JP3643716B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関用燃料噴射装置、特に、電磁式ユニットインジェクタからなる燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、実願平1−54602号にて提案されている電磁式ユニットインジェクタの縦断面図を示す。
【0003】
図3において、3は本体で、これのプランジャ孔3jにはプランジャ1が往復摺動自在に嵌合され、上部のタペット孔5aにはタペット5が往復摺動自在に嵌合されている。
前記プランジャ1は、タペット5の上端係合部に係合されて該タペット5とともに往復動するようになっている。6は戻しスプリングで、上記プランジャ1及びタペット5を上方に戻すように付勢されている。
前記タペット5はロッカアーム(不図示)を介して燃料カム(不図示)に連結され、該燃料カムによってプランジャ1及びタペット5が一体で前記戻しスプリング6の弾力に抗して往復動するようになっている。
【0004】
3aはプランジャ室で、前記プランジャ1の頂面が臨み、これに導入される燃料を加圧するようになっている。
11は燃料噴射ノズル、9はスプリングケージ、4はスペーサであり、該燃料噴射ノズル11のノズルボデー11a、スプリングケージ9及びスペーサ4はノズルナット7aを本体3の下部のねじにねじ込むことにより、該本体3に強固にかつ流体密に固定されている。
【0005】
前記本体3の、前記プランジャ1挿入用の孔3jの側方にはポペット弁孔3fが穿設され、該ポペット弁孔3fにはポペット弁2が往復動可能に嵌合されている。
3gは前記ポペット弁孔3fの下方に連設された下部孔である。また、前記ポペット弁孔3fの上部にはポペット弁2の弁座3hが設けられている。
3pは前記下部孔3g内に形成された燃料溜で、該燃料溜3pは本体3の下面にボルト2bによって固定された蓋18及び下部孔3gによって区画形成されている。
【0006】
前記ポペット弁2の下方には移動制限機能を有する蓋18がボルトにより固定されている。前記蓋18の上面は前記下部孔3gとともに上記のように燃料溜3pを形成している。該燃料溜3pには本体3の下部の燃料溜24から本体内の供給通路3dを経て燃料が供給されるようになっている。この燃料は後述する排油通路3eを経て燃料タンク(不図示)へ排出されるようになっている。前記弁座3hの上部には排油溜3cが形成されており、前記燃料溜3pと排油溜3cの間には連通路3kが開けられ、両溜間の圧力が均等化されるようになっている。
【0007】
前記プランジャ室3aへの燃料の出入りのための燃料通路3bは一端が前記ポペット弁孔3fの環状円錐形の弁座3hよりも所定距離下方に開口している。前記排油溜3cと前記燃料通路3bとの間の燃料流はソレノイド作動の前記ポペット弁2により制御される。
3eは排油孔で、前記連通路3kを介して前記燃料溜3p及び排油溜3cに連通されている。
【0008】
前記ポペット弁2は円錐形の弁フェース2mをそなえ、摺動部2bと、上方に延びる弁軸部2cとにより形成されている。該摺動部2bの周囲にはポペット弁2の開閉運動時に燃料通路3bと排油溜3cを連通する環状溝21が本体3内に設けられている。前記ポペット弁2は軽量化の目的で中空になっており、後述するアーマチュア13の締付け時に用いる六角孔を備えている。前記ポペット弁2の弁軸部2cの上端面はアーマチュア室13aに開放され、該上端面には長方形のアーマチュア13が締付け固定されており、該アーマチュア13には、これの運動時に燃料を通過させるため複数の孔23が穿けられている。
【0009】
また、前記ポペット弁2は円錐形の弁フェース2mの上方に肩部を形成し、ここに下部ばね受け26が係合されている。該下部ばね受け26の上方にはポペット弁2を開放させる方向に付勢されたスプリング15と該スプリング15を固定し制限する上部ばね受け27とが設置されている。12はソレノイドステータであり、該ソレノイドステータ12はソレノイドスペーサ14を介してボルト22により本体3に締付け固定されている。
【0010】
ソレノイドステータ12は、例えば合成樹脂材からなるソレノイドケース12d、ソレノイドコイル12cを保持するコイルボビン12bと磁気回路を構成するE字型コア12aより構成されている。前記ソレノイドコイル12cと本体3の間には前記アーマチュア13が設置されている。図はポペット弁2が閉鎖した状態を示しており、この状態ではソレノイドステータ12とアーマチュア13の対向する作動面の間には最小隙間(0.05mm〜0.3mm程度)が存在する。
【0011】
また、前記ポペット弁2の開放状態では、該ポペット弁2の下端面2aが蓋18の上面に当接している。該蓋18は前記ポペット弁2との当接状態において、該ポペット弁2の空洞部2pと燃料溜3pとを連通させる通路(孔もしくは溝)18cを有する。
【0012】
前記ソレノイドコイル12cは一対の端子が接続されており、この端子には電気配線によりソレノイド制御装置31(燃料噴射電子制御回路)及び電源に接続されている。また、該ソレノイド制御装置31には、エンジン回転速度、油温、給気圧等を検出する検出器32が接続されている。
【0013】
かかる従来の電磁式ユニットインジェクタにおいて、エンジンの運転中、燃料タンクからの燃料が、燃料ポンプ及び燃料パイプを経てシリンダヘッド内燃料供給通路より、本体3下部の燃料溜24に所定の比較的低い圧力で供給される。該燃料溜24に供給された燃料は、本体3内の供給通路3dを経て燃料溜3pに供給され、さらに排油路3eを経て、燃料タンクへ排出される。
【0014】
図4(A)はプランジャ1が下降している状態を示し、ポペット弁2が閉じるとプランジャ室3aに充填された燃料は加圧され、スペーサ4の燃料通路4aを通過して噴射ノズル11に嵌合された針弁10を開弁させ、燃料噴射が始まる。次いで図4(B)に示すように、ポペット弁2が開くと、プランジャ1により加圧されていたプランジャ室3a内の燃料は燃料通路3bへ押し出されて、燃料噴射は終了する。さらに図4(C)に示すように、プランジャ1が下降より上昇に転ずると、プランジャ室3aへ燃料通路3bを介して供給圧(通常1〜6Kgf/cm2)に加圧された燃料が流入し、充填され、これにより燃料噴射の1サイクルが終了する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示されている従来技術に係る電磁式ユニットインジェクタにあっては、アーマチュア室13aは、排油溜3c及び連通路3kを介してポペット弁2下方の燃料溜3pと連通することにより、ポペット弁2に不要な力が掛かって、これの作動が阻害されるのを防止している。そして、前記燃料溜3pは燃料の排油路(戻り通路)3e及びプランジャ室3aに通ずる燃料通路3kに接続されている。
【0016】
このため、ポペット弁2の開放によってプランジャ室3a内の高圧燃料が燃料通路3bを介して燃料溜3pに開放されることから、かかるポペット弁2の開閉による燃料圧力の脈動がポペット弁2の排油側である燃料溜3pに生じ、この脈動が排油溜3cを経てアーマチュア室13aに伝達されることとなる。
【0017】
このため、かかる従来技術においては、前記のようなポペット弁の排油溜3c及びアーマチュア室13a内における燃料圧力の脈動により、ポペット弁2の作動の応答性が低下するとともに、アーマチュア13及びソレノイド装置12の各部材にキャビテーションエロージョンが発生して、前記ポペット弁2の作動を阻害し、適正な燃料噴射タイミングが得られなくなり、これによって噴射量のばらつきによるトルク変動の増大や燃料消費率の増加、エンジンの異常振動の発生や回転のハンチングの発生の誘発をみる。
【0018】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、ポペット弁の開閉により発生する燃料圧力の脈動を低減して、ポペット弁の開閉作動を司どるアーマチュア、ソレノイド機構等のポペット弁開閉制御部材の前記燃料の脈動によるポペット弁の応答性の低下及びキャビテーションエロージョンの発生を防止し、適正な燃料噴射タイミングの制御を維持可能とした電磁式ユニットインジェクタからなる燃料の噴射装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するもので、燃料をシリンダ内に噴射するための噴孔を備えた噴射弁と、該噴射弁に往復摺動可能に嵌合された針弁と、該針弁を閉弁方向に押圧する針弁スプリングと、エンジンの回転に連動されて本体内を往復摺動せしめられ、プランジャ室内の燃料を圧縮し燃料通路を介して前記針弁に作用させてこれを開弁するプランジャと、前記燃料通路と排油路との間に設けられ、該燃料通路と排油路とを連通あるいは遮断して燃料噴射時期を制御するポペット弁と、該ポペット弁を駆動するソレノイド装置とを備えた燃料噴射装置において、前記ポペット弁からの前記排油路を本体外周に開口するとともに、前記ポペット弁の燃料溜に連通される漏洩燃料を含む燃料の通路であって前記本体外周に開口される通路に、該通路の燃料圧力脈動を減衰させるオリフィスを設けてなることを特徴とする。
【0020】
かかる発明において好ましくは、前記通路が、燃料漏洩通路から分岐されて、前記本体外周に設けられて前記排油路が開口する燃料溝に接続される嵌合穴からなる。
【0022】
かかる発明によれば、ポペット弁の開閉により、燃料の排油路及びこれに連通される漏洩燃料を含む燃料の通路に燃料圧力の脈動が発生し、この脈動はポペット弁を駆動するソレノイド装置が収納されている空間に達するが、上記燃料の通路に小孔を有するオリフィスを設けているので、該オリフィスの絞り作用によってかかる圧力脈動は減衰せしめられる。
【0023】
従って、かかる発明によれば、上記オリフィスによる圧力脈動の減衰作用により、ポペット弁に作用する燃料の逃がし圧力の変動が低減され、また上記ソレノイド装置の収納空間における圧力脈動も低減せしめられて、該圧力脈動に起因するソレノイド装置の各部材のキャビテーションエロージョンの発生が防止され、これらによって正確なポペット弁の作動がなされるとともに、高い応答性も維持できる。
【0024】
また、かかる発明において好ましくは、前記オリフィスは、その外周に形成されたねじ部を前記本体内に流体圧を開放可能な間隙を存して螺合されてなる。
【0025】
このように構成すれば、オリフィスの小孔が閉塞するという不具合の発生があった場合でも、オリフィス外周のねじ部の小間隙が圧力脈動減衰用絞り通路の機能をなし、支障なく圧力脈動の減衰がなされる。
さらに、小型部品のオリフィスは、本体にねじ込むのみで装着できるので、圧力脈動の減衰に最適なオリフィスを容易に選択できる。
さらに、オリフィスが作動不良となっても、小型部品のオリフィスのねじを弛めるのみで、これを容易に取り換えることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0027】
図1は、本発明の実施形態に係る電磁式ユニットインジェクタの縦断面図、図2は図1のZ部拡大図である。
図1において、3は本体で、これのプランジャ孔3jにはプランジャ1が往復摺動自在に嵌合され、上部のタペット孔5aにはタペット5が往復摺動自在に嵌合されている。前記プランジャ1は、タペット5の下端係合部の係合溝5bに上下を拘束されて該タペット5とともに往復動するようになっている。
【0028】
6は戻しスプリングで、上記プランジャ1及びタペット5を上方に戻すように付勢されている。
前記タペット5はロッカアーム(不図示)を介して燃料カム(不図示)に連結され、該燃料カムによってプランジャ1及びタペット5が一体で前記戻しスプリング6の弾力に抗して往復動するようになっている。
【0029】
3aはプランジャ室で、前記プランジャ1の頂面3a’が臨み、これに導入される燃料を加圧するようになっている。
3bは前記本体3に穿設された燃料通路で、前記プランジャ室3aから後述するポペット弁2の燃料通路30c及び燃料噴射ノズル11の燃料通路10aに連通されている。
3dは前記本体3に設けられた燃料の供給通路で、その開口部が前記プランジャ1により開閉されるようになっている。
【0030】
11は燃料噴射ノズルで、ノズルボデー11aと該ノズルボデー11a内に往復摺動自在に嵌合された針弁10からなる。
前記ノズルボデー11aの先端部には燃料溜11c及び燃料噴射用の複数の噴孔11bが設けられている。10aは、下端が該燃料溜11cに開口され、上端が後述するスプリングケージ9側の燃料通路10aに連通される燃料通路である。
【0031】
9はスプリングケージ、4はスペーサであり、該スプリングケージ9、スペーサ4及び前記ノズルボデー11aはノズルナット7aによって前記本体3の下部に螺着されて、前記各部材間の接合面35,36を流体密に圧接している。
【0032】
8は前記スプリングケージ9内に収納された針弁スプリングで、前記スプリングケージ9の穴の底と前記針弁10の頭部に当接されるばね受8aとの間に介装され、所定のセット荷重(取付荷重)、即ち前記針弁10の開弁圧に相当するセット荷重で以て取付けられている。
10aは前記スプリングケージ9内に穿設された燃料通路で、下端が前記ノズルボデー11a内の燃料通路10aに連通されるとともに、上端が前記プランジャ室3aに連通されている。
【0033】
前記本体3の、前記プランジャ1が嵌合されるプランジャ孔3jの側方にはポペット弁孔3fが設けられ、該ポペット弁孔3fには中空の弁ケース30が挿入されている。
37はスプリングケースで、前記本体3のポペット弁孔3fの上部のねじ部に螺合されて、前記弁ケース30をその上下接合面にて流体密になるように押し込んでいる。
【0034】
2はポペット弁で、前記弁ケース30の内周に往復摺動自在に嵌合されるとともに、円錐形の弁フェース2mを備え、該弁フェース2mと該弁ケース30のシート部3hとが当接されたとき閉弁し、該弁フェース2mとシート部3hとが離れたとき開弁するようになっている。
【0035】
15は前記ポペット弁2の戻し用のスプリングで、前記スプリングケース37に形成された排油溜3c内に収納され、該スプリングケース37の支持面と前記ポペット弁2の支持面2hとの間に介装され、該ポペット弁2を開弁する方向に付勢されている。
2nは前記ポペット弁2の外周に形成された燃料溝、30bは前記ポペット弁2のシート部3hと弁フェース2mとのシート部に連なる燃料溝で、双方の燃料溝2nと30bとの間を前記ポペット弁2の開閉によって連通あるいは遮断するようになっている。
【0036】
3bは前記のように、本体3に設けられた燃料通路、30cは前記弁ケース30に設けられ、前記燃料溝30bに連通される燃料通路で、双方の燃料通路30c,3bは前記プランジャ室3aに連通されている。
【0037】
また、30eは前記弁ケース30に円周方向に沿って複数個設けられた排油路で、該排油路30eは本体3に設けられた排油路(排油出口)3eに連通されている。
3pは前記ポペット弁2の下部に形成された燃料溜で、該ポペット弁2の中心孔2j及び該ポペット弁2の上部に穿設された連通孔2iを介して、前記スプリング15が収納されている排油溜3cに連通されている。
【0038】
さらに該排油溜3cは、微小通路を介してアーマチュア室13aに連通されている。これにより、ポペット弁2の上側及び下側の油室が連通され、該ポペット弁2には不要な残圧は掛からない。
【0039】
前記ポペット弁2の上方に延びる弁軸部2cの上端部には電導体からなるアーマチュア13がボルト2gによって固着されている。
該アーマチュア13は、例えば合成樹脂材等の非電導材料からなるスペーサ14に形成された前記アーマチュア室13a内に収納されている。
【0040】
12はソレノイド装置で、次のように構成されている。12aは、例えば合成樹脂材等の非電導材料からなるソレノイドケースで、前記スペーサ14とともに前記本体3の上面に複数のボルト(不図示)によって固着されている。
12aはE字型コアで、該E字型コア12aの内部にはソレノイドコイル12cを保持するコイルボビン12bが収納されて磁気回路を構成している。
図1は前記ソレノイドコイル12cの電流が遮断され、スプリング15の弾力でポペット弁2が開弁している状態を示している。
【0041】
前記ソレノイドコイル12cは、図3に示す従来技術と同様なソレノイド制御装置31に接続され、該ソレノイド制御装置31からの制御信号が入力されるようになっている。
【0042】
42は燃料通路で、一端側が前記ポペット弁2下部の燃料溜3pに連通され、他端側が、前記本体3のプランジャ1外周部に形成された燃料溝46を介して垂直方向の燃料通路43に連通されている。45は該燃料通路の施栓用のプラグである。
41は燃料の戻り通路で、前記ポペット弁2に設けられた燃料溝2nから本体3の下部外周に設けられた排油用の燃料溝24に連通されている。
【0043】
50はオリフィスで、前記燃料通路43から分岐されて前記燃料溝24に開口する嵌合穴51に設けられている。
該オリフィス50は、図2に示すように、前記嵌合穴51に形成されたねじ部50aにねじ込まれ、その中心部に小孔50bが長手方向に貫設されている。
上記ねじ部50aはいわゆるロックされてなく、燃料が該ねじ部50aの間隔に沿って流動可能となっている。
【0044】
従って前記オリフィス50は嵌合穴51、燃料通路43及び42、ポペット弁2の燃料溜3p、ポペット弁2の中心孔2j、連通孔2iを介して排油溜3cに連通され、さらに微力通路を介してアーマチュア室13aに連通されてなる。
【0045】
かかる構成からなる電磁式ユニットインジェクタを備えたエンジンの運転時において、燃料ポンプ(不図示)からの燃料は本体3内の燃料の供給通路3dに導かれる。
【0046】
そして、前記タペット5の戻し用のスプリング6の弾力により該タペット5を介してプランジャ1が上昇して該プランジャ1の下端縁が供給通路3dを開き、かつ後述するようにソレノイド装置12とアーマチュア13との共働によりポペット弁2が開かれると、該供給通路3d内の燃料がプランジャ室3a内に導入される。
【0047】
そして、前記ソレノイド制御装置31(図3参照)からの制御信号によってソレノイドコイル12cが通電されると、その電圧V1により、ソレノイド磁気回路に磁束が発生し、ソレノイド装置12とアーマチュア13との間に電磁吸引力Fcが発生するが、該電磁吸引力Fcがポペット弁2のスプリング15のセット荷重よりも大きくならないとアーマチュア13とポペット弁2の結合体は上方へ動き出さない。
【0048】
前記電磁吸引力Fcがスプリング15のセット荷重より大きくなると、アーマチュア13がソレノイド装置12側の吸引力Fcによって吸引され、ポペット弁2は上昇(リフト)し、該ポペット弁2の弁座3hに着座し、弁開口部は閉鎖される。
【0049】
その後、ソレノイドコイル12cの駆動電圧はポペット弁2を閉鎖保持するに必要な電圧V2へ低下せしめられ、ポペット弁2は閉弁状態に保持される。
【0050】
一方、プランジャ1はタペット5を介して下降せしめられており、該プランジャ1の下端面3a’が前記供給通路3dを閉じ、さらに前記のようにしてソレノイドコイル12cが通電されてアーマチュア13がE字型コア12a側に吸引されてポペット弁2が閉じると、プランジャ室3a及びこれに通ずる燃料通路3b、30c、10a及び燃料溜11c等は密閉となって圧力が上昇する。
【0051】
そして該圧力、即ち燃料溜11c内の圧力が針弁スプリング8のセット荷重による圧力に打ち勝つと針弁10が開弁し、前記燃料溜11cに導かれていた燃料が噴孔11bから燃焼室(不図示)内に噴射される。
【0052】
次いで、所定の噴射期間を経てソレノイド制御装置31(図3参照)からポペット弁2の開信号が出力され、ソレノイド装置12のソレノイドコイル12cの通電が遮断されると、アーマチュア13及びポペット弁2はスプリング15の弾力によって下動し、該ポペット弁2の弁フェース2mとシート部3hとが離れてポペット弁2が開弁する。
【0053】
前記ポペット弁2の開弁により、燃料通路3cから燃料通路3b、プランジャ室3a、燃料通路10a、及び燃料溜11cに至る通路の燃料圧力が低下して針弁10が閉弁し、噴射が終了する。
かかる噴射終了時において、前記燃料通路3cから燃料通路3b、プランジャ室3a、燃料通路10aを経て燃料溜11cに至る通路の高圧燃料はポペット弁2を通る際に減圧され、燃料溝2n、排油路30e及び燃料戻り通路41を通り燃料溝24から燃料タンク(不図示)へ戻される。
【0054】
従って、前記燃料系統には、前記のようなポペット弁2の閉止、開弁の繰り返しによって、燃料の高圧化と圧力開放の繰り返し、即ち燃料圧力の脈動が発生し、この圧力はポペット弁2の燃料溜3pから中心孔2j、排油溜3cを経てアーマチュア室13aに伝達されると同時に燃料通路42、43にも伝達される。
【0055】
然るに本発明の実施形態においては、前記燃料通路43に連通する嵌合穴51にオリフィス50を設けているので、該オリフィス50の小孔50bの絞り作用によって、前記燃料通路43から燃料通路42、ポペット弁2下部の燃料溜3p、ポペット弁2の中心孔2j、連通孔2i、排油溜3c及びアーマチュア室13aに至る通路の圧力脈動が減衰される。
従って、従来技術のように、ポペット弁2の燃料溜3p、排油溜3c及びアーマチュア室13aの圧力脈動によって、ポペット弁2に掛かる逃がし圧力(スピル圧)の変動が生じ、またアーマチュア室13aの圧力脈動によりアーマチュア13やソレノイド装置12の各部材にキャビテーションエロージョンが発生することにより、ポペット弁2の作動不良が誘発されるのが回避され、ポペット弁2は所定のタイミング及び正常な作動がなされる。
【0056】
また、前記オリフィス50は本体3にねじ込まれ、該ねじ部50aが燃料圧力を解放できる微小通路となっているので、該オリフィス50の小孔50bが閉塞されるようなことがあっても、該ねじ部50aが絞り作用をなして前記圧力脈動を減衰させることができる。
【0057】
さらに、前記オリフィス50は前記本体3にねじ込むことによって装着されているので、該オリフィス50の着脱が容易にでき、前記圧力脈動の減衰に最適な径の小孔50bを有するオリフィス50を容易に選択できるとともに、オリフィス50の故障等による交換も容易にできる。
【0058】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明によれば、燃料の排油路及びこれに連通される漏洩燃料を含む燃料の通路の圧力脈動及び該通路に連通されるソレノイド装置の収納空間の圧力脈動を、上記通路に設けたオリフィスの絞り作用によって低減することができる。
【0059】
これにより、ポペット弁に作用する燃料の逃がし圧力の変動が低減されるとともに、ソレノイド装置収納空間における圧力脈動に起因するソレノイド装置各部材のキャビテーションエロージョンの発生が防止されることとなり、正確なポペット弁の作動がなされるとともに高い応答性も維持することができる。
【0060】
また、請求項4のように構成すれば、オリフィスの小孔の閉塞時においても、ねじ部の絞り通路が圧力脈動の減衰作用をなすことができ、またオリフィスの交換が簡単にできるので圧力脈動の減衰に最適なオリフィスを容易に選定でき、その交換作業も簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る電磁式ユニットインジェクタの縦断面である。
【図2】 図1のZ部拡大図である。
【図3】 従来技術に係る電磁式ユニットインジェクタの縦断面である。
【図4】 従来技術におけるポペット弁の作動説明図である。
【符号の説明】
1 プランジャ
2 ポペット弁
2i 連通孔
2j 中心孔
2m 弁フェース
2n 燃料溝
3 本体
3a プランジャ室
3b 燃料通路
3c 排油溜
3d 供給通路
3f ポペット弁孔
3p 燃料溜
5 タペット
6 戻しスプリング
7a ノズルナット
8 針弁スプリング
9 スプリングケージ
10 針弁
10a 燃料通路
11 燃料噴射ノズル
11a ノズルボデー
11b 噴孔
11c 燃料溜
12 ソレノイド装置
12a E字型コア
12b コイルボビン
12c ソレノイドコイル
12d ソレノイドケース
13 アーマチュア
13a アーマチュア室
14 スペーサ
15 スプリング
30 弁ケース
30b 燃料溝
30c 燃料通路
37 スプリングケース
41 燃料戻り通路
42,43 燃料通路
50 オリフィス
50a ねじ部
50b 小孔
51 嵌合穴

Claims (3)

  1. 燃料をシリンダ内に噴射するための噴孔を備えた噴射弁と、該噴射弁に往復摺動可能に嵌合された針弁と、該針弁を閉弁方向に押圧する針弁スプリングと、エンジンの回転に連動されて本体内を往復摺動せしめられ、プランジャ室内の燃料を圧縮し燃料通路を介して前記針弁に作用させてこれを開弁するプランジャと、前記燃料通路と排油路との間に設けられ、該燃料通路と排油路とを連通あるいは遮断して燃料噴射時期を制御するポペット弁と、該ポペット弁を駆動するソレノイド装置とを備えた燃料噴射装置において、
    前記ポペット弁からの前記排油路を本体外周に開口するとともに、前記ポペット弁の燃料溜に連通される漏洩燃料を含む燃料の通路であって前記本体外周に開口される通路に、該通路の燃料圧力脈動を減衰させるオリフィスを設けてなることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記通路が、燃料漏洩通路から分岐され、前記本体外周に設けられて前記排油路が開口する燃料溝に接続される嵌合穴であることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
  3. 前記オリフィスは、その外周に形成されたねじ部を前記本体内に流体圧を開放可能な間隙を存して螺合されてなる請求項1ないし2の何れかの項に記載の燃料噴射装置。
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