JP3641206B2 - 核酸の非特異的増幅法 - Google Patents

核酸の非特異的増幅法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、RNAの多彩なコピーを、非特異的な方法で、mRNAのプールから生成するための1つの方法に関する。このような方法は、任意の細胞タイプあるいは特定の条件下にある細胞での発現の差違をスクリーニングするための技術においては、とくに重要なものである。
【0002】
より高度な組織の細胞では、存在している遺伝子の15%ほどだけが(各細胞には約100,000の遺伝子が含まれている)が発現する。遺伝子発現は異なった細胞タイプの間で、また任意の細胞の発達の異なった段階の間で変化し、また、加齢、細胞分化、感染性ないしはほかの疾病の状態などといった、すべての生物学的プロセスにとって非常に重要なものである。したがって、異なった条件下に細胞のなかで異なった形で発現される遺伝子の同定は、細胞生物学においては第一級の関心事である。
【0003】
たった数個の細胞から得られるmRNAの内容を分析することを可能にするためには、調べている細胞(単数/複数)に存在しているmRNAを増幅する方法が必要になる。1つの細胞のmRNA集団を調べるための方法に多大な努力がすでに払われてきた。これが、さまざまな条件下の細胞における異なった形で発現する遺伝子の同定を目的として、1つの細胞のmRNA集団から開始する核酸物質を標識する技術の開発につながった。
【0004】
遺伝子発現における差異をスクリーニングするための1つの方法がディファレンシャルディスプレイ法として知られている方法である(LiangとPardee、Science、Vol 257、967〜971、1992; 1993年11月16日に発行された米国特許第5,262,311号)。LiangとPardeeの方法により、mRNAは最初にcDNAに転写され、それからポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して増幅される。オリゴヌクレオチドプライマーの1つのセットが使用され、第1のプライマーが、mRNAのサブセットのポリアデニル化テイルに固定され、他の一方のプライマーは、第1プライマーとは異なった位置にアニーリングするような、短い任意の配列である。この方法は、調べている細胞から可能な限り多くのmRNAを増幅することを目的として、変更可能な配列の異なった対を用いて使用される。PCR生成物は標識化(放射活性)ヌクレオチドのトレーサー量を使用して標識される。
【0005】
LiangとPardeeのディファレンシャルディスプレイ法に関する改良が、米国特許第5,589,726号に開示されている。米国特許第5,589,726号に説明されている方法は、その方法がより長いプライマーを使用している点でLiangとPardeeの方法とは異なっている(LiangとPardeeにより元々記述された9〜14塩基プライマーに対して22〜30ヌクレオチド)。
【0006】
LiangとPardeeにより最初に開示されていたディフェレンシャルディスプレイ技術に対する改良されたもう1つの方法が、国際公開番号WO 97/37045に開示されている。この出願では、再び、PCR法をベースにした1つの方法が開示されている。この方法では固定プライマーではなく、オリゴ−dTプライマーが使用されている。したがって、逆転写ステップの後に、すべての可能なmRNA配列をカバーする1つのcDNA集団だけが作製される。得られたcDNAは、そのため、cDNAの濃度を減少させていくつかPCR反応を実行することによりPCRプロセスのなかで滴定される。これは、この方法を較正するのに役立ち、また偽陽性に対してこの方法を保護するのに役立つ。PCR反応は再び固定プライマーにより行われる。
【0007】
mRNAの「発現プロファイリング」に関するさらにもう1つの方法が米国特許第5,514,545号に開示されている。この方法を用いた場合には、1つの細胞のなかに、オリゴ−dT、T7、T3又はSP6などのバクテリオファージプロモーターの配列、逆転写酵素およびヌクレオチドをマイクロインジェクションし、細胞内でmRNAからcDNAの第1の鎖を合成することによって単一細胞のなかにあるmRNAを特徴付けることができる。cDNAの第1鎖から、二本鎖cDNAが合成される。この二本鎖cDNAには、機能的プロモーターが含まれているため、aRNA(アンチセンスRNA)は、RNAポリメラーゼを使用してそれから合成することができる。aRNAはランダムへキサヌクレオチドプライマーを使用して逆転写酵素により第1鎖cDNAを形成するために、再び増幅される。
【0008】
上述のすべての技術を用いて、mRNAを鋳型として使用してプライマーによりcDNA合成が開始される。しかし、この反応に使用される酵素(逆転写酵素)はmRNAの構造によりcDNA合成では妨害される。結果として、従来技術の方法は、ほとんどないしはまったく構造をもっていないmRNAに対して選択的に使用される。例えば、PCR法により合成されたcDNAがさらに増幅される場合には、この効果はさらに向上される。前述の理由により、これらのタイプの発現プロファイリング分析では大量のサンプルを使用することが通常行われている。したがって、この技術的限度では、セルソーター上で分離される数個の細胞だけの分析、ないしは顕微鏡下での同定ならびに選択の後、ガラススライドからの微小切除によって分離される数個の細胞だけの分析はできない。
【0009】
その問題に対する解決方法は、非選択的ポリA mRNA標識ならびに増幅方法、すなわち、cDNA合成を包含していない方法を使用することである。
【0010】
本発明は、このような方法の1つを提供する。本発明は、各mRNAがポリAテイルを含むmRNAのプールを含む核酸含有開始物質から開始する複数RNAコピーを、非特異的な方法で作製することにより、RNAを増幅するための方法に関する。この方法においては、その物質は、オリゴ−dT配列、RNAポリメラーゼにより認識されるプロモーターの配列、オリゴ−dT配列とプロモーターの配列の間に位置する転写開始領域から成るオリゴヌクレオチドと同時に接触するが、またさらに逆転写酵素活性を有する酵素、RNaseH活性を有する酵素、RNAポリメラーゼ活性を有する酵素、必要とされるヌクレオチドと接触し、またその結果得られる反応混合物は酵素反応が起こるのに十分な時間、適当な条件下で維持される。
【0011】
これは、反応混合物に存在するmRNAの複数のアンチセンスRNAコピーの形成につながることであろう。本発明の本方法には、cDNA中間体の産生は含まれていない。すなわち、RNAは、研究調査しているその物質に存在するmRNAから直接コピーされる。本発明の本方法は、RNA増幅の基礎となるものとしてのcDNAを必要としていない。RNAは、mRNA鋳型から直接、RNAポリメラーゼにより合成される。RNAポリメラーゼの活性はmRNAに存在するいずれの2次的構造にも影響されず、したがって、異なったmRNAを増殖する場合でも、mRNAの構造によって該方法が相違することはない。作製されたコピーは、開始物質に存在する場合と同様に、オリジナルmRNA集団を表わしている。
【0012】
本発明の本方法により使用されるオリゴヌクレオチドは、mRNAの3’末端でポリアデニル化されたテイルにハイブリダイズするオリゴ−dT配列から成る。そのオリゴヌクレオチドはさらに、RNAポリメラーゼより認識されるプロモーターの配列と、オリゴ−dT配列とプロモーターの配列の間に位置する転写開始領域とから成る。プロモーターはいずれの適当なRNAポリメラーゼのためのプロモーターでもあり得る。RNAポリメラーゼの実施例はE.coliとバクテリオファージT7、T3とSP6由来のポリメラーゼである。好適には、RNAポリメラーゼは、バクテリオファージ由来RNAポリメラーゼであり、とくにT7ポリメラーゼである。
【0013】
オリゴヌクレオチドはその3’末端でブロックされることがある。オリゴヌクレオチドがその3’末端でブロックされない場合は、そのオリゴヌクレオチドは逆転写酵素により伸張可能である。しかし、このように生成されるとすれば、その場合には、cDNAは本増幅メカニズムの一部分になることはないであろう(従来技術の方法の範囲内である)。それはほかの酵素反応に干渉することさえある。オリゴヌクレオチドの伸張は、プロモーターが二本鎖形態に合成される場合は、RNAポリメラーゼによるmRNA鋳型上での転写は即時的に開始されるため、非常に限られた数のヌクレオチドを伴うだけである。この転写は、RNA鋳型からRTを「押し出す」であろうし、またオリゴヌクレオチドの伸張(すなわち、cDNA合成)はもはや起こる可能性はない。RNA鋳型に沿って逆転写酵素による伸張を防ぐため、オリゴヌクレオチドをその3’末端でブロックすることができる。すなわち、逆転写酵素はオリゴヌクレオチドの3’末端の伸張張を開始させることができないであろうし、またcDNAはまったく合成されない。逆転写酵素は、鋳型に存在するプロモーター配列の相補鎖を合成する。オリゴヌクレオチドの使用法は、図1に図式的に図示されている。オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションについては、mRNAのポリA配列は、RNaseH活性を有する酵素により切断される。この活性は、逆転写酵素のRNaseH活性であるか、ないしは、例えば、E.coliのような別の酵素のRNaseH活性であるか、ないしはその両方であることがある。その点に関しては、本発明の本方法により使用される好適な転写酵素は、AMV−RTないしはMMLV−RTなどのRNaseH活性を有する転写酵素である。RNAの新たに生成された3’末端は、二本鎖プロモーター配列を生成するために、オリゴヌクレオチド鋳型上で伸張される。RNAポリメラーゼの適用により、オリジナルmRNAの新しいRNAコピーが作製される。この転写ステップの間に、標識が組み込まれ、また典型的には各RNAの100〜1,000個のコピーが作製される。作製されたコピーはアンチセンスRNAであり、またしたがって5’末端におけるポリ−T伸張を構成する。
【0014】
RNAポリメラーゼは通常であれば、転写には二本鎖鋳型を使用するため、その酵素はmRNAの構造によっては妨害されないことが考えられる。さらに、例えば、T7 RNAポリメラーゼの加工処理能力は非常に高度であり、通常では1つのDNA鋳型上で毎秒250ヌクレオチド以上である。これは、増幅速度が、時間単位毎にプロモーター毎の開始イベントの数により決定されることを意味する。プロモーターは各mRNAに対して同一であり、増幅における選択性はない。
【0015】
その反応がその条件下で行われてしかるべきであるその条件とは、正常の条件であって、すなわち、使用される酵素の混合のためには最適であることが知られている緩衝液構成諸要素ならびに温度のことである。
【0016】
たった数個の細胞に関する発現プロファイルを作成することに関心が寄せられる場合には、上述の増幅では、例えば1つのシグナルを生成するのに、コピーが標識される場合はRNAのコピーを十分に産出することができないと考えられる。ある一定の特殊なケースでは、RNAは選択性を導入することなく、さらに増幅される必要がある場合があり、したがって、つまりはcDNA合成を、この場合もまた、回避することになる。この問題には複数の解決方法があるが、すべては転写をベースにしているものである。図2には1つの精密で簡潔な解決方法が図示されている。新たに合成されたRNAは現在では、以下の方法によって、さらに増幅される。すなわち、RNA分子毎の3’末端に対して、1つの二本鎖プロモーター配列が、RNAリガーゼを使用することによって結合される。すべての3’末端は化学的に同一であるため、そこには選択の余地はない。結合されたプロモーターは、より多くの(標識化)RNAを生成する転写の第2ラウンドを開始するのに使用される。これが図2に図示されている。
【0017】
したがって、本発明の1つの好適な方法においては、上述のとおりに生成された作製RNAコピーは、RNAリガーゼ、RNAポリメラーゼにより認識することができる二本鎖DNAプロモーター配列から成る二本鎖核酸複合体、それによって前記複合体の1本の鎖が、DNA鎖の1本の5’末端に付着されるRNAの伸張部分、RNAポリメラーゼ活性を有する酵素および必要とされるヌクレオチドと接触させる。その結果として生じる反応混合物は、適当な条件下で、増幅が起こるのに十分な時間、維持される。
【0018】
再び、使用されるヌクレオチドの1つないしはそれ以上が標識されることになる。
【0019】
RNAポリメラーゼプロモーター配列の方向づけにより、RNA鋳型は新しいセンス鎖RNA分子を生成するのに使用される。典型的には、各RNAの100〜1,000個のコピーはRNAポリメラーゼにより転写反応で作製されていく。好適には、DNA鎖の1本の5’末端に付着させたRNAの伸張部分は、5’末端でリン酸化される。リン酸化は5’末端の結合を可能にする。
【0020】
プロモーターは、手順の最初の部分にみられるものと同じでもよく、例えば、T7−プロモーター配列が使用されることが考えられるが、またRNAポリメラーゼはT7 RNAポリメラーゼである。
【0021】
興味深いことに、転写のこの第2ラウンドで作製されたセンスRNAには、再び3’末端合成におけるポリA伸張部分が含まれるが、図1により図示されているような方法ならびに、図2に図示されているようなリガーゼを使用する方法を繰り返し実施することにより、複数の増幅サイクルを行うようにすることが可能である。
【0022】
リガーゼが使用される手順は、別の反応として実施される可能性がある。それはすなわち、RNAコピーは図1に図示されているもののように、1つの手順のなかで生成された後に、そのRNAコピーはもう1つの反応メディウムに移され、また第2の反応にかけられることになる。
【0023】
すべての酵素、オリゴヌクレオチド、プロモーター構築物が開始反応混合物によって混合されると、1つの継続的なプロセスが得られることになる。
【0024】
偏りのないmRNA増幅方法の増幅因子をさらに向上させるもう1つの精密で簡潔な方法は、新たに合成されたRNAの3’末端にポリAヌクレオチド伸張部分を付け加えることによる方法である。ポリヌクレオチド伸張部分は酵素ポリAポリメラーゼによって付け加えられる。この付け加えられたポリA配列に対して、オリゴT伸張部分ならびにT7プロモーターを包含しているオリゴヌクレオチドは再びハイブリダイズすることができ、また既に説明されたプロセスが再び行われることになる。結果として、RNAは転写プロセスによって再び作製され、またこの新たに合成されたRNAは、最初の箇所で反応全体が開始されたオリジナルmRNAと同一(大部分に関しては)のものになることであろう。当業者であれば、オリゴT伸張部分とT7プロモーターを包含しているオリゴヌクレオチドはまた、このRNAに対して再びハイブリダイズし、また、現在では、そのプロセスが、転写、オリゴヌクレオチドアニーリング、二本鎖プロモーター合成によってRNA合成の1つの連続的なプロセスに入ったことを理解する。
【0025】
したがって、本発明の1つの好適な方法では、基本的な方法において、以前に説明されたように作製された生成RNAコピーは、ポリAポリメラーゼ、オリゴ−T伸張部分とT7プロモーターを包含しているオリゴヌクレオチド、逆転写酵素、RNase、RNAポリメラーゼ、必要とされるヌクレオチドと接触する。結果として生じる反応混合物は、増幅が起こるのに十分な時間に適当な条件下で維持される。混合物のなかで、使用されている1つないしはそれ以上のヌクレオチドが標識されることもある。
【0026】
新たに付け加えられたポリA伸張部分の位置(RNA分子の3’末端)により、RNAポリメラーゼは反対の極性のRNAを生成することになる。オリゴT伸張部分とT7プロモーターを包含しているオリゴヌクレオチドは、その手順の最初の一部分においては、同じであると考えられる。
【0027】
ポリAポリメラーゼがそのなかに付け加えられた手順は、別の反応として行われることになる。すなわち、RNAコピーが、図1に図示されているもののように1つの手順のなかで作製された後に、RNAコピーは別の反応メディウムに移され、またポリAポリメラーゼによる反応にかけられる。連続的な増幅プロセスの開始である。
【0028】
ポリAポリメラーゼが開始反応混合物に付け加えられる場合には、連続的な増幅プロセスがオリジナルmRNA鋳型から即時的に開始されることもある。
【0029】
(図面の簡単な説明)
図1は、転写をベースにした非選択性ポリA mRNA増幅の略図である。RNAを切断するために必要とされるRNaseH活性はAMV−RTと関連付けることができる。
【0030】
図2は、第1の説明されている(図1に図示されているものなどの)非選択増幅略図から結果的に得られるRNA生成物の非選択増幅の第2ラウンドの略図である。
【0031】
図3は、鋳型としてin vitroで転写されたRNA形態の実施例1のそれぞれ異なった希釈液を使用した、Tyras反応液の銀染色Cleangel分析である。
1)50×希釈
2)100×希釈
3)500×希
4)1000×希釈
5)鋳型なし
M)100〜400 ntマーカー
i)投入
【0032】
図4は、放射能標識されたTyras増幅生成物を示しているCleangelのオートラジオグラフである。レーン1、ポリA+RNAを投入;レーン2、2分標識;レーン3;10分標識;レーン4、20分標識;レーン5、鋳型なし反応;レーンM、非標識マーカー。
【0033】
図5は、実施例3のTyras反応混合物について調査され、表1に説明されているプローブアレイフィルターのオートラジオグラフである。
【0034】
図6は、Atlas Human cDNA発現アレイの「E象限」を伴うフィルターのオートラジオグラフである。可視スポットは明瞭に、Tyrasによる標識ポリA+RNAのハイブリダイゼーションを示している。実施例4においてもポジティブであったG3PDHプローブOT1446の対照スポットを矢印が指している(図5参照)。
【0035】
図7は、オリゴヌクレオチドを包むT伸張部分のハイブリダイゼーションの標的としてポリAテイル付加ポリAポリメラーゼを使用したTyras反応液の銀染色Cleangel分析である。
レーン1、投入量として反応液Aの5マイクロリットルを使用したTyras;投入量としてい反応液Bの5マイクロリットルを使用したTyras反応;レーン3とレーン4、ネガティブ対照レーン;Mはマーカーレインである。矢印は特定の増幅生成物の位置を示している。
【0036】
【実施例】
実施例:
導入
実施例で使用されている本方法は本発明の方法の1つの実施態様であり、“Tyras”と実施例のなかで呼ばれている。Tyrasと呼ばれている方法は、オリゴT伸張部分を含むオリゴヌクレオチドのmRNAのポリAテイルに対するハイブリダイゼーション、それに続くオリゴヌクレオチドの反対側にあるRNaseHの加水分解と、逆転写酵素によるmRNAの新たに形成された3’末端の拡張から成る。このように、オリゴT伸張部分を包含するオリゴヌクレオチドの一部であるT7 RNAポリメラーゼ認識配列(すなわち、T7プロモーター)は二本鎖形態に作製される。プロモーターに対するT7 RNAポリメラーゼの結合に際しては、オリジナルmRNA分子は反対の極性を有する複数のRNAコピーに転写される(図1を参照)。
【0037】
材料
大部分の酵素、放射能標識ヌクレオチド、アクリルアミドCleangel、オリゴヌクレオチドは、Amersham Pharmacia社(オランダ、郵便番号4707 AT、ローゼンダール市Bergrand 230)から購入した。AMV−逆転写酵素は、生化学(Seikagaku;米国、郵便番号12248メリーランド州ロックビル市)から購入した。ヒトポリA+RNAは、ClonTech社(オランダ、郵便番号3830AE、ライデン市、郵便局私書箱214号)から購入した。
【0038】
実施例1
T7プロモーターの背後にあるEco RI部位にクローン化されたB型肝炎ウイルス(HBV)のゲノム配列の一部を含むプラスミドpG30(ヌクレオチド番号1662〜1914、Lai,M.E.ら(1991)。サルディニアにおいて分離されたaywサブタイプの新しい突然変異体のB型肝炎ウイルスゲノムの配列分析(Sequence analysis of hepatitis B virus genome of a new mutant of ayw subtype isolated in Sardinia)。Nucleic Acids Res. 19(18),5078)がHBV配列(ヌクレオチド番号1662〜1914)に隣接するポリA伸張部分(25 nts)を含むin vitroで転写されたRNAを生成するために使用された。プラスミドpG30は、当業者であれば公知のものである標準的なプロトコルにより制限酵素Hind IIIにより加水分解された。線状化プラスミドは、37℃にて3時間の間に、標準T7 RNAポリメラーゼのin vitroでの転写反応において転写された(組成:トリス−HCl 40mM,pH=7.5,MgCl 6mM,スペルミジン2mM,NaCl 10mM,DTT 10mM,rNTP各 0.5mM,RNAガード 20単位、46.5単位T7 RNAポリメラーゼ) in vitroでの転写RNAの長さは306ヌクレオチドである in vitroでの転写RNAは、37℃にて30分間、DNアーゼI処理された(1μl、10単位)。そのDNアーゼI処理の後に、in vitroでの転写RNAは、当業者であれば知っている標準的なプロトコルにより、フェノール/クロロホルム精製され、またエタノール沈殿を行った。ペレット化され沈殿物となったin vitroでの転写RNAは、20μl水と、その後の実験のために使用される水希釈液で溶解された。
【0039】
実施例2
実施例1において生成されたin vitroでの転写RNA(およそ1μg/μl)は、Tyras反応における新しいRNAを生成するために鋳型として使用された。実施例1から得られたin vitro転写RNAは、水でそれぞれ、50、100、500、1000倍に希釈された。Tyras反応には、以下のものが含まれる。すなわち、2μl水、4μl 5×NN緩衝液(トリス−HCl 200mM、pH8.5、MgCl 60mM、KCl 350mM、DTT 25mM、dNTP 各5mM、rATP 10mM、rUTP 10mM、rCTP 10mM、 rGTP 7.5mM、ITP 2.5mM)、4μlプライマー混合物(76.9μl 100% DMSO 11.6μlオリゴヌクレオチドPH26[4209μM、配列5’AAT TCT AAT ACG ACT CAC TAT AGG GAG AGA AGG ATA CCA CTA GCT AGC GTT TTT TTT TTT TTT TTT TTT TTT 3’−ビオチン]、それに100μlの総量に対して11.5μlの水)と、実施例1から得られたin vitroでの転写RNAの適当な希釈液5μlである。その反応は65℃にて5分間インキュベートされ、また引き続いて41℃にて5分間インキュベートされた。5μl酵素混合物(ソルビトール1.5M、BSA 2.1μg、RNaseH 0.08単位、T7 RNAポリメラーゼ32単位とAMV−逆転写酵素25.3単位)がその反応に加えられ、また試験管を軽く叩くことによりやさしく混ぜ合わさせた。41℃にて短い時間インキュベートした後、試験管の底にすべての小滴沈降を集めるために、試験管は短時間遠心分離にかけられた。反応は41℃にて90分間の間、インキュベートされた。その反応の後、試験管は−20℃にて貯蔵された。
【0040】
その反応は10%アクリルアミドCleangel上で分析され、Tyras反応液の0.5μlは7.5μlホルムアミド含有染色液(Ambion社、米国、郵便番号78744−1832、テキサス州オースチン市2130ウッドワードストリート#200)により混合され、また製造業者のプロトコルによりCleangel上で実施された。その結果は図3に図示されている。
【0041】
実施例3
本実施例においては、Tyras反応は、ヒト胎盤ポリA+RNA鋳型から得られる32P放射能標識RNAを生成するのに使用された。Tyras反応には、4μl 5×NN緩衝液(トリス−HCl 200mM、pH8.5、MgCl 60mM、KCl 350mM、DTT 25mM、dNTP 各5mM、rGTP 10mM、rUTP 10mM、rCTP 10mM)、4μlプライマー混合物PH26(実施例2を参照)、6.5μlα−32P−ATPと0.5μlヒトポリA+RNA(1μg/μl、Clontech社のロット番号7050106 Cat.6518−1)が含まれる。その成分は試験管を軽く叩くことで混ぜ合わされ、また65℃にて5分間、インキュベートされ、またその後に41℃にて5分間、インキュベートされた。それから、5μl酵素混合物(ソルビトール1.5M、BSA 2.1μg、RNaseH 0.08単位、T7 RNAポリメラーゼ32単位とAMV−逆転写酵素25.3単位)がその反応に加えられ、またその試験管を軽く叩くことによりやさしく混ぜ合わされた。41℃にて5分間という短時間のインキュベートの後に、その試験管は短時間、試験管の底に沈降する小滴をすべて集めるために遠心分離にかけられた。A、B、Cと標識された3本の試験管において、それぞれ、0.4μl rATP (100mM)が、41℃にてそれぞれ0、5、15分間のインキュベートが行われた。rATPを加えた後、その反応は41℃にて90分間インキュベートされた。反応の後、その試験管は−20℃にて貯蔵された。
【0042】
その反応は10%アクリルアミドCleangel上で分析され、Tyras反応液の0.5μlは7.5μlホルムアミド含有染色液(Ambion社)により混合され、また製造業者のプロトコルによりCleangel上で実施された。その結果は図4に図示されている。
【0043】
実施例4
実施例3のTyras反応はプールされ、またフィルタープローブアレイを調査するために使用された。プローブアレイの組成は表1に示されているが、オリゴヌクレオチドはζ−プローブ膜(BioRad Laboratories社、米国カリフォルニア州94547、ハーキュリーズ市アルフレッドノーベルドライブ2000)上にスポットされた。
【0044】
実施例3から得られたプールされた総量58.5μl のTyras反応液は、25mlハイブリダイゼーション混合液(5×SSC[20×SSCはNaCl 3M、Na−クエン酸0.3M]、7%SDS、20mM、NaPi 10×デンハルト溶液[100×デンハルト溶液はポリビニルピロリドン2%、BSA 2%、Ficoll 2%])に加えられた。プローブアレイ付きのフィルターは、振とう培養器で42℃にて16時間(O/N)ハイブリダイゼーション混合液に入れてインキュベートされた。
【0045】
【表1】
Figure 0003641206
【0046】
プローブアレイは、室温にて7分間3×SSC/1% SDSで2回洗浄された。洗浄後、湿り気のあるフィルターはホイルに包まれ、また−70℃にてX線フィルム(O/N)に曝された。曝露の結果は図5に示す。オートラジオグラフは、G3PDHプローブOT1446の位置で明確にポジティブシグナルを示す。
【0047】
実施例5
本実施例においては、Tyras反応液は、ヒト胎盤ポリA+RNA鋳型から得られる32P放射能標識RNAを生成するのに使用された。Tyras反応液には、4μl 5×NN*緩衝液(トリス−HCl 200mM、pH8.5、MgCl 60mM、KCl 350mM、DTT 25mM、dNTP 各5mM、rGTP 10mM、rUTP 10mM、rCTP 10mM)、4μlプライマー混合物PH26(実施例2を参照)、6.5μlα−32P−ATP(反応液AとB)ないしは5.5μlα−32P−ATP(反応液D、E、C)と、0.5μlヒトポリA+RNA(Clontech社のロット番号7050106 Cat.6518−1)が含まれる。反応液Cには、これはネガティブの対照であるため、水だけを加える。成分は、5回ピペッティングされ、65℃にて5分間インキュベートされ、また引き続いて41℃にて5分間インキュベートされる。それから、5μl酵素混合物(ソルビトール1.5M、BSA 2.1μg、RNaseH 0.08単位、T7 RNAポリメラーゼ32単位とAMV−逆転写酵素25.3単位)がその反応に加えられ、またその試験管を軽く叩くことによりやさしく混ぜ合わされた。T7混合液の反応液C、D、E 1μl(31単位T7 RNA ポリメラーゼと0.6単位RNaseH)が加えられ、また試験管を軽く叩くことによりやさしく混ぜ合わされた。41℃にて5分間という短時間のインキュベートの後に、その試験管は短時間の間、試験管の底に沈降する小滴をすべて集めるために、遠心分離にかけられた。すべての試験管には、0.4μl rATP(100mM)が加えられた。RATPを加えた後、反応液AとBは41℃にて90分間インキュベートされ、また反応液C、D、Eは41℃にて150分間インキュベートされた。反応の後、試験管は−20℃にて貯蔵された。
【0048】
反応液A、B、Dはプールされ、またAtlas Human cDNA発現アレイ(Clonech Laboratories社、米国、郵便番号94303−4230カリフォルニア州パロアルト市イーストメドウサークル1020、ロット番号7090625)の「E象限(E quadrant)」を調査するのに使用された。Atlas Human cDNA発現アレイの「E象限」を付けたフィルターが50℃にて15分間ハイブリダイゼーション混合液(実施例4を参照)のなかでインキュベートされた。プールされた反応液A、B、Dはフィルター上のハイブリダイゼーション混合液に加えられ、またさらに16時間(O/N)インキュベートされた。ハイブリダイゼーションの後、Atlas Human cDNA発現アレイの「E象限」を付けたフィルターが、室温にて3×SSC/1%SDSにより4回洗浄された。湿気をもったフィルターはホイルに包まれ、また65時間の間、−70℃にてX線フィルムに曝露された。この結果は下の図6に図示されており、またTyras法によりポリA+RNAの良好な標識を示すアレイ上にポジティブスポットを示している。
【0049】
実施例6
本実施例においては、Tyras反応液の増幅を向上させるポリAポリメラーゼの付加が研究調査された。ATP 1mM、トリス 50mM、pH=7.9、NaCl 250mM、MgCl 10mM、BSA2.5mg/mlとポリAポリメラーゼ(Gibco BRLカタログ番号18032−011)1.3単位、総量で30μlを含み、ポリAテイルを含まないモデルRNA(実施例を参照)から構成される。反応液は、37℃にて20分間(反応液A)、ないしは60分間(反応液B)インキュベートされた。引き続いて、この時点で新たに3’末端に加えられたポリA伸張部分を有している反応液の生成物が実施例2において説明されているように、Tyras反応液で使用された。41℃にて90分間インキュベートした後に、Tyras反応生成物は10%アクリルアミドCleangel上で分析された。ゲル上に負荷するため、Tyras反応液の0.5μlが7.5μlホルムアミド負荷染色(Ambion社、米国、郵便番号78744−1832テキサス州オースチン市ウッドワードストリート2130#200)と混ぜ合わされ、その製造業者のプロトコルによりCleangel上で実施された。その結果は図7に図示されている。
【0050】
ゲル上の可視バンドの多くが、反応液のなかの原料によるものであるように考えられるが(レーン3と4を参照)、特定のバンドをレーン1と2に観察することができる。この結果は、RNAにポリA伸張部分を付け加えることが可能であり、また引き続いてこの新たに付け加えたポリA伸張部分がTyras増幅の開始として使用することができることを明確に示している。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】 転写をベースにした非選択性ポリA mRNA増幅の略図である。
【図2】 第1の説明されている(図1に図示されているものなどの)非選択増幅略図から結果的に得られるRNA生成物の非選択増幅の第2ラウンドの略図である。
【図3】 鋳型としてin vitroで転写されたRNA形態の実施例1のそれぞれ異なった希釈液を使用した、Tyras反応液の銀染色Cleangel分析である。
【図4】 放射能標識されたTyras増幅生成物を示しているCleangelのオートラジオグラフである。
【図5】 実施例3のTyras反応混合物について調査され、表1に説明されているプローブアレイフィルターのオートラジオグラフである。
【図6】 Atlas Human cDNA発現アレイの「E象限」を伴うフィルターのオートラジオグラフである。
【図7】 オリゴヌクレオチドを包むT伸張部分のハイブリダイゼーションの標的としてポリAテイル付加ポリAポリメラーゼを使用したTyras反応液の銀染色Cleangel分析である。

Claims (14)

  1. mRNAのプールを含む核酸含有開始物質から開始する、複数のRNAコピーを非特異的な方法で作製するための方法であって、各mRNAがポリ−Aテイルを含み、前記物質が、
    3’末端のオリゴ−dT配列、RNAポリメラーゼにより認識される5’末端のプロモーターの配列およびオリゴ−dT配列とプロモーターの配列の間に位置している転写開始領域から成るオリゴヌクレオチドであって、そこからの伸長が阻害されるように3’末端においてオリゴヌクレオチドがブロックされているオリゴヌクレオチドと、
    逆転写酵素活性を有する酵素と、
    RNaseH活性を有する酵素と、
    RNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、
    十分な量のdNTPおよびrNTP、
    と同時に接触し、その結果得られる反応混合液が酵素反応が起きるのに十分な時間、適当な条件下で維持されることを特徴とする前記方法。
  2. プロモーター配列がT7−プロモーター配列であり、RNAポリメラーゼがT7 RNAポリメラーゼであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 逆転写酵素活性を有する酵素がAMV−RTまたはMMLV−RTであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
  4. RNaseH活性を有する酵素又は酵素群のうちの1つがE.coli RNaseHであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. RNaseH活性を有する酵素が逆転写酵素であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. RNaseH活性を有する酵素がAMV−RTまたはMMLV−RTであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. ヌクレオチドの少なくとも1つが標識を付けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 生成されたRNAが、さらなる増幅のための投入物質として使用されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 請求項8に記載されている方法であって、請求項1に記載の方法によって作製された生成RNAコピーが、
    RNAリガーゼと、
    RNAポリメラーゼにより認識されることができる二本鎖DNAプロモーター配列から成る二本鎖核酸複合体であって、それによって前記複合体の1本の鎖がDNA鎖のうちの1本の5’末端に付着するRNAの1つの伸張部分を有することになる前記二本鎖核酸複合体と、
    RNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、
    必要とされるヌクレオチド、
    と接触することと、その結果得られる反応混合液が酵素反応増幅が起きるのに十分な時間、適当な条件下で維持されることを特徴とする前記方法。
  10. DNA鎖の一本の5’末端に結合したRNAの伸張部分が、5’末端でリン酸化されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. プロモーター配列がT7−プロモーター配列であり、RNAポリメラーゼがT7 RNAポリメラーゼであることを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
  12. ヌクレオチドの少なくとも1つが標識を付けられることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  13. 反応混合液がさらに、RNAリガーゼと、該RNAポリメラーゼにより認識されることができる二本鎖DNAプロモーター配列から成るニ本鎖核酸複合体から成り、それによって前記複合体の一本の鎖がDNA鎖の一本の5’末端に付着させるRNAの伸張部分を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 請求項1に記載されている方法により作製される生成RNAコピーがポリAポリメラーゼと接触することを特徴とする請求項1に記載の方法。
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