JP3640266B2 - 噴霧吹き付け工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、噴霧吹き付け工法に関し、さらに詳細にはゴム−アスファルトエマルジョンとセメント系粉体を主成分とする混合物を被付着面に噴霧する際に、該セメント系粉体を硬化することが可能な液状増粘剤を同時に噴霧し、空中で両者を混合することによって、被付着面に到達するまでの空間で、瞬間かつ強力な増粘効果を得ることにより、被付着面で緩硬化型のゴム−アスファルト−セメント固体層を形成させ、防水性、防湿性、気密性に優れた厚付け被膜を形成することが可能な噴霧吹き付け工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゴム−アスファルトエマルジョンの吹き付け工法として、高濃度のゴム−アスファルトエマルジョンと、多価金属塩水溶液などの該エマルジョンを破壊しゲル化させることが可能なゲル化剤水溶液とを、別々のノズルから同時に噴霧し、被付着面に到達する前および/または到達時に両液を衝突させて、瞬間的にゲル化反応させ、接着力が強いゴム−アスファルト固体層からなる厚付け膜を形成する工法がある(特公昭58−41107号公報)。
【0003】
この工法は、ゴム−アスファルトエマルジョンが被付着面に到達する前および/または到達時には、既に瞬間的にゲル化していることから、吹き付け後の被膜の連続性は、被付着面の平滑度に影響を受けやすい。例えば、建築および土木分野において構築される現場打ちコンクリートによる地下外壁の場合、表層部の仕上がりにおいて、型枠の目違い、ピンホール、ジャンカなどの凹凸は、現状では避けられない。このような粗雑な面に上記工法で吹き付けを行うと、被付着面の形状に対して忠実に被膜が形成される。ひいては、凹凸のエッジ部位で膜厚にバラツキが生じ、被膜乾燥時の収縮力が膜の薄い部位に集中し、亀裂の発生に至ることがある。
【0004】
一方、被付着面の平滑度合いの影響を受けないゴム−アスファルトエマルジョン系防水材吹き付け工法として、ゴム−アスファルトエマルジョンにセメント系粉体を混合し、必要に応じてメチルセルロース系増粘剤を添加したものを、空気とともに噴霧分散させる2流体ノズルを用いて吹き付け、被付着面にゴム−アスファルト−セメント固体層を形成させる工法が知られている。
しかしながら、この工法は、吹き付け材料を大幅に増粘した際に問題となる圧送ポンプの吐出能力の限界や、メチルセルロース系増粘剤を添加したときの環境温度変化にともなう粘度挙動の問題から、垂直面あるいは天井面に対して、1回の吹き付け作業で材料が垂れ落ちることなく防水性能上必要とされる厚み付けを行うことは、非常に困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題を背景になされたもので、被付着面で緩硬化型のゴム−アスファルト−セメント固体層を形成させ、防水性、防湿性、気密性に優れた厚付け被膜を形成することが可能な噴霧吹き付け工法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、固形分濃度50重量%以上のゴム−アスファルトエマルジョンおよびセメント系粉体を主成分とする混合物と、セメント系粉体を硬化させる液状増粘剤とを、噴霧ノズルを用いて空中で混合させ、被付着面に到達するまでの空間および被付着面上で該混合物と液状増粘剤とを連続的に接触させることにより、被付着面に緩硬化型のゴム−アスファルト−セメント固体層を形成させることを特徴とする噴霧吹き付け工法を提供するものである。
【0007】
本発明の基体となるゴム−アスファルトエマルジョンは、アニオン性、カチオン性、ノニオン性のいずれもでよいが、セメント系粉体を添加、混合し、プランジャーポンプなどの加圧により、エアレススプレーを行うのに充分なエマルジョン安定性を持つ必要がある。ゴム−アスファルトエマルジョンの固形分は、本発明の厚付け性能に関与する重要な項目であり、50重量%以上、好ましくは50〜80重量%、さらに好ましくは60〜80重量%の範囲である。50重量%未満では、増粘剤混合時の緩ゲル化作用が小さく、所定の増粘効果が得られない。一方、80重量%を超えると、セメント系粉体の添加が困難となる場合があり、硬化時間が遅延するため実用に耐えない恐れがある。
【0008】
ゴム−アスファルトエマルジョン中のゴムとしては、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ブチルゴム、ポリブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられるが、スチレン−ブタジエン共重合ゴムや、カルボキシル変性スチレン−ブタジエン共重合体を主成分とすることが、ゴム−アスファルト−セメント固体層として性能的にも経済的にも優れている。
【0009】
また、ゴム−アスファルトエマルジョン中のアスファルトとしては、天然アスファルト、ストレートアスファルト、ブローンアスファルトなどが挙げられ、いずれも使用可能である。
ゴム−アスファルトエマルジョン中のゴム含有量は、特に制限されるものではないが、ゴム−アスファルト全固形分に対して、好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。5重量%未満では、アスファルトの改質効果が小さく、ゴム−アスファルト被膜の性能を広い温度範囲にわたって保ち難い。一方、50重量%を超えると、ゴム−アスファルト被膜の柔軟性、粘着性を損ない、ゴム−アスファルトの本来の防水性能を失うことになる。
【0010】
本発明に使用されるセメント系粉体としては、水硬反応終了時により多くのエトリンジャイト生成物が生じるようなセメントが好ましいが、その具体例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸ポルトランドセメント、ジェットセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメントなどが挙げられる。
このセメント系粉体の平均表面積は、通常、3,000〜6,000cm2 /g程度である。
【0011】
セメント系粉体の添加量は、ゴムとアスファルトの全固形分100重量部に対して、好ましくは20〜100重量部、さらに好ましくは20〜50重量部である。アスファルト系粉体の添加量が20重量部未満では、ゴム−アスファルトエマルジョンの凝結が遅延し、遊離水が捕獲され難く、硬化に時間がかかる。一方、100重量部を超えると、形成被膜のクラック発生の危険性および伸びの低下などの性能低下を招く。
【0012】
なお、上記ゴム−アスファルトエマルジョンとセメント系粉体を主成分とする混合物の調製方法としては、▲1▼溶融アスファルトを乳化剤を用いて水性エマルジョン化し、これにゴムラテックスまたはエマルジョンを添加混合し、ゴム−アスファルトエマルジョンを作製し、使用前にセメント系粉体を混合する方法、▲2▼アスファルトにゴムを溶融、混合により均一化したのち、乳化剤により水性エマルジョン化し、ゴム−アスファルトエマルジョンを作製し、使用前にセメント系粉体を混合する方法、▲3▼溶融アスファルトをゴムラテックスまたはエマルジョンおよび乳化剤で水性エマルジョン化し、ゴム−アスファルトエマルジョンを作製し、使用前にセメント系粉体を混合する方法、などが挙げられる。
【0013】
なお、上記混合物中には、ゴム−アスファルトエマルジョン、セメント系粉体のほかに、必要に応じて各種界面活性剤、老化防止剤、可塑剤、充填剤などを配合することもできる。
【0014】
次に、液状増粘剤は、ゴム−アスファルトエマルジョンに適度な緩ゲル化状態を引き起こすことにより、充分な厚み付けを可能とする粘性を付与し、かつセメント系粉体の硬化作用を促進させ、必要最小量のセメント系粉体の添加量でゴム−アスファルトエマルジョンを凝結させるセメント急結効果を持つものである。液状増粘剤自身の粘性は、直接、本発明の性能には影響しないが、噴霧吹き付けを行うことから、低粘度であることが好ましい。
この液状増粘剤としては、水ガラス、コロイダルシリカ、リチウムシリケートなどのケイ酸塩水溶液のほか、有機系では、イソシアネート、ポリアクリル酸水溶液、タンニン酸水溶液、そのほか塩化アンモン、炭酸アンモニウムジルコニウムなどの一般的なゲル化剤から選ばれた少なくとも1種が挙げられ、好ましくはケイ酸塩水溶液、特に好ましくはコロイダルシリカである。このコロイダルシリカは、水を分散媒とし、無水ケイ酸の超微粒子を水中に分散させた膠質溶液である。
【0015】
なお、上記液状増粘剤中には、性状に応じた充填剤を配合することもできる。また、液状増粘剤の固形分濃度または有効成分含有率は、通常、5〜50重量%、好ましくは15〜40重量%程度である。
【0016】
さらに、液状増粘剤の使用量は、吹き付け形成した被膜の柔軟性、耐水強度などを維持するうえでできるだけ少量であることが望ましいが、上記混合物に対する液状増粘剤中の比率は、それぞれの種類、濃度によって異なるが、容量比にして好ましくは1/15〜1/5、さらに好ましくは1/10〜1/7である。液状増粘剤の比率が少なすぎると、増粘剤混合時の緩ゲル化作用が小さく、所定の増粘効果が得られない。一方、多すぎると、形成した被膜のクラック発生の危険性、被膜伸びの低下などの性能の低下を招く。
【0017】
本発明に使用する噴霧吹き付け機は、エアレス型が好ましい。従来の吹き付け機では、圧縮空気によって吹き付け材料を噴霧させる、いわゆるエアスプレー方式が広く使用されている。この型式は、吹き付け機の構造が簡単で、噴霧吹き付け作業性にも優れているが、反面、吹き付け材料の飛散が甚だしく、従って効果的に混合物(ゴム−アスファルトエマルジョン+セメント)と液状増粘剤とを接触混合させて、該混合物を増粘・凝固させるのに不完全な面がみられる欠点がある。すなわち、飛散が甚だしいため、特に黒色のゴム−アスファルトエマルジョンを含む上記混合物では重大な問題であり、また飛散が甚だしいことは、ある限られた範囲に重点的に噴射されずに、液状増粘剤との接触が充分に効率的ではない。
【0018】
これに対し、エアレス型噴霧吹き付け機は、適当なポンプで吹き付け材料に高圧を与え、細孔より噴霧吹き付けるもので、空気を使用しないため限定されたパターンを非常に効率よく形成でき、かつ被付着面に高速で衝突するため、付着性が良好であり、また緻密な吹き付け材料層を形成させることができる。同時に、飛散が極めて少なく、従って吹き付け材料の損失は少ないなどの利点が多い。このエアレス型は、空気あるいは油圧モーターを利用したプランジャー型ポンプによるもの、あるいは電動ダイヤフラム型ポンプによるものなどが挙げられる。
【0019】
以下、本発明を図面を用いて説明する。
まず、ゴム−アスファルトエマルジョンとセメント系粉体を混合した混合物1と液状増粘剤8を用意する。さらに、混合物用エアレススプレー機3と液状増粘剤用エアレススプレー機10の2台を用意する。混合物(ゴム−アスファルトエマルジョン+セメント)および液状増粘剤は、それぞれのポンプのパイプ2および9より吸い上げられ、各スプレー機のポンプを通り、圧を加えられて耐圧ホース4および11より、スプレーガン6および13に達する。スプレーガンの手元にあるコック5および12を開けば、先端にある噴出口より噴射される。この噴出口には、噴出量およびスプレーパターンを決定する特有な形状を有する細孔、すなわちノズル14、15および7が装着されている。混合物用のノズル7は中央に位置し、その両端には液状増粘剤用のノズル14、15がノズル7からそれぞれ10cm以内の間隔をおいて、それぞれ中央に向かって僅かに傾斜して配置されている。
【0020】
まず、コック12を開き加圧された液状増粘剤のノズル14および15より霧滴状となって二つの広がりをもって被付着面に吹き付けられる。続いて、コック5を開き加圧された混合物の霧滴は、ノズル7より噴射され、液状増粘剤の霧滴に包み込まれるようにして空間で接触混合されながら、被付着面16に衝突し、該混合物は増粘されて、ゴム−アスファルト−セメント固体層17が形成される。このように、混合物(ゴム−アスファルトエマルジョン+セメント)は、少量の液状増粘剤により極めて短時間(空間および被付着面に付着すると同時)に増粘され、被付着面に固体層が形成される。被付着面に形成された厚付け被膜は、ゴム−アスファルトエマルジョンに混合されたセメント系粉体により該エマルジョン中の水が吸収されてエマルジョン破壊が進行すると同時に、液状増粘剤によるセメント急結作用により、硬化が促進され、また自然乾燥硬化の相乗作用により、ゴム−アスファルト−セメント固体層からなる厚付けの被膜が安定に形成される。
【0021】
なお、被付着面の性質によっては、吹き付け施工の前に、適当なプライマーを塗布しておくと、被付着面とゴム−アスファルト−セメント固体層との接着性を向上させることができる。このプライマーとしては、アニオン性またはカチオン性のゴム−アスファルトエマルジョン、ゴムラテックス、樹脂エマルジョンなどが挙げられる。
【0022】
以上のように、本発明によれば、セメント粉体を混合した緩硬化型ゴム−アスファルトエマルジョン防水材を、1回の吹き付け工程で、垂直面および天井面に垂れることなく、厚み付けを行うことが可能となり、防水・防湿・気密工事を施工するうえで大幅な省力化が図れる。
本発明は、屋上の防水層成形、外壁面の防水層成形、冷凍冷蔵庫、保温庫などの防湿、防気層成形、燻蒸倉庫、サイロの防気層成形、地下構造物、橋梁などの防水層成形、薬品貯蔵タンクの防水、保温層成形などに使用され、周辺を汚染することなく、迅速かつ効率よく施工することができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるのではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重量基準である。
また、実施例における各種測定項目は、以下のようにして求めた値である。
密封状態での硬化性
離型紙上に吹き付けた試料を、100mlのポリエチレン容器に50g入れ密栓し、20℃において指触で硬化状態を観察した。
コンクリート製歩道板との接着力
市販のコンクリート製歩道板(300×300×35mm)に、各々の吹き付け材料を4mm厚で吹き付け、湿潤状態で72時間養生した後の接着強度を調べた。
【0024】
実施例1
固形分濃度70%のゴム−アスファルトエマルジョン〔日本ラテックス加工(株)製、JSRスプレイションGP−A〕170部に対して、セメント系粉体〔日本ラテックス加工(株)製、JSRスプレイションGP−B〕を60部加え、攪拌機により均一に攪拌して改質ゴム−アスファルトエマルジョン混合物を作製した。この混合物を、大型エアレス塗装機〔旭サナック(株)製、スーパーベアNP2554〕を用いてエアスプレーし、同時にコロイダルシリカ〔旭電化(株)製、AT−30〕の15%希釈水溶液を小型エアレス塗装機〔旭サナック(株)製、ライトベアAP1636〕を用いてエアレススプレーし、改質ゴム−アスファルトエマルジョン混合物80部に対し、コロイダルシリカの15%希釈水溶液を10部の割合で空中混合させながら、垂直な被付着面に吹き付け、被膜を形成した。
【0025】
比較例1
実施例1において、改質ゴム−アスファルトエマルジョン混合物100部に対し、メチルセルロース系増粘剤〔信越化学工業(株)製、SM−25〕を0.2部加え、攪拌機で均一に攪拌して増粘したのち、市販の塗装用カップガンを用いてエアースプレー方式で実施例1と同様に垂直な被付着面に吹き付け、被膜を形成した。
【0026】
比較例2
固形分濃度82%のゴム−アスファルトエマルジョン〔日本ラテックス加工(株)製、JSRスプレイジョン〕を大型エアレス塗装機〔旭サナック(株)製、スーパーベアNP2554〕を用いてエアスプレーし、同時に塩化カルシウム5%水溶液を小型エアレス塗装機〔旭サナック(株)製、ライトベアAP1636〕を用いてエアレススプレーし、ゴム−アスファルトエマルジョン70部に対し、塩化カルシウム5%水溶液を10部の割合で空中混合させながら、垂直な被付着面に吹き付け、被膜を形成した。
【0027】
実施例1および比較例1〜2の吹き付け被膜において、出来るかぎりの厚み付けを行い、垂れ落ちることなく保持可能な厚みの値を測定し。また、別に密封状態での硬化時間と、湿潤状態で72時間養生した際の市販のコンクリート製歩道板(300×300×35mm)との接着力を測定した。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003640266
【0029】
*1)吹き付け材料凝集破壊
*2)吹き付け材料凝集破壊30%、吹き付け材料とコンクリートとの界面剥離70%
比較例1〜2は、従来の工法技術によるものであるが、実施例1に対して、比較例1は最大膜厚が充分でなく、比較例2では硬化性および湿潤養生時の接着力の点で劣る。
【0030】
実施例2
実施例1において、あらかじめゴム−アスファルトエマルジョンの全固形分を73%に調整した試料を用い、同じセメント系粉体の添加量を40部へ変量した以外は、実施例1と同様に吹き付けを行い、コロイダルシリカとの混合吹き付け時の垂直被付着面への施工可能最大膜厚を測定した。また、別に密封状態での硬化時間を測定した。
【0031】
比較例3
実施例2において、コロイダルシリカを混合せず、改質ゴム−アスファルトエマルジョン混合物のみをエアレススプレーし、垂直被付着面への施工可能な最大膜厚を測定し。また、別に密封状態での硬化時間を測定した。
【0032】
比較例4
実施例1において、あらかじめゴム−アスファルトエマルジョンの全固形分を45%に調整した試料を用い、同じセメント系粉体の添加量は60部そのままで、コロイダルシリカとの混合吹き付け時の垂直被付着面への施工可能最大膜厚を測定した。また、別に密封状態での硬化時間を測定した。
【0033】
実施例2、比較例3〜4の結果を表2に示す。
実施例2では、セメント系粉体の量を減量しても、コロイダルシリカの緩ゲル化・硬化促進作用により、実用範囲内の時間で硬化すると同時に10mm<の最大膜厚を確保している。しかしながら、比較例3でコロイダルシリカを混合しない場合は、厚付け効果が得られず、密封状態での硬化性も大幅に遅延するため、実用に耐えない。比較例4では、ゴム−アスファルトエマルジョンの全固形分が本発明で規定する範囲を外れており、セメント系粉体の添加量が実施例1と同量であっても、厚付け効果は得られない。
【0034】
【表2】
Figure 0003640266
【0035】
【発明の効果】
本発明の噴霧吹き付け工法によれば、被付着面で緩硬化型のゴム−アスファルト−セメント固体層を形成させ、防水性、防湿性、気密性に優れた厚付け被膜を形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工法の1実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ゴム−アスファルトエマルジョン
2,9 吸い込みパイプ
3,10 エアレス型吹き付け機
4,11 耐圧ホース
5,12 コック
6,13 噴射口(スプレーガン)
7,14,15 ノズル
8 液状増粘剤
16 壁面
17 ゴム−アスファルト−セメント固体層

Claims (2)

  1. 固形分濃度50重量%以上のゴム−アスファルトエマルジョンおよびセメント系粉体を主成分とする混合物と、セメント系粉体を硬化させる液状増粘剤とを、噴霧ノズルを用いて空中で混合させ、被付着面に到達するまでの空間および被付着面上で該混合物と液状増粘剤とを連続的に接触させることにより、被付着面に緩硬化型のゴム−アスファルト−セメント固体層を形成させることを特徴とする噴霧吹き付け工法。
  2. 液状増粘剤がケイ酸塩水溶液である請求項1記載の噴霧吹き付け工法。
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