JP3637213B2 - 走行車両のロプス装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ等の走行車両のロプス装置とこの装置に適したピンユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、農用トラクタにおいては、転倒時の安全性を確保するためにロプス装置を設けることがあるが、その農用トラクタを屋根の低い車庫に格納したり、枝の張り出した果樹園に乗り入れたりする場合には、当該ロプス装置が却って邪魔になることがある。
【0003】
そこで、かかる農用トラクタでは、ロプス装置の支柱部を下部支柱と上部支柱とに上下二分割するとともに、上部支柱を下部支柱の上端部に支点ピンを介して屈曲自在に枢着することにより、上部支柱が下部支柱に対してほぼ直線状となる立姿勢と、上部支柱が下部支柱の上端から垂れ下がる屈曲姿勢のいずれかに姿勢変更自在となるようにしている。
【0004】
そして、前記上部支柱を立姿勢又は屈曲姿勢のいずれかに位置決めする構造としては、二種類の位置決め孔を有する一対の位置決めブラケットを下部支柱の上端部の左右両側に固定し、これらのブラケット間に前記支点ピンによって枢着された上部支柱の下部にピン挿通部を形成したものが採用されていた。
この場合、位置決めブラケットのいずれか一方の位置決め孔とピン挿通部の双方に位置決めピンを挿通することにより、上部支柱が立姿勢又は屈曲姿勢のいずれかに位置決めされることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のロプス装置では、位置決めピンが挿通される位置決めブラケットの位置決め孔やピン挿通部のピン孔は、その挿通作業を容易にするために位置決めピンよりもやや大径に形成されているとともに、挿通後の位置決めピンはその突出端部をベータピン等で抜け止めして固定されているだけであった。
【0006】
このため、従来では、農用トラクタの走行中に位置決めピンが位置決め孔やピン孔内でがたついて騒音が発生し、かかるロプス装置からの騒音が運転環境を悪化させるという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑み、位置決めピンが位置決めブラケットやピン挿通部に対してがたつくのを規制して、車両走行時におけるロプス装置からの騒音を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明は、位置決めブラケットに設けたいずれかの位置決め孔とピン挿通部のピン孔に位置決めピンを挿通することにより、上部支柱を立姿勢又は屈曲姿勢に位置決めするロプス装置において、位置決めピンが位置決めブラケット又はピン挿通部もしくはこれらの双方に対してがたつくのを規制するがたつき防止手段を設けたものである。
【0008】
この場合、がたつき防止手段により、位置決めピンが位置決めブラケット又はピン挿通部もしくはこれらの双方に対してがたつくのが規制されるので、車両走行時におけるロプス装置からの騒音が未然に防止されることになる。
上記がたつき防止手段は、より具体的には、位置決めブラケット又はピン挿通部もしくはこれらの双方に対して位置決めピンを強制的に当接させる押圧手段より構成することができる。
【0009】
また、上記押圧手段は、具体的には、位置決めピンの先端側に形成された雄ねじ部と、この雄ねじ部が螺合する締め付け部材と、を備えたものとして構成することができる。
この場合、位置決めピンとして段付き棒状に形成された軸部を根元側に備えたものを採用し、この軸部の大径部分をピン挿通部のピン孔よりも大径に形成することが好ましい。
【0010】
このようにすれば、位置決めピンを締め付けた場合に軸部の大径部分がピン挿通部に当接してこれを押圧することになるので、位置決めピンの位置決めブラケットやピン挿通部に対するがたつきだけでなく、上部支柱と下部支柱との間のがたつきも防止できるようになる。
また、同様の理由で、位置決めピンとして、先端側に向かって小径となるテーパー部を根元側に備えたものを採用し、このテーパー部の先端部をピン挿通部のピン孔よりも小径に形成し、かつ、同テーパー部の根元部を前記ピン孔よりも大径に形成するようにしてもよい。
【0011】
この場合、位置決めピンを締め付けた場合にテーパー部がピン孔に食い込んでピン挿通部を押圧することになるので、位置決めピンの位置決めブラケットやピン挿通部に対するがたつきだけでなく、上部支柱と下部支柱との間のがたつきも防止できるようになる。
更に、上記押圧手段は、位置決めピンを外嵌しかつ同ピンをその軸方向いずれか一方へ付勢するばね部材より構成することもできる。
【0012】
この場合、ばね部材が常に位置決めピンをその軸方向いずれか一方へ付勢しているので、位置決めピンが車両走行時に振動を受けても位置決めブラケットに対して相対的に微振動することがなく、ロプス装置からの騒音の発生が未然に防止されることになる。
一方、上記の本発明において、屈曲姿勢にある上部支柱を下部支柱に対して一定の間隔を保持するように位置決めするスペーサを当該上部支柱又は下部支柱に設けておけば、上部支柱を倒して屈曲姿勢にする際に、上部支柱が下部支柱に対して全体的に衝突し合うことによる大きな騒音を防止できるようになる。
【0013】
更に、本発明は、上記ロプス装置に適したピンユニットを提供する。
すなわち、このピンユニットは、長尺体と、この長尺体の中途部にその長さ方向に移動自在となるように挿通された支点ピンと、同長尺体の一端部に回転自在に連結されかつ先端側に雄ねじ部を有する位置決めピンと、同長尺体の他端部に連結された抜け止めピンと、を備えたものである。
【0014】
このピンユニットによれば、支点ピン、位置決めピン及び抜け止めピンが一本の長尺体で連結されているので、支点ピンをロプス装置の枢着部に固定しておく限り位置決めピン及び抜け止めピンを無くすことがなく、位置決めピン及び抜け止めピンの管理が不要になる。
また、位置決めピンが長尺体の一端部に回動自在に連結されているので、前記押圧手段として、位置決めピンの先端側に形成された雄ねじ部と、この雄ねじ部に螺合する締め付け部材とを備えたものを採用した場合において、位置決めピンを締め付けるために同ピンをその軸心回りに回動させても、長尺体が共回りして位置決めピンに絡みつくのを未然に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図9は本発明の第一の実施形態を示している。
図1及び図2において、農用トラクタ1は、その車体2の後部(車体2を構成するミッションケースの後部)に立設されたロプス装置3を備えている。
【0016】
このロプス装置3は、左右一対の下部支柱4,4と、この各下部支柱4,4の上端部に屈曲自在に連結された上部フレーム5と、を備えている。
上部フレーム5は、各下部支柱4,4の上端部に屈曲自在に連結された左右一対の上部支柱6,6と、この上部支柱6,6の上端間同士を互いに一体に連結する横枠材7と、を備えている。この上部フレーム5は、それら左右の上部支柱6,6と横枠材7とによって背面視ほぼ門型状に一体形成されている。
【0017】
左右の各下部支柱4,4は、後上方に傾斜した傾斜部8と、この傾斜部8の上端からほぼ垂直に延びる垂直部9とを備え、傾斜部8の下端部には固定ブラケット10が設けられている。この固定ブラケット10は、車体2を構成するミッションケースの後部から左右両側に突出した後車軸ケースにボルト等によって固定されている。
【0018】
なお、本実施形態では、下部支柱4と上部フレーム5は、同じ断面長方形状の鋼製の中空パイプ材より構成されている。また、下部支柱4の上端開口部と上部支柱6の下端開口部は、いずれも補強蓋材11によって閉塞されている。
図1〜図5に示すように、各下部支柱4の上端部両側面には、上部支柱6を屈曲自在に枢着しかつその上部支柱6の立姿勢又は屈曲姿勢を位置決めするための位置決めブラケット12が溶接13等によって固定されている。この位置決めブラケット12は、側面から見て、台形状の前半部14と半円状の後半部15とを一体に有するほぼ馬蹄状の鋼製板材よりなり、半円状の後半部15が当該下部支柱4の上端部後面よりも後方に突出するように配置されている。
【0019】
左右の各位置決めブラケット12は、互いに平行となるように下部支柱4の上端部両側面の同じ高さ位置に固定され、その前半部14の前端同士は補強プレート16を介して互いに連結されている。また、各位置決めブラケット12は、後述する支点ピン17が挿通される支点孔18を中央部に備え、この支点孔18から前後に離れた位置に、後述する位置決めピン19が挿通される第一及び第二位置決め孔21,22を備えている。
【0020】
図3〜図5に示すように、下部支柱4の下端部後側面には、左右の位置決めブラケット12間の間隔よりも若干短い長さを有する枢着筒体23が溶接等によって固定されている。この枢着筒体23は、その内空部が前記支点孔18に合致するように左右の位置決めブラケット12間に配置され、この枢着筒体23と支点孔18に支点ピン17を挿通することにより、上部支柱6が下部支柱4に対して屈曲自在に枢着されている。
【0021】
図4及び図5に示すように、支点ピン17は、基端部に六角頭部24を有しかつ先端部に雄ねじ部25を有するボルト部材よりなり、雄ねじ部25は六角ナット等よりなる締め付け部材26によって締め付けられている。また、この支点ピン17の六角頭部24の端面には、当該支点ピン17を後述する長尺体45に連結するための挿通リング28が固定されている。
【0022】
なお、支点ピン17の雄ねじ部25には同ねじ部25を半径方向に貫通する回り止めピン29が設けられ、この回り止めピン29は、締め付け部材26の端面に形成した溝部に嵌合し、支点ピン17が締め付け部材26に対して相対回動するのを規制する。
枢着筒体23の軸方向両端面と左右の位置決めブラケット12の間にはリングシュー30が介在されている。このため、支点ピン17の締め付け度合いを変化させて位置決めブラケット12に対するリングシュー30の摩擦抵抗を調節することにより、上部支柱6の下部支柱4に対する屈曲抵抗を調整できるようになっている。
【0023】
また、図3及び図5に示すように、下部支柱4の上端部後側面には、屈曲姿勢にある上部支柱6を下部支柱4に対して一定の間隔を保持するように位置決めするための円柱状に形成されたスペーサ31が固定され、このスペーサ31は、屈曲姿勢にすべく転倒された上部支柱6の後面に当接して同上部支柱6を下部支柱4に対して平行に保持する。
【0024】
このため、上部支柱6を倒して屈曲姿勢にする際に、上部支柱6が下部支柱4に対して全体的に衝突し合うことによる大きな騒音が防止されることになる。なお、このスペーサ31は、円形以外の断面形状であってもよく、また、上部支柱6の下端部後側面に固定することもできる。
図2、図4及び図6に示すように、左右の位置決めブラケット12のうち、上部フレーム5の枠内側に位置する内側ブラケット12Aの外側面には、六角ナット材よりなる締め付け部材33が固定されていて、この締め付け部材33は、前記第一及び第二位置決め孔21,22と対応する位置に配置されている。
【0025】
他方、上部フレーム5の枠外側に位置する外側ブラケット12Bには、当該締め付け部材33は設けられておらず、第一及び第二位置決め孔21,22が開口状態のままになっている。この第一及び第二位置決め孔21,22に挿通可能な位置決めピン19の先端部には、前記締め付け部材33に螺合する雄ねじ部34が形成されている。
【0026】
上部支柱6の下端部には、上記位置決めピン19が挿通することのできるピン孔35を有するピン挿通部36が設けられており、本実施形態では、上部支柱6の下端部中央にピン孔35を直接形成することによって当該ピン挿通部36を構成するようにしている。
図3に示すように、位置決めブラケット12の第一及び第二位置決め孔21,22のうち、第一位置決め孔21は、上部支柱6が下部支柱4の上方に来る立姿勢のときにピン挿通部36のピン孔35と合致するよう支点ピン17の前方に配置されている。他方、第二位置決め孔22は、上部支柱6が下部支柱4の上端から垂れ下がる屈曲姿勢のときにピン挿通部36のピン孔35と合致するよう支点ピン17の後方に配置されている。
【0027】
図6に示すように、位置決めピン19は、基端部に六角形状の頭部37を有しかつ先端部に前記雄ねじ部34を有するボルト部材よりなり、この雄ねじ部34は、六角ナット等よりなる前記締め付け部材33に螺合して当該位置決めピン19の頭部37を位置決めブラケットに強制的に当接させるためのものである。
しかして、本実施形態では、位置決めピン19の先端側に形成された雄ねじ部34と、この雄ねじ部34が螺合すべく内側ブラケット12Aに固定された締め付け部材33とから、当該位置決めピン19の頭部37を外側ブラケット12Bに強制的に当接させる押圧手段38が構成されている。
【0028】
そして、この押圧手段38によって位置決めピン19が外側ブラケット12Bに押し付けられることにより、位置決めピン19が位置決め孔21,22ないしピン孔35内でがたついて騒音が発生するのが防止されることになる。
位置決めピン19の頭部37の端面には、当該位置決めピン19を後述する長尺体45に連結するための連結リング39が固定されていて、この連結リング39の先端部には、同長尺体45が挿通される小孔40が形成されている。また、位置決めピン19の雄ねじ部34には、後述する抜け止めピン41を挿通するための半径方向に貫通した貫通孔42が形成されている。
【0029】
図7は上記ロプス装置3に使用されるピンユニット44を示しており、このピンユニット44は、図2に示すように、位置決めピン19や抜け止めピン41を無くさないようにこれらをワイヤー45で支点ピン17に連結することによって構成されたものである。
すなわち、本実施形態のピンユニット44は、鋼製ワイヤー等からなる長尺体45と、この長尺体45の中途部に設けられた前記支点ピン17と、同長尺体45の一端部に連結された前記位置決めピン19と、同長尺体45の他端部に連結された抜け止めピン41と、を備えている。
【0030】
このうち、支点ピン17は、その挿通リング28に長尺体45を挿通することにより、同長尺体45の長さ方向に移動自在となるように当該長尺体45に連結されている。また、位置決めピン19は、その小孔40に挿通された長尺体45の一端部に抜け止め片46を固定することにより、同長尺体45の一端部に回動自在に連結されている。
【0031】
本実施形態の抜け止めピン41はベータピンよりなり、その基端側のリング部41Aに長尺体45の他端部を巻き付けて挿通することにより、同長尺体45の他端部に連結されている。
次に、上記ロプス装置3の使用方法及び作用について説明する。
ロプス装置3を安全フレームとして使用するには、まず、位置決めピン19を位置決めブラケット12から外した状態で上部フレーム5が立姿勢(図1の実線状態)になるように同フレーム5を起こし、位置決めブラケット12の第一位置決め孔21に位置決めピン19を挿通する。
【0032】
このさい、上部支柱6のピン挿通部36のピン孔35が第一位置決め孔21に合致しているので、位置決めピン19が位置決めブラケット12とともにピン挿通部36を貫通することにより、上部支柱6が下部支柱4の上方に位置する立姿勢に保持されることになる。
その後、位置決めピン19の頭部37が外側ブラケット12Bに当接するまで同ピン37を回動してその雄ねじ部34を内側ブラケット12Aの締め付け部材33に螺合させ、ベータピンよりなる抜け止めピン41を貫通孔42に差し込んで雄ねじ部34が締め付け部材33に対して相対回動するのを規制するようにすればよい。
【0033】
このさい、本実施形態では、位置決めピン19を締め付け部材33に螺合させることにより同ピン19の頭部37を常に外側ブラケット12Bに強制的に当接させているので、車両走行時における振動によって位置決めピン19が孔内でがたつくのが防止され、ロプス装置3からの騒音の発生が未然に防止されることになる。
【0034】
一方、車両の格納等のためロプス装置3の上部フレーム5が邪魔になるときは、位置決めピン19を第一位置決め孔21から取り外したあと、上部フレーム5が屈曲姿勢(図1の仮想線状態、図2の状態)になるようにそのフレーム5を倒し、位置決めブラケット12の第二位置決め孔22に位置決めピン19を挿通したと、そのピン19の固定作業を上記の場合と同様に行えばよい。
【0035】
なお、上記した第一実施形態では、下部支柱4に位置決めブラケット12を固定しかつ上部支柱6にピン挿通部36を形成しているが、その逆に、下部支柱4にピン挿通部36を形成しかつ上部支柱6に位置決めブラケット12を固定することもできる。
図8は位置決めピン19の変形例を示しており、この位置決めピン19は、段付き棒状に形成された軸部を根元側に備えており、この軸部の大形部分48は、ピン挿通部36のピン孔35よりも大径でかつ位置決め孔21,22より若干小径に形成されている。
【0036】
この場合、位置決めピン19を締め付けた場合に軸部の大径部分48がピン挿通部36に当接してこれを押圧することになるので、位置決めピン19の位置決めブラケット12やピン挿通部36に対するがたつきだけでなく、上部支柱6と下部支柱4との間のがたつきも防止できるようになり、ロプス装置3からの騒音発生がより有効に防止されることになる。
【0037】
図9は位置決めピン19の他の変形例を示しており、この位置決めピン19は、先端側に向かって小径となるテーパー部49を根元側に備えている。このテーパー部49の先端部はピン挿通部36のピン孔35よりも小径に形成され、かつ、同テーパー部49の根元部は前記ピン孔35よりも大径に形成されている。また、テーパー部49の根元部は位置決め孔21,22より若干小径かほぼ同径に形成されている。
【0038】
このため、位置決めピンを締め付けた場合にテーパー部49がピン孔35に食い込んでピン挿通部36を押圧することになるので、位置決めピン19の位置決めブラケット12やピン挿通部36に対するがたつきだけでなく、上部支柱6と下部支柱4との間のがたつきも防止できるようになり、ロプス装置3からの騒音発生がより有効に防止されることになる。
【0039】
図10〜図15は本発明の第二の実施形態を示している。
なお、以下において、機能が共通する部材については第一の実施形態の場合と同じ符号を付してその構造説明を省略し、第一の実施形態と異なる構造に重点を置いて説明する。
図10及び図11に示すように、本実施形態では、ピン挿通部36は上部支柱6の下端部後側面に固定した揺動ブラケット51よりなり、この揺動ブラケット51には、支点ピン17が挿通される枢着筒体52と、位置決めピン19が挿通される挿通筒体53とが固定されている。
【0040】
また、上部支柱6から後方に突出する揺動ブラケット51によりピン挿通部36を構成した関係で、下部支柱4に固定された位置決めブラケット12の上部に第一位置決め孔21が配置され、同ブラケット12の下部に第二位置決め孔22が配置されている。
図12及び図13に示すように、本実施形態の押圧手段38は、位置決めピン19を外嵌しかつ同ピン19をその軸方向いずれか一方へ付勢するばね部材54より構成されていて、このばね部材54は位置決めピン19を抜け止めするための抜け止めピン55に固定されている。
【0041】
すなわち、ばね部材54は、その一端側と他端側が抜け止めピン55の頭部56に枢着された鋼製のリング体よりなり、このばね部材54の一端側と他端側は軸心が互いに位置ずれするように当該頭部56に枢着されている。このため、図13に示すように、抜け止めピン55を位置決めピン19に挿通した状態において、ばね部材54の中途部が位置決めブラケット12の外面を矢印E方向に押圧するようになっている。
【0042】
従って、位置決めピン19が車両走行時に振動を受けても位置決めブラケット12に対して相対的に微振動することがなく、ロプス装置3からの騒音の発生が未然に防止されることになる。
図14はばね部材54の変形例を示しており、この場合のばね部材54は位置決めピン19の根元部を外嵌するように固定された圧縮ばね材57よりなる。この圧縮ばね材57は、位置決めピン19を抜け止めした状態において同ピン19の連結リング39と位置決めブラケット12との間に圧縮状態で介在されるものである。
【0043】
従って、この圧縮ばね材57によっても、位置決めピン19を常に軸方向一方へ付勢することで同ピン19の孔内でのがたつきが規制され、ロプス装置3からの騒音の発生を未然に防止することができる。
図15は上部支柱6の枢着構造の変形例を示している。
すなわち、支点ピン17の雄ねじ部25が挿通される支点孔18を枢着筒体52よりもやや径大に形成し、この支点孔18内に雄ねじ部25に外嵌したカラー59と皿ばね60とが配置されており、これらのカラー59と皿ばね60は枢着筒体52とワッシャー61との間に介在されている。
【0044】
従って、この変形例によれば、皿ばね60の付勢力により、支点ピン17のナット26の締め付け度合いとは関係なく、上部支柱6を回動させるのに程よい回動抵抗が得られることになる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、位置決めピンが位置決めブラケット又はピン挿通部もしくはこれらの双方に対してがたつくのを規制することにより、車両走行時におけるロプス装置からの騒音が未然に防止されるので、車両走行時における運転環境をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロプス装置を備えた農用トラクタの左側面図である。
【図2】同トラクタの後部の斜視図である。
【図3】第一実施形態のロプス装置の枢着部分の拡大側面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】図3のC−C線断面図である。
【図7】ピンユニットの全体構造図である。
【図8】位置決めピンの変形例を示すための図3のC−C線断面図である。
【図9】位置決めピンの他の変形例を示すための図3のC−C線断面図である。
【図10】第二実施形態のロプス装置の枢着部分の拡大側面図である。
【図11】図10のD−D線断面図である。
【図12】位置決めピンの突出端部を拡大した側面図である。
【図13】図12を上から見た平面断面図である。
【図14】位置決めピンの変形例を示すための図10のD−D線断面図である。
【図15】上部支柱の枢着構造の変形例を示すための図10のD−D線断面図である。
【符号の説明】
1 農用トラクタ
3 ロプス装置
4 下部支柱
6 上部支柱
17 支点ピン
12 位置決めブラケット
19 位置決めピン
21 第一位置決め孔
22 第二位置決め孔
31 スペーサ
33 締め付け部材
34 雄ねじ部
35 ピン孔
36 ピン挿通部
38 押圧手段
41 抜け止めピン
44 ピンユニット
45 長尺体
48 大径部分
49 テーパー部
54 ばね部材

Claims (6)

  1. 車両に立設された下部支柱(4)と、
    この下部支柱(4)の上端部に支点ピン(17)を介して屈曲自在に枢着された上部支柱(6)と、
    これらの支柱(4,6)のうちのいずれか一方に固定されかつ二種類の位置決め孔(21,22)を有する位置決めブラケット(12)と、
    前記上部支柱(6)が前記下部支柱(4)の上方に来る立姿勢のときに前記位置決め孔(21,22)のうちの一方に合致し、かつ、前記上部支柱(6)が前記下部支柱(4)の上端から垂れ下がる屈曲姿勢のときに前記位置決め孔(21,22)のうちの他方に合致するよう、前記両支柱(4,6)のうちの他方に設けられたピン挿通部(36)と、
    いずれか一方の前記位置決め孔(21,22)と前記ピン挿通部(36)との双方に挿通されることにより、前記上部支柱(6)を立姿勢又は屈曲姿勢のいずれかに位置決めする位置決めピン(19)と、
    前記位置決めピン(19)が前記位置決めブラケット(12)又は前記ピン挿通部(36)もしくはこれらの双方に対してがたつくのを規制するがたつき防止手段とを備え
    前記がたつき防止手段は、位置決めブラケット(12)又はピン挿通部(36)もしくはこれらの双方に対して位置決めピン(19)を強制的に当接させる押圧手段(38)よりなり、
    この押圧手段(38)は、位置決めピン(19)の先端側に形成された雄ねじ部(34)と、この雄ねじ部(34)が螺合する締め付け部材(33)とを備えおり、
    前記位置決めピン(19)は段付き棒状に形成された軸部を根元側に備えており、この軸部の大径部分(48)はピン挿通部(36)のピン孔(35)よりも大径に形成されていることを特徴とする走行車両のロプス装置。
  2. 車両に立設された下部支柱(4)と、
    この下部支柱(4)の上端部に支点ピン(17)を介して屈曲自在に枢着された上部支柱(6)と、
    これらの支柱(4,6)のうちのいずれか一方に固定されかつ二種類の位置決め孔(21,22)を有する位置決めブラケット(12)と、
    前記上部支柱(6)が前記下部支柱(4)の上方に来る立姿勢のときに前記位置決め孔(21,22)のうちの一方に合致し、かつ、前記上部支柱(6)が前記下部支柱(4)の上端から垂れ下がる屈曲姿勢のときに前記位置決め孔(21,22)のうちの他方に合致するよう、前記両支柱(4,6)のうちの他方に設けられたピン挿通部(36)と、
    いずれか一方の前記位置決め孔(21,22)と前記ピン挿通部(36)との双方に挿通されることにより、前記上部支柱(6)を立姿勢又は屈曲姿勢のいずれかに位置決めする位置決めピン(19)と、
    前記位置決めピン(19)が前記位置決めブラケット(12)又は前記ピン挿通部(36)もしくはこれらの双方に対してがたつくのを規制するがたつき防止手段とを備え、
    前記がたつき防止手段は、位置決めブラケット(12)又はピン挿通部(36)もしくはこれらの双方に対して位置決めピン(19)を強制的に当接させる押圧手段(38)よりなり、
    この押圧手段(38)は、位置決めピン(19)の先端側に形成された雄ねじ部(34)と、この雄ねじ部(34)が螺合する締め付け部材(33)とを備えおり、
    前記位置決めピン(19)は先端側に向かって小径となるテーパー部(49)を根元側に備えており、このテーパー部(49)の先端部はピン挿通部(36)のピン孔(35)よりも小径に形成され、かつ、同テーパー部(49)の根元部は前記ピン孔(35)よりも大径に形成されていることを特徴とする走行車両のロプス装置。
  3. 車両の後部に幅方向一対に立設された下部支柱(4,4)と、この下部支柱(4,4)の上端部に支点ピン(17)を介して屈曲自在に枢着された門型の上部支柱(6)とからなる枠体を有し、前記各下部支柱(4)には、当該支柱(4)を枠体外側と枠体内側とから挟み込むように外側ブラケット(12B)と内側ブラケット(12A)とが設けられ、前記外側ブラケット(12B)と内側ブラケット(12A)とには二種類の位置決め孔(21,22)が形成され、内側ブラケット(12A)の枠体内側には各位置決め孔(21,22)に対応するように六角ナット(26)が固着されており、前記上部支柱(6)には、上部支柱(6)が下部支柱(4)の上方に来る立姿勢のときに一方の位置決め孔(21)に合致すると共に、下部支柱(4)の上端から垂れ下がる屈曲姿勢のときに他方の位置決め孔(22)に合致するピン孔(35)が形成され、前記六角ナット(26)と螺合する雄ねじ部(34)が先端側に形成され位置決めピン(19)を、前記外側ブラケット(12B)の枠体外側から、位置決め孔(21,22)のいずれか一方とピン孔(35)とを貫通するように挿入した上で内側ブラケット(12A)の六角ナット(26)と螺合させることで、上部支柱(6)立姿勢又は屈曲姿勢に位置決めされるようになっており、
    前記位置決めピン(19)の基端側には六角頭部(37)が形成され、この六角頭部(37)の頂端面には突出した状態で連結リング(39)が固定され、この連結リング(39)の先端部には当該位置決めピン(19)の軸芯方向を向く小孔(40)が形成されており、この小孔(40)には、長尺体(45)の一端側が位置決めピン(19)の軸芯回りに回動自在で且つ抜け止めされた状態で挿通されており、長尺体(45)の他端部には、位置決めピン(19)の先端部に嵌り込む抜け止めピン(41)が連結され、長尺体(45)の中途部には、その長さ方向に移動自在となるように支点ピン(17)が挿通されていることを特徴とする走行車両のロプス装置。
  4. 前記位置決めピン(19)は長尺体(45)の一端側に連結されると共に、この長尺体(45)の他端部には位置決めピン(19)の先端部に嵌り込む抜け止めピン(41)が連結されており、長尺体(45)の中途部には、その長さ方向に移動自
    在となるように支点ピン(17)が挿通されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の走行車両のロプス装置。
  5. 前記連結リング(39)の先端部には小孔(40)が形成され、この小孔(40)に長尺体(45)の一端側が挿通されており、前記位置決めピン(19)は長尺体(45)に対して抜け止めされ且つ回動自在となっていることを特徴とする請求項に記載の走行車両のロプス装置。
  6. 屈曲姿勢にある上部支柱(6)を下部支柱(4)に対して一定の間隔を保持するように位置決めするスペーサ(31)が、当該上部支柱(6)又は下部支柱(4)に設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の走行車両のロプス装置。
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