JP3638763B2 - 調泥システムおよび調泥方法 - Google Patents

調泥システムおよび調泥方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調泥システムおよび調泥方法に関する。
【0002】
【背景技術】
泥水工法を用いてトンネルを構築する場合、リアルタイムに切羽の状況に合わせた送泥水とするため、送泥路に攪拌混合装置、例えばスタティックミキサーを設け、添加剤の添加等した後の送泥水を、スタティックミキサーで攪拌混合して均一な状態とした後、切羽に供給して切羽の安定を図っている。
【0003】
通常、トンネルを構築する規模によりトンネル径が異なり、切羽安定のための送泥水の流量も異なる。したがって、送泥水の流量が増えれば、適用するスタティックミキサー径も大きなものとする必要がある。
【0004】
しかし、適用する工事毎にスタティックミキサー径を変更していたのでは、その度にスタティックミキサーを製造しなければならず、コストがかかる。その上、近年のように大規模なトンネルを構築する場合、スタティックミキサーも大規模なものとなり、トンネル内における作業の妨げとなる場合も生じ得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の調泥効果を損なわずに、攪拌混合装置、特にスタティックミキサーを汎用的なものとして適用できる調泥システムおよび調泥方法を提供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、送泥管を介して切羽へ泥水を供給する泥水式シールド工法における調泥システムにおいて、
前記送泥管から分岐させた分流管と、
分流泥水に添加剤を添加する添加剤供給装置と、
前記分流管に設けられ、前記添加剤が添加された泥水を攪拌混合する攪拌混合装置と、
を有し、
攪拌混合後の泥水を非分流泥水に合流させて切羽へ供給することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、送泥水を分流させ、分流路において、添加剤を添加し、攪拌混合することにより、送泥路において攪拌混合する場合と同様の調泥効果が得られる。ここで、添加剤は、例えば、増粘剤や分散剤等である。
【0008】
増粘剤とは、泥水の粘性を高めるために使用されるもので、アニオン性基を有する高分子化合物であることを特徴とする。アニオン性基を有する高分子化合物としては、具体的には、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム共重合物、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミドの部分加水分解物、ポリメタクリルアミドの部分加水分解物等があり、特に、ポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。
【0009】
また、分散剤とは、粘土粒子の表面に吸着することにより、粘土粒子同士の反発力を強め、凝集させにくくし、泥水の粘性を低下させるために使用されるものであり、例えば、縮合リン酸塩、リグニンスルホン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸塩コポリマー、オレフィン−マレイン酸塩コポリマー、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、多環構造をもつ特殊非イオン性界面活性剤等が用いられるが、特に、縮合リン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩が好ましく、これらは土質によって使い分けられる。
【0010】
【0011】
また、本発明によれば、送泥水を分流させ、分流路において、添加剤を添加し、攪拌混合することにより、地上の調泥設備を省面積化するとともに送泥管において攪拌混合する場合と同様の調泥効果が得られる。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、請求項1において、
前記攪拌混合装置は、標準管径のスタティックミキサーであることを特徴とする
【0013】
ここで、標準管径としては、例えば8インチである。通常、トンネル径が6m以上となった場合、送泥流量が増大するため、スタティックミキサー径が10インチ以上のものとなり、トンネル径が大きくなるにつれ、スタティックミキサーも大きなものを用いることとなり、コストも増大する。本発明によれば、スタティックミキサーとして同一のものを用いることにより、コストを抑えることができる。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、請求項1、2のいずれかにおいて、
前記送泥管に設けられた流量計と、
前記送泥管および前記分流管の少なくとも一方に設けられた流量調整装置と、
を有し、
前記流量調整装置は、前記流量計によって測定される流量の測定値に基づき、流量を調整することを特徴とする
【0015】
本発明によれば、送泥流量が変化する場合でもそれに合わせて分流量を調整できるため、常に安定した調泥効果が得られる。
【0016】
【0017】
【0018】
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかにおいて、
合流位置よりも切羽側にある送泥管は、泥水を乱流とするよう形成された乱流管を含んで構成されていることを特徴とする
【0019】
本発明によれば、乱流路により合流後の泥水に乱流が発生するため、特別な装置を用いることなく、添加剤添加後の分流泥水と、分流させなかった泥水とを均等に混合することができる。乱流路としては、送泥路と同一のものを用いて所定距離、例えば10m程度を乱流路として形成することにより乱流を発生させることもできるが、送泥路よりも小断面の流路を用いることが好ましい。例えば、12インチの径である送泥管に対して10インチの乱流管10〜20mを接続することによって、より強い乱流を発生できる。
【0020】
【0021】
【0022】
また、請求項5記載の発明は、送泥管を介して切羽へ泥水を供給する泥水式シールド工法における調泥方法において、
送泥管から泥水を分流させる工程と、
分流させた泥水に添加剤を添加する工程と、
添加剤を添加した泥水を攪拌混合する工程と、
攪拌混合後の泥水を非分流泥水に合流させて切羽へ供給する工程と、
を有することを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、送泥水を分流させ、分流路において、添加剤を添加し、攪拌混合することにより、送泥路において攪拌混合する場合と同様の調泥効果が得られる。ここで、添加剤は、例えば、増粘剤や分散剤等である。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
また、請求項6記載の発明は、請求項5において、
前記合流後の泥水を、乱流とする工程を有することを特徴とする
【0029】
本発明によれば、乱流とすることにより、添加剤添加後の分流泥水と、非分流泥水とを均等に混合することができる。乱流とする方法としては、攪拌装置により強制攪拌して乱流を発生させることも可能であるが、合流後の流路断面を送泥流路断面より小さくすることにより、より強い乱流を発生させることができる。例えば、12インチの径である送泥管に対して10インチの乱流管10〜20mを接続部を介して接続することによって強い乱流を発生させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明は、泥水を用いて切羽の安定を図る工法、例えば、泥水式シールド工法、地中連続壁工法、リバース工法等に適用できるが、特に泥水式シールド工法に用いることが好ましい。泥水式シールド工法では地上の調泥設備を使用するために大きな面積が必要となるが、本発明によれば、地上の調泥設備を省面積化するとともに送泥管において攪拌混合する場合と同様の調泥効果が得られるからである。
【0031】
以下、本発明を泥水式シールド工法に適用した好適な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明を適用した泥水式シールド掘進システムを示す。この泥水式シールド掘進システムは、シールド機34と、送泥システム43と、排泥システム47と、地上設備30と切羽安定制御システム49とを有する。泥水式シールド掘進システムにおいては、地上に設けられた地上設備30から発進立坑32が所定深さまで掘削され、この発進立坑32の底部位置からシールド機34が地中を横方向に掘進してセグメントを組みながらトンネル36が構築されている。
【0033】
シールド機34は、切羽46を切り崩すカッタービットを有するカッターディスク40と、泥水や掘削土砂の浸入を防ぐ隔壁41と、カッターディスク40と隔壁41の間にあり、内部に泥水を満たして切羽46を安定させるチャンバー42とを含んで構成されている。カッターディスク40により切羽46を掘削する際、切羽46の崩壊防止およびカッターディスク40への土砂付着による掘削性能低下防止のため、土砂性状に応じてチャンバー42に送る泥水を調整して供給する必要がある。
【0034】
送泥システム43は、地上設備30からシールド機34までの送泥路である送泥管44と、泥水を加圧して送る送泥ポンプ96とを含んで構成されている。この送泥システム43においては、地上設備30からの送泥水が送泥ポンプ96で加圧され、送泥管44を介して、チャンバー42まで送られる。
【0035】
排泥システム47は、シールド機34から地上設備30までの排泥路である排泥管48と、泥水を加圧して送る排泥ポンプ98と、中継ポンプ97とを含んで構成されている。この排泥システム47においては、切羽46掘削により生じた土砂と送泥システム43により供給された送泥水がチャンバー42内で攪拌混合され、攪拌混合後の排泥水が排泥ポンプ98により加圧され、排泥管48を介して中継ポンプ97で加圧されながら地上設備30に送り返される。
【0036】
地上設備30は通常、1次処理設備26と2次処理設備28を含んで構成されている。まず、排泥システム47から1次処理設備26に泥水が送られ、粒径74μm以上の砂、礫等が除去され、シルト、粘土等を含んだ泥水となって2次処理設備28に送られる。2次処理設備28では、送泥用の泥水が、所定の性状に調泥された後、送泥システム43により再び切羽46まで送られる。また、送泥に使用されない余剰泥水は、安全な性状になるよう処理され、放流される。
【0037】
図2は、切羽安定制御システム49の全体図である。切羽安定制御システム49は、シールド機34の後方に位置し、調泥により切羽46の安定を図るためのシステムであり、泥水性状測定装置56と、制御装置58と、添加剤供給装置55と、攪拌混合装置54とを含んで構成されている。
【0038】
送泥システム43により切羽46まで送られる送泥水は、切羽安定制御システム49において、送泥路である本流を流れる非分流泥水と、本流路から分岐された分流路を流れる分流泥水とに分流され、合流泥水として再び合流される。
【0039】
送泥水は、泥水性状測定装置56により性状が測定され、この測定結果に基づき制御装置58により、分流泥水と非分流泥水との分流比率が決定され、分流される。分流泥水は、上記測定結果に基づき添加剤供給装置55から添加剤が添加され、攪拌混合装置54により攪拌混合され、所望の性状に調泥される。その後、分流泥水は、非分流泥水と合流される。合流泥水は、切羽安定に十分な調泥効果が発現され、チャンバー42に供給される。以下、切羽安定制御システム49について詳説する。
【0040】
送泥システム43の一部である送泥管44aは、本流路である本流管102と接続部を介して接続され、さらに本流管102の下流側は接続部を介して送泥管44bと接続されている。接続部は、例えば、テーパー形状に形成されているレジューサー80、82であり、レジューサー80、82の両端に接続されるそれぞれの管径が異なっている場合でも接続できるよう形成されている。
【0041】
これによれば、レジューサー80、82により送泥管44a、44bおよび本流管102の管径の違いを吸収できる。また、管径の異なる管を直接接続すると圧力損失は大きくなるが、レジューサー80、82を介して接続することにより、管径の違いによって生じる圧力損失を抑えることもできる。
【0042】
本流管102には、本流管102から分岐する分流路としての分流管106が接続され、分流管106は、内部を流れる分流された分流泥水に添加剤が添加され、攪拌混合された後、本流管102に合流されている。
【0043】
分流泥水に添加剤を供給する添加剤供給装置55は、増粘剤タンク50と、分散剤タンク52と、増粘剤、分散剤のそれぞれを添加するためのポンプ90、92と、ポンプ90、92を制御するポンプ制御装置70、72とを含んで構成されている。ポンプ制御装置70、72は、制御装置58により制御されている。
【0044】
添加剤は、例えば、増粘剤や分散剤等である。増粘剤とは、泥水の粘性を高めるために使用されるもので、アニオン性基を有する高分子化合物であることを特徴とする。アニオン性基を有する高分子化合物としては、具体的には、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム共重合物、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミドの部分加水分解物、ポリメタクリルアミドの部分加水分解物等があり、特に、ポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。
【0045】
また、分散剤とは、粘土粒子の表面に吸着することにより、粘土粒子同士の反発力を強め、凝集させにくくし、泥水の粘性を低下させるために使用されるものであり、例えば、縮合リン酸塩、リグニンスルホン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸塩コポリマー、オレフィン−マレイン酸塩コポリマー、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、多環構造をもつ特殊非イオン性界面活性剤等が用いられるが、特に、縮合リン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩が好ましく、これらは土質によって使い分けられる。
【0046】
なお、本実施の形態によれば、分流させない場合と同様の調泥効果が得られるため、添加剤の添加量は分流させない場合と同量でよい。
【0047】
また、泥水性状測定装置56は、粘性を測定する粘度計60と、密度を測定する図示しない密度計と、流量を測定する流量計62とを含んで構成されている。粘度計60は、切羽46付近の送泥管44bに設けられ、合流泥水の粘性を測定する。また、流量計62は、本流管102に設けられ、非分流泥水の流量を測定する。
【0048】
また、本流管102に設けられた流量調整装置としてのバルブ78により流量が調整されている。本流管102に設けられた流量計62により分流させない非分流泥水の流量が測定され、この測定値が制御装置58に入力され、制御装置58によりバルブ78の開度が調整され、送泥水の分流量が制御される。
【0049】
これによれば、送泥流量が変化する場合でもそれに合わせて分流量を調整できるため、常に安定した調泥効果が得られる。また、流量計62、バルブ78は分流管106に設けても同様の作用効果が得られる。
【0050】
なお、送泥流量と分流量の比率は、送泥流量により異なり一概には決まらないが、例えば、送泥流量が5m/分であれば分流量は2m/分程度、10m/分であれば3m/分程度である。
【0051】
また、攪拌混合装置54は、例えば、標準管径で形成されたスタティックミキサー104であり、分流管106に設けられている。ここで、標準管径としては、例えば8インチである。
【0052】
通常、トンネル径が6m以上となった場合、送泥流量が増大するため、スタティックミキサー104径が10インチ以上のものとなり、トンネル36径が大きくなるにつれ、スタティックミキサー104も大きなものを用いることとなり、コストも増大する。本実施の形態では、標準管径のスタティックミキサー104として同一のものを汎用的に用いることにより、コストを抑えることができる。
【0053】
図3は、スタティックミキサー104の側面断面図の一例を示す。スタティックミキサー104は、筒体105と筒体105内部にエレメント120−1〜120−6とが一体的に形成されている静止型のミキサーである。なお、図ではエレメント120の個数は6つであるが、5つ以下や7つ以上の構成も可能である。エレメント120は、長方形の板であり、泥水の搬送方向に対して下流側の板の半分を右に180度捻ってあるもの(右エレメント)または左に180度捻ってあるもの(左エレメント)である。
【0054】
スタティックミキサー104の上流側は、増粘剤供給管110、分散剤供給管112が接続され、測定された送泥水の性状に応じて各添加剤が添加されるよう形成されている。スタティックミキサー104は筒体105であるため、添加剤が紛体や流体の場合でも良好に攪拌混合できる。
【0055】
スタティックミキサー104の作用として、分割作用、転換作用、反転作用とがある。分割作用は、被搬送物が1エレメント120を通過するごとに2分割される作用のことであり、転換作用は、エレメント120間の境界において、被搬送物の回転が正方向の回転から逆方向の回転に転換され、慣性力により流れが乱され、混合が促進される作用のことであり、反転作用とは、エレメント120ごとに被搬送物の回転が正方向の回転から逆方向の回転になる作用のことである。これらの作用により添加剤添加後の泥水は、良好に攪拌混合される。特に、本装置の場合には反転作用の効果が著しい。
【0056】
なお、増粘剤や分散剤を泥水に直接添加する場合は、増粘剤等と泥水の比重や粘性が大きく異なるため、このように強制的に攪拌混合しなければ均等に混合されず、十分な調泥効果を得られないが、一旦強制的に攪拌混合した後は、分流泥水と非分流泥水の比重等の違いが小さくなるため、合流泥水となった後に強制的に攪拌混合しなくても十分な調泥効果が得られる。
【0057】
また、上記の分流管106、スタティックミキサー104、増粘剤タンク50等の添加剤供給装置55は、攪拌混合ユニット100としてユニット化されている。
【0058】
これによれば、分流管106等をユニット化することにより、トンネル36の径や送泥流量等によらずに攪拌混合ユニット100を共通に使用でき、コストを削減できる。すなわち、標準管径のスタティックミキサー104を汎用的に使用することもできる。
【0059】
図4は、攪拌混合装置54等をユニット化した一例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は側面図である。図4に示すように、攪拌混合ユニット100を後方台車130に一体的に取り付けることにより、分流させることによって必要となる面積を最小限に抑えることができる。
【0060】
なお、送泥流量が多い大口径のトンネルに適用する場合、送泥管44および本流管102の管径を大きくすることにより、分流管106の管径は変更することなく、同一の攪拌混合ユニット100を適用できる。
【0061】
上述したように、地上設備30から供給された送泥水は、本流管102を経由する本流と、分流管106、攪拌混合ユニット100を経由する分流とに分流されている。
【0062】
このように分流させた場合には圧力損失が問題となり、多大な圧力損失が生じると送泥用のポンプを増設しなければならなくなるが、本実施の形態では、分流によって生じる圧力損失は、送泥ポンプの送泥能力の範囲内に調整されている。具体的には、0.5kgf/cm以下であり、送泥ポンプの送泥能力の余裕範囲内にあるため、分流させた場合でも、新たな送泥ポンプを追加することなく、調泥できる。
【0063】
また、合流泥水の流れは乱流に近い状態となっているため、送泥水の一部を、攪拌混合ユニット100を経由させ、合流させるだけでも十分な調泥効果は得られる。しかし、さらに確実に十分な調泥を行うためには、合流泥水の流れをより強い乱流とすることが好ましい。これを実現する方法として、攪拌装置等を用いて強制的に乱流を発生させる方法も適用できるが、例えば、図2に示すように、送泥管44bの切羽46側10〜20m、好ましくは10m程度を送泥管44bより小さな径として形成した乱流管108を設け、レジューサー84を介して送泥管44bと乱流管108とを接続することにより、より強い乱流とすることが好ましい。これによれば、特別な装置を用いずに、より強い乱流を発生させ、添加剤添加後の分流泥水と、非分流泥水とをより確実に均等に混合させ、十分な調泥を行うことができる。
【0064】
ここで、層流から乱流に変わるレイノルズ数は、一般に2320である。本願発明者の実験によれば、12インチの管径の場合のレイノルズ数は131850であり、同一条件で10インチの管径にした場合のレイノルズ数は158250である。したがって、管径を小さくすることにより、より強い乱流とし、攪拌混合効果を高めることができる。
【0065】
以上説明してきたように、上述した実施の形態によれば、従来の調泥効果を損なわずに、スタティックミキサー104を汎用的なものとして適用できる調泥システムおよび調泥方法の提供が可能となる。
なお、本発明の適用は、上述した実施の形態に限定されない。例えば、ユニット化するものとして、本流管102、流量計62、バルブ78を含めて形成してもよいし、分流管106を本流管102に合流させず、さらに切羽46に近い位置で合流させてもよい。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例に係る泥水式シールド掘進システムの概略図である。
【図2】 図1における切羽安定制御システムの概略図である。
【図3】 スタティックミキサーの側面断面図の一例である。
【図4】 攪拌混合装置等をユニット化した一例であり、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
26 一次処理設備
28 二次処理設備
30 地上設備
32 立坑
34 シールド機
36 トンネル
40 カッターディスク
41 隔壁
42 チャンバー
43 送泥システム
44 送泥管
46 切羽
47 排泥システム
48 排泥管
49 切羽安定制御システム
50 増粘剤タンク
52 分散剤タンク
54 攪拌混合装置
55 添加剤供給装置
56 泥水性状測定装置
58 制御装置
60 粘度計
62 流量計
70、72 ポンプ制御装置
78 バルブ
80〜84 レジューサー
90〜98 ポンプ
100 攪拌混合ユニット
102 本流管
104 スタティックミキサー
105 筒体
106 分流管
108 乱流管
110 増粘剤供給管
112 分散剤供給管
120 エレメント
130 後方台車

Claims (6)

  1. 送泥管を介して切羽へ泥水を供給する泥水式シールド工法における調泥システムにおいて、
    前記送泥管から分岐させた分流管と、
    分流泥水に添加剤を添加する添加剤供給装置と、
    前記分流管に設けられ、前記添加剤が添加された泥水を攪拌混合する攪拌混合装置と、
    を有し、
    攪拌混合後の泥水を非分流泥水に合流させて切羽へ供給することを特徴とする調泥システム。
  2. 請求項1において、
    前記攪拌混合装置は、標準管径のスタティックミキサーであることを特徴とする調泥システム。
  3. 請求項1、2のいずれかにおいて、
    前記送泥管に設けられた流量計と、
    前記送泥管および前記分流管の少なくとも一方に設けられた流量調整装置と、
    を有し、
    前記流量調整装置は、前記流量計によって測定される流量の測定値に基づき、流量を調整することを特徴とする調泥システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    合流位置よりも切羽側にある送泥管は、泥水を乱流とするよう形成された乱流管を含んで構成されていることを特徴とする調泥システム。
  5. 送泥管を介して切羽へ泥水を供給する泥水式シールド工法における調泥方法において、
    送泥管から泥水を分流させる工程と、
    分流させた泥水に添加剤を添加する工程と、
    添加剤を添加した泥水を攪拌混合する工程と、
    攪拌混合後の泥水を非分流泥水に合流させて切羽へ供給する工程と、
    を有することを特徴とする調泥方法。
  6. 請求項5において、
    前記合流後の泥水を、乱流とする工程を有することを特徴とする調泥方法。
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