JP3642438B2 - ショットブラスト装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、小物被研掃物若しくは丸物被研掃物等の処理に適した、いわゆるエプロン式ショットブラスト装置に関する。
【０００２】
【従来技術】
従来、小物被研掃物若しくは丸物被研掃物等の処理のため、３本のプ−リ−間にエンドレスベルトを架張させ、エンドレスベルトとその両側部に対向配置したサイドドラムによって被研掃物受入部を構成した、いわゆるエプロン式ショットブラスト装置は広く用いられているが、被研掃物が小物・丸物被研掃物の場合に、被研掃物は完全に排出できない問題があった。このため、小物・丸物被研掃物の完全排出を目的とした装置が提案されている（たとえば特開昭６３−８４８７４号公報）。しかし、この装置は被研掃物の投入位置と排出位置が大きく異なっており作業がしにくいという問題があった。
また、該キャビネット内部のフレ−ムに３本のプ−リ−を回転自在に設け、このプ−リ−間にエンドレスベルトを架張させ、エンドレスベルトとサイドドラムにより構成された被研掃物受入部を、前記フレ−ムとともにに回転させるブラスト装置が提案されている（特開平６−７６９号）。しかし、この装置では、フレ−ムが全体に回転するため装置が大がかりになっていた。
【０００３】
【解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題に鑑みて成されたもので、小物・丸物被研掃物の完全排出をするとともに、構造が簡単なエプロン式のショットブラスト装置を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題解決のための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、上部壁に投射機を備えたキャビネット内部に回転自在に設けた駆動プ−リ−，テンションプ−リ−及び前部プ−リ−間にエンドレスベルトを架張させ、該エンドレスベルトとその両側部に対向配置したサイドドラムによって被研掃物受入部を構成したショットブラスト装置において、
前記サイドドラムが連結軸により相互に連結されるとともに前記駆動プ−リ−を中心に回動可能に設け、
前記テンションプ−リ−が移動可能に設けられたことを特徴とする。
【０００５】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。図１は、上壁部に図示されない投射機を備えたキャビネットＡの内部に設けられた投射室内の概略側面図である。この投射室内には、駆動プ−リ−１，テンションプ−リ−２及び前部プ−リ−３が回転自在に設けられ、該プ−リ−１，２，３間にエンドレスベルト４が張架されている。駆動プ−リ−１は図示しない正逆回転モ−タにベルトＶを介して連結されている。また、前記エンドレスベルト４の両側部には対向するサイドドラム５，５が連結軸５ａで連結配置され、前記エンドレスベルト４及びサイドドラム５，５は、一体となって被研掃物受入部Ｓを構成している。
図２は、サイドドラム５，５と駆動プ−リ−１の関係を示した図である。サイドドラム５，５の外側中心軸５ｂ，５ｂと駆動プ−リ−１の回転軸１ａはア−ム６，６及び軸受６ａ，６ｂを介してにより連結され、駆動プ−リ−１の回転軸１ａを中心にサイドドラム５，５が回動可能に吊設されている。
図３は、テンションプ−リ−２の作動のための構成を示す。テンションプ−リ−２は補助ア−ム７ａを介して補助固定軸８に回転可能に連結され、さらに補助ア−ム７ａは別の補助ア−ム７ｂを介してエアシリンダからなる駆動装置９に連結されて、テンションプ−リ−２が補助固定軸８を中心として上下回動できる構成にされている。
【０００６】
以下、本実施の形態の作動を述べる。図１の２点鎖線で描かれたのが始動状態である。
まず、被研掃品を研掃の準備のため、図３に示す駆動装置９の作動により補助固定軸８を中心にテンションプ−リ−２が上方に回動移動する。これによりサイドドラム５，５とエンドレスベルト４の接地点がそれらの自重により前部プ−リ−３よりも下方に位置することによりエンドレスベルト４の上部が湾曲状になり被研掃品受入部Ｓが形成される（図１の実線で示す状態になる）。次に、被研掃物がエンドレスベルト４及びサイドドラム５，５から成る被研掃物受入部Ｓに投入される。
続いて、前記駆動プ−リ−１に張架されたエンドレスベルト４の被研掃物受入部Ｓが、前記駆動プ−リ−１を介して、反時計方向に回転移動することにより、被研掃物は撹拌範囲内で撹拌されると共に研掃室を構成するキャビネットＡの上壁部に備えられた図示されない投射機が投射材を投射しブラスト処理が行われる。
【０００７】
ブラスト処理が終了すると、エンドレスベルト４の移動を停止し駆動装置９の逆作動により補助ア−ム７ａ，７ｂを介して補助固定軸８を中心にテンションプ−リ−２が下方向に回動移動する。
これにより、エンドレスベルト４の張力によりサイドドラム５，５がア−ム６，６を介して駆動プ−リ−１の回転軸１ａを中心に上方向に回動移動する（図１の２点鎖線で示す）。
そして、サイドドラム５，５とエンドレスベルト４の接地点が前部プ−リ−３より上方に位置することになり、エンドレスベルト４の上部の湾曲状の被研掃物受入部Ｓがなくなる。
次に、エンドレスベルト４を逆回転移動させることにより、被研掃物は完全に排出される。また、排出後はエンドレスベルト４の回転が停止され、駆動装置９が作動して始動状態に戻る。以上のような作動を連続して行う。
尚、本実施の形態ではテンションプ−リ−２を上下回動させているが左右に移動させるようにしても同様の作用が得られる。
【０００８】
【発明の効果】
本発明は上記の説明から明らかなように、サイドドラムをテンションプ−リ−の移動により上下に回動移動させる構成としたから、研掃時は被研掃物の形状に応じて確実なブラスト処理ができ、排出時は完全な被研掃物の排出ができる。さらに、構造が簡単である。以上のように業界に与える効果は著大である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態を示す投射室内の概略側面図である。
【図２】図１のサイドドラムと駆動プ−リ−の関係を示した一部断面図である。
【図３】テンションプ−リ−２の作動のための構成を示す概略側面図である。
【符号の説明】
１ 駆動プ−リ−
２ テンションプ−リ−
３ 前部プ−リ−
４ エンドレスベルト
５ サイドドラム
５ａ 連結軸
６ ア−ム
８ 補助固定軸
Ｓ 被研掃物受入部

Claims (3)

1. 上部壁に投射機を備えたキャビネットＡ内部に回転自在に設けた駆動プ−リ−１，テンションプ−リ−２及び前部プ−リ−３間にエンドレスベルト４を架張させ、該エンドレスベルト４とその両側部に対向配置したサイドドラム５，５によって被研掃物受入部Ｓを構成したショットブラスト装置において、
   前記サイドドラム５，５が連結軸５ａにより相互に連結されるとともに前記駆動プ−リ−１を中心に回動可能に設け、
   前記テンションプ−リ−２が移動可能に設けられたこと
   を特徴とするショットブラスト装置。
2. 前記サイドドラム５，５が前記駆動プ−リ−１の回転軸１aにア-ム６，６を介して回転自在に連結吊設されたことを特徴とする請求項１記載のショットブラスト装置。
3. 前記テンションプ−リ−２がリンク機構７a，８，７b,９を介して移動可能に設けられたことを特徴とする請求項２記載のショットブラスト装置。

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