JP3637905B2 - ディジタル情報記録再生装置、記録再生方法及び送信方法 - Google Patents

ディジタル情報記録再生装置、記録再生方法及び送信方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディジタル情報信号の記録再生装置、記録再生方法及び送信方法に係り、特に、記録信号に制御情報を付加して記録し、その付加情報を利用して再生を行うディジタル情報記録再生装置、記録再生方法及び送信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン学会誌第47巻第4号(1993年)第494頁から第497頁に記載のような、オーディオやビデオのソフト等を電波やケーブルを介して伝送し、各家庭でそれを記録するシステムが考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術でオーディオやビデオのソフトの販売やレンタルを行う場合には、販売先やレンタル日数等を管理しなければならないという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、かかる問題点を解消し、販売先やレンタル日数等の管理を容易に行うことのできるディジタル情報記録再生装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、付加情報が付加されて伝送されたディジタル情報信号の記録再生を行うディジタル情報記録再生装置であって、前記付加情報により前記ディジタル情報信号の種類を識別する識別手段と、前記付加情報から再生制御に用いる制御信号を生成し、前記ディジタル情報信号と前記制御信号を記録する記録手段と、前記記録手段により記録されたディジタル情報を再生する再生手段と、前記制御信号に基いて再生を制御する制御手段と、前記ディジタル情報信号の種類が特定の種類であると前記識別手段により識別された場合には、前記ディジタル情報信号が記録された日時より所定期間以上経過していないものであって前記記録手段により記録されたものである場合にのみ前記再生手段は前記ディジタル情報信号の再生を行う構成とした。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0008】
図1は本発明によるディジタル情報記録再生装置の一実施例を示すブロック図であって、大きくは、送信系100、受信系200、記録再生系300に分けられ、1は入力端子、10は送信系符号器、20は時間軸圧縮器、25は変調器、30は伝送路、35は復調器、40は記録系符号器、45は切換スィッチ、50は回転ドラム、51a、51bは磁気ヘッド、60は磁気テープ、70は再生系復号器、80は受信系復号器、9は出力端子である。尚、磁気ヘッド51a、51bにおいて、(+)は正アジマス、(−)は負アジマスを示す。
【0009】
同図において、送信系100の動作は、入力端子1より入力されたディジタル情報信号は、送信系符号器10により所定のフォーマットで符号化され、時間軸圧縮器20により1/n(本発明では、nは2以上の整数に設定される)に時間軸圧縮されて伝送レートがn倍に高速化され、変調器25により変調され、伝送路30に送り出される。
【0010】
受信系200では、伝送路30を介して受信した信号を復調器35により復調し、この復調した信号を、送信系符号化されたままの状態で、直接、記録再生系300の記録系符号器40に供給される。記録系符号器40ではこの供給された信号を記録再生に適したフォーマットで記録符号化する。
【0011】
図2はこの記録系符号器40の一構成例を示したブロック図であって、41は記憶回路、42はインターフェース回路、43はパリティ生成回路、44は記録信号生成回路、301は制御情報生成回路である。同図において、受信系200の復調器35で復調されたデータは、インターフェース回路42を介して、先ず記憶回路41に記憶される。図3(A)はこの復調データである。パリティ生成回路43では、記憶回路41に記憶された復調データよりパリティを生成し、記憶回路41に記憶される。記録信号生成回路44では、記憶回路41に記憶された復調データおよびパリティを読み出し、制御信号生成回路301で生成された制御情報等よりなるID信号および同期信号を付加し、図3(B)に示すようなブロック形式の信号として出力する。図4はID信号の一構成例であり、例えば、記録トラックを識別するためのトラック番号と、トラック内での位置を識別するためのブロック番号と、制御情報、およびID信号の誤り検出訂正のためのパリティで構成している。
【0012】
このようにして記録系符号化された信号は、切換スィッチ45を介して、回転ドラム50の180度対向する位置に取付けられた磁気ヘッド51a、51bに供給され、磁気テープ60にアジマス記録される。図5にこのときのトラックパターンを示す。尚、回転ドラム50の回転速度および磁気テープ60の走行速度は、従来と同様、R1、V1に設定され、Pはトラックピッチであり、Wは磁気ヘッド51a、51bのヘッド幅である。本実施例では、このヘッド幅WはトラックピッチPより大きく、例えば、1.5倍に設定されている。
【0013】
再生時は、回転ドラム50を記録時と同じ速度R1で回転させ、磁気テープ60は記録時の1/nの速度V1/nで走行させ、記録された信号を磁気ヘッド51a、51bにより再生する。図6はこの再生時のトラックパターンを示す図であって、実線は記録されたトラックパターンを示し、破線は磁気ヘッド51a、51bの走査軌跡を示す。このように、回転ドラム50を記録時と同じ速度R1で回転させ、磁気テープ60を記録時の1/nの速度V1/nで走行させているため、磁気ヘッド51a、51bの走査のピッチはトラックピッチPの1/nとなり、走査角度は若干ずれるが、ほぼ1トラック当りn回走査することになる。尚、この実施例では、説明を簡単にするために、nを3としている。Wは磁気ヘッド51a、51bのヘッド幅を示し、通常、このヘッド幅(W)はトラックピッチ(P)より大きく、例えば、1.5倍に設定される。
【0014】
図7は制御信号の構成である。プログラム番号はテープ内で何番目のプログラムかを示す情報、時間情報はテープ内およびプログラム内での経過時間を示す情報である。種類は、記録するディジタル情報信号が販売されたものかレンタルされたものか等の種類を示す情報である。なお、この情報は、販売された情報が特定のユーザーに対してのみ販売されたものかどうかやレンタルする日数等に応じてさらに細分化してもよい。記録日時は記録した時の日時、ユーザー番号は記録したユーザーの登録番号であり、受信系200または記録再生系300に記憶されている。
【0015】
制御情報は、複数ブロックに分散して記録しておくことにより、冗長度を低減させることができる。また、図8に示すように、ディジタル情報信号とは異なる領域に記録してもよい。この場合には、ディジタル情報信号記録領域と同一のブロック構成にし、図3(B)の復調データを記録する部分に制御情報を記録すればよい。なお、制御情報は、多重書きしておくことにより、信頼性を向上させることができる。
【0016】
ディジタル情報信号の販売またはレンタルのサービスを受ける場合には、ユーザーが送信元への申し込みを行うと、送信元からディジタル情報信号をユーザー番号および販売またはレンタルの種類を示す付加情報と共に送信する。受信側では、受信系200または記録再生系300において付加情報中のユーザー番号を識別し、一致した場合にはその情報を記録する。この時、付加情報より販売またはレンタルの種類を識別し、制御情報中の種類を示す情報として記録しておく。
【0017】
図9は再生系全体の処理を行う再生系復号器70の一構成例を示したブロック図である。71は記憶回路、72はブロック再生回路、73は誤り訂正回路、74は再生信号出力回路、302は制御信号検出回路である。同図において、磁気ヘッド51a、51bにより再生された信号は、先ずブロック再生回路72に入力される。このブロック再生回路72では、同期信号およびID信号の検出を行い、ID信号中のトラック番号およびブロック番号より記憶回路71上の所定の位置に記憶する。誤り訂正回路73では、記憶回路71に記憶されているパリティを用いて再生データ中の誤りを訂正し、同時に、誤りの状態を示すポインタを生成し、記憶回路71に記憶する。このとき、記憶回路71には同じトラック番号およびブロック番号のデータがn回入力されることになるが、ポインタにより最も誤りの状態の良いデータが最終的に記憶される。再生信号出力回路74では、記憶回路71に記憶されている誤り訂正処理後のデータをトラック番号およびブロック番号の順序に従って読み出し、時間軸伸長した低速データを出力する。
【0018】
このようにして再生系復号処理された低速のデータ信号は、受信系200に送られ、受信系復号器80により送信系での符号化が解かれる。そして、この元のディジタル情報信号に復号された信号は出力端子9より出力される。
【0019】
このように、受信系復号器80を記録再生部300の前に配置するのではなく、後に配置することにより、この受信系復号器80は低速処理でよい。
【0020】
制御信号検出回路302では、制御情報を識別して再生を行うかどうかの判断を行う。例えば、販売された情報の場合には、その販売形態によってユーザー番号が一致した場合、すなわち、記録した装置でのみ再生でき、他の装置では再生できないようにする。レンタルされた情報の場合には、記録日時とレンタル期間を比較し、レンタル期間を過ぎている場合には再生できないようにする。なお、この制御は、受信系200で行ってもよい。この場合には、記録再生系300で再生された制御信号は受信系200に出力する。
【0021】
図10は本発明によるディジタル情報記録再生装置の他の実施例を示すブロック図であり、ビデオソフトを秘話化して伝送し、加入者のみ記録再生可能としたシステムに本発明を適用した例である。同図において、15はスクランブラ、52a、52bは磁気ヘッド、75はデスクランブラ、101、102、103は入力端子、111、112はA/D変換器、121、122は情報量圧縮器、201、202は情報量伸長器、211、212はD/A変換器、221、222、223は出力端子であり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。尚、磁気ヘッド52a、52bにおいて、(+)は正アジマス、(−)は負アジマスを示す。
【0022】
送信系100において、入力端子101より入力された画像信号は、A/D変換器111によりA/D変換され、情報量圧縮器121により適当なレートまで情報量圧縮される。入力端子102より入力された音声信号は、A/D変換器112によりA/D変換され、情報量圧縮器122により適当なレートまで情報量圧縮される。これらA/D変換され、情報量圧縮された画像信号と音声信号は、入力端子103より入力された独立データと共に、送信系符号器10で時分割多重化、および符号化され、スクランブラ15により秘話化される。以下、この秘話化された信号は、図1の実施例と同様、時間軸圧縮器20により1/nに時間軸圧縮され、変調器25により変調され、伝送路30に送り出される。
【0023】
受信系200では、図1の実施例と同様、伝送路30を介して受信した信号を復調器35により復調し、記録再生系300の記録系符号器40に復調データを供給する。
【0024】
記録再生系300では、供給された復調データを記録系符号器40により記録符号化し、切換スィッチ45を介して、2組の磁気ヘッド51a、51b、52a、52bに供給し、磁気テープ60に2チャンネルアジマス記録する。この2組の磁気ヘッド51a、51b、52a、52bを用いた2チャンネル記録により、記録周波数を1/2に下げることができる。尚、回転ドラム50の回転速度および磁気テープ60の走行速度は、例えば、R2、V2に設定されている。
【0025】
再生時は、回転ドラム50を記録時と同じ速度R2で回転させ、磁気テープ60は記録時の1/nの速度V2/nで走行させ、記録された信号を1組の磁気ヘッド51a、51bにより再生する。本実施例では、時間軸圧縮の係数nは十分大きく設定(本来、このnは大きいほど望ましい)されており、1組の磁気ヘッド51a、51bによる1チャンネル再生でも、1トラック当りn/2回トレースできるため、再生系復号器70で図1の実施例と同様の処理を行うことにより十分なデータ再生が可能である。これにより、再生系の回路が1系統で済、回路規模の低減が図れる効果がある。
【0026】
受信系200では、再生系復号器70により復号した信号を受け、デスクランブラ75により送信系で秘話化された信号を解き、受信系復号器80により送信系で符号化された信号を複号し、画像信号、音声信号および独立データを分離する。この分離された画像信号および音声信号は、それぞれ、情報量伸長器201、202により元の情報量まで伸長され、D/A変換器211、212によりD/A変換され、出力端子221、222より出力される。また、分離された独立データは出力端子223より出力される。
【0027】
図11は第10図の実施例の制御信号の構成である。スクランブル情報は、デスクランブルを行うために必要な情報である。通常、この情報は受信系200に記憶されている。このスクランブル情報を制御情報として記憶しておき、再生時に再生されたスクランブル情報を受信系200に出力してデスクランブルを行うことにより、スクランブルが変更になっても記録した情報を再生することができる。
【0028】
また、レンタルされた情報の場合には、スクランブルを定期的に変更し、制御情報内にはスクランブル情報を記録しないようにしておけば、一定期間経過した情報はデスクランブルができず、これによってもレンタル期間を管理することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、オーディオやビデオのソフト等を電波やケーブルを介して販売やレンタルを行うようなシステムにおいて、販売先やレンタル期間等を容易に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディジタル情報記録再生装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る記録系符号器の一構成例を示すブロック図である。
【図3】図2に示した記録系符号器の入出力信号を示す図である。
【図4】ID信号の一構成例を示す図である。
【図5】図1の実施例の記録時のトラックパターンを示す図である。
【図6】図1の実施例の再生時のトラックパターンを示す図である。
【図7】制御信号の一構成例を示す図である。
【図8】制御信号の記録方式の他の実施例を示す図である。
【図9】本発明に係る再生系符号器の一構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明によるディジタル情報記録再生装置の他の実施例を示すブロック図である。
【図11】図10の実施例の制御信号の一構成例を示す図である。
【符号の説明】
10…送信系符号器、15…スクランブラ、20…時間軸圧縮器、25…変調器、35…復調器、40…記録系符号器、41…記憶回路、42…インターフェース回路、43…パリティ生成回路、44…記録信号生成回路、50…回転ドラム、51a、51b、52a、52b…磁気ヘッド、60…磁気テープ、70…再生系復号器、71…記憶回路、72…ブロック再生回路、73…誤り訂正回路、74…再生信号出力回路、75…デスクランブラ、80…受信系復号器、111、112…A/D変換器、121、122…情報量圧縮器、201、202…情報量伸長器、211、212…D/A変換器、301…制御信号生成回路、302…制御信号検出回路。

Claims (6)

  1. 付加情報が付加されて伝送されたディジタル情報信号の記録再生を行うディジタル情報記録再生装置であって、
    前記付加情報により前記ディジタル情報信号の種類を識別する識別手段と、
    前記付加情報から再生制御に用いる制御信号を生成し、前記ディジタル情報信号と前記制御信号を記録する記録手段と、
    前記記録手段により記録されたディジタル情報を再生する再生手段と、
    前記制御信号に基いて再生を制御する制御手段と、
    前記ディジタル情報信号の種類が特定の種類であると前記識別手段により識別された場合には、前記ディジタル情報信号が記録された日時より所定期間以上経過していないものであって前記記録手段により記録されたものである場合にのみ前記再生手段は前記ディジタル情報信号の再生を行うことを特徴とするディジタル情報記録再生装置。
  2. 前記ディジタル情報信号は秘話化された情報であり、前記再生手段による再生時に、前記ディジタル情報信号の種類が特定の種類である場合には前記ディジタル情報信号の秘話化を解除することを特徴とする請求項1に記載のディジタル情報記録再生装置。
  3. 付加情報が付加されて伝送されたディジタル情報信号の記録再生を行うディジタル情報記録再生装置であって、
    前記付加情報により前記ディジタル情報信号の種類を識別する識別手段と、
    前記付加情報から再生制御に用いる制御信号を生成し、前記ディジタル情報信号と前記制御信号を記録する記録手段と、
    前記記録手段により記録されたディジタル情報を再生する再生手段と、
    前記制御信号に基いて再生を制御する制御手段と、
    前記ディジタル情報信号の種類が特定の種類である場合であって前記ディジタル情報信号が前記記録手段により記録されたものでない場合には前記再生手段は前記ディジタル情報信号の再生を不可能とし、前記ディジタル情報信号の種類が特定の種類である場合であって前記ディジタル情報信号が前記記録手段により記録されたものであっても記録された日時より所定期間以上経過しているものである場合には前記再生手段は前記ディジタル情報信号の再生を不可能とすることを特徴とするディジタル情報記録再生装置。
  4. 付加情報が付加されて伝送されたディジタル情報信号を受信し、
    受信した前記ディジタル情報信号を記録媒体に記録し、
    前記付加情報に含まれるディジタル情報信号の種類が特定の種類である場合であって前記ディジタル情報信号が記録された日時より所定期間以上経過していないものである場合には、前記ディジタル情報信号が記録された装置でのみ前記ディジタル情報信号の再生を許可することを特徴とするディジタル情報記録再生方法。
  5. 前記ディジタル情報信号は秘話化された情報であり、前記再生が許可された場合には、前記ディジタル情報信号の秘話化を解除することを特徴とする請求項4に記載のディジタル情報記録再生方法。
  6. 付加情報が付加されて伝送されたディジタル情報信号を受信し、
    受信した前記ディジタル情報信号を記録媒体に記録し、
    前記記録媒体に記録されたディジタル情報を再生し、
    前記付加情報に含まれるディジタル情報信号の種類が特定の種類である場合には、前記ディジタル情報信号が記録された装置以外の装置での再生を不可能にし、前記ディジタル情報信号が記録された装置での再生であっても前記ディジタル情報信号が記録された日時より所定期間以上経過しているものである場合は再生を不可能にすること、
    を特徴とするディジタル情報記録再生方法。
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