JP3640462B2 - 遊技機製造用遊技基板の検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はパチンコ機のような遊技機を製造する際に、当該遊技機用の遊技基板の反り、縦横寸法、厚さ、直角度、含水率等のような複数の検査を1カ所で自動的に行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機メーカーでは、ベニヤ等のような遊技基板の片側表面に意匠図の描かれたセルシートを糊で一体に結合するセル貼付工程、事後工程での作業の位置決めとなる基準孔やガイドレールの取付用孔を切削加工する多軸穴空け工程、遊技釘や遊技機能部品取付用の下穴を押し空けるゲージプレス工程、遊技機能部品取付用の開口を切削加工するルータ工程、遊技釘を打ち込む釘打ち工程、ガイドレールや遊技機能部品を取り付ける組み立て工程、遊技機能部品が正常に動作するか検査する検査工程等を順に経て遊技盤(ゲージ盤)を製造している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
遊技基板の反り、縦横寸法、厚さが大きかったり、直角度が出ていなかったり、含水率が許容範囲外であると、セル貼付工程でセルの位置決め不良やセル貼付不良を生じ、ルータ工程で座繰りの深さ不良を生じ、含水率が許容範囲以下の場合は釘打ち工程で遊技釘が打ち込め無いような打ち込み不良を生じたり、また完成した遊技盤が当該遊技盤をパチンコ店の島に取り付けるための機枠に入りにくいという不都合がある。このようなことから、木工メーカーより略方形に切断されたベニヤのような遊技基板が例えば4枚平面的に格子状に並べられた組をパレット上に70段〜80段程度積み重ねられて納入された遊技基板ブロックを1ロットとし、作業者が1ロット毎に数枚の遊技基板を抜き取り、縦横寸法、厚さ等の外形寸法をノギスで測り、また、専用測定器で含水率を計測し、さらに抜き取った遊技基板を平坦な検査定盤の上に置いて出来た隙間に隙間ゲージを入れて遊技基板の反りを測定する等の抜き取り検査を行っており、生産効率の低下が否めなかった。
【0004】
そこで、この発明はセルシートが貼付されていない状態又はセルシートが貼付された状態の遊技基板の反り、縦横寸法、厚さ、直角度、含水率等のような複数の検査を一カ所で自動的に全数行うことにより、省力化及び品質信頼性を向上して、生産効率を高めることができる遊技機製造用遊技基板の検査装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遊技機製造用遊技基板の検査装置は、遊技機を製造する工場の内部における1つの工程からもう1つの工程に遊技基板を搬送するコンベヤを有する搬送ラインと、搬送ラインのコンベヤよりも下方に配置された下側固定盤と、下側固定盤に昇降動作可能に設けられたリフトベースと、リフトベースに昇降可能に設けられた下側支持ピンと、搬送ラインのコンベヤよりも上方に配置された上側固定盤と、下側支持ピンと上下に同軸状となるように上側固定盤に設けられた上側支持ピンと、制御装置と、遊技基板の反りを検出する反りセンサーと遊技基板の縦横寸法を検出する外形センサーと遊技基板の厚さを検出する厚さセンサーと遊技基板の含水率を検出する含水率センサーのうちにおける2種類以上のセンサーとを備え、この2種類以上のセンサーが上側固定盤と下側固定盤とのいずれか一方または両方に設けられ、搬送ラインのコンベヤで搬送された遊技基板が上側固定盤と下側固定盤との間に到着すると、制御装置が搬送ラインの搬送動作を停止した後にリフトベースを上昇動作し、このリフトベースの上昇動作により下側支持ピンが遊技基板を搬送ラインのコンベヤより持ち上げ、この持ち上げられた遊技基板が下側支持ピンと上側支持ピンとで挟むように支持された後、制御装置が上側固定盤と下側固定盤とのいずれか一方または両方に設けられた2種類以上のセンサーを動作し、制御装置が動作した2種類以上のセンサーで検出された反り、縦横寸法、厚さ、含水率のうちの2項目以上が予め設定された許容範囲内であるか許容範囲外であるかを判定し、それらの判定結果のうちの1項目でも許容範囲外であれば、制御装置が当該許容範囲外である遊技基板を搬送ライン外に除去するための信号を発生し、その後、制御装置が下側支持ピンを搬送ラインのコンベヤより下位となるようにリフトベースを下降動作し、このリフトベースの下降途中で遊技基板が下側支持ピンから搬送ラインのコンベヤに受け渡されることを特徴としている。本発明に係る遊技機製造用遊技基板の検査装置によれば、搬送ラインによる搬送途中において遊技基板の反り、縦横寸法、厚さ、含水率等のうちの2項目以上を1箇所で検査することができ、省力化及び品質信頼性を向上して、生産効率を高めることができる。本発明に係る遊技機製造用遊技基板の検査装置において、上側固定盤と下側固定盤とのいずれか一方または両方に設けられる2種類以上のセンサーに外形センサーが含まれており、制御装置が上側支持ピンと下側支持ピンとを挟むように支持された遊技基板の縦横の交わる直角度を外形センサーの出力を電気的に処理して予め設定された許容範囲内であるか許容範囲外であるかを判定すれば、センサーの個数を減少することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1〜3は実施形態であって、この実施形態は、図3に示すように、パチンコ機のような遊技機を製造する工場の図外の建屋の内部に設置された図外の遊技機製造ラインにおけるセル貼付ステージの上流側で図外のセルシートの貼付されていない状態のベニヤのような遊技基板1を検査対象とした例で、前記遊技機製造ラインにおける最上流の供給ステージからセル貼付ステージに向けて遊技基板1を自動的に搬送する搬送ライン2を有している。搬送ライン2は前記建屋の床上に設置された装置フレーム3上に略水平に組付けられたコンベア4を備えている。
【0007】
この実施形態では、コンベア4がローラコンベアにより形成されていて、遊技基板1の搬送方向Xの両側に所定間隔を以て左右に相対峙する骨格フレーム5に、多数のローラー6を搬送方向Xに所定間隔を以て並列に離隔配置して回転可能に取り付けてある。これらのローラー6の内で、搬送方向Xに飛び飛びの、例えば1本置き毎のローラー6はモーターローラーに形成されている。即ち、モーターローラーのシャフトが骨格フレーム5に取り付けられ、このシャフトが回転可能に外嵌装着された外側ローラーを有し、この外側ローラーとシャフトとの間に設けられた電磁変換手段に外部より電力を供給することにより、当該電磁変換手段が電気エネルギーを機械的な回転エネルギーに変換し、この回転エネルギーで外側ローラーが回転駆動して遊技基板1を搬送方向Xに搬送するようになっている。残りのローラー6は、搬送される遊技基板1との接触で搬送方向Xに自由回転するように骨格フレーム5に支持されている。
【0008】
骨格フレーム5上には左右一対のガイドレール7が搬送方向Xの両側で左右に相対峙する間隔を調整可能に取り付けてある。これらのガイドレール7は、コンベア4のローラー6に乗って搬送される遊技基板1の左右両側端面を摺接させて遊技基板1を搬送方向Xに正確に誘導するように、内のりとして調整された間隔が遊技基板1の搬送方向Xと直交する横幅より僅かに広い寸法に定められている。
【0009】
搬送ライン2に組付けられた検査装置10は、反り、縦横寸法、厚さ、直角度、含水率を一カ所で自動的に全数検査するように構成されていて、遊技基板1よりも大きな面積を有してコンベア4の上下に配置された下側固定盤11と上側固定盤12と天板13とを備えている。下側固定盤11は装置フレーム3と骨格フレーム5との間に挿入配置されて装置フレーム3と骨格フレーム5とに結合している。下側固定盤11は骨格フレーム5より左右外側の延設部分に立設された骨格フレーム5の下縁よりガイドレール7の上縁までの高さよりも背丈の高い複数本の支柱14で上側固定盤12をローラー6による搬送面と略平行となるように固定支持している。上側固定盤12はその上に天板13を複数本の支柱15で略平行となるように固定支持している。
【0010】
図1〜2にも示すように、上側固定盤12には5個の反りセンサー16、1個のスリット17、5個の外形センサ18、測定基準となる3個の上側支持ピン19、3個のストッパー20、1個の横プッシャー21、1個の縦プッシャー22を設けてあり、天板13の下面には含水率測定用の赤外線水分計23を設けてある。
【0011】
各反りセンサー16は、エアーシンリンダーのピストンロッドの移動量を磁電変換して出力するマグネットスケールにより形成され、遊技基板1の中心に対応する上側固定盤12の中心イ、この中心イを中心とする1つの円と遊技基板1の対角線との4つの交点ロ,ハ,ニ,ホのそれぞれに位置して、上側固定盤12の上面に設けてある。各反りセンサー16の測定子16aであるピストンロッドは、5つの交点イ〜ホで上側固定盤12の下面に貫通している。
【0012】
スリット17は反りセンサー16、外形センサ18、上側支持ピン19、ストッパー20、横プッシャー21、縦プッシャー22のそれぞれに干渉しない位置で、遊技基板1の横幅よりも少し大きな横幅を有している。
【0013】
各上側支持ピン19は前記中心イを中心とする正三角形の3つの頂点ヘ,ト,チのそれぞれに位置して、上側固定盤12の下面に設けてある。各上側支持ピン19の測定基準面である下面はローラー6の搬送面と平行に形成されている。
【0014】
各外形センサ18はエアーシンリンダーのピストンロッドの移動量を磁電変換して出力するマグネットスケールにより形成され、上側固定盤12の下面に設けてある。各外形センサ18の測定子18aであるピストンロッドは遊技基板1の後側端面の左右両側部と一側端面の後側部と他側端面の前後側部とに対応する合計5ケ所に位置している。
【0015】
各ストッパー20は遊技基板1の前側端面と一側端面とに対応する合計3ケ所において、上側固定盤12の下面に設けてある。
【0016】
横プッシャー21はエアーシンリンダーにより形成され、ストッパー20の配置された一側縁部とは反対側に位置して、上側固定盤12の下面に設けてある。横プッシャー21のピストンロッドの先端に設けられた押圧子21aは上側固定盤12の一側縁部側のストッパー20と対向するように位置している。
【0017】
縦プッシャー22はエアーシンリンダーにより形成され、ストッパー20の配置された前縁部とは反対側に位置して、上側固定盤12の下面に設けてある。縦プッシャー22のピストンロッドの先端に設けられた押圧子22aは上側固定盤12の前縁部側の左右のストッパー20間の中心に位置している。
【0018】
赤外線水分計23は近赤外線を測定対象に照射すると、測定対象に含まれる水の分子が照射された近赤外線中の特定波長の光を強く吸収するので、その測定対象からの反射光を受光して測定対象の含水率に相当する電気信号を出力するものであって、この実施形態では天板13に設けられた図外のモータで回転駆動するタイミングベルトに固定されていると共に図外のガイドレールに摺接係合されていて、当該モータの正転駆動で或る遊技基板1の上空をスリット17に沿ってその一端から他端に向けて移動する過程で、近赤外線をスリット17を通して当該或る遊技基板1に照射すると共にその反射光を受光することで当該或る遊技基板1の含水率を数箇所でピンポイント的に測定し、モータの逆転駆動で次の遊技基板1の上空をスリット17に沿ってその他端から一端に向けて移動する過程で、近赤外線をスリット17を通して次の遊技基板1に沿って照射すると共にその反射光を受光することで当該次の遊技基板1の含水率を数箇所でピンポイント的に測定する。
【0019】
また、下側固定盤11とコンベア4のローラー6との間にはリフトベース24を配置してある。リフトベース24は、下側固定盤11に設置されたダブルシリンダー25に、当該ダブルシリンダー25の2段階的に上昇と停止とを行えるピストンロッドの伸縮駆動で昇降動作するにように連結してある。この昇降動作の際に、リフトベース24は水平方向にふらつかないよう下側固定盤11に設けられた図外のガイドポールに摺接係合している。リフトベース24には3個の下側支持ピン26を設けてある。
【0020】
下側支持ピン26は上側固定盤12の上側支持ピン19と上下に同軸状となるように立設してある。各下側支持ピン26の上面は上側支持ピン19の下面と平行な支持面を形成している。各下側支持ピン26はリフトベース24が下降限度位置に停止された際にはローラー6上を搬送される遊技基板1に干渉しないようにローラー6の搬送面よりも下方に位置し、リフトベース24の上昇動作でローラー6間の隙間を通って遊技基板1をローラー6より持ち上げて上側支持ピン19とで挟むように支持する。
【0021】
また、下側固定盤11には3個の厚さセンサー27と搬送ストッパー28とを設けてある。
【0022】
各厚さセンサー27はエアーシンリンダーのピストンロッドの移動量を磁電変換して出力するマグネットスケールにより形成され、前記頂点ヘ,ト,チと干渉しないように、中心イを中心とする正三角形の3つの頂点リ,ヌ,ルに対応する合計3ケ所において、下側固定盤11の下面に設けてある。各厚さセンサー27の測定子27aであるピストンロッドは、3つの頂点リ〜ルで下側固定盤11とリフトベース24とを貫通している。
【0023】
搬送ストッパー28は上側固定盤12の前縁部側のストッパー20よりも搬送方向Xの上流側で、1組のローラー6間において、骨格フレーム5に取り付けられた図外のエアーシリンダーでローラー6の搬送面よりも上位と下位とに昇降動作する。
【0024】
この実施形態の搬送ライン2と検査装置10とは遊技基板1を検出した図外のセンサーからの出力指令を受けた図外のマイクロコンピュータを備えた制御装置からの指示で次のように動作する。
【0025】
1つの遊技基板1が搬送ライン2のガイドレール7で案内されると共にモーターローラーの一方向への回転駆動でローラー6に乗って搬送方向Xに搬送されて図1のa図及び図2のa図に示すように検査装置10の上側固定盤12と下側固定盤11との間に到着すると、遊技基板1の前縁がローラー6間より上方に突出した搬送ストッパー28に当接することで、搬送ストッパー28が遊技基板1の搬送方向Xへの移動を規制した後に、上記モーターローラーの駆動が停止して、コンベア4の搬送動作が中断する。この中断で遊技基板1が上側固定盤12と下側固定盤11との間に停止してから後述するコンベア4の搬送動作の再開で遊技基板1が次の工程側に搬送され始めるまでの間に、搬送ストッパー28は遊技基板1の搬送を邪魔しないようローラー6の搬送面より下位に下降する。
【0026】
そして、ダブルシリンダー25の出力端であるピストンロッドが第1段目に伸長駆動し、下側支持ピン26がリフトベース24と一緒に下降限度位置から上昇して遊技基板1を搬送ライン2のガイドレール7より上方に持ち上げた後に、前記ダブルシリンダー25の第1段目の伸長駆動が停止して、リフトベース24を第1上昇停止位置に停止する。この第1停止位置では、図2のb図に示すように、遊技基板1の側面がストッパー20と横プッシャー21と縦プッシャー22との間に位置すると共に、遊技基板1の上面が上側支持ピン19に未接触な状態である。この遊技基板1のガイドレール27から第1上昇停止位置への上昇が始まると、赤外線水分計23が片道移動しながら近赤外線の遊技基板1への照射動作と遊技基板1からの反射光の受光動作とをピンポイント的に行って遊技基板1の含水率に相当する電気信号を図外の前記制御装置に出力した後にスリット17の一端側又は他端側に停止する。
【0027】
引き続き、横プッシャー21の押圧子21a及び縦プッシャー22の押圧子28aが遊技基板1をストッパー20側に押すことにより、遊技基板1がストッパー20を基準として位置決めされ、この位置決めの結果、図1のb図に示すように、遊技基板1の中心が上側固定盤12の中心イと略同軸状に配置される。
【0028】
さらに、ダブルシリンダー25のピストンロッドが第2段目に伸長駆動し、下側支持ピン26が第1上昇停止位置から再び上昇して遊技基板1をさらに持ち上げた後に、前記ダブルシリンダー25の第2段目の伸長駆動が停止して、リフトベース24を第2上昇停止位置に停止する。この第2停止位置では、図2のc図に示すように、遊技基板1が上側支持ピン19と下側支持ピン26とで挟むように3点で支持される。
【0029】
この状態において、反りセンサー16の測定子16aが下降動作して遊技基板1の上面に接触し、反りセンサー16が下降量に相当する電気信号を図外の前記制御装置に出力した後に上昇動作して元の位置に復帰する。また、外形センサー18の測定子18aが伸長動作して遊技基板1の端面に接触し、各外形センサー18が伸長量に相当する電気信号を図外の前記制御装置に出力した後に縮小動作して元の位置に復帰する。また、各厚さセンサー27の測定子27aが上昇動作して遊技基板1の下面に接触し、各厚さセンサー27が上昇量に相当する電気信号を図外の前記制御装置に出力した後に下降動作して元の位置に復帰する。これらの反りセンサー16、外形センサー18、厚さセンサー27による各測定動作は遊技基板1が上側支持ピン19と下側支持ピン26とで支持された直後に略同時に行われる。
【0030】
そして、横プッシャー21の押圧子21a及び縦プッシャー22の押圧子28aが元の位置に復帰した後に、ダブルシリンダー25が第1上昇停止位置での一時停止を行うことなく縮小駆動し、下側支持ピン26がリフトベース24と一緒に第2上昇停止位置から下降限度位置に停止する。この下降途中において、遊技基板1が搬送ライン2のガイドレール7間よりローラー6上に移動し、下側支持ピン26がローラー6の搬送面より没することで、ローラー6が図2のa図に示すように遊技基板1を受け取った後に動いて次の工程に向けて搬送方向Xに搬送する。
【0031】
図外の前記制御装置は反りセンサー16、外形センサー18、赤外線水分計23、厚さセンサー27からの出力を各測定点での基準面との差に変換し、それぞれの差が予め設定された許容範囲内であるか許容範囲外であるかを判定し、それらの判定結果のうちの1つでも許容範囲外あれば、当該遊技基板1を不良品として搬送ライン2外に除去するための信号を発生する。
【0032】
即ち、各反りセンサー16からの出力については、測定子14aの先端が上側支持ピン19の基準面である下面と同一平面内に位置する移動量をゼロ点(基準)とし、各測定点におけるゼロ点から遊技基板1の反りによる変位量を演算し、それらの変位量が予め設定された反りの許容範囲外であれば、測定した反りが大きくて使用に差し支えることを意味するので、当該遊技基板1を不良品と判定して、その遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号を発生し、逆に、前記変位量が予め設定された反りの許容範囲内であれば、測定した反りが小さくて使用をしても差し支えないことを意味するので、当該遊技基板1を良品と判定して、前記遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号は発生しない。
【0033】
各外形センサー18からの出力については、測定子18aの先端がストッパ20から設定外形寸法の所に位置する移動量をゼロ点(基準)とし、各測定点におけるゼロ点から遊技基板1の外形寸法による変位量を演算し、それらの変位量が予め設定された外形寸法の許容範囲外であれば、測定した外形寸法が設定外形寸法より大きいか又は小さくて使用に差し支えることを意味するので、当該遊技基板1を不良品と判定して、その遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号を発生し、逆に、前記変位量が予め設定された外形寸法の許容範囲内であれば、測定した外形寸法が適正で使用をしても差し支えないことを意味するので、当該遊技基板1を良品と判定して、前記遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号は発生しない。
【0034】
各外形センサー18の出力から演算された変位量が予め設定された直角度の許容範囲外であれば、測定した直角度が設定直角度より大きいか又は小さくて使用に差し支えることを意味するので、当該遊技基板1を不良品と判定して、その遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号を発生し、逆に、前記変位量が予め設定された直角度の許容範囲内であれば、測定した直角度が適正で使用をしても差し支えないことを意味するので、当該遊技基板1を良品と判定して、前記遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号は発生しない。
【0035】
赤外線水分計23の出力から演算された含水率が予め設定された含水率の許容範囲外であれば、測定した含水率が設定含水率を越えていて使用に差し支えることを意味するので、当該遊技基板1を不良品と判定して、その遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号を発生し、逆に、前記変位量が予め設定された含水率の許容範囲内であれば、測定した含水率が設定含水率以下で使用をしても差し支えないことを意味するので、当該遊技基板1を良品と判定して、前記遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号は発生しない。
【0036】
各厚さセンサー27からの出力については、測定子27aの先端が上側支持ピン19から設定厚さの所に位置する移動量をゼロ点(基準)とし、各測定点におけるゼロ点から遊技基板1の厚さによる変位量を演算し、それらの変位量が予め設定された厚さの許容範囲外であれば、測定した厚さが厚いか又は薄くて使用に差し支えることを意味するので、当該遊技基板1を不良品と判定して、その遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号を発生し、逆に、前記変位量が予め設定された厚さの許容範囲内であれば、測定した厚さが適正で使用をしても差し支えないことを意味するので、当該遊技基板1を良品と判定して、前記遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号は発生しない。
【0037】
前記遊技基板1を搬送ライン2外に除去するための信号を発生した場合には、当該信号により、不良品としての遊技基板1を搬送ライン2より自動的に排出する図外の機構を動作するか、又はブザーや発光或いは音声などで作業者に知らせる警報を発生させて、遊技基板1を搬送ライン2より人為的に取り除くようにする。
【0038】
この実施形態の構成によれば、搬送ライン2で搬送された遊技基板1が下側固定盤11の真上に到着した際に、上昇限度位置の搬送ストッパー28で遊技基板1を当接停止した後に、搬送ライン2の搬送動作を停止し、リフトベース24を上昇動作して下側支持ピン26で遊技基板1をコンベア4のローラー6より浮上支持し、遊技基板1を下側支持ピン26と上側支持ピン19とで挟むように3点支持して、反りセンサー16、外形センサー18、赤外線水分計23、厚さセンサー27からの出力で遊技基板1の反り、縦横寸法、厚さ、直角度、含水率を検出した後に、リフトベース24を下側支持ピン26がコンベア4のローラー6より下位となるように下降動作して、その下降途中で遊技基板1をコンベア4のローラー6に受け渡すことで、遊技基板1の反りを自動的に全数検査することができる。
【0039】
また、直角度は縦横寸法を検査する外形センサー18の出力を電気的に処理して検査しているので、センサーの個数を減少することができる。
【0040】
また、反りセンサー16、外形センサー18、厚さセンサー27等の接触タイプのセンサーをエアーシンリンダーのピストンロッドの移動量を磁電変換して出力するマグネットスケールにより形成してあり、このマグネットスケールとしては0.1mm程度の検出精度が有るものが市販されているので、市販品を使用して0.1mm程度の検出精度を容易に得ることができる。
【0041】
なお、図2のa図におけるコンベア4と上側固定盤12との距離をb〜c図よりも広い状態に図示してあるが、これはa図で各構成部品の配置関係を明瞭に示すためであって、実際には同一寸法になっている。
【0042】
コンベア4は、ローラー6を1本おき毎にモーターローラーに形成する代わりに、ローラー6に相当するローラーを骨格フレーム5に取り付けられたサーボモーターのようなモーターにより回転駆動するように構成したり、ローラータイプ以外の左右一対のチェーンを有するチェーンタイプに構成しても同様に適用できる。
【0043】
反りセンサー16、外形センサー18、赤外線水分計23、厚さセンサー27を設けて、反り、縦横寸法、厚さ、直角度、含水率の5項目を1カ所で検査したが、それらの検査項目は反り、縦横寸法、厚さ、直角度、含水率のいずれかを組み合わせた2項目以上であれば同様に適用できる。
【0044】
赤外線水分計23は天板13を介して上側固定盤12に取り付けたが、上側固定盤12に直接取り付けても同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態を示す模式図。
【図2】 同実施形態を示す模式図。
【図3】 同実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 遊技基板
2 搬送ライン
4 コンベア
10 検出装置
11 下側固定盤
12 上側固定盤
16 反りセンサー(検出手段)
18 外形センサー(検出手段)
19 上側支持ピン
23 赤外線水分計(検出手段)
24 リフトベース
26 下側支持ピン
27 厚さセンサー(検出手段)
Claims (2)
- 遊技機を製造する工場の内部における1つの工程からもう1つの工程に遊技基板を搬送するコンベヤを有する搬送ラインと、搬送ラインのコンベヤよりも下方に配置された下側固定盤と、下側固定盤に昇降動作可能に設けられたリフトベースと、リフトベースに昇降可能に設けられた下側支持ピンと、搬送ラインのコンベヤよりも上方に配置された上側固定盤と、下側支持ピンと上下に同軸状となるように上側固定盤に設けられた上側支持ピンと、制御装置と、遊技基板の反りを検出する反りセンサーと遊技基板の縦横寸法を検出する外形センサーと遊技基板の厚さを検出する厚さセンサーと遊技基板の含水率を検出する含水率センサーのうちにおける2種類以上のセンサーとを備え、この2種類以上のセンサーが上側固定盤と下側固定盤とのいずれか一方または両方に設けられ、搬送ラインのコンベヤで搬送された遊技基板が上側固定盤と下側固定盤との間に到着すると、制御装置が搬送ラインの搬送動作を停止した後にリフトベースを上昇動作し、このリフトベースの上昇動作により下側支持ピンが遊技基板を搬送ラインのコンベヤより持ち上げ、この持ち上げられた遊技基板が下側支持ピンと上側支持ピンとで挟むように支持された後、制御装置が上側固定盤と下側固定盤とのいずれか一方または両方に設けられた2種類以上のセンサーを動作し、制御装置が動作した2種類以上のセンサーで検出された反り、縦横寸法、厚さ、含水率のうちの2項目以上が予め設定された許容範囲内であるか許容範囲外であるかを判定し、それらの判定結果のうちの1項目でも許容範囲外であれば、制御装置が当該許容範囲外である遊技基板を搬送ライン外に除去するための信号を発生し、その後、制御装置が下側支持ピンを搬送ラインのコンベヤより下位となるようにリフトベースを下降動作し、このリフトベースの下降途中で遊技基板が下側支持ピンから搬送ラインのコンベヤに受け渡されることを特徴とする遊技機製造用遊技基板の検査装置。
- 上側固定盤と下側固定盤とのいずれか一方または両方に設けられる2種類以上のセンサーに外形センサーが含まれており、制御装置が上側支持ピンと下側支持ピンとを挟むように支持された遊技基板の縦横の交わる直角度を外形センサーの出力を電気的に処理して予め設定された許容範囲外であるかを判定することを特徴とする請求項1記載の遊技機製造用遊技基板の検査装置。
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JP08174596A JP3640462B2 (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | 遊技機製造用遊技基板の検査装置 |
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