JP3641022B2 - 手動ポンプをガラス製細口ビンに装着して結合部を封止するためのスリーブ - Google Patents
手動ポンプをガラス製細口ビンに装着して結合部を封止するためのスリーブ Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、強化頭部を口部に有する、通常、ガラス製の細口ビンに、たとえば香水用噴霧器と併用する手動ポンプを装着して結合部を封止するためのスリーブに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
ガラス製細口ビンに使用する着脱可能なポンプ装置としてよく知られているものがいくつかある。細口ビンへのポンプの装着を簡単かつ確実に手早く行うようにするため、周知のポンプ装置には、プラスチック製が普通であるが金属製の場合もある接続具が設けられている。この接続具の上部は、ポンプを収容して細口ビンの頭部の口部に押圧して保持することができるような形状になっているのに対して、接続具の下部は、頭部の張り出したアンダーリップに拘束することによって、前記頭部に着脱可能に固定できるようになっている。このように下部を拘束すると、ポンプを手早く取り外し、細口ビンとキャップを分離して再利用できるばかりでなく、ほかにも好都合な点がある。たとえば、ピンチ式塑性変形ベースやネジ式接続など、その他の固定手段と比べて、特に上記のように口部のアンダーリップに対する拘束による結合では、容器とポンプとを一体にしたものの美観が高まることはいうまでもなく、その大きさを小型化できる。ポンプと細口ビンの頭部との間に前記のようにして接続具を拘束して脱着を行う、従来の技術による既存の着脱式拘束具の中に、前記の拘束方法によって結合の問題点を少なくとも一部解決したものが2つある。
【0003】
その内、一方の器具は、ポンプと細口ビンの頭部とを結合する手段として、円筒状のジョイント接続具を備えており、上部にはポンプ本体用の保持フィンの第1のクラウンがあり、これに対して下部には外部に向かって面し、小さな滑動突起を散在させたシングル歯止めの第2のクラウンがある。接続具を細口ビンの頭部にはめると、第2のクラウンの歯止めの内部突起は、張り出した細口ビン頭部の下の角にはまり、外部突起は接続具の金属カバーの長手方向座部に挿入される。このカバーによって歯止めはアンダーリップの角に拘束される。
【0004】
以上述べたカップリングは十分な機能を果たすが、取付け手順には注意が必要であり、接続具と細口ビンを完全に同心状にして、シングル歯止めが外側に向かって曲がらないようにしなければならない。
【0005】
もう一方の周知の解決法では、ポンプと細口ビンの頭部の間に円筒状のコネクタをカップリングとして備え、このコネクタの上部は、ポンプ本体を挿入するように直径が小さくなっており、下部は直径が大きくなっている。細長い三角状の部分を有する延長要素が下部の内周表面から突出しており、この要素は、カバリング・スリーブにより相互に接続され、一体になっている。
【0006】
以上述べた接続の構成では、細長い要素が協働して、口部より下の細口ビンの頭部を把持するが、この要素が外方に向かって湾曲することによる把持は、接続部に金属製スリーブをはめて維持した場合にのみ、有効である。したがって、接続部それ自体は、細口ビンの頭部に固着せず、よって頭部の把持は、金属製カバーをはめた後でも、頭部と接続具の間に封止シールを形成するほどしっかりしたものではないということになる。
【0007】
上記の2種の接続法により、ポンプと細口ビンとの間で拘束をしっかりと行うには、2つの作業、すなわち、まず位置決め、ついで固定および把持を行う必要があることも注意すべき点である。本発明の主な目的は、前記の欠陥を解消することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポンプを細口ビンに装着して結合部を封止する効果的な方法を確立することを特に目的としている。この目的は、強化した細口ビン頭部のリップの下側に拘束具を密着させることにより達成される。さらに本発明の目的は、金属製スリーブを装着する前に、前記ポンプを前記頭部に一定の方法で手早く取り付けることができるようにするとともに、前記スリーブの取外し後に前記ポンプを手早く取外しできるようにすることである。
【0009】
さらに本発明の目的は、耐久性があると同時に弾性変形が可能であり、かつ一回のプレス加工で簡単に製造できる構造を備えた結合手段を実現することである。
【0010】
本発明は、強化した頭部を有する細口ビンに手動ポンプを装着して結合部を封止するためのスリーブを設けることによって問題を解決するものである。このスリーブはU字形状の面をその対称軸の周りに回転させることによって得られる回転体として成形した上部を具備する形式のスリーブであって、前記上部は、前記細口ビンの頭部と接触する前記スリーブ用の金属製リテーナ・カバーを受けるための外部管状要素と、ポンプを収容し拘束する内部管状要素と、環状シール・リングを介して細口ビンの口部に載るようにしたベース横断要素とを備えている。前記スリーブは、前記上部の外部管状要素と同心、同一面を成す管状下部を備えることを特徴とし、この管状下部は細口ビンの前記口部上に弾性的に嵌合されて、金属製リテーナ・カバーにより細口ビンの口部アンダーリップの角に拘束され、前記スリーブの下部には、等間隔に配置した複数のフェーシングによって外側が薄くなるとともに、前記下部の内側において前記フェーシングそれぞれの対向側に前記フェーシングと同数の丸味のある張出部を設けてあり、平面図で見た場合、前記丸味のある張出部はそれぞれ円弧形状になっている。
【0011】
【発明の実施の形態】
図3において、参照番号1は、強化頭部3を口部4に具備する細口ビンに参照番号2で示した手動ポンプ全体を装着して結合部を封止するためのスリーブを示している。図1および図2によれば、スリーブ1は上部1aおよび下部1bを備えている。上部1aはU字形状の面を対称軸X−Yの周りに回転させて得られる回転体として成形してある。よって、上部1aは、外部管状要素10、内部管状要素11、およびベース横断要素12を有し、環状スロート13を形成する。
【0012】
また図3によれば、外部管状要素10は、スリーブ1を頭部3上に保持する金属製リテーナ・カバー5を受ける。金属製リテーナ・カバー5は、内部にローレットを切ったフェルールで、その上部を曲げて、外部管状要素10の上端を肩部で押さえるようになっている。
【0013】
内部管状要素11はポンプ2を収容し保持する。ポンプ2の外形は内部管状要素11が画定する円筒状空腔14に対応する。空腔14は、特にその接触面および保持面を添付の図に十分明らかにしてあるので、詳細な説明は本明細書では不必要である。内部円筒状空腔14の形状はポンプ2の形状によって決まり、したがって変化する場合もあることは明らかである。
【0014】
図3からわかるように、ベース横断要素12には、環状シール・リング6がベース横断要素12と細口ビンとの間に挿入された状態で、細口ビンの口部4が当たるようになっている。わずかな力で結合、封止ができるように、シール・リング6は、外径が口部4の外径と等しく、内径がポンプ2の最小外径と等しくなっている。
【0015】
環状スロート13の中に入るようにプランジャ7を滑動させて、ポンプ2を手動で操作できる。スリーブ1の下部1bは、管状の上部1aと一体に成形されていて、上部1aの外部管状要素10と同心、同一面になっている。下部1bは、細口ビンの強化した頭部3の口部4に弾性的に嵌合される金属製リテーナ・カバー5により、頭部3のアンダーリップに拘束されるようになっている。
【0016】
このような構造とするため、下部1bは、等間隔に配置したフェーシング15によって薄くなっていて、下部1bの内側には、各フェーシング15に対向して丸味のある張出部16がある。張出部16は平面図で見た場合、それぞれ円弧形状になっている。好適な実施例において、フェーシング15の数は8個になっているが、異なる場合もあることは明らかである。
【0017】
あらかじめ組み付けたポンプ2と金属製カバーを載せたスリーブ1は、軸方向に力を加えると、手早く一回の操作で細口ビンに装着される。装着操作の際、スリーブ1の下部1bは、特にフェーシング15の部分で外部方向に弾性的に変形する。フェーシング15があるため、下部1bの弾性が全体的に向上する。フェーシング15の弱さは、同数の内側張出部16による円周方向の強化により補っている。
【0018】
下部1bの構造は、組立て(組立ての場合、あたかも張出部16が実際には突出していないかのように、スリーブを簡単に押圧できる)およびスリーブ1の細口ビンへの装着や細口ビンからの取り外しにあたって、特に長所を発揮する。さらに機能の面から指摘できる長所としては、たとえば、取り付け中にリング・シールが細口ビンとスリーブの間で押し潰され、細口ビンに入っている液体の流通を防止するため、ポンプ2のシールが、周知の形式の器具よりも効率が高いなどの点がある。
【0019】
上に述べたスリーブは、弾性が高く、外周全体にわたって外部方向に均等に屈曲しても回復する特性を発揮し、スリットを設けたり、構造に深い切込みを入れたりすることにより強度が低下した部分で見つかることが多い局所的な塑性変形に影響を与える危険性を回避できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
本発明の特徴および効果は、添付図面に非限定的な例として示した本発明の実施例に関する以下の詳細な説明により、さらに明らかとなる。
【図1】本発明によるスリーブを下方から見た場合の平面図である。
【図2】スリーブの、図1の線A−Aについての縦方向断面図である。
【図3】強化した頭部を有する細口ビンに、本発明によるスリーブを備えたポンプ(断面表示せず)を装着した場合の、図2と同様な縦方向断面図である。
【符号の説明】
1 スリーブ
2 ポンプ
3 強化頭部
4 口部
5 リテーナ・カバー
6 シール・リング
7 プランジャ
10 外部管状要素
11 内部管状要素
12 ベース横断要素
15 フェーシング
16 内側張出部
Claims (4)
- 強化頭部を口部に備える細口ビンに手動ポンプを装着して結合部を封止するためのスリーブであって、U字形状の面をその対称軸の周りに回転させることにより得られる回転体として成形した上部を備える形式になっており、前記上部が、前記頭部に接触した前記スリーブ用の金属製リテーナ・カバーを受ける外部管状要素と、ポンプを収容し拘束する内部管状要素と、環状シール・リングを介して前記細口ビンの前記口部に載るようになっているベース横断要素とを具備するスリーブにおいて、前記上部の前記外部管状要素と同心、同一面を成す管状下部を備え、前記管状下部は前記細口ビンの前記口部上に弾性的に嵌合され、前記金属製リテーナ・カバーにより前記細口ビンの前記口部のアンダーリップの角に拘束されるようになっており、前記スリーブの前記下部には、等間隔に配置した複数のフェーシングによって外側が薄くなるとともに、その内側において前記複数のフェーシングそれぞれの対向側に前記複数のフェーシングと同数の丸味のある張出部を設け、平面図で見た場合に、前記張出部がそれぞれ円弧形状になっているスリーブ。
- 前記複数のフェーシングと前記複数の丸味のある張出部とが、共に8個あることを特徴とする、請求項1に記載のスリーブ。
- 前記シール・リングの外径および内径が、前記口部の外径および前記ポンプの最小外径にそれぞれ等しく、前記シール・リングにより前記口部と前記ポンプとをわずかな力で結合し、結合部を封止することを特徴とする、請求項1に記載のスリーブ。
- 前記金属製リテーナ・カバー(5)が内部にローレットを切ったフェルールであって、その肩部でスリーブ(1)の前記上部(1a)にある前記外部管状要素(10)の上端を押さえるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載のスリーブ。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
IT94A000672 | 1994-10-17 | ||
ITRM940672A IT1274966B (it) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | Manicotto per l'applicazione a tenuta ermetica di un gruppo pompa manuale ad un flacone di vetro |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08121325A JPH08121325A (ja) | 1996-05-14 |
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Family
ID=11402773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18942395A Expired - Lifetime JP3641022B2 (ja) | 1994-10-17 | 1995-07-25 | 手動ポンプをガラス製細口ビンに装着して結合部を封止するためのスリーブ |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
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BR (1) | BR9503296A (ja) |
IT (1) | IT1274966B (ja) |
-
1994
- 1994-10-17 IT ITRM940672A patent/IT1274966B/it active IP Right Grant
-
1995
- 1995-07-13 BR BR9503296A patent/BR9503296A/pt not_active IP Right Cessation
- 1995-07-25 JP JP18942395A patent/JP3641022B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08121325A (ja) | 1996-05-14 |
ITRM940672A0 (it) | 1994-10-17 |
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