JP3639077B2 - 白煙防止冷却塔 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は白煙防止冷却塔に係り、特に、乾式部充填材と湿式部充填材との組合わせ位相態様を変え、これを直交流型冷却塔に組込んで白煙防止を図った白煙防止冷却塔に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】
従来、一般的に寒冷期等に冷却塔を運転して、高温飽和状態の空気が塔外へ排出されると白煙化状態を生じて、その白煙に曝される風下の建物、路面、樹木などが過飽和空気の結露、氷結によって多大な被害を被ることがある。
【0003】
また、近隣居住者には白煙が外気を汚染しているかのような嫌悪感を覚えると共に、夜間、白煙に赤い光線が当るとこれが火災と見間違われ、消防活動に支障を来すなどの虞れがあるために、近年、冷却塔からの白煙の発生防止対策が各種講じられている。
【0004】
例えば、特公平5−2916号公報に、乾湿式冷水塔からの白煙発生防止のための手段が開示されている。
即ち、図4に正面縦断面図で示す如く、湿式冷却部aの上部にフィンチューブ式の熱交換器bを設け、湿式冷却部aで高温飽和状態になった矢印方向に流れる空気に、乾式冷却部で熱交換器bにより加熱された矢印方向に流れる空気を混合して、排出口から送風ファンにより外部へ排出される空気の相対湿度が飽和湿度以下になるようにして、白煙の発生を防止している。
【0005】
しかしながら、上述の従来手段においては、乾式部としてフィンチューブ式の熱交換器が必要であるので、冷水塔の構造が複雑になってしまうと共に、運転操作が繁雑である等の問題を抱えている。
【0006】
また、例えば、特開平7−280494号公報には、図5に正面縦断面図で示す如く、直交流型冷却塔5Aにおける白煙発生を防止する乾式風路を形成するための充填材51の外気導入側の側端部に、外側を下方へ傾斜するエリミネーター513を一体に付設してなるエリミネーター付充填板材51−1が開示されている。
即ち、乾湿式冷却塔からの白煙の発生を防止するために、エリミネーター513を設けて低湿度の空気が通過する乾式部への水の回り込みを防止しているものが知られている。
しかしながら、上記エリミネーター513の構造上、空気の導入に対し抵抗を増して、圧損を高めてしまうと云う弊害があると共に、充填材51にエリミネーター513を一体に付設加工するために成形コストが高騰し、好ましくないものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためのものであって、その要旨は、乾式部充填材と湿式部充填材を組合わせ装填してなる直交流型冷却塔に通風して熱交換を行なう白煙防止冷却塔において、前記乾式部充填材の風上側側辺が、前記湿式部充填材の風上側側辺よりも風上側に突出していることを特徴とする白煙防止冷却塔である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施例を正面縦断面図で示し、図2は、本発明の一実施例で冷却塔に装填する充填材を側面図で示し、図3は、本発明の他の実施例で冷却塔に装填する充填材を正面図で示す。
【0009】
本発明は、図1に正面縦断面図で、図2に側面図で、また、図3に正面図で示す如く、乾式部充填材21と湿式部充填材22とを組合わせ装填してなる直交流型冷却塔1に通風して熱交換を行なう白煙防止冷却塔において、前記乾式部充填材21の風上側側辺211が、前記湿式部充填材22の風上側側辺221よりも風上側に突出していることを特徴とするものである。
【0010】
本発明を用いれば、乾式部充填材21を湿式部充填材22よりも風上側に突出させて冷却塔内に装填するのみで白煙防止効果が大きく、且つ、エリミネーターが不要であるので空気の導入に対する圧損が少なく、冷却塔の運転コストは安上りであると共に、充填材2の成形コストも低廉で済むと云う作用効果を奏するものである。
【0011】
【実施例】
(実施例1)
本発明は、図1に正面縦断面図で示す如く、左右側方の矢印方向から塔内に外気を導入しつつ、塔上部に載置した散水槽3より散水ノズル31を通して散水し、所定間隔を保って起立状態に重ね合わせた多数の充填材2の間を流下させて熱交換を行なう直交流型冷却塔1であって、上記充填材2は乾式部充填材21と湿式部充填材22とを位相態様を変えて組合わせ装填したものである。
【0012】
即ち、実線で示す乾式部充填材21の風上側側辺211は、一点鎖線で示す湿式部充填材22の風上側側辺221よりも、突出幅d−1だけ風上側に張出しているのが最大の特徴とするところである。
この張出し突出幅d−1は、横幅が2,000〜3,000mmの湿式部充填材22に対しては、50〜300mmを見込む必要があるので、乾式部充填材21の横幅は、2,050〜3,300mmに設定される。
【0013】
上述の如く、乾式部充填材21の風上側側辺211を、湿式部充填材22の風上側側辺221よりも突出幅d−1だけ風上側に張出させれば、散水ノズル31から流下する水の飛沫が乾式部充填材21,21間の乾式風路21−1内に回り込むことがなくなるので、水との接触が絶たれた乾き空気のまま乾式風路21−1を通過し、これが一方の湿式部充填材22,22間の湿式風路22−1を通過した湿り空気と合流して、図1に示す矢印方向へ上昇し、しかる後、排気ファン41で混合されつつ過飽和状態から解放されて白煙を伴なわない状態のまま排気口4より排出されるものである。
【0014】
また、充填材2の上端部において、実線で示す乾式部充填材21の上側辺212を、一点鎖線で示す湿式部充填材22の上側辺222よりも突出幅d−2だけ上方に張出させる。
この張出し突出幅d−2は、本例の縦幅が1,900〜2,900mmの湿式部充填材22に対しては、100mm程度を見込んで乾式部充填材21の縦幅を2,000〜3,000mm程度に設定する。
【0015】
図2に側面図で示す如く、上記乾式部充填材21の上側辺212を、上記湿式部充填材22の上側辺222よりも突出幅d−2だけ上方に張出させることにより、散水ノズル31から矢印方向に流下する水の飛沫が、乾式部充填材21,21間の乾式風路21−1内へ上方から飛散混入することがなくなり、確実に湿式風路22−1へ流入するので、一層好ましいものである。
【0016】
(実施例2)
図3に正面図で示す如く、実線で示す乾式部充填材21の風上側側辺211は、一点鎖線で示す平行四辺形の湿式部充填材22の風上側側辺221の底辺部よりも突出幅d−1だけ風上側に張出してあり、この張出し突出幅d−1は、横幅が2,000〜3,000mmの湿式部充填材22に対して50〜300mmを見込んで、乾式部充填材21の底辺部の横幅は、2,050〜3,300mmに設定される。
【0017】
また、充填材2の上端部において、実線で示す乾式部充填材21の上側辺212を、一点鎖線で示す湿式部充填材22の上側辺222よりも突出幅d−2だけ上方に張出させてある。
この張出し突出幅d−2は、本例の縦幅が1,900〜2,900mmの湿式部充填材22に対して100mm程度を見込んで、乾式部充填材21の縦幅を2,000〜3,000mm程度に設定する。
【0018】
上述の如く、乾式部充填材21を湿式部充填材22よりも底辺部の横幅でd−1及び縦幅でd−2だけ各々突出形成させれば、散水ノズル31から流下する水の飛沫が乾式風路21−1内に回り込むことがなくなるので、乾き空気のまま乾式風路21−1を通過し、これが一方の湿式風路22−1を通過した湿り空気と合流して、実施例1同様に矢印方向へ上昇し、次いで排気ファン41で混合されつつ過飽和状態から解放され、白煙を伴なわない状態のまま排気口4より排出されるものである。
【0019】
上記構成の本発明によって、乾式部充填材21を湿式部充填材22よりも風上側に突出させ、また、好ましくは風上側と共に上方にも突出させて直交流型冷却塔内に組込み装填するのみで白煙防止効果が優れると共に、熱交換効率が高度に保持されるので、エリミネーターの取付けが不要となり、空気の導入に対する圧損が少なく、且つ、充填材2の成形コストが低廉で済むものである。
【0020】
【発明の効果】
本発明は上記構成よりなるので下記効果を奏する。
即ち、本発明により、乾式部充填材を湿式部充填材よりも風上側と共に上方にも突出させて直交流型冷却塔内に組込み装填するのみで、白煙防止効果が優れると共に熱交換効率が高度に保持され、しかも、エリミネーターの取付けが不要になるので、空気の導入に対する圧損が少ないと共に、充填材の成形コストが低廉で済むと云う作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を正面縦断面図で示す。
【図2】本発明の一実施例で冷却塔に装填する充填材を側面図で示す。
【図3】本発明の他の実施例で冷却塔に装填する充填材を正面図で示す。
【図4】従来技術の一例を正面縦断面図で示す。
【図5】従来技術の他の例を正面縦断面図で示す。
【符号の説明】
1 直交流型冷却塔
2 充填材
21 乾式部充填材
21−1 乾式風路
211 風上側側辺
212 上側辺
22 湿式部充填材
22−1 湿式風路
221 風上側側辺
222 上側辺
3 散水槽
31 散水ノズル
4 排気口
41 排気ファン
Claims (2)
- 乾式部充填材と湿式部充填材とを組合わせ装填してなる直交流型冷却塔に通風して熱交換を行なう白煙防止冷却塔において、前記乾式部充填材の風上側側辺が、前記湿式部充填材の風上側側辺よりも風上側に突出していることを特徴とする白煙防止冷却塔。
- 乾式部充填材の風上側側辺が、湿式部充填材の風上側側辺よりも風上側に突出していると共に、乾式部充填材の上側辺が湿式部充填材の上側辺よりも上方に突出していることを特徴とする請求項1記載の白煙防止冷却塔。
Priority Applications (1)
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JP04077497A JP3639077B2 (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 白煙防止冷却塔 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04077497A JP3639077B2 (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 白煙防止冷却塔 |
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JPH10238968A JPH10238968A (ja) | 1998-09-11 |
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Family Applications (1)
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JP04077497A Expired - Fee Related JP3639077B2 (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 白煙防止冷却塔 |
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1997
- 1997-02-25 JP JP04077497A patent/JP3639077B2/ja not_active Expired - Fee Related
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