JP3640325B2 - 共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置 - Google Patents
共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3640325B2 JP3640325B2 JP10664396A JP10664396A JP3640325B2 JP 3640325 B2 JP3640325 B2 JP 3640325B2 JP 10664396 A JP10664396 A JP 10664396A JP 10664396 A JP10664396 A JP 10664396A JP 3640325 B2 JP3640325 B2 JP 3640325B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inspection
- alarm
- unit
- dwelling
- signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高層マンション等の共同住宅の各住戸に設置されたスプリンクラー設備を戸外から点検するための共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マンション等の共同住宅の高層化が進んでおり、消防車のハシゴが届かない高層階にあっては、一度火災が発生すると、防火区画がしっかりとしているために隣接する住戸への延焼はある程度防止できるが、火災が発生した住戸そのものの消火が相当困難である。
【0003】
このため、火災発生時の初期消火が重要であり、特に高層マンション等の共同住宅の高層階を対象に、消火区画を住戸単位として各住戸毎にスプリンクラーヘッドを設置している。
この共同住宅用スプリンクラー設備は、消火区画を住戸単位としているため、各階毎の分岐管を更に住戸毎に分岐して住戸内のスプリンクラーヘッドに接続しており、更に各住戸毎の分岐管には、流水検知装置が設けられた構成になっている。
【0004】
この流水検知装置は、作動したときに閉じる流水検知スイッチが2つ備えられており、共同住宅用スプリンクラー設備の規格に定められているように、一つは、共同住宅の火災発生を一括管理している火災報知受信機である住棟受信機に、もう一つは、各住戸毎に設けられた一住戸の火災やガス漏れ等の監視を行っている住宅情報盤の感知器回線に接続されている。
【0005】
このため、流水検知装置が作動すると、住宅情報盤は感知器回線に接続された流水検知スイッチの作動により火災と判断し、住宅情報盤に備えられたスピーカ及び火災表示灯で火災警報と火災表示を行い、住戸内の人々に警報を行う。また、もう一つの流水検知スイッチの作動により住棟受信機に流水検知信号を送出して、住棟受信機でも火災表示、火災警報及び流水検知装置の作動表示を行う。
【0006】
住宅情報盤には住戸外に設けた戸外表示器が接続されており、戸外表示器でも火災表示と火災警報を行い、火災の発生した住戸外の人にも火災報知する。更に、住宅情報盤は住棟受信機にも接続されており、火災の発生した住宅情報盤は住棟受信機に火災信号を移報信号として送出し、住棟受信機は、火災警報が必要な階に警報設備で警報を行う。
【0007】
このような共同住宅用スプリンクラー設備の保守点検を行うときは、各住戸の分岐配管毎に設けられた末端試験弁を開放し、正常に消火ポンプが作動するか、流水検知スイッチの作動により住棟受信機及び住宅情報盤の戸外表示器で火災表示がされるか、及び末端試験弁を閉じて、流水検知スイッチが復旧し、住棟受信機及び戸外表示器の火災表示が復旧するか点検を行う。
【0008】
この点検時には流水検知装置と住棟受信機に設けられた電話ジャックに電話器を差し込み、流水検知装置側と住棟受信機側で住棟受信機の動作の確認等の連絡のやりとりで点検を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置にあっては、一連の点検を行うと、流水検知スイッチの作動により住宅情報盤でも火災表示および警報を行ってしまう。そのため、住戸内にいる人は火災が発生したと誤解し、住戸内の人に迷惑になることが考えられる。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、住宅情報盤で警報することによる住人の誤解を解消し、スプリンクラー設備の点検を容易に行うことができる共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、次のように構成する。
まず、本発明は、消火ポンプ設備の給水配管から各住戸毎に分岐された分岐管に接続されたスプリンクラーヘッドと、
各住戸に対する分岐管の各々に設けられ、スプリンクラーヘッドの作動による流水を検知して弁を開放する流水検知装置と、
流水検知装置の作動を検知する少くとも2つの流水検知スイッチと、
流水検知装置の二次側に分岐接続され、試験開放時にスプリンクラーヘッド1個に相当する水量を流して流水検知装置を試験作動させる戸外から操作可能な点検場所に設置された末端試験弁と、
一方の流水検知スイッチからの作動検知信号を受信して発報を検出した際に住戸内に警報報知を行う住宅情報盤と、
住宅情報盤の発報検出に基づく発報移報信号を受信して警報報知を行う各住戸の戸外に設置された戸外表示器と、
各住戸の他方の流水検知スイッチ及び住宅情報盤を集中監視し、流水検知スイッチの作動検知信号を受信した際に自分自身で警報報知すると共に、住宅情報盤の発報移報信号を受信した際には、出火階を判別して出火階および警報を必要とする階の地区音響装置を作動させる住棟受信機と、
各住戸の点検場所に電話ジャックを設置し、電話ジャックに対する送受話器のプラグ接続により住棟受信機との間で通話連絡を可能とする保守用電話設備と、を備えた共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置を対象とする。
【0012】
このような点検装置について本発明は、各住戸の点検場所に設けられた電話ジャックに、送受話器のプラグ接続時に住宅情報盤に対し点検検出信号を送出する点検検出部を設け、住宅情報盤に、点検検出部からの点検検出信号の受信している状態で流水検知スイッチの作動信号の受信により発報を検出した場合には、自己の警報報知を禁止する警報抑止部を設けたことを特徴とする。
【0013】
警報抑止部は、自己の警報報知を禁止すると共に、戸外表示器および住棟受信機の各々に対する発報移報信号の送出を許容して警報表示させる。点検検出部は、送受話器のプラグ接続時に閉じて住宅情報盤に対する点検検出信号を送出する電話ジャックのジャック接点である。電話ジャックは、更に、住棟受信機に接続される流水検知スイッチに直列接続され、送受話器プラグの接続時に接点を開放して住棟受信機に対する流水検知信号の送出を禁止して連動を解除する連動解除用ジャック接点を備える。更に、電話ジャックの連動解除用ジャック接点と並列に、住棟受信機の連動の有無を選択する連動切替えスイッチを接続する。
【0014】
このため、本発明の共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置によれば、電話ジャックに送受話器のプラグを挿入、接続するだけで、確実に住宅情報盤の警報報知を止めることができ、住人に迷惑をかけることがない。また、点検作業も簡単である。
また、プラグを挿入、接続しない限り警報報知を停止することができないため、点検スイッチを別に設けた場合のように悪戯されることがないし、点検スイッチの切り忘れも起きない。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1の本発明の点検装置を備えた共同住宅用スプリンクラー設備を示す。
図1において、1は消火ポンプであり、消火ポンプ1はモータ2により駆動され、貯水槽3からの消火用水を汲み上げ加圧して共同住宅の垂直方向に立ち上げた主消火配管4に供給する。モータ2はポンプ制御盤5により運転制御され、ポンプ制御盤5は住棟受信機6および圧力スイッチ7により駆動制御される。
【0016】
消火ポンプ1の近傍には圧力タンク8が設置され、圧力タンク8は主消火配管4に充満した消火用水の圧力を受け、内部空気を圧縮している。圧力タンク8には圧力スイッチ7が設けられ、圧力スイッチ7は主消火配管4の圧力が所定圧力以下に低下するとオンとなり、検出出力をポンプ制御盤5に与え、消火ポンプ1の運転を開始させる。
【0017】
共同住宅の屋上には図示しない高架水槽が設置され、主消火配管4に対して高架水槽の設置位置で決まる水頭による圧力を加えている。主消火配管4からは共同住宅の各階毎に分岐され、さらに各住戸毎に分岐管9が分岐される。分岐管9には流水検知装置10が接続され、住宅内に配管された分岐管9にはスプリンクラーヘッド11が接続される。
【0018】
火災の発生によりスプリンクラーヘッド11が作動すると、流水検知装置10は流水を検知する。流水検知装置10には装置の作動を検知してオンする住宅用流水検知スイッチ12と住棟用流水検知スイッチ13が設けられる。住宅用流水検知スイッチ12は、住宅情報盤15から引き出された感知器回線14に接続される。
【0019】
感知器回線14には火災感知器16が接続されており、火災感知器16が火災を検出すると、発報信号を住宅情報盤15に出力する。住宅情報盤15は感知器回線14を介して住宅用流水検知スイッチ12から流水検知信号を受信したときおよび火災感知器16から発報信号を受信したとき住戸内に警報報知を行う。住戸外には戸外表示器18が設けられ、戸外表示器18は住宅情報盤15に接続されている。戸外表示器18は住宅情報盤15から発報移報信号を受信すると、音響警報と警報表示で警報報知を行う。
【0020】
住棟用流水検知スイッチ13は流水検知信号線17を介して住棟受信機6に接続される。住棟用流水検知スイッチ13が閉じると、住棟受信機6は流水検知信号を受信し、流水検知装置10が作動したことを表示する。また、住宅情報盤15と住棟受信機6は移報信号線19を介して接続されている。住棟受信機6は、住宅情報盤15より発報移報信号を受信したときは出火階を判別して出火階および警報を必要とする直上階の地区音響装置を作動させる。
【0021】
流水検知装置10の二次側には末端試験弁20が分岐接続される。末端試験弁20は流水検知装置10を試験作動させるために戸外から操作可能な点検場所に設置される。末端試験弁20を試験開放すると、スプリンクラーヘッド1個分に相当する水量を流して流水検知装置10を作動させ、流水検知スイッチ12,13をオンさせる。
【0022】
また、各住戸の点検場所であって、末端試験弁20の近傍には電話ジャック21が設置される。電話ジャック21は電話線22を介して住棟受信機6に接続されると共に、点検検出信号線23を介して住宅情報盤15に接続されている。尚、住宅情報盤15および住棟受信機6にはAC100Vがそれぞれ供給されている。
【0023】
図2は図1における1住戸分のブロック構成を住棟受信機と共に示す。
図2において、流水検知装置10には、送受話器のプラグが接続される電話ジャック21、住棟用流水検知スイッチ13、及び住宅用流水検知スイッチ12が設けられている。電話ジャック21には一対のジャック端子32A,32Bが設けられ、ジャック端子32A,32Bは電話線22により住棟受信機6内に設けた電話部33に接続される。
【0024】
a1〜a3は点検検出用のジャック接点であり、ジャック接点a1,a2を信号線23により住宅情報盤15の点検検出信号受信回路34に接続し、電話ジャック21に送受話器のプラグを挿入接続したとき、住宅情報盤15の点検検出信号受信回路34に点検検出信号を送出する。即ち、電話ジャック21に送受話器のプラグを挿入接続しないときは、ジャック接点a2がジャック接点a3に閉じており、ジャック接点a1は開放されている。
【0025】
点検時に電話ジャック21に送受話器のプラグを接続すると、ジャック接点a2はジャック接点a3から切り離されてジャック接点a1に切替わり、点検検出信号が住宅情報盤15の点検検出信号受信回路34に送出される。
b1〜b3は電話ジャック21に設けられた連動解除用のジャック接点である。ジャック接点b1,b2は信号線17により住棟受信機6の受信回路35に接続され、また住棟用流水検知スイッチ13と直列接続される。また、ジャック接点b1,b2と並列に点検時の住棟受信機6の連動の有無を選択する連動切替スイッチ(信号連動断スイッチ)36が接続されている。
【0026】
通常監視時には、ジャック接点b2がジャック接点b1に閉じており、流水検知装置の作動で住棟用流水検知スイッチ13が閉じると、流水検知信号が住棟受信機6の受信回路35に送出される。点検時に送受話器のプラグを電話ジャック21に挿入接続すると、ジャック接点b2はジャック接点b1から切り離されて、ジャック接点b3に切替わり、接点が開くので住棟用受信機6に対する流水検知信号の送出は禁止され、住棟受信機6の連動を解除する。
【0027】
しかし、ジャック接点b1,b2には信号連動断スイッチ36が並列に接続され、信号連動断スイッチ36は通常は閉じているため、点検時に送受話器のプラグを接続してジャック接点b2が開いても、住棟用流水検知スイッチ13が閉じると、流水検知信号が住棟受信機6に送出される。このため、点検時に住棟受信機6に流水検知信号を送出したくない場合には、信号連動断スイッチ36を開いておけば良い。
【0028】
住棟受信機6には電話部33が設けられ、電話部33は電話線22を介して電話ジャック21内のジャック端子32A,32Bに接続されている。電話ジャック21に送受話器のプラグを挿入、接続すると、流水検知装置10と住棟受信機6との間で通話ができる。
住棟受信機6内に設けた受信回路35は流水検知信号線17、住棟用流水検知スイッチ15を介してジャック接点b1,b2に接続され、住戸での出火による住棟用流水検知スイッチ13からの流水検知信号を受信すると、制御部37の制御によりスピーカを備えた音響部38から音響警報を行い、流水検知表示灯を備えた表示部39で警報表示を行う。
【0029】
住棟受信機6の受信回路35からは複数の信号回線28が引き出され、これらの信号回線28は住戸毎に設けた住宅情報盤15にそれぞれ接続されている。したがって、制御部37は住宅情報盤15から発報移報信号を受信回路35で受信すると、受信回路35の受信信号から出火階を判別し、出火階および直上階の地区音響装置を作動させる。
【0030】
住宅情報盤15には点検検出信号受信回路34が設けられる。点検検出信号受信回路34は、点検検出信号線23を介して電話ジャック21のジャック接点a1,a2に接続されている。電話ジャック21に送受話器のプラグを挿入接続すると、ジャック接点a1にジャック接点a2が閉じ、点検検出信号受信回路34は点検検出信号を受信する。
【0031】
住宅情報盤15に設けられた火災受信回路40からは感知器回線14が引き出され、住宅用流水検知スイッチ12および複数の火災感知器16が接続され、また、住宅用流水検知スイッチ12には終端抵抗41が並列に接続されている。通常の監視時には、終端抵抗41に流れる微弱な監視電流に基づいた断線監視を行っている。火災の発生で火災感知器16が作動すると、火災受信回路40は発報信号を受信する。また、火災受信回路40は、火災時のスプリンクラーヘッドの作動による流水検知装置に設けた住宅用流水検知スイッチ12からの流水検知信号の受信により発報を検出する。
【0032】
火災受信回路40が発報を検出すると、制御部42はスピーカ等からなる音響部43により音響警報を行い、火災灯よりなる表示部44に警報表示をさせる。また、制御部42は戸外表示器18の音響部45に音響警報をさせ、表示部46に警報表示をさせる。
制御部42には警報抑止部47が設けられ、警報抑止部47は電話ジャック21の点検検出部であるジャック接点a1〜a3からの点検検出信号を点検検出信号受信回路34で受信している状態で、火災受信回路40が住宅用流水検知スイッチ12からの流水検知信号の受信により発報を検出した場合には、住宅情報盤15の音響部43および表示部44での警報報知を禁止する。
【0033】
この場合、警報抑止部47は戸外表示器18への発報移報信号の送出を許容して、戸外表示器47の表示部46および音響部45に警報報知を行わせる。また、警報抑止部47は住棟受信機6に対する発報移報信号の送出を許容して住棟受信機6の表示部39および音響部38に警報報知を行わせる。
図3は住宅情報盤15の制御部42が発報信号を受信したときの処理を示すフローチャートである。
【0034】
図3において、まず、ステップS1で火災受信回路40を介して発報信号を受信したか否か監視している。発報信号を受信したときは、ステップS2で点検検出信号受信回路34からの点検検出信号を受信中であるか否かを判別する。受信中でないときは、スプリンクラー設備の点検は行われていないので、発報信号は、住戸の火災発生による火災感知器16からの信号、または住戸の火災発生による住宅用流水検知スイッチ12の作動による信号であると判断して、ステップS3で制御部42は音響部43に音響警報を行わせるとともに、表示部44に警報表示を行わせる。
【0035】
次いでステップS4で制御部42は発報移報信号を戸外表示器18に出力し、戸外表示器18の音響部45に音響警報を行わせるとともに表示部46に警報表示を行わせる。さらに、ステップS5で発報移報信号を住棟受信機6に出力し、住棟受信機6の音響部38に音響警報を行わせるとともに表示部39に警報表示を行わせる。
【0036】
一方、ステップS2で点検検出信号を点検検出信号受信回路34を介して受信しているときは、制御部42は火災受信回路40で受信した発報信号は点検操作による住宅用流水検知スイッチ12からの流水検知信号であると判断して、警報抑止部47は、住宅情報盤15の音響部43の音響警報および表示部44による警報表示を禁止する。しかし、戸外表示器18に対する発報移報信号の送出を許容し、ステップS6で戸外表示器18の音響部45に音響警報を行わせ、表示灯46に警報表示を行わせる。
【0037】
次いで、点検作業が終了し、住宅用流水検知スイッチ12が復旧し、火災復旧信号が火災受信回路40で受信されると(ステップS7)、ステップS8で制御部42は戸外表示器18に対する発報移報信号の送出を停止し、戸外表示器18の音響部45、表示部46による警報を停止させる。
図4は共同住宅用スプリンクラー設備の点検作業を示すフローチャートである。図4において、まず、ステップS11でスプリンクラー設備の点検時には、点検する住戸に対応した流水検知装置10の電話ジャック21に送受話器のプラグを挿入接続する。電話ジャック21のジャック端子32A,32Bは挿入されたプラグに接続されるので、住棟受信機6の電話部33と通話を開始することができる。
【0038】
また電話ジャック21の点検検出部としてのジャック接点a1,a2が閉じるので、点検検出信号受信回路34は点検検出信号を受信する。更に、電話ジャック21の連動解除用のジャック接点b1,b2が開くが、信号連動断スイッチ36が閉じているため、住棟受信機6へ流水検知信号を送出して所定の処理をさせる連動状態は維持される。
【0039】
次に、ステップS12で住棟受信機6にいる点検員と通話を行いながら末端試験弁20を開放する。末端試験弁20が開放されると、スプリンクラーヘッド1個分に相当する水量が流れて流水検知装置10が作動し、住宅用流水検知スイッチ12および住棟用流水検知スイッチ13が閉じる。
住宅用流水検知スイッチ12が閉じると、火災受信回路40は流水検知信号を検出する。この場合には、点検検出信号を受信しているためステップS13で制御部42の警報抑止部47により、住宅情報盤15の音響部43による音響警報および表示部44による表示警報は行わず、戸外表示器18に対して発報移報信号を送出し、戸外表示器18の音響部45、表示部46で警報を行う。この戸外表示器18の警報により点検者は流水検知装置10が正常に作動し、流水検知信号が送出されたことを確認する。なお、戸外表示器18が警報報知を行わない場合には、ステップS19で点検員は設備に異常があると判断する。
【0040】
また、住棟用流水検知スイッチ13が閉じることにより、住棟受信機6の連動状態は維持されているので、受信回路35は流水検知信号を受信し、ステップS14で制御部37の制御により住棟受信機6の表示部39が点灯して流水検知スイッチ13が作動したことを示す警報表示を行う。なお、表示部39が警報表示を行わないときは、ステップS19で設備に異常があると判断する。
【0041】
次に、住戸側にいる点検員と住棟受信機にいる点検員との通話連絡により、戸外表示器18及び住棟受信機6で警報報知がされたことを確認すると、ステップS15で末端試験弁20を閉じる。末端試験弁20を閉じると、流水がなくなるので流水検知装置10は作動を停止し、住宅用流水検知スイッチ12および住棟用流水検知スイッチ13はそれぞれ復旧する。住宅用流水検知スイッチ12が復旧すると、火災受信回路40は発報を検出しなくなるので、戸外表示部18への発報移報信号の送出を停止し、戸外表示器18の音響部45は音響警報を停止し、表示部46は消灯して警報表示を停止する。
【0042】
また、住棟用流水検知スイッチ13の復旧により、住棟受信機6の受信回路35は流水検知信号を受信しなくなるので、制御部37は音響部38による音響警報を停止させるとともに表示部39による警報表示を停止させる。
よって、上記一連の点検作業により、末端試験弁20の開放で戸外表示器18および住棟受信機6がともに警報報知し、且つ、末端試験弁20の閉鎖で戸外表示部18および住棟受信機6がともに警報報知を停止したときは、設備は正常であると判断して(ステップS17)、ステップS18で電話ジャック21から送受話器のプラグを引き抜き点検を終了する。なお、点検時に住棟受信機6への連動を解除したい場合には、信号連動断スイッチ36を開いておけば良い。この場合では、流水検知信号は住棟受信機6へは送出されないため、点検員は住棟受信機6にいる必要はなく、末端試験弁20の開閉と、戸外表示器18での警報報知の確認による一連の点検作業を一人で行うことができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、共同住宅用スプリンクラー設備を点検するときには、点検時には必ず行う電話ジャックに送受話器のプラグを挿入接続するという行為だけで、確実に住宅情報盤の警報報知を停止することができ、住戸内にいる人が火災が発生したと誤解し、住戸内の人に迷惑をかけることがなくなる。また、点検作業も簡単である。更に、電話ジャックに送受話器のプラグを挿入、接続しない限り、住宅情報盤の警報報知を停止することができないため、点検スイッチを別に設けた場合に比べ、悪戯による実火災時の非鳴動ということがなく、さらに、点検終了時の点検スイッチの切り忘れも起きない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の点検装置を備えた共同住宅用スプリンクラー設備を示す説明図
【図2】図1のスプリンクラー設備のブロック図
【図3】住宅情報盤の発報信号の受信処理を示すフローチャート
【図4】共同住宅用スプリンクラー設備の点検のフローチャート
【符号の説明】
4:主消火配管
6:住棟受信機
9:分岐管
10:流水検知装置
11:スプリンクラーヘッド
12:住宅用流水検知スイッチ
13:住棟用流水検知スイッチ
15:住宅情報盤
18:戸外表示器
20:末端試験弁
21:電話ジャック
36:信号連動断スイッチ(連動切替スイッチ)
37:警報抑止部
a1〜a3:ジャック接点(点検検出部)
b1〜b3:ジャック接点(連動解除用ジャック接点)
Claims (5)
- 消火ポンプ設備の給水配管から各住戸毎に分岐された分岐管に接続されたスプリンクラーヘッドと、
前記各住戸に対する分岐管の各々に設けられ、前記スプリンクラーヘッドの作動による流水を検知して弁を開放する流水検知装置と、
前記流水検知装置の作動を検知する少くとも2つの流水検知スイッチと、
前記流水検知装置の二次側に分岐接続され、試験開放時にスプリンクラーヘッド1個に相当する水量を流して前記流水検知装置を試験作動させる戸外から操作可能な点検場所に設置された末端試験弁と、
前記一方の流水検知スイッチからの作動検知信号を受信して発報を検出した際に住戸内に警報報知を行う住宅情報盤と、
前記住宅情報盤の発報検出に基づく発報移報信号を受信して警報報知を行う各住戸の戸外に設置された戸外表示器と、
前記各住戸の他方の流水検知スイッチ及び住宅情報盤を集中監視し、前記流水検知スイッチの作動検知信号を受信した際に自分自身で警報報知すると共に、前記住宅情報盤の発報移報信号を受信した際には、出火階を判別して出火階および警報を必要とする階の地区音響装置を作動させる住棟受信機と、
前記各住戸の点検場所に電話ジャックを設置し、該電話ジャックに対する送受話器のプラグ接続により前記住棟受信機との間で通話連絡を可能とする保守用電話設備と、
を備えた共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置に於いて、
前記各住戸の点検場所に設けられた前記電話ジャックに、送受話器のプラグ接続時に前記住宅情報盤に対し点検検出信号を送出する点検検出部を設け、
前記住宅情報盤に、前記点検検出部からの点検検出信号の受信している状態で、前記流水検知スイッチの作動信号を受信した場合には、自己の警報報知を禁止する警報抑止部を設けたことを特徴とする共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置。 - 請求項1の共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置に於いて、
前記警報抑止部は、自己の警報報知を禁止すると共に、前記戸外表示器に発報移報信号の送出を許容して警報表示させることを特徴とする共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置。 - 請求項1又は2の共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置に於いて、
前記点検検出部は、前記送受話器のプラグ接続時に自動的に閉じて前記住宅情報盤に対する点検検出信号を送出する前記電話ジャックのジャック接点であることを特徴とする共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置。 - 請求項1又は2の共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置に於いて、
前記電話ジャックは、更に、前記住棟受信機に接続される流水検知スイッチに直列接続され、前記送受話器のプラグ接続時に接点を開放して前記住棟受信機に対する流水検知信号の送出を禁止して連動を解除する連動解除用ジャック接点を備えたことを特徴とする共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置。 - 請求項4記載の共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置に於いて、
前記電話ジャックの連動解除用ジャック接点と並列に、前記住棟受信機の連動の有無を選択する連動切替えスイッチを接続したことを特徴とする共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10664396A JP3640325B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10664396A JP3640325B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09290033A JPH09290033A (ja) | 1997-11-11 |
JP3640325B2 true JP3640325B2 (ja) | 2005-04-20 |
Family
ID=14438812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10664396A Expired - Lifetime JP3640325B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3640325B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102173033B1 (ko) * | 2020-03-10 | 2020-11-03 | 주식회사 창성에이스산업 | 주거용 주방소화 시스템 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102194308B1 (ko) * | 2014-06-09 | 2020-12-22 | 한국전력공사 | 소방 설비 점검 시스템 및 방법 |
KR101643317B1 (ko) * | 2016-03-30 | 2016-08-10 | (주)한국전설엔지니어링 | 공동주택의 원격 소방 점검 시스템 |
-
1996
- 1996-04-26 JP JP10664396A patent/JP3640325B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102173033B1 (ko) * | 2020-03-10 | 2020-11-03 | 주식회사 창성에이스산업 | 주거용 주방소화 시스템 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09290033A (ja) | 1997-11-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2009334131B2 (en) | Sprinkler with an integrated valve, and fire-extinguishing system using same | |
KR101841727B1 (ko) | 소방중계기방송장치 선로의 단락검사에 따른 운영시스템 및 운영방법 | |
CN113643498A (zh) | 船舶坞内建造临时消防系统 | |
JP3640325B2 (ja) | 共同住宅用スプリンクラー設備の点検装置 | |
KR102008618B1 (ko) | 소방설비의 선로저항측정기 | |
KR102060467B1 (ko) | 개선된 스피커 선로 모니터링 장치를 포함하는 비상방송 시스템 및 스피커 선로 모니터링 방법 | |
JPH10179790A (ja) | 防災設備 | |
TW202046258A (zh) | 火警回路故障及維修兩用中繼隔離器 | |
JPH11161884A (ja) | 集合住宅警報監視統合盤 | |
JP4522610B2 (ja) | 予作動式スプリンクラ消火設備 | |
KR101034077B1 (ko) | 밸브일체식 스프링클러 및 이를 이용한 화재진압 시스템 | |
KR100801040B1 (ko) | 간이 스프링클러 원격제어 시스템 | |
JP3096148B2 (ja) | スプリンクラ消火装置 | |
JP3757003B2 (ja) | 共同住宅用火災報知システム | |
JP3546291B2 (ja) | 集合住宅火災報知システム | |
JP3310917B2 (ja) | 集合住宅警報監視統合システム | |
JP3586992B2 (ja) | 共同住宅共用部用火災受信機 | |
JP3694773B2 (ja) | 自火報システム | |
JP3167807B2 (ja) | 共同住宅用スプリンクラー消火設備 | |
CN218793637U (zh) | 一种配电箱用无线火灾报警自动灭火系统 | |
JP3863667B2 (ja) | 共同住宅用火災報知システム | |
JP4032299B2 (ja) | 住宅情報盤および防災監視システム | |
JP3479821B2 (ja) | 共同住宅共用部用火災受信機 | |
JP3929209B2 (ja) | 地区音響相互鳴動機能を備えた自動火災報知システム | |
KR20060095102A (ko) | 소형자동소화장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040921 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041221 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050114 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090128 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100128 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110128 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120128 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130128 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128 Year of fee payment: 9 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |