JP3642577B2 - 紙幣鑑別装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、紙幣鑑別技術、特に光学的検出手段により紙幣の真偽判定を行なう際に、光学的検出手段の感度及び特性のばらつきを補正して紙幣の真偽を正確に鑑別する紙幣鑑別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ホトカプラ等の光学的検出手段を使用して紙幣に対する反射光量又は透過光量を測定し、紙幣の寸法及び印刷状態を検出して紙幣の真偽を判定する紙幣鑑別装置は、従来から自動販売機、券売機、自動預金装置(キャッシュディスペンサ)等種々の分野で使用されている。
これらの紙幣鑑別装置は、ホトカプラの電気的特性の個体差(ばらつき)や使用環境(気温、湿度等)の相違等により紙幣の寸法及び印刷状態の検出感度が異なるため、ホトカプラの光センサ部に可変抵抗(例えばボリューム)等を設けて検出感度の校正を行なっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の紙幣鑑別装置に設けられたホトカプラの光センサ部の検出感度を校正する際に、光センサ校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣をホトカプラの発光部により照射し、基準紙幣の光強度をホトカプラの光センサ部により検出し、次に光センサ部の検出出力が所定の範囲内に収まるように光センサ部の可変抵抗の抵抗値を調整する。従来では、抵抗値の調整に必要な一連の過程を全て作業者の手作業により行なうため、調整作業が煩雑で多大な調整時間を必要とする欠点があった。また、紙幣鑑別装置に可変抵抗を必要とするので、部品点数が多くなる欠点があった。更に、ホトカプラの光センサ部は、周囲温度の変化及び経時変化により検出感度が変動するため、紙幣の寸法及び印刷状態を正確に検出できず、紙幣の真偽を良好に判別できない欠点があった。
【0004】
そこで、この発明は、光センサの検出感度の調整が簡易でかつ周囲温度の変化及び光センサの経時変化に対して紙幣の真偽を良好に判別できる紙幣鑑別装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明による紙幣鑑別装置は、光センサ校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣又は通常の紙幣に光を照射する発光素子(1)と、発光素子(1)により照射された基準紙幣又は通常の紙幣の光強度を検出して検出信号を発生する光センサ(2)と、光センサ(2)の検出信号を処理して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する鑑別制御回路(3)と、校正モードと鑑別モードとの間で鑑別制御回路(3)を切り替える動作モード設定手段(4)とを備えている。この発明による第1の紙幣鑑別装置では、鑑別制御回路(3)は、校正モードのときに光センサ(2)から送出された基準紙幣の校正用基準光強度(DX)を記憶する第1の記憶手段(3d)と、基準紙幣の記憶基準光強度(DR)を予め記憶する基準紙幣基準値記憶手段(3e)と、第1の記憶手段(3d)に記憶された校正用基準光強度(DX)と基準紙幣基準値記憶手段(3e)に記憶された基準紙幣の記憶基準光強度(DR)との比(α)として感度補正率(α=DX/DR)を演算する第1の演算手段(3f)と、鑑別モードのときに光センサ(2)により検出された通常の紙幣の被鑑別光強度(d)を記憶する第4の記憶手段(3j)と、光センサにより検出されて第4の記憶手段(3j)に記憶された被鑑別光強度(d)と感度補正率(α)とを乗じて補正値(D=α・d)を得る補正値演算手段(3k)と、通常紙幣基準値記憶手段(3l)に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準値(dR)と補正値(D=α・d)とを比較して補正演算値(γ)を演算する第3の演算手段(3m)と、補正演算値(γ)が所定の範囲であるか否かを判別して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する判定手段(3n)とを備えている。
【0006】
この発明による第2の紙幣鑑別装置では、鑑別制御回路(3)は、校正モードのときに、光センサ(2)により検出された基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度(DN)を記憶する第2の記憶手段(5b)と、鑑別モードで通常の紙幣がないときに光センサ(2)から送出された鑑別用無紙幣光強度(DM)を記憶する第3の記憶手段(3g)と、第2の記憶手段(5b)に記憶された校正用無紙幣光強度(DN)と第3の記憶手段(3g)に記憶された鑑別用無紙幣光強度(DM)との比(β)として特性変化率(β=DM/DN)を演算する第2の演算手段(3h)と、鑑別モードのときに通常の紙幣の被鑑別光強度(d)を記憶する第4の記憶手段(3j)と、被鑑別光強度(d)及び特性変化率(β)を乗じて補正値(D=β・d)を得る補正値演算手段(3k)と、通常紙幣基準値記憶手段(3l)に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準値(dR)と補正値(D=β・d)とを比較して補正演算値(γ)を演算する第3の演算手段(3m)と、補正演算値(γ)が所定の範囲であるか否かを判別して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する判定手段(3n)とを備えている。
【0007】
この発明による第3の紙幣鑑別装置では、鑑別制御回路(3)は、校正モードのときに光センサ(2)から送出された基準紙幣の校正用基準光強度(DX)を記憶する第1の記憶手段(3d)と、基準紙幣の記憶基準光強度(DR)を予め記憶する基準紙幣基準値記憶手段(3e)と、第1の記憶手段(3d)に記憶された校正用基準光強度(DX)と基準紙幣基準値記憶手段(3e)に記憶された基準紙幣の記憶基準光強度(DR)との比(α)として感度補正率(α=DX/DR)を演算する第1の演算手段(3f)と、校正モードのときに、光センサ(2)により検出された基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度(DN)を記憶する第2の記憶手段(5b)と、鑑別モードで通常の紙幣がないときに光センサ(2)から送出された鑑別用無紙幣光強度(DM)を記憶する第3の記憶手段(3g)と、第2の記憶手段(5b)に記憶された校正用無紙幣光強度(DN)と第3の記憶手段(3g)に記憶された鑑別用無紙幣光強度(DM)との比(β)として特性変化率として(β=DM/DN)を演算する第2の演算手段(3h)と、鑑別モードのときに光センサ(2)により検出された通常の紙幣の被鑑別光強度(d)を記憶する第4の記憶手段(3j)と、感度補正率(α)、特性変化率(β)及び被鑑別光強度(d)を乗じて補正値(D=α・β・d)を得る補正値演算手段(3k)と、通常紙幣基準値記憶手段(3l)に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準値(dR)と補正値(D=α・β・d)とを比較して補正演算値(γ)を演算する第3の演算手段(3m)と、補正演算値(γ)が所定の範囲であるか否かを判別して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する判定手段(3n)とを備えている。
【0008】
【作用】
基準紙幣の校正用基準光強度(DX)と校正用イメージパターンが印刷された基準紙幣の記憶基準光強度(DR)との比(α)を感度補正率(α=DX/DR)として求めると、光センサ(2)の検出感度特性の個体差(ばらつき)の補正率が算出される。その後、通常の紙幣に対する被鑑別光強度(d)を検出して、感度補正率(α)と被鑑別光強度(d)とを乗じて補正値(D=α・d)を演算し、通常の紙幣の記憶基準値(dR)と各補正値(D)とを比較して各補正演算値(γ)を演算し、各補正演算値(γ)が所定の範囲内であるときに通常の紙幣を真紙幣と判断するので、光センサ(2)の検出感度特性のばらつきを補正することができる。
【0009】
また、通常の紙幣がないときの鑑別用無紙幣光強度(DM)と基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度(DN)との比(β)として特性変化率(β=DM/DN)を求めると、光センサ(2)の周囲温度の変化及び経時変化に対する光センサ(2)の変化率が算出される。その後、通常の紙幣に対する被鑑別光強度(d)を検出し、特性変化率(β)と被鑑別光強度(d)とを乗じて補正値(D=β・d)を演算し、通常の紙幣の記憶基準値(dR)と各補正値(D)とを比較して各補正演算値(γ)を演算し、各補正演算値(γ)が所定の範囲内であるときに通常の紙幣を真紙幣と判断するので、周囲温度の変化及び経時変化に対する光センサ(2)の特性変化率を補正することができる。
【0010】
更に、感度補正率(α)及び特性変化率(β)を求めると、光センサ(2)の検出感度特性の個体差(ばらつき)の感度補正率並びに光センサ(2)の周囲温度の変化及び経時変化に対する光センサ(2)の特性変化率が算出される。その後、通常の紙幣に対する被鑑別光強度(d)を検出し、感度補正率(α)、特性変化率(β)及び被鑑別光強度(d)を乗じて補正値(D=α・β・d)を演算し、通常の紙幣の記憶基準値(dR)と各補正値(D)とを比較して各補正演算値(γ)を演算し、各補正演算値(γ)が所定の範囲内であるときに通常の紙幣を真紙幣と判断するので、光センサ(2)の検出感度特性のばらつき並びに周囲温度の変化及び経時変化に対する光センサ(2)の特性変化率を補正することができる。従って、通常の紙幣の真偽を判定する際に、光センサ(2)の検出感度の調整を簡易化することができかつ周囲温度の変化及び経時変化に対して良好に紙幣の真偽を判別できる。
【0011】
【実施例】
以下、この発明による紙幣鑑別装置の実施例を図1〜図4について説明する。
この発明による紙幣鑑別装置は、図1に示すように、校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣又は通常の紙幣に光を照射する発光素子としての発光ダイオード(LED)1と、発光ダイオード1により照射された基準紙幣又は通常の紙幣の光強度を検出して検出信号を発生する光センサ2と、光センサ2の検出信号を処理して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する鑑別制御回路3と、校正モード及び通常の紙幣の鑑別モードとの間で鑑別制御回路3の動作モードを切替可能な動作モード設定手段4とを備えている。紙幣の寸法及び印刷状態を検出するため、発光ダイオード1及び光センサ2は、各々検出エリア内の異なる箇所に複数組で通常設けられる。光センサ2には通常フォトダイオード等の光検出半導体素子が使用され、自動利得制御回路(AGC回路)8を有する増幅器7に接続される。自動利得制御回路8は増幅器7の出力の一部を入力側へ帰還させることにより、光センサ2の検出信号の大きさに応じて増幅器7の利得を自動的に制御する。
【0012】
増幅器7には、アナログ−ディジタル変換器(A/Dコンバータ)9が接続され、増幅器7の出力のアナログ量をディジタル量に変換する。鑑別制御回路3に設けられた入力端子30〜33には、それぞれ入口センサ6、アナログ−ディジタル変換器9(変換出力)、動作モード設定手段4及びスタックセンサ14が接続される。鑑別制御回路3に設けられた入出力兼用端子34には、双方向性配線16を介して不揮発性記憶素子5が接続され、出力端子35〜39には、それぞれ発光ダイオード1、搬送モータ制御回路10、スタックモータ制御回路12、クレジット出力手段15及びアナログ−ディジタル変換器9(制御入力)が接続される。紙幣挿入口で基準紙幣又は通常の紙幣の有無を検出する入口センサ6には通常赤外線フォトカプラが使用され、動作モード設定手段4には、例えばディップスイッチ又は外部インターフェイス回路等が使用される。不揮発性記憶素子5には、電気的手段により信号の消去及び書き込みが可能な不揮発性記憶素子であり、信号を記憶した後に電源を切断しても記憶した信号を保持し続ける機能を有する例えばE2PROM(エレクトリカリイレーサブルプログラマブルリードオンリーメモリ)が使用される。
【0013】
搬送モータ制御回路10及びスタックモータ制御回路12は、鑑別制御回路3の出力信号に応じてそれぞれ紙幣搬送手段としての搬送モータ11及びスタックモータ13の正反転制御信号を発生する。スタックセンサ14は、紙幣を収納するスタッカに真紙幣が収納されたか否かを検出する。クレジット出力手段15には通常プリンタ又は液晶ディスプレイが使用され、被鑑別紙幣が真紙幣であるときに、その紙幣の金種等のデータをプリンタの記録紙に印字又は液晶ディスプレイ上に表示する。双方向性配線16は所謂双方向性バスであり、不揮発性記憶素子5及び鑑別制御回路3間の信号の授受を単一の配線で行なう。また、特に図示しないが、鑑別制御回路3は光センサ2の検出信号のディジタル化信号を記憶可能な複数の記憶手段としてのRAM(ランダムアクセスメモリ)と、鑑別制御回路3の動作シーケンスを記憶する複数の演算手段及び判定手段3nとしてのPROM(プログラマブルリードオンリーメモリ)とを備えている。鑑別制御回路3は例えばワンチップマイクロコンピュータ又は複数のIC(集積回路)を備えたディスクリート回路として構成することができる。
【0014】
図2に示すように、A/Dコンバータ9に接続された動作モード切替手段3cと、動作モード切替手段3cの校正モード端子3aに接続されかつ基準紙幣の校正用基準光強度DXを記憶する第1の記憶手段3dと、基準紙幣の記憶基準光強度DRを記憶する基準紙幣基準値記憶手段3eと、第1の記憶手段3d及び基準紙幣基準値記憶手段3eに接続されかつ基準紙幣の校正用基準光強度DXを演算する第1の演算手段3fと、いずれも動作モード切替手段3cの鑑別モード端子3bに接続されかつそれぞれ通常の紙幣がないときの鑑別用無紙幣光強度DMを記憶する第3の記憶手段3g及び通常の紙幣に対する被鑑別光強度dを記憶する第4の記憶手段3jと、特性変化率βを演算する第2の演算手段3hと、第2の演算手段3hが演算した特性変化率βを記憶する第2の比較値記憶手段3iと、補正値演算手段3kと、通常紙幣基準値記憶手段3lと、第3の演算手段3mと、判定手段3nと、周辺装置制御回路3oとがプログラム制御により鑑別制御回路3内に形成される。不揮発性記憶素子5は、第1の演算手段3fで演算された感度補正率α=DX/DRを第1の比較値として記憶する第1の比較値記憶手段5aと、動作モード切替手段3cの校正モード端子3aに接続されかつ光センサ2により検出された基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度DNを記憶する第2の記憶手段5bとを備えている。
【0015】
動作モード切替手段3cは、動作モード設定手段4の動作モード設定信号により校正モード端子3aと通常の鑑別モード端子3bとに鑑別制御回路3の動作モードを切り替える。第1の記憶手段3dは、動作モード切替手段3cが校正モード端子3aのとき、基準紙幣の校正用基準光強度DXの検出信号を記憶する。第1の演算手段3fは、第1の記憶手段3dに記憶された検出信号DXと製造時等に予め基準紙幣基準値記憶手段3eに記憶された基準紙幣の記憶基準光強度DRとの比率である感度補正率α=DX/DRを計算する。第3の記憶手段3gは、動作モード切替手段3cが通常の紙幣鑑別モード端子3bのとき、光センサ2が検出した通常の紙幣がないときの鑑別用無紙幣光強度DMを記憶する。第2の演算手段3hは、不揮発性記憶素子5内の第2の記憶手段5bに記憶された校正用無紙幣光強度DNと第3の記憶手段3gに記憶された鑑別用無紙幣光強度DMとの比率DM/DNを特性変化率βとして計算する。
【0016】
第2の比較値記憶手段3iは、特性変化率βである比率DM/DNを記憶する。補正値演算手段3kは、第4の記憶手段3jに記憶された被鑑別光強度dに第1の比較値記憶手段5aに記憶された感度補正率α=DX/DR及び第2の比較値記憶手段3iに記憶された特性変化率β=DM/DNを各々乗じて補正値Dを得る。第3の演算手段3mは、予め通常紙幣基準値記憶手段3lに記憶された通常の紙幣の記憶基準値dRと補正値演算手段3kにより演算された補正値Dとを比較して補正演算値(変化値)γを演算する。判定手段3nは、補正演算値γが所定の範囲であるか否かを判別して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する。基準紙幣基準値記憶手段3e及び通常紙幣基準値記憶手段3lには、ROM(リードオンリーメモリ)等の読出し専用の記憶素子を用いるとよい。
【0017】
周辺装置制御回路3oの各出力端子には、発光ダイオード1、アナログ−ディジタル変換器9、搬送モータ制御回路10及びスタックモータ制御回路12が接続され、周辺装置制御回路3oの入力端子には、入口センサ6が接続される。判定手段3nの各出力端子には、搬送モータ制御回路10、スタックモータ制御回路12及びクレジット出力手段15が接続される。
【0018】
上記の構成において、図1及び図2に示す紙幣鑑別装置の鑑別制御回路3は図3及び図4に示すフローチャートの動作シーケンスに従って作動される。
校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣を用いて光センサ2の検出感度を校正する場合、図3に示すように、ステップ50のスタートからステップ51に進み、鑑別制御回路3は動作モード設定手段4が校正モードに設定されたか否か判断する。鑑別制御回路3内の動作モード切替手段3cが校正モード端子3a側に切り替えられると、動作モード設定手段4は校正モードに設定される。動作モード設定手段4が校正モードに設定されず、鑑別モード端子3b側に保持されると、ステップ51に戻る。ステップ52に進み、紙幣挿入口に基準紙幣が挿入されたか否かを入口センサ6により検出し、入口センサ6が基準紙幣を検出しないときステップ52に戻り、入口センサ6が基準紙幣を検出したとき、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oから搬送モータ制御回路10へ出力が送出され、ステップ53に進む。ステップ53では、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11へ正転信号を送出し、搬送モータ11を正転駆動させて基準紙幣を搬送しステップ54に進む。ステップ54では、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oは発光ダイオード1及びアナログ−ディジタル変換器9へ出力を送出し、発光ダイオード1及びアナログ−ディジタル変換器9をオン状態にする。続いて、ステップ55に進み、鑑別制御回路3は光センサ2が基準紙幣を検出したか否か判断し、光センサ2が基準紙幣を検出したとき、周辺装置制御回路3oから搬送モータ制御回路10への出力が停止されステップ56に進む。光センサ2が基準紙幣を検出しないときはステップ53に戻る。ステップ56では、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11への正転信号の送出を停止し、搬送モータ11の駆動を停止させて基準紙幣の搬送を一時停止しステップ57へ進む。
【0019】
ステップ57では、基準紙幣の校正用基準光強度DXを光センサ2により検出し、光センサ2の検出信号は鑑別制御回路3内の第1の記憶手段3dに記憶される。続いて、ステップ58に進み、鑑別制御回路3内の基準紙幣基準値記憶手段3eに予め記憶された基準紙幣の記憶基準光強度DRを読出し、ステップ59に進む。ステップ59では、第1の記憶手段3dから校正用基準光強度DXが読出され、校正用基準光強度DXと基準紙幣の記憶基準光強度DRとの感度補正率α=DX/DRが鑑別制御回路3内の第1の演算手段3fにより計算され、その後、感度補正率αは、ステップ60で第1の比較値として不揮発性記憶素子5内の第1の比較値記憶手段5aに記憶される。続いて、ステップ61に進み、鑑別制御回路3は全ての光センサ2について感度補正率αを算出して、全光センサ2の出力に対する感度補正率αの算出が完了したか否か判断し、全光センサ2に対する感度補正率αの算出が完了したときステップ62に進み、完了しないときはステップ57に戻る。ステップ62では、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oは搬送モータ制御回路10へ出力を送出し、このとき、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11を逆転駆動させて基準紙幣を光センサ2の検出エリア外に搬送する。ステップ63では、鑑別制御回路3は基準紙幣が全ての光センサ2の検出エリアから外れたか否か判断する。基準紙幣が全光センサ2の検出エリアから外れていないときステップ62に戻り、基準紙幣が全光センサ2の検出エリアから外れたときステップ64に進む。ステップ64では、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oから搬送モータ制御回路10への出力が停止されるので、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11への逆転信号の送出を停止し、搬送モータ11の作動を停止させて基準紙幣の搬送を一時停止しステップ65へ進む。
【0020】
ステップ65では、光センサ2が検出した基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度DNの検出信号は、ステップ66で不揮発性記憶素子5内の第2の記憶手段5bに記憶される。その後、ステップ67に進み、鑑別制御回路3は全光センサ2の校正用無紙幣光強度DNの記憶が完了したか否か判断する。全光センサ2の校正用無紙幣光強度DNの記憶が完了したときステップ68に進み、完了しないときステップ65に戻る。ステップ68では、周辺装置制御回路3oは搬送モータ制御回路10へ出力を送出し、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11へ逆転信号を送出するので、搬送モータ11は逆転駆動され基準紙幣を紙幣挿入口へ排出する。続いて、ステップ69に進み、入口センサ6の検出出力の有無により鑑別制御回路3は基準紙幣が紙幣挿入口へ排出されたか否かを判断する。基準紙幣が紙幣挿入口へ排出されないときステップ68に戻り、排出されたときステップ70に進む。ステップ70では、周辺装置制御回路3oは発光ダイオード1及びアナログ−ディジタル変換器9への出力の送出を停止し、発光ダイオード1及びアナログ−ディジタル変換器9をオフ状態にする。その後、ステップ71に進み、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oは搬送モータ制御回路10への出力の送出を停止する。このとき、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11への逆転信号の送出を停止し、搬送モータ11を停止させる。更に、ステップ72に進み、鑑別制御回路3内の動作モード切替手段3cは鑑別モード端子3b側に切り替えられ、動作モード設定手段4の校正モードの設定が解除された後、ステップ73に進み、基準紙幣に対する光センサ2の検出感度の校正作業が終了する。
【0021】
次に、通常の紙幣の鑑別を行なう場合、図4に示すように、ステップ80のスタートからステップ81に進み、鑑別制御回路3は入口センサ6が通常の紙幣を検出したか否か判断する。入口センサ6が通常の紙幣を検出したときステップ82に進み、検出しないときはステップ81に戻る。ステップ82では、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oは発光ダイオード1及びアナログ−ディジタル変換器9へ出力を送出し発光ダイオード1及びアナログ−ディジタル変換器9をオン状態にする。その後、ステップ83に進み、鑑別制御回路3内の動作モード切替手段3cが通常の鑑別モード端子3b側に切り替えられているので、通常の紙幣がないときの鑑別用無紙幣光強度DMが光センサ2により検出され、光センサ2の検出信号は鑑別制御回路3内の第3の記憶手段3gに鑑別用無紙幣光強度DMとして記憶される。続いてステップ84に進み、不揮発性記憶素子5内の第2の記憶手段5bに記憶された校正用無紙幣光強度DNを読出した後、第3の記憶手段3gから鑑別用無紙幣光強度DMを読出して、ステップ85に進み、鑑別用無紙幣光強度DMと校正用無紙幣光強度DNとの比率β=DM/DNが鑑別制御回路3内の第2の演算手段3hにより計算される。その後、ステップ86に進み、鑑別制御回路3内の第2の比較値記憶手段3iに比率β=DM/DNが特性変化率βとして記憶され、ステップ87に進む。
【0022】
ステップ87では、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oから搬送モータ制御回路10へ出力が送出された後、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11へ正転信号を送出し、搬送モータ11を正転駆動させて通常の紙幣を搬送しステップ88に進む。ステップ88では、鑑別制御回路3は光センサ2が通常の紙幣を検出したか否か判断し、光センサ2が通常の紙幣を検出したとき、周辺装置制御回路3oから搬送モータ制御回路10への出力が停止されステップ89に進む。光センサ2が通常の紙幣を検出しないときステップ88に戻る。ステップ89では、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11への正転信号の送出を停止し、搬送モータ11を停止させて通常の紙幣の搬送を一時停止しステップ90へ進む。
【0023】
ステップ90では、光センサ2は通常の紙幣の被鑑別光強度dを検出し、光センサ2の検出信号は鑑別制御回路3内の第4の記憶手段3jに記憶される。続いて、ステップ91に進み、不揮発性記憶素子5内の第1の比較値記憶手段5aに記憶された感度補正率αを読出した後、ステップ92に進み、鑑別制御回路3内の第2の比較値記憶手段3iに記憶された特性変化率βを読出す。その後、ステップ93に進み、第4の記憶手段3jから検出信号dを読出すと共に、感度補正率α、特性変化率β及び検出信号dとの積が補正値Dとして鑑別制御回路3内の補正値演算手段3kにより計算され、ステップ94に進む。
【0024】
ステップ94では、鑑別制御回路3は、予め通常紙幣基準値記憶手段3lに記憶された通常の紙幣の記憶基準値dRを第3の演算手段3mにより補正値Dと比較して補正演算値γを演算し、補正演算値γが所定の領域内であるか否かを判断する。補正演算値γが所定の領域内であるとき、通常の紙幣を真紙幣と判断し、ステップ95に進み、鑑別制御回路3内の判定手段3nよりクレジット出力手段15へクレジット信号を送出する。続いて、ステップ96へ進み、鑑別制御回路3内の判定手段3nより搬送モータ制御回路10へ真紙幣判定出力が送出された後、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11へ正転信号を送出し、搬送モータ11を正転駆動させて真紙幣を搬送しステップ97に進む。ステップ97では、鑑別制御回路3内の判定手段3nよりスタックモータ制御回路12へ真紙幣判定出力を送出した後、スタックモータ制御回路12はスタックモータ13へ作動信号を送出し、スタックモータ13を駆動させて真紙幣をスタッカ(紙幣収納箱)へ搬送しステップ98に進む。ステップ98では、鑑別制御回路3はスタックセンサ14の紙幣検出出力の有無によりスタッカに真紙幣が収納されたか否かを判断する。スタッカに真紙幣が収納されたときステップ99に進み、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oからスタックモータ制御回路12への出力の送出を停止する。このとき、スタックモータ制御回路12はスタックモータ13への作動信号の送出を停止してスタックモータ13を停止させる。スタッカに真紙幣が収納されないとき、ステップ97に戻る。スタックモータ制御回路12への出力の送出を停止して、ステップ99から102に進み、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oは発光ダイオード1及びアナログ−ディジタル変換器9への出力の送出を停止し、発光ダイオード1及びアナログ−ディジタル変換器9をオフ状態にする。その後、ステップ103に進み、鑑別制御回路3内の周辺装置制御回路3oから搬送モータ制御回路10への出力の送出を停止し、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11への駆動信号の送出を停止して搬送モータ11を停止させた後、ステップ104へ進み、プロセスを終了する。
【0025】
ステップ94において、補正演算値γが所定の領域内でないとき、通常の紙幣を偽紙幣と判断して、ステップ100に進む。ステップ100では、鑑別制御回路3内の判定手段3nより搬送モータ制御回路10へ偽紙幣判定出力を送出した後、搬送モータ制御回路10は搬送モータ11へ逆転信号を送出し、搬送モータ11を逆転駆動させて偽紙幣を紙幣挿入口へ搬送しステップ101に進む。ステップ101では、鑑別制御回路3は入口センサ6の紙幣検出出力の有無により偽紙幣が返却されたか否かを判断する。偽紙幣が返却されたとき、ステップ102〜104の順に進み終了し、偽紙幣が返却されないときステップ100に戻る。
【0026】
上述の実施例では、ステップ59において光センサ2の検出感度特性のばらつきに対する感度補正率α=DX/DRを第1の比較値として算出し、ステップ85において光センサ2の周囲温度の変化及び経時変化に対する光センサ2の特性変化率を算出する。その後、ステップ93において通常の紙幣の被鑑別光強度dに感度補正率α及び特性変化率βの各々を乗じて補正値Dを算出する。そしてステップ94において補正値Dと通常の紙幣の記憶基準値dRとを比較して通常の紙幣の真偽を判別するので、光センサ2の検出感度特性のばらつき及び光センサ2の周囲温度の変化及び経時変化の影響を受けずに通常の紙幣の真偽を判別できる。また、光センサ2の検出感度調整用の可変抵抗が不要となるので、部品点数を削減することができ、光センサ2の検出感度の調整作業を簡略化することができ、製造コストを低減することが可能となる。更に、鑑別制御回路3により基準紙幣又は通常の紙幣の搬送制御を自動的に行なうので、調整者又は使用者は基準紙幣又は通常の紙幣を紙幣挿入口へ挿入するだけでよく、装置の調整作業又は紙幣鑑別作業が容易になる。
【0027】
この発明による紙幣鑑別装置は、下記(1)〜(3)に示す3通りの実施態様が考えられる。
この発明による紙幣鑑別装置の第一の実施態様では、まず、基準紙幣基準値記憶手段3e内に基準紙幣の記憶基準光強度DRを予め記憶すると共に、通常紙幣基準値記憶手段3l内に通常の紙幣の記憶基準光強度(DR)を予め記憶する。次に、校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣に対する校正用基準光強度DXを光センサ2により検出しかつ第1の記憶手段3dに記憶する。その後、校正用基準光強度DXと記憶基準光強度DRとの比率を第1の演算手段3fにて感度補正率α=DX/DRとして算出し、第1の比較値記憶手段5a内に記憶する。次に、通常の紙幣に対する被鑑別光強度dを光センサ2により検出しかつ第4の記憶手段3j内に記憶する。続いて、補正値演算手段3kにより被鑑別光強度dに感度補正率αを乗じて補正値Dを算出し、最後に、第3の演算手段3mにより通常紙幣基準値記憶手段3l内に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準光強度DRと補正値Dとを比較して補正演算値γを演算し、判定手段3n内で補正演算値γが所定の範囲内であるときに通常の紙幣を真紙幣と判断する。
この紙幣鑑別装置では、校正用基準光強度DXと予め記憶された基準紙幣の記憶基準光強度DRとの比率である感度補正率α=DX/DRを算出することにより、光センサ2の検出感度特性の個体差(ばらつき)の補正率が得られる。通常の紙幣の被鑑別光強度dに感度補正率αを乗じて補正値Dを算出し、通常の紙幣の記憶基準値dRと補正値Dとを比較して通常の紙幣の真偽を判別するので、光センサ2の検出感度特性のばらつきによる影響を受けずに通常の紙幣の真偽を判別できる。
【0028】
この発明による紙幣鑑別装置の第二の実施態様では、まず、校正モード時に、基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度DNを光センサ2により検出して、第2の記憶手段5bに記憶する。次に、鑑別モード時に、通常の紙幣がないときの鑑別用無紙幣光強度DMを光センサ2により検出して第3の記憶手段3g内に記憶する。続いて、第2の演算手段3hにより校正用無紙幣光強度DNと鑑別用無紙幣光強度DMとの比率として特性変化率βをDM/DNとして算出し、第2の比較値記憶手段3i内に記憶する。その後、光センサ2により通常の紙幣に対する被鑑別光強度dを検出し、被鑑別光強度dを第4の記憶手段3jに記憶する。更に、補正値演算手段3kにより被鑑別光強度dに特性変化率βを乗じて補正値Dを算出し、通常紙幣基準値記憶手段3l内に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準値dRと補正値Dとを比較して補正演算値γを演算し、最後に、判定手段3n内で補正演算値γが所定の範囲内であるときに通常の紙幣を真紙幣と判断する。
この紙幣鑑別装置では、校正用無紙幣光強度DNと鑑別用無紙幣光強度DMとの比率である特性変化率β=DM/DNを算出することにより、光センサ2の周囲温度の変化及び経時変化に対する光センサ2の特性変化率が得られる。その後、通常の紙幣の被鑑別光強度dに特性変化率βを乗じて補正値Dを算出し、補正値Dと通常の紙幣の記憶基準値dRとを比較して通常の紙幣の真偽を判別するので、光センサ2の周囲温度の変化及び経時変化の影響を受けずに通常の紙幣の真偽を判別できる。
【0029】
この発明による紙幣鑑別装置の第三の実施態様では、校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣に対する校正用基準光強度DXを光センサ2により検出しかつ第1の記憶手段3dに記憶する。その後、校正用基準光強度DXと記憶基準光強度DRとの比率を第1の演算手段3fにて感度補正率α=DX/DRとして算出し、第1の比較値記憶手段5a内に記憶する。また、校正モード時に、基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度DNを光センサ2により検出して、第2の記憶手段5bに記憶する。次に、鑑別モード時に、通常の紙幣がないときの鑑別用無紙幣光強度DMを光センサ2により検出して第3の記憶手段3g内に記憶する。続いて、第2の演算手段3hにより校正用無紙幣光強度DNと鑑別用無紙幣光強度DMとの比率として特性変化率βをDM/DNとして算出し、第2の比較値記憶手段3i内に記憶する。その後、通常の紙幣に対する被鑑別光強度dを光センサ2により検出しかつ第4の記憶手段3j内に記憶する。続いて、補正値演算手段3kにより被鑑別光強度dに感度補正率α及び特性変化率βとを各々を乗じて補正値Dを算出し、最後に、第3の演算手段3mにより通常紙幣基準値記憶手段3l内に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準光強度DRと補正値Dとを比較して補正演算値γを演算し、判定手段3n内で補正演算値γが所定の範囲内であるときに通常の紙幣を真紙幣と判断する。
この紙幣鑑別装置では、光センサ2の検出感度特性のばらつき(光センサ2の検出感度特性の個体差)に対する感度補正率α及び光センサ2の周囲温度の変化及び経時変化に対する光センサ2の特性変化率βが算出される。その後、通常の紙幣の被鑑別光強度dに感度補正率α及び特性変化率βの各々を乗じて補正値Dを算出し、補正値Dと通常の紙幣の記憶基準値dRとを比較して通常の紙幣の真偽を判別するので、光センサ2の検出感度特性のばらつきや光センサ2の周囲温度の変化及び経時変化の影響を受けずに通常の紙幣の真偽を判別できる。
【0030】
この発明の実施態様は前記の実施例に限定されず、更に種々の変更が可能である。例えば、不揮発性記憶素子5の第1の比較値記憶手段5a及び第2の記憶手段5bは鑑別制御回路3の内部に設けてもよい。また、自動利得制御回路8を有する増幅器7の代わりにそれぞれ利得(増幅度)の異なる複数の増幅器を並列に設けて光センサ2の光強度検出信号の大きさに応じて増幅器のレンジを切り替えてもよい。更に、不揮発性記憶素子5として使用したE2PROMの代わりに記憶された信号を紫外線照射により消去可能なEPROM(イレーサブルプログラマブルリードオンリーメモリ)を使用してもよい。
【0031】
【発明の効果】
上記のように、この発明では、光センサの検出感度調整用の可変抵抗が不要となるので、部品点数を削減することができ、光センサの検出感度の調整作業を簡略化することができる。また、光センサの検出感度特性の個体差(ばらつき)に対する感度補正率と光センサの周囲温度の変化及び経時変化に対する光センサの特性変化率とを算出し、通常の紙幣の光強度と光センサの感度補正率及び特性変化率とを演算して補正値を得るので、光センサの周囲温度の変化及び経時変化に対して正確に紙幣の寸法及び印刷状態を検出できる。このため、光センサの周囲温度の変化及び経時変化の影響を受けずに紙幣の真偽を良好に判別することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による紙幣鑑別装置の実施例を示す電気回路図
【図2】 図1に示す鑑別制御回路の内部を示すブロック図
【図3】 図1に示す紙幣鑑別装置の光センサ校正時の動作シーケンスを示すフローチャート
【図4】 図1に示す紙幣鑑別装置により通常の紙幣を鑑別する動作シーケンスを示すフローチャート
【符号の説明】
1..発光ダイオード(LED)、2..光センサ、3..鑑別制御回路、3d..第1の記憶手段、3f..第1の演算手段、3g..第3の記憶手段、3h..第2の演算手段、3i..第2の比較値記憶手段、3j..第4の記憶手段、3k..補正値記憶手段、3m..第3の演算手段、3n..判定手段、4..動作モード設定手段、5..不揮発性記憶素子(E2PROM)、5a..第1の比較値記憶手段、5b..第2の記憶手段、6..入口センサ、7..増幅器、8..自動利得制御回路(AGC回路)、9..アナログ−ディジタル変換器(A/D変換器)、10..搬送モータ制御回路、11..搬送モータ、12..スタックモータ制御回路、13..スタックモータ、14..スタックセンサ、15..クレジット出力手段、16..双方向性配線(双方向性バス)、30〜33..入力端子、34..入出力兼用端子、35〜39..出力端子、
Claims (3)
- 光センサ校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣又は通常の紙幣に光を照射する発光素子と、
発光素子により照射された基準紙幣又は通常の紙幣の光強度を検出して検出信号を発生する光センサと、
光センサの検出信号を処理して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する鑑別制御回路と、
校正モードと鑑別モードとの間で鑑別制御回路を切り替える動作モード設定手段とを備え、
鑑別制御回路は、校正モードのときに光センサから送出された基準紙幣の校正用基準光強度を記憶する第1の記憶手段と、基準紙幣の記憶基準光強度を予め記憶する基準紙幣基準値記憶手段と、第1の記憶手段に記憶された校正用基準光強度と基準紙幣基準値記憶手段に記憶された基準紙幣の記憶基準光強度との比として感度補正率を演算する第1の演算手段と、鑑別モードのときに光センサにより検出された通常の紙幣の被鑑別光強度を記憶する第4の記憶手段と、光センサから送出されて第4の記憶手段に記憶された被鑑別光強度と感度補正率とを乗じて補正値を得る補正値演算手段と、通常紙幣基準値記憶手段に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準値と補正値とを比較して補正演算値を演算する第3の演算手段と、補正演算値が所定の範囲であるか否かを判別して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する判定手段とを備えたことを特徴とする紙幣鑑別装置。 - 光センサ校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣又は通常の紙幣に光を照射する発光素子と、
発光素子により照射された基準紙幣又は通常の紙幣の光強度を検出して検出信号を発生する光センサと、
光センサの検出信号を処理して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する鑑別制御回路と、
校正モードと鑑別モードとの間で鑑別制御回路を切り替える動作モード設定手段とを備え、
鑑別制御回路は、校正モードのときに、光センサにより検出された基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度を記憶する第2の記憶手段と、鑑別モードで通常の紙幣がないときに光センサから送出された鑑別用無紙幣光強度を記憶する第3の記憶手段と、第2の記憶手段に記憶された校正用無紙幣光強度と第3の記憶手段に記憶された鑑別用無紙幣光強度との比として特性変化率を演算する第2の演算手段と、鑑別モードのときに通常の紙幣の被鑑別光強度を記憶する第4の記憶手段と、被鑑別光強度と特性変化率とを乗じて補正値を得る補正値演算手段と、通常紙幣基準値記憶手段に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準値と補正値とを比較して補正演算値を演算する第3の演算手段と、補正演算値が所定の範囲であるか否かを判別して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する判定手段とを備えたことを特徴とする紙幣鑑別装置。 - 光センサ校正用のイメージパターンが印刷された基準紙幣又は通常の紙幣に光を照射する発光素子と、
発光素子により照射された基準紙幣又は通常の紙幣の光強度を検出して検出信号を発生する光センサと、
光センサの検出信号を処理して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する鑑別制御回路と、
校正モードと鑑別モードとの間で鑑別制御回路を切り替える動作モード設定手段とを備え、
鑑別制御回路は、校正モードのときに光センサから送出された基準紙幣の校正用基準光強度を記憶する第1の記憶手段と、基準紙幣の記憶基準光強度を予め記憶する基準紙幣基準値記憶手段と、第1の記憶手段に記憶された校正用基準光強度と基準紙幣基準値記憶手段に記憶された基準紙幣の記憶基準光強度との比として感度補正率を演算する第1の演算手段と、校正モードのときに、光センサにより検出された基準紙幣がないときの校正用無紙幣光強度を記憶する第2の記憶手段と、鑑別モードで通常の紙幣がないときに光センサから送出された鑑別用無紙幣光強度を記憶する第3の記憶手段と、第2の記憶手段に記憶された校正用無紙幣光強度と第3の記憶手段に記憶された鑑別用無紙幣光強度との比として特性変化率を演算する第2の演算手段と、鑑別モードのときに光センサにより検出された通常の紙幣の被鑑別光強度を記憶する第4の記憶手段と、感度補正率、特性変化率及び被鑑別光強度を乗じて補正値を得る補正値演算手段と、通常紙幣基準値記憶手段に予め記憶された通常の紙幣の記憶基準値と補正値とを比較して補正演算値を演算する第3の演算手段と、補正演算値が所定の範囲であるか否かを判別して通常の紙幣の真偽判定出力を発生する判定手段とを備えたことを特徴とする紙幣鑑別装置。
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