JP3643047B2 - セラミック動圧軸受、軸受付きモータ、ハードディスク装置及びポリゴンスキャナ - Google Patents

セラミック動圧軸受、軸受付きモータ、ハードディスク装置及びポリゴンスキャナ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック動圧軸受、軸受付きモータ、ハードディスク装置及びポリゴンスキャナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気機器の駆動源となるモータ軸の軸受としてはボールベアリングが用いられることが多かったが、コンピュータ周辺機器などの精密機器においては、モータの高速回転化が急速に進んでおり、低回転ムラや異音・振動の少ない優れた軸受性能を得るため、あるいは軸受の長寿命化のために、空気等の流体を媒介とした動圧軸受が用いられている。動圧軸受は、例えば主軸とこれを取り囲むように配置される軸受部とが軸線周りに回転する場合には、主軸外周面と軸受部内周面との隙間に発生する流体動圧により回転軸を支持する。また、主軸又は軸受部のスラスト面を動圧支持するようにした軸受もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、動圧軸受においては、発生動圧レベルの十分に高い高速回転状態では、動圧隙間を挟んで対向する部材同士の接触は生じないが、回転数の小さい起動時および停止時には十分な動圧が発生しないために、部材同士の接触が生ずる。そして、上記のような動圧軸受の部品構成材料には、ステンレス等の金属もしくはこれらに樹脂等のコーティングを施したものが一般的に用いられてきたが、金属製のものは上記起動時あるいは停止時の部材接触により、摩耗や焼き付きが問題になることがある。これを防止するために、動圧隙間を挟んで対向する部材をアルミナ等のセラミックにより構成することが行われているが、接触摩耗等は多かれ少なかれ発生してしまう問題がある。
【0004】
本発明の課題は、始動・停止時等において接触摩耗等が本質的に生じにくいセラミック動圧軸受を提供することにある。
【0005】
【課題を解決する手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために本発明のセラミック動圧軸受の第一の構成は、
外周面を有するセラミック製の第一部材と、挿通孔を有したセラミック製の第二部材とを有し、第二部材の挿通孔に第一部材が上下方向を向いた軸線周りに相対回転可能に挿通されるとともに、その回転軸線方向における第二部材の少なくとも下側の端面に対向する形で配置されるスラスト板を有し、第二部材の端面と、これに対向するスラスト板の対向面とをそれぞれスラスト動圧隙間形成面として、それらスラスト動圧隙間形成面の間にスラスト動圧隙間が形成されてなり、さらに、
第二部材側のスラスト動圧隙間形成面に第二部材側浮上用電極が、スラスト板側のスラスト動圧隙間形成面にスラスト板側浮上用電極が、それぞれ形成され、それら第二部材側浮上用電極とスラスト板側浮上用電極との間に静電気反発力を作用させることにより、第二部材をスラスト板の上方に浮上させるようにしたことを特徴とする。
【0006】
スラスト方向に動圧発生させるようにした動圧軸受を、回転軸線を上下に立てた状態で使用する場合、第二部材は下側のスラスト動圧隙間に発生する動圧を受けて、自身に働く重力に打ち勝って浮上しつつ回転する形となる。しかし、起動・停止時の低速回転状態では、重力に打ち勝つだけの十分なスラスト動圧が発生しないから、第二部材がスラスト板と接触し、摩耗や凝着等の原因となる。しかし、上記本発明の第一の構成によると、第二部材側浮上用電極とスラスト板側浮上用電極との間に静電気反発力を作用させることにより、第二部材をスラスト板の上方に補助的に浮上させるようにしたから、動圧が十分に発生しない低速回転状態においても、第二部材とスラスト板との接触を回避することができる。
【0007】
また、本発明のセラミック動圧軸受の第二の構成は、
外周面を有するセラミック製の第一部材と、挿通孔を有したセラミック製の第二部材とを有し、第二部材の挿通孔に第一部材が軸線周りに相対回転可能に挿通されるとともに、第二部材の挿通孔内面と、これに挿通される第一部材の外周面とをそれぞれラジアル動圧隙間形成面として、それらラジアル動圧隙間形成面の間にラジアル動圧隙間が形成されてなり、
第二部材側のラジアル動圧隙間形成面に第二部材側ラジアル反発用電極が、第一部材側のラジアル動圧隙間形成面に第一部材側ラジアル反発用電極が、それぞれ形成され、それら第二部材側ラジアル反発用電極と第一部材側ラジアル反発用電極との間に静電気反発力を作用させることにより、第二部材と第一部材とをラジアル方向に反発させるようにしたことを特徴とする。
【0008】
上記のように、ラジアル方向に動圧発生させるようにした動圧軸受においては、起動・停止時の低速回転状態ではラジアル動圧の発生量が不十分となり、かつ、回転軸線の復元力も小さくなるから、低速回転時に回転ぶれが発生すれば、第二部材と第一部材とが接触し、摩耗や凝着等の原因となる。しかし、上記本発明の第二の構成によると、第二部材側ラジアル反発用電極と第一部材側ラジアル反発用電極との間に静電気反発力を作用させることにより、動圧が十分に発生しない低速回転状態においても、第二部材と第一部材との接触を本質的に生じにくくすることができる。
【0009】
なお、ラジアル動圧とスラスト動圧の双方を発生させる動圧軸受においては、上記第一の構成と第二の構成とを、互いに組み合わせた形で実施することも可能である。
【0010】
本発明の動圧軸受は、例えばハードディスク装置のハードディスク回転主軸部分、あるいはCD−ROMドライブ、MOドライブあるいはDVDドライブなどのコンピュータ用周辺機器のディスク回転主軸部分、さらにはレーザープリンタやコピー機等に使用されるポリゴンスキャナのポリゴンミラー回転主軸部分の軸受として有効に使用することができる。これらの精密機器における回転駆動部の軸受には、例えば8000rpm以上(さらに高速性の要求される場合には、10000rpm以上ないし30000rpm以上)の高速回転が要求されるため、本発明の適用により、発生する流体動圧レベルを高く安定なものとでき、ひいては振動等を低減する効果を特に有効に引き出すことができる。また、本発明は、上記セラミック動圧軸受をモータ回転出力部の軸受として用いた軸受付きモータを提供する。さらに、上記の軸受付きモータと、その軸受付きモータにより回転駆動されるハードディスクとを備えたハードディスク装置、あるいは、上記の軸受付きモータと、その軸受付きモータにより回転駆動されるポリゴンミラーとを備えたポリゴンスキャナも提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例により説明する。
(実施例1)
図3に示すセラミック動圧軸受3は、(以下単に動圧軸受とも記す)は、例えばポリゴンスキャナ1において、ポリゴンミラー8を回転駆動するための動圧軸受付きモータに使用されるものであり、空気を動圧発生用流体として使用するものである。この動圧軸受付きモータ2では、円筒状の軸受部15(回転体)を回転させるために、軸受部15の外周面に一体化された支持体7に永久磁石9が取り付けられ、基台11にはこの永久磁石9と対向するコイル13が取り付けられている。なお、永久磁石9とコイル13との配置関係はこれを入れ替えてもよい。
【0012】
セラミック動圧軸受3は、筒状の軸受部15(例えば、内径15mm、外径25mm、軸方向長さ8mm)の挿通孔15aに、筒状の主軸(例えば、内径5mm、外径15mm、軸方向長さ8mm)14が回転可能に挿通されている。図4に示すように、挿通孔15aの内周面M2と、主軸14の外周面M1とはいずれも円筒状のラジアル動圧隙間形成面であり、それらの間には、回転軸線Оに関するラジアル方向の動圧を発生させるために、空気にて満たされたラジアル動圧隙間17が形成されている。ラジアル動圧隙間17の大きさは例えば約5μmである。なお、主軸14が請求項でいう第一部材であり、軸受部15が同じく第二部材である。
【0013】
一方、主軸14の両端面には、円板状のスラスト板(例えば、内径5mm、外径25mm、厚さ2mm)21,23が同軸的に一体化されており、それらスラスト板21,23の内側の板面M4,M6が、回転体である軸受部15の両端面M3,M5と対向している。本実施例では、スラスト板21,23は、図3に示すように、各内孔21b,23bの内縁部にて主軸14の端面に重ねられ、主軸14の中心孔14bに挿通されたボルト25を基台11にねじ込むことにより押圧固定されているが、固定形態はこれに限られるものではない。
【0014】
そして、図4に示すように、スラスト板21,23の板面M4,M6と、軸受部15の両端面M3,M5とが各々スラスト動圧隙間形成面となり、それらの間には、回転軸線Оに関するスラスト方向の動圧を発生させるために、空気にて満たされたスラスト動圧隙間18,18が形成されている。スラスト動圧隙間18,18の各大きさは例えば約6μm程度である。
【0015】
主軸14、軸受部15及びスラスト板21,23は、それぞれ全体がアルミナ質セラミックにて構成されており、そのアルミナ含有率は90〜99.5質量%、望ましくは92〜98質量%であり、残部が酸化物系焼結助剤成分と不可避不純物である。ただし、アルミナ以外のセラミック、例えば窒化珪素、ジルコニア、あるいはアルミナ−ジルコニア複合セラミック等を使用することも可能である。
【0016】
次に、図5に示すように、軸受部15(第二部材)側のスラスト動圧隙間形成面M5には第二部材側浮上用電極30が、また、スラスト板23側のスラスト動圧隙間形成面M6にスラスト板側浮上用電極40がそれぞれ形成されている。これら第二部材側浮上用電極30とスラスト板側浮上用電極40との間には、外部電源による電圧印加により、静電気反発力を作用させることができ、軸受部15をスラスト板23の上方に浮上させることができる。これにより、起動・停止時等の低速回転時においてスラスト動圧隙間18に生ずるスラスト動圧が不足しても、上記の静電気反発力により軸受部15を浮上状態に保つことができ、ひいてはスラスト動圧隙間形成面M5,M6における凝着や接触摩耗を効果的に防止することができる。
【0017】
第二部材側浮上用電極30とスラスト板側浮上用電極40とは、例えば同極性電圧印加により反発させることもできるが、この場合、回転側となる軸受部15の浮上用電極30への電圧印加を考慮しなければならず、給電部等における接触の問題が避けがたくなる。そこで、以下のように構成すれば、回転側となる軸受部15(第二部材)側への電圧印加を考慮する必要がなくなり、上記の問題を解消できる。
【0018】
すなわち、図6(b)及び(a)に示すように、スラスト板側浮上用電極40及び第二部材側浮上用電極30をそれぞれ、回転軸線Oの周りに配列する互いに絶縁された(ここでは、半径方向の隙間Gにより、スラスト板23あるいは軸受部15上にて孤立した)複数個の電極部セグメントとして形成する。そして、図7に示すように、スラスト板23側については、それら複数個の電極部セグメント40a,40bを外部電源43により交互に極性が反転する形で電圧印加する(図では、電極部セグメント40aが正、電極部セグメント40bが負の極性となっている)。このようにすると、第二部材(軸受部15)側の電極部セグメント30に、外部電源43による電圧印加を行なわなくても、軸受部15の浮上に十分な反発力をそれら電極部セグメント30,40間に発生させることができる。
【0019】
外部から電圧印加されない電極部セグメント40は、帯電した第二部材側の電極部セグメント30による分極作用により、これとは逆極性に帯電しようとするが、第二部材(軸受部15)とスラスト板23とがある程度の速度で相対回転していることから、第二部材側の電極部セグメント30の帯電極性はその回転に合わせて周方向に変化しようとする。周方向の帯電極性の変化を生ずるには、該周方向の電荷移動が必要となるが、隣接する電極部セグメント30は孤立しているのでセグメント間での電荷移動は妨げられ、各電極部セグメント30は、電極部セグメント40aによる帯電状態を引きずったまま、隣の逆極性の電極部セグメント40b上に移動し、反発力を生ずるようになる。なお、電極部セグメント30と電極部セグメント40との回転周期には、反発力が生ずる反発位相と、吸引力が生ずる吸引位相とが交互に到来するが、吸引位相の到来により軸受部15がスラスト板23上に落下・接触する前に、次の反発位相が到来するように、各セグメント30,40の数や形成間隔を調整しておけば、動圧発生が不十分となる回転数よりさらに小さいある回転数に至るまで、軸受部15の浮上状態を維持することができる。この観点において、セグメント30,40の形成数はなるべく多いほうが望ましいといえる。
【0020】
なお、図5に仮想線で示すように、第二部材(軸受部15)側のラジアル動圧隙間形成面M2に第二部材側ラジアル反発用電極35を、第一部材(主軸14)側のラジアル動圧隙間形成面M1に第一部材側ラジアル反発用電極45をそれぞれ形成しておくこともできる。これら第二部材側ラジアル反発用電極35と第一部材側ラジアル反発用電極45との間に静電気反発力を作用させれば、第二部材(軸受部15)と第一部材(主軸14)とをラジアル方向に反発させることができるようになり、ラジアル動圧隙間形成面M1,M2の接触による摩耗や凝着も効果的に回避できる。
【0021】
この場合、図8に示すように、第二部材側ラジアル反発用電極35及び第一部材側ラジアル反発用電極45をそれぞれ、回転軸線O周りに配列する互いに絶縁された複数個の電極部セグメントとして形成することができる。そして、第一部材(主軸14)と第二部材(軸受部15)との一方(ここでは軸受部15)を回転側、他方(ここでは主軸14)を固定側として、その固定側となるものについて、図7を援用して示すように、それら複数個の電極部セグメント45a,45bを外部電源43により交互に極性が反転する形で電圧印加することができる。このようにすると、回転側となるものの電極部セグメント35に外部電源43による電圧印加を行なわなくとも、ラジアル動圧隙間形成面M1,M2の接触を回避するのに十分な反発力を、それら電極部セグメント35,45間に発生させることができる。
【0022】
なお、ラジアル動圧隙間形成面M1,M2の少なくとも一方(例えば主軸14側のM1)には、発生動圧レベルを高めるために、図2(a)に示すような周知の動圧溝を形成することができる。また、スラスト動圧隙間形成面M3〜M6の少なくともいずれか(例えばスラスト板21,23側のM4,M6)にも、図2(b)に示すような周知の動圧溝を形成することができる。例えば、ラジアル動圧隙間形成面となる回転軸外周面に、周知の動圧溝が形成されていることにより、より一層スムーズな回転が実現できる。この動圧溝としては、図2(a)に例示するように、例えば軸受部に挿入される軸外周面(ラジアル動圧隙間形成面)に周方向に所定間隔で複数の動圧溝を形成できる。この実施形態では軸外周面の母線と一定角度をなす形で傾斜した直線状の溝列とされているが、山型(あるいはブーメラン型の溝パターンを、軸周方向の基準線上に、溝パターンの先端が位置するように、所定の間隔で全周にわたって形成した、いわゆるヘリングボーン形態など、他の公知の形態を採用することもできる。また、図2(b)に例示するように、例えばスラスト板の表面(スラスト動圧隙間形成面)に動圧溝を形成することもできる。この例では、板面周方向において、スラスト板中心位置からの距離が漸減する曲線状の溝部を周方向に所定の間隔で複数形成している。このような動圧溝を形成する場合、前記の浮上用あるいは反発用に形成する電極は、動圧溝をふさがない形態で形成する必要があり、例えば、溝間の凸部の頂面を電極形成領域として活用することができる。
【0023】
ポリゴンスキャナ1は以下のように動作する。すなわち、動圧軸受付きモータ2は交流誘導モータとして構成され、コイル13への通電によりにポリゴンミラー8が主軸14を固定軸として、軸受部15及び支持体7とともに一体的に回転駆動される。その最大回転数は8000rpm以上の高速回転であり、より大きなスキャン速度が要求される場合には、最大回転数にて10000rpm以上、さらには30000rpm以上(例えば50000rpm程度)にも達する場合がある。従って、コイル13のターン数や励磁用の永久磁石9が発生する外部磁界の値、さらには定格駆動電圧等が、ポリゴンミラー8の回転負荷を考慮して上記最大回転数が実現されるように適宜設定される。ここで、主軸14と軸受部15との間のラジアル動圧隙間17には回転軸線Оに関するラジアル動圧が、スラスト板21,23と軸受部15との間のスラスト動圧隙間18には同じくスラスト動圧が発生し、ラジアル方向及びスラスト方向の双方において、相対回転する部材間の非接触状態が維持された状態でポリゴンミラー8の回転軸線が支持される。
【0024】
図9は、本発明をハードディスク装置に適用した例を示すものである。このハードディスク装置200は、ハブ211の外周に磁気ディスク209a、209bが固定され、中央にはモータ回転軸212が固設されている。ハブ211は、これに固定されたディスク209a,209bと共に回転する。モータ回転軸212は、アルミナ質セラミックからなる固定軸受部221によってラジアル方向に支承され、またアルミナ質セラミックからなるスラスト板222でスラスト方向に支承されている。
【0025】
上記モータ回転軸212、固定軸受部221及びスラスト板222はセラミック材料からなるため、そのモータ回転軸212及び固定軸受部221は高速で回転するディスク209a,209bの負荷及び高速回転に耐えるだけの機械剛性を持つ。
【0026】
次に、上記モータ回転軸212と固定軸受部221との間、モータ回転軸212とスラスト板222との間には空気が充填され、モータ回転軸212と固定軸受部221との間には周方向にラジアル動圧隙間240が形成されており、固定軸受部221の内周面217には図示しない動圧溝が形成されている。モータ回転軸212は、その回転に伴い、ラジアル動圧隙間240にラジアル動圧が発生して固定軸受部221に対し非接触で回転する。ラジアル動圧隙間形成面をなすモータ回転軸212の外周面及び固定軸受部221の内周面は、図3のセラミック動圧軸受3と同様に構成されている(すなわち、本発明のセラミック動圧軸受の構成を有している)。なお、モータ回転軸212の軸端212aは球面ピボット形状になっており、スラスト方向の力をスラスト板222で支えている。
【0027】
ハードディスク装置200においては、ステータコア224はブラケット223に固定されている。そのステータコア224にはステータコイル225が巻回されている。モータの回転駆動力は、そのステータコイル225に電流を流すことにより励磁されたステータコア224がつくる回転磁界と、そのステータコア224の周囲を取り巻く多極着磁された駆動マグネット214とにより発生する。そのマグネット214はハブ211の内周に固着され、ハブ211とともにロータ210を構成する。なお、ハードディスク装置200においては外側の軸受部221側が固定、内側の主軸(回転軸)212側が回転となっていたが、図3を援用して説明すれば、ポリゴンミラー8を磁気ディスク408にて置き換えることにより、軸受部15側が回転となり、主軸14側が固定となるハードディスク装置構成も当然に可能である。
【0028】
この実施形態では、ラジアル動圧のみを発生させる態様なので、図5あるいは図8に示す電極35及び45に相当する電極を、ラジアル動圧隙間240を形成するモータ回転軸212の外周面及び固定軸受部221の内周面にそれぞれ形成すればよい。この場合、固定側となるのは固定軸受部221であるから、該側の電極に図7の外部電源43により電圧印加すればよい。
【0029】
なお、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることは言うまでもない。例えば、動圧発生用流体としては、空気以外の気体を用いてもよいし、気体に代えて油や水等の液体を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック動圧軸受の一構成例を示す断面模式図。
【図2】ラジアル動圧隙間形成面に形成される動圧溝及びスラスト動圧隙間形成面に形成される動圧溝の一例をそれぞれ示す説明図。
【図3】本発明のセラミック動圧軸受が使用されたポリゴンスキャナ用モータユニットの一例を示す正面断面図。
【図4】図3の要部をなすセラミック動圧軸受の正面断面図及び分解斜視図。
【図5】第二部材側浮上用電極、スラスト板側浮上用電極、第二部材側ラジアル反発用電極及び第一部材側ラジアル反発用電極の形成形態の一例を示す模式図。
【図6】第二部材側浮上用電極及びスラスト板側浮上用電極を電極セグメントとして形成する実施形態を示す模式図。
【図7】図6の電極セグメントへの電圧印加回路の一例を示す図。
【図8】第二部材側ラジアル反発用電極及び第一部材側ラジアル反発用電極を電極セグメントとして形成する実施形態を示す模式図。
【図9】本発明のセラミック動圧軸受を用いたハードディスク装置の一例を示す正面断面図。
【符号の説明】
1 ポリゴンスキャナ
3,251 セラミック動圧軸受
14,212 主軸
15,221 軸受部
15a 挿通孔
17,240 ラジアル動圧隙間
18 スラスト動圧隙間
21,23 スラスト板
M 動圧隙間形成面
M1,M2 ラジアル動圧隙間形成面
M3〜M6 スラスト動圧隙間形成面
30 第二部材側浮上用電極
40 スラスト板側浮上用電極
43 外部電源
35 第二部材側ラジアル反発用電極
45 第一部材側ラジアル反発用電極

Claims (12)

  1. 外周面を有するセラミック製の第一部材と、挿通孔を有したセラミック製の第二部材とを有し、前記第二部材の前記挿通孔に前記第一部材が上下方向を向いた軸線周りに相対回転可能に挿通されるとともに、その回転軸線方向における前記第二部材の少なくとも下側の端面に対向する形で配置されるスラスト板を有し、前記第二部材の端面と、これに対向する前記スラスト板の対向面とをそれぞれスラスト動圧隙間形成面として、それらスラスト動圧隙間形成面の間にスラスト動圧隙間が形成されてなり、さらに、
    前記第二部材側のスラスト動圧隙間形成面に第二部材側浮上用電極が、前記スラスト板側のスラスト動圧隙間形成面にスラスト板側浮上用電極が、それぞれ形成され、それら第二部材側浮上用電極とスラスト板側浮上用電極との間に静電気反発力を作用させることにより、前記第二部材を前記スラスト板の上方に浮上させるようにしたことを特徴とするセラミック動圧軸受。
  2. 前記スラスト板側浮上用電極及び前記第二部材側浮上用電極をそれぞれ、前記回転軸線周りに配列する互いに絶縁された複数個の電極部セグメントとして形成し、前記スラスト板側については、それら複数個の電極部セグメントを外部電源により交互に極性が反転する形で電圧印加し、他方、前記第二部材側の電極部セグメントには外部電源による電圧印加を行なわないようにした請求項1記載のセラミック動圧軸受。
  3. 外周面を有するセラミック製の第一部材と、挿通孔を有したセラミック製の第二部材とを有し、前記第二部材の前記挿通孔に前記第一部材が軸線周りに相対回転可能に挿通されるとともに、前記第二部材の挿通孔内面と、これに挿通される前記第一部材の外周面とをそれぞれラジアル動圧隙間形成面として、それらラジアル動圧隙間形成面の間にラジアル動圧隙間が形成されてなり、
    前記第二部材側のラジアル動圧隙間形成面に第二部材側ラジアル反発用電極が、前記第一部材側のラジアル動圧隙間形成面に第一部材側ラジアル反発用電極が、それぞれ形成され、それら第二部材側ラジアル反発用電極と第一部材側ラジアル反発用電極との間に静電気反発力を作用させることにより、前記第二部材と前記第一部材とをラジアル方向に反発させるようにしたことを特徴とするセラミック動圧軸受。
  4. 前記第二部材側ラジアル反発用電極及び前記第一部材側ラジアル反発用電極をそれぞれ、前記回転軸線周りに配列する互いに絶縁された複数個の電極部セグメントとして形成し、前記第一部材と前記第二部材との一方を回転側、他方を固定側として、固定側となるものについては、それら複数個の電極部セグメントを外部電源により交互に極性が反転する形で電圧印加し、他方、回転側となるものの電極部セグメントには外部電源による電圧印加を行なわないようにした請求項3記載のセラミック動圧軸受。
  5. ハードディスク装置のハードディスク回転主軸部分の軸受として使用される請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセラミック動圧軸受。
  6. ポリゴンスキャナのポリゴンミラー回転主軸部分の軸受として使用される請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセラミック動圧軸受。
  7. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセラミック動圧軸受をモータ回転出力部の軸受として用いたことを特徴とする軸受付きモータ。
  8. ハードディスク装置のハードディスク回転駆動部に使用される請求項7記載の軸受付きモータ。
  9. ポリゴンスキャナのポリゴンミラー駆動部に使用される請求項7記載の軸受付きモータ。
  10. 最大回転数が8000rpm以上の高速回転用モータである請求項7ないし9のいずれか1項に記載の軸受付きモータ。
  11. 請求項8又は10に記載の軸受付きモータと、その軸受付きモータにより回転駆動されるハードディスクとを備えたことを特徴とするハードディスク装置。
  12. 請求項9又は10に記載の軸受付きモータと、その軸受付きモータにより回転駆動されるポリゴンミラーとを備えたことを特徴とするポリゴンスキャナ。
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