JPH1162472A - 泥水工法における調泥システムおよび調泥方法 - Google Patents

泥水工法における調泥システムおよび調泥方法

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JPH1162472A
JPH1162472A JP24455097A JP24455097A JPH1162472A JP H1162472 A JPH1162472 A JP H1162472A JP 24455097 A JP24455097 A JP 24455097A JP 24455097 A JP24455097 A JP 24455097A JP H1162472 A JPH1162472 A JP H1162472A
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muddy water
muddy
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Masatake Yasumoto
匡剛 安本
Yoshio Iwai
義雄 岩井
Yasuhiko Asai
康彦 浅井
Isao Saito
功郎 斎藤
Akio Uraya
昭夫 浦矢
Masaru Yasukochi
勝 安河内
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Toda Corp
Sanei Kogyo KK
Sanee Industrial Co Ltd
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Toda Corp
Sanei Kogyo KK
Sanee Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調泥効果を損なわずに、撹拌混合装置、特に
スタティックミキサーを汎用的なものとして適用できる
泥水工法における調泥システムおよび調泥方法を提供す
ること。 【解決手段】 送泥管44aから分岐させた分流管10
6と、分流泥水に増粘剤等を添加する増粘剤タンク50
等の添加剤供給装置55と、分流管106に設けられ、
泥水を撹拌混合するスタティックミキサー104とを含
んで構成し、非分流泥水を、添加剤を添加して撹拌混合
した後の分流泥水と合流させて切羽46へ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、泥水工法における
調泥システムおよび調泥方法に関する。
【0002】
【背景技術】泥水工法を用いてトンネルを構築する場
合、リアルタイムに切羽の状況に合わせた送泥水とする
ため、送泥路に撹拌混合装置、例えばスタティックミキ
サーを設け、添加剤の添加等した後の送泥水を、スタテ
ィックミキサーで撹拌混合して均一な状態とした後、切
羽に供給して切羽の安定を図っている。
【0003】通常、トンネルを構築する規模によりトン
ネル径が異なり、切羽安定のための送泥水の流量も異な
る。したがって、送泥水の流量が増えれば、適用するス
タティックミキサー径も大きなものとする必要がある。
【0004】しかし、適用する工事毎にスタティックミ
キサー径を変更していたのでは、その度にスタティック
ミキサーを製造しなければならず、コストがかかる。そ
の上、近年のように大規模なトンネルを構築する場合、
スタティックミキサーも大規模なものとなり、トンネル
内における作業の妨げとなる場合も生じ得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の調泥効果を損な
わずに、撹拌混合装置、特にスタティックミキサーを汎
用的なものとして適用できる泥水工法における調泥シス
テムおよび調泥方法を提供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、送泥路を介して切羽へ泥水
を供給する泥水工法における調泥システムにおいて、前
記送泥路から分岐させた分流路と、分流泥水に添加剤を
添加する添加剤供給装置と、前記分流路に設けられ、泥
水を撹拌混合する撹拌混合装置と、を有し、非分流泥水
を、前記撹拌混合後の泥水を合流させて切羽へ供給する
ことを特徴とする。
【0007】本発明によれば、送泥水を分流させ、分流
路において、添加剤を添加し、撹拌混合することによ
り、送泥路において撹拌混合する場合と同様の調泥効果
が得られる。ここで、添加剤は、例えば、増粘剤や分散
剤等である。
【0008】増粘剤とは、泥水の粘性を高めるために使
用されるもので、アニオン性基を有する高分子化合物で
あることを特徴とする。アニオン性基を有する高分子化
合物としては、具体的には、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、アルギン酸ナトリウム、アクリルアミド−アクリル
酸ナトリウム共重合物、ポリスチレンスルホン酸、ポリ
ビニルスルホン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリ
アクリルアミドの部分加水分解物、ポリメタクリルアミ
ドの部分加水分解物等があり、特に、ポリアクリル酸ナ
トリウムが好ましい。
【0009】また、分散剤とは、粘土粒子の表面に吸着
することにより、粘土粒子同士の反発力を強め、凝集さ
せにくくし、泥水の粘性を低下させるために使用される
ものであり、例えば、縮合リン酸塩、リグニンスルホン
酸塩、カルボキシメチルセルロース、ナフタレンスルホ
ン酸塩ホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸塩ホル
マリン縮合物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイ
ン酸塩コポリマー、オレフィン−マレイン酸塩コポリマ
ー、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、多環
構造をもつ特殊非イオン性界面活性剤等が用いられる
が、特に、縮合リン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリ
アクリル酸塩が好ましく、これらは土質によって使い分
けられる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1に
おいて、前記送泥路は送泥管であり、前記泥水工法は泥
水式シールド工法であることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、送泥水を分流させ、分流
路において、添加剤を添加し、撹拌混合することによ
り、地上の調泥設備を省面積化するとともに送泥管にお
いて撹拌混合する場合と同様の調泥効果が得られる。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項1、
2のいずれかにおいて、前記撹拌混合装置は、標準管径
のスタティックミキサーであることを特徴とする。
【0013】ここで、標準管径としては、例えば8イン
チである。通常、トンネル径が6m以上となった場合、
送泥流量が増大するため、スタティックミキサー径が1
0インチ以上のものとなり、トンネル径が大きくなるに
つれ、スタティックミキサーも大きなものを用いること
となり、コストも増大する。本発明によれば、スタティ
ックミキサーとして同一のものを用いることにより、コ
ストを抑えることができる。
【0014】また、請求項4記載の発明は、請求項1〜
3のいずれかにおいて、前記送泥路に設けられた流量計
と、前記送泥路または前記分流路の少なくとも一方に設
けられた流量調整装置と、を有することを特徴とする。
【0015】本発明によれば、送泥流量が変化する場合
でもそれに合わせて分流量を調整できるため、常に安定
した調泥効果が得られる。
【0016】また、請求項5記載の発明は、請求項1〜
4のいずれかにおいて、前記分流路、前記撹拌混合装置
および前記添加剤供給装置は、ユニット化されているこ
とを特徴とする。
【0017】本発明によれば、分流路等をユニット化す
ることにより、トンネル径や送泥流量等によらずにユニ
ットを共通に使用でき、コストを削減できる。また、本
ユニットを後方台車に一体的に取り付けることにより、
分流させることによって必要となる面積を最小限に抑え
ることができる。
【0018】また、請求項6記載の発明は、請求項1〜
5のいずれかにおいて、前記合流後の泥水の流路は、泥
水を乱流とするよう形成された乱流路を含んで構成され
ていることを特徴とする。
【0019】本発明によれば、乱流路により合流後の泥
水に乱流が発生するため、特別な装置を用いることな
く、添加剤添加後の分流泥水と、分流させなかった泥水
とを均等に混合することができる。乱流路としては、送
泥路と同一のものを用いて所定距離、例えば10m程度
を乱流路として形成することにより乱流を発生させるこ
ともできるが、送泥路よりも小断面の流路を用いること
が好ましい。例えば、12インチの径である送泥管に対
して10インチの乱流管10〜20mを接続することに
よって、より強い乱流を発生できる。
【0020】また、請求項7記載の発明は、請求項1〜
6のいずれかにおいて、前記各泥水の流路は、テーパー
形状の接続部を含んで構成されていることを特徴とす
る。
【0021】本発明によれば、接続部により各流路断面
の違いを吸収でき、各流路断面の違いにより生じる圧力
損失を抑えることもできる。
【0022】また、請求項8記載の発明は、送泥路を介
して切羽へ泥水を供給する泥水工法における調泥方法に
おいて、送泥路から泥水を分流させる工程と、分流させ
た泥水に添加剤を添加する工程と、添加剤を添加した泥
水を撹拌混合する工程と、非分流泥水を、前記撹拌混合
後の泥水を合流させて切羽へ供給する工程と、を有する
ことを特徴とする。
【0023】本発明によれば、送泥水を分流させ、分流
路において、添加剤を添加し、撹拌混合することによ
り、送泥路において撹拌混合する場合と同様の調泥効果
が得られる。ここで、添加剤は、例えば、増粘剤や分散
剤等である。
【0024】また、請求項9記載の発明は、請求項8に
おいて、前記送泥路は送泥管であり、前記泥水工法は泥
水式シールド工法であることを特徴とする調泥方法。
【0025】本発明によれば、送泥水を分流させ、分流
路において、添加剤を添加し、撹拌混合することによ
り、地上の調泥設備を省面積化するとともに送泥管にお
いて撹拌混合する場合と同様の調泥効果が得られる。
【0026】また、請求項10記載の発明は、請求項
8、9のいずれかにおいて、前記分流によって生じる圧
力損失を、送泥ポンプの送泥能力の範囲内に調整する工
程を有することを特徴とする。
【0027】本発明によれば、分流させた場合でも、新
たな送泥ポンプを追加することなく、調泥できる。具体
的には、圧力損失を0.5kgf/cm3以下に調整す
ることが好ましい。
【0028】また、請求項11記載の発明は、請求項8
〜10のいずれかにおいて、前記合流後の泥水を、乱流
とする工程を有することを特徴とする。
【0029】本発明によれば、乱流とすることにより、
添加剤添加後の分流泥水と、非分流泥水とを均等に混合
することができる。乱流とする方法としては、撹拌装置
により強制撹拌して乱流を発生させることも可能である
が、合流後の流路断面を送泥流路断面より小さくするこ
とにより、より強い乱流を発生させることができる。例
えば、12インチの径である送泥管に対して10インチ
の乱流管10〜20mを接続部を介して接続することに
よって強い乱流を発生させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、泥水を用いて切羽の安
定を図る工法、例えば、泥水式シールド工法、地中連続
壁工法、リバース工法等に適用できるが、特に泥水式シ
ールド工法に用いることが好ましい。泥水式シールド工
法では地上の調泥設備を使用するために大きな面積が必
要となるが、本発明によれば、地上の調泥設備を省面積
化するとともに送泥管において撹拌混合する場合と同様
の調泥効果が得られるからである。
【0031】以下、本発明を泥水式シールド工法に適用
した好適な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細
に説明する。
【0032】図1は、本発明を適用した泥水式シールド
掘進システムを示す。この泥水式シールド掘進システム
は、シールド機34と、送泥システム43と、排泥シス
テム47と、地上設備30と切羽安定制御システム49
とを有する。泥水式シールド掘進システムにおいては、
地上に設けられた地上設備30から発進立坑32が所定
深さまで掘削され、この発進立坑32の底部位置からシ
ールド機34が地中を横方向に掘進してセグメントを組
みながらトンネル36が構築されている。
【0033】シールド機34は、切羽46を切り崩すカ
ッタービットを有するカッターディスク40と、泥水や
掘削土砂の浸入を防ぐ隔壁41と、カッターディスク4
0と隔壁41の間にあり、内部に泥水を満たして切羽4
6を安定させるチャンバー42とを含んで構成されてい
る。カッターディスク40により切羽46を掘削する
際、切羽46の崩壊防止およびカッターディスク40へ
の土砂付着による掘削性能低下防止のため、土砂性状に
応じてチャンバー42に送る泥水を調整して供給する必
要がある。
【0034】送泥システム43は、地上設備30からシ
ールド機34までの送泥路である送泥管44と、泥水を
加圧して送る送泥ポンプ96とを含んで構成されてい
る。この送泥システム43においては、地上設備30か
らの送泥水が送泥ポンプ96で加圧され、送泥管44を
介して、チャンバー42まで送られる。
【0035】排泥システム47は、シールド機34から
地上設備30までの排泥路である排泥管48と、泥水を
加圧して送る排泥ポンプ98と、中継ポンプ97とを含
んで構成されている。この排泥システム47において
は、切羽46掘削により生じた土砂と送泥システム43
により供給された送泥水がチャンバー42内で撹拌混合
され、撹拌混合後の排泥水が排泥ポンプ98により加圧
され、排泥管48を介して中継ポンプ97で加圧されな
がら地上設備30に送り返される。
【0036】地上設備30は通常、1次処理設備26と
2次処理設備28を含んで構成されている。まず、排泥
システム47から1次処理設備26に泥水が送られ、粒
径74μm以上の砂、礫等が除去され、シルト、粘土等
を含んだ泥水となって2次処理設備28に送られる。2
次処理設備28では、送泥用の泥水が、所定の性状に調
泥された後、送泥システム43により再び切羽46まで
送られる。また、送泥に使用されない余剰泥水は、安全
な性状になるよう処理され、放流される。
【0037】図2は、切羽安定制御システム49の全体
図である。切羽安定制御システム49は、シールド機3
4の後方に位置し、調泥により切羽46の安定を図るた
めのシステムであり、泥水性状測定装置56と、制御装
置58と、添加剤供給装置55と、撹拌混合装置54と
を含んで構成されている。
【0038】送泥システム43により切羽46まで送ら
れる送泥水は、切羽安定制御システム49において、送
泥路である本流を流れる非分流泥水と、本流路から分岐
された分流路を流れる分流泥水とに分流され、合流泥水
として再び合流される。
【0039】送泥水は、泥水性状測定装置56により性
状が測定され、この測定結果に基づき制御装置58によ
り、分流泥水と非分流泥水との分流比率が決定され、分
流される。分流泥水は、上記測定結果に基づき添加剤供
給装置55から添加剤が添加され、撹拌混合装置54に
より撹拌混合され、所望の性状に調泥される。その後、
分流泥水は、非分流泥水と合流される。合流泥水は、切
羽安定に十分な調泥効果が発現され、チャンバー42に
供給される。以下、切羽安定制御システム49について
詳説する。
【0040】送泥システム43の一部である送泥管44
aは、本流路である本流管102と接続部を介して接続
され、さらに本流管102の下流側は接続部を介して送
泥管44bと接続されている。接続部は、例えば、テー
パー形状に形成されているレジューサー80、82であ
り、レジューサー80、82の両端に接続されるそれぞ
れの管径が異なっている場合でも接続できるよう形成さ
れている。
【0041】これによれば、レジューサー80、82に
より送泥管44a、44bおよび本流管102の管径の
違いを吸収できる。また、管径の異なる管を直接接続す
ると圧力損失は大きくなるが、レジューサー80、82
を介して接続することにより、管径の違いによって生じ
る圧力損失を抑えることもできる。
【0042】本流管102には、本流管102から分岐
する分流路としての分流管106が接続され、分流管1
06は、内部を流れる分流された分流泥水に添加剤が添
加され、撹拌混合された後、本流管102に合流されて
いる。
【0043】分流泥水に添加剤を供給する添加剤供給装
置55は、増粘剤タンク50と、分散剤タンク52と、
増粘剤、分散剤のそれぞれを添加するためのポンプ9
0、92と、ポンプ90、92を制御するポンプ制御装
置70、72とを含んで構成されている。ポンプ制御装
置70、72は、制御装置58により制御されている。
【0044】添加剤は、例えば、増粘剤や分散剤等であ
る。増粘剤とは、泥水の粘性を高めるために使用される
もので、アニオン性基を有する高分子化合物であること
を特徴とする。アニオン性基を有する高分子化合物とし
ては、具体的には、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギ
ン酸ナトリウム、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウ
ム共重合物、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスル
ホン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルア
ミドの部分加水分解物、ポリメタクリルアミドの部分加
水分解物等があり、特に、ポリアクリル酸ナトリウムが
好ましい。
【0045】また、分散剤とは、粘土粒子の表面に吸着
することにより、粘土粒子同士の反発力を強め、凝集さ
せにくくし、泥水の粘性を低下させるために使用される
ものであり、例えば、縮合リン酸塩、リグニンスルホン
酸塩、カルボキシメチルセルロース、ナフタレンスルホ
ン酸塩ホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸塩ホル
マリン縮合物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイ
ン酸塩コポリマー、オレフィン−マレイン酸塩コポリマ
ー、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、多環
構造をもつ特殊非イオン性界面活性剤等が用いられる
が、特に、縮合リン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリ
アクリル酸塩が好ましく、これらは土質によって使い分
けられる。
【0046】なお、本実施の形態によれば、分流させな
い場合と同様の調泥効果が得られるため、添加剤の添加
量は分流させない場合と同量でよい。
【0047】また、泥水性状測定装置56は、粘性を測
定する粘度計60と、密度を測定する図示しない密度計
と、流量を測定する流量計62とを含んで構成されてい
る。粘度計60は、切羽46付近の送泥管44bに設け
られ、合流泥水の粘性を測定する。また、流量計62
は、本流管102に設けられ、非分流泥水の流量を測定
する。
【0048】また、本流管102に設けられた流量調整
装置としてのバルブ78により流量が調整されている。
本流管102に設けられた流量計62により分流させな
い非分流泥水の流量が測定され、この測定値が制御装置
58に入力され、制御装置58によりバルブ78の開度
が調整され、送泥水の分流量が制御される。
【0049】これによれば、送泥流量が変化する場合で
もそれに合わせて分流量を調整できるため、常に安定し
た調泥効果が得られる。また、流量計62、バルブ78
は分流管106に設けても同様の作用効果が得られる。
【0050】なお、送泥流量と分流量の比率は、送泥流
量により異なり一概には決まらないが、例えば、送泥流
量が5m3/分であれば分流量は2m3/分程度、10m
3/分であれば3m3/分程度である。
【0051】また、撹拌混合装置54は、例えば、標準
管径で形成されたスタティックミキサー104であり、
分流管106に設けられている。ここで、標準管径とし
ては、例えば8インチである。
【0052】通常、トンネル径が6m以上となった場
合、送泥流量が増大するため、スタティックミキサー1
04径が10インチ以上のものとなり、トンネル36径
が大きくなるにつれ、スタティックミキサー104も大
きなものを用いることとなり、コストも増大する。本実
施の形態では、標準管径のスタティックミキサー104
として同一のものを汎用的に用いることにより、コスト
を抑えることができる。
【0053】図3は、スタティックミキサー104の側
面断面図の一例を示す。スタティックミキサー104
は、筒体105と筒体105内部にエレメント120−
1〜120−6とが一体的に形成されている静止型のミ
キサーである。なお、図ではエレメント120の個数は
6つであるが、5つ以下や7つ以上の構成も可能であ
る。エレメント120は、長方形の板であり、泥水の搬
送方向に対して下流側の板の半分を右に180度捻って
あるもの(右エレメント)または左に180度捻ってあ
るもの(左エレメント)である。
【0054】スタティックミキサー104の上流側は、
増粘剤供給管110、分散剤供給管112が接続され、
測定された送泥水の性状に応じて各添加剤が添加される
よう形成されている。スタティックミキサー104は筒
体105であるため、添加剤が紛体や流体の場合でも良
好に撹拌混合できる。
【0055】スタティックミキサー104の作用とし
て、分割作用、転換作用、反転作用とがある。分割作用
は、被搬送物が1エレメント120を通過するごとに2
分割される作用のことであり、転換作用は、エレメント
120間の境界において、被搬送物の回転が正方向の回
転から逆方向の回転に転換され、慣性力により流れが乱
され、混合が促進される作用のことであり、反転作用と
は、エレメント120ごとに被搬送物の回転が正方向の
回転から逆方向の回転になる作用のことである。これら
の作用により添加剤添加後の泥水は、良好に撹拌混合さ
れる。特に、本装置の場合には反転作用の効果が著し
い。
【0056】なお、増粘剤や分散剤を泥水に直接添加す
る場合は、増粘剤等と泥水の比重や粘性が大きく異なる
ため、このように強制的に撹拌混合しなければ均等に混
合されず、十分な調泥効果を得られないが、一旦強制的
に撹拌混合した後は、分流泥水と非分流泥水の比重等の
違いが小さくなるため、合流泥水となった後に強制的に
撹拌混合しなくても十分な調泥効果が得られる。
【0057】また、上記の分流管106、スタティック
ミキサー104、増粘剤タンク50等の添加剤供給装置
55は、撹拌混合ユニット100としてユニット化され
ている。
【0058】これによれば、分流管106等をユニット
化することにより、トンネル36の径や送泥流量等によ
らずに撹拌混合ユニット100を共通に使用でき、コス
トを削減できる。すなわち、標準管径のスタティックミ
キサー104を汎用的に使用することもできる。
【0059】図4は、撹拌混合装置54等をユニット化
した一例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は側
面図である。図4に示すように、撹拌混合ユニット10
0を後方台車130に一体的に取り付けることにより、
分流させることによって必要となる面積を最小限に抑え
ることができる。
【0060】なお、送泥流量が多い大口径のトンネルに
適用する場合、送泥管44および本流管102の管径を
大きくすることにより、分流管106の管径は変更する
ことなく、同一の撹拌混合ユニット100を適用でき
る。
【0061】上述したように、地上設備30から供給さ
れた送泥水は、本流管102を経由する本流と、分流管
106、撹拌混合ユニット100を経由する分流とに分
流されている。
【0062】このように分流させた場合には圧力損失が
問題となり、多大な圧力損失が生じると送泥用のポンプ
を増設しなければならなくなるが、本実施の形態では、
分流によって生じる圧力損失は、送泥ポンプの送泥能力
の範囲内に調整されている。具体的には、0.5kgf
/cm3以下であり、送泥ポンプの送泥能力の余裕範囲
内にあるため、分流させた場合でも、新たな送泥ポンプ
を追加することなく、調泥できる。
【0063】また、合流泥水の流れは乱流に近い状態と
なっているため、送泥水の一部を、撹拌混合ユニット1
00を経由させ、合流させるだけでも十分な調泥効果は
得られる。しかし、さらに確実に十分な調泥を行うため
には、合流泥水の流れをより強い乱流とすることが好ま
しい。これを実現する方法として、撹拌装置等を用いて
強制的に乱流を発生させる方法も適用できるが、例え
ば、図2に示すように、送泥管44bの切羽46側10
〜20m、好ましくは10m程度を送泥管44bより小
さな径として形成した乱流管108を設け、レジューサ
ー84を介して送泥管44bと乱流管108とを接続す
ることにより、より強い乱流とすることが好ましい。こ
れによれば、特別な装置を用いずに、より強い乱流を発
生させ、添加剤添加後の分流泥水と、非分流泥水とをよ
り確実に均等に混合させ、十分な調泥を行うことができ
る。
【0064】ここで、層流から乱流に変わるレイノルズ
数は、一般に2320である。本願発明者の実験によれ
ば、12インチの管径の場合のレイノルズ数は1318
50であり、同一条件で10インチの管径にした場合の
レイノルズ数は158250である。したがって、管径
を小さくすることにより、より強い乱流とし、撹拌混合
効果を高めることができる。
【0065】以上説明してきたように、上述した実施の
形態によれば、従来の調泥効果を損なわずに、スタティ
ックミキサー104を汎用的なものとして適用できる調
泥システムおよび調泥方法の提供が可能となる。なお、
本発明の適用は、上述した実施の形態に限定されない。
例えば、ユニット化するものとして、本流管102、流
量計62、バルブ78を含めて形成してもよいし、分流
管106を本流管102に合流させず、さらに切羽46
に近い位置で合流させてもよい。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例に係る泥水式シール
ド掘進システムの概略図である。
【図2】図1における切羽安定制御システムの概略図で
ある。
【図3】スタティックミキサーの側面断面図の一例であ
る。
【図4】撹拌混合装置等をユニット化した一例であり、
(A)は正面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
26 一次処理設備 28 二次処理設備 30 地上設備 32 立坑 34 シールド機 36 トンネル 40 カッターディスク 41 隔壁 42 チャンバー 43 送泥システム 44 送泥管 46 切羽 47 排泥システム 48 排泥管 49 切羽安定制御システム 50 増粘剤タンク 52 分散剤タンク 54 撹拌混合装置 55 添加剤供給装置 56 泥水性状測定装置 58 制御装置 60 粘度計 62 流量計 70、72 ポンプ制御装置 78 バルブ 80〜84 レジューサー 90〜98 ポンプ 100 撹拌混合ユニット 102 本流管 104 スタティックミキサー 105 筒体 106 分流管 108 乱流管 110 増粘剤供給管 112 分散剤供給管 120 エレメント 130 後方台車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 康彦 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 斎藤 功郎 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 浦矢 昭夫 東京都練馬区羽沢3丁目39番1号 サンエ ー工業株式会社内 (72)発明者 安河内 勝 東京都練馬区羽沢3丁目39番1号 サンエ ー工業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送泥路を介して切羽へ泥水を供給する泥
    水工法における調泥システムにおいて、 前記送泥路から分岐させた分流路と、 分流泥水に添加剤を添加する添加剤供給装置と、 前記分流路に設けられ、泥水を撹拌混合する撹拌混合装
    置と、 を有し、 非分流泥水を、前記撹拌混合後の泥水を合流させて切羽
    へ供給することを特徴とする泥水工法における調泥シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記送泥路は送泥管であり、 前記泥水工法は泥水式シールド工法であることを特徴と
    する泥水工法における調泥システム。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかにおいて、 前記撹拌混合装置は、標準管径のスタティックミキサー
    であることを特徴とする泥水工法における調泥システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記送泥路に設けられた流量計と、 前記送泥路または前記分流路の少なくとも一方に設けら
    れた流量調整装置と、 を有することを特徴とする泥水工法における調泥システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記分流路、前記撹拌混合装置および前記添加剤供給装
    置は、ユニット化されていることを特徴とする泥水工法
    における調泥システム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記合流後の泥水の流路は、泥水を乱流とするよう形成
    された乱流路を含んで構成されていることを特徴とする
    泥水工法における調泥システム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記各泥水の流路は、テーパー形状の接続部を含んで構
    成されていることを特徴とする泥水工法における調泥シ
    ステム。
  8. 【請求項8】 送泥路を介して切羽へ泥水を供給する泥
    水工法における調泥方法において、 送泥路から泥水を分流させる工程と、 分流させた泥水に添加剤を添加する工程と、 添加剤を添加した泥水を撹拌混合する工程と、 非分流泥水を、前記撹拌混合後の泥水を合流させて切羽
    へ供給する工程と、 を有することを特徴とする泥水工法における調泥方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記送泥路は送泥管であり、 前記泥水工法は泥水式シールド工法であることを特徴と
    する泥水工法における調泥方法。
  10. 【請求項10】 請求項8、9のいずれかにおいて、 前記分流によって生じる圧力損失を、送泥ポンプの送泥
    能力の範囲内に調整する工程を有することを特徴とする
    泥水工法における調泥方法。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかにおいて、 前記合流後の泥水を、乱流とする工程を有することを特
    徴とする泥水工法における調泥方法。
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