JP3641252B2 - 送風機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、換気送風機器および空気調和機器に使用される送風機において、特に高静圧時での発生騒音を低減することを可能にし、軸流羽根車の使用範囲を広くすることを可能にした送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、居住および非居住空間で使用される換気送風機器および空気調和機器に使用される送風機は、静圧をあまり必要としない中低静圧で大風量の換気送風機器および空気調和機器として使用され、これまで種々の設計手法により低騒音の軸流羽根車が設計されてきた。しかし、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大、さらには用途の幅広い展開がさらに求められ、静圧を必要とする高静圧で大風量の換気送風機器および空気調和機器が必要となってきたが、これまでの送風機では、高静圧時に騒音が急上昇するという問題があった。そこで従来は、静圧を必要とする高静圧の送風機として遠心送風機が用いられてきたが、機器の容積が大きく、小風量であり社会の全てのニーズに応えられなかった。そこで運転時の騒音が低く、小型で性能的に使用範囲が広く、さらに用途の幅広い送風機が必要であり、送風機に用いられる軸流羽根車の設計手法および送風機の展開が求められている。
【0003】
従来、この種の送風機は、図57〜図65に示す構成が一般的であった。以下、その構成について図を参照しながら説明する。図に示すように、送風機本体201に遠心羽根車255を用い遠心羽根車255を備えた渦巻ケーシング258の全体を箱体257で囲むことにより、流体256を軸流方向に送風したり、また軸流羽根車202を用いた場合の翼206の形状は、回転軸204の軸方向に軸流羽根車202を投影したときに回転軸204に垂直な平面に映し出される投影図において、回転軸204を原点O’とし、軸流羽根車202の内周部212の投影線を2等分する点を翼内周部投影中心点Ph’とし、原点O’と翼内周部投影中心点Ph’を通る直線を直線X’、原点O’を中心とする任意の直径DD’の円筒面で切断される翼206の翼弦投影線LR’を2等分する翼弦投影中心点PR’と原点O’を通る直線と直線X’のなす角を前進角Aθ’としたとき、翼206の外周部211の投影線を2等分する翼外周部投影中心点Pt’と原点O’を結ぶ直線と直線X’のなす角、つまり外周前進角Aθt’は軸流羽根車202の回転方向210を正方向とし50゜以下であり、また、回転軸204を含む平面で切断される翼206の半径方向翼断面235は、フラットまたはフラットに近い曲率の大きい略円弧形状であり、また、軸流羽根車202の翼206の内周部212から外周部211までの仕事量を一定とする自由渦、翼206の内周部212から外周部211までの取付角Cθ’をほぼ一定とする強制渦という流れ分布で設計され、原点O’を中心とする任意の直径DD’の円筒面で切断される翼206の翼断面213における中心線214は略円弧形状で翼断面213の翼弦長L’と反りD’で反り率Q’は、Q’=D’/L’で与えられ、外周部211より内周部212の反り率Q’が大きくなる形状であり、また、外周部211より内周部212の取付角Cθ’が大きくなるかあるいは、取付角Cθ’が内周部212から外周部211までほぼ一定であり、また、回転軸204の軸方向に軸流羽根車202を投影したときに回転軸204に垂直な平面に映し出される投影図において、隣り合う翼206と翼206が重なり合わない構成をしている。
【0004】
また、ダクト内で軸流羽根車202が用いられる際は、下流側に静翼260が設置されることが多く、薄肉厚で一定の曲率を有し、この静翼260の外周縁261の長さは、内周縁262の長さよりも長く、すなわち外周側の入口角は内周側の入口角よりも大きい構成が一般的であった。
【0005】
上記構成において、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために非常に高い静圧を必要とし、小型で高静圧、大風量を得るためには、軸流羽根車202を高回転する必要がある。
【0006】
これにより翼206の1枚当たりの仕事量も増大し、翼206の負圧面215の境界層の発達により渦の発生も顕著になる。さらに、原点O’を中心とする任意の直径DD’の円筒面で切断される翼206の任意の翼断面213において、翼206は、回転方向210への前進度合いを示す外周前進角Aθt’が50゜以下と小さく、内周部212から外周部211までの任意の翼断面213の回転方向の位置の差が小さい。質量をm、回転半径をr、角速度をωとしたとき遠心力fは、f=m・r・ω2で与えられ、回転数が上昇すると角速度ωだけが大きくなるため、高回転時には低回転時より矢印F’の方向に大きな遠心力がはたらく。この大きな遠心力により、翼206の負圧面215の境界層内で内周部212から外周部211に向かって二次流れ217が誘起され、外周部211付近では低エネルギー流体が集積する。よって負圧面215の外周部211付近で乱れが生じ騒音が上昇する。
【0007】
また、二次流れ217により軸流送風機特有の翼206の外周部211の吸込側218付近で逆流220の発生を促進し、サージング現象を引き起こす。サージング領域では軸流羽根車202の翼206の流れ場が不安定になり変動を起こし、また軸流羽根車202の回転も不安定になり、騒音が急上昇すると共にファン効率も低下する。
【0008】
また、回転軸204を含む平面で切断される翼206の半径方向翼断面235は、フラットまたはフラットに近い曲率の大きい略円弧形状であり、軸流羽根車202の隣り合う翼206と翼206との間の流路230の流れは、ハブ205とケーシング231の境界層付近の流れ232は、主流233より小さく、翼206の反りによる遠心力も小さいので、圧力こう配により翼206の正圧面216から負圧面215に向かう流れ234を生じ、一対の流路渦252を形成する。そして後縁部208付近では隣り合う流路230の流路渦252が接し、随伴渦を生じ、下流で巻き込んで一対の大きな渦になり騒音が増大する。
【0009】
また、軸流羽根車202の翼206の半径方向における翼断面213の形状は自由渦や強制渦という流れ分布で設計され、外周部211より内周部212の取付角が大きくなるかあるいは、取付角が内周部212から外周部211までほぼ一定である。これにより軸流羽根車202の作動時には外周部211から内周部212へ圧力こう配が生じる。また小型で高静圧、大風量を得るために、軸流羽根車202を高回転化による大きな遠心力がはたらき、翼206の負圧面215の境界層内で内周部212から外周部211に向かって強い二次流れ217が誘起される。しかし、二次流れ217と軸流羽根車202の翼206の仕事による圧力こう配とのバランスが合う翼206の設計(反り率Q’、取付角Cθ’)がなされておらず、流れに乱れが生じ騒音が上昇する。
【0010】
また、軸流羽根車202の翼206を軸方向から見たとき、隣り合う翼206と翼206が重なり合わない構成が一般的である。このような翼206と翼206との間隔がある軸流羽根車202では、高静圧時には軸流羽根車202の吸込側218と吐出側219との圧力差が大きくなり、翼206に沿った流れになりにくくなるため、境界層が大きくなり騒音上昇の原因となる。
【0011】
また、軸流羽根車202を通過した流れは、高静圧、高回転時に遠心力の影響で径方向に広がる斜流流れとなるため、特に静翼260の外周側の入口部263tでは、流入するまでの主流流れが枠体264の内周面をはね返る2次流れと干渉して一定の流入角を有した流れにならず大きな渦を誘発し、乱れた状態で流入することとなり剥離の影響で流体損失が大きい。また、静翼260の内周側の入口部263hでは、逆流現象が可視化実験等で確認され、主流流れはこの逆流の影響で一定の流入角度を有した流れとならず、乱れた状態で流入することにより、流体損失が大きい。従って、静翼260の設置による全圧効率の向上、すなわち消費電力の低減はあまり望めない。
【0012】
また、高静圧に適している遠心羽根車255を用いた送風機本体201の場合、流体256を軸流方向に送風するための送風機本体201の箱体257の容積を小さくし、高静圧で大風量を得ようとするのは非常に困難であり、また箱体257を用いず渦巻ケーシング258をむき出した状態で用いた場合は、流体256の経路が吸込と吹き出しにかけて直角に折れ曲がるために、遠心羽根車255を用いただけでの用途の展開も行い難かった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の送風機では、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車の高回転による騒音の上昇が非常に大きく、また高静圧時で軸流羽根車特有のサージング現象の発生による騒音が急上昇するという課題があり、小型で高静圧、大風量を得ることができる軸流羽根車の騒音を低減し、サージング現象の発生を最小限にするとともに、低騒音の軸流羽根車の設計手法を確立することが要求されている。
【0014】
また、小型で高静圧を得ようとすると消費電力が増加するという課題があり、送風装置の全圧効率を増加させて消費電力を低減することが要求されている。
【0015】
また、小型で高静圧、大風量を得ることができる低騒音の軸流羽根車を用いた、新たな用途の展開についての課題もあり、多様な用途の展開を示すことが要求されている。
【0016】
本発明は従来の課題を解決するものであり、小型で高静圧、大風量を得ることができる軸流羽根車の騒音を低減することができ、軸流送風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範囲を広くすることができるとともに、その設計手法を確立した軸流羽根車を有する送風機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
の目的を達成するため第1の手段を以下に示す
【0018】
本発明の送風機はこの目的を達成するために第の手段は、軸流羽根車の回転軸を含む平面で切断される任意の翼断面において、最も吸込側に位置する点を頂点とし、任意の前記翼断面における複数の頂点を結ぶ曲線が、前記翼の前縁部またはその前縁部と外周部との交点から、後縁部またはその後縁部と内周部との交点まで通る前記軸流羽根車を有し、また前記軸流羽根車の翼の内周部と後縁部との交点を点Bhとして、その点Bhを通り回転軸を直交する面を基準面Jとし、前記後縁部と外周部との交点を点Bkとするとき、前記頂点と前記点Bkが前記基準面Jよりすべて前記吸込側に位置する前記軸流羽根車を有する送風機としたものである。
【0019】
また、前記目的を達成するために第2の手段は、前記第1の手段に、軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、その翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断面の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部の翼断面における外周部反り率Qtが、前記外周部より内周側の任意の前記反り率Qより大きな値をとる前記軸流羽根車を有する送風機としたものである。
【0020】
また、前記目的を達成するために第3の手段は、前記第1の手段に、軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、その翼断面における中心線は略円弧形状とし、翼断面の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部の翼断面における外周部反り率Qtが、前記外周部より内周側の任意の前記反り率Qより大きな値をとり、前記外周部反り率Qtと前記翼の内周部の翼断面における内周部反り率Qhとの差が0.001以上0.020以下になる前記軸流羽根車を有する送風機としたものである。
【0021】
また、前記目的を達成するために第の手段は、前記第1の手段に、軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、翼弦と、回転軸と垂直で翼の前縁部を通る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、外周部の翼断面における外周部取付角Cθtが、前記外周部より内周側の任意の前記取付角Cθより大きな値をとる前記軸流羽根車を有する送風機としたものである。
【0022】
また、前記目的を達成するために第5の手段は、前記第1の手段に、軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、翼弦と、回転軸と垂直で翼の前縁部を通る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、外周部の翼断面における外周部取付角Cθtが、前記外周部より内周側の任意の前記取付角Cθより大きな値をとり、前記外周部取付角Cθtと前記翼の内周部の翼断面における内周部取付角Cθhとの差が0.1゜以上6゜以下になる前記軸流羽根車を有する送風機としたものである。
【0023】
また、前記目的を達成するために第6の手段は、前記第1の手段に、軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、その翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断面の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部の翼断面における外周部反り率Qtが、前記外周部より内周側の任意の前記反り率Qより大きな値をとり、かつ、前記翼断面における翼弦と、回転軸と垂直で翼の前縁部を通る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、前記外周部の翼断面における外周部取付角Cθtが、前記外周部より内周側の任意の前記取付角Cθより大きな値をとる前記軸流羽根車を有する送風機としたものである。
【0024】
また、前記目的を達成するために第7の手段は、前記第1の手段に、軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、その翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断面の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部の翼断面における外周部反り率Qtが、前記外周部より内周側の任意の前記反り率Qより大きな値をとり、前記外周部反り率Qtと前記翼の前記内周部の翼断面における内周部反り率Qhとの差が0.001以上0.020以下になり、かつ、前記翼断面における翼弦と、前記回転軸と垂直で前記翼の前縁部を通る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、前記外周部の翼断面における外周部取付角Cθtが、前記外周部より内周側の任意の前記取付角Cθより大きな値をとり、前記外周部取付角Cθtと前記翼の前記内周部の翼断面における内周部取付角Cθhとの差が0.1゜以上6゜以下になる前記軸流羽根車を有する送風機としたものである。
【0025】
また、前記目的を達成するために第の手段は、前記第1、2、3、4、5、6またはの手段に、軸流羽根車の任意の直径DDの翼断面における翼弦長Lと、回転軸と垂直で翼の前縁部を通る直線である翼列線上で、前記翼の前記前縁部と前記翼と隣り合う前記翼の前記前縁部との距離をピッチTとしたとき弦節比Sは、S=L/Tで与え、弦節比Sは1.1以上1.9以下になる前記軸流羽根車を有する送風機としたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は上記した第1の手段の構成により、軸流羽根車の翼の半径方向の形状が、流体の吸込側に傾斜のある凸形状であり、これらの要因の水準を最適化し、これに基づき軸流羽根車を設計しているために小型で高静圧、大風量を得ることができる軸流羽根車の騒音を低減することができ、軸流送風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範囲を広くすることができる。
【0027】
また、第2、3、4、5、6、7または第の手段の構成により、軸流羽根車の翼の半径方向の形状が、流体の吸込側に傾斜のある凸形状であり、翼の周方向の形状が、翼の内周部より外周部の反り率が大きくなる形状で、翼の内周部より外周部の取付角が大きくなる形状であり、また隣合う翼と翼が重なり合い、これらの要因の水準を最適化し、これに基づき軸流羽根車を設計しているために小型で高静圧、大風量を得ることができる軸流羽根車の騒音を低減することができ、軸流送風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範囲を広くすることができる。
【0028】
【実施例】
参考例1)
以下、本発明の参考例1について図1〜図7および図22を参照しながら説明する。
【0029】
図に示すように、送風機本体1の電動機3に係止される軸流羽根車2の回転軸4の軸方向に軸流羽根車2を投影したときに回転軸4に垂直な平面に映し出される投影図において、回転軸4を原点O、軸流羽根車2の羽根径Dtの0.4082倍の直径を仮想ハブ径KDhとし、その仮想ハブ径KDhを軸流羽根車2の翼6の前縁部7と後縁部8とで区切られてできる仮想ハブ円弧KAhを2等分する点を仮想ハブ円弧中心点Khとして、原点Oと仮想ハブ円弧中心点Khを通る直線を直線X、原点Oを中心とする任意の直径DDの円筒面で切断される翼6の翼弦投影線LRを2等分する翼弦投影中心点PRと原点Oを通る直線と直線Xのなす角を前進角Aθとしたとき、翼6の翼内周部投影線9を2等分する翼外周部投影中心点Ptと原点Oを結ぶ直線と直線Xのなす角、つまり外周前進角Aθtは軸流羽根車2の回転方向10を正方向とし55゜以上180゜以下であり、外周部11より内周側の任意の前進角Aθは外周前進角Aθtより小さな値をとり、かつ、羽根径Dtとする軸流羽根車2のハブ5のハブ径Dhは、0<Dh≦Dt・(1−32.549/Aθt)の範囲であり、かつ、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、その翼断面13における中心線14は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部11の翼断面13における外周部反り率Qtが、外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値をとる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0030】
上記構成により、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために非常に高い静圧を必要とし、小型で高静圧、大風量を得るためには送風機本体1のケーシング31に係止される電動機3により軸流羽根車2を高回転する必要がある。質量をm、回転半径をr、角速度をωとしたとき遠心力fは、f=m・r・ω2で与えられる。回転数が上昇すると角速度ωだけが大きくなるため、高回転時には低回転時より矢印Fの方向に大きな遠心力がはたらく。この大きな遠心力により、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かって二次流れ17が誘起される。しかし軸流羽根車2の翼6は、回転方向10に大きく前進した形状であるため二次流れ17は後縁部8より放出することができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0031】
また、翼6の前縁部7は回転方向10に大きく前進した形状であるために、前縁部7の外周部11は内周側の二次流れ17の影響を受けることはないので、外周部11の吸込側18付近での逆流20の発生も起こりにくい。よって、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができる。
【0032】
また、ハブ径Dhと軸流羽根車2の羽根径Dtは、0<Dh≦Dt・(1−32.549/Aθt)の範囲で特に騒音低減に効果があり、送風機本体1の構造、大きさの変化に対応した低騒音の軸流羽根車2の設計が可能となる。
【0033】
また、翼6の翼断面13における中心線14は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与えたとき、外周部反り率Qtは外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値になっているため、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0034】
ここで、比騒音レベルKs(dB(A))を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・Q)のように定義する。
【0035】
SPL:騒音レベルQ:風量Ps:静圧Pv:動圧図22に示すように、軸流羽根車2の回転方向10を正方向とした外周前進角Aθtは、55゜以上180゜以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また外周前進角Aθtは105゜付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0036】
このように本発明の参考例1の送風機によれば、軸流羽根車2のハブ径Dhと軸流羽根車2の羽根径Dtは、0<Dh≦Dt・(1−32.549/Aθt)の範囲で、翼6の外周前進角Aθtを55゜以上180゜以下、外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値の範囲で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することと、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0037】
なお、参考例1では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0038】
また、軸流羽根車2の外周部11に略円筒状のリング22を設けることにより、軸流羽根車2が回転した際に起こる翼6の変形あるいは破壊を防ぐことを行っても同等の効果を得ることができ、翼6の変形あるいは破壊を防ぐ強度向上のための軸流羽根車2および翼6の形状はこの限りではない。
【0039】
(実施例
つぎに本発明の実施例について図1〜図7および図23を参照しながら説明する。なお、参考例1と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0040】
図に示すように、参考例1の構成に軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、その翼断面13における中心線は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部11の翼断面13における外周部反り率Qtが、外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値をとり、外周部反り率Qtと翼6の内周部12の翼断面13における内周部反り率Qhとの差が0.001以上0.020以下になる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0041】
上記構成により、軸流羽根車2の翼6の仕事量を決定する重要な要因の1つである反り率Qの半径方向分布を、ここでは外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差で考え、反り率差の最適化を、外周前進角Aθtは105゜の最適の水準を用いて、外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値で行なった。この翼6の形状により、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。そこでさらに、外周部11から内周部12へ圧力こう配と内周部12から外周部11に向かう二次流れ17のバランスを合わせることで反り率差の最適化ができ、軸流羽根車2の騒音の低減ができる。図23に示すように反り率差は、0.001以上0.020以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また反り率差は、0.008付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0042】
このように本発明の実施例の送風機によれば、軸流羽根車2の外周部反り率Qtと翼6の内周部12の翼断面13における内周部反り率Qhとの差が0.001以上0.020以下の範囲で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0043】
なお、実施例では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果が得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0044】
(実施例
つぎに本発明の実施例について図1〜図7および図22を参照しながら説明する。なお、参考例1と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0045】
図に示すように、送風機本体1の電動機3に係止される軸流羽根車2の回転軸4の軸方向に軸流羽根車2を投影したときに回転軸4に垂直な平面に映し出される投影図において、回転軸4を原点O、軸流羽根車2の羽根径Dtの0.4082倍の直径を仮想ハブ径KDhとし、その仮想ハブ径KDhを軸流羽根車2の翼6の前縁部7と後縁部8とで区切られできる仮想ハブ円弧KAhを2等分する点を仮想ハブ円弧中心点Khとして、原点Oと仮想ハブ円弧中心点Khを通る直線を直線X、原点Oを中心とする任意の直径DDの円筒面で切断される翼6の翼弦投影線LRを2等分する翼弦投影中心点PRと原点Oを通る直線と前記直線Xのなす角を前進角Aθとしたとき、翼6の翼外周部投影線9を2等分する翼外周部投影中心点Ptと原点Oを結ぶ直線と直線Xのなす角、つまり外周前進角Aθtは軸流羽根車2の回転方向10を正方向とし55゜以上180゜以下であり、外周部11より内周側の任意の前進角Aθは外周前進角Aθtより小さな値をとり、かつ、羽根径Dtとする軸流羽根車2のハブ5のハブ径Dhは、0<Dh≦Dt(1−32.549/Aθt)の範囲であり、かつ、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、翼弦23と、回転軸4と垂直で翼6の前縁部7を通る直線である翼列線24とのなす角を取付角Cθとし、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値をとる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0046】
上記構成により、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために非常に高い静圧を必要とし、小型で高静圧、大風量を得るためには送風機本体1の電動機3により軸流羽根車2を高回転する必要がある。質量をm、回転半径をr、角速度をωとしたとき遠心力fは、f=m・r・ω2で与えられる。回転数が上昇すると角速度ωだけが大きくなるため、高回転時には低回転時より矢印Fの方向に大きな遠心力がはたらく。この大きな遠心力により、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かって二次流れ17が誘起される。しかし軸流羽根車2の翼6は、回転方向10に大きく前進した形状であるため二次流れ17は後縁部8より放出することができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0047】
また、翼6の前縁部7は回転方向10に大きく前進した形状であるために、前縁部7の外周部11は内周側の二次流れ17の影響を受けることはないので、外周部11の吸込側18付近での逆流20の発生も起こりにくい。よって、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができる。
【0048】
また、ハブ径Dhと軸流羽根車2の羽根径Dtは、0<Dh≦Dt・(1−32.549/Aθt)の範囲で特に騒音低減に効果があり、送風機本体1の構造、大きさの変化に対応した低騒音の軸流羽根車2の設計が可能となる。
【0049】
また、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値になっているため、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0050】
ここで、比騒音レベルKs(dB(A))を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・Q)のように定義する。
【0051】
SPL:騒音レベルQ:風量Ps:静圧Pv:動圧図に示すように、軸流羽根車2の回転方向10を正方向とした外周前進角Aθtは、55゜以上180゜以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また外周前進角Aθtは105゜付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0052】
このように本発明の実施例の送風機によれば、軸流羽根車2のハブ径Dhと軸流羽根車2の羽根径Dtは、0<Dh≦Dt・(1−32.549/Aθt)の範囲で、翼6の外周前進角Aθtを55゜以上180゜以下、外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することと、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0053】
なお、実施例では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0054】
また、軸流羽根車2の外周部11に略円筒状のリング22を設けることにより、軸流羽根車2が回転した際に起こる翼6の変形あるいは破壊を防ぐことを行っても同等の効果を得ることができ、翼6の変形あるいは破壊を防ぐ強度向上のための軸流羽根車2および翼6の形状はこの限りではない。
【0055】
(実施例
つぎに本発明の実施例について図1〜図7および図24を参照しながら説明する。なお、実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0056】
図に示すように、実施例3の構成に軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、翼弦23と、回転軸4と垂直で翼6の前縁部7を通る直線である翼列線24とのなす角を取付角Cθとし、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値をとり、外周部取付角Cθtと翼6の内周部12の翼断面13における内周部取付角Cθhとの差が0.1゜以上6゜以下になる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0057】
上記構成により、軸流羽根車2の翼6の仕事量を決定する重要な要因の1つである取付角Cθの半径方向分布を、ここでは外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差で考え、取付角差の最適化を、外周前進角Aθtは105゜の最適の水準を用いて外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で行なった。この翼6の形状により、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。そこでさらに、外周部11から内周部12へ圧力こう配と内周部12から外周部11に向かう二次流れ17のバランスを合わせることで取付角差の最適化ができ、軸流羽根車2の騒音の低減ができる。図24に示すように取付角差は、0.1゜以上6゜以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また取付角差は、2゜付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0058】
このように本発明の実施例の送風機によれば、軸流羽根車2の外周部取付角Cθtと翼6の内周部12の翼断面13における内周部取付角Cθhとの差が0.1゜以上6゜以下の範囲で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0059】
なお、実施例では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0060】
(実施例
つぎに本発明の実施例について図1〜図7を参照しながら説明する。なお、参考例1および実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0061】
図に示すように、参考例1および実施例の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、その翼断面13における中心線14は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部11の翼断面13における外周部反り率Qtが、外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値をとり、かつ、翼断面13における翼弦23と、回転軸4と垂直で翼6の前縁部7を通る直線である翼列線24とのなす角を取付角Cθとし、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値をとる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0062】
上記構成により、翼6の翼断面13における中心線14は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与えたとき、外周部反り率Qtは外周部11より内周側12の任意の反り率Qより大きな値で、また、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値になっているため、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0063】
このように本発明の実施例の送風機によれば、外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値、外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することと、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0064】
なお、実施例では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0065】
(実施例
つぎに本発明の実施例について図1〜図7を参照しながら説明する。なお、実施例および実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0066】
図に示すように、実施例および実施例の構成に、外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差が0.001以上0.020以下になり、外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差が0.1゜以上6゜以下になる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0067】
上記構成により、軸流羽根車2の翼6の仕事量を決定する重要な要因である反り率Qと取付角Cθの半径方向分布を、ここでは外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差と、外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差で考え、最適化を外周前進角Aθtは105゜の最適の水準を用いて、外周部反り率Qtが外周部11より内周側12の任意の反り率Qより大きな値、外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で行なった。この翼6の形状により、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。そこでさらに、外周部11から内周部12へ圧力こう配と内周部12から外周部11に向かう二次流れ17のバランスを合わせることで反り率差、取付角差の最適化ができ、軸流羽根車2の騒音の低減ができる。図に示すように反り率差は、0.001以上0.020以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また反り率差は、0.008付近で最小の比騒音レベルKsになる。また、図に示すように取付角差は、0.1゜以上6゜以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また取付角差は、2゜付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0068】
このように本発明の実施例の送風機によれば、軸流羽根車2の外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差を0.001以上0.020以下で外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値、軸流羽根車2の外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差を0.1゜以上6゜以下で外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0069】
なお、実施例では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0070】
(実施例
つぎに本発明の実施例について図1〜図8および図25を参照しながら説明する。なお、参考例1、実施例1〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0071】
図に示すように、参考例1、第1、2、3、4および実施例の構成に、軸流羽根車2の任意の直径DDの翼断面13における翼弦長Lと、回転軸4と垂直で翼6の前縁部7を通る直線である翼列線24上で、翼6の前縁部7と翼6と隣り合う翼6の前縁部7との距離をピッチTとしたとき、弦節比Sは、S=L/Tで与え、弦節比Sは1.1以上1.9以下になる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0072】
上記構成により、翼弦長Lが変化しない場合、翼6の間隔つまりピッチTを小さくする、つまり翼6の枚数を増やすことで高静圧時でも流れ25を翼6に沿いやすくし、境界層の厚みを小さくすることで騒音の低減を図ることができる。しかし、ピッチTを極端に小さくする、つまり翼6の枚数を増やしすぎると各々の翼6より発生する騒音の音源の数が翼6の枚数と等しいことから、軸流羽根車2全体での騒音が上昇する原因となる。そこでS=L/Tで与えられる弦節比Sの最適化を、外周前進角Aθtは105゜、外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値で外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差を0.008、外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差を2゜の最適の水準を用いて行なった。図25に示すように弦節比Sは、1.1以上1.9以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また弦節比Sは、1.5付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0073】
このように本発明の実施例の送風機によれば、軸流羽根車2の翼6の弦節比Sは、1.1以上1.9以下の範囲で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0074】
なお、実施例では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0075】
参考
つぎに本発明の参考について図1〜図11を参照しながら説明する。なお、実施例〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0076】
図に示すように、軸流羽根車2の回転軸4を含む平面で切断される任意の翼断面13において、最も吸込側18に位置する点を頂点26とし、任意の翼断面13における複数の頂点26を結ぶ曲線27が、翼6の前縁部7またはその前縁部7と外周部11との交点から、後縁部8またはその後縁部8と内周部12との交点まで通る軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0077】
上記構成により、隣り合う翼6と翼6との間の流路30の流れは、ハブ5とケーシング31の境界層付近の流れ32は、主流33より小さく、翼6の反りDによる遠心力も小さいので、圧力こう配により翼6の正圧面16から負圧面15に向かう流れ34を生じる。しかし、軸流羽根車2の翼6の前縁部7と外周部11との交点、後縁部8と内周部12との交点を含まない、回転軸4を含む平面で切断される任意の翼断面13において、最も吸込側18に位置する頂点26が、翼断面13の外周縁28または内周縁29に存在しない負圧面15側に凸形状であるために流れ34は、翼断面13の外周縁28または内周縁29で止められ、一対の流路渦の形成を防ぐことができる。また、流路渦が形成されにくいため随伴渦の形成を防ぐことができ、騒音の低減が可能となる。
【0078】
このように本発明の参考の送風機によれば、軸流羽根車2の回転軸4を含む平面で切断される任意の翼断面13において、最も吸込側18に位置する点を頂点26とし、任意の翼断面13における複数の頂点26を結ぶ曲線27が、翼6の前縁部7またはその前縁部7と外周部11との交点から、後縁部8またはその後縁部8と内周部12との交点まで通る形状にすることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0079】
なお、参考では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果を得ることができる。
【0080】
また、軸流羽根車2の外周部11に略円筒状のリング22を設けることにより、軸流羽根車2が回転した際に起こる翼6の変形あるいは破壊を防ぐことを行っても同等の効果を得ることができ、翼6の変形あるいは破壊を防ぐ強度向上のための軸流羽根車2および翼6の形状はこの限りではない。
【0081】
(実施例
つぎに本発明の実施例について図1〜図12を参照しながら説明する。なお、参考例1、2、実施例1〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0082】
図に示すように参考の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を含む平面で切断される任意の翼断面13において、最も吸込側18に位置する点を頂点26とし、また軸流羽根車2の翼6の内周部12と後縁部8との交点を点Bhとして、その点Bhを通り回転軸4を直交する面を基準面Jとし、後縁部8と外周部11との交点を点Bkとするとき、頂点26と点Bkが基準面Jよりすべて吸込側18に位置する軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0083】
上記構成により、軸流羽根車2が回転し矢印Fの方向に遠心力がはたらき、翼6を吸込側18に前傾させることで遠心力の負圧面15の法線成分Fvがはたらくことで、翼6の負圧面15における境界層の厚みを抑えることができ、騒音を低減することができる。
【0084】
このように本発明の実施例の送風機によれば、翼6を吸込側18に前傾させる形状にすることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0085】
なお、実施例では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果を得ることができる。
【0086】
参考
つぎに本発明の参考について図1〜図12を参照しながら説明する。なお、参考および実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0087】
図に示すように参考および実施例9の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、その翼断面13における中心線14は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部11の翼断面13における外周部反り率Qtが、外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値をとる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0088】
上記構成により、図に示すように、翼6の翼断面13における中心線14は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与えたとき、外周部反り率Qtが、外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値になっているため、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0089】
このように本発明の参考の送風機によれば、外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することと、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0090】
なお、参考では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果を得ることができる。
【0091】
(実施例
つぎに本発明の実施例について図1〜図12および図26を参照しながら説明する。なお、参考2、3、実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0092】
図に示すように参考および実施例の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、その翼断面13における中心線は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部11の翼断面13における外周部反り率Qtが、外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値をとり、外周部反り率Qtと翼6の内周部12の翼断面13における内周部反り率Qhとの差が0.001以上0.020以下になる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0093】
上記構成により、軸流羽根車2の翼6の仕事量を決定する重要な要因の1つである反り率Qの半径方向分布を、ここでは外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差で考え、反り率差の最適化を外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値で行なった。この翼6の形状により、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。そこでさらに、外周部11から内周部12へ圧力こう配と内周部12から外周部11に向かう二次流れ17のバランスを合わせることで反り率差の最適化ができ、軸流羽根車2の騒音の低減ができる。図26に示すように反り率差は、0.001以上0.020以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また反り率差は、0.008付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0094】
このように本発明の実施例の送風機によれば、軸流羽根車2の外周部反り率Qtと翼6の内周部12の翼断面13における内周部反り率Qhとの差が0.001以上0.020以下の範囲で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0095】
なお、実施例では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果を得ることができる。
【0096】
参考
つぎに本発明の参考について図1〜図12を参照しながら説明する。なお、参考および実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0097】
図に示すように参考および実施例の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、翼弦23と、回転軸4と垂直で翼6の前縁部7を通る直線である翼列線24とのなす角を取付角Cθとし、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値をとる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0098】
上記構成により、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11
より内周側の任意の取付角Cθより大きな値になっているため、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0099】
このように本発明の参考の送風機によれば、外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0100】
なお、参考では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果を得ることができる。
【0101】
参考
つぎに本発明の参考について図1〜図12および図27を参照しながら説明する。なお、参考、実施例および参考と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0102】
図に示すように参考および実施例の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、翼弦23と、回転軸4と垂直で翼6の前縁部7を通る直線である翼列線24とのなす角を取付角Cθとし、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値をとり、外周部取付角Cθtと翼6の内周部12の翼断面13における内周部取付角Cθhとの差が0.1゜以上6゜以下になる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0103】
上記構成により、軸流羽根車2の翼6の仕事量を決定する重要な要因の1つである取付角Cθの半径方向分布を、ここでは外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差で考え、取付角差の最適化を、外周前進角Aθtは105゜の最適の水準を用いて外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で行なった。この翼6の形状により、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。そこでさらに、外周部11から内周部12へ圧力こう配と内周部12から外周部11に向かう二次流れ17のバランスを合わせることで取付角差の最適化ができ、軸流羽根車2の騒音の低減ができる。図27に示すように取付角差は、0.1゜以上6゜以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また取付角差は、2゜付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0104】
このように本発明の参考の送風機によれば、軸流羽根車2の外周部取付角Cθtと翼6の内周部12の翼断面13における内周部取付角Cθhとの差が0.1゜以上6゜以下の範囲で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0105】
なお、参考では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果が得ることができる。
【0106】
参考
つぎに本発明の参考について図1〜図12を参照しながら説明する。なお、参考および実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0107】
図に示すように、参考および実施例の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、その翼断面13における中心線14は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部11の翼断面13における外周部反り率Qtが、外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値をとり、かつ、翼断面13における翼弦23と、回転軸4と垂直で翼6の前縁部7を通る直線である翼列線24とのなす角を取付角Cθとし、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値をとる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0108】
上記構成により、翼6の翼断面13における中心線14は略円弧形状とし、翼断面13の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与えたとき、外周部反り率Qtは外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値で、また、外周部11の翼断面13における外周部取付角Cθtが、外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値になっているため、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0109】
このように本発明の参考の送風機によれば、外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値、外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することと、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0110】
なお、参考では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果を得ることができる。
【0111】
参考
つぎに本発明の参考について図1〜図12、図26および図27を参照しながら説明する。なお、参考および実施例および参考と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0112】
図に示すように、参考および実施例の構成に、外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差が0.001以上0.020以下になり、外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差が0.1゜以上6゜以下になる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0113】
上記構成により、軸流羽根車2の翼6の仕事量を決定する重要な要因である反り率Qと取付角Cθの半径方向分布を、ここでは外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差と、外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差で考え、最適化を外周前進角Aθtは105゜の最適の水準を用いて、外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値、外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で行なった。この翼6の形状により、翼6の内周部12より外周部11の仕事量が大きく、外周部11から内周部12へ圧力こう配が生じる。これにより、翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かう遠心力による二次流れ17を止めることができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。そこでさらに、外周部11から内周部12へ圧力こう配と内周部11から外周部12に向かう二次流れ17のバランスを合わせることで反り率差、取付角差の最適化ができ、軸流羽根車2の騒音の低減ができる。図26に示すように反り率差は、0.001以上0.020以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また反り率差は、0.008付近で最小の比騒音レベルKsになる。また、図27に示すように取付角差は、0.1゜以上6゜以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また取付角差は、2゜付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0114】
このように本発明の参考の送風機によれば、軸流羽根車2の外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差を0.001以上0.020以下で外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値、軸流羽根車2の外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差を0.1゜以上6゜以下で外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機1の騒音を低くすることができる。
【0115】
なお、参考では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果を得ることができる。
【0116】
参考
つぎに本発明の参考について図1〜図12および図28を参照しながら説明する。なお、参考2〜7、実施例7、8と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0117】
図に示すように、参考例2、3、4、5、7および実施例7、8の構成に、軸流羽根車2の任意の直径DDの翼断面13における翼弦長Lと、回転軸4と垂直で翼6の前縁部7を通る直線である翼列線24上で、翼6の前縁部7と翼6と隣り合う翼6の前縁部7との距離をピッチTとしたとき、弦節比Sは、S=L/Tで与え、弦節比Sは1.1以上1.9以下になる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0118】
上記構成により、翼弦長Lが変化しない場合、翼6の間隔つまりピッチTを小さくする、つまり翼6の枚数を増やすことで高静圧時でも流れ25を翼6に沿いやすくし、境界層の厚みを小さくすることで騒音の低減を図ることができる。しかし、ピッチTを極端に小さくする、つまり翼6の枚数を増やしすぎると各々の翼6より発生する騒音の音源の数が翼6の枚数と等しいことから、軸流羽根車2全体での騒音が上昇する原因となる。そこでS=L/Tで与えられる弦節比Sの最適化を、外周前進角Aθtは105゜、外周部反り率Qtが外周部11より内周側の任意の反り率Qより大きな値で外周部反り率Qtと内周部反り率Qbとの差を0.008、外周部取付角Cθtは外周部11より内周側の任意の取付角Cθより大きな値で外周部取付角Cθtと内周部取付角Cθbとの差を2゜の最適の水準を用いて行なった。図28に示すように弦節比Sは、1.1以上1.9以下で比騒音レベルKsが小さくなっていることがわかる。また弦節比Sは、1.5付近で最小の比騒音レベルKsになる。
【0119】
このように本発明の参考の送風機によれば、軸流羽根車2の翼6の弦節比Sは、1.1以上1.9以下の範囲で設計することにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0120】
なお、参考では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、同等の効果を得ることができる。
【0121】
参考
つぎに本発明の参考について図1〜図11を参照しながら説明する。なお、参考例1、実施例〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0122】
図に示すように、参考例1、第1、2、3、4、5および実施例の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を含む平面で切断される任意の半径方向翼断面35において、最も吸込側18に位置する点を頂点26とし、任意の半径方向翼断面35における複数の頂点26を結ぶ曲線27が、翼6の前縁部7またはその前縁部7と外周部11との交点から、後縁部8またはその後縁部8と内周部12との交点まで通る軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0123】
上記構成により、隣り合う翼6と翼6との間の流路30の流れは、ハブ5とケーシング31の境界層付近の流れ32は、主流33より小さく、翼6の反りDによる遠心力も小さいので、圧力こう配により翼6の正圧面16から負圧面15に向かう流れ34を生じる。しかし、軸流羽根車2の翼6の前縁部7と外周部11との交点、後縁部8と内周部12との交点を含まない、回転軸4を含む平面で切断される任意の半径方向翼断面35において、最も吸込側18に位置する頂点26が、半径方向翼断面35の外周縁28または内周縁29に存在しない負圧面15側に凸形状であるために流れ34は、半径方向翼断面35の外周縁28または内周縁29で止められ、一対の流路渦の形成を防ぐことができる。また、流路渦が形成されにくいため随伴渦の形成を防ぐことができ、騒音の低減が可能となる。
【0124】
このように本発明の参考の送風機によれば、軸流羽根車2の回転軸4を含む平面で切断される任意の半径方向翼断面35において、最も吸込側18に位置する点を頂点26とし、任意の半径方向翼断面35における複数の頂点26を結ぶ曲線27が、翼6の前縁部7またはその前縁部7と外周部11との交点から、後縁部8またはその後縁部8と内周部12との交点まで通る形状にすることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0125】
なお、参考では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0126】
また、軸流羽根車2の外周部11に略円筒状のリング22を設けることにより、軸流羽根車2が回転した際に起こる翼6の変形あるいは破壊を防ぐことを行っても同等の効果を得ることができ、翼6の変形あるいは破壊を防ぐ強度向上のための軸流羽根車2および翼6の形状はこの限りではない。
【0127】
参考10
つぎに本発明の参考10について図1〜図12を参照しながら説明する。なお、参考と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0128】
図に示すように実施例17の構成に、軸流羽根車2の回転軸4を含む平面で切断される任意の半径方向翼断面35において、最も吸込側18に位置する点を頂点26とし、また軸流羽根車2の翼6の内周部12と後縁部8との交点を点Bhとして、その点Bhを通り回転軸4を直交する面を基準面Jとし、後縁部8と外周部11との交点を点Bkとするとき、頂点26と点Bkが基準面Jよりすべて吸込側18に位置する軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0129】
上記構成により、軸流羽根車2が回転し矢印Fの方向に遠心力がはたらき、翼6を吸込側18に前傾させることで遠心力の負圧面15の法線成分Fvがはたらくことで、翼6の負圧面15における負圧面境界層35の厚みを抑えることができ、騒音を低減することができる。
【0130】
このように本発明の参考10の送風機によれば、翼6を吸込側18に前傾させる形状にすることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0131】
なお、参考10では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0132】
参考11
つぎに本発明の参考11について図1〜図15を参照しながら説明する。なお、参考例1、2、実施例1〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0133】
図に示すように、参考例1、2、第1、2、3、4、5、6および実施例の構成に、送風機本体1の電動機3に係止される軸流羽根車2の回転軸4の軸方向に軸流羽根車2を投影したときに回転軸4に垂直な平面に映し出される投影図において、回転軸4を原点O、軸流羽根車2羽根径Dtの0.4082倍の直径を仮想ハブ径KDhとし、その仮想ハブ径KDhを軸流羽根車2の翼6の前縁部7と後縁部8とで区切られできる仮想ハブ円弧KAhを2等分する点を仮想ハブ円弧中心点Khとして、原点Oと仮想ハブ円弧中心点Khを通る直線を直線X、原点Oを中心とする任意の直径DDの円筒面で切断される翼6の翼弦投影線LRを2等分する翼弦投影中心点PRと原点Oを通る直線と直線Xのなす角を前進角Aθとしたとき、翼6の翼外周部投影線を2等分する翼外周部投影中心点Ptと原点Oを結ぶ直線と直線Xのなす角、つまり外周前進角Aθtは軸流羽根車2の回転方向10を正方向とし55゜以上180゜以下であり、外周部11より内周側の任意の前進角Aθは外周前進角Aθtより小さな値をとり、かつ、羽根径Dtとする軸流羽根車2のハブ5のハブ径Dhは、0<Dh≦Dt(1−32.549/Aθt)の範囲であり、かつ、軸流羽根車2の羽根径Dtとハブ径Dhで代表径DmはDm=(((0.96Dt)2−(1.04Dh)2)/2)1/2で与え、代表径Dmにおける代表径前進角Aθdは、外周前進角Aθtの20%以上55%以下の値をとる軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0134】
上記構成により、代表径Dmにおける代表径前進角Aθdは、外周前進角Aθtの20%以上55%以下の値で、翼6の外周部11付近が回転方向10に特に突き出た形状である。遠心力により翼6の負圧面15の境界層内で内周部12から外周部11に向かって二次流れ17が誘起されるが、軸流羽根車2の翼6は、外周部11付近が回転方向10に特に突き出た形状であるため二次流れ17は後縁部8より放出することができ、外周部11での低エネルギー流体の集積を防ぎ、騒音を低減することができる。
【0135】
また、外周部11付近が回転方向10に特に突き出た形状であるために、前縁部7の外周部11は内周側の二次流れ17の影響を受けることはないので、外周部11の吸込側18付近での逆流20の発生も起こりにくい。よって、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができる。
【0136】
このように本発明の参考11の送風機によれば、代表径Dmにおける代表径前進角Aθdは、外周前進角Aθtの20%以上55%以下の値で、翼6の外周部11付近が回転方向10に特に突き出た形状にすることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することと、軸流送風機特有の回転が不安定になり騒音が急上昇しファン効率が低下するサージング現象を発生しにくく、高静圧側へ移動できるために軸流羽根車2の使用領域を増やすことができ、小型で高静圧、大風量の送風機本体1の騒音を低くすることができる。
【0137】
なお、参考例1では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0138】
また、軸流羽根車2の外周部11に略円筒状のリング22を設けることにより、軸流羽根車2が回転した際に起こる翼6の変形あるいは破壊を防ぐことを行っても同等の効果を得ることができ、翼6の変形あるいは破壊を防ぐ強度向上のための軸流羽根車2および翼6の形状はこの限りではない。
【0139】
参考12
つぎに本発明の参考12について図1〜図16を参照しながら説明する。なお、参考例1〜11、実施例1〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0140】
図に示すように、軸流羽根車2の回転軸4を中心とする任意の直径DDの円筒面Vと、翼6の前縁部7との交点Rfとし、その交点Rfを通り回転軸4に平行な直線を含む任意の平面を平面Uとして、その平面Uと翼6とでできる略円弧状の翼断面13において、入口角β1が90゜以上180゜以下の軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0141】
上記構成により、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために非常に高い静圧を必要とし、翼6の正圧面16と負圧面15との圧力差が大きくなり、流れ36は翼6の直前で急激に負圧面15側に誘引される。そこで翼断面13において入口角β1が90゜以上180゜以下であるために流れ36は翼6に沿うため、翼6の前縁部7からの剥離を防ぐことができ、騒音の低減が可能となる。
【0142】
このように本発明の参考12の送風機によれば、翼断面13において、入口角β1が90゜以上180゜以下の形状にすることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0143】
なお、参考例1では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0144】
また、軸流羽根車2の外周部11に略円筒状のリング22を設けることにより、軸流羽根車2が回転した際に起こる翼6の変形あるいは破壊を防ぐことを行っても同等の効果を得ることができ、翼6の変形あるいは破壊を防ぐ強度向上のための軸流羽根車2および翼6の形状はこの限りではない。
【0145】
また、参考例1〜11、実施例1〜実施例の羽根車を軸流羽根車2とするとさらに騒音の低減ができなお良い。
【0146】
(実施例21)
つぎに本発明の参考13について図1〜図17を参照しながら説明する。なお、参考例1〜12、実施例1〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0147】
図に示すように、送風機本体1の電動機3に係止されるハブ5に複数の翼6があり、その翼6に電動機3の回転軸4を中心とする円筒状のリング40を取り付けた軸流羽根車2において、ハブ5に接続しないように補助翼37をリング40の外周側38または内周側39に取り付けた前記軸流羽根車を有する構成にされている。
【0148】
上記構成により、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために非常に高い静圧を必要とし、小型で高静圧、大風量を得る必要がある。軸流羽根車2を同一回転数で仕事量を増やすために、翼6の枚数を増やす方法がある。しかし、翼6の枚数を増やすとハブ5と翼6の接続部付近では、翼6と翼6との間隔が狭まり、流路30が確保できなくなり、軸流羽根車2の騒音の上昇、ファン効率の低下につながる。そこで、ハブ5に接続しないように補助翼37をリング40の外周側38または内周側39に取り付けているので、補助翼37により軸流羽根車2の仕事量を同一回転数で増やすことができ、同一仕事量では軸流羽根車2の騒音を低減することができる。
【0149】
このように本発明の参考例13の送風機によれば、ハブ5に接続しないように補助翼37をリング40の外周側38または内周側39に取り付けることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0150】
なお、参考例13では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0151】
またリング40は円筒状としているが、補助翼37を取り付けるためのものであり、リング40の形状はこの限りではない。
【0152】
また、参考例1〜12、実施例1〜実施例の羽根車を軸流羽根車2とするとさらに騒音の低減ができなお良い。
【0153】
参考14
つぎに本発明の参考14について図1〜図18を参照しながら説明する。なお、参考例1〜13、実施例1〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0154】
図に示すように、参考例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、第1、2、3、4、5、6、7および実施例の構成に、送風機本体1の電動機3に係止されるハブ5に複数の翼6があり、その翼6の外周部11に電動機3の回転軸4を中心とする円筒状のリング22を取り付けた軸流羽根車2において、リング22の外周側38に植毛材41を付けた軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0155】
上記構成により、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために非常に高い静圧を必要とし、軸流羽根車2の吸込側18と吐出側19では圧力差が大きくなる。軸流羽根車2とケーシング31には隙間42があり、この隙間42から圧力差により吐出側19から吸込側18へ逆流または圧力漏れが発生する。しかし、軸流羽根車2のリング22の外周側38に植毛材41を付けているために、逆流または圧力漏れを防ぐことができ、さらに植毛材41とケーシング31は回転中接触しても騒音が発生しにくく、軸流羽根車2の騒音を低減とファン効率の向上ができる。
【0156】
このように本発明の参考14の送風機によれば、軸流羽根車2のリング22の外周側38に植毛材41を取り付けていることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0157】
なお、参考14では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0158】
また、参考例1〜13、実施例1〜実施例の羽根車を軸流羽根車2とするとさらに騒音の低減ができなお良い。
【0159】
参考15
つぎに本発明の参考15について図1〜図19を参照しながら説明する。なお、参考例1〜14、実施例1〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0160】
図に示すように、参考例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、第1、2、3、4、5、6、7および実施例の構成に、送風機本体1の電動機3に係止されるハブ5に複数の翼6があり、その翼6の外周部11に電動機3の回転軸4を中心とする円筒状のリング22を取り付けた軸流羽根車2において、リング22の外周側38の形状が凹凸状である軸流羽根車2を有する構成にされている。
【0161】
上記構成により、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために非常に高い静圧を必要とし、軸流羽根車2の吸込側18と吐出側19では圧力差が大きくなる。軸流羽根車2とケーシング31には隙間42があり、この隙間42から圧力差により吐出側19から吸込側18へ逆流または圧力漏れが発生する。しかし、軸流羽根車2のリング22の外周側38の形状が凹凸状であるために、逆流43通過する際、凹部44で逆流43がよどみ凸部45でくい止められようとし、凹部44と凸部45が連続してあるため逆流を防ぐことができ、軸流羽根車2の騒音の低減とファン効率の向上ができる。
【0162】
このように本発明の参考15の送風機によれば、軸流羽根車2のリング22の外周側38の形状が凹凸状であることにより、小型で高静圧、大風量を得る際の軸流羽根車2の高回転化による騒音の上昇を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0163】
なお、参考15では送風機の羽根車を軸流羽根車2としたが、斜流羽根車21としても、羽根外径Dt、仮想ハブ径KDh、ハブ径Dhを吸込側18と吐出側19の平均値とすることで同等の効果を得ることができるので、羽根車は斜流羽根車21でも良い。
【0164】
また、参考例1〜14、実施例1〜実施例の羽根車を軸流羽根車2とするとさらに騒音の低減ができなお良い。
【0165】
参考16
つぎに本発明の参考16について図1〜図21を参照しながら説明する。なお、参考例1〜15、実施例1〜実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0166】
図に示すように、送風機本体1の電動機3に係止される斜流羽根車21の回転軸4を中心とする任意の吸込側直径D1と任意の吐出側直径D2でできる円錐台Zで翼6を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、負圧面15側に反りの極大点46が2ヶ所あるM字型の中心線14の翼6の斜流羽根車21を有する構成にされている。
【0167】
上記構成により、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために非常に高い静圧を必要とする。そこで負圧面15側に反りの極大点46が2ヶ所あるM字型の中心線14の翼6であるために、翼6に流入された流れ50は前縁側47の極大点46による翼6の反りにより圧力上昇を行い、翼6の中央部の極小点49付近で流れ50は斜流羽根車21特有の半径方向の成分を持ち、遠心作用によりさらに圧力上昇を行い、つぎに流れ50は翼6の後縁側48の極大点46による翼6の反りで圧力上昇をして軸方向に流れ、翼6より流出することにより、低回転で高静圧を得ることができ、騒音の低減ができる。
【0168】
このように本発明の参考16の送風機によれば、負圧面15側に反りの極大点46が2ヶ所あるM字型の中心線14の翼6であるために、小型で高静圧、大風量を得る際の斜流羽根車2の騒音を抑制することができ、小型で高静圧、大風量の送風機の騒音を低くすることができる。
【0169】
なお、軸流羽根車2の外周部11に略円筒状のリング22を設けることにより、軸流羽根車2が回転した際に起こる翼6の変形あるいは破壊を防ぐことを行っても同等の効果を得ることができ、翼6の変形あるいは破壊を防ぐ強度向上のための軸流羽根車2および翼6の形状はこの限りではない。
【0170】
参考17
つぎに本発明の参考17について図29および図30を参照しながら説明する。
【0171】
図に示すように、内面が円筒面状の枠体61内部に軸方向に設置された放射状の複数の脚部62を有する略円筒状の電動機ケース63とこの内部に設置される電動機64の回転軸端部65に軸流羽根車66が係止された送風機67において、脚部62の羽根車側の軸方向端部68から軸流羽根車66の間に、枠体61の内周面に接する外周縁69の長さが、電動機ケース63の外周面に接する内周縁70の長さよりも長い一定曲率を有する静翼71と、この静翼71の凸面における外周側入口部72tおよび内周側入口部72hにおいて断面が半円状の肉厚部73tおよび73hを配設してなる構成となっている。
【0172】
上記構成により、軸流羽根車66を通過した流れaは、圧力増加されるとともに速度三角形から、旋回成分を有する回転方向に角度をもつ絶対速度C2の流れとなる。この流れが静翼71に流入する際、中心軸に対する流入角度αsは径方向位置で変化し、理想的な状態では内周側から外周側の位置になるに従って大きくなる。ところが実際は、旋回成分をもちつつ、高回転による遠心力の影響で径方向にも広がる斜流流れとなるため、特に外周側では静翼71に流入するまでに、主流流れが枠体61の内周面をはね返る2次流れと干渉して流入角度αsが一定に定まらず、様々な流入角度αsをもった流れとなる。また、内周側では、静翼71に流入するまでに、逆流現象の影響で様々な流入角度αsをもった流れとなる。このとき、静翼71の凸面側(負圧面側)の外周側入口部72tおよび内周側入口部72hにおいて肉厚部73tおよび73hが形成されているためどの流入角度に対してもなめらかに迎え入れることができ、凸面側の剥離および渦の発生を抑制し流体損失を低減できる。
【0173】
なお、肉厚部73tおよび73hの断面直径は静翼71の周方向断面の弦長Lの3%から10%の範囲が望ましく、径方向長さは静翼71径方向高さHの30%以下が望ましい。
【0174】
また、軸流羽根車66と静翼71の再接近距離は軸流羽根車66の羽根外径Dtの15%以上が望ましい。
【0175】
また、参考例1から16記載のいずれかあるいは、請求項1から記載のいずれかの軸流羽根車を用いれば、小型化が可能となり、送風機としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0176】
また、軸流羽根車66を斜流羽根車にかえてもよく、その作用効果に差異は生じない。
【0177】
このように本発明の参考17の送風機によれば、静翼流入時の外周側および内周側における流体損失を低減し効率よく旋回エネルギを圧力エネルギへ変換でき、全圧効率が増加し消費電力が低減できる。また、作動点(静圧・風量)が同じなら回転数を低減でき、騒音を低減することができる。
【0178】
参考18
つぎに本発明の参考18について図29および図31を参照しながら説明する。なお、実施例25と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0179】
図に示すように、静翼71の凹面(正圧面)における外周側入口部74tおよび内周側入口部74hにおいて断面が半円状の肉厚部75tおよび75hを配設してなる構成となっている。
【0180】
上記構成において、軸流羽根車66と静翼71の間において、特に外周側と内周側における静翼71への流入角度が様々に乱れた流れaは、静翼71への流入時に肉厚部75tおよび75hによって滑らかに迎え入れられ、凹面側の剥離および渦の発生を抑制し、流体損失を低減できる。
【0181】
なお、肉厚部75tおよび75hの断面直径は静翼71の周方向断面の弦長Lの3%から10%の範囲が望ましく、径方向長さは静翼71径方向高さHの30%以下が望ましい。
【0182】
また、軸流羽根車66と静翼71の再接近距離は軸流羽根車66の羽根外径Dtの15%以上が望ましい。
【0183】
また、参考例1から16記載のいずれかあるいは、請求項1から記載のいずれかの軸流羽根車を用いれば、小型化が可能となり、送風機としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0184】
また、参考例17記載の肉厚部も用いると更に流体損失を低減できる。
【0185】
また、軸流羽根車66を斜流羽根車にかえてもよく、その作用効果に差異は生じない。
【0186】
このように本発明の参考18の送風機によれば、参考17の作用効果に加えて、静翼流入時の外周側および内周側における流体損失を実施例25以上に低減し効率よく旋回エネルギを圧力エネルギへ変換でき、全圧効率が増加し消費電力が低減できる。
【0187】
参考19
つぎに本発明の参考19について図32および図33を参照しながら説明する。なお、参考17および参考18と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0188】
図に示すように、径方向の高さが静翼の高さHの30%以下で前端76の高さが後端77の高さ以下であり、静翼71の外周側入口部78の入口角度βsに対し、βs−5゜<βs’<βs+5゜を満たす入口角度α’を有する補助静翼79を静翼71から軸流羽根車66の間の枠体61の内周面に複数枚配設してなる構成となっている。
【0189】
上記構成において、軸流羽根車66と外周側入口部78の間における特に最外周側において、軸流羽根車66を通過した流れaは、主流流れが2次流れと干渉し乱れた流れに発達する前に、補助静翼79により整流化され外周側入口部78の入口角度βsに近い流入角度となって静翼71に流入することとなり、流入時の流体損失を低減することができる。
【0190】
なお、参考例1から16記載のいずれかあるいは、請求項1から記載のいずれかの軸流羽根車を用いれば、小型化が可能となり、送風機としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0191】
また、参考例17または参考例18のいずれか記載、または両方の肉厚部を用いれば、更に流体損失を低減できる。
【0192】
また、軸流羽根車66を斜流羽根車にかえてもよく、その作用効果に差異は生じない。
【0193】
このように本発明の参考19の送風機によれば、静翼流入時の外周側における流体損失を低減し効率よく旋回エネルギを圧力エネルギへ変換でき、全圧効率が約5%増加し消費電力が低減できる。また、作動点(静圧・風量)が同じなら回転数を低減でき、騒音を低減することができる。
【0194】
参考20
つぎに本発明の参考20について図34を参照しながら説明する。なお、参考17から参考19と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0195】
図に示すように、静翼71の外周側から内周側に向かって、静翼71の径方向高さHの30%以下の範囲内において、略円筒状の薄肉リング80を静翼71に係止してなる構成となっている。
【0196】
上記構成において、軸流羽根車66と静翼71の間における特に外周側において、軸流羽根車66を通過した流れaは、主流流れが2次流れと干渉し乱れた流れに発達するが、この発達領域は静翼71への流入前から通過途中においても外周から内周に向かって径方向に発達しようとするが、薄肉リング80によって分離整流化され、主流流れに及ぼす2次流れの影響を抑制でき、静翼71通過時の流体損失を低減することができる。
【0197】
なお、薄肉リング80の軸方向長さは径方向における薄肉リング80の設置位置での静翼71の軸方向長さの1から1.2倍の長さが望ましく、薄肉リングの前端81と軸流羽根車66との再接近距離は羽根外径Dtの10%以上が望ましい。
【0198】
また、前端81を軸流羽根車66通過後の斜流流れに留意して、この斜流流れに沿った屈曲部を形成すると更に効果が上がる。
【0199】
また、参考例1から16記載のいずれかあるいは、請求項1から記載のいずれかの軸流羽根車を用いれば、小型化が可能となり、送風機としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0200】
また、参考例17、18または19記載の静翼を用いれば更に流体損失を低減できる。
【0201】
また、軸流羽根車66を斜流羽根車にかえてもよく、その作用効果に差異は生じない。
【0202】
このように、本発明の参考20の送風機によれば、外周から内周へ径方向に発達しようとする2次流れを薄肉リングで分離整流化することで流体損失を低減し効率よく旋回エネルギを圧力エネルギへ変換でき、全圧効率が増加し消費電力が低減できる。また、作動点(静圧・風量)が同じなら回転数を低減でき、騒音を低減することができる。
【0203】
参考21
つぎに本発明の参考21について図35を参照しながら説明する。なお、参考17から参考20と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0204】
図に示すように、静翼の外周側入口部78から軸流羽根車66の間の枠体61内周面に静翼71の径方向高さHの10%以下の高さの羽毛状突起物82を多数植付けた構成となっている。
【0205】
上記構成において、軸流羽根車66と外周側入口部78の間における特に最外周側において、軸流羽根車66を通過した流れaは、主流流れが2次流れと干渉し渦を生成し、この渦が大きく発達しようとするが、羽毛状突起物82により渦が細かく分解され、外周から内周へ向かう径方向への渦を含む乱れた流れも軽減でき、流体損失を低減できる。
【0206】
なお、参考例1から16記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの軸流羽根車を用いれば、小型化が可能となり、送風機としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0207】
また、参考例17、18または20記載の静翼を用いれば更に流体損失を低減できる。
【0208】
また、軸流羽根車66を斜流羽根車にかえてもよく、その作用効果に差異は生じない。
【0209】
このように、本発明の参考21の送風機によれば、外周部における渦の生成および発達を軽減でき、流体損失を低減し効率よく旋回エネルギを圧力エネルギへ変換でき、全圧効率が増加し消費電力が低減できる。また、作動点(静圧・風量)が同じなら回転数を低減でき、騒音を低減することができる。
【0210】
参考22
つぎに本発明の参考22について図1および図36を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考21と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0211】
図に示すように、下面を開口し、上面の一部に排気口91を有するフード本体92と、このフード本体92の内部において、フィルタ93および断面がベルマウス形状または略台形形状の吸込オリフィス94とこの吸込オリフィス94を吸込口95に付設し、フィルタ93と排気口91の間に配設された軸流羽根車66を有する送風機本体1を備えた構成となっている。
【0212】
上記構成において、油煙などを含む空気の流れはフード本体92の下面開口部より流入し、フィルタ93で油煙分が除去され、吸込オリフィス94から送風機本体1に流入し排気口91からダクト96を通過して室外に排気される。このとき、送風機本体1は従来用いられてきた遠心型の送風機よりも小型である時、フード内部における送風機本体を除いた容積が従来のフード本体内の送風機本体をのぞいた容積と同等なら、フード本体92の高さをより低くすることができ、フード本体92の軽量化および低コスト化が可能となる。また、この送風装置がレンジフードとして使用される場合、フード高さを低くすることでキッチンの美観が損なわれない。
【0213】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0214】
このように本発明の参考22の送風装置によれば、フード高さを低くすることができるので、フード本体の軽量化および低コスト化を実現できる。
【0215】
参考23
つぎに本発明の参考23について図1および図37を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考22と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0216】
図に示すように下面を開口し、上面の一部に排気口91を有するフード本体97と、このフード本体97の内部にフィルタ93および断面がベルマウス形状または略台形状の吸込オリフィス94と、フード本体97の外部に排気口91と室外を連通するダクト96と、このダクト96の中間部または端部に接続配設された軸流羽根車66を有する送風機本体1を備えた構成となっている。
【0217】
上記構成において、送風機本体1が従来の遠心型の送風機本体よりも小型である時、軸流方向流れであるのでフード本体97の外部のダクト96の中間部または端部に容易に接続することができる。また、フード本体97の内部にはフィルタ93および吸込オリフィス94のみ配設されることからフード高さを実施例30よりも更に低くすることができ、フード本体97の更なる軽量化および低コスト化が可能となる。また、この送風装置がレンジフードとして使用される場合、フード高さを低くすることで吊り戸棚スペースを確保でき、キッチンの美観が損なわれない。
【0218】
なお、送風機本体1はダクト96の端部に接続される際、室外と室内を仕切る壁体98間に軸方向長さの一部または全部が挿脱可能に配設されることや、室外側の壁面に配設されることで、メンテナンス性が向上する。
【0219】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0220】
このように、本発明の参考23の送風装置によれば、送風機本体をフード本体の外部に配設することによりフード高さを更に低くすることができるので、実施例30以上のフード本体の軽量化および低コスト化を実現できる。
【0221】
参考24
つぎに本発明の参考24について図1および図38を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考23と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0222】
図に示すように、下面を開口し、上面または背面の一部に排気口91を有するフード本体99と、このフード本体99内部にフィルタ93が設置され、断面がベルマウス形状または略台形形状の吸込オリフィス94を吸込口95に付設した軸流羽根車66を有する送風機本体1の一部がフード本体99内に突出し、他部が前記フード本体99外に突出するように排気口91において、挿脱可能に係止された構成となっている。
【0223】
上記構成において、送風機本体1が従来の遠心型の送風機本体よりも小型である時、上面の排気口91において、送風機本体1の一部がフード本体99内に突出しているだけなので、フード本体92内部における送風機本体1の一部を除いた容積が実施例30のフード本体内の送風機本体をのぞいた容積と同等なら、フード本体99のフード高さを実施例30より更に低くすることができ、送風機本体1が挿脱可能なことからメンテナンス性が向上し、フード高さを送風機本体の径方向の外径寸法以上に設定することで、フード内に収納した状態で梱包・運送することができ、流通コストも削減できる。また、この送風装置がレンジフードとして使用される場合、フード高さを低くすることで吊り戸棚スペースを確保でき、キッチンの美観が損なわれない。
【0224】
なお、背面の一部に排気口91が設けられた場合の送風機本体1の設置に関してもその作用効果に差異は生じない。
【0225】
また、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0226】
このように、本発明の参考24の送風装置によれば、送風機本体をフード本体の内外に渡って挿脱可能に配設することによりフード高さを実施例30より更に低くすることができるので、実施例30以上のフード本体の軽量化および低コスト化を実現できる。
【0227】
参考25
つぎに本発明の参考25について図1および図39を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考24と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0228】
図に示すように、フィルタ面の孔径dを吸込オリフィス94近傍から離れるにしたがって大きくしたフィルタ100を備えた排煙用の送風装置としたものである。
【0229】
上記構成において、油煙を含んだ空気がフード本体99内に設置されるフィルタ100に流入する際、フィルタ面に形成される孔径dが吸込オリフィス94近傍から離れるに従って大きくなるので、従来の穴径が同一のフィルタの場合では吸込オリフィス94近傍のフィルタ面のみの空気の通過量が増大し、通過量に偏りが生じ、捕集性が悪くなりフィルタ劣化も早くなるのに対し、吸込オリフィス94近傍のフィルタ面の空気の通過量が減り、ほぼ均一にフィルタ全面から流入・通過されることとなり、捕集性およびフィルタ寿命が向上する。
【0230】
なお、フィルタ100の設置に関しては、フード本体99内におけるフィルタ100に対する上流側空間の容積が同等なら、設置位置はこの限りではない。
【0231】
また、フィルタ100と吸込オリフィス94の再接近距離は送風機本体1の吸込口径Diの30%以上が望ましい。
【0232】
また、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0233】
このように、本発明の参考25の送風装置によれば、参考2223または24の作用効果に加えて、捕集性およびフィルタ寿命を向上させることが可能となる。
【0234】
参考26
つぎに本発明の参考26ついて図1および図40を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考25と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0235】
図に示すように、内面が円筒面状の本体101の上流側の側面および下流側の上面に本体101の内外を連通するスリット状の開口部102iおよび102oを有し、この上流側の開口部102iの内側にフィルタ103を配設した構成となっている。
【0236】
上記構成において、開口部102iが本体101の側面に形成されているため、本体101の全周から汚れた空気を流入でき、軸流羽根車66を小型にすれば、従来の特に遠心羽根車を用いた空気清浄用の送風装置に比して、本体の大きさを大幅に小型・軽量化でき、持ち運び自由となり、この送風装置1つで必要な様々な場所に移設できる。
【0237】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0238】
また、開口部102iおよび102oの形状、形成位置に関しては、各々の開口面積が等しければ、本実施例に限らない。
【0239】
また、小型・軽量化により、材料・梱包・運送コストも低減できる。このように本発明の実施例34の送風装置によれば、集塵範囲および方向を拡大でき、小型で軽量の低コストの空気清浄用送風装置を実現できる。
【0240】
参考27
つぎに本発明の参考27について図1および図41を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考26と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0241】
図に示すように、内面が円筒面状の本体104の上流側の側面および下流側の上面に本体104の内外を連通するスリット状の開口部105iおよび105oを有し、この下流側の開口部105oの内側にフィルタ106を配設した構成となっている。
【0242】
上記構成において、実施例34と同様に開口部105iが本体104の側面に形成されているため、本体104の全周から汚れた空気を流入でき、軸流羽根車66を小型にすれば、従来の特に遠心羽根車を用いた空気清浄用の送風装置に比して、本体の大きさを大幅に小型・軽量化でき、持ち運び自由となり、この送風装置1つで必要な様々な場所に移設できる。
【0243】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0244】
また、開口部105iおよび105oの形状、形成位置に関しては、各々の開口面積が等しければ、本実施例に限らない。
【0245】
また、小型・軽量化により、材料・梱包・運送コストも低減できる。
【0246】
このように本発明の参考27の送風装置によれば、集塵範囲および方向を拡大でき、小型で軽量の低コストの空気清浄用送風装置を実現できる。
【0247】
参考28
つぎに本発明の参考28について図1および図42を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考27と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0248】
図に示すように、フィルタを超高性能フィルタ107とした構成となっている。
【0249】
上記構成において、通常の空気清浄用のフィルタに対し、微細な塵埃も集塵できる超高性能フィルタ107(HEPAなど)の通風時の圧力損失は増加するが、搭載する送風機は高静圧が実現できる送風機であるため、圧力損失の増加を充分補うことができ、本体101や開口部102iおよび102oの開口面積を増加させる必要はない。
【0250】
このように本発明の参考28の送風装置によれば、実施例34または35の作用効果に加えて、超高性能フィルタを設置することで、送風性能を損なうことなく、集塵性能を向上できる。
【0251】
参考29
つぎに本発明の参考29について図1および図43を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考28と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0252】
図に示すように、本体101の側面の一部に全周にわたって光が透過するアクリル材等を用いたスリット窓109を有し、照明機器108を電動機64の端部に付設した構成となっている。
【0253】
上記構成において、搭載する送風機は、小型、高静圧および低騒音を実現できる送風機となっているので、住宅内の居間では間接照明に、また寝室では足下の照明に設置することができ、インテリア性が向上し、持ち運び便利なので、様々な照明用途に対応できる。
【0254】
このように本発明の参考29の送風装置によれば、参考2627または28の作用効果に加えて、多様な照明用途に対応することができる。
【0255】
参考30
つぎに本発明の参考30について図1および図44を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考29と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0256】
図に示すように断面がベルマウス形状または略台形状を有する吸込オリフィス111と回転手段を有した本体取付金具112を配設した構成となっている。
【0257】
上記構成において、本体取付金具112の一方の端部を送風機本体1に、他方の端部を
室内側の壁面に固着することで、夏期使用時は吸込オリフィス111の開口部を床面側に向けることにより、空調機等で冷やされた床面付近の空気を天井側に循環させることができ、室内空間における温度分布の均一化が図れる。また、冬期使用時は吸込オリフィス111の開口部を回転手段を有する本体取付金具112により天井面側に向けることにより、空調機等で暖められた天井面付近の空気を床面側に循環させることができ、室内空間における温度分布の均一化が図れる。
【0258】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0259】
このように本発明の参考30の送風装置によれば、サーキュレーション作用により、室内空間における温度分布の均一化を図ることができる。
【0260】
参考31
つぎに本発明の参考31について図1および図45を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考30と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0261】
図に示すように断面がベルマウス形状または略台形状を有する吸込オリフィス111と、回転手段を有した本体取付金具112と、一方の開口端部が丸穴形状で、他方の開口端部が細長の角穴形状で、この角穴内に1個ないし複数個の風向フィン113を備えた線状吹き出し拡散ルーバ114を備え、この線状吹き出し拡散ルーバ114の丸穴の開口端部を吹き出し口115に接続した構成となっている。
【0262】
上記構成において、線状吹き出し拡散ルーバ114の細長の開口部面積を他方の開口部面積より小さくすることで、流速を増加させることができ、広い居室空間の壁面にこの送風装置を取り付けてもサーキュレーション作用が十分可能となる。また、風向フィン113の向きを変えることで、吹き出し流の方向を局所的または拡散的に変化させることも可能となる。
【0263】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0264】
このように本発明の参考31の送風装置によれば、線状吹き出し拡散ルーバにより吹き出し流の流速を増加させることでサーキュレーション作用の範囲を拡大でき、風向フィン113により吹き出し流の方向を自由に変えることができる。
【0265】
参考32
つぎに本発明の参考32について図1および図46を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考31と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0266】
図に示すように、断面がベルマウス形状または台形状を有する吸込オリフィス111と、回転手段を有した本体取付金具112と、断面がベルマウス形状または台形状で、内部に略円錐形状のガイド116を備えた環状吹き出し拡散ルーバ117を備え、この環状吹き出し拡散ルーバ117を吹き出し口115に接続した構成となっている。
【0267】
上記構成において、環状吹き出し拡散ルーバ117の下流側の開口部面積を上流側の開
口部面積よりも小さくすることで吹き出し流の流速を増加させることができ、更に環状吹き出し拡散ルーバ117内のガイド116により環状吹き出しとなるため、特に天井高の高い居室空間の天井面や壁面にこの送風装置を取り付けても広範囲なサーキュレーション作用が十分可能となる。
【0268】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0269】
このように本発明の参考32の送風装置によれば、環状吹き出し拡散ルーバにより広範囲なサーキュレーション作用を実現できる。
【0270】
参考33
つぎに本発明の参考33について図1および図47を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考32と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0271】
図に示すように断面がベルマウス形状または略台形状を有する吸込オリフィス111と、回転手段を有した本体取付金具112と、略円筒状で内部に1個ないし複数個の風向フィン118と、回転軸4の周方向に回転する回転手段を有した回転拡散ルーバ119を備え、この回転拡散ルーバ119を吹き出し口115に接続した構成となっている。
【0272】
上記構成において、風向フィン118を全て同一方向(1個の場合はある方向)に向けても回転拡散ルーバ119自体が回転軸4の周方向に回転する回転手段により回転するため、多くの風量を広範囲に行き渡らせることができ、広い居室空間の天井面や壁面にこの送風装置を取り付けてもサーキュレーション作用が向上する。
【0273】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0274】
このように本発明の参考33の送風装置によれば、回転拡散ルーバにより大風量で広範囲なサーキュレーション作用を実現できる。
【0275】
参考34
つぎに本発明の参考34について図1および図48を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考33と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0276】
図に示すように一方または両方の対向する側壁121の上下または、一方の側壁121の上方と対向する他方の側壁121の下方に給排用の開口部122を有し、この上方と下方の開口部122間の側壁面に点検口123および点検扉124を有した箱体状の壁用建材ユニット125の内部に配設した構成となっている。
【0277】
上記構成において、高静圧で大風量の送風機本体1を点検口123から建材ユニット125の内部空間に設置し、建材ユニット125の内部空間の気密性を高めることで、開口部122からの空気の流入出が可能となる。また、接続ダクトを配管する必要がないので省施工となる。なお、建材ユニット125を用いることによって、住居および非住居において、1階と2階や隣室や室内と室外との換気にも利用できる。
【0278】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0279】
このように本発明の参考34の送風装置によれば、壁体と送風装置が一体化することにより、省施工となり、換気方式を多様化することができる。
【0280】
参考35
つぎに本発明の参考35について図1および図49を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考34の同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0281】
図に示すように、断面がベルマウス形状または略台形状を有する吸込オリフィス126と、回転手段を有した本体取付金具112と上流から下流に向かって空気の通過断面積が小さくなる吹き出しルーバ127を備え、送風方向に1個ないし複数個設置した構成にされている。
【0282】
上記構成において、送風機本体1の電動機により軸流羽根車が回転し、送風機本体1の吹き出し側に上流から下流つまり吹き出し方向に向かって、空気の吹き出し断面積を小さくすることで通過風速が大きくなるようにした吹き出しルーバ127で空気の搬送距離を大きく取れるようにし、さらに送風機本体1の周辺の汚れた空気や搬送されてきた空気を確実に捕集するための吸込オリフィス126を送風機本体1の吸込側に備えて、軸流羽根車の回転軸を含む断面の形状をベルマウス形状または略台形状としている。そこで送風機本体1を送風したい方向に1個ないし複数個設置することによりダクト設備がない状態でも換気送風が可能となり、低コスト、省施工の送風装置を実現することができる。また送風機本体1の本体取付金具112が回転可能であるために送風方向を変えたい場合に送風機本体1を反転することで可能である。なお、この送風装置は主にダクトを設置しにくい天井高の高い工場や、逆に天井高が低く、梁の多いダクトを設置しにくい環境、例えば地下駐車場に利用できる。
【0283】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0284】
このように本発明の参考35の送風装置によれば、ダクト設備なしで換気送風が可能な低コスト、省施工の送風装置を実現することができる。
【0285】
参考36
つぎに本発明の参考36について図1および図50を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考35の同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0286】
図に示すように、上流または下流のダクト96中間部または端部に空気清浄フィルタ128を配設した構成にされている。
【0287】
上記構成において、送風機本体1の電動機により軸流羽根車が回転し、送風機本体1により給気を行う際、送風機本体1の上流あるいは下流のダクト96中間部または端部に空気清浄フィルタ128を配設することにより室外からの空気に含まれる塵やごみ、花粉、ウィルスが室内に侵入することを防ぐことができる。また室内の汚れた空気を換気する際にも、そこで換気の概念を室内から環境に広げて考え、送風機本体1の上流あるいは下流のダクト96中間部または端部に空気清浄フィルタ128を配設することにより、直接汚れた空気を排出しなくて済むために環境汚染も防ぐことができる。なお、この送風装置は主にきれいな空気の環境が要求されるクリーンルームや、病院、居室、非居室に用いることができる。
【0288】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0289】
このように本発明の参考36の送風装置によれば、空気清浄フィルタ128を配設することにより室外からの空気に含まれる塵やごみ、花粉、ウィルスが室内に侵入することを防ぐことが可能な送風装置を実現することができる。
【0290】
参考37
つぎに本発明の参考37について図1および図51を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考36の同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0291】
図に示すように、上流または下流のダクト96中間部または端部に消臭ユニット129を配設した構成にされている。
【0292】
上記構成において、室内の汚れた空気を直接室外に排出するということは従来あたりまえのようにされてきたが、密集した住宅やマンションで排出される臭い、油煙の問題で排気の位置方向が限られてきている。そこで換気の概念を室内から環境に広げて考え、室外に室内の汚れた空気を排気する際にも、送風機本体1の上流あるいは下流のダクト96中間部または端部に消臭ユニット129を配設することにより、直接汚れた空気を排出せず消臭して排気するために、排気の位置方向に制約を受けず自由に設計することができ、環境汚染も防ぐことができる。なお、送風機本体1の電動機により軸流羽根車が回転し、送風機本体1により給気を行う際、送風機本体1の上流あるいは下流のダクト96中間部または端部に消臭ユニット129を配設することにより室外からの空気に含まれるいやな臭いが室内に侵入することを防ぐことができる。
【0293】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0294】
このように本発明の参考37の送風装置によれば、消臭ユニット129を配設することにより、排気時において消臭して排気するために、排気の位置方向に制約を受けず、環境汚染も防ぐことが可能な送風装置を実現することができる。
【0295】
参考38
つぎに本発明の参考38について図1および図52を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考37の同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0296】
図に示すように、上流または下流のダクト96中間部または端部に消音ユニット130を配設した構成にされている。
【0297】
上記構成において、送風機本体1の電動機により軸流羽根車が回転し、送風機本体1により排気および給気を行う際、送風機本体1の上流あるいは下流のダクト96中間部または端部に消音ユニット130を配設することにより室外からの騒音の侵入することを防ぐことができる。なお、送風装置は主に騒音の大きい環境に立地するビル、住宅に用いられる。
【0298】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0299】
このように本発明の参考38の送風装置によれば、消音ユニット130を配設することにより室外からの騒音の侵入を防ぐことが可能な送風装置を実現することができる。
【0300】
参考39
つぎに本発明の参考39について図1および図53を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考38の同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0301】
図に示すように、一方の側面の上下または、一方の側面の上方と対向または隣接する他方の側面の下方に給排用の開口部122を有し、この上方と下方の開口部122間の一方の側面に点検口123を有した細長の箱体状の柱用建材ユニット131の内部に配設した構成にされている。
【0302】
上記構成において、送風機本体1の電動機により軸流羽根車が回転し、柱用建材ユニット131の内部を空気が流れ、冬期の暖房時には上方の開口部122を吸込口とし、下方の開口部122を吹き出し口とすることで、室内の暖まった上方の空気を下方に移動し、室内の空気を循環させることつまりサーキュレーションすることで温度のムラをなくすことができる。これにより、空調機器の省エネ運転が可能となりランニングコストを低減でき、快適な空調ができる。また夏期の冷房時には送風機本体を反転して設置することにより、冬期と同じ効果が得られる。なお、送風装置は主に天井高の高い空気が循環しにくい居室、ホール、ロビー、階段、吹き抜けで用いることができる。
【0303】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0304】
このように本発明の参考39の送風装置によれば、送風機本体1を細長の箱体状の柱用建材ユニット131の内部に配設することにより、室内の空気を循環させることで室内の温度のムラをなくすことができ、空調機器の省エネ運転が可能で快適な空調ができる。
【0305】
参考40
つぎに本発明の参考40について図1および図54を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考39の同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0306】
図に示すように、略円筒状または箱体状の送風機本体1の支持枠体132とこの支持枠体132内に挿脱可能な略円筒状または箱体状の挿脱アダプタ133を備え、この挿脱アダプタ133内に固着した構成にされている。
【0307】
上記構成において、天井懐のない居室の壁に開口部122を設けた際に、ダクト96端部に送風機本体1を略円筒状または箱体状の送風機本体1の支持枠体132とこの支持枠体132内に挿脱可能な略円筒状または箱体状の挿脱アダプタ133を設けることにより、挿脱アダプタ133内に固着した送風機本体1が容易に挿脱アダプタ133と同時に取り出すことが可能で、送風機本体1のメンテナンスが非常に簡単になり、省メンテナンスの送風装置が実現できるとともに開口部122のグリル134を小さくできるため美観も損なわない送風装置が実現できる。なお、天井懐のない居室の壁を建物の外壁としても良く、さらに開口部122は吸込口あるいは吹き出し口のどちらでも良い。
【0308】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0309】
このように本発明の参考40の送風装置によれば、送風機本体1に支持枠体132と挿脱アダプタ133を設け、挿脱アダプタ133内に固着することにより、送風機本体1が容易に挿脱アダプタ133と同時に取り出すことが可能になり、省メンテナンスの送風装置が実現できる。
【0310】
参考41
つぎに本発明の参考41について図1および図55を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考40の同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0311】
図に示すように、天井面の一部に点検用の開口部122および開閉扉135を有し、この開閉扉135の天井裏側に、ダクト96との位置合わせの調節手段を有する固定金具136を用いて固定され、かつダクト96に脱着可能な手段および形状を有する接続アダプタ137を備えた構成にされている。
【0312】
上記構成において、送風機本体1を設置する際に天井面の一部に必ず点検用の開口部122および開閉扉135を要する。そこで開閉扉135を利用して、開閉扉135の天井裏側にダクト96との位置合わせの調節手段を有する固定金具136を用いて送風機本体1を固定し、さらにダクト96に脱着可能な手段および形状を有する接続アダプタ137を備えることで、開閉扉135を開閉すると同時に送風機本体1もダクト96と脱着することが可能となり、送風機本体1の組み込みが容易になり省施工になるとともに、点検時においても開閉扉135を開くと同時に送風機本体1もダクト96から離れ、開閉扉135に固定されながら送風装置が天井面より下に下ろすことができ、開閉扉135を閉めると同時に送風機本体1もダクト96に接続されるためメンテナンスも容易になる。
【0313】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0314】
このように本発明の参考41の送風装置によれば、開閉扉135を開閉すると同時に送風機本体1もダクト96と脱着することが可能となり、送風機本体1の組み込み、点検が容易になり、省施工、省メンテナンスの送風装置が実現できる。
【0315】
参考42
つぎに本発明の参考42について図1および図56を参照しながら説明する。なお、参考例1および参考17から参考41の同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0316】
図に示すように、室内と室外を連通するダクト96の室外側端部に細長の開口部122を有する給排ユニット138または一面に開口部122を有する箱体状の給排ボックス139を備え、ダクト96の中間部ないし端部に配設した構成にされている。
【0317】
上記構成において、建物の屋根の軒下に給排ユニット138または給排ボックス139を設置することにより、室外側より雨の浸入を防ぐことができるとともに、目立たない位置にあるため美観も損なわない送風装置が実現できる。
【0318】
なお、参考例1から21記載のいずれか、あるいは請求項1から記載のいずれかの送風機を用いれば、小型化が可能となり、送風装置としての諸性能(静圧、風量、効率、騒音)は更に向上する。
【0319】
このように本発明の参考42の送風装置によれば、建物の屋根の軒下に給排ユニット138または給排ボックス139を設置することにより、室外側より雨の浸入を防ぐことができる送風装置が実現できる。
【0320】
【発明の効果】
以上のように実施例から明らかなように、本発明によれば、小型で高静圧、大風量を得ることができる軸流羽根車の騒音を低減でき、サージング現象の発生を高静圧側へ移行すると共に範囲を最小限でき、軸流羽根車の設計手法を確立した騒音の低い送風機を提供できる。
【0321】
また、軸流羽根車を通過後の、旋回成分をもち、2次流れや逆流により乱れた流れを効率的に回収し流体損失を低減し、結果的に消費電力を低減できる送風機を提供できる。
【0322】
また、小型で高静圧、大風量を得ることができる騒音の低い軸流羽根車の送風機を用いることで、従来の換気送風機器および空気調和機器では成し得なかった幅広い、用途の展開を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1の送風機の側断面図
【図2】 同要部正面図
【図3】 同要部断面図
【図4】 同要部正面図
【図5】 同要部側断面図
【図6】 同要部側断面図
【図7】 同要部正面図
【図8】 同実施例の要部正面図
【図9】 同参考の要部側断面図
【図10】 同要部側断面図
【図11】 同要部側断面図
【図12】 同実施例の要部側断面図
【図13】 同参考11の要部正面図
【図14】 同要部正面図
【図15】 同参考12の要部正面図
【図16】 同要部断面図
【図17】 同参考13の要部正面図
【図18】 同参考14の要部側断面図
【図19】 同参考15の要部側断面図
【図20】 同参考16の要部側断面図
【図21】 同要部断面図
【図22】 同参考例1の外周前進角Aθtにおける比騒音レベルKsの性能特性図
【図23】 同実施例の反り率差における比騒音レベルKsの性能特性図
【図24】 同実施例の取付角差における比騒音レベルKsの性能特性図
【図25】 同実施例の2弦節比Sにおける比騒音レベルKsの性能特性図
【図26】 同実施例の反り率差における比騒音レベルKsの性能特性図
【図27】 同参考の取付角差における比騒音レベルKsの性能特性図
【図28】 同参考の弦節比Sにおける比騒音レベルKsの性能特性図
【図29】 同参考17および18の側断面図
【図30】 (a)同参考17の送風機の動翼,静翼の外周側周方向断面図
(b)同内周側周方向断面図
(c)同動翼の回転による気流の速度線図
【図31】 (a)同参考18の送風機の動翼,静翼の外周側周方向断面図
(b)同内周側周方向断面図
【図32】 同参考19の側断面図
【図33】 同要部断面図
【図34】 同参考20の側断面図
【図35】 同参考21の側断面図
【図36】 同参考22の側面図
【図37】 同参考23の側面図
【図38】 (a)同参考24の側面図
(b)同側面図
(c)同収納・梱包時側面図
【図39】 同参考25の正断面図
【図40】 同参考26の断面図
【図41】 同参考27の断面図
【図42】 同参考28の断面図
【図43】 同参考29の断面図
【図44】 (a)同参考30の夏期使用時の側面図
(b)同冬期使用時の側面図
(c)同平面図
【図45】 (a)同参考31の斜視図
(b)同側面図
【図46】 (a)同参考32の斜視図
(b)同側面図
【図47】 (a)同参考33の斜視図
(b)同側面図
【図48】 (a)同参考34の斜視図
(b)同斜視図
(c)同側面図
【図49】 同参考35の側面図
【図50】 同参考36の平面図
【図51】 (a)同参考37の側断面図
(b)同側断面図
【図52】 同参考38の側断面図
【図53】 同参考39の斜視図
【図54】 (a)同参考40の側断面図
(b)同側面図
【図55】 (a)同参考41の斜視図
(b)同側面図
【図56】 (a)同参考42の斜視図
(b)同側面図
【図57】 従来の送風機の側面図
【図58】 同要部正面図
【図59】 同要部正面図
【図60】 同要部断面図
【図61】 同要部正面図
【図62】 同要部側断面図
【図63】 同要部正断面図
【図64】 同側断面図
【図65】 同要部断面図
【符号の説明】
1 送風機本体
2 軸流羽根車
3 電動機
4 回転軸
5 ハブ
6 翼
O 原点
Dt 羽根径
KDh 仮想ハブ径
7 前縁部
8 後縁部
KAh 仮想ハブ円弧
Kh 仮想ハブ円弧中心点
X 直線
DD 直径
LR 翼弦投影線
PR 翼弦投影中心点
Aθ 前進角
9 翼内周部投影線
Pt 翼外周部投影中心点
Aθt 外周前進角
10 回転方向
11 外周部
12 内周部
Dh ハブ径
13 翼断面
14 中心線
L 翼弦長
D 反り
Qt 外周部反り率
Cθ 取付角
Cθt 外周部取付角
T ピッチ
15 負圧面
16 正圧面
17 二次流れ
18 吸込側
19 吐出側
20 逆流
21 斜流羽根車
22 リング
23 翼弦
24 翼列線
25 流れ
26 頂点
27 曲線
28 外周縁
29 内周縁
30 流路
31 ケーシング
32 流れ
33 主流
34 流れ
35 半径方向翼断面
Bh 点
J 基準面
Bk 点
Fv 法線成分
V 円筒面
Rf 交点
U 平面
β1 入口角
36 流れ
37 補助翼
38 外周側
39 内周側
40 リング
41 植毛材
42 隙間
43 逆流
44 凹部
45 凸部
D1 吸込側直径
D2 吐出側直径
46 極大点
47 前縁側
48 後縁側
49 極小点
50 流れ
61 枠体
62 脚部
63 電動機ケース
64 電動機
65 回転軸端部
66 軸流羽根車
67 送風機
68 軸方向端部
69 外周縁
70 内周縁
71 静翼
72t 入口部
72h 入口部
73t 肉厚部
73h 肉厚部
74t 入口部
74h 入口部
75t 肉厚部
75h 肉厚部
H 静翼の高さ
76 前端
77 後端
78 外周側入口部
79 補助静翼
βs 入口角度
βs’ 入口角度
80 薄肉リング
81 前端
82 羽毛状突起物
91 排気口
92 フード本体
93 フィルタ
94 吸込オリフィス
95 吸込口
96 ダクト
97 フード本体
99 本体取付金具
d 孔径
100 フィルタ
101 本体
102i 開口部
102o 開口部
103 フィルタ
104 本体
105i 開口部
105o 開口部
106 フィルタ
107 超高性能フィルタ
108 照明機器
111 吸込オリフィス
112 本体取付金具
113 風向フィン
114 線状吹き出し拡散ルーバ
115 吹き出し口
116 ガイド
117 環状吹き出し拡散ルーバ
118 風向フィン
119 回転拡散ルーバ
121 側壁
122 開口部
123 点検口
124 点検扉
125 壁用建材ユニット
126 吸込オリフィス
127 吹き出しルーバ
128 空気清浄フィルタ
129 消臭ユニット
130 消音ユニット
131 柱用建材ユニット
132 支持枠体
133 挿脱アダプタ
135 開閉扉
136 固定金具
137 接続アダプタ
138 給排ユニット
139 給排ボックス
201 送風機本体
202 軸流羽根車
204 回転軸
205 ハブ
206 翼
208 後縁部
210 回転方向
211 外周部
212 内周部
213 翼断面
214 中心線
215 負圧面
216 正圧面
217 二次流れ
218 吸込側
219 吐出側
220 逆流
230 流路
231 ケーシング
232 流れ
233 主流
234 流れ
252 流路渦
255 遠心羽根車
256 流体
257 箱体
258 渦巻ケーシング
O’ 原点
Ph’ 翼内周部投影中心点
X’ 直線
DD’ 直径
LR’ 翼弦投影線
PR’ 翼弦投影中心点
Aθ’ 前進角
Aθt’ 外周前進角
Cθ’ 取付角
L’ 翼弦長
D’ 反り
260 静翼
261 外周縁
262 内周縁
263t 入口部
263h 入口部
264 枠体

Claims (8)

  1. 軸流羽根車の回転軸を含む平面で切断される任意の翼断面において、最も吸込側に位置する点を頂点とし、任意の前記翼断面における複数の頂点を結ぶ曲線が、前記翼の前縁部またはその前縁部と外周部との交点から、後縁部またはその後縁部と内周部との交点まで通り、また前記軸流羽根車の翼の内周部と後縁部との交点を点Bhとして、その点Bhを通り回転軸を直交する面を基準面Jとし、前記後縁部と外周部との交点を点Bkとするとき、前記頂点と前記点Bkが前記基準面Jよりすべて前記吸込側に位置する前記軸流羽根車を有する送風機。
  2. 軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、その翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断面の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部の翼断面における外周部反り率Qtが、前記外周部より内周側の任意の前記反り率Qより大きな値をとる前記軸流羽根車を有する請求項記載の送風機。
  3. 軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、その翼断面における中心線は略円弧形状とし、翼断面の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部の翼断面における外周部反り率Qtが、前記外周部より内周側の任意の前記反り率Qより大きな値をとり、前記外周部反り率Qtと前記翼の内周部の翼断面における内周部反り率Qhとの差が0.001以上0.020以下になる前記軸流羽根車を有する請求項1記載の送風機。
  4. 軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、翼弦と、回転軸と垂直で翼の前縁部を通る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、外周部の翼断面における外周部取付角Cθtが、前記外周部より内周側の任意の前記取付角Cθより大きな値をとる前記軸流羽根車を有する請求項1記載の送風機。
  5. 軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、翼弦と、回転軸と垂直で翼の前縁部を通る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、外周部の翼断面における外周部取付角Cθtが、前記外周部より内周側の任意の前記取付角Cθより大きな値をとり、前記外周部取付角Cθtと前記翼の内周部の翼断面における内周部取付角Cθhとの差が0.1゜以上6゜以下になる前記軸流羽根車を有する請求項1記載の送風機。
  6. 軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、その翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断面の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部の翼断面における外周部反り率Qtが、前記外周部より内周側の任意の前記反り率Qより大きな値をとり、かつ、前記翼断面における翼弦と、回転軸と垂直で翼の前縁部を通る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、前記外周部の翼断面における外周部取付角Cθtが、前記外周部より内周側の任意の前記取付角Cθより大きな値をとる前記軸流羽根車を有する請求項1記載の送風機。
  7. 軸流羽根車の回転軸を中心とする任意の直径DDの円筒面で翼を切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、その翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断面の翼弦長Lと反りDで反り率Qは、Q=D/Lで与え、外周部の翼断面における外周部反り率Qtが、前記外周部より内周側の任意の前記反り率Qより大きな値をとり、前記外周部反り率Qtと前記翼の前記内周部の翼断面における内周部反り率Qhとの差が0.001以上0.020以下になり、かつ、前記翼断面における翼弦と、前記回転軸と垂直で前記翼の前縁部を通る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、前記外周部の翼断面における外周部取付角Cθtが、前記外周部より内周側の任意の前記取付角Cθより大きな値をとり、前記外周部取付角Cθtと前記翼の前記内周部の翼断面における内周部取付角Cθhとの差が0.1゜以上6゜以下になる前記軸流羽根車を有する請求項1記載の送風機。
  8. 軸流羽根車の任意の直径DDの翼断面における翼弦長Lと、回転軸と垂直で翼の前縁部を通る直線である翼列線上で、前記翼の前記前縁部と前記翼と隣り合う前記翼の前記前縁部との距離をピッチTとしたとき弦節比Sは、S=L/Tで与え、弦節比Sは1.1以上1.9以下になる前記軸流羽根車を有する請求項1、2、3、4、5、6または7記載の送風機。
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