JP3640271B2 - ゴムモールドストレスコーン - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CVケーブル用プレモールド型接続部に使用するゴムモールドストレスコーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CVケーブル用接続部は、使用電圧、使用条件、及び使用目的等によってプレモールド型接続部、テープ巻モールド型接続部、及び押出モールド型接続部など多種多様の構造のものが用いられているが、超高圧CVケーブル用としては、従来、テープ巻モールド型接続部や押出モールド型接続部が用いられていた。
【0003】
しかし、プレモールド型接続部は、テープ巻モールド型接続部や押出モールド型接続部と比較して施工時間が短いので、復旧用や大都市での敷設など短時間での施工が要求される用途に適しており、超高圧CVケーブル用接続部にも適用できるよう開発されてきた。
【0004】
このプレモールド型接続部は、ゴムモールドストレスコーンとエポキシユニット及び押圧装置で構成され、ゴムモールドストレスコーンをエポキシユニット及びその接続部内に挿入するCVケーブル絶縁体に対して押圧装置で圧着させることにより絶縁を保持するようにしている。
【0005】
ゴムモールドストレスコーンは絶縁ゴムと導電性ゴムとをストレスコーン状にモールドしたものであり、従来、ゴムモールドストレスコーンの材料としては、高い電気絶縁性と耐熱性を持つエチレンプロピレンゴムにFEFカーボンブラックなどの各種配合剤を添加したものを用いてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、FEFカーボンブラックを添加したゴムモールドストレスコーンは絶縁性能の向上に限界があり、また湿潤環境下では絶縁性能の低下が著しい。
【0007】
そこで本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、高い絶縁性能を有し、湿潤環境下においても長期的に安定した性能を発揮するプレモールド型接続部を実現するための新規のゴムモールドストレスコーンを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、絶縁ゴムからなる絶縁層と導電性ゴムからなる導電層を有するゴムモールドストレスコーンにおいて、前記絶縁層は、エチレンプロピレンゴムを主体とし、これにポリイソブチレンを加えたベースポリマ100重量部にFTカーボンブラック0.2〜2.5重量部を添加した絶縁ゴム組成物を架橋処理して構成したものである。
【0009】
ここで、FTカーボンブラックの添加量を0.2〜2.5重量部としたのは、添加量が0.2重量部未満では目的とする絶縁性能が得られず、また2.5重量部を越えると湿潤環境下で絶縁性能が低下するためである。
【0010】
エチレンプロピレンゴムを主体とし、これにポリイソブチレンを加えたベースポリマとは、エチレンプロピレンゴムに、ポリイソブチレンを半量を越えない程度にブレンドした混和物である。
【0011】
架橋方法としては、硫黄による加硫のほかに、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス−(ターシャリーブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ターシャリーブチルパーオキシ)−ヘキシン−3等の有機過酸化物による化学架橋がある。
【0012】
また、他の配合剤として、架橋促進剤、酸化防止剤、安定剤、滑剤、充填剤等を用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面と実施例及び比較例とを併せて説明する。
【0014】
図1に本発明のゴムモールドストレスコーンの部分断面図を示す。
【0015】
図示するように、本発明のゴムモールドストレスコーンは、ケーブル挿入孔3を形成しながら絶縁ゴムの絶縁層1と導電性ゴムの導電層2とをモールドして構成されている。
【0016】
次に、この本発明のゴムモールドストレスコーンの材料について述べる。
【0017】
先ず、本発明のゴムモールドストレスコーンとなる組成物の電気試験用試料として、ベースポリマにFTカーボンブラックを本発明に規定する割合で添加した実施例1〜6を、以下に示した方法で作製し、また、これとは別にFTカーボンブラックを本発明に規定する割合で添加しない比較例1〜4を作製した。
【0018】
(実施例1)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):20)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック0.2重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、80℃に加熱した熱ロールによって混練したものを平板状に成形した。この成形の際、試料の中央に電極として導電性ゴムを埋め込んで一体成形し、課電部分の絶縁厚が3mmとなるようにした。
【0019】
そして、この平板状の成形物を架橋させて試験試料を作製した。
【0020】
(実施例2)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):20)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック1.0重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0021】
(実施例3)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):20)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック2.5重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0022】
(実施例4)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック0.2重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0023】
(実施例5)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック1.0重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0024】
(実施例6)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック2.5重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0025】
(比較例1)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラックを加えずに、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0026】
(比較例2)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック0.1重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0027】
(比較例3)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック2.8重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0028】
(比較例4)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FEFカーボンブラック1.0重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0029】
次に、図2に交流絶縁破壊強さを測定するための装置を示す。
【0030】
この測定装置は、図示するように試料の中央に埋めた導電性ゴム電極5を上に向け、その電極5には課電端子6を接続し、試料4の下面に対地電極7を設けて構成される。
【0031】
この装置を用いて交流絶縁破壊強さの測定は次のように行った。
【0032】
先ず、課電端子6と対地電極7との間に、50Hz,50kVの交流電圧を5分間印加し、続いて5分毎に5kVづつ絶縁破壊するまで昇圧した。ここで交流絶縁破壊強さが80kV/mm以上のものを○、それ未満のものを×と判定した。
【0033】
湿潤環境下における長期絶縁特性については、図2に示した装置により湿度90%で50Hz,75kVの交流電圧を70℃,8時間←→常温,16時間のヒートサイクルで500日間印加した試料の交流絶縁破壊強さ残率により評価した。
【0034】
表1は、実施例1〜6及び比較例1〜4について、各供試試料の組成及び評価結果を示したものである。
【0035】
【表1】
【0036】
表1から明らかなように、FTカーボンブラックを本発明に規定する割合で添加した実施例1〜6は、電気性能の初期値が十分に高い上に湿潤環境下での長期課電後も大きな変化はなかった。
【0037】
これに対して、カーボンブラックを添加しないもの(比較例1)、FTカーボンブラックの添加量が規定量未満のもの(比較例2)では初期の電気性能が目標値、即ち交流絶縁破壊強さが80kV/mmをクリアできなかった。
【0038】
また、FTカーボンブラックの添加量が規定を越えたもの(比較例3)、FEFカーボンブラックを添加したもの(比較例4)は、湿潤環境下での長期課電後の電気性能の低下が著しかった。
【0039】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、長期的に安定した性能を発揮するプレモールド型接続部を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴムモールドストレスコーンを示す部分断面図である。
【図2】本発明のゴムモールドストレスコーンの交流絶縁破壊強さ並びに湿潤環境下における長期絶縁特性を評価するために用いた装置の構成図である。
【符号の説明】
1 絶縁層
2 導電層
3 ケーブル挿入孔
4 試料絶縁層
5 導電性ゴム電極
6 課電端子
7 対地電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、CVケーブル用プレモールド型接続部に使用するゴムモールドストレスコーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CVケーブル用接続部は、使用電圧、使用条件、及び使用目的等によってプレモールド型接続部、テープ巻モールド型接続部、及び押出モールド型接続部など多種多様の構造のものが用いられているが、超高圧CVケーブル用としては、従来、テープ巻モールド型接続部や押出モールド型接続部が用いられていた。
【0003】
しかし、プレモールド型接続部は、テープ巻モールド型接続部や押出モールド型接続部と比較して施工時間が短いので、復旧用や大都市での敷設など短時間での施工が要求される用途に適しており、超高圧CVケーブル用接続部にも適用できるよう開発されてきた。
【0004】
このプレモールド型接続部は、ゴムモールドストレスコーンとエポキシユニット及び押圧装置で構成され、ゴムモールドストレスコーンをエポキシユニット及びその接続部内に挿入するCVケーブル絶縁体に対して押圧装置で圧着させることにより絶縁を保持するようにしている。
【0005】
ゴムモールドストレスコーンは絶縁ゴムと導電性ゴムとをストレスコーン状にモールドしたものであり、従来、ゴムモールドストレスコーンの材料としては、高い電気絶縁性と耐熱性を持つエチレンプロピレンゴムにFEFカーボンブラックなどの各種配合剤を添加したものを用いてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、FEFカーボンブラックを添加したゴムモールドストレスコーンは絶縁性能の向上に限界があり、また湿潤環境下では絶縁性能の低下が著しい。
【0007】
そこで本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、高い絶縁性能を有し、湿潤環境下においても長期的に安定した性能を発揮するプレモールド型接続部を実現するための新規のゴムモールドストレスコーンを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、絶縁ゴムからなる絶縁層と導電性ゴムからなる導電層を有するゴムモールドストレスコーンにおいて、前記絶縁層は、エチレンプロピレンゴムを主体とし、これにポリイソブチレンを加えたベースポリマ100重量部にFTカーボンブラック0.2〜2.5重量部を添加した絶縁ゴム組成物を架橋処理して構成したものである。
【0009】
ここで、FTカーボンブラックの添加量を0.2〜2.5重量部としたのは、添加量が0.2重量部未満では目的とする絶縁性能が得られず、また2.5重量部を越えると湿潤環境下で絶縁性能が低下するためである。
【0010】
エチレンプロピレンゴムを主体とし、これにポリイソブチレンを加えたベースポリマとは、エチレンプロピレンゴムに、ポリイソブチレンを半量を越えない程度にブレンドした混和物である。
【0011】
架橋方法としては、硫黄による加硫のほかに、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス−(ターシャリーブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ターシャリーブチルパーオキシ)−ヘキシン−3等の有機過酸化物による化学架橋がある。
【0012】
また、他の配合剤として、架橋促進剤、酸化防止剤、安定剤、滑剤、充填剤等を用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面と実施例及び比較例とを併せて説明する。
【0014】
図1に本発明のゴムモールドストレスコーンの部分断面図を示す。
【0015】
図示するように、本発明のゴムモールドストレスコーンは、ケーブル挿入孔3を形成しながら絶縁ゴムの絶縁層1と導電性ゴムの導電層2とをモールドして構成されている。
【0016】
次に、この本発明のゴムモールドストレスコーンの材料について述べる。
【0017】
先ず、本発明のゴムモールドストレスコーンとなる組成物の電気試験用試料として、ベースポリマにFTカーボンブラックを本発明に規定する割合で添加した実施例1〜6を、以下に示した方法で作製し、また、これとは別にFTカーボンブラックを本発明に規定する割合で添加しない比較例1〜4を作製した。
【0018】
(実施例1)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):20)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック0.2重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、80℃に加熱した熱ロールによって混練したものを平板状に成形した。この成形の際、試料の中央に電極として導電性ゴムを埋め込んで一体成形し、課電部分の絶縁厚が3mmとなるようにした。
【0019】
そして、この平板状の成形物を架橋させて試験試料を作製した。
【0020】
(実施例2)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):20)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック1.0重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0021】
(実施例3)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):20)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック2.5重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0022】
(実施例4)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック0.2重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0023】
(実施例5)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック1.0重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0024】
(実施例6)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック2.5重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0025】
(比較例1)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラックを加えずに、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0026】
(比較例2)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック0.1重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0027】
(比較例3)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FTカーボンブラック2.8重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0028】
(比較例4)
ベースポリマとしてエチレンプロピレンゴム(ムーニ粘度(100℃):40)83重量部とポリイソブチレン(分子量:130000)17重量部とから成る組成物に、FEFカーボンブラック1.0重量部と、ジクミルパーオキサイド3.0重量部と、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)2.5重量部と、焼成クレー50重量部とを混和して、実施例1と同様に試験試料を作製した。
【0029】
次に、図2に交流絶縁破壊強さを測定するための装置を示す。
【0030】
この測定装置は、図示するように試料の中央に埋めた導電性ゴム電極5を上に向け、その電極5には課電端子6を接続し、試料4の下面に対地電極7を設けて構成される。
【0031】
この装置を用いて交流絶縁破壊強さの測定は次のように行った。
【0032】
先ず、課電端子6と対地電極7との間に、50Hz,50kVの交流電圧を5分間印加し、続いて5分毎に5kVづつ絶縁破壊するまで昇圧した。ここで交流絶縁破壊強さが80kV/mm以上のものを○、それ未満のものを×と判定した。
【0033】
湿潤環境下における長期絶縁特性については、図2に示した装置により湿度90%で50Hz,75kVの交流電圧を70℃,8時間←→常温,16時間のヒートサイクルで500日間印加した試料の交流絶縁破壊強さ残率により評価した。
【0034】
表1は、実施例1〜6及び比較例1〜4について、各供試試料の組成及び評価結果を示したものである。
【0035】
【表1】
【0036】
表1から明らかなように、FTカーボンブラックを本発明に規定する割合で添加した実施例1〜6は、電気性能の初期値が十分に高い上に湿潤環境下での長期課電後も大きな変化はなかった。
【0037】
これに対して、カーボンブラックを添加しないもの(比較例1)、FTカーボンブラックの添加量が規定量未満のもの(比較例2)では初期の電気性能が目標値、即ち交流絶縁破壊強さが80kV/mmをクリアできなかった。
【0038】
また、FTカーボンブラックの添加量が規定を越えたもの(比較例3)、FEFカーボンブラックを添加したもの(比較例4)は、湿潤環境下での長期課電後の電気性能の低下が著しかった。
【0039】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、長期的に安定した性能を発揮するプレモールド型接続部を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴムモールドストレスコーンを示す部分断面図である。
【図2】本発明のゴムモールドストレスコーンの交流絶縁破壊強さ並びに湿潤環境下における長期絶縁特性を評価するために用いた装置の構成図である。
【符号の説明】
1 絶縁層
2 導電層
3 ケーブル挿入孔
4 試料絶縁層
5 導電性ゴム電極
6 課電端子
7 対地電極
Claims (1)
- 絶縁ゴムからなる絶縁層と導電性ゴムからなる導電層を有するゴムモールドストレスコーンにおいて、前記絶縁層は、エチレンプロピレンゴムを主体とし、これにポリイソブチレンを加えたベースポリマ100重量部にFTカーボンブラック0.2〜2.5重量部を添加した絶縁ゴム組成物を架橋処理して構成されることを特徴とするゴムモールドストレスコーン。
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JP02127096A JP3640271B2 (ja) | 1996-02-07 | 1996-02-07 | ゴムモールドストレスコーン |
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---|---|---|---|
JP02127096A JP3640271B2 (ja) | 1996-02-07 | 1996-02-07 | ゴムモールドストレスコーン |
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JPH09215168A JPH09215168A (ja) | 1997-08-15 |
JP3640271B2 true JP3640271B2 (ja) | 2005-04-20 |
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ID=12050435
Family Applications (1)
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JP02127096A Expired - Fee Related JP3640271B2 (ja) | 1996-02-07 | 1996-02-07 | ゴムモールドストレスコーン |
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1996
- 1996-02-07 JP JP02127096A patent/JP3640271B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09215168A (ja) | 1997-08-15 |
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