JP2000186648A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JP2000186648A
JP2000186648A JP10366585A JP36658598A JP2000186648A JP 2000186648 A JP2000186648 A JP 2000186648A JP 10366585 A JP10366585 A JP 10366585A JP 36658598 A JP36658598 A JP 36658598A JP 2000186648 A JP2000186648 A JP 2000186648A
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poppet valve
orifice
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポペット弁の開閉により発生する燃料圧力の
脈動を低減して、ポペット弁の開閉作動を司どるアーマ
チュア、ソレノイド機構等のポペット弁開閉制御部材の
前記燃料の脈動によるポペット弁の応答性の低下及びキ
ャビテーションエロージョンの発生を防止し、適正な燃
料噴射タイミングの制御を維持可能とした電磁式ユニッ
トインジェクタからなる燃料噴射装置を提供する。 【解決手段】 噴射弁の噴口を開閉する針弁と針弁を閉
方向に押圧する針弁スプリングと、プランジャ室内の燃
料を加圧して針弁へ送給するプランジャと、前記燃料通
路と排油路との間に設けられ、該燃料通路と排油路とを
連通あるいは遮断して燃料噴射時期を制御するポペット
弁と、該ポペット弁を駆動するソレノイド装置とを備え
た燃料噴射装置において、前記ポペット弁からの前記排
油路に連通される漏洩燃料を含む燃料の通路に該通路の
燃料圧力脈動を減衰させるオリフィスを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用燃料噴
射装置、特に、電磁式ユニットインジェクタからなる燃
料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、実願平1−54602号にて提
案されている電磁式ユニットインジェクタの縦断面図を
示す。
【0003】図3において、3は本体で、これのプラン
ジャ孔3jにはプランジャ1が往復摺動自在に嵌合さ
れ、上部のタペット孔5aにはタペット5が往復摺動自
在に嵌合されている。前記プランジャ1は、タペット5
の上端係合部に係合されて該タペット5とともに往復動
するようになっている。6は戻しスプリングで、上記プ
ランジャ1及びタペット5を上方に戻すように付勢され
ている。前記タペット5はロッカアーム(不図示)を介
して燃料カム(不図示)に連結され、該燃料カムによっ
てプランジャ1及びタペット5が一体で前記戻しスプリ
ング6の弾力に抗して往復動するようになっている。
【0004】3aはプランジャ室で、前記プランジャ1
の頂面が臨み、これに導入される燃料を加圧するように
なっている。11は燃料噴射ノズル、9はスプリングケ
ージ、4はスペーサであり、該燃料噴射ノズル11のノ
ズルボデー11a、スプリングケージ9及びスペーサ4
はノズルナット7aを本体3の下部のねじにねじ込むこ
とにより、該本体3に強固にかつ流体密に固定されてい
る。
【0005】前記本体3の、前記プランジャ1挿入用の
孔3jの側方にはポペット弁孔3fが穿設され、該ポペ
ット弁孔3fにはポペット弁2が往復動可能に嵌合され
ている。3gは前記ポペット弁孔3fの下方に連設され
た下部孔である。また、前記ポペット弁孔3fの上部に
はポペット弁2の弁座3hが設けられている。3pは前
記下部孔3g内に形成された燃料溜で、該燃料溜3pは
本体3の下面にボルト2bによって固定された蓋18及
び下部孔3gによって区画形成されている。
【0006】前記ポペット弁2の下方には移動制限機能
を有する蓋18がボルトにより固定されている。前記蓋
18の上面は前記下部孔3gとともに上記のように燃料
溜3pを形成している。該燃料溜3pには本体3の下部
の燃料溜24から本体内の供給通路3dを経て燃料が供
給されるようになっている。この燃料は後述する排油通
路3eを経て燃料タンク(不図示)へ排出されるように
なっている。前記弁座3hの上部には排油溜3cが形成
されており、前記燃料溜3pと排油溜3cの間には連通
路3kが開けられ、両溜間の圧力が均等化されるように
なっている。
【0007】前記プランジャ室3aへの燃料の出入りの
ための燃料通路3bは一端が前記ポペット弁孔3fの環
状円錐形の弁座3hよりも所定距離下方に開口してい
る。前記排油溜3cと前記燃料通路3bとの間の燃料流
はソレノイド作動の前記ポペット弁2により制御され
る。3eは排油孔で、前記連通路3kを介して前記燃料
溜3p及び排油溜3cに連通されている。
【0008】前記ポペット弁2は円錐形の弁フェース2
mをそなえ、摺動部2bと、上方に延びる弁軸部2cと
により形成されている。該摺動部2bの周囲にはポペッ
ト弁2の開閉運動時に燃料通路3bと排油溜3cを連通
する環状溝21が本体3内に設けられている。前記ポペ
ット弁2は軽量化の目的で中空になっており、後述する
アーマチュア13の締付け時に用いる六角孔を備えてい
る。前記ポペット弁2の弁軸部2cの上端面はアーマチ
ュア室13aに開放され、該上端面には長方形のアーマ
チュア13が締付け固定されており、該アーマチュア1
3には、これの運動時に燃料を通過させるため複数の孔
23が穿けられている。
【0009】また、前記ポペット弁2は円錐形の弁フェ
ース2mの上方に肩部を形成し、ここに下部ばね受け2
6が係合されている。該下部ばね受け26の上方にはポ
ペット弁2を開放させる方向に付勢されたスプリング1
5と該スプリング15を固定し制限する上部ばね受け2
7とが設置されている。12はソレノイドステータであ
り、該ソレノイドステータ12はソレノイドスペーサ1
4を介してボルト22により本体3に締付け固定されて
いる。
【0010】ソレノイドステータ12は、例えば合成樹
脂材からなるソレノイドケース12d、ソレノイドコイ
ル12cを保持するコイルボビン12bと磁気回路を構
成するE字型コア12aより構成されている。前記ソレ
ノイドコイル12cと本体3の間には前記アーマチュア
13が設置されている。図はポペット弁2が閉鎖した状
態を示しており、この状態ではソレノイドステータ12
とアーマチュア13の対向する作動面の間には最小隙間
(0.05mm〜0.3mm程度)が存在する。
【0011】また、前記ポペット弁2の開放状態では、
該ポペット弁2の下端面2aが蓋18の上面に当接して
いる。該蓋18は前記ポペット弁2との当接状態におい
て、該ポペット弁2の空洞部2pと燃料溜3pとを連通
させる通路(孔もしくは溝)18cを有する。
【0012】前記ソレノイドコイル12cは一対の端子
が接続されており、この端子には電気配線によりソレノ
イド制御装置31(燃料噴射電子制御回路)及び電源に
接続されている。また、該ソレノイド制御装置31に
は、エンジン回転速度、油温、給気圧等を検出する検出
器32が接続されている。
【0013】かかる従来の電磁式ユニットインジェクタ
において、エンジンの運転中、燃料タンクからの燃料
が、燃料ポンプ及び燃料パイプを経てシリンダヘッド内
燃料供給通路より、本体3下部の燃料溜24に所定の比
較的低い圧力で供給される。該燃料溜24に供給された
燃料は、本体3内の供給通路3dを経て燃料溜3pに供
給され、さらに排油路3eを経て、燃料タンクへ排出さ
れる。
【0014】図4(A)はプランジャ1が下降している
状態を示し、ポペット弁2が閉じるとプランジャ室3a
に充填された燃料は加圧され、スペーサ4の燃料通路4
aを通過して噴射ノズル11に嵌合された針弁10を開
弁させ、燃料噴射が始まる。次いで図4(B)に示すよ
うに、ポペット弁2が開くと、プランジャ1により加圧
されていたプランジャ室3a内の燃料は燃料通路3bへ
押し出されて、燃料噴射は終了する。さらに図4(C)
に示すように、プランジャ1が下降より上昇に転ずる
と、プランジャ室3aへ燃料通路3bを介して供給圧
(通常1〜6Kgf/cm2)に加圧された燃料が流入
し、充填され、これにより燃料噴射の1サイクルが終了
する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図3に示されている従
来技術に係る電磁式ユニットインジェクタにあっては、
アーマチュア室13aは、排油溜3c及び連通路3kを
介してポペット弁2下方の燃料溜3pと連通することに
より、ポペット弁2に不要な力が掛かって、これの作動
が阻害されるのを防止している。そして、前記燃料溜3
pは燃料の排油路(戻り通路)3e及びプランジャ室3
aに通ずる燃料通路3kに接続されている。
【0016】このため、ポペット弁2の開放によってプ
ランジャ室3a内の高圧燃料が燃料通路3bを介して燃
料溜3pに開放されることから、かかるポペット弁2の
開閉による燃料圧力の脈動がポペット弁2の排油側であ
る燃料溜3pに生じ、この脈動が排油溜3cを経てアー
マチュア室13aに伝達されることとなる。
【0017】このため、かかる従来技術においては、前
記のようなポペット弁の排油溜3c及びアーマチュア室
13a内における燃料圧力の脈動により、ポペット弁2
の作動の応答性が低下するとともに、アーマチュア13
及びソレノイド装置12の各部材にキャビテーションエ
ロージョンが発生して、前記ポペット弁2の作動を阻害
し、適正な燃料噴射タイミングが得られなくなり、これ
によって噴射量のばらつきによるトルク変動の増大や燃
料消費率の増加、エンジンの異常振動の発生や回転のハ
ンチングの発生の誘発をみる。
【0018】本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、
ポペット弁の開閉により発生する燃料圧力の脈動を低減
して、ポペット弁の開閉作動を司どるアーマチュア、ソ
レノイド機構等のポペット弁開閉制御部材の前記燃料の
脈動によるポペット弁の応答性の低下及びキャビテーシ
ョンエロージョンの発生を防止し、適正な燃料噴射タイ
ミングの制御を維持可能とした電磁式ユニットインジェ
クタからなる燃料の噴射装置を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するため、請求項1記載の発明として、燃料をシリ
ンダ内に噴射するための噴孔を備えた噴射弁と、該噴射
弁に往復摺動可能に嵌合された針弁と、該針弁を閉弁方
向に押圧する針弁スプリングと、エンジンの回転に連動
されて本体内を往復摺動せしめられ、プランジャ室内の
燃料を圧縮し燃料通路を介して前記針弁に作用させてこ
れを開弁するプランジャと、前記燃料通路と排油路との
間に設けられ、該燃料通路と排油路とを連通あるいは遮
断して燃料噴射時期を制御するポペット弁と、該ポペッ
ト弁を駆動するソレノイド装置とを備えた燃料噴射装置
において、前記ポペット弁からの前記排油路に連通され
る漏洩燃料を含む燃料の通路に該通路の燃料圧力脈動を
減衰させるオリフィスを設けてなることを特徴とする燃
料噴射装置を提案する。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記燃料の通路は、前記ソレノイド装置を構成する
部材及び前記ポペット弁用のアーマチュアが収納される
空間に連通されてなる。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1または2
において、前記オリフィスは中心部に絞り作用をなす小
孔が穿設されてなる。
【0022】かかる発明によれば、ポペット弁の開閉に
より、燃料の排油路及びこれに連通される漏洩燃料を含
む燃料の通路に燃料圧力の脈動が発生し、この脈動はポ
ペット弁を駆動するソレノイド装置が収納されている空
間に達するが、上記燃料の通路に小孔を有するオリフィ
スを設けているので、該オリフィスの絞り作用によって
かかる圧力脈動は減衰せしめられる。
【0023】従って、かかる発明によれば、上記オリフ
ィスによる圧力脈動の減衰作用により、ポペット弁に作
用する燃料の逃がし圧力の変動が低減され、また上記ソ
レノイド装置の収納空間における圧力脈動も低減せしめ
られて、該圧力脈動に起因するソレノイド装置の各部材
のキャビテーションエロージョンの発生が防止され、こ
れらによって正確なポペット弁の作動がなされるととも
に、高い応答性も維持できる。
【0024】請求項4記載の発明は請求項1乃至3の何
れかにおいて、前記オリフィスは、その外周に形成され
たねじ部を前記本体内に流体圧を開放可能な間隙を存し
て螺合されてなる。
【0025】請求項4記載の発明によれば、オリフィス
の小孔が閉塞するという不具合の発生があった場合で
も、オリフィス外周のねじ部の小間隙が圧力脈動減衰用
絞り通路の機能をなし、支障なく圧力脈動の減衰がなさ
れる。さらに、小型部品のオリフィスは、本体にねじ込
むのみで装着できるので、圧力脈動の減衰に最適なオリ
フィスを容易に選択できる。さらに、オリフィスが作動
不良となっても、小型部品のオリフィスのねじを弛める
のみで、これを容易に取り換えることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0027】図1は、本発明の実施形態に係る電磁式ユ
ニットインジェクタの縦断面図、図2は図1のZ部拡大
図である。図1において、3は本体で、これのプランジ
ャ孔3jにはプランジャ1が往復摺動自在に嵌合され、
上部のタペット孔5aにはタペット5が往復摺動自在に
嵌合されている。前記プランジャ1は、タペット5の下
端係合部の係合溝5bに上下を拘束されて該タペット5
とともに往復動するようになっている。
【0028】6は戻しスプリングで、上記プランジャ1
及びタペット5を上方に戻すように付勢されている。前
記タペット5はロッカアーム(不図示)を介して燃料カ
ム(不図示)に連結され、該燃料カムによってプランジ
ャ1及びタペット5が一体で前記戻しスプリング6の弾
力に抗して往復動するようになっている。
【0029】3aはプランジャ室で、前記プランジャ1
の頂面3a’が臨み、これに導入される燃料を加圧する
ようになっている。3bは前記本体3に穿設された燃料
通路で、前記プランジャ室3aから後述するポペット弁
2の燃料通路30c及び燃料噴射ノズル11の燃料通路
10aに連通されている。3dは前記本体3に設けられ
た燃料の供給通路で、その開口部が前記プランジャ1に
より開閉されるようになっている。
【0030】11は燃料噴射ノズルで、ノズルボデー1
1aと該ノズルボデー11a内に往復摺動自在に嵌合さ
れた針弁10からなる。前記ノズルボデー11aの先端
部には燃料溜11c及び燃料噴射用の複数の噴孔11b
が設けられている。10aは、下端が該燃料溜11cに
開口され、上端が後述するスプリングケージ9側の燃料
通路10aに連通される燃料通路である。
【0031】9はスプリングケージ、4はスペーサであ
り、該スプリングケージ9、スペーサ4及び前記ノズル
ボデー11aはノズルナット7aによって前記本体3の
下部に螺着されて、前記各部材間の接合面35,36を
流体密に圧接している。
【0032】8は前記スプリングケージ9内に収納され
た針弁スプリングで、前記スプリングケージ9の穴の底
と前記針弁10の頭部に当接されるばね受8aとの間に
介装され、所定のセット荷重(取付荷重)、即ち前記針
弁10の開弁圧に相当するセット荷重で以て取付けられ
ている。10aは前記スプリングケージ9内に穿設され
た燃料通路で、下端が前記ノズルボデー11a内の燃料
通路10aに連通されるとともに、上端が前記プランジ
ャ室3aに連通されている。
【0033】前記本体3の、前記プランジャ1が嵌合さ
れるプランジャ孔3jの側方にはポペット弁孔3fが設
けられ、該ポペット弁孔3fには中空の弁ケース30が
挿入されている。37はスプリングケースで、前記本体
3のポペット弁孔3fの上部のねじ部に螺合されて、前
記弁ケース30をその上下接合面にて流体密になるよう
に押し込んでいる。
【0034】2はポペット弁で、前記弁ケース30の内
周に往復摺動自在に嵌合されるとともに、円錐形の弁フ
ェース2mを備え、該弁フェース2mと該弁ケース30
のシート部3hとが当接されたとき閉弁し、該弁フェー
ス2mとシート部3hとが離れたとき開弁するようにな
っている。
【0035】15は前記ポペット弁2の戻し用のスプリ
ングで、前記スプリングケース37に形成された排油溜
3c内に収納され、該スプリングケース37の支持面と
前記ポペット弁2の支持面2hとの間に介装され、該ポ
ペット弁2を開弁する方向に付勢されている。2nは前
記ポペット弁2の外周に形成された燃料溝、30bは前
記ポペット弁2のシート部3hと弁フェース2mとのシ
ート部に連なる燃料溝で、双方の燃料溝2nと30bと
の間を前記ポペット弁2の開閉によって連通あるいは遮
断するようになっている。
【0036】3bは前記のように、本体3に設けられた
燃料通路、30cは前記弁ケース30に設けられ、前記
燃料溝30bに連通される燃料通路で、双方の燃料通路
30c,3bは前記プランジャ室3aに連通されてい
る。
【0037】また、30eは前記弁ケース30に円周方
向に沿って複数個設けられた排油路で、該排油路30e
は本体3に設けられた排油路(排油出口)3eに連通さ
れている。3pは前記ポペット弁2の下部に形成された
燃料溜で、該ポペット弁2の中心孔2j及び該ポペット
弁2の上部に穿設された連通孔2iを介して、前記スプ
リング15が収納されている排油溜3cに連通されてい
る。
【0038】さらに該排油溜3cは、微小通路を介して
アーマチュア室13aに連通されている。これにより、
ポペット弁2の上側及び下側の油室が連通され、該ポペ
ット弁2には不要な残圧は掛からない。
【0039】前記ポペット弁2の上方に延びる弁軸部2
cの上端部には電導体からなるアーマチュア13がボル
ト2gによって固着されている。該アーマチュア13
は、例えば合成樹脂材等の非電導材料からなるスペーサ
14に形成された前記アーマチュア室13a内に収納さ
れている。
【0040】12はソレノイド装置で、次のように構成
されている。12aは、例えば合成樹脂材等の非電導材
料からなるソレノイドケースで、前記スペーサ14とと
もに前記本体3の上面に複数のボルト(不図示)によっ
て固着されている。12aはE字型コアで、該E字型コ
ア12aの内部にはソレノイドコイル12cを保持する
コイルボビン12bが収納されて磁気回路を構成してい
る。図1は前記ソレノイドコイル12cの電流が遮断さ
れ、スプリング15の弾力でポペット弁2が開弁してい
る状態を示している。
【0041】前記ソレノイドコイル12cは、図3に示
す従来技術と同様なソレノイド制御装置31に接続さ
れ、該ソレノイド制御装置31からの制御信号が入力さ
れるようになっている。
【0042】42は燃料通路で、一端側が前記ポペット
弁2下部の燃料溜3pに連通され、他端側が、前記本体
3のプランジャ1外周部に形成された燃料溝46を介し
て垂直方向の燃料通路43に連通されている。45は該
燃料通路の施栓用のプラグである。41は燃料の戻り通
路で、前記ポペット弁2に設けられた燃料溝2nから本
体3の下部外周に設けられた排油用の燃料溝24に連通
されている。
【0043】50はオリフィスで、前記燃料通路43か
ら分岐されて前記燃料溝24に開口する嵌合穴51に設
けられている。該オリフィス50は、図2に示すよう
に、前記嵌合穴51に形成されたねじ部50aにねじ込
まれ、その中心部に小孔50bが長手方向に貫設されて
いる。上記ねじ部50aはいわゆるロックされてなく、
燃料が該ねじ部50aの間隔に沿って流動可能となって
いる。
【0044】従って前記オリフィス50は嵌合穴51、
燃料通路43及び42、ポペット弁2の燃料溜3p、ポ
ペット弁2の中心孔2j、連通孔2iを介して排油溜3
cに連通され、さらに微力通路を介してアーマチュア室
13aに連通されてなる。
【0045】かかる構成からなる電磁式ユニットインジ
ェクタを備えたエンジンの運転時において、燃料ポンプ
(不図示)からの燃料は本体3内の燃料の供給通路3d
に導かれる。
【0046】そして、前記タペット5の戻し用のスプリ
ング6の弾力により該タペット5を介してプランジャ1
が上昇して該プランジャ1の下端縁が供給通路3dを開
き、かつ後述するようにソレノイド装置12とアーマチ
ュア13との共働によりポペット弁2が開かれると、該
供給通路3d内の燃料がプランジャ室3a内に導入され
る。
【0047】そして、前記ソレノイド制御装置31(図
3参照)からの制御信号によってソレノイドコイル12
cが通電されると、その電圧V1により、ソレノイド磁
気回路に磁束が発生し、ソレノイド装置12とアーマチ
ュア13との間に電磁吸引力Fcが発生するが、該電磁
吸引力Fcがポペット弁2のスプリング15のセット荷
重よりも大きくならないとアーマチュア13とポペット
弁2の結合体は上方へ動き出さない。
【0048】前記電磁吸引力Fcがスプリング15のセ
ット荷重より大きくなると、アーマチュア13がソレノ
イド装置12側の吸引力Fcによって吸引され、ポペッ
ト弁2は上昇(リフト)し、該ポペット弁2の弁座3h
に着座し、弁開口部は閉鎖される。
【0049】その後、ソレノイドコイル12cの駆動電
圧はポペット弁2を閉鎖保持するに必要な電圧V2へ低
下せしめられ、ポペット弁2は閉弁状態に保持される。
【0050】一方、プランジャ1はタペット5を介して
下降せしめられており、該プランジャ1の下端面3a’
が前記供給通路3dを閉じ、さらに前記のようにしてソ
レノイドコイル12cが通電されてアーマチュア13が
E字型コア12a側に吸引されてポペット弁2が閉じる
と、プランジャ室3a及びこれに通ずる燃料通路3b、
30c、10a及び燃料溜11c等は密閉となって圧力
が上昇する。
【0051】そして該圧力、即ち燃料溜11c内の圧力
が針弁スプリング8のセット荷重による圧力に打ち勝つ
と針弁10が開弁し、前記燃料溜11cに導かれていた
燃料が噴孔11bから燃焼室(不図示)内に噴射され
る。
【0052】次いで、所定の噴射期間を経てソレノイド
制御装置31(図3参照)からポペット弁2の開信号が
出力され、ソレノイド装置12のソレノイドコイル12
cの通電が遮断されると、アーマチュア13及びポペッ
ト弁2はスプリング15の弾力によって下動し、該ポペ
ット弁2の弁フェース2mとシート部3hとが離れてポ
ペット弁2が開弁する。
【0053】前記ポペット弁2の開弁により、燃料通路
3cから燃料通路3b、プランジャ室3a、燃料通路1
0a、及び燃料溜11cに至る通路の燃料圧力が低下し
て針弁10が閉弁し、噴射が終了する。かかる噴射終了
時において、前記燃料通路3cから燃料通路3b、プラ
ンジャ室3a、燃料通路10aを経て燃料溜11cに至
る通路の高圧燃料はポペット弁2を通る際に減圧され、
燃料溝2n、排油路30e及び燃料戻り通路41を通り
燃料溝24から燃料タンク(不図示)へ戻される。
【0054】従って、前記燃料系統には、前記のような
ポペット弁2の閉止、開弁の繰り返しによって、燃料の
高圧化と圧力開放の繰り返し、即ち燃料圧力の脈動が発
生し、この圧力はポペット弁2の燃料溜3pから中心孔
2j、排油溜3cを経てアーマチュア室13aに伝達さ
れると同時に燃料通路42、43にも伝達される。
【0055】然るに本発明の実施形態においては、前記
燃料通路43に連通する嵌合穴51にオリフィス50を
設けているので、該オリフィス50の小孔50bの絞り
作用によって、前記燃料通路43から燃料通路42、ポ
ペット弁2下部の燃料溜3p、ポペット弁2の中心孔2
j、連通孔2i、排油溜3c及びアーマチュア室13a
に至る通路の圧力脈動が減衰される。従って、従来技術
のように、ポペット弁2の燃料溜3p、排油溜3c及び
アーマチュア室13aの圧力脈動によって、ポペット弁
2に掛かる逃がし圧力(スピル圧)の変動が生じ、また
アーマチュア室13aの圧力脈動によりアーマチュア1
3やソレノイド装置12の各部材にキャビテーションエ
ロージョンが発生することにより、ポペット弁2の作動
不良が誘発されるのが回避され、ポペット弁2は所定の
タイミング及び正常な作動がなされる。
【0056】また、前記オリフィス50は本体3にねじ
込まれ、該ねじ部50aが燃料圧力を解放できる微小通
路となっているので、該オリフィス50の小孔50bが
閉塞されるようなことがあっても、該ねじ部50aが絞
り作用をなして前記圧力脈動を減衰させることができ
る。
【0057】さらに、前記オリフィス50は前記本体3
にねじ込むことによって装着されているので、該オリフ
ィス50の着脱が容易にでき、前記圧力脈動の減衰に最
適な径の小孔50bを有するオリフィス50を容易に選
択できるとともに、オリフィス50の故障等による交換
も容易にできる。
【0058】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明によれば、燃
料の排油路及びこれに連通される漏洩燃料を含む燃料の
通路の圧力脈動及び該通路に連通されるソレノイド装置
の収納空間の圧力脈動を、上記通路に設けたオリフィス
の絞り作用によって低減することができる。
【0059】これにより、ポペット弁に作用する燃料の
逃がし圧力の変動が低減されるとともに、ソレノイド装
置収納空間における圧力脈動に起因するソレノイド装置
各部材のキャビテーションエロージョンの発生が防止さ
れることとなり、正確なポペット弁の作動がなされると
ともに高い応答性も維持することができる。
【0060】また、請求項4のように構成すれば、オリ
フィスの小孔の閉塞時においても、ねじ部の絞り通路が
圧力脈動の減衰作用をなすことができ、またオリフィス
の交換が簡単にできるので圧力脈動の減衰に最適なオリ
フィスを容易に選定でき、その交換作業も簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る電磁式ユニット
インジェクタの縦断面である。
【図2】 図1のZ部拡大図である。
【図3】 従来技術に係る電磁式ユニットインジェクタ
の縦断面である。
【図4】 従来技術におけるポペット弁の作動説明図で
ある。
【符号の説明】
1 プランジャ 2 ポペット弁 2i 連通孔 2j 中心孔 2m 弁フェース 2n 燃料溝 3 本体 3a プランジャ室 3b 燃料通路 3c 排油溜 3d 供給通路 3f ポペット弁孔 3p 燃料溜 5 タペット 6 戻しスプリング 7a ノズルナット 8 針弁スプリング 9 スプリングケージ 10 針弁 10a 燃料通路 11 燃料噴射ノズル 11a ノズルボデー 11b 噴孔 11c 燃料溜 12 ソレノイド装置 12a E字型コア 12b コイルボビン 12c ソレノイドコイル 12d ソレノイドケース 13 アーマチュア 13a アーマチュア室 14 スペーサ 15 スプリング 30 弁ケース 30b 燃料溝 30c 燃料通路 37 スプリングケース 41 燃料戻り通路 42,43 燃料通路 50 オリフィス 50a ねじ部 50b 小孔 51 嵌合穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料をシリンダ内に噴射するための噴孔
    を備えた噴射弁と、該噴射弁に往復摺動可能に嵌合され
    た針弁と、該針弁を閉弁方向に押圧する針弁スプリング
    と、 エンジンの回転に連動されて本体内を往復摺動せしめら
    れ、プランジャ室内の燃料を圧縮し燃料通路を介して前
    記針弁に作用させてこれを開弁するプランジャと、 前記燃料通路と排油路との間に設けられ、該燃料通路と
    排油路とを連通あるいは遮断して燃料噴射時期を制御す
    るポペット弁と、 該ポペット弁を駆動するソレノイド装置とを備えた燃料
    噴射装置において、 前記ポペット弁からの前記排油路に連通される漏洩燃料
    を含む燃料の通路に該通路の燃料圧力脈動を減衰させる
    オリフィスを設けてなることを特徴とする燃料噴射装
    置。
  2. 【請求項2】 前記燃料の通路は、前記ソレノイド装置
    を構成する部材及び前記ポペット弁用のアーマチュアが
    収納される空間に連通されてなる請求項1記載の燃料噴
    射装置。
  3. 【請求項3】 前記オリフィスは中心部に絞り作用をな
    す小孔が穿設されてなる請求項1または2の何れか1つ
    に記載の燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記オリフィスは、その外周に形成され
    たねじ部を前記本体内に流体圧を開放可能な間隙を存し
    て螺合されてなる請求項1乃至3の何れか1つに記載の
    燃料噴射装置。
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CN104100424A (zh) * 2014-07-23 2014-10-15 哈尔滨工程大学 带有电磁阀控制的船用低速机共轨喷油器

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