JP3641575B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交流電源を整流しその直流電圧をインバータ主回路を介して直流ブラシレスモータに与えるようにしたモータ駆動装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
図10には、従来におけるモータ駆動装置の一例を示している。商用交流電源1には、整流器2とコンデンサ3および4とからなる直流電源回路5が接続されており、この直流電源回路5は商用交流電源1を倍電圧整流して直流電圧Vdc(商用交流電源1の電圧が100Vのとき約282V)を出力する。この直流電圧Vdcはインバータ主回路6に与えられる。インバータ主回路6は、スイッチング素子6a〜6fを有して構成されており、各スイッチング素子6a〜6fは、駆動回路7からゲート信号が与えられてオンオフ制御され、もって直流ブラシレスモータ8を回転駆動制御するものである。
【0003】
上記駆動回路7には、マイクロコンピュータ等を含んで構成される制御回路9からPWM信号が与えられるようになっており、そして、この駆動回路7は、このPWM信号に応じてゲート信号を出力する。
【0004】
さて、上述の従来構成において、直流電源回路5は、交流を整流・平滑するとはいうものの、完全には平滑できないことから、その出力電圧Vdcには、図11に示すようなリップルが発生する。ちなみにこのリップルの周波数は、直流電源回路5が全波整流倍電圧形であるので、商用交流電源1の2倍の周波数(50Hzあるいは60Hzの2倍)である。
ところで上述した出力電圧Vdcの電圧リップルにより振動が発生することがあることから、従来では、この振動発生を抑制することが行なわれていた。すなわち、インバータ主回路6からモータ8へ与える供給電圧に、前記電圧リップルと相殺する電圧を結果的に重畳させるという方式があり、詳述すると、次のようになっている。制御回路9は、便宜的に基準電圧Vk(例えば200V)を固定的に設定し、出力電圧Vdcを検出し、モータ8への供給電圧を一義的に200VとするようにPWM制御のモータ駆動指令値(搬送信号に対する制御信号)を設定する。
【0005】
このとき、上述の出力電圧Vdcを電圧リップルの周期より短い周期で逐次検出し、電圧リップルの高い部分では供給電圧を低くし、電圧リップルの低い部分では供給電圧を高くするようにしている。つまり、Vk/Vdcを計算し、その値を、モータ駆動指令値に乗ずる。例えば、Vdcが200V(電圧リップルの最低値)であるときには、Vk/Vdc=1であり、この時点でのモータ駆動指令値の大きさ(PWMのパルス幅)は、そのままとする。また例えばVdcが例えば230V(電圧リップルの最高値)であるときには、Vk/Vdc=200/230=ほぼ0.87となり、モータ駆動指令値の大きさ(PWMのパルス幅)は、0.87倍とする。このように、出力電圧Vdcの変動(リップル)を操作するようにモータ駆動指令値が逆方向に増減される。これにて、インバータ主回路6からモータ8へ与える供給電圧Vmに、前記電圧リップルと相殺する電圧を結果的に重畳させて、電圧リップルによる振動を消去させる。なお、基準電圧200VはPWMデューティー比100%のときにえられるものであり、回転速度制御等により若干変動する。
【0006】
ここで、上記基準電圧Vkを200Vの固定値に設定している理由は次にある。すなわち、商用電源1の電圧変動などによりの直流出力電圧Vdcが瞬間的な最低値として約200Vとなることがあり、これを考慮して基準電圧を200Vの固定値に設定している。
【0007】
ところが、上記従来では、基準電圧が200Vに固定されているため、直流出力電圧Vdcの最低値が200Vより高い場合(通常は高い)でも、200V駆動となってしまい、直流ブラシレスモータ8が常に低電圧駆動となり、モータ効率を上げることができないといった問題があった。
【0008】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電圧リップルによる振動の低減を図りつつモータ効率を上げることができるモータ駆動装置を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、交流電源を整流して直流電圧を出力する直流電源回路と、 この直流電源回路に接続され、モータ駆動指令値に基づいてPWM制御されるスイッチング素子を備えたインバータ主回路と、
このインバータ主回路により駆動される直流ブラシレスモータと、
前記直流電源回路の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
前記出力電圧に含まれる電圧リップルを打ち消すための基準となる基準電圧と前記電圧検出手段による電圧検出結果とから、電圧リップルと逆位相となる指令値を演算するリップル消去制御手段と、
前記モータ駆動指令値を発生すると共に、前記リップル消去制御手段が発生する指令値をこのモータ駆動指令値に含ませて前記インバータ主回路を制御するインバータ制御手段と、
前記基準電圧の初期値を所定の固定値に設定し、その後、前記電圧検出手段によって検出された直流出力電圧の最低値を基に前記基準電圧を変更設定する基準電圧設定手段と
を備えて構成される。
【0010】
この請求項1の発明においては、リップル消去制御手段により、直流電源回路の出力電圧の電圧リップルと逆位相となる指令値を演算させ、インバータ制御手段により、この指令値をこのモータ駆動指令値に含ませてインバータ主回路を制御するから、インバータ主回路からモータへ与える供給電圧に、電圧リップルと相殺する電圧を結果的に重畳させることができて、振動の発生を防止できるようになる。そして、電圧リップルを打ち消すための基準となる基準電圧を、電圧検出手段による電圧検出結果に基づいて設定する基準電圧設定手段を備えているから、直流出力電圧が高いときには上記基準電圧を高く設定することが可能となり、直流出力電圧を有効に使うことができ、つまり、モータを可能な限り高い電圧で駆動できてモータ効率を上げることができるようになる。特に、基準電圧の初期値を所定の固定値に設定し、その後、電圧検出出力により検出された出力電圧の中でも、その最低値を基に基準電圧として変更設定するようにしているから、直流電源回路の出力が安定してから、直流電源回路の出力電圧をモータ供給電圧として最大限使用できて、モータ効率を向上できるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を洗濯機のモータ駆動装置に適用した一実施例につき図1ないし図9を参照しながら説明する。まず図3には洗濯機全体の構成を示しており、外箱11内に、外槽12を複数組(1組のみ図示)の弾性吊持機構13を介して弾性支持している。この外槽12の内部には洗い槽兼脱水槽たる回転槽14を配設しており、さらに、この回転槽14の内部には撹拌体15を配設している。
【0016】
上記回転槽14は、槽本体14aと、この槽本体14aの内側に設けた内筒14bと、バランスリング14cとを有して構成されている。そして、この回転槽14は回転されると、内部の水を回転遠心力により揚水して槽本体14a上部の脱水孔部14dから外槽12へ放出するものである。
【0017】
また、上記回転槽14の底部には通水口16が形成され、この通水口16は排水通路16aを通して、排水口17に連通している。この排水口17には排水弁18を備えた排水路19を接続している。従って、排水弁18を閉鎖した状態で回転槽14内へ給水すると、回転槽14内に水が溜められ、排水弁18を開放すると回転槽14内の水が、排水通路16a、排水口17及び排水路19を通じ排水されるようになっている。
【0018】
また、外槽12の底部には補助排水口17aを形成しており、この補助排水口17aは図示しない連結ホースを介し前記排水弁18をバイパスして前記排水路19に接続し、前記回転槽14の回転によってその上部から外槽12内へ放出された水を排出するようになっている。
【0019】
上記外槽12の外底部には機構部ハウジング20を取付けている。この機構部ハウジング20には、中空の槽軸21が回転自在に設けられ、この槽軸21には回転槽14が連結されている。また、この槽軸21の内部には撹拌軸22が回転自在に設けられており、その上端部には撹拌体15が連結され、下端部はモータたる例えば直流ブラシレスモータからなる洗濯機モータ23のアウタロータ23aに連結されている。この洗濯機モータ23は洗い時に撹拌体15を正逆回転させ、また、脱水時には、図示しないクラッチにより槽軸21と撹拌軸22とを連結した状態で一方向回転させて回転槽14及び撹拌体15を一方向へ一体回転させるように制御される。
【0020】
次に電気的構成について図1を参照して述べる。100Vの商用交流電源24には、直流電源回路25が接続されている。この直流電源回路25は、ダイオードブリッジ整流回路26及び平滑コンデンサ27、28を備えた倍電圧整流回路から構成されている。すなわち、整流回路26の入力端子26aが前記交流電源24の電源端子24aに接続され、整流回路26の入力端子26bが交流電源24の電源端子24bに接続されている。そして、整流回路26の出力端子26c、26d間には平滑コンデンサ27、28が直列に接続され、そして、この平滑コンデンサ27、28の共通接続点と整流回路26の入力端子26aとが接続されている。この直流電源回路25は、正側出力端子25aと負側出力端子25bとの間で直流出力電圧Vdc(商用交流電源24が100Vのとき、理論的には282V)の直流電圧を発生する。
【0021】
この直流電源回路25には、インバータ主回路29が接続されている。このインバータ主回路29は、例えばIGBTからなるスイッチング素子30a〜30fを3相ブリッジ接続し、各スイッチング素子30a〜30fにそれぞれフリーホイールダイオード31a〜31fを図示極性にて並列に接続して構成されている。
【0022】
上記各相ブリッジの出力端子が洗濯機モータ23のステータの各相巻線23u、23v、23wに接続されている。すなわち、このインバータ主回路29により前記洗濯機モータ23が駆動されるようになっている。そのスイッチング素子30a〜30fは制御回路32により駆動回路33を介してオンオフ制御されるようになっている。上記制御回路32はマイクロコンピュータやA/Dコンバータ等を備えて構成されている。前記洗濯機モータ23には、その回転子(図示せず)の位置を検出する位置検出素子34u、34v、34wが設けられている。
【0023】
さらに、前記直流電源回路25の正側出力端子25aと負側出力端子25bとの間に電圧検出手段たる分圧回路からなる電圧検出回路35が接続されており、これは、直流電源回路25の出力電圧を検出するものである。そしてその電圧検出信号は前記制御回路32に入力されるようになっている。
【0024】
また、この制御回路32には、回転槽14内の水位を検出する水位センサ36からの水位検出信号が与えられると共に、図示しない操作パネルに設けられた各種スイッチを含んで構成されたスイッチ入力部37からのスイッチ信号が入力されるようになっている。また、前記排水弁18、および洗濯機後部パネル内に設けられた給水弁38は、この制御回路32により駆動制御されるようになっている。
【0025】
前記制御回路32は、リップル消去制御手段およびインバータ制御手段並びに基準電圧設定手段たるものであり、洗濯機モータ23を駆動するためのインバータ制御手段としては、電圧リップル消去を考慮しない場合には、次の様にモータ23を駆動制御する。すなわち、前記位置検出素子34u、34v、34wからの位置検出信号に基づいて、図6に示すように、電気角120°に変化するほぼsin カーブ状の各相通電データDu、Dv、Dw(モータ駆動指令値に相当する)を作成し、この通電データDu、Dv、Dwに基づいてPWM信号を発生して駆動回路33に出力する。駆動回路33は、このPWM信号に基づいて各スイッチング素子30a〜30fをオンオフするためのベース信号を各スイッチング素子30a〜30fに与えるようになっている。この結果、モータ23の各巻線23u、23v、23wにsin 波状の電圧が上記通電データDu、Dv、Dwの波形タイミングで順次供給されるようになり、もってモータ23が回転駆動制御される。なお、上記通電データDu、Dv、Dwは、回転速度指令等により、通電タイミングやデータ値(振幅)が変更されるようになっている。
【0026】
ところで、本実施例では、実際には、脱水行程において、上記通電データDu、Dv、Dwに、直流出力電圧Vdcに発生する電圧リップルを消去するための指令値を含ませるように制御するものである。すなわち、直流出力電圧Vdcには、図7に示すように、電圧リップルが含まれる。これを消去するための制御と、消去のための基準電圧の補正とを図1(a)、(b)で示すフローチャートのように行なう。図1(a)には、脱水行程のメインプログラムのフローチャートを示し、同図(b)には、電圧リップルと結果的に逆位相となる指令値を演算する割り込み処理プログラムのフローチャートを示している。また、図2(a)、(b)、(c)には、回転速度制御の割り込み処理プログラムのフローチャートを示している。
【0027】
まず図1(a)のステップP1においては、電圧リップルを打ち消すための基準となる基準電圧Vkを初期値である例えば200Vに設定する。そして、インバータ主回路29の各スイッチング素子30a〜30fを制御して洗濯機モータ23の駆動を開始する。この後、図2(a)で示す回転速度制御処理を10m秒ごとに実行する。すなわち、位置検出素子34u、34v、34wの回転位置検出信号に基づいて回転速度を検出し(ステップQ1)、その検出された回転速度が目標回転速度(最終脱水速度)より低ければ(ステップQ2で判断)、回転速度増加処理を行ない(ステップQ3)、検出回転速度が目標回転速度より高いときには、回転速度減少処理を行なう(ステップQ4)。
【0028】
ステップQ3に示す回転速度増加処理は、サブルーチンを示す図2(b)のステップR1から判るように、モータ供給電圧が所定値増加させるべくPWMデューティー比を増加させる。そのPWMデューティー比がこの時点での基準電圧(PWMデューティー比100%)を超えるものであれば、洗濯機モータ23のロータ23aと印加電圧との位相を所定値増やすようにする。
【0029】
また、ステップQ4に示す回転速度減少処理は、サブルーチンを示す図2(c)のステップS1から判るように、モータ供給電圧が減少するようにPWM制御する。そのPWMデューティー比がこの時点での基準電圧よりある程度低い電圧を示す所定値以下となれば、洗濯機モータ23のロータに対する印加電圧の位相を所定値減らすようにする。
このようにして回転速度制御がなされる。
【0030】
さらに、この図1(a)、図2(a)〜(c)のフローチャートの制御とは別に、0.25m秒ごとに、図1(b)に示すリップル演算制御のための割り込み処理制御を実行する。まずステップT1では、この時点での直流電源回路25の出力電圧Vdcを検出し、ステップT2では、この時点での基準電圧Vkをこの出力電圧Vdcで除して、指令値αを演算する。例えば、基準電圧が200Vであるとき(図1(a)のステップP3以前)のときにおいて、出力電圧Vdcが例えば280Vと260Vとの間でリップルがあるとすると、
瞬間値が最高電圧280Vであるときには、
α=200/280=ほぼ0.71となり、
瞬間値が最低電圧260Vであるときには、
α=200/260=ほぼ0.77となる。
【0031】
次のステップT3では、通電データDu、Dv、Dwにおけるこの時点の値(振幅)に上記αを乗ずる(通電データDu、Dv、Dwにαを含ませる)。図8には、洗濯機モータ23の回転速度が低いときにおける通電データDu、Dv、Dwの波形を示している。この通電データDu、Dv、Dwに基づいてPWM信号を発生する。これにより、洗濯機モータ23への供給電圧に出力電圧Vdcの電圧リップルと逆位相の電圧成分が重畳されることになり、電圧リップルが消去される。
【0032】
さて、図1(a)のステップP3において洗濯機モータ23の回転速度が目標回転速度に達したことが判断されると、次のステップP4に移行して、出力電圧Vdcの最低値を10個分検出し、その平均値Vxを算出し記憶する。そしてステップP5に移行して、現在の基準電圧Vkから上記平均値(現在の出力電圧Vdcの最低値の平均値)を差し引き、その差ΔVxが「−1V」より小さい(ΔVx<−1)か、あるいは、「+3V」より大きい(ΔVx>+3)か、を判断する。
【0033】
そして、上記差ΔVxが、ΔVx<−1のときあるいはΔVx>+3のときには、ステップP6に移行して、現在の出力電圧Vdcの最低値の平均値を新たに基準電圧Vkとする(変更設定する)。つまり、ΔVx<−1のときには、基準電圧Vkを「Vk+1」Vとし、ΔVx>+3のときには、基準電圧Vkを「Vk−3」Vとする。つまり、基準電圧Vkを上げるときには「1V」単位で上げ、下げるときには「3V」単位で下げる。
【0034】
この後ステップP7に移行して脱水行程が終了条件となったか(設定された脱水時間を満了したか)を判断し、終了条件となっていないときにはステップP4に戻る。このようにして、基準電圧Vkが現在の出力電圧Vdcの最低値平均値となるように制御する。
【0035】
ところで、前述のステップP4〜ステップP7の実行中においても、図1(b)に示した割り込み処理制御を実行しており、この制御については既述したが、このときの基準電圧Vkは、現在の直流出力電圧Vdcの最低値に設定されている。図5には、直流出力電圧Vdcの最低値Vdc′が基準電圧Vkとなっており、洗濯機モータ23への供給電圧は、直流出力電圧Vdcと逆位相電圧となっており、振動の発生が防止される。
【0036】
このように本実施例によれば、直流電源回路25の出力電圧Vdcの電圧リップルと逆位相となる指令値αを演算し、この指令値αを通電データDu、Dv、Dwに含ませてインバータ主回路29を制御するから、インバータ主回路29から洗濯機モータ23へ与える供給電圧に、電圧リップルと相殺する電圧を結果的に重畳させることができて、振動の発生を防止できる。そして、電圧リップルを打ち消すための基準となる基準電圧Vkを、直流出力電圧Vdcに基づいて設定するから、直流出力電圧Vdcを有効に使うことができ、洗濯機モータ23のモータ効率を上げることができる。
【0037】
特には、出力電圧Vdcの最低値を、基準電圧Vkとして設定するようになっているから、直流電源回路25の出力電圧Vdcをモータ供給電圧として最大限使用できて、モータ効率をさらに向上できる。なお、図9には、商用交流電圧に対する、従来例における入力電力の特性(特性線Jで示す)、本実施例における入力電力の特性(特性線Hで示す)、および本実施例における効率改善度(特性線Hkで示す)を示している。これから判るように、基準電圧が一定であった従来では、商用交流電源の入力電圧にさほど関係なく入力電力は一定であったが、これに対して、本実施例では、商用交流電源の入力電圧が高いほど入力電力の低減を図ることができ、その入力電力の相対比率で示される効率改善度は向上しており、特に、商用交流電源の入力電圧が高いほど効率改善度は飛躍的に向上している。
【0038】
また、本実施例によれば、基準電圧Vkの初期値を所定の固定値例えば200Vに設定し、洗濯機モータ23の運転開始以後、該基準電圧Vkを変更設定するようにしたから、洗濯機モータ23の運転が安定して直流電源回路25の出力が安定してから基準電圧Vkを変更設定することになり、基準電圧Vkを適切に設定できる。
【0039】
さらにまた本実施例によれば、基準電圧Vkを上げる変更設定をするときの電圧上げ幅に対して、基準電圧Vkを下げる変更設定をするときの電圧下げ幅を大きくしたから、基準電圧を下げる頻度が少なくなり、基準電圧変更に伴う振動・騒音の発生を少なくできる。
【0040】
なお、上記実施例では、出力電圧Vdcの最低値を基準電圧Vkとしたが、これに代えて、出力電圧Vdcの最低値より低い値を基準電圧として設定するようにしても良い。このようにすることにより、直流電源回路25の出力電圧Vdcが瞬間的に変動した場合でも、基準電圧Vkが、出力電圧Vdcの最低値を超えてしまうことをなくすようにでき、電圧リップル消去制御に支障を来すことがない。
【0041】
【発明の効果】
本発明は以上の説明から明らかなように、次の効果を得ることができる。
請求項1の発明によれば、インバータ主回路からモータへ与える供給電圧に、電圧リップルと相殺する電圧を結果的に重畳させることができて、振動の発生を防止でき、しかも、直流出力電圧が高いときには基準電圧を高く設定することが可能となり、モータ効率を上げることが可能となる。しかも、基準電圧の初期値を所定の固定値に設定し、その後、直流電源回路の出力電圧の最低値を基に基準電圧として変更設定するようにしているから、直流電源回路の出力が安定してから、直流電源回路の出力電圧をモータ供給電圧として最大限使用できて、モータ効率をさらに向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す制御フローチャート
【図2】別の制御のフローチャート
【図3】洗濯機の破断縦断側面図
【図4】電気回路図
【図5】出力電圧およびモータ供給電圧との関係を示す図
【図6】通電データを概念的に示す図
【図7】出力電圧の波形を示す図
【図8】演算値αを含む通電データを概念的に示す図
【図9】交流入力電圧と交流入力電力との関係、および交流入力電圧と効率改善度との関係を示す図
【図10】従来例を示す図4相当図
【図11】図7相当図
【符号の説明】
23は洗濯機モータ(直流ブラシレスモータ)、24は交流電源回路、25は直流電源回路、29はインバータ主回路、30a〜30fはスイッチング素子、32は制御回路(リップル消去制御手段、インバータ制御手段、基準電圧設定手段)を示す。

Claims (1)

  1. 交流電源を整流して直流電圧を出力する直流電源回路と、
    この直流電源回路に接続され、モータ駆動指令値に基づいてPWM制御されるスイッチング素子を備えたインバータ主回路と、
    このインバータ主回路により駆動される直流ブラシレスモータと、
    前記直流電源回路の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記出力電圧に含まれる電圧リップルを打ち消すための基準となる基準電圧と前記電圧検出手段による電圧検出結果とから、電圧リップルと逆位相となる指令値を演算するリップル消去制御手段と、
    前記モータ駆動指令値を発生すると共に、前記リップル消去制御手段が発生する指令値をこのモータ駆動指令値に含ませて前記インバータ主回路を制御するインバータ制御手段と、
    前記基準電圧の初期値を所定の固定値に設定し、それ以後、前記電圧検出手段によって検出された直流出力電圧の最低値を基に前記基準電圧を変更設定する基準電圧設定手段と
    を備えてなるモータ駆動装置。
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