JP3641352B2 - 電子部品用冷却装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュールのように発熱量が大きく強制冷却が必要な電子部品を冷却するための電子部品用冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品を冷却するための電子部品用冷却装置として、例えば、特開平8−186210号公報に開示するものが知られている。
図7は、この公報に開示される電子部品用冷却装置を示すもので、この電子部品用冷却装置では、冷媒が循環する冷媒空間を備えたパネル部材1の突出部1aに電子部品が搭載されるコールドプレート3が固定されている。
【0003】
また、パネル部材1の本体部1bの両側には、クラッド材5を介して多数のフィンが立設される櫛形形状のフィン部材7が固定されている。
このような電子部品用冷却装置では、電子部品から発生した熱が、コールドプレート3を介して突出部1aに伝導される。
この伝導された熱により、突出部1a内の冷媒が蒸発して冷媒蒸気になり、パネル部材1の本体部1b内に流通され、フィン部材7を介して外気と熱交換される。
【0004】
そして、熱交換された冷媒は、冷却され凝縮し突出部1a内に導かれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の電子部品用冷却装置では、パネル部材1の本体部1bに、フィン部材7を、各フィンの端部を当接した状態で固定しているため、フィン部材7とパネル部材1との接触面積が少なく、熱交換効率が悪いという問題があった。
【0006】
また、電子部品を、コールドプレート3を介してパネル部材1に固定しているため、電子部品から発生する熱の伝導効率が悪いという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、電子部品を熱交換効率良く冷却することができる電子部品用冷却装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の電子部品用冷却装置は、外面に電子部品が装着される多穴管からなるコールドプレートの一端開口端を封止し、他端開口端を長尺状の筒部材の下部に開口するとともに、前記筒部材の前記コールドプレートの突出方向と反対側に多穴管を蛇行してなる放熱プレートを配置し、この放熱プレートの両端を前記筒部材の上部に開口し、前記放熱プレートと前記筒部材とを、上端および下端が開口される横断面四角形形状の筐体内に収容し、前記コールドプレートを前記筐体の側壁から突出してなることを特徴とする。
【0008】
請求項2の電子部品用冷却装置は、請求項1記載の電子部品用冷却装置において、前記放熱プレートの平坦対向部に、コルゲートフィンを配置してなることを特徴とする。
請求項3の電子部品用冷却装置は、請求項1または請求項2記載の電子部品用冷却装置において、前記放熱プレートの前記筒部材側を下方に向けて傾斜してなることを特徴とする。
【0009】
(作用)
請求項1の電子部品用冷却装置では、筐体から突出されるコールドプレートに電子部品が装着され、この電子部品から発生した熱が、コールドプレートを介してコールドプレート内の冷媒に伝導される。
この伝導により冷媒が蒸発し、気泡となった冷媒蒸気がコールドプレートの他端開口端を通り筒部材内を上昇し放熱プレート内に流入される。
【0010】
放熱プレート内に流入された冷媒蒸気は、放熱プレートを介して外気と熱交換され、熱交換された外気は、筐体内を上昇し上端開口から排出される。
また、熱交換により放熱プレート内で冷却され凝縮し環流される冷媒は、筒部材内に下降される。
そして、冷媒の蒸発,凝縮および環流が繰り返されることで、電子部品が冷却される。
【0011】
請求項2の電子部品用冷却装置では、放熱プレートの平坦対向部に、コルゲートフィンが配置され、より高い熱交換効率で冷媒蒸気が外気と熱交換される。
請求項3の電子部品用冷却装置では、放熱プレートの筒部材側が下方に向けて傾斜され、放熱プレート内で凝縮し環流される冷媒が留まることなく、容易に筒部材内に下降される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1ないし図3は、本発明の電子部品用冷却装置の一実施形態を示すもので、この実施形態の電子部品用冷却装置は、例えば、電車等の電気車両の交流・直流変換等,あるいは工作機のモーター駆動等を行う発熱量の大きい電子部品の冷却に用いられる。
【0013】
図において符号21および符号23は、筐体本体および前蓋である。
筐体本体21は横断面コ字状をしており、この筐体本体21の側壁の前面側には、前蓋23取付用の取付穴21aが複数形成されている。
前蓋23の前面には装置取付穴23aが形成され、側面には、筐体本体21への取付穴23bが形成されている。
【0014】
前蓋23の下部には、縦長形状の開口穴23cが形成され、この開口穴23cに沿って前蓋23の筐体本体21側の内面には、横断面凹円弧状のパイプ支持壁23dが形成されている。
パイプ支持壁23dには、円筒パイプ25が当接されている。
この円筒パイプ25の下端開口および上端開口には、パッチエンド27およびパッチエンド29が固定され、パッチエンド29には、冷媒封入用のチューブ29aが形成されている。
【0015】
円筒パイプ25の下部には、前蓋23の開口穴23cに対応する下部開口穴25aが形成されている。
この開口穴25aには、前蓋23の開口穴23cを介して、溝形状のウイックが複数形成される多穴管からなるコールドプレート33の他端開口端33bが固定されている。
【0016】
このコールドプレート33の一端開口端33aは、パッチエンド35により封止されている。
コールドプレート33上には、電子部品が直接搭載される。
また、円筒パイプ25の上部の両側面には、縦長形状の一対の上部開口穴25bが軸長方向に所定間隔を置いて2箇所形成されている。
【0017】
これ等上部開口穴25bは、上端を前蓋23側に向けて傾斜されている。
円筒パイプ25の下部開口穴25aと反対側には、内部に溝形状のウイックが複数形成される多穴管を、複数箇所折曲して蛇行状に形成される放熱プレート37が配置されている。
この放熱プレート37は、横断面開口が上下方向に向けられており、両側には、補強プレート38が配置されている。
【0018】
この補強プレート38と放熱プレート37の間,および放熱プレート37の平坦対向部37aの間には、コルゲートフィン39が複数配置されている。
そして、放熱プレート37の両端開口37b,37bが、この放熱プレート37の円筒パイプ25側を下方に傾けて、円筒パイプ25の上部開口穴25bに当接されている。
【0019】
上述した電子部品用冷却装置では、筐体本体21,前蓋23,パッチエンド27,パッチエンド29,コールドプレート33,パッチエンド35および放熱プレート37は、例えば、アルミニウム合金等により形成され、円筒パイプ25,補強プレート38およびコルゲートフィン39はアルミニウムのクラッド材等により形成されている。
【0020】
上述した電子部品用冷却装置は、以下述べるようにして製造される。
すなわち、先ず、放熱プレート37に補強プレート38およびコルゲートフィン39が仮固定され、この放熱プレート37およびパッチエンド27,29が、円筒パイプ25に仮固定される。
【0021】
次に、この状態で、円筒パイプ25の外周が、前蓋23のパイプ支持壁23dに当接される。
また、コールドプレート33にパッチエンド35が仮固定され、このコールドプレート33が、前蓋23の開口穴23cに仮固定され、組付が完了する。
次に、熱処理炉内で、各部が一体ろう付けされ、この後、一体ろう付けされた前蓋23が、ビス等により筐体本体21に取り付けられる。
【0022】
そして、パッチエンド29のチューブ29aを通して円筒パイプ25内が真空にされ、さらに、チューブ29aから、例えば、代替フロン等からなる冷媒41が流入され、チューブ29aが溶融封止され、電子部品用冷却装置が製造される。
以上のように構成された電子部品用冷却装置では、図4に示すように、コールドプレート33に装着される電子部品から発生した熱が、コールドプレート33に伝導され、伝熱された熱により、コールドプレート33内の冷媒41が蒸発し、気泡となった冷媒蒸気41aは、円筒パイプ25内を上昇し放熱プレート37内に流入される。
【0023】
放熱プレート37内に流入された冷媒蒸気41aは、放熱プレート37およびコルゲートフィン39を介して外気43と熱交換され、熱交換された外気43は、筐体本体21内を上昇し上端開口から排出される。
また、熱交換により冷却され凝縮した冷媒41は、円筒パイプ25内に下降される。
【0024】
この際、コールドプレート33および放熱プレート37内に形成されるウイックにより、冷媒41および冷媒蒸気41aのコールドプレート33内および放熱プレート37内の伝熱面積が大きくされており、高い熱交換効率を有している。
また、このウイックの毛細管力により、放熱プレート37内で凝縮される冷媒41の放熱プレート37内での環流が促進され、凝縮された冷媒41が放熱プレート37内に滞留されることが防止される。
【0025】
そして、冷媒41の蒸発,凝縮および環流が繰り返されることで、電子部品が冷却される。
以上のように構成された電子部品用冷却装置では、放熱プレート37を多穴管を蛇行して形成し筐体本体21内に収容したので、所定の大きさの筐体本体21内に、大きい放熱面積を有する放熱プレート37を収容することができ、電子部品を高い熱交換効率で冷却することができる。
【0026】
また、コールドプレート33を多穴管から形成し、このコールドプレート33に直接電子部品を搭載したので、電子部品から発生する熱を、高い伝導効率で冷媒41へ伝導することができる。
そして、放熱プレート37の平坦対向部37aに、コルゲートフィン39を配置したので、より高い熱交換効率で冷媒蒸気41aを外気43と熱交換することができる。
【0027】
さらに、放熱プレート37の円筒パイプ25側を下方に向けて傾斜したので、放熱プレート37内で凝縮し環流した冷媒41を滞留させることなく、容易に円筒パイプ25内に下降することができる。
また、内部に溝形状のウイックが形成される多穴管を用いて、コールドプレート33および放熱プレート37を形成し、冷媒41および冷媒蒸気41aのコールドプレート33および放熱プレート37内の伝熱面積を大きくしたので、より高い熱交換効率で電子部品を冷却することができる。
【0028】
そして、ウイックが形成される多穴管を用いて放熱プレート37を形成したので、このウイックの毛細管力により、放熱プレート37内で凝縮される冷媒41の放熱プレート37内での環流を促進することができ、凝縮された冷媒41の放熱プレート37内への滞留を防止することができる。
図5および図6は、本発明の電子部品用冷却装置の第2の実施形態(請求項1ないし請求項3に対応する)を示している。
【0029】
この実施形態の電子部品用冷却装置では、放熱プレート37の両端開口37b側が下方に向けて折曲されている。
また、円筒パイプ25の上部開口穴25bが、この円筒パイプ25の軸長方向に沿って形成され、放熱プレート37の平坦対向部37aおよびコルゲートフィン39の横断面を水平に保持した状態で、上部開口穴25bに、放熱プレート37の両端開口37bが固定されている。
【0030】
この実施形態の電子部品用冷却装置においても、第1の実施形態と略同一の効果を得ることができるが、この実施形態では、放熱プレート37の両端を下方に向けて折曲し、放熱プレート37の平坦対向部37aおよびコルゲートフィン39の横断面を水平に保持することで、筐体本体21内の外気43の流通方向を遮るものを最小限にしたので、外気43を、より低い流通抵抗で筐体本体21内に上昇させることができ、より高い熱交換効率で電子部品を冷却することができる。
【0031】
なお、上述した実施形態では、アルミニウムのクラッド材を丸めて円筒パイプ25を形成した例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものでなく、例えば、クラッド材を折曲して横断面四角形形状のパイプを形成しても良い。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の電子部品用冷却装置では、放熱プレートを多穴管を蛇行して形成し筐体内に収容したので、所定の大きさの筐体内に、大きい放熱面積を有する放熱プレートを収容することでき、電子部品を高い熱交換効率で冷却することができる。
【0033】
また、コールドプレートを多穴管から形成し、この多穴管に直接電子部品を搭載したので、電子部品から発生する熱を、高い伝導効率で冷媒へ伝導することができる。
【0034】
請求項2の電子部品用冷却装置では、放熱プレートの平坦対向部に、コルゲートフィンを配置したので、より高い熱交換効率で冷媒蒸気を外気と熱交換することができる。
請求項3の電子部品用冷却装置では、放熱プレートの筒部材側を下方に向けて傾斜したので、放熱プレート内で凝縮し環流した冷媒を滞留させることなく、容易に筒部材内に下降することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品用冷却装置の第1の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】電子部品が冷却される際の冷媒の流通状態を示す断面図である。
【図5】本発明の電子部品用冷却装置の第2の実施形態を示す分解斜視図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】従来の電子部品用冷却装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
21 筐体本体(筐体)
23 前蓋(筐体)
25 円筒パイプ(筒部材)
33 コールドプレート
33a 一端開口端
33b 他端開口端
37 放熱プレート
37a 平坦対向部
37b 両端開口(両端)
39 コルゲートフィン
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュールのように発熱量が大きく強制冷却が必要な電子部品を冷却するための電子部品用冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品を冷却するための電子部品用冷却装置として、例えば、特開平8−186210号公報に開示するものが知られている。
図7は、この公報に開示される電子部品用冷却装置を示すもので、この電子部品用冷却装置では、冷媒が循環する冷媒空間を備えたパネル部材1の突出部1aに電子部品が搭載されるコールドプレート3が固定されている。
【0003】
また、パネル部材1の本体部1bの両側には、クラッド材5を介して多数のフィンが立設される櫛形形状のフィン部材7が固定されている。
このような電子部品用冷却装置では、電子部品から発生した熱が、コールドプレート3を介して突出部1aに伝導される。
この伝導された熱により、突出部1a内の冷媒が蒸発して冷媒蒸気になり、パネル部材1の本体部1b内に流通され、フィン部材7を介して外気と熱交換される。
【0004】
そして、熱交換された冷媒は、冷却され凝縮し突出部1a内に導かれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の電子部品用冷却装置では、パネル部材1の本体部1bに、フィン部材7を、各フィンの端部を当接した状態で固定しているため、フィン部材7とパネル部材1との接触面積が少なく、熱交換効率が悪いという問題があった。
【0006】
また、電子部品を、コールドプレート3を介してパネル部材1に固定しているため、電子部品から発生する熱の伝導効率が悪いという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、電子部品を熱交換効率良く冷却することができる電子部品用冷却装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の電子部品用冷却装置は、外面に電子部品が装着される多穴管からなるコールドプレートの一端開口端を封止し、他端開口端を長尺状の筒部材の下部に開口するとともに、前記筒部材の前記コールドプレートの突出方向と反対側に多穴管を蛇行してなる放熱プレートを配置し、この放熱プレートの両端を前記筒部材の上部に開口し、前記放熱プレートと前記筒部材とを、上端および下端が開口される横断面四角形形状の筐体内に収容し、前記コールドプレートを前記筐体の側壁から突出してなることを特徴とする。
【0008】
請求項2の電子部品用冷却装置は、請求項1記載の電子部品用冷却装置において、前記放熱プレートの平坦対向部に、コルゲートフィンを配置してなることを特徴とする。
請求項3の電子部品用冷却装置は、請求項1または請求項2記載の電子部品用冷却装置において、前記放熱プレートの前記筒部材側を下方に向けて傾斜してなることを特徴とする。
【0009】
(作用)
請求項1の電子部品用冷却装置では、筐体から突出されるコールドプレートに電子部品が装着され、この電子部品から発生した熱が、コールドプレートを介してコールドプレート内の冷媒に伝導される。
この伝導により冷媒が蒸発し、気泡となった冷媒蒸気がコールドプレートの他端開口端を通り筒部材内を上昇し放熱プレート内に流入される。
【0010】
放熱プレート内に流入された冷媒蒸気は、放熱プレートを介して外気と熱交換され、熱交換された外気は、筐体内を上昇し上端開口から排出される。
また、熱交換により放熱プレート内で冷却され凝縮し環流される冷媒は、筒部材内に下降される。
そして、冷媒の蒸発,凝縮および環流が繰り返されることで、電子部品が冷却される。
【0011】
請求項2の電子部品用冷却装置では、放熱プレートの平坦対向部に、コルゲートフィンが配置され、より高い熱交換効率で冷媒蒸気が外気と熱交換される。
請求項3の電子部品用冷却装置では、放熱プレートの筒部材側が下方に向けて傾斜され、放熱プレート内で凝縮し環流される冷媒が留まることなく、容易に筒部材内に下降される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1ないし図3は、本発明の電子部品用冷却装置の一実施形態を示すもので、この実施形態の電子部品用冷却装置は、例えば、電車等の電気車両の交流・直流変換等,あるいは工作機のモーター駆動等を行う発熱量の大きい電子部品の冷却に用いられる。
【0013】
図において符号21および符号23は、筐体本体および前蓋である。
筐体本体21は横断面コ字状をしており、この筐体本体21の側壁の前面側には、前蓋23取付用の取付穴21aが複数形成されている。
前蓋23の前面には装置取付穴23aが形成され、側面には、筐体本体21への取付穴23bが形成されている。
【0014】
前蓋23の下部には、縦長形状の開口穴23cが形成され、この開口穴23cに沿って前蓋23の筐体本体21側の内面には、横断面凹円弧状のパイプ支持壁23dが形成されている。
パイプ支持壁23dには、円筒パイプ25が当接されている。
この円筒パイプ25の下端開口および上端開口には、パッチエンド27およびパッチエンド29が固定され、パッチエンド29には、冷媒封入用のチューブ29aが形成されている。
【0015】
円筒パイプ25の下部には、前蓋23の開口穴23cに対応する下部開口穴25aが形成されている。
この開口穴25aには、前蓋23の開口穴23cを介して、溝形状のウイックが複数形成される多穴管からなるコールドプレート33の他端開口端33bが固定されている。
【0016】
このコールドプレート33の一端開口端33aは、パッチエンド35により封止されている。
コールドプレート33上には、電子部品が直接搭載される。
また、円筒パイプ25の上部の両側面には、縦長形状の一対の上部開口穴25bが軸長方向に所定間隔を置いて2箇所形成されている。
【0017】
これ等上部開口穴25bは、上端を前蓋23側に向けて傾斜されている。
円筒パイプ25の下部開口穴25aと反対側には、内部に溝形状のウイックが複数形成される多穴管を、複数箇所折曲して蛇行状に形成される放熱プレート37が配置されている。
この放熱プレート37は、横断面開口が上下方向に向けられており、両側には、補強プレート38が配置されている。
【0018】
この補強プレート38と放熱プレート37の間,および放熱プレート37の平坦対向部37aの間には、コルゲートフィン39が複数配置されている。
そして、放熱プレート37の両端開口37b,37bが、この放熱プレート37の円筒パイプ25側を下方に傾けて、円筒パイプ25の上部開口穴25bに当接されている。
【0019】
上述した電子部品用冷却装置では、筐体本体21,前蓋23,パッチエンド27,パッチエンド29,コールドプレート33,パッチエンド35および放熱プレート37は、例えば、アルミニウム合金等により形成され、円筒パイプ25,補強プレート38およびコルゲートフィン39はアルミニウムのクラッド材等により形成されている。
【0020】
上述した電子部品用冷却装置は、以下述べるようにして製造される。
すなわち、先ず、放熱プレート37に補強プレート38およびコルゲートフィン39が仮固定され、この放熱プレート37およびパッチエンド27,29が、円筒パイプ25に仮固定される。
【0021】
次に、この状態で、円筒パイプ25の外周が、前蓋23のパイプ支持壁23dに当接される。
また、コールドプレート33にパッチエンド35が仮固定され、このコールドプレート33が、前蓋23の開口穴23cに仮固定され、組付が完了する。
次に、熱処理炉内で、各部が一体ろう付けされ、この後、一体ろう付けされた前蓋23が、ビス等により筐体本体21に取り付けられる。
【0022】
そして、パッチエンド29のチューブ29aを通して円筒パイプ25内が真空にされ、さらに、チューブ29aから、例えば、代替フロン等からなる冷媒41が流入され、チューブ29aが溶融封止され、電子部品用冷却装置が製造される。
以上のように構成された電子部品用冷却装置では、図4に示すように、コールドプレート33に装着される電子部品から発生した熱が、コールドプレート33に伝導され、伝熱された熱により、コールドプレート33内の冷媒41が蒸発し、気泡となった冷媒蒸気41aは、円筒パイプ25内を上昇し放熱プレート37内に流入される。
【0023】
放熱プレート37内に流入された冷媒蒸気41aは、放熱プレート37およびコルゲートフィン39を介して外気43と熱交換され、熱交換された外気43は、筐体本体21内を上昇し上端開口から排出される。
また、熱交換により冷却され凝縮した冷媒41は、円筒パイプ25内に下降される。
【0024】
この際、コールドプレート33および放熱プレート37内に形成されるウイックにより、冷媒41および冷媒蒸気41aのコールドプレート33内および放熱プレート37内の伝熱面積が大きくされており、高い熱交換効率を有している。
また、このウイックの毛細管力により、放熱プレート37内で凝縮される冷媒41の放熱プレート37内での環流が促進され、凝縮された冷媒41が放熱プレート37内に滞留されることが防止される。
【0025】
そして、冷媒41の蒸発,凝縮および環流が繰り返されることで、電子部品が冷却される。
以上のように構成された電子部品用冷却装置では、放熱プレート37を多穴管を蛇行して形成し筐体本体21内に収容したので、所定の大きさの筐体本体21内に、大きい放熱面積を有する放熱プレート37を収容することができ、電子部品を高い熱交換効率で冷却することができる。
【0026】
また、コールドプレート33を多穴管から形成し、このコールドプレート33に直接電子部品を搭載したので、電子部品から発生する熱を、高い伝導効率で冷媒41へ伝導することができる。
そして、放熱プレート37の平坦対向部37aに、コルゲートフィン39を配置したので、より高い熱交換効率で冷媒蒸気41aを外気43と熱交換することができる。
【0027】
さらに、放熱プレート37の円筒パイプ25側を下方に向けて傾斜したので、放熱プレート37内で凝縮し環流した冷媒41を滞留させることなく、容易に円筒パイプ25内に下降することができる。
また、内部に溝形状のウイックが形成される多穴管を用いて、コールドプレート33および放熱プレート37を形成し、冷媒41および冷媒蒸気41aのコールドプレート33および放熱プレート37内の伝熱面積を大きくしたので、より高い熱交換効率で電子部品を冷却することができる。
【0028】
そして、ウイックが形成される多穴管を用いて放熱プレート37を形成したので、このウイックの毛細管力により、放熱プレート37内で凝縮される冷媒41の放熱プレート37内での環流を促進することができ、凝縮された冷媒41の放熱プレート37内への滞留を防止することができる。
図5および図6は、本発明の電子部品用冷却装置の第2の実施形態(請求項1ないし請求項3に対応する)を示している。
【0029】
この実施形態の電子部品用冷却装置では、放熱プレート37の両端開口37b側が下方に向けて折曲されている。
また、円筒パイプ25の上部開口穴25bが、この円筒パイプ25の軸長方向に沿って形成され、放熱プレート37の平坦対向部37aおよびコルゲートフィン39の横断面を水平に保持した状態で、上部開口穴25bに、放熱プレート37の両端開口37bが固定されている。
【0030】
この実施形態の電子部品用冷却装置においても、第1の実施形態と略同一の効果を得ることができるが、この実施形態では、放熱プレート37の両端を下方に向けて折曲し、放熱プレート37の平坦対向部37aおよびコルゲートフィン39の横断面を水平に保持することで、筐体本体21内の外気43の流通方向を遮るものを最小限にしたので、外気43を、より低い流通抵抗で筐体本体21内に上昇させることができ、より高い熱交換効率で電子部品を冷却することができる。
【0031】
なお、上述した実施形態では、アルミニウムのクラッド材を丸めて円筒パイプ25を形成した例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものでなく、例えば、クラッド材を折曲して横断面四角形形状のパイプを形成しても良い。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の電子部品用冷却装置では、放熱プレートを多穴管を蛇行して形成し筐体内に収容したので、所定の大きさの筐体内に、大きい放熱面積を有する放熱プレートを収容することでき、電子部品を高い熱交換効率で冷却することができる。
【0033】
また、コールドプレートを多穴管から形成し、この多穴管に直接電子部品を搭載したので、電子部品から発生する熱を、高い伝導効率で冷媒へ伝導することができる。
【0034】
請求項2の電子部品用冷却装置では、放熱プレートの平坦対向部に、コルゲートフィンを配置したので、より高い熱交換効率で冷媒蒸気を外気と熱交換することができる。
請求項3の電子部品用冷却装置では、放熱プレートの筒部材側を下方に向けて傾斜したので、放熱プレート内で凝縮し環流した冷媒を滞留させることなく、容易に筒部材内に下降することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品用冷却装置の第1の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】電子部品が冷却される際の冷媒の流通状態を示す断面図である。
【図5】本発明の電子部品用冷却装置の第2の実施形態を示す分解斜視図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】従来の電子部品用冷却装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
21 筐体本体(筐体)
23 前蓋(筐体)
25 円筒パイプ(筒部材)
33 コールドプレート
33a 一端開口端
33b 他端開口端
37 放熱プレート
37a 平坦対向部
37b 両端開口(両端)
39 コルゲートフィン
Claims (3)
- 外面に電子部品が装着される多穴管からなるコールドプレート(33)の一端開口端(33a)を封止し、他端開口端(33b)を長尺状の筒部材(25)の下部に開口するとともに、前記筒部材(25)の前記コールドプレート(33)の突出方向と反対側に多穴管を蛇行してなる放熱プレート(37)を配置し、この放熱プレート(37)の両端(37b,37b)を前記筒部材(25)の上部に開口し、前記放熱プレート(37)と前記筒部材(25)とを、上端および下端が開口される横断面四角形形状の筐体(21,23)内に収容し、前記コールドプレート(33)を前記筐体(23)の側壁から突出してなることを特徴とする電子部品用冷却装置。
- 請求項1記載の電子部品用冷却装置において、
前記放熱プレート(37)の平坦対向部(37a)に、コルゲートフィン(39)を配置してなることを特徴とする電子部品用冷却装置。 - 請求項1または請求項2記載の電子部品用冷却装置において、
前記放熱プレート(37)の前記筒部材(25)側を下方に向けて傾斜してなることを特徴とする電子部品用冷却装置。
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