JP3640286B2 - 原位置における土壌等の浄化工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、有害化学物質により汚染された土壌及び/又は地下水(以下、単に土壌ともいう)を原位置で浄化する工法に関し、特に、土壌中の微生物(主に嫌気性菌)の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化処理をするにあたり、処理環境を確保するとともに汚染物質の拡散を抑止する浄化工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、テトラクロロエチレンなどの有機塩素化合物を含有する有機溶剤などによる土壌及び地下水の汚染が深刻な社会問題となっている。これら土壌や地下水中の汚染物質を有効且つ効率的に除去し無害化する処置として、バクテリアの生分解反応を利用することにより、原位置において浄化しようとする技術(バイオレメディエーション)が実用化されつつある。これらの方法は汚染物質含有土の掘削や汚染物質の抽出の必要がないことから、低コストでの浄化処理が可能な技術として期待されている。又、生物学的反応に物理化学的反応を組み合わせることにより、更に短期間で簡便に有機塩素化合物を処理する方法も注目されている。
【0003】
従来、原位置における汚染土壌及び/又は汚染地下水の処理方法としては、セメントや各種親水性の樹脂で固定し汚染物質の拡散を防止する方法と、微生物学的或いは化学的手法により浄化処理する方法が知られている。その内、微生物学的手法(バイオレメディエーション)や化学的手法による浄化処理として、汚染物質の流れ方向下流側に取水設備を設け汚染水を集水し拡散を防止すると同時に捕集した汚染水を処理するもの、同じく流れ方向下流側に汚染水処理エリアを設け、透過(通過)する汚染物質を処理するもの、汚染源上流に微生物及び栄養源を注入し汚染エリアに拡散させ汚染物質を処理する方法などが知られている。
【0004】
しかしながら、前者は地下水に溶出した汚染物質を処理するに止まり、土壌全体の汚染物質が溶出するには多大な時間を要する。また、汚染地下水の流れは一定均一ではないため、汚染物質のすべてを捕集、処理することは困難である。又、同様に注入したバクテリアや栄養源または化学物質が汚染土壌全体に拡散する可能性も極めて少ないものと考えられる。さらに注入したバクテリアや栄養源、または化学物質が原位置に生存しないものの場合、周辺土壌にそれらが拡散し弊害を引き起こす可能性もある。基本的に、従来の原位置における技術では汚染土壌を根本的に浄化処理することが困難であり、汚染が周辺の土壌に拡散することを少なくするためのものであり、言わば対処的処理であったと言える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現在、有害化学物質により汚染された土壌及び/又は地下水の処理方法として、原位置で施工できると同時に周囲の環境に対する負荷の少ない技術が求められている。しかし、前項のように原位置における汚染土壌及び/又は汚染地下水の浄化処理技術は、被汚染エリアを一様に浄化するには不完全なものであった。
そこで、本発明は、従来の技術では成し得なかった、原位置における汚染土壌及び/又は汚染地下水の浄化処理を行うに当たり、土壌中の微生物(主に嫌気性菌)の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化処理する環境を、低コストで完全にしかも大掛かりな専用機器を用いずに一定時間保つ事を目的とし、被汚染エリア全体を一様に直接浄化処理しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来技術の問題点を克服すべく鋭意検討を行った結果、下記に示す方法を見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)有害化学物質により汚染された土壌及び/又は地下水を、原位置で、土壌中の微生物の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化する方法において、無機還元剤として、還元鉄、鋳鉄、鉄−シリコン合金、チタン合金、亜鉛合金、マンガン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、カルシウム合金及び水溶性化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種を用い、汚染された土壌及び/又は地下水の領域に高分子吸水性樹脂及び/又は保水性樹脂を注入、混合し、周囲の環境と処理エリアを遮蔽することを特徴とする浄化工法。
【0007】
(2)有害化学物質により汚染された土壌及び/又は地下水を、原位置で、土壌中の微生物の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化する方法において、無機還元剤として、還元鉄、鋳鉄、鉄−シリコン合金、チタン合金、亜鉛合金、マンガン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、カルシウム合金及び水溶性化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種を用い、汚染された土壌及び/又は地下水の領域の周囲に不透水性樹脂を添加攪拌して配置し、周囲の環境と処理エリアを遮蔽することを特徴とする浄化工法。
(3)有害化学物質により汚染された土壌及び/又は地下水を、原位置で、土壌中の微生物の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化する方法において、無機還元剤として、還元鉄、鋳鉄、鉄−シリコン合金、チタン合金、亜鉛合金、マンガン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、カルシウム合金及び水溶性化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種を用い、汚染された土壌及び/又は地下水の領域に高分子吸水性樹脂及び/又は保水性樹脂を注入、混合し、かつ、該領域の周囲に不透水性樹脂を添加攪拌して配置することを特徴とする浄化工法。
【0008】
(4)汚染された土壌及び/又は地下水に樹脂を注入、混合、添加攪拌を行うに際し、土木工事における地盤改良用の機械攪拌工法、高圧噴射工法またはこれらの併用工法で使用される改良装置を用いることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかの浄化工法。
(5)使用する吸水性、保水性または不透水性樹脂が、無害または生分解性のものであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の浄化工法。
【0009】
前記(1)により、嫌気的処理の諸条件を確保すると同時に、汚染の拡散を防止することができる。また、前記(2)の周囲の環境と処理エリアを遮蔽することにより、浄化処理の諸条件を確保すると同時に汚染の拡散を防止する。また、前記(3)により 前記(1)および(2)の効果の更なる向上がなされる。 なお前記(1)〜(3)は、液水面の重力による降下の防止・下方、側面からの地下水の侵入防止・雨水の侵入防止・周辺土壌による処理溶液の吸水防止・空気の侵入防止・汚染物質の拡散防止に関する事項である。
【0010】
また、前記(4)の汚染された土壌等に樹脂を注入、混合、添加攪拌を行うに際し、土木工事における地盤改良用の機械攪拌工法、高圧噴射工法またはこれらの併用工法で使用される改良装置を用いることにより、汎用性を考慮することができ、攪拌効率とコストダウンの両立ができる。
さらに、前記(5)の使用する吸水性、保水性または不透水性樹脂を無害または生分解性のものとすることにより、処理後の土壌中に有害残存物を残すことがなく、周囲環境に与える影響を少なくできる。
【0011】
本発明者らは、有機塩素化合物に汚染された土壌及び/又は地下水を生物化学的に浄化する方法に焦点を当て、原位置におけて施工する方法を検討し、まず始めに、生物化学的脱塩素反応が行われる環境条件を調査し、必須条件を明確化し、その条件を確保する事で本発明に到達した。
すなわち、本発明の課題となる必須条件は下記の通りである。
(1)生物化学的に浄化する為に必要な炭素源及び無機還元剤等と土壌粒子及び地下水が均一に混練されること。
(2)上記のごとく混練された土壌中の地下水が処理期間中(1〜4カ月間)流出せず土壌を浸していること。
【0012】
(3)同上に混練された土壌及び地下水中に雨水及び地下水が処理期間中混入し及び/又は置換しないこと。
(4)同上に、空気が処理期間中混入しないこと。
(5)処理エリア内が炭素源及び無機還元剤等と混練調整された環境(pH4.5〜9.0、酸化還元電位が+130〜−1000mV)が処理期間中維持されること。
(6)原位置での処理環境を維持するために添加する物質が、微生物の活動・増殖を含む生物化学的脱塩素反応を阻害しないこと。
(7)原位置での処理環境を維持するために添加する物質は毒性が無く、恒久的に環境に悪影響を及ぼさないもの及び/又は経時的に分解されてしまう物であること。
【0013】
【発明の実施の形態】
以上の条件を解決するにあたり、まず、原位置で土壌と添加物(添加水を含む)及び地下水を効率よく注入混練する手段として、地盤改良用のセメント系深層混合処理工法用機器、高圧ジェットグラウト工法用機器、チェーンカッター型混合機器(スタビライザ等)を使用することができる。これらの機器は任意の位置を任意の深さまで混合することが可能である。さらに処理開始時(注入混練完了時)の環境を維持するために、吸水性樹脂及び/又は保水性樹脂及び添加物を同時に注入混練することにより、被汚染地下水及び注入する水分を吸収及び/又はゲル化させ、被汚染土粒子及び地中の水分全体を、微生物の活動・増殖を含む生物化学的脱塩素反応を阻害する事なく包埋し緩やかに固定することを見いだした。これにより汚染部周囲の地下水及び雨水と空気の侵入を防ぎ、又汚染物質及び添加した物質の流出を防止することができ、その結果、上記条件の(1)〜(7)を解決した。
【0014】
汚染土質に間隙が多く、透水性に富む場合で、吸水性樹脂及び/又は保水性樹脂では保水性を維持しきれない場合には、汚染エリア周囲(側面及び底面)に遮水剤として親水性ポリウレタン樹脂などを注入配置しその効果を助けることにより、より確実性を増すことが可能となる。それとは逆に、汚染土質に間隙が少なく、保水性に富む場合は汚染エリア周囲(側面及び底面)に遮水剤として親水性ポリウレタン樹脂などを注入配置する事により吸水性樹脂及び/又は保水性樹脂を使用すること無しに当初の汚染土壌中の環境を維持することが可能となる。
【0015】
本発明で使用する樹脂は、土壌中に注入して使用するため、土壌粒子の間隙によく馴染むように柔軟性を有するもので、pHや塩濃度の変化にも耐性を持つものが好ましい。農園芸分野及び土木分野で使用されているものであれば基本的には使用できると思われる。具体的には、吸水性及び保水性樹脂として、デンプンアクリロニトリルグラフト重合体加水分解物、デンプンアクリル酸グラフト重合体、デンプンスチレンスルホン酸グラフト重合体、デンプンビニルスルホン酸グラフト重合体、デンプンアクリルアミドグラフト重合体、セルロースアクリロニトリルグラフト重合体、カルボキシメチルセルロース架橋体、ヒアルロン酸、アガロース、ポリビニルアルコール架橋重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、アクリル酸ナトリウム架橋体、アクリル酸ナトリウムビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル系重合体ケン化物、その他セルロース系親水樹脂等があげられる。一方、遮水性樹脂として、親水性ポリウレタン樹脂(水に容易に溶解・乳化し、水と反応しハイドロゲルを作るタイプ)、疎水性加水反応型ポリウレタン樹脂があげられる。
【0016】
本明細書中に示す酸化還元部位はすべて、水素標準電極を比較電極として用いて測定した場合の標準電位値に換算している。
処理する汚染物が土壌、汚泥などの固形物である場合、それの含水率は少なくとも25%(Wt)以上であることが好ましい。理想的には、40%(Wt)以上が望ましい。これは目的とする微生物の増殖に好適であるとともに、土壌、汚泥などの内部に外気が入りにくく、還元状態を維持しやすい条件である。なお、この含水率の定義としては、(水分重量/湿潤土壌重量)×100によって求められる値を含水率(%)として表した。
【0017】
本発明の方法において、土壌等の浄化に用いる微生物としては、主に嫌気性のものである。
また本発明の方法において、微生物の増殖及び生存に必要な炭素源としては、糖類、有機酸若しくはその誘導体、低級アルコール、モラセス廃液、若しくは、醸造廃液又はこれらの混合物であることが好ましい。
従属栄養型嫌気性微生物の栄養源は、汚染物中の微生物特性に応じて、適宜選択される。例えば、メタン生成微生物用培地、硫酸還元微生物培地、硝酸還元微生物培地などのいずれかを選択すればよく、その選択に際しては浄化トリータビリティテスト(浄化適用性試験)によってハロゲン化有機化合物の浄化効率を調べて決定することができる。
【0018】
メタン生成微生物の栄養源としては、乳酸、メタノール、エタノール、酢酸、クエン酸、ピルビン酸、ポリペプトン等に代表されるメタン生成微生物の増殖栄養源として一般に知られている栄養素でよい。また、硫酸還元微生物の増殖栄養源としては、乳酸、メタノール、エタノール、酢酸、クエン酸、ピルビン酸、ポリペプトン、糖含有有機物等に代表される硫酸還元微生物の増殖栄養源として一般に知られている栄養素でよい。
さらには、従属栄養型嫌気性微生物の増殖栄養源として、メタン発酵処理の対象となっている有機性廃水・廃棄物は効果的であり、例えば、ビール醸造廃水、でん粉廃水、酪農廃水、製糖廃水や、ビール粕、オカラ、汚泥等が挙げられる。
【0019】
また本発明の方法において用いる無機還元剤としては、還元鉄、鋳鉄、鉄−シリコン合金、チタン合金、亜鉛合金、マンガン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、カルシウム合金及び水溶性化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種である方法が提供される。このような還元剤の存在下において、化学反応及び微生物の組み合わせによる還元性ハロゲン化を促進することができる。
還元鉄、鋳鉄、鉄−シリコン合金、チタン合金、亜鉛合金、マンガン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、及び、カルシウム合金から選ばれた少なくとも一種であることが好ましい。また、前記還元剤が、還元鉄を含むことが好ましい。あるいは、前記還元剤が、鋳鉄を含むことが好ましい。あるいは、前記還元剤が、鉄−シリコン合金、チタン−シリコン合金、チタン−アルミニウム合金、亜鉛−アルミニウム合金、マンガン−マグネシウム合金、アルミニウム−亜鉛−カルシウム合金、アルミニウム−スズ合金、アルミニウム−シリコン合金、マグネシウム−マンガン合金、及び、カルシウム−シリコン合金からなる群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
【0020】
前記還元剤が、水溶性化合物であることが好ましい。前記還元剤が、有機酸若しくはその誘導体、次亜リン酸若しくはその誘導体、又は、硫化物塩が挙げられる。有機酸としては、カルボン酸、スルホン酸、フェノール若しくはその誘導体等が挙げられる。カルボン酸としては、例えば、1〜20の炭素原子を有し、かつ、水酸基で置換されていてもよい、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、又は、テトラカルボン酸が挙げられる。具体的には、蟻酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、テレフタル酸等が好ましく、特に、クエン酸、シュウ酸等の2〜10の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
【0021】
フェノール誘導体としては、ポリヒドロキシアリールが好ましい。ポリヒドロキシアリールとは、2以上の水酸基で置換されたアリールをいい、アリールとしては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン等が挙げられる。また、ナフタレン、インデンのように縮合環が形成されていてもよい。ポリヒドロキシアリールとしては、例えば、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、1,4−ジヒドロキシベンゼンが好ましい。ここで、1,2,3−トリヒドロキシベンゼンは、焦性没食子酸、ピロガロールとも呼ばれる。そのアルカリ性溶液は、酸素と反応して酸化物を生成する。
【0022】
有機酸の誘導体としては、塩、エステル、アミド、酸無水物等が挙げられ、塩が好ましい。反対イオンとしては、特に制限がなく、ナトリウムイオン等のアルカリ金属イオン:カルシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;鉄イオン、チタンイオン等の遷移金属イオン等の無機イオン、又は、テトラアルキルアンモニウムイオン等の有機イオンであってもよい。
次亜リン酸の誘導体としては、塩、エステル等が挙げられ、塩が好ましい。反対イオンとしては、特に制限がなく、ナトリウムイオン等のアルカリ金属イオン:カルシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;鉄イオン、チタンイオン等の遷移金属イオン等の無機イオン、又は、テトラアルキルアンモニウムイオン等の有機イオンであってもよい。
【0023】
また、前記還元剤が、有機酸又は次亜リン酸と、鉄、チタン、亜鉛、マンガン、アルミニウム又はマグネシウムとからなる塩であってもよい。
還元剤の使用量は、汚染物が土壌の場合、土壌100g当たり0.01〜20gが好ましく、更に好ましくは0.05〜10gである。また汚染物が水の場合、水100ml当たり0.1〜30gが好ましく、更に好ましくは0.2〜20gである。いずれの場合も、脱ハロゲン化の対象となるハロゲン化有機化合物の汚染濃度が50mg/kg(または50mg/l)を越える場合には、ハロゲン化有機化合物1mgに対し、0.05〜0.1gの比率で金属粉末等の還元剤の添加量を増加させることが必要となる。ただしこれはあくまでも理想条件下での数値であり、実際の汚染現場においては、微生物による酸素消費が順調に行われなかった場合には還元剤の還元力がむだに消耗されることも起こりうる。また、雨水や外気による酸素等の供給によっても還元剤の還元力は容易に消耗するため、実施に当たっては現場で予備試験を行い、現場の条件に合わせて個々に添加濃度を決定すべきである。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただしこれら実施例により本発明が限定されるものではない。
本実施例で記すテトラクロロエチレン(PCB)汚染土壌浄化実験においては炭素源として酢酸ナトリウムを、還元剤として還元鉄粉末を用いた。浄化試験は室温(12〜23℃)にて実施した。また、酸化還元電位(ORP)の測定では、土壌:無酸素水=1:1(Wt)に調整し、セントラル科学製ORPメータUK−2030にて電極を浸して30分放置後に測定した。なお、本実施例で示す酸化還元電位は、水素標準電極を比較電極として用いて測定した場合の標準電位値に換算して示している。土壌中塩化エチレン類の分析は横浜国立大学で開発された方法(宮本健一ら、「土壌の低沸点有機塩素化合物含有量の測定方法」、水環境学会誌、1995年、第18巻、第6号、477−488頁)に従い、エタノール抽出後にデカンへ転換して日立ガスクロマトグラフG−5000型、FID検出器にて20%TCP Chromosorb WAW DMCS60−80meshカラムにより分析した。
【0025】
実施例1
化学工場のPCE汚染土壌(汚染濃度約30mg/kg・乾燥土壌)について浄化実験を行なった。汚染土壌はシルト混じりの細砂質土壌であった。実験は、セメント系深層混合処理工法用機器を用い、現場にて汚染土壌地盤に炭素源、還元剤、各種樹脂を以下に示す条件で注入し、同時に混練した。混合直後にパーカッション式ボーリング機を用いて混練した土壌コアをサンプリングし、各サンプルの深度60cmから120cmまでを乱さぬように取り出してステンレス製カラムに充填した。ステンレス製カラムは直径8cm、長さ60cmのものを計6本用意し、各試験系につきカラムを1本作成した。コーキング剤を用いて土壌コアサンプルとカラムとの間の間隙を塞いだ。カラムの下部にガラス製のフィルターを設けて土壌サンプルを支持し、滲出してくる水分は透過できるようにした。カラムの上部を開放して垂直に立て、カラムの下にメスシリンダーを置いて滲出水量と、水中のPCE濃度を測定した。60日後にカラムを開いて土壌中の残留している塩化エチレン類の測定、酸化還元電位の測定および含水率の測定を行った。
【0026】
酢酸ナトリウム及び還元鉄粉末は和光純薬製の試薬1級のものを使用した。保水性樹脂はダイセル化学工業製のCMCダイセル1170を使用した。吸水性樹脂は日本触媒製のアクアリックCA−K4を使用した。遮水性樹脂は東邦化学工業製のハイセルOH−1Aを使用した。コーキング剤は信越化学工業製KE45を使用した。
【0027】
実験条件
▲1▼深度0〜2mの区間を、汚染土壌1m3 に対し酢酸ナトリウム1.7kg、還元鉄3kg、保水性樹脂4kg、水0.3m3 を添加し混練
▲2▼深度0〜2mの区間を、汚染土壌1m3 に対し酢酸ナトリウム1.7kg、還元鉄3kg、吸水性樹脂2kg、水0.3m3 を添加し混練
▲3▼深度0〜1mの区間を、汚染土壌1m3 に対し酢酸ナトリウム1.7kg、還元鉄3kg、水0.3m3 を添加し混練し、引き続き深度1〜2mの区間を、汚染土壌1m3 に対し酢酸ナトリウム1.7kg、還元鉄3kg、遮水性樹脂10kg、水0.3m3 を添加し混練
▲4▼深度0〜1mの区間を、汚染土壌1m3 に対し酢酸ナトリウム1.7kg、還元鉄3kg、保水性樹脂4kg、水0.3m3 を添加し混練し、引き続き深度1〜2mの区間を、汚染土壌1m3 に対し酢酸ナトリウム1.7kg、還元鉄3kg、遮水性樹脂10kg、水0.3m3 を添加し混練
▲5▼深度0〜2mの区間を、汚染土壌1m3 に対し酢酸ナトリウム1.7kg、還元鉄3kg、水0.3m3 を添加し混練(対照試験)
▲6▼深度0〜2mの区間を、汚染土壌1m3 に対し水0.3を添加し混練(空試験)
【0028】
試験結果を表−1に示す。▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼の系では滲出水量が少なく、60日後まで含水率が高く保たれた結果、酸化還元電位が低く保たれ、PCEがほぼ完全に分解された。これに対して▲5▼の系では、滲出水量が多かったために土壌中の含水率が低下し、酸化還元電位が低く維持できなかったためにPCEが5.3mg/kg残留していた。また▲6▼の系では炭素源、還元剤も加えていないため殆ど分解が生じなかった。
【0029】
【表1】
Figure 0003640286
【0030】
実施例2
ペンタクロロフェノール(PCP)分解試験例
本発明によりハロゲン化芳香族化合物が分解できることを示す。製材所跡地のPCP汚染土壌(汚染濃度約5mg/kg−乾燥土壌)について浄化実験を行なった。汚染土壌はローム質土壌であり、最大汚染深度は1mであった。チェーンカッター型混合機器(スタビライザ)を用い、現場にて汚染土壌地盤に汚染土壌1m3 に対し酢酸ナトリウム0.5kg、還元鉄1.5kg、保水性樹脂4kg、水0.25m3 を添加し注入し、同時に混練した。混練終了後に土壌表面をブルーシートで覆い、40日間そのまま放置した。40日後に深度0.2m、0.5m、0.9mの土壌サンプルを採取し、PCP汚染濃度、酸化還元電位と含水率を測定した。結果を表−2に示す。
【0031】
【表2】
Figure 0003640286
【0032】
また、その他のハロゲン化芳香族化合物の蓄積は認められなかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、原位置における汚染土壌及び/又は汚染地下水の浄化処理を行うに当たり、土壌中の微生物(主に嫌気性菌)の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化処理する環境を、低コストで完全にしかも大掛かりな専用機器を用いずに一定時間保つことが可能であり、被汚染エリア全体を一様に直接浄化処理できるものである。

Claims (5)

  1. 有害化学物質により汚染された土壌及び/又は地下水を、原位置で、土壌中の微生物の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化する方法において、無機還元剤として、還元鉄、鋳鉄、鉄−シリコン合金、チタン合金、亜鉛合金、マンガン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、カルシウム合金及び水溶性化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種を用い、汚染された土壌及び/又は地下水の領域に高分子吸水性樹脂及び/又は保水性樹脂を注入、混合し、周囲の環境と処理エリアを遮蔽することを特徴とする浄化工法。
  2. 有害化学物質により汚染された土壌及び/又は地下水を、原位置で、土壌中の微生物の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化する方法において、無機還元剤として、還元鉄、鋳鉄、鉄−シリコン合金、チタン合金、亜鉛合金、マンガン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、カルシウム合金及び水溶性化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種を用い、汚染された土壌及び/又は地下水の領域の周囲に不透水性樹脂を添加攪拌して配置、周囲の環境と処理エリアを遮蔽することを特徴とする浄化工法。
  3. 有害化学物質により汚染された土壌及び/又は地下水を、原位置で、土壌中の微生物の増殖及び生存に必要な炭素源と無機還元剤を用い嫌気条件下で生物学的及び物理化学的に浄化する方法において、無機還元剤として、還元鉄、鋳鉄、鉄−シリコン合金、チタン合金、亜鉛合金、マンガン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、カルシウム合金及び水溶性化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種を用い、汚染された土壌及び/又は地下水の領域に高分子吸水性樹脂及び/又は保水性樹脂を注入、混合し、かつ、該領域の周囲に不透水性樹脂を添加攪拌して配置することを特徴とする浄化工法。
  4. 汚染された土壌及び/又は地下水に樹脂を注入、混合、添加攪拌を行うに際し、土木工事における地盤改良用の機械攪拌工法、高圧噴射工法またはこれらの併用工法で使用される改良装置を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の浄化工法。
  5. 使用する吸水性、保水性または不透水性樹脂が、無害または生分解性のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の浄化工法。
JP06696498A 1998-03-17 1998-03-17 原位置における土壌等の浄化工法 Expired - Lifetime JP3640286B2 (ja)

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