JP3642506B2 - 押釦スイッチ構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機、自動車電話機等の移動体通信機器、家庭用電話機、電子手帳、計測機器類、車載用スイッチ、リモコン、計算機あるいはパーソナルコンピュータのデータ入力装置やスイッチ装置等に部品として用いられる押釦スイッチ構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の携帯電話の普及に伴い、そのデザインや色調には様々なものが用いられるようになり、特にメタリック色調が好評である。また、携帯電話の殆どが、その使用態様から、照光性(文字照光、ボタン照光)も要求される。
メタリック色調を出すには、雲母、金属、酸化チタン等の粉体を樹脂中、塗料中、インキ中に配合することによって行われているが、いずれもメタリック色調のトーンが金属に類似したものになり難い。
メタリック色調を出すために、押釦スイッチ部材のキートップに直接金属蒸着を施すことも試みられている。しかし、キートップ成形後に蒸着処理を施すことからバッチ式処理となる上に、蒸着膜を保護するコーティングが更に必要になるなど、コストアップに繋がる要因が多い。
更に、導電性(108 Ωcm以下)を有しているものが操作部表面に存在すると、静電気印加試験において携帯用無線機器としてパスしない(家庭用・軽工業環境機器規格:EN50082−1/1997)という不都合もあった。
【0003】
また、無線機器において、電磁波の漏れが周辺機器に悪影響を与えることは古くから知られており、近年は人体への危険性も一部に報告されている。EMI(磁界・電界シールド)対策のために、無線機器のケースに導電性を付与したり、回路基板又は基板上面の機構部品の一部に導電性を付与することにより対応する例もあるが、押釦スイッチ部は無防備に近い状態であった。
すなわち、無線機器のケースを金属等の導電部材にするとか、ケース内面に導電性の塗料を施すものでは、押釦スイッチ部分はシールドされない。押釦スイッチ部材の接点部が対向する回路基板の上面、特に対向電極以外の場所に導電部を形成するものでは、回路基板上の電極・電気部品等が邪魔になり、ごく一部分にしかシールドのための導電部が形成されないため、シールド対策としては不充分である。
携帯電話を取り巻く環境は、より周波数の高い領域を使うようになってきており、また、アナログからデジタルへの移行も加速している。
デジタル方式一つとってもPDC(800MHz〜1.5GHz)→TDMA→CDMA・One(1.5GHz)→CDMA・Wide band (1.5GHz以上)方式への移行が計画されており、益々電磁波シールドの必要性は高まりつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の如き従来技術の欠点を解消し、照光式でかつメタリック色調を有し、同時にEMI(磁界・電界)シールド機能を有し、ESD(静電気破壊)対策が取られている押釦スイッチ構造体を安価で容易に提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するために、本発明は、キートップ部である複数の突起部を有する押釦スイッチ構造体において、透明フィルムの裏面側に遮光性インキにより文字パターンが印刷されており、その下方全面に蒸着膜を施した蒸着フィルムが接着されており、更にその下方に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂(以下、成形樹脂という)からなる押釦スイッチ部材が形成される。また、前記の印刷が施された透明フィルムと前記蒸着フィルムとの間に、透光性着色層を設ける。この場合、前記蒸着フィルムの蒸着層の厚みが80〜5000Åであることが好ましい。更に、前記蒸着フィルムの蒸着層の電気導電率が101Ωcm以下であり、EMI(磁界・電界シールド)機能を有することが好ましい。前記蒸着フィルムの蒸着層が透明フィルムの表面側に露出せず、蒸着層が保護されているとともに、ESD(静電気破壊)対策が取られていることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明者は、照光性メタリック色調の押釦スイッチをより安定的に、より確実に得るために、金属蒸着膜を透光層として利用することが効果的であることを見いだした。
本発明は、透明フィルムに文字パターン等を印刷すると共に、金属を蒸着したフィルムを貼り合わせて成形フィルム原反とし、その成形フィルム原反を成形樹脂と共に一体化成形することを基本としている。
透明フィルムとしては、熱可塑性透明フィルム、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリカーボネート(PC)等が使用できる。
透明フィルムの膜厚としては、PETで8〜300μm、ETFEで20〜500μm、FEPで10〜400μm、PCで30〜400μmが適当である。膜厚がそれぞれの数値下限に満たないと、金型より絞り加工品を離型するときに破れが生じ、型より取り出しができないばかりか、成型時の形状を保持できない。それぞれの数値上限を超えると、形状の再現性が乏しく、更に押釦操作時にフィルムがたわみ難い。
印刷により、押釦スイッチ構造体として必要な文字パターン等を形成する。また、下方に形成するメタリック色調の不要部分を隠す役割もさせる。印刷は単色でもよく、また、多色としても差し支えない。多色の場合には、その一部は、遮光性インキではなく透光性のインキでもかまわない。また、印刷した文字パターンの上に、透光性着色層を重ねて印刷することも好ましい態様として採用することができる。
印刷は、透明フィルムの裏側に行うのを原則とするが、透明フィルムの表面側に文字パターン等を印刷しても差し支えない。この場合、印刷面を保護する目的で、透明インキで保護層を設けることが必要になる。
【0007】
印刷インキには、一般的なプラスチック印刷用のインキが使用できる。
印刷方法としては、スクリーン印刷、タンポ印刷、コータ等、通常の印刷方法がそのまま利用できる。
蒸着ベースフィルム用のフィルム素材としては、前記の透明フィルムに適する材料と同様のPET、ETFE、FEP、PC等が使用できる。蒸着ベースフィルムと前記の透明フィルムとは、同じ材料でもよいし、異なる材料でもよい。
蒸着ベースフィルムの膜厚としては、透明フィルムの膜厚と調整するが、PETで8〜50μm、ETFEで20〜50μm、FEPで10〜75μm、PCで30〜40μmが適当である。膜厚がそれぞれの数値下限に満たないと、金型より絞り加工品を離型するときに破れが生じ、型より取り出しができないばかりか、成型時の形状を保持できない。それぞれの数値上限を超えると、形状の再現性が乏しく、更に押釦操作時にフィルムがたわみ難くなる。
蒸着物質として利用できるものは、メタリック色調を有する層を形成するものであれば特に制限はない。具体的には、Cr、Ni、Ti、Al、Si、Ag、Cu、Auならびに硫化亜鉛などが挙げられる。環境特性、信頼性やコスト等を勘案すると、中でもCr、Ni、Ti、Cu、Alがより好ましい。
蒸着操作は、PVD法(蒸着・スパッタリング・イオンプレーティング)のいずれの方法によってもよい。
導電性蒸着膜の厚さは、80〜5000Åであることが必要である。80Å未満では、反射光で均一なメタリック色調が得られない。また、5000Åを超えると、照光型携帯機器の最高バックライト輝度である1000ルックスの元で視認できる透過光を得ることが難しい(遮光層となる)。
【0008】
また、たとえば、Cr蒸着膜裏面に透光性の黄色印刷を施すことにより金色色調を得ることができる。Cr蒸着膜裏面に半透明な赤色を印刷すると銅色が発現する。このことは、さまざまな金属光沢を有した色調に対応できることを意味する。
周波数帯域とEMI(磁界・電界シールド)機能を有するのに必要なシールド部材の電気導電率との間には、以下のような関係があることが知られている。
【0009】
金属蒸着の成膜条件(ベースフィルム、蒸着方式、成膜スピード、成膜温度等)によっては、金属蒸着層の抵抗値は変わり得る。5000Å以下の膜厚で最も抵抗値が下がる条件でいくつかの金属について蒸着膜の電気伝導率を示すと、たとえば、Cuの2000Å厚の膜で10−4Ωcm、Crの150Å厚の膜で10−1Ωcm、Alの450Å厚の膜で10−3Ωcmであった。
ESD(静電気障害)を回避するためには、表面層の抵抗値が108 Ωcm以上であれば、すなわち表面層が絶縁体であれば、よいと一般に考えられている。
印刷層を有する透明フィルムと蒸着フィルムとの接着には、フェノール系、アクリル系等の接着剤が適当である。
押釦スイッチ部材を成形する材料としては、ウレタンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム若しくはEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)等の合成ゴム、天然ゴムなどの熱硬化性樹脂、又はポリエステル系、メタクリル系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリカーボネート系あるいはこれらの樹脂のアロイ等の熱可塑性樹脂から任意に選択できる。なかでも、特に、シリコーンゴムであることが好ましい。
一体化成形は、インジェクション成形、プレス成形等によることができる。また、所望により、成形樹脂を充填する前に、仮絞り成形をすることも有用である。
【0010】
【実施例】
[実施例1]
以下、図1とともに、実施例1を説明する。なお、図1〜4は、いずれも模式図であって、各層の相対的な厚みを必ずしも反映していない。
100μmの厚みを有するポリエチレンテレフタレート(PET)からなる透明フィルム(1)の上に、商品名:9100シリーズPETインキ[十条ケミカル(株)製]の黒インキ(遮光性)を用いて、スクリーン印刷にて、文字パターン(2a)と、ボタン以外の部分の隠蔽性を保つべく枠状に遮光部(2b)を印刷した後、温風循環式乾燥機にて80℃、30分の乾燥処理を行った。
この印刷面に、25μmの厚みを有するPETフィルムからなる蒸着ベースフィルム(5)の一面に200Åの厚みのCrの蒸着膜(4)が蒸着され、蒸着面にアクリル系粘着剤が塗布されている蒸着フィルム[東京麗光(株)製]を、印刷面と蒸着膜面とを合わせて貼り合わせ、成形用フィルム原反とした。
この成形用フィルム原反を、120℃に温度調節されている成形型の所定の位置に印刷されたPETフィルムのPETフィルム面が凹型成形型に接するように(蒸着フィルムを上側にして)載置し、50kg/cm2 の圧力で、枠内部分がキー部となるように印刷位置に合わせて仮絞り成形を行った。
【0011】
この仮絞り成形された成形用フィルム原反の蒸着したPETフィルムの非蒸着面にシランカップリング剤[商品名:KBE903、信越化学工業(株)製]を塗布し、5分間風乾した。
このシランカップリング剤が塗布されたPETフィルム面上に、[商品名:KE−9710TU、信越化学工業(株)製]のシリコーンゴムを載せ、あらかじめ130℃に加温されている製品凹凸型にインサートし、100kg/cm2 の圧力で1分間の条件で、成形フィルム原反と押釦スイッチ部材(6)とを一体化成形後、型より取り出し、80℃の乾燥機を用い1時間のアフターキュアを行った。
この後、外周を打ち抜き、銀色メタリック色調ボタン照光型の押釦スイッチ構造体とした。
この蒸着フィルムのCr蒸着層の抵抗値を測定したところ、6.8×10−3Ωcm(比抵抗値)であった。
また、対向PCB(プリント回路基板)にCr蒸着層の一部をPCBグランドラインに接続した状態にて電界・磁界SE値を測定したところ、電界SE=12dB、磁界SE=3dBであった。これらの値は、十分なEMI(磁界・電界)シールド機能効果が与えられていることを示す。
また、キートップ部の表面抵抗を測定したところ、1012Ωcmオーダであり、絶縁性の高いものであった。
また、外観検査では、反射光時はボタン部の銀色上に黒文字が鮮やかに認識され、透過光時はボタン部の蒸着層を透過した光により文字が鮮明に識別されるものであった。
【0012】
[実施例2]
以下、図2とともに、実施例2を説明する。
75μmの厚みを有するポリカーボネート(PC)からなる透明フィルム(1)[商品名:マクロフォール、バイエル(株)製]に、商品名:1700シリーズHITインキ[十条ケミカル(株)製]の黒インキ(遮光性)を用いて文字パターン(2a)をスクリーン印刷し、実施例1と同様に乾燥し、その上に、同インキの黄色インキ(透光性)を用いて全面にベタパターンをスクリーン印刷・乾燥して透光性着色層(3)とした。
この印刷面に、12μmの厚みを有するエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)フィルムの一面に450Åの厚みでAlの蒸着面(4)が蒸着され、他面にアクリル系粘着剤が塗布されている蒸着ベースフィルム(5)(東邦化研社製)を貼り合わせ、成形用フィルム原反とした。
【0013】
この成形用フィルム原反のETFEフィルム面上に、商品名:KE−1990−60A/B[信越化学工業(株)製]の付加型液状シリコーンゴムを載せ、所定形状をした製品凹凸金型上に位置決めし、これを110℃、50kg/cm2の圧力で1分間の条件で、成形フィルム原反と押釦スイッチ部材(6)とを一体化成形を行った。
この後、外周を打ち抜き、照光型の押釦スイッチ構造体とした。
この蒸着フィルムのAl層の抵抗値を測定したところ、2.0×10−1Ωcm(比抵抗値)であった。
また、対向PCB(プリント回路基板)にAl蒸着層の一部をPCBグランドラインに接続した状態にて電界・磁界SE値を測定したところ、電界SE=36dB、磁界SE=14dBであった。これらの値は、十分なEMI(磁界・電界)シールド機能効果が与えられていることを示す。
また、キートップ部の表面抵抗を測定したところ、1012Ωcmオーダであり、絶縁性の高いものであった。
また、外観検査では、反射光時は金色光沢を有したボタンの中央に黒文字が発現され、照光時はこの金色ボタンからの透過光により、鮮明に黒文字パターンが認識されるボタン照光型の釦押スイッチ構造体であった。
【0014】
[実施例3]
以下、図3とともに、実施例3を説明する。
100μmの厚みを有するポリカーボネート(PC)フィルムである透明フィルム(1)[商品名:マクロフォール、バイエル(株)製]の上に、商品名:1700シリーズHITインキ[十条ケミカル(株)製]を用いて、文字パターン(2a)をスクリーン印刷し、実施例1と同様に乾燥した。その上に、文字耐久性と外観の艶出しを目的として、同インキのメジウムインキを用いて、スクリーン印刷にてベタ印刷(7)を行い、80℃で1時間乾燥して、印刷ベースフィルムとした。
【0015】
これとは別に、25μmの厚みのテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FET)フィルムに、蒸着手法を用いて蒸着ベースフィルム(5)にCuの蒸着膜(4)を5000Åの厚みに蒸着した蒸着フィルムを用意し、この蒸着フィルムを前記PCフィルムから作製した印刷ベースフィルムの非印刷面(印刷を施してある面の反対側の面)に積層し、成形フィルム原反とした。この成形フィルム原反の印刷面を120℃に加温した成形型の凹型に位置決めし、仮絞り成形用の凸型を上方より被せて、10kg/cm2 の圧力で保持時間30秒の条件で仮絞り成形を行った。
【0016】
この仮絞り成形したフィルムを凹型に残したまま、仮絞り成形用凸型を製品形状の金型に入れ替え、成形されたフィルム上に事前に配合された付加型シリコーンゴム[商品名:KE−1990−60A/B、信越化学工業(株)製]を所定量計量して載置し、110℃、圧力50kg/cm2 、成形時間1分間の条件で成形フィルム原反とシリコーンゴムとの一体化成形を行った。
この後、外周を打ち抜き、押釦スイッチ構造体とした。
この蒸着フィルムのCu層の抵抗値を測定したところ、7.5×10−3Ωcm(比抵抗値)であった。
【0017】
また、対向PCBにCu蒸着層の一部をPCBグランドラインに接続した状態にて電界・磁界SE値を測定したところ、電界SE=73dB、磁界SE=55dBであった。これらの値は、十分なEMI(磁界・電界)シールド機能効果が与えられていることを示す。
また、キートップ部の表面抵抗を測定したところ、1012Ωcmオーダであり、絶縁性の高いものであった。
また、外観検査では、反射光時は奇麗な銅色のキーの上に黒文字が鮮明に認識でき、照光時は蒸着面を光が通過して黒文字が浮き出るという極めて視認性の高いボタン照光型の押釦スイッチであった。
【0018】
[実施例4]
以下、図4とともに、実施例4を説明する。
100μmの厚みを有するポリカーボネート(PC)フィルムである透明フィルム(1)[商品名:マクロフォール、バイエル(株)製]の上に、商品名:1700シリーズHITインキ[十条ケミカル(株)製]を用いて、文字パターン(2a)をスクリーン印刷し、実施例1と同様に乾燥した。その上に、文字耐久性と外観の艶出しを目的として、同インキのメジウムインキを用いて、スクリーン印刷にてベタ印刷(7)を行い、80℃で1時間乾燥して、印刷ベースフィルムとした。
【0019】
これとは別に、25μmの厚みのテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FET)フィルムに、蒸着手法を用いて蒸着ベースフィルム(5)にCuの蒸着膜(4)を5000Åの厚みに蒸着した蒸着フィルムを用意し、この蒸着フィルムを前記PCフィルムから作製した印刷ベースフィルムの非印刷面(印刷を施してある面の反対側の面)に積層し、成形フィルム原反とした。この成形フィルム原反の印刷面を120℃に加温した成形型の凹型に位置決めし、仮絞り成形用の凸型を上方より被せて、10kg/cm2 の圧力で保持時間30秒の条件で仮絞り成形を行った。
【0020】
この仮絞り成形したフィルムを凹型に残したまま、仮絞り成形用凸型を製品形状の金型に入れ替え、熱可塑性樹脂のポリカーボネート樹脂[商品名:H−4000、三菱ガス化学(株)製]を、樹脂温度290℃、金型温度60℃、射出圧力1000kg/cm2 、成形時間40秒の条件で射出成形により一体化成形を行った。この後、外周を打ち抜き、押釦スイッチ構造体とした。
この蒸着フィルムのCu層の抵抗値を測定したところ、7.5×10−3Ωcm(比抵抗値)であった。
【0021】
また、対向PCBにCu蒸着層の一部をPCBグランドラインに接続した状態にて電界・磁界SE値を測定したところ、電界SE=73dB、磁界SE=55dBであった。これらの値は、十分なEMI(磁界・電界)シールド機能効果が与えられていることを示す。
また、キートップ部の表面抵抗を測定したところ、1012Ωcmオーダであり、絶縁性の高いものであった。
また、外観検査では、反射光時は奇麗な銅色のキーの上に黒文字が鮮明に認識でき、照光時は蒸着面を光が通過して黒文字が浮き出るという極めて視認性の高いボタン照光型の押釦スイッチであった。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、反射光時には蒸着金属の金属光沢上に印刷された文字が鮮明に認識され、透過光時には、蒸着金属層を透過した光に印刷文字が浮き上がって見える上に、EMI(磁界・電界)シールド機能を有し、ESD(静電気破壊)対策が取られている押釦スイッチ構造体がきわめて簡易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1により得られた押釦スイッチ構造体のキートップ部の断面概念図である。
【図2】 実施例2により得られた押釦スイッチ構造体のキートップ部の断面概念図である。
【図3】 実施例3により得られた押釦スイッチ構造体のキートップ部の断面概念図である。
【図4】 実施例4により得られた押釦スイッチ構造体のキートップ部の断面概念図である。
【符号の説明】
1:透明フィルム
2:印刷層(2a:文字パターン 2b:遮光部)
3:透光性着色層
4:金属蒸着膜
5:蒸着ベースフィルム
6:押釦スイッチ部材
7:印刷層(メジウム印刷層)
Claims (5)
- キートップ部である複数の突起部を有する押釦スイッチ構造体において、透明フィルムの裏面側に遮光性インキにより文字パターンが印刷されており、その下方全面に導電性蒸着膜を積層した蒸着フィルムが接着されており、更にその下方に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなる押釦スイッチ部材が形成されていることを特徴とする、押釦スイッチ構造体。
- 前記の印刷が施された透明フィルムと前記蒸着フィルムとの間に、透光性着色層を設けた請求項1に記載された押釦スイッチ構造体。
- 前記蒸着フィルムの導電性蒸着層の厚みが80〜5000Åであることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載された押釦スイッチ構造体。
- 前記蒸着フィルムの導電性蒸着層の電気導電率が101Ωcm以下であり、EMI(磁界・電界)シールド機能を有する、請求項1〜3のいずれかに記載された押釦スイッチ構造体。
- 前記蒸着フィルムの導電性蒸着層が透明フィルムの表面側に露出せず、蒸着層が保護されているとともに、ESD(静電気破壊)対策が取られている、請求項1〜4のいずれかに記載された押釦スイッチ構造体。
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