JP3640526B2 - 冷凍ケーシング - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍ケーシング、例えばオーガ式製氷機の冷凍系に使用し得る冷凍ケーシング(円筒状の熱交換器)に関する。
【0002】
【従来の技術】
オーガ式製氷機の冷凍系に使用する冷凍ケーシングは、従来、図2に示したように、円筒状のケーシング本体1の外周に銅パイプ2を両端部を除いて螺旋状に巻き付け固定した後(巻き付けた部位は一般にはんだ等によりろう付け固定されている)に、銅パイプ2の両端部の所定部位を除いて銅パイプ2の外側を断熱発泡材3(例えば、発泡ウレタン)で被覆するようになっており、断熱発泡材3の発泡被覆前に銅パイプ2の両端からインシュレーションホース4が嵌合被覆されるようになっている。なお、断熱発泡材3での被覆は、銅パイプ2を巻き付け固定しかつ銅パイプ2にインシュレーションホース4を嵌合した状態のケーシング本体1を所定の型(図示省略)にセットした後に、同型内に断熱発泡材3を注入して発泡させることにより行われている。
【0003】
また、冷凍ケーシングは、例えば実公平5−8426号公報にて周知のように、ケーシング本体1内に駆動装置(図示省略)によって回転駆動されるオーガ(図示省略)が組付けられ、ケーシング本体1の上端に押圧頭、カッター、氷放出路等(図示省略)が組付けられ、ケーシング本体1とオーガの下部間に水密用メカニカルシール(図示省略)が組付けられ、ケーシング本体1の下部給水口1aに製氷水供給路(図示省略)が組付けられ、銅パイプ2に冷媒を循環供給する冷凍回路(図示省略)が接続されることにより、オーガ式製氷機に組み込まれて使用されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の冷凍ケーシングにおいては、インシュレーションホース4が図2に示したように銅パイプ2の巻き付け固定部2aに当接する位置まで嵌合された状態にて銅パイプ2の外側が断熱発泡材3にて被覆されることがある。かかる場合には、冷凍ケーシングがオーガ式製氷機に組み込まれて使用される時に、ケーシング本体1の熱膨張・収縮に起因する呼吸作用により銅パイプ2とインシュレーションホース4間の僅かな隙間を通して外気が侵入して、断熱発泡材3にて被覆されている銅パイプ2の巻き付け固定部2aの回りに凝縮水が溜まることがあり、この水が凍ってケーシング本体1の回りの銅パイプ2の巻き付け固定部2aを潰すおそれがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の問題に対処するため、円筒状のケーシング本体の外周面にその両端部を除いて螺旋状に巻き付けて固定した銅パイプと、該銅パイプの前記両端部の各所定部位に断熱性のインシュレーションホースを嵌合被覆した状態にて前記ケーシング本体の外周に一体的に発泡成形された断熱発泡材とにより構成した冷凍ケーシングにおいて、前記銅パイプの螺旋状に巻き付けられた部分から離間した両端部の各所定部位に巻き付けて接着した断熱性テープに前記インシュレーションホースの接続端部を位置決め固定して、同インシュレーションホースの接続端部と前記断熱性テープの一部及び同断熱性テープの内側に位置する前記銅パイプの各端部が前記断熱発泡材に接着された部分にて外気の侵入が阻止されるようにしたことを特徴とする冷凍ケーシングを提供するものである。
【0006】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した本発明による冷凍ケーシングにおいては、前記銅パイプの螺旋状に巻き付けられた部分から離間した両端部の各所定部位に巻き付けて接着した断熱性テープに前記インシュレーションホースの接続端部を位置決め固定して、同インシュレーションホースの接続端部と前記断熱性テープの一部及び同断熱性テープの内側に位置する前記銅パイプの各端部が前記断熱発泡材に接着された部分にて外気の侵入が阻止されるようにしたことにより、当該冷凍ケーシングの使用時におけるケーシング本体の熱膨張・収縮に起因する呼吸作用により銅パイプの端部外周面とインシュレーションホースの内周面間の僅かな隙間を通して外気が侵入しても、その外気の侵入が的確に阻止されて、ケーシング本体の外周面における銅パイプの巻き付け固定部の周りに凝縮水が溜まることはなく、銅パイプの巻き付け固定部が凝縮水の凍結によって潰されることを防止することができる。
【0008】
また、本発明の実施にあたって、前記断熱性テープとして、接着剤付きの柔軟性断熱材からなるテープを使用した場合には、ケーシング本体の外気に対する断熱効果を十分に確保することができるとともに、テープを銅パイプの所定位置に接着する作業が容易となり、インシュレーションホースの組付け作業の改善を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明をオーガ式製氷機の冷凍ケーシング(内部にオーガが周知のように回転可能に組付けられる)に実施した実施形態を示していて、この実施形態の冷凍ケーシング10においては、円筒状のケーシング本体11の外周に銅パイプ12を両端部を除いて螺旋状に巻き付けてはんだ等でろう付け固定した後に、銅パイプ12の両端部の所定部位を除いて銅パイプ12の巻き付け固定部12a等の外側を断熱発泡材13で被覆してある。なお、断熱発泡材13での被覆は、従来と同様に、銅パイプ12等を組付けた状態のケーシング本体11を所定の型(図示省略)にセットした後に、同型内に断熱発泡材13を注入して発泡させることにより行われている。
【0010】
また、冷凍ケーシング10は、図2に示した従来例と同様に、ケーシング本体11内に駆動装置(図示省略)によって回転駆動されるオーガ(図示省略)が組付けられ、ケーシング本体11の上端に押圧頭、カッター、氷放出路等(図示省略)が組付けられ、ケーシング本体11とオーガの下部間に水密用メカニカルシール(図示省略)が組付けられ、ケーシング本体11の下部給水口11aに製氷水供給路(図示省略)が組付けられ、銅パイプ12に冷媒を循環供給する冷凍回路(図示省略)が接続されることにより、オーガ式製氷機に組み込まれて使用されるようになっている。
【0011】
ところで、本実施形態の冷凍ケーシング10においては、断熱発泡材13の発泡被覆前に銅パイプ12の両端部の各設定位置に接着剤付きで例えばゴム等の断熱材からなるテープ15を巻き付け固定して、銅パイプ12の両端から嵌合被覆されるインシュレーションホース14(銅パイプ12の外周を断熱被覆する弾力性のあるスポンジホース)がテープ15にて位置決め固定されるようにしてあり、断熱発泡材13による発泡被覆時には、インシュレーションホース14の一端部とテープ15と銅パイプ12の端部の一部分の外周に、図示のごとく断熱発泡材13が直接に接触接着する。
【0012】
このため、この冷凍ケーシング10においては、冷凍ケーシング10がオーガ式製氷機に組み込まれて使用される時に、ケーシング本体11の熱膨張・収縮に起因する呼吸作用により銅パイプ12とインシュレーションホース14間の僅かな隙間を通して外気が侵入しても、その外気は銅パイプ12に固定されているテープ15と銅パイプ12の端部の一部分の外周に直接に接触接着している断熱発泡材13にて銅パイプ12の巻き付け固定部12aへの侵入を的確に阻止される。したがって、銅パイプ12における巻き付け固定部12aの回りに凝縮水が溜まることはなく、銅パイプ12の巻き付け固定部12aが凝縮水の凍結によって潰されることを防止することができる。
【0013】
また、インシュレーションホース14が設定位置に固定されたテープ15にて位置決め固定されるようにしたため、インシュレーションホース14の銅パイプ12への組付性が向上するとともに、インシュレーションホース14の誤組付(嵌合量の過剰あるいは不足)を防止することができて、インシュレーションホース14の発泡漏れ止め機能を確実に発揮させることができる。また、テープ15として接着剤付きで例えばゴム等の断熱材からなるものが採用されているため、ケーシング本体11の外気に対する断熱効果を十分に確保することができるとともに、テープ15を銅パイプ12の設定位置に組付ける作業を容易に行うことができる。
【0014】
上記実施形態においては、オーガ式製氷機の冷凍ケーシングに本発明を実施したが、本発明は、円筒状のケーシング本体の外周に銅パイプを両端部を除いて螺旋状に巻き付け固定した後に、銅パイプの両端部の所定部位を除いて銅パイプの外側を断熱発泡材で被覆するようにした種々な冷凍ケーシング(例えば、アイスクリーム製造機の冷凍ケーシング)においても同様に実施し得るものであり、上記実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明をオーガ式製氷機の冷凍ケーシングに実施した一実施形態を示す部分破断正面図である。
【図2】 オーガ式製氷機の従来の冷凍ケーシングを示す部分破断正面図である。
【符号の説明】
10…冷凍ケーシング、11…ケーシング本体、12…銅パイプ、12a…巻き付け固定部、13…断熱発泡材、14…インシュレーションホース、15…テープ。
Claims (2)
- 円筒状のケーシング本体の外周面にその両端部を除いて螺旋状に巻き付けて固定した銅パイプと、該銅パイプの前記両端部の各所定部位に断熱性のインシュレーションホースを嵌合被覆した状態にて前記ケーシング本体の外周に一体的に発泡成形された断熱発泡材とにより構成した冷凍ケーシングにおいて、
前記銅パイプの螺旋状に巻き付けられた部分から離間した両端部の各所定部位に巻き付けて接着した断熱性テープに前記インシュレーションホースの接続端部を位置決め固定して、同インシュレーションホースの接続端部と前記断熱性テープの一部及び同断熱性テープの内側に位置する前記銅パイプの各端部が前記断熱発泡材に接着された部分にて外気の侵入が阻止されるようにしたことを特徴とする冷凍ケーシング。 - 前記断熱性テープとして、接着剤付きの柔軟性断熱材からなるテープを使用したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍ケーシング。
Priority Applications (1)
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JP11236898A JP3640526B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 冷凍ケーシング |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP11236898A JP3640526B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 冷凍ケーシング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11304322A JPH11304322A (ja) | 1999-11-05 |
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Family
ID=14584951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11236898A Expired - Fee Related JP3640526B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 冷凍ケーシング |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3640526B2 (ja) |
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1998
- 1998-04-22 JP JP11236898A patent/JP3640526B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11304322A (ja) | 1999-11-05 |
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