存在する。次に、サステイン電極Yに対してサステインパスルPsを印加すると、サステイン電極Yを陽極とする面放電が起こり、以前と逆極性の壁電荷が帯電する。このときのサステインパルスPsの立下がり時点t2では、図8(B)のように逆スリットS2に負電荷が存在する。そして、最後に短いパルス幅w2のサステインパルスPssをサステイン電極Xに印加すると、再びサステイン電極Xの側に負電荷、サステイン電極Yの側に正電荷が帯電する。ただし、この場合は、電圧印加時間が短いので、放電停止後の帯電が進行しない。したがって、サステインパルスPssの立下がり時点t3において図8(C)のように逆スリットS2に電荷が実質的に存在しない。
【0037】
図9は第2のPDP2のサステイン電極構造の模式図である。
PDP2も上述のPDP1と同様の面放電形式のPDPである。マトリクス表示の各単位発光領域に、サステイン電極X2、サステイン電極Y2、及びアドレス電極A2が存在する。図示は省略したが、サステイン電極X2,Y2は誘電体によって放電空間302に対して絶縁されている。
【0038】
サステイン電極X2は、透明電極x12と、補助導体である金属膜x22とからなる。サステイン電極Y2の幅WY は、サステイン電極X2の幅WX よりも小さい。金属膜x22は、透明電極x12の放電空間側の表面に蒸着され、透明電極x12における放電スリットS12から遠い側の端縁部に寄せて配置されている。サステイン電極Y2も、透明電極y12と補助導体である金属膜y22とからなる。ただし、金属膜y22は、透明電極y12の放電空間側の表面に放電スリットS12に近い側の端縁部に寄せて配置されている。金属膜y22を放電スリットS1の近傍に配置することにより、面放電がおこり易くなるので、トリガー放電の面放電への移行が促進される。
【0039】
図10は駆動方法の変形例を示す印加電圧波形である。
サステイン期間TSにおいて、サステイン電極Xに対してパルス幅w2の正極性のサステインパルスPssを印加し、サステイン電極Yに対してパルス幅w1(w1>w2)の正極性のサステインパルスPsを印加することによって、周期的に面放電を生じさせる。つまり、サステイン電極Yが陰極となるときの電圧印加時間を短くする。これにより、逆スリットS2への正電荷の帯電が防止される。なお、サステインパルスPs,Pssを負極性パルスとするときは、サステイン電極Xに対してサステインパルスPsを印加し、サステイン電極Yに対してサステインパルスPssを印加する。
【0040】
以上の説明で例示したPDP1〜4は、いずれもアドレス電極A,A2が背面側のガラス基板21の内面に配置された構造のものであるが、本発明は、アドレス電極A,A2とサステイン電極対とが同一の基板によって支持される構造のPDPにも適用可能である。
【0041】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項3の発明によれば、所望の発光効率を確保しつつ、アドレッシングに必要な放電を確実に生じさせて乱れのない高品位の表示を実現することができる。
【0042】
請求項2又は請求項3の発明によれば、サステイン期間において以後の駆動の障害となる不要の正電荷の帯電を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPDPの内部構造を示す斜視図である。
【図2】PDPの要部断面図である。
【図3】PDPの電極マトリクスの概略図である。
【図4】フィールド構成図である。
【図5】印加電圧の波形図である。
【図6】アドレス期間における壁電荷の推移を示す模式図である。
【図7】第2の駆動方法に係るサステイン期間の印加電圧の波形図である。
【図8】図7のパルス幅と帯電状態との関係の模式図である。
【図9】第2のPDPのサステイン電極構造の模式図である。
【図10】駆動方法の変形例を示す印加電圧波形である。
【図11】従来のPDPの内部構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1,2 PDP(プラズマディスプレイパネル)
30,302 放電空間
A アドレス電極(第3の電極)
S1,S12 放電スリット(放電ギャップ)
TA アドレス期間
TS サステイン期間
WX ,WY 幅
x12 透明電極
y12 透明電極
x22 金属膜
y22 金属膜
X,X2 サステイン電極(第1の電極)
Y,Y2 サステイン電極(第2の電極) [0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an AC plasma display panel (PDP) of a matrix display system, and is applied to a surface discharge type PDP that generates discharge along a screen.
[0002]
A PDP is a self-luminous thin display device capable of high-speed display suitable for television. The surface discharge AC type color PDP is used for computer screen output and the like, and has attracted attention as a means for realizing a large screen for HDTV.
[0003]
In a PDP of a matrix display system in which a screen is configured by a set of cells as display elements, a memory effect is used to maintain a cell lighting state (sustain). The AC type PDP is structured to have a memory function structurally by covering the display electrode with a dielectric. When displaying with an AC type PDP, wall charges are accumulated only in the cells to be lit (emitted) according to the display contents, and an alternating polarity voltage (sustain voltage) is applied to all cells in one line. Apply. The sustain voltage is set to a value lower than the discharge start voltage between the sustain electrodes. In a cell in which wall charges exist, the wall voltage is superimposed on the sustain voltage, so that the effective voltage (cell voltage) applied to the cell exceeds the discharge start voltage and discharge occurs. If the application period of the sustain voltage is shortened, an apparently continuous lighting state can be obtained.
[0004]
[Prior art]
FIG. 11 is a cross-sectional view of the main part showing the internal structure of a
The
[0005]
The
[0006]
For display by the
[0007]
A gap S1 between the
[0008]
Normally, the
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The ideal form of addressing is that a trigger discharge occurs between the
[0010]
In the conventional structure, there is a problem in that it is difficult to set a driving voltage for performing a correct display because the trigger discharge is likely to stop without shifting to the surface discharge due to the influence of the residual charge. In particular, as the cumulative use time becomes longer, the surface discharge start voltage increases due to the decrease in the thickness of the
[0011]
An object of the present invention is to realize a high-quality display without disturbance by surely generating a discharge necessary for addressing while ensuring a desired luminous efficiency.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
Of the pair of transparent electrodes, the width of one electrode related to the trigger discharge of addressing is made smaller than the other width. That is, the electrode area of the electrode pair related to the light emission efficiency is secured, and the opposing area of the electrodes related to the trigger discharge is reduced. If the facing area is small, the trigger discharge quickly shifts to the discharge between the electrodes related to the light emission efficiency.
[0013]
The reverse slit expands by the amount of the reduced electrode width, and the coupling of discharge between adjacent lines is more reliably prevented. If the reverse slit has the same width as the conventional one, the line pitch can be reduced (high definition) by the amount that the electrode width is reduced.
[0014]
When the widths of the pair of electrodes are different, the outer side (reverse slit side) of the electrodes having a small width is easily charged in the sustain period. When wall charges exist in the reverse slit, although there is almost no problem with sustain, addressing for new display performed after sustain becomes uncertain. Negative charges (electrons) disappear relatively quickly due to neutralization or leakage, while positive charges (ions) remain long. Therefore, in the sustain period, a drive voltage is applied so as to prevent the remaining of positive charges in the reverse slit at the end of the sustain. For example, when a positive voltage pulse is alternately applied to a pair of electrodes, the pulse width for a wide electrode is made shorter than the other. Conversely, in a circuit configuration in which negative voltage pulses are alternately applied, the pulse width for a transparent electrode having a small width is shortened. That is, the pulse width is shortened when the electrode having a small width becomes the cathode. However, it is not necessary to shorten the pulse width over the entire sustain period. The same effect can be obtained even if the last applied voltage in the sustain period is such that the electrode having a small width becomes the cathode.
[0015]
The PDP according to the first aspect of the present invention includes a first electrode and a second electrode extending in the row direction and arranged in the column direction with a discharge gap therebetween in each unit light emitting region of the matrix display, and a third electrode extending in the column direction. Intersect, and the first and second electrodes form a sustain electrode pair, and the second electrode and the third electrode form an address electrode pair.An AC type plasma display panel having a structure in which the first and second electrodes are each composed of a transparent electrode and a metal film having a width smaller than that of the transparent electrode, disposed on the surface of the discharge space. ,The width of the second electrode is smaller than the width of the first electrodeIn the second electrode, the metal film is arranged close to the edge of the transparent electrode near the discharge gap.It is.
[0016]
The driving method of the invention of
[0017]
The driving method of the invention of
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a perspective view showing an internal structure of a
[0019]
A
In the
[0020]
On the other hand, address electrodes (third electrodes) A are arranged on the inner surface of the
[0021]
In the
[0022]
As shown in FIG. 2, the sustain electrode X includes a transparent electrode x1 which is an ITO film having a thickness of 0.02 μm patterned in a band shape in plan view, and a metal film having a thickness of 2 μm which is patterned in a narrower band shape. (Bus electrode) x2. Similarly, the sustain electrode Y is a composite electrode in which a transparent electrode y1 which is a strip-like ITO film and a narrow strip-like metal film y2 are integrated. The metal films x2 and y2 are both non-transparent thin films having a three-layer structure of chromium / copper / chromium, and discharge of the transparent electrodes x1 and y1 as auxiliary conductors for reducing the line resistance of the sustain electrodes X and Y. On the surface on the space side, it is formed close to the edge far from the discharge slit S1.
[0023]
Here, an important structural feature is that, among the pair of transparent electrodes x1, y1, the width of one transparent electrode y1 related to the trigger discharge between the address electrode A is larger than the width of the other transparent electrode x1. It is small. A practically preferable value of the width ratio is about 80 to 90%. As a specific example, the width of the transparent electrode x1 is 95 μm, and the width of the transparent electrode y1 is 80 μm. The width of the transparent electrode y1 is the width of the sustain electrode Y, and the width of the transparent electrode x1 is the width of the sustain electrode X. By reducing the width of the transparent electrode y1, the area facing the address electrode A is reduced, and the trigger discharge easily shifts to the surface discharge during addressing.
[0024]
FIG. 3 is a schematic diagram of the electrode matrix of the
A pair of sustain electrodes X and Y corresponds to one line of the matrix display, and one address electrode A corresponds to one column. Three columns correspond to one pixel. In FIG. 3, a hatched frame-shaped region a <b> 31 is a bonding region of the
[0025]
An area where discharge cells are defined by the sustain electrodes X and Y and the address electrode A inside the junction area a31 is an effective display area a1 (screen). A frame-like non-display area a2 is provided between the effective display area a1 and the bonding area a31 in order to avoid the influence of gas release of the bonding material. A through-
[0026]
The
[0027]
Next, a method for driving the
4 is a field configuration diagram, and FIG. 5 is a waveform diagram of an applied voltage. FIG. 6 is a schematic diagram of wall charge transition in the address period TA.
[0028]
For display by the
[0029]
The reset period TR is a period during which wall charges in the effective display area a1 are erased (entire erasure) in order to prevent the influence of the previous lighting state. As shown in FIG. 5, in the reset period TR, the drive unit applies the surface discharge start voltage Vf to the sustain electrode X.XYA positive polarity write pulse PW having a peak value Vr (= Vs + Vw) exceeding 1 is applied. At the same time, a positive pulse Paw having a peak value Vaw is applied to all the address electrodes A.
[0030]
In response to the rise of the write pulse PW, strong surface discharge occurs in all the lines L, and wall charges are generated in the
[0031]
The address period TA is a period for performing line sequential addressing. The sustain electrode X is biased to the positive potential Vax (for example, +50 volts) with respect to the ground potential, and all the sustain electrodes Y are biased to the negative potential Vsc (for example, −70 volts). In this state, each line L is selected in order from the first line L, and a negative scan pulse Py is applied to the sustain electrode Y. The potential of the sustain electrode Y of the selected line L is temporarily biased to a negative potential Vy (for example, −170 volts). Simultaneously with the selection of the line L, a positive address pulse Pa having a peak value Va (for example, +60 volts) is applied to the address electrode A corresponding to the cell to be lit.
[0032]
In the selected line L, the trigger discharge in the substrate facing direction occurs between the sustain electrode Y and the address electrode A in the cell to which the address pulse Pa is applied. Since the sustain electrode X is biased to a potential having the same polarity as the address pulse Pa, the address pulse Pa is canceled by the bias, and no discharge occurs between the sustain electrode X and the address electrode A. Further, the bias potential Vax of the sustain electrode X prevents the wall charges from accumulating in the non-selected cells in the line L, so that the relative voltage between the sustain electrode X and the sustain electrode Y is the surface discharge start voltage Vf.XYIt is set to be lower. Usually, surface discharge start voltage VfXYIs the discharge start voltage Vf between the sustain electrode Y and the address electrode AAYtaller than.
[0033]
The trigger discharge starts between the metal film y2 in the sustain electrode Y and the address electrode A, and shifts to a discharge between the transparent electrode y1 and the address electrode A as positive charges accumulate in the
[0034]
The sustain period TS is a period in which the lighting state set by the addressing is maintained in order to ensure the luminance according to the gradation level. In order to prevent the counter discharge, all the address electrodes A are biased to a positive potential (for example, Vs / 2), and the peak value Vs (Vs <Vf) is first applied to all the sustain electrodes Y.XY) Positive polarity sustain pulse Ps is applied. Thereafter, a positive sustain pulse Ps having a peak value Vs is alternately applied to the sustain electrode X and the sustain electrode Y. Each time the sustain pulse Ps is applied, a surface discharge occurs in the cell in which wall charges are accumulated in the address period TA. In the present embodiment, the last sustain pulse Ps in the sustain period TS is applied to the sustain pulse Ps with respect to the sustain electrode Y. In the surface discharge by this application, since the sustain electrode Y becomes an anode, the wall charges charged on the sustain electrode Y side are negative charges (electrons). Even if the surface discharge spreads and negative charges are charged in the reverse slit S1, there is no problem in displaying the next subfield sf. This is because most of the negative charge disappears by the application of the write pulse PW in the next subfield sf. That is, even if the widths of the sustain electrodes X and Y are different, display can be performed correctly.
[0035]
FIG. 7 is a waveform diagram of the applied voltage during the sustain period TS according to the second driving method, and FIG. 8 is a schematic diagram of the relationship between the pulse width and the charged state in FIG. In these drawings, the structure of the
[0036]
The drive method of FIG. 7 also performs gradation display by dividing one frame into a plurality of subfields sf and providing a reset period TR, an address period TA, and a sustain period TS, as in the above-described method. The same is true in that a positive pulse having a peak value Vs is alternately applied to the sustain electrode X and the sustain electrode Y in the sustain period TS. A feature of the driving method in FIG. 7 is that the final sustain pulse Pss in the sustain period TS is applied to the sustain electrode X. The pulse width w2 of the sustain pulse Pss is shorter than the pulse width w1 of the other sustain pulses Ps. As a result, “charging of positive charges to the reverse slit S2”, which is an obstacle to the reset process of the next subfield sf, is prevented. That is, when a sustain pulse Ps having a normal pulse width w1 is applied to the sustain electrode X, a surface discharge is generated with the sustain electrode X as an anode (with the sustain electrode X as a cathode), and a negative charge is generated on the sustain electrode X side. A positive charge is charged on the sustain electrode Y side. The surface discharge is stopped when a time of about 1 μs elapses, but after that, while the bias is applied, charging by electrostatic adsorption of floating charges proceeds. For this reason, at the falling time t1 of the sustain pulse Ps, positive charges exist in the reverse slit S2 as shown in FIG. Next, when the sustain pulse Ps is applied to the sustain electrode Y, a surface discharge with the sustain electrode Y as an anode occurs.,Wall charges of opposite polarity to the previous one are charged. At the time t2 when the sustain pulse Ps falls at this time, negative charges exist in the reverse slit S2 as shown in FIG. 8B. Finally, when a sustain pulse Pss having a short pulse width w2 is applied to the sustain electrode X, a negative charge is again charged on the sustain electrode X side, and a positive charge is charged on the sustain electrode Y side again. However, in this case, since the voltage application time is short, charging after the discharge is stopped does not proceed. Therefore, substantially no charge is present in the reverse slit S2 as shown in FIG. 8C at the time t3 when the sustain pulse Pss falls.
[0037]
FIG. 9 is a schematic diagram of the sustain electrode structure of the
The
[0038]
The sustain electrode X2 includes a transparent electrode x12 and a metal film x22 that is an auxiliary conductor. Sustain electrode Y2 width WYIs the width W of the sustain electrode X2XSmaller than. The metal film x22 is vapor-deposited on the surface of the transparent electrode x12 on the discharge space side, and is arranged close to the edge of the transparent electrode x12 on the side far from the discharge slit S12. The sustain electrode Y2 also includes a transparent electrode y12 and a metal film y22 that is an auxiliary conductor. However, the metal film y22 is arranged on the surface on the discharge space side of the transparent electrode y12 so as to be close to the end edge portion on the side close to the discharge slit S12. By disposing the metal film y22 in the vicinity of the discharge slit S1, the surface discharge is likely to occur, so that the transition from the trigger discharge to the surface discharge is promoted.
[0039]
FIG. 10 is an applied voltage waveform showing a modification of the driving method.
Pulse width with respect to the sustain electrode X in the sustain period TSwA positive sustain
[0040]
The
[0041]
【The invention's effect】
According to the first to third aspects of the invention, it is possible to realize a high-quality display without disturbance by reliably generating a discharge necessary for addressing while ensuring a desired light emission efficiency.
[0042]
According to the second or third aspect of the invention, it is possible to prevent unnecessary positive charges from becoming a hindrance to subsequent driving during the sustain period.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an internal structure of a PDP according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a main part of a PDP.
FIG. 3 is a schematic view of an electrode matrix of a PDP.
FIG. 4 is a field configuration diagram.
FIG. 5 is a waveform diagram of an applied voltage.
FIG. 6 is a schematic diagram showing transition of wall charges in an address period.
FIG. 7 is a waveform diagram of an applied voltage during a sustain period according to a second driving method.
8 is a schematic diagram of a relationship between a pulse width and a charged state in FIG.
FIG. 9 is a schematic diagram of a sustain electrode structure of a second PDP.
FIG. 10 is an applied voltage waveform showing a modification of the driving method.
FIG. 11 is a cross-sectional view of the main part showing the internal structure of a conventional PDP.
[Explanation of symbols]
1, 2 PDP (Plasma Display Panel)
30,302 discharge space
A Address electrode (third electrode)
S1, S12 Discharge slit (discharge gap)
TA address period
TS Sustain period
WX ,WY width
x12Transparent electrode
y12Transparent electrode
x22 metal film
y22 metal film
X, X2 Sustain electrode (first electrode)
Y, Y2 Sustain electrode (second electrode)
Claims (3)
前記第1及び第2の電極がそれぞれ透明電極とその放電空間側の表面に配置されかつ当該透明電極よりも幅の小さい金属膜とからなり、
前記第2の電極の幅が、前記第1の電極の幅より小さく、
前記第2の電極において、金属膜が透明電極の放電ギャップに近い側の端縁部に寄せて配置された
ことを特徴とするAC型プラズマディスプレイパネル。In each unit light emitting region of the matrix display, the first and second electrodes extending in the row direction and arranged in the column direction with a discharge gap therebetween intersect with the third electrode extending in the column direction, and the first and first electrodes An AC type plasma display panel having a structure in which a sustain electrode pair is constituted by two electrodes, and an address electrode pair is constituted by the second electrode and the third electrode,
Each of the first and second electrodes comprises a transparent electrode and a metal film disposed on the surface of the discharge space and having a width smaller than that of the transparent electrode,
The width of the second electrode is smaller than the width of the first electrode;
In the second electrode, an AC plasma display panel, wherein the metal film is arranged close to an end edge of the transparent electrode on the side close to the discharge gap.
単位発光領域の点灯/非点灯を設定するアドレス期間において、点灯の設定をすべき単位発光領域でアドレス放電を生じさせて当該単位発光領域に壁電荷を形成し、
前記第1及び第2の電極の間で表示輝度に応じた回数の放電を生じさせるサステイン期間において、前記サステイン電極対に印加する駆動パルスのうちの最後に印加する駆動パルスの極性を、前記第2の電極が陽極となる極性とする
ことを特徴とするAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。A driving method of an AC type plasma display panel according to claim 1 ,
In the address period for setting lighting / non-lighting of the unit light emitting region, an address discharge is generated in the unit light emitting region to be set to be lighted to form wall charges in the unit light emitting region,
In the sustain period in which discharge is generated between the first and second electrodes according to display brightness, the polarity of the drive pulse applied last among the drive pulses applied to the sustain electrode pair is set to the first and second electrodes. A driving method of an AC type plasma display panel, wherein the polarity of the two electrodes is an anode .
単位発光領域の点灯/非点灯を設定するアドレス期間において、点灯の設定をすべき単位発光領域でアドレス放電を生じさせて当該単位発光領域に壁電荷を形成し、
前記第1及び第2の電極の間で表示輝度に応じた回数の放電を生じさせるサステイン期間において、前記サステイン電極対に印加する駆動パルスのうちの少なくとも最後に前記第2の電極が陰極となる駆動パルスのパルス幅を、他の駆動パルスのパルス幅よりも短くする
ことを特徴とするAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。A driving method of an AC type plasma display panel according to claim 1 ,
In the address period for setting lighting / non-lighting of the unit light emitting region, an address discharge is generated in the unit light emitting region to be set to be lighted to form wall charges in the unit light emitting region,
In the sustain period in which the discharge is generated a number of times according to display brightness between the first and second electrodes, the second electrode becomes the cathode at least at the end of the drive pulse applied to the sustain electrode pair. A driving method of an AC type plasma display panel, wherein a pulse width of a driving pulse is made shorter than a pulse width of other driving pulses.
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