JP3636993B2 - 球状半導体粒子の大量生産装置、光電変換素子、球状半導体粒子の大量生産方法 - Google Patents

球状半導体粒子の大量生産装置、光電変換素子、球状半導体粒子の大量生産方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば光発電装置などのために好適に実施することができる球状半導体粒子の大量生産装置、光電変換素子、球状半導体粒子の大量生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような球状半導体粒子は、たとえば特公平7−54855におけるソーラ・アレーを製造するために必要になる。金属箔マトリクスに、シリコン半導体の球を電気的に接続し、光の照射によって光起電力を取出すことができる。
【0003】
このような球状粒子を生産するには、たとえばアメリカ特許5,012,619に開示されているように、固体状物質を粉砕して不規則な外形を有する粒子を得、その後、研磨用ライニングが施された円筒体内に収納し、その円筒体内でガスの渦巻き流を形成して、粒子を研磨ライニングに衝突させ、または粒子相互に衝突させ、これによって球状粒子を得る。
【0004】
この先行技術では、球状半導体粒子を生産するために多くの労力と時間を必要とし、原価の低減に劣る。
【0005】
他の先行技術は、特開平8−239298に開示される。この先行技術では、細線状シリコン棒を製造するために、鉛直に保持したシリコン棒の先端部分を高周波加熱によって融解した後、種となるシリコン結晶を、この融解したシリコンに融着させ、種結晶とシリコン棒を相対的に鉛直方向に引き離して、太さが1mm以下の細線状シリコン棒を得る。この先行技術では、得られる細線状シリコン棒は、たとえば5〜10mm/minである。したがってもっと高い速度で、大量の球状半導体粒子を製造することが望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、球状半導体粒子を簡単な操作で容易に大量生産することができるようにした装置、光電変換素子、球状半導体粒子の大量生産方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体を、貯留する坩堝と、
坩堝内の半導体を加熱して溶融する加熱手段と、
坩堝内の溶融半導体を落下させるノズルと、
溶融半導体を振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った粒子する加振手段と、
ノズルから落下する溶融半導体に、ローレンツ力を作用させ、断面積を絞るピンチ効果を発揮して粒子を形成するローレンツ力発生手段とを含むことを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置である。
【0008】
本発明に従えば、坩堝内に半導体を貯留して加熱手段によって溶融し、この溶融半導体を、ノズルから落下し、この溶融半導体に振動を加振手段によって加え、これによってノズルから落下する溶融半導体が、気相中で球状粒子となり、その球状粒子の粒径がほぼ一定の値に揃う。これによって簡単な操作で容易に球状半導体粒子を大量生産することができるようになる。気相というのは、空気、ArまたはN2などの不活性ガスなどであってもよく、さらにまた真空中も含む。
【0009】
本発明に従えば、ノズルから落下する溶融半導体は、線状ではなく、液体状であり、したがって高速度で短時間に大量の球状半導体粒子を製造することが容易に可能である。たとえば本発明によれば、溶融半導体をノズルから、1cm/sec〜1m/secで落下して、球状半導体粒子を製造することができ、この生産速度は、前述の先行技術に比べて格段に大きい。
またノズルから落下する溶融半導体は導電性であり、この溶融半導体に電流を作用するとともに、溶融半導体の周囲に交流磁界を発生し、溶融半導体の液柱にローレンツ力を作用して断面積を絞るピンチ効果を発揮する。これによってノズルから落下する溶融半導体を、粒径が揃った球状粒子とすることが正確に可能になる。
また本発明は、半導体を、貯留する坩堝と、
坩堝内の半導体を加熱して溶融する加熱手段と、
坩堝内の溶融半導体を落下させるノズルと、
溶融半導体を振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った球状粒子にする加振手段と、
ノズルからの液体または固体の粒子が気相中に存在している状態で、冷却速度を制御するために加熱し、粒子を単結晶または多結晶にする結晶化加熱手段とを含むことを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置である。
また本発明は、液体または固体の粒子を、その粒子が気相中に存在している状態で加熱し、粒子を単結晶または多結晶にする結晶化加熱手段を含むことを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置である。
本発明に従えば、ノズルから落下する液体または固体の粒子を、結晶化加熱手段によって加熱して再溶融して、その粒子が気相中に存在している状態で、粒子を単結晶または多結晶にする。
加熱される粒子は、溶融半導体であって液体であってもよいけれども、ノズルから落下された溶融半導体が冷却されて固体となった状態であってもよく、さらにまたこの粒子は、半導体が粉砕、破砕された構成を有していてもよい。
また本発明は、結晶化加熱手段は、粒子にレーザ光を照射するレーザ源であることを特徴とする。
また本発明は、結晶化加熱手段は、粒子の通路に設けられ、輻射熱で粒子を加熱する輻射熱源であることを特徴とする。
また本発明は、結晶化加熱手段は、粒子の加熱を、
粒子の冷却速度のプロファイルを、ゆるやかにし、
粒子にクラックが生じないように、かつアモルファス化しないように、行うことを特徴とする。
本発明に従えば、結晶化加熱手段は、レーザ源であってもよく、あるいはまた輻射熱を発生する輻射熱源であってもよい。このような結晶化加熱手段によって、粒子が冷却する際における温度低下の時間変化率を小さくし、粒子にクラックが生じないように、かつアモルファス化しないようにし、球状粒子を、単結晶または多結晶に確実に形成する。
また本発明は、半導体を、貯留する坩堝と、
坩堝内の半導体を加熱して溶融する加熱手段と、
坩堝内の溶融半導体を落下させるノズルと、
溶融半導体を振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った球状粒子にする加振手段と、
ノズルからの液体または固体の粒子が気相中に存在している状態で、冷却速度を制御するために加熱し、粒子を単結晶または多結晶にする結晶化加熱手段と、
結晶化加熱手段からの単結晶または多結晶の一方導電形式の粒子を、その粒子の表面にドープすべき原子または分子を含む原料ガスの気相中の通路を落下させつつ通過させて、その単結晶または多結晶の粒子に他方導電形式の表面層を形成する拡散手段とを含むことを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置である。
また本発明は、一方導電形式の結晶半導体粒子を、
その粒子の表面にドープすべき原子または分子を含む原料ガスの気相中の通路を落下させつつ通過させて、その粒子に他方導電形式の表面層を形成することを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置である。
本発明に従えば、ガス拡散法または固相拡散法によって、一方導電形式、たとえばp形の結晶半導体粒子の表面層に、他方導電形式、たとえばn形の表面層を容易な操作で形成することができる。ガス拡散法は、拡散したい不純物を、高温に保ったシリコン表面にガス状で送る手法であり、固相拡散法は、シリコン表面に不純物を含む拡散剤を堆積し、その後、高温度でシリコンを熱処理する手法である。
また本発明は、前記通路は、上下に延びて形成され、粒子がその通路を落下中に、表面層の形成が行われることを特徴とする。
本発明では、ガス拡散法により球状シリコンの表面に拡散層を形成する。事例として、たとえばp形球状シリコンの表面に浅いn形拡散層を形成する。拡散源としては、P25、POCl3あるいはPH3等を用いる。まず、前記拡散源をわずかの水素を含む不活性ガスにより、レーザ光照射領域に隣接し、同領域とは雰囲気的に分離された拡散層形成領域に導入し、同領域内を同ガスにより充満させる。p形シリコン球は、レーザ光の照射により高品質再結晶化された後、高温度に保たれたまま、拡散層形成領域の上端部より下端部に向け通過する。同通過時にp形シリコン球の表面全面に太陽電池として機能するに必要な深さのn形拡散層が形成される。この工程は前記ガスを連続して導入し、拡散層形成領域のガス雰囲気をコントロールすることにより、大量にかつ連続して行うことが可能となる。
また本発明は、前記通路を通過して拡散剤が表面に堆積した粒子を、加熱して所望の厚みを有する表面層を形成することを特徴とする。
本発明に従えば、たとえばp形シリコン球を、拡散層形成領域の上端部より下端部に向け通過させ、同通過時にp形シリコン球の表面全面に浅いn形拡散層を形成しておき、しかる後、これらのシリコン球を多数石英等の容器にのせ、再度熱処理することにより所望のn形拡散層を得ることもできる。
また本発明は、半導体は、Siであることを特徴とする。
本発明に従えば、半導体はSiであってもよいけれども、そのほかの半導体に関連して本発明が実施されてもよい。
【0010】
また本発明は、坩堝内の溶融半導体を加圧する手段をさらに含むことを特徴とする。
【0011】
また本発明は、加圧手段は、坩堝内の半導体の上部空間に、大気圧を超える不活性ガスを供給するガス源を含むことを特徴とする。
【0012】
また本発明は、坩堝内の半導体の上部空間の圧力よりも、ノズル孔が臨む空間の圧力が、低くれることを特徴とする。
【0014】
また本発明は、ノズルの長さ5〜10mmであることを特徴とする。
本発明に従えば、坩堝内の溶融半導体を、気体、液体によって加圧するようにしてもよく、またはピストンなどによって加圧するようにしてもよく、これによってノズルから溶融半導体を落下する。たとえば気体で溶融半導体を加圧するには、坩堝内の半導体の上部空間に、大気圧を超える圧力を有するAr、N2などの不活性ガスをガス源から供給する。あるいはまた坩堝内の半導体の上部空間の圧力よりも、ノズル孔が臨む下方の空間の圧力を低くし、これによって坩堝内の溶融半導体がノズルから落下するように構成してもよい。このノズルの長さを5〜10mmに選ぶことによって、坩堝内の溶融半導体が、その自重でノズルを落下して流過してしまうおそれはなく、加圧手段による圧力によって、たとえば一定の流量でノズルから溶融半導体を落下することができるようになる。これによって粒径が揃った球状粒子を、正確に得ることができるようになる。
【0015】
また本発明は、加熱手段は、
坩堝の付近に設けられる誘導加熱コイルと、
誘導加熱コイルを励磁する高周波電源とを含むことを特徴とする。
【0016】
また本発明は、加熱手段は、坩堝を加熱する抵抗加熱手段であることを特徴とする。
【0017】
坩堝内の半導体を加熱して溶融する加熱手段は、誘導加熱コイルと高周波電源とを含む誘導加熱のための構成であってもよく、あるいはまた坩堝ジュール熱で加熱する電気ヒータなどの抵抗加熱手段によって実現されてもよい。
【0018】
また本発明は、加振手段の振動周波数は、10Hz〜1kHzにれることを特徴とする。
【0019】
加振手段によって溶融半導体を振動する周波数は、10Hz〜1kHzに選ばれ、これによって溶融半導体は、粒径が揃った球状粒子とされて、球状半導体粒子の大量生産が容易に可能になる。
【0022】
また本発明は、ノズルは、振動可能に構成され、
加振手段は、ノズルを、往復変位して振動することを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、ノズルを、少なくともそのノズル孔付近で往復変位して振動し、このことによってもまた粒径が揃った球状半導体粒子を正確に得ることができるようになる。ノズル孔が、ノズルの軸線に垂直な方向に振動するにあたって、たとえば振動の振幅Aを、粒径が揃って形成されるべき球状粒子の外径D1の1/2未満(すなわちA<D1/2)に選ぶことによって、前述の外径D1を有する球状粒子を正確に得ることができる。本発明の実施の他の形態では、ノズルを、そのノズルの軸線方向、たとえば上下方向に、振動するようにしてもよく、このような構成によってもまた、粒径D1が揃った球状粒子を得ることができる。
【0026】
また本発明は、加振手段は、坩堝内の半導体の上部空間の圧力を変動する圧力変動手段であることを特徴とする。
【0027】
また本発明は、加振手段は、
坩堝内の半導体の上部空間に連通して設けられるダイヤフラムと、
ダイヤフラムを往復駆動する駆動源とを含むことを特徴とする。
【0030】
また本発明は、加振手段は、坩堝を振動することを特徴とする。
さらに本発明に従えば、溶融半導体を振動させるために、その溶融半導体が貯留されている坩堝を、駆動源によって振動するようにしてもよい。
【0049】
また本発明は、前述の生産装置によって生産された複数の半導体層から成ることを特徴とする光電変換素子である。
【0050】
また本発明は、前記光電変換素子を複数個配列して構成されることを特徴とする光発電装置である。
【0052】
また本発明は、落下する半導体を、気相中で加熱して再溶融して単結晶または多結晶とすることを特徴とする球状半導体粒子の大量生産方法である。
【0053】
また本発明は、単結晶または多結晶の粒子を落下させつつ、ドープすべき組成を有するガス中で、その粒子に、前記ガスのドープすべき組成が拡散した表面層を形成することを特徴とする。
【0054】
本発明に従えば、球状半導体粒子を、光電変換素子とし、この光電変換素子を用いて光発電装置を容易に実現することができるようになる。このような球状光電変換素子を用いた光発電装置は、できるだけ少ない単結晶または多結晶の半導体を用いて、光電変換素子の光源に臨む単位面積あたりの発電電力を大きくすることが初めて可能になる。光電変換素子は、単結晶、多結晶だけでなく、アモルファス材料から成ってもよい。
また本発明は、半導体を、坩堝に貯留し、
坩堝内の半導体を加熱手段によって加熱して溶融し、
坩堝内の溶融半導体をノズルから落下させ、
溶融半導体を加熱手段によって振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った粒子し、
ノズルから落下する溶融半導体に、ローレンツ力を作用し、断面積を絞るピンチ効果を発揮して粒子を形成することを特徴とする球状半導体粒子の大量生産方法である。
また本発明は、半導体を、坩堝に貯留し、
坩堝内の半導体を加熱手段によって加熱し、
坩堝内の溶融半導体をノズルから落下させ、
溶融半導体を加熱手段によって振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った球状粒子にし、
ノズルからの液体または固体の粒子が気相中に存在している状態で、冷却速度を制御するために加熱し、粒子を単結晶または多結晶にすることを特徴とする球状半導体粒子の大量生産方法である。
また本発明は、半導体を、坩堝に貯留し、
坩堝内の半導体を加熱手段によって加熱し、
坩堝内の溶融半導体をノズルから落下させ、
溶融半導体を加熱手段によって振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った球状粒子にし、
ノズルからの液体または固体の粒子が気相中に存在している状態で、冷却速度を制御するために加熱し、粒子を単結晶または多結晶にし、
単結晶または多結晶の一方導電形式の粒子を、その粒子の表面にドープすべき原子または分子を含む原料ガスの気相中の通路を落下させつつ通過させて、その単結晶または多結晶の粒子に他方導電形式の表面層を形成することを特徴とする球状半導体粒子の大量生産方法である。
【0055】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態の球状半導体粒子の大量生産装置の全体の構成を簡略化して示す図であり、図2は図1に示される装置の操作を示すフローチャートである。光発電装置などにおいて用いられるSiから成る球状半導体粒子を大量生産するために先ず、上部ホッパ201に、Si半導体の原料が供給される。ホッパ201内は常時、常圧である。上部ホッパ201からの原料は、開閉弁202を経て中間ホッパ203に供給される。中間ホッパ203は、原料受け入れ時は常圧であり、原料供給時に運転圧力になる。この中間ホッパ203からの原料は、開閉弁204を経て下部ホッパ205に供給される。下部ホッパ205は、常に運転圧力であり、固体状態の原料を滞留する。こうして図2のステップs1では、Si半導体の果粒状の原料が上部ホッパ201から中間ホッパ203を経て供給され、開閉弁202,204の働きによってステップs2では、下部ホッパ205への定量供給が、外部の圧力が遮断された状態で、達成される。
【0056】
下部ホッパ205からの原料は、固体予熱部206において図2のステップs3では原料が予熱される。この固体予熱部206は、高周波誘導加熱方式で予熱が行われ、本発明の実施の他の形態では、高周波誘導加熱方式に代えて、反射炉または電気炉などによって輻射加熱するように構成されてもよい。
【0057】
固体予熱部206で予熱された原料は、次の溶融部207において、図2のステップs4に示されるように加熱されて溶融される。溶融部207の溶融は、前述の固体溶融部206と同様に、高周波誘導加熱方式で達成されてもよいけれども、本発明の実施の他の形態では、反射炉または電気炉などによる輻射加熱方式によって加熱溶融されてもよい。溶融部207は、坩堝208を含み、溶融半導体が坩堝208に貯留される。この坩堝208内の溶融半導体の上部空間には、運転圧力が与えられて加圧されるとともに、図2のステップs4aに示されるように溶融半導体が加振されて振動される。坩堝208の底部には複数本のノズル209が設けられ、このノズル209から、坩堝208の溶融半導体の上部空間に与えられる圧力に対応した予め定める一定の流量で溶融半導体が落下される。ノズル209は、単一本でもよい。
【0058】
図3は、坩堝208からノズル209を経て溶融半導体を落下する構成を簡略化して示す図である。溶融部207において坩堝208には、加圧手段211によって溶融半導体の上部空間に不活性ガス、たとえばArまたはN2などのガスによって圧力が与えられる。坩堝208内の半導体は、加熱手段212によって加熱され、前述のように溶融される。さらにノズル209から落下する溶融半導体は、加振手段213によって振動される。
【0059】
図4は、溶融部207の簡略化した断面図である。加圧手段211は、ガス源214を含み、不活性ガスを坩堝208内の溶融半導体の上部空間に供給する。坩堝208内の半導体を加熱溶融するために、誘導加熱方式では、たとえば200〜500kHzの高周波電源215からの高周波電力が坩堝208を囲む誘導加熱コイル216に供給される。これによって坩堝208内の半導体が誘導加熱される。坩堝208は、たとえば炭素、黒鉛などの高融点導電性材料から成る。ノズル209は、内径1±0.5mmφを有し、その長さ1〜100mmであり、好ましくは5〜10mmである。これによってガス源214による溶融半導体の上部空間に与えられるガス圧に対応した流量で、たとえば一定の予め定める値の流量で、ノズル209から溶融半導体を落下することができる。ノズル209のノズル孔218が臨む空間217の圧力は、大気圧である。
【0060】
本発明の実施の他の形態では、ガス源214によるガス圧が溶融半導体の上部空間に供給される代わりに、この坩堝208内の溶融半導体の上部空間の圧力を大気圧とし、ノズル209のノズル孔が臨む空間217の圧力を、坩堝内の溶融半導体の上部空間の圧力よりも低く選ぶようにしてもよい。坩堝208内の半導体を加熱溶融するために、坩堝208またはその付近に設けられた電気ヒータを有する抵抗加熱手段によって行うようにしてもよい。
【0061】
ノズル209から落下する溶融半導体には、加振手段213によって、たとえば10Hz〜1kHzの音波が与えられ、落下する溶融半導体が振動される。この振動周波数は、超音波の帯域であってもよい。
【0062】
図5は、ノズル209のノズル孔218から落下される溶融半導体が球状粒子に形成される状態を示す図である。ノズル孔218から落下する溶融半導体は、上下に連なっているが、さらに落下することによって、加振手段213の振動の作用によって、上下に分断され、粒子となる。
【0063】
図6は、落下される立方体状の溶融半導体の粒子が球状になる経過を示す本件発明者のシミュレーション結果を示す図である。図6(1)に示されるように、ノズル209から落下して分断した溶融半導体の粒子は、図6(2)および図6(3)に示されるように、その外形が次第に丸みを帯び、図6(4)に示されるようにほぼ真球状となる。
【0064】
本発明の実施の他の形態では、ノズル209を、そのノズル孔218が、そのノズル209の軸線に垂直な方向(図3〜図5の左右方向)に振動するように駆動し、そのノズル孔218における振動の左右方向の振幅Aを、形成されるべき粒子の径D1の1/2未満に選ぶ。このことによってもまた正確な径D1を有する粒子を得ることができる。本発明の実施のさらに他の形態では、ノズル209をそのノズル209の軸線方向に図3〜図5の上下方向に振動するように構成してもよい。ノズル209は、剛性であってもよいが、弾性を有していてもよい。
【0065】
再び図1および図2を参照して、ノズル209から落下された溶融半導体が粒子状となり、冷却筒211を通過し、粒子の真球度を向上し、表面状態を滑らかにされる。この冷却筒211では、図2のステップs6における冷却制御が行われる。ステップs7では、冷却された粒子が分級され、たとえばその粒径D1が1±0.5mmφ内の粒子だけが分級されてレーザ源222によるレーザ光223が照射される。こうしてステップs8では、ノズル209からの固体の粒子が、気相中に存在している状態で、レーザ光223の照射によって加熱されて再溶融し、これによって粒子が、単結晶または多結晶になり、その表面にクラックが生じたり、また粒子がアモルファス化することを防ぐ。このレーザ源222は、粒子を結晶化するための働きを果たし、結晶化手段224を構成する。こうして結晶化された粒子は、図2のステップs9において再び分級され、その粒径D1が前述のように1±0.5mmφの粒子だけが分級されて、次の表面層形成手段225に導かれ、ステップs10におけるコーティング工程が行われる。表面層形成手段225では、一方導電形式、たとえばp形の単結晶または多結晶の結晶半導体粒子を、その粒子の表面にドープすべき原子または分子を含む拡散源の気相中の通路に通過して、他方導電形式、たとえばn形の表面層を形成する。この通路は、上下に延びて形成され、粒子がその通路を落下中に、表面層の拡散が行われる。拡散源は、たとえばP25、POCl3またはPH3などであってもよい。こうして気相拡散方式で、表面層が形成される。本発明の実施の他の形態では、この通路を通過して拡散剤が表面に堆積した粒子を、さらに加熱して、所望の厚みを有する表面層を形成し、固体拡散方式によって表面層を形成するようにしてもよい。表面層は、真空蒸着によって形成されてもよい。
【0066】
こうして表面層が形成された粒子は、冷却筒227において、図2のステップs11において冷却制御が行われる。こうして真球度が向上され、表面状態が希望する表面層の状態に保たれて制御され、クラックなどが生じることなく、結晶性、真球度および表面形状が優れた光電変換素子がステップs12において得られる。
【0067】
図7は、本発明の実施の他の形態の断面図である。Si半導体の破砕された図7(1)に示される粒子に、気相中を落下している状態で、レーザ源222からYAGレーザ光223を20W×10msec、照射して加熱溶融することによって、図7(2)に示される球状の粒子が得られることが確認された。このような粒子は、結晶性に優れている。
【0068】
図8は、本発明の実施の他の形態の加振手段228を示す簡略化した断面図である。この加振手段228は、坩堝208内の半導体の上部空間に連通して設けられるダイヤフラム229と、このダイヤフラム229を図8の上下に往復駆動する駆動源231とを含む。駆動源231は、たとえばモータと、そのモータによって駆動されるクランク機構とを含んでもよい。ダイヤフラム229の図8における上下動によって、溶融半導体232の上部空間233に作用する圧力が周期的に変動して加振されることになる。
【0069】
図9は、本発明のさらに他の実施の形態の加振手段234の簡略化した断面図である。坩堝208内の半導体232の上部空間233には、管路235を経て駆動室236が接続される。この駆動室236の圧力を、駆動源237によって駆動し、駆動室236内の容積を大小に周期的に変化する。これによって空間233、したがって溶融半導体232を振動することができる。
【0070】
図10は、表面層形成手段225の具体的な構成を示す断面図である。結晶化手段224によって結晶化されて固化された粒子は、表面層形成手段225において前述のように表面層が形成される。本発明では、ガス拡散法により球状シリコンの表面に拡散層を形成する。事例として、p形球状シリコンの表面に浅いn形拡散層を形成する方法について説明する。拡散源としては、P25、POCl3あるいはPH3等を用いる。まず、前記拡散源をわずかの水素を含む不活性ガスにより、レーザ光照射領域に隣接し、同領域とは雰囲気的に分離された拡散層形成領域239に導入し、同領域239内を同ガスにより充満させる。また、同拡散層形成領域239は上下方向の長さが約5メートルであり、上端部241の温度が約1400℃、下端部242の温度が約1350℃になるよう設定されている。p形シリコン球は、レーザ光の照射により高品質再結晶化された後、高温度に保たれたまま、上記拡散層形成領域239の上端部241より下端部242に向け通過する。通過時間は約1秒である。そして、同通過時にp形シリコン球の表面全面に太陽電池として機能するに必要な深さ約0.5μmのn形拡散層が形成される。この工程は前記ガスを連続して導入し、拡散層形成領域239のガス雰囲気をコントロールすることにより、大量にかつ連続して行うことが可能となる。
【0071】
図11は、本発明の実施のさらに他の形態の表面層形成手段238の構成を簡略化して示す図である。本発明に従えば、前述と同様な拡散層形成領域243の温度を約1200℃になるように設定しておき、前述同様p形シリコン球を、拡散層形成領域243の上端部244より下端部245に向け約1秒で通過させ、同通過時にp形シリコン球の表面全面に深さ約0.1μmの浅いn形拡散層を形成しておき、しかる後、これらのシリコン球を多数石英等の容器246にのせ、900〜1000℃の温度で再度数十分間熱処理することにより所望のn形拡散層を得ることもできる。
【0072】
ノズル付坩堝溶融造粒の本件発明者による実験結果を述べる。
Figure 0003636993
【0073】
実施例1
一端に内径1mmで長さ5mmのノズルを有する、セラミック製の断熱機能を有する気密性容器内部の、外径20mm、長さ40mmで内径10mm、長さ35mmの内容積のカーボン製坩堝に、約1.5ミリリッタの原料となるシリコンを仕込み、造粒開始直前に4.6kwhの高周波誘導電力を約20分間保持して温度等の造粒条件を安定させた後、約300paの窒素ガスの圧力を加えて造粒を開始し、平均球径が約1mmφの球状シリコンを取得した。なお、シリコンとカーボンとの反応等を低減しカーボンの酸素による焼損を低減するため、高周波誘導電力の投入開始時から冷却現象を起こさないため流量が0となるシステムで約100paの窒素ガスの圧力を保持した。サンプルは、ノズルの放熱温度低下を低減するための約10mmの温度保持部を通過して取得した。
【0074】
実施例2
一端に内径1mmで長さ10mmのノズルを有する、セラミック製の断熱機能を有する気密性容器内部の、外径20mm、長さ40mmで内径10mm、長さ30mmの内容積のカーボン製坩堝に、約1.5ミリリッタの原料となるシリコンを仕込み、造粒開始直前に4.6kwhの高周波誘導電力を約15分間保持して温度等の造粒条件を安定させた後、約500kpaの窒素ガスの圧力を加えて造粒を開始し、平均球径が約1mmの球状シリコンを取得した。なお、シリコンとカーボンとの反応等を低減しカーボンの酸素による焼損を低減するため、高周波誘導電力の投入開始時から冷却現象を起こさないため流量が0となるシステムで約100paの窒素ガスの圧力を保持した。サンプルは、ノズルの放熱温度低下を低減するための約10mmの温度保持部を通過して取得した。
【0075】
実施例3
一端に内径1mmで長さ10mmのノズルを有する、セラミック製の断熱機能を有する気密性容器内部の、外径20mm、長さ40mmで内径10mm、長さ25mmの内容積のカーボン製坩堝に、約1.2ミリリッタの原料となるシリコンを仕込み、造粒開始直前に3.6kwhの高周波誘導電力を約20分間保持して温度等の造粒条件を安定させた後、約300kpaの窒素ガスの圧力を加えて造粒を開始し、平均球径が約1mmの球状シリコンを取得した。なお、シリコンとカーボンとの反応等を低減しカーボンの酸素による焼損を低減するため、高周波誘導電力の投入開始時から冷却現象を起こさないため流量が0となるシステムで約100paの窒素ガスの圧力を保持した。サンプルは、ノズルの放熱温度低下を低減するための約20mmの温度保持部を通過して取得した。実施例2より高周波誘導電力投入量が小さい理由は、内径10mmで長さ25mmのカーボン製坩堝のノズルと反対側にガス加圧のための内径1mmの孔を有するカーボンキャップを追加して放熱を低減した効果である。
【0076】
実施例4
一端に内径1mmで長さ10mmのノズルを有する、セラミック製の断熱機能を有する気密性容器内部の、外径20mm、長さ40mmで内径10mm、長さ25mmの内容積のカーボン製坩堝に、約1.2ミリリッタの原料となるシリコンを仕込み、造粒開始直前に3.6kwhの高周波誘導電力を約20分間保持して温度等の造粒条件を安定させた後、約200kpaの窒素ガスの圧力を加えて造粒を開始し、平均球径が約1mmの球状シリコンを取得した。なお、シリコンとカーボンとの反応等を低減しカーボンの酸素による焼損を低減するため、高周波誘導電力の投入開始時から冷却現象を起こさないため流量が0となるシステムで約100paの窒素ガスの圧力を保持した。サンプルは、ノズルの放熱温度低下を低減するための約20mmの温度保持部を通過して取得した。実施例3より窒素ガス圧力が低い理由は、ノズル部の射出方向にストローク約0.1mm、振動数30回/秒の振動を付加した効果である。振動付加の目的は粒径分布をシャープにすることである。なお、粒径1mmの射出条件で振動を付加すると流出球径は1mm以下となる。
【0077】
レーザ光による溶融結晶化の本件発明者による実験結果を述べる。
実験使用機器
大出力高速パルスYAGレーザ溶接機(ミヤチテクノス株式会社製)型番ML−2650A
最大定格出力 ;500W
最大出力エネルギ;70J/P(パルス幅10m/s)
パルス幅 ;0.5〜30.0ms(0.1msステップ)
パルス繰返し速度;1〜500pps
発振波長 ;1.064μm
【0078】
実施例5
1mm径の球相当の容積を有する破砕鉱石原料シリコンを、石英ガラス板のすり鉢状の孔に保持し、50ワットのレーザ光を30ミリ秒照射して、球径が約1mmの結晶性球状シリコンを取得した。
【0079】
実施例6
1mm径の球相当の容積を有する非晶質球状原料シリコンを、石英ガラス板のすり鉢状の孔に保持し、50ワットのレーザ光を30ミリ秒照射して、球径が約1mmの結晶性球状シリコンを取得した。
【0080】
実施例7
1mm径の球相当の容積を有する非晶質球状原料シリコンを、内径2.5mmの石英ガラス管の内部に保持し、50ワットのレーザ光を30ミリ秒照射して、球径が約1mmの結晶性球状シリコンを取得した。
【0081】
実施例8
1mm径の球相当の容積を有する非晶質球状原料シリコンを、細い糸に接着剤で保持し、36ワットのレーザ光を10ミリ秒照射して、球径が約1mmの結晶性球状シリコンを取得した。
【0082】
なお、全てのレーザ照射はモニタで被照射体の重心点を中心に約0.6mmの円形状にレーザ光を照射した。また、サンプルは冷却筒を通過して取得した。
【0083】
本件明細書中、pin接合というのは、ほぼ球状の光電変換素子2の内から外に、または外から内に、順次的にn形、i形およびp形の各半導体層が形成された構成を含むものと解釈されなければならない。
【0084】
本発明によって生産された球状半導体粒子は、光電変換素子であり、このような光電変換素子2を用いて、後述の光発電装置1を構成することができる。
【0085】
図12は本発明の実施の一形態の光発電装置1の一部の拡大断面図であり、図13は光発電装置1の全体の構成を示す断面図であり、図14は図13に示される光発電装置1の分解斜視図である。光発電装置1は基本的に、ほぼ球状の形状を有する複数の光電変換素子2と、その光電変換素子2が搭載される支持体3とから成る組合せ体4が、透光性合成樹脂材料、たとえばPVB(ポリビニルブチラール)、EVA(エチレンビニルアセテート)などから成る充填層5内に埋設され、この充填層5には、太陽光などの光源側にポリカーボネートなどの透光性保護シート6が配置されて固定される。充填層5の保護シート6と反対側(図12の下方)の表面には、合成樹脂材料などから成る防水性裏面シート12が固定される。こうして光発電装置1の全体の形状は、偏平な板状である。
【0086】
光電変換素子2は、第1半導体層7、およびそれよりも外方の第2半導体層8を有する。第2半導体層8には開口部9が形成される。第1半導体層7の一部分10は、開口部9から図12の下方に露出する。図12の上方から光11が照射されることによって、光電変換素子2の第1および第2半導体層7,8間から光起電力が出力される。
【0087】
支持体3は、第1導体13と第2導体14との間に電気絶縁体15がサンドイッチされ、こうして第1および第2導体13,14が、電気絶縁体15を介して電気的に絶縁されて構成される。第1および第2導体13,14は、たとえばアルミニウム箔であってもよく、そのほかの金属製シートであってもよい。電気絶縁体15は、たとえばポリイミドなどの合成樹脂材料であってもよく、そのほかの電気絶縁性材料から成ってもよい。複数の各凹部17は、隣接して形成され、この凹部17の内面は、第1導体13によって形成される。各凹部17内の底には、光電変換素子2がそれぞれ配置される。
【0088】
図15は、支持体3の一部の平面図である。凹部17の開口端18は多角形であり、たとえばこの実施の形態では蜂の巣状の正6角形であり、本発明の実施の他の形態では、たとえば3角形以上の他の多角形であってもよい。図15において開口端18の長さW1は、たとえば2mmであってもよい。相互に隣接する各開口端18は、連続し、すなわち凹部17は、図12における逆U字状の屈曲部19によって連なる。これによって光11に臨む面積内に、できるだけ多くの凹部17を形成することができ、したがって凹部17の内面の第1導体13による反射光を、光電変換素子2に反射して導くことができ、集光比を大きくすることができる。
【0089】
凹部17は、底になるにつれて、たとえば放物線状に先細状に形成される。凹部17の底で、光電変換素子2の第1半導体層7が支持体3の第2導体14に接続部21で電気的に接続される。光電変換素子2の第2半導体層8は、凹部の底もしくはその周辺で、支持体3の第1導体13に電気的に接続される。
【0090】
図16は、光電変換素子2の支持体3に搭載される前の状態における光電変換素子31を示す断面図である。図16の光電変換素子31は、前述の図12に類似する断面構造を有する。第1半導体層7は、球状であり、n形Siから成る。第1半導体層7は、アモルファス、単結晶または多結晶であってもよい。この第1半導体層7の外方に形成される第2半導体層8は、p形Siである。この第2半導体層8は、アモルファス、単結晶または多結晶であってもよい。この第2半導体層8は、第1半導体層7よりも光学的バンドギャップを広くとれば、たとえばp形a−SiCとすれば、ワイドギャップ窓作用が達成される。
【0091】
本発明の実施の他の形態では、図16に示される第1半導体層7は、直接遷移形半導体層によって実現され、たとえばn形導電形式を有するInAs、CuInSe2、Cu(InGa)Se2、CuInS、GaAs、InGaP、CdTeから成るグループから選ばれた1種類であってもよい。この直接遷移形半導体層によって形成された第1半導体層7の上に、第2半導体層8が形成され、この第2半導体層8は、p形導電形式を有する半導体AlGaAs、CuInSe2、Cu(InGa)Se2、GaAs、AlGaP、CdTeまたはそれに類似する化合物半導体のグループから選ばれた1種類である。こうしてpn接合構造が形成される。
【0092】
第1および第2半導体層7,8にアモルファス半導体を用いる工程では、後述の図17のように、第1半導体層68および第2半導体層70の間に、i半導体層69を形成し、これによってpin接合構造が形成されてもよい。
【0093】
図16に示される光電変換素子31を用いて、図12に示される支持体3とともに組合せ体4を製造する方法を、次に説明する。
【0094】
図17は、光電変換素子2と支持体3とを有する組合せ体4を製造する方法を説明するための断面図である。前述の図16に示される球状の光電変換素子2が製造された後、図17に示されるように、光電変換素子2が切削加工される。図17に示される光電変換素子2では、第2半導体層8の開口部9から第1半導体層7の一部分10が露出している。この開口部9は、中心角θ1が180°未満の範囲で平面状に形成される。中心角θ1は、たとえば45〜90°であってもよく、好ましくは60〜90°であってもよい。光電変換素子31の外径D1は、たとえば0.5〜2mmφ未満であってもよく、さらに好ましくは0.8〜1.2mmφである。開口部9の内径は、参照符D2で示される。集光比x=S1/S2は、2〜8倍であり、好ましくは4〜6倍である。
【0095】
図18は、球状の光電変換素子31を切削加工して開口部9を形成する工程を説明するための断面図である。複数の球状光電変換素子31は、その上部が吸引パッド34によってそれぞれ真空吸引され、無端ベルト状研磨材35によって研磨される。研磨材35は、ローラ36,37にわたって巻掛けられて回転駆動される。
【0096】
再び図17を参照して、支持体3の製造にあたって、アルミニウム箔の第1導体13が準備され、この第1導体13には接続孔39が形成される。接続孔39の内径D3は、光電変換素子2の外径D1未満であって、第2半導体層8の開口部9の内径D2を超える値に選ばれる(D1>D3>D2)。薄板状の電気絶縁体15が準備され、この電気絶縁体15には接続孔40が形成される。接続孔40の内径D4は、光電変換素子2の開口部9の内径D2未満である(D2>D4)。こうして接続孔39を有する第1導体13と接続孔40を有する電気絶縁体15とが重ねられて接着されて一体化され、これらの接続孔39,40の各軸線は一直線上に存在する。さらに第2導体14が重ねられて接着されて一体化され、偏平な支持体3aが形成される。本発明の実施の他の形態では、接続孔39を有する第1導体13と、接続孔40を有する電気絶縁体15と、第2導体14とが、同時に重ねられて接着されて一体化されてもよい。第1および第2導体13,14ならびに電気絶縁体15の厚みは、たとえば60μmであってもよい。光電変換素子2の開口部9付近は、接続孔39に嵌まり込み、電気絶縁体15の接続孔40に臨む。前記開口部9付近は、接続孔39に臨んで第1導体13上に置かれてもよい。
【0097】
図12も併せて参照して、光電変換素子2の開口部9よりも図12の上方で第2半導体層8の開口部9を囲む外周面と、支持体3aまたは3の第1導体13の第1接続孔39付近の部分、すなわち第1接続孔39の内周面またはその第1接続孔39付近で第1接続孔39を囲む部分とが、電気的に接続される。第2半導体層8の外周面と第1導体13との接続部分44(図12参照)は、開口部9を含む仮想平面の周縁部45よりも第1導体13とは反対側(図12の上方)に位置し、これによって第1導体13が第1導体7と電気的に導通することを確実に防ぎ、またこの接続部分44は、開口部9を含む仮想平面に平行であってかつ光電変換素子2の中心46を通る仮想平面47よりも開口部9側(図12の下方)に存在する。
【0098】
その後、偏平な支持体3aがプレスによって塑性変形加工され、複数の凹部17が隣接して形成される。第2導体14は、電気絶縁体15の接続孔40から図17の上方に突出し、すなわち接続孔40を挿通して隆起するように変形されて接続部21が形成される。こうして形成された支持体3の高さH1は、たとえば約1mmであってもよい。
【0099】
第1半導体層7と第2導体14との電気的接続工程、および第2半導体層8と第1導体13との電気的接続工程との両工程は、いずれが先に順次的に行われてもよく、あるいはまた同時に行われてもよい。
【0100】
こうして形成された凹部17内に、開口部9を有する光電変換素子2が配置される。
【0101】
本発明の実施の他の形態では、導体13/絶縁体15/導体14の3層構造を、凹部17が形成されるように塑性変形加工した後、上述の各開口部39,40を、2種類の各レーザ光を用いて、導体13と絶縁体15とにそれぞれ形成して、支持体3を製造してもよい。
【0102】
図19は、支持体3の凹部17内に光電変換素子2を配置する工程を示す簡略化した斜視図である。前述の図18において吸引パッド34で真空吸引された状態で切削加工された光電変換素子2は、その開口部9が下方に臨んだ姿勢のままで、支持体3の凹部17内に搬送されて配置される。吸引パッド34は、複数個、たとえば100個、列を成して設けられる。吸引パッド34によって光電変換素子2が凹部17内に配置された後、支持体3が進行方向42に凹部17の1ピッチだけ移動され、前述と同様にして吸引パッド34を用いて光電変換素子2を、新たな凹部17に配置する。このような動作が繰返されて全ての凹部17に光電変換素子2が配置される。その後、光電変換素子2は支持体3に凹部17の底で電気的に接続される。
【0103】
光電変換素子2の第1半導体層7は、開口部32で露出し、第2導体14の接続孔40で接続部21に電気的に接続される。また光電変換素子2の第2半導体層8は、開口部9の上部の外周部が第1導体13の接続孔39付近の部分と電気的に接続される。これらの第1および第2導体13,14と光電変換素子2の第2および第1半導体層8,7との電気的な各接続は、たとえばレーザ光を用いて共晶によって、または導電性ペーストを用いて、もしくは金属バンプを用いて電気的に接続されてもよい。こうして鉛を含むはんだを用いることなく、電気的接続を行うことができ、環境の保護の観点から好ましい。
【0104】
図20は、光電変換素子2と支持体3とを有する組合せ体4,4bが接続された状態を示す斜視図である。組合せ体4,4bの外方に延びる平面状の周辺部61,61bで、電気的な接続が行われる。
【0105】
図21は、図20に示される組合せ体4,4bの周辺部61,61b付近の分解断面図である。一方の組合せ体4の支持体3の第1導体13の上に、他方の支持体3bの第2導体14が、重ねられて電気的に接続され、固定される。こうして複数の支持体3,3b毎の光電変換素子2による光起電力を直列接続し、したがって希望する高い電圧を取り出すことができる。
【0106】
図22は、組合せ体4,4b,4cを電気的に接続した状態を示す簡略化した側面図である。隣接する一方の組合せ体4の周辺部61の上または下に他方の組合せ体4bの周辺部61bを重ねて、電気的に前述のように接続する。さらに組合せ体4bの前述の周辺部61bと反対側の周辺部61b1は、隣接する組合せ体4cの周辺部61cに上下に重ねられて電気的に接続される。組合せ体4bの一方の周辺部61bが、組合せ体4の周辺部61bの下方に図22に示されるように配置される構成では、他方の周辺部61b1は、組合せ体4cの周辺部61cの上方に配置され、こうしていわば2段状に交互に上下に組合されて、接続される。周辺部61,61b;61b1,61cの図22における左右方向の重なった長さL61は、たとえば1mmであってもよい。
【0107】
図23は、隣接する組合せ体4,4bの電気的な接続構造を示す断面図である。一方の組合せ体4の周辺部61は、立上っており、他方の組合せ体4bの周辺部61bは立下って形成される。周辺部61における導体14と、周辺部61bの導体13とが電気的に接続される。
【0108】
図24は、本発明の実施の他の形態における組合せ体4,4bの電気的接続状態を示す断面図である。この実施の形態は、図23の実施の形態に類似するけれども、特にこの実施の形態では、組合せ体4の立上った周辺部61の導体13が、組合せ体4bの立下った周辺部61bの導体14に電気的に接続される。このような図23および図24の接続構造によれば、支持体3,3bの凹部を近接し、限られた面積にできるだけ多くの凹部および光電変換素子を配置することができるようになる。
【0109】
図25は、本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の一部の断面図である。図25および後述の図26〜図31では、各半導体層は、周方向に展開した偏平な形状で示されているけれども、実際には、円弧状に半径方向内方から外方にすなわち各図面の下方から上方に向かって順次的に、積層して球面を有して形成されている。
【0110】
図25では、光電変換素子の半径方向内方から外方に向かって順次的に、n形微結晶(μc)Si層63、n形多結晶(poly)Si層64/p形a−SiC層65/p形微結晶SiC層66のダブルヘテロ接合層を有する構成を有する。このようなpn接合を有する光電変換素子の構成は、表1に示す。
【0111】
【表1】
Figure 0003636993
【0112】
図26は、本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。各半導体層68,69,70は、前述の表1の構成を有する。本発明の実施の他の形態では、図26の光電変換素子2において、半導体層68として、n形の単結晶または多結晶のSiが用いられてもよい。
【0113】
図27は、本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。各半導体層の具体的な構成は、前述の表1に示されるとおりである。本発明の実施の他の形態では、この図27における半導体層73,74は、n形結晶Siであってもよい。また半導体層74は、i形微結晶Siであってもよい。
【0114】
図28は、本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。図28〜図31の光電変換素子2は、2接合のスタック構造を有する。本発明の実施の他の形態では、3接合以上のスタック構造を有する光電変換素子2が用いられてもよい。図28〜図31の各光電変換素子2の具体的な構成は、表2に示されるとおりである。
【0115】
【表2】
Figure 0003636993
【0116】
図28において、内部セル81の外方に外部セル82が形成される。半導体層84は、n形アモルファスSiであってもよく、半導体層85はp形微結晶Siであってもよく、さらに半導体層87は微結晶SiCであってもよい。半導体層86のpin接合層は、光電変換素子2の半径方向内方から外方に順次的にp形、i形およびn形の各半導体層が積層されて構成されてもよいが、本発明の実施の他の形態では、内部セル81の半導体層84,85の導電形式を図28とは逆にし、外部セル82の半導体層86,87の導電形式を図28とは逆とし、この半導体層86では、n形、i形およびp形の半導体層が順次的に形成されてもよく、このことは前述のとおりであって、そのほかの構成を有するpin接合層を備えた光電変換素子2に関して同様である。
【0117】
図29は、本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。内部セル101と外部セル102とには、半導体層103〜106;107〜111が積層されて構成される。
【0118】
図30は、本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。内部セル112と外部セル113とには、半導体層114〜117;118〜122が積層されて構成される。半導体層117に代えて、p形アモルファスSiOであってもよい。半導体層121も同様に、p形アモルファスSiOであってもよい。
【0119】
図31は、本発明のさらに他の実施の形態の光電変換素子2の断面図である。内部セル124と外部セル125とは、半導体層126〜129;130〜134が形成される。半導体層129に代えて、p形アモルファスSiOが用いられてもよい。
【0120】
本発明の光電変換素子2は、前述の構成以外の構成を有していてもよい。
本発明の実施の他の形態では、支持体3に代えて、たとえばポリカーボネートなどの電気絶縁性合成樹脂材料などの射出成形などの成形によって凹部を形成し、その表面に、Niなどの導電性材料をメッキして、第1および第2導体を形成し、支持体を製造してもよい。第1および第2導体は、たとえばアルミニウム箔であってもよいが、Crメッキによって、またはAgメッキによって形成されてもよく、さらにこれらの金属Ni、Cr、Al、Ag等を蒸着もしくはスパッタ等により形成してもよい。第1導体の上には、被覆層が形成されてもよく、この被覆層は、たとえばメッキなどによって形成される金属製であってもよく、または合成樹脂製であってもよい。
【0121】
光電変換素子2を用いた光発電装置1の実施の形態は、次のとおりである。
本発明は、(a)ほぼ球状の形状を有し、第1半導体層およびそれよりも外方の第2半導体層を有し、第2半導体層の開口部から第1半導体層の一部分が露出し、第1および第2半導体層間から光起電力を出力する複数の光電変換素子と、
(b)支持体であって、
第1導体と第2導体との間に、電気絶縁体を介して、電気的に絶縁した状態を構成し、
第1導体または第1導体上に形成された被覆層によって内面が形成された複数の凹部が、隣接して形成され、
各凹部内に光電変換素子が配置されて凹部の第1導体または第1導体上に形成された前記被覆層による反射光が光電変換素子に照射され、
第1導体は、光電変換素子の第2半導体層に電気的に接続され、
第2導体は、第1半導体層の前記露出した部分に電気的に接続される支持体とを含むことを特徴とする光発電装置である。
【0122】
本発明に従えば、ほぼ球状の複数の各光電変換素子が、支持体の複数の各凹部にそれぞれ配置され、この凹部の内面は、第1導体または第1導体上に形成された被覆層によって形成され、したがって太陽光などの外部からの光は、光電変換素子に直接に照射されるとともに、凹部内面の第1導体または第1導体上に形成された被覆層によって反射されて光電変換素子に照射される。
【0123】
光電変換素子は、凹部内に配置されるので、相互に間隔をあけて設けられ、すなわち光電変換素子が密に配置されることは無い。したがって光電変換素子の個数を減少して光電変換素子を構成する高純度のたとえばSiなどの材料の使用量を低減することができるとともに、光電変換素子と支持体の導体との接続工程を容易にすることができる。
【0124】
しかも複数の凹部は、相互に隣接して形成され、これによって外部からの光は、凹部内面で反射して光電変換素子に照射し、外部からの光を有効に、光電変換素子の光起電力の発生のために、利用することができる。こうして本発明の光電変換素子の光源に臨む単位面積あたりの発電電力をできるだけ大きくすることができる。
【0125】
本発明の光電変換素子には、単結晶、多結晶またはアモルファスの材料から成ってもよく、シリコン系、化合物半導体系、その他の材料から成ってもよく、またたとえばpn形、pin形の各構造を有していてもよく、その他たとえば、ショットキーバリヤ形、MIS(metal-insulator-semiconductor)形、ホモ接合形、ヘテロ接合形およびその他の構成を有していてもよい。
【0126】
中心側の第1半導体層は、外側の第2半導体層の開口部から部分的に露出しており、これらの第1および第2半導体層間から、光照射時に発生される光起電力を取出すことができる。支持体の凹部に配置された光電変換素子の第2半導体層は、支持体の第1導体に電気的に接続される。光電変換素子の内部の第1半導体層の露出部分は、第1導体とは電気絶縁体を介して設けられた第2導体に、電気的に接続される。第1導体と第2導体とが面状に形成される構造では、複数の光電変換素子は、これらの第1および第2導体によって並列接続され、大きな電流を導出することができる。
【0127】
光電変換素子は、真球であってもよいけれども、真球でなくても、その外表面が、真球以外のほぼ球状であればよい。第1半導体層は、中実のほぼ球状に形成されてもよいけれども、本発明の実施の他の形態では、予め準備した芯体の外周面に第1半導体層が被覆して形成された構成であってもよく、あるいはまたほぼ球状の第1半導体層の中心付近が空胴である構成を有してもよい。
【0128】
また本発明は、光電変換素子の外径は、0.5〜2mmφであることを特徴とする。
【0129】
本発明に従えば、光電変換素子の外径は、0.5〜2mmφであり、好ましくは0.8〜1.2mmφであり、あるいはまた約1mmφであってもよい。これによって高純度のSiなどの材料の使用量を充分少なくし、しかも発生電力をできるだけ大きくすることができるようになるとともに、製造時の球状光電変換素子のハンドリングが容易であり、生産性が優れている。
【0130】
また本発明は、前記第2半導体層の開口部の中心角θ1は、45〜90°であることを特徴とする。
【0131】
本発明に従えば、前述のように中心角θ1を、45〜90°に選ぶことによって、さらに好ましくは60〜90°に選ぶことによって、第1および第2半導体層が、前記開口部の形成によって廃棄される量を低減し、無駄を抑制することができる。しかも中心角θ1を、このような値の範囲に選ぶことによって、第1半導体層と支持体の第2導体との電気的接続のために必要な開口部の面積を得ることができる。
【0132】
また本発明は、支持体に形成された凹部の開口端は、たとえば蜂の巣状の多角形であり、相互に隣接する各開口端は、連続し、
凹部は、底になるにつれて先細状に形成され、
凹部の底もしくはその周辺で、光電変換素子の第1および第2半導体層が、相互に電気的に絶縁されている第2および第1導体に、それぞれ電気的に接続されることを特徴とする。
【0133】
また本発明は、支持体の凹部の底もしくはその周辺で、第1導体には、円形の第1接続孔39が形成されるとともに、電気絶縁体には、第1接続孔39の軸線を含む一直線上に軸線を有する円形の第2接続孔40が形成され、
光電変換素子の前記開口部付近は、第1接続孔39に嵌まり込み、第2半導体層の開口部の上部の外周面と第1導体の第1接続孔39の端面もしくは端面付近の部分とが、電気的に接続され、
前記開口部から露出した第1半導体層の前記部分が、第2接続孔40を介して第2導体に電気的に接続されることを特徴とする。
【0134】
また本発明は、光電変換素子の外径をD1とし、
前記第2半導体層の開口部の内径をD2とし、
第1接続孔39の内径をD3とし、
第2接続孔40の内径をD4とするとき、
D1>D3>D2>D4
に選ぶことを特徴とする。
【0135】
本発明に従えば、第1導体の第1接続孔39に、光電変換素子の前記開口部付近が嵌まり込み、その開口部から露出した第1半導体層の前記一部分が、支持体の電気絶縁体に形成された第2接続孔40を介して第2導体に、電気的に接続される。これによって第1導体、電気絶縁体および第2導体を有する支持体の第1および第2導体を、光電変換素子の第2および第1半導体層と電気的に容易にそれぞれ接続することができるようになる。
【0136】
第2半導体層と第1導体との電気的接続に関して、図12の開口部9よりも上方で第2半導体層の開口部9の上部の外周面と、第1導体の第1接続孔39の端面もしくは端面付近の部分、すなわち第1接続孔39の内周面および/またはその第1接続孔39付近で第1接続孔39を囲む部分とが、電気的に接続される。
【0137】
第1半導体層7の開口部9から露出した部分10には、第2導体14が第2接続孔40を挿通して、たとえば隆起して塑性変形されて電気的に接続されてもよく、または第2接続孔40に設けられた導電性ペーストによって、もしくは金属などの導電性バンプなどによって、第2導体14に電気的に接続されてもよい。
【0138】
またこれらの外径D1および内径D2,D3,D4を、前述の不等式のとおりに選ぶことによって、不所望な電気的短絡を防いで、確実な電気的接続が可能になる。
【0139】
また本発明は、支持体の凹部の開口端の面積をS1とし、光電変換素子の中心を含む断面積をS2とするとき、集光比x=S1/S2を、2〜8に選ぶことを特徴とする。
【0140】
また本発明は、(a)ほぼ球状の形状を有し、第1半導体層およびそれよりも外方の第2半導体層を有し、第2半導体層の開口部から第1半導体層の一部分が露出し、第1および第2半導体層間から光起電力を出力する複数の光電変換素子と、
(b)支持体であって、
第1導体と第2導体との間に、電気絶縁体を介して、電気的に絶縁した状態を構成し、
第1導体または第1導体上に形成された被覆層によって内面が形成された複数の凹部が、隣接して形成され、
各凹部内に光電変換素子が配置されて凹部の第1導体または第1導体上に形成された前記被覆層による反射光が光電変換素子に照射され、
第1導体は、光電変換素子の第2半導体層に電気的に接続され、
第2導体は、第1半導体層の前記露出した部分に電気的に接続される支持体とを含み、
光電変換素子の外径は、0.5〜2mmφであり、
支持体の凹部の開口端の面積をS1とし、光電変換素子の中心を含む断面積をS2とするとき、集光比x=S1/S2を、2〜8に選ぶ支持体とを含むことを特徴とする光発電装置である。
【0141】
また本発明は、(a)ほぼ球状の形状を有し、第1半導体層およびそれよりも外方の第2半導体層を有し、第2半導体層の開口部から第1半導体層の一部分が露出し、第1および第2半導体層間から光起電力を出力する複数の光電変換素子と、
(b)支持体であって、
第1導体と第2導体との間に、電気絶縁体を介して、電気的に絶縁した状態を構成し、
第1導体または第1導体上に形成された被覆層によって内面が形成された複数の凹部が、隣接して形成され、
各凹部内に光電変換素子が配置されて凹部の第1導体または第1導体上に形成された前記被覆層による反射光が光電変換素子に照射され、
第1導体は、光電変換素子の第2半導体層に電気的に接続され、
第2導体は、第1半導体層の前記露出した部分に電気的に接続される支持体とを含み、
光電変換素子の外径は、0.8〜1.2mmφであり、
支持体の凹部の開口端の面積をS1とし、光電変換素子の中心を含む断面積をS2とするとき、集光比x=S1/S2を、4〜6に選ぶ支持体とを含むことを特徴とする光発電装置である。
【0142】
本発明に従えば、支持体の凹部の開口端は、たとえば蜂の巣状の多角形であり、たとえば六角形であってもよく、この凹部は底になるにつれて先細状に形成され、その底に、光電変換素子が配置され、その光電変換素子が、凹部の底もしくはその周辺で、支持体の各導体に接続される。凹部の開口端が多角形であって、各開口端が連続することによって、太陽光などの光源に臨む支持体における光電変換素子の位置以外の全面で受けた光の全てを、光電変換素子に照射することができるようになる。したがって集光比x=S1/S2を、たとえば2〜8倍として、また好ましくは4〜6倍として、いわば集光形光電変換素子を実現することができる。これによって光電変換素子の相互の間隔を大きくし、光電変換素子の個数を減少することができ、かつ支持体との電気的な接続作業工程を簡素化することができる。したがって光電変換素子の材料となる高純度半導体の使用量を減少し、安価に本発明を実施することができるようになる。支持体の構成は、比較的簡単であり、生産性に優れており、製造が容易である。
【0143】
たとえば本件発明者の実験によれば、ほぼ球状のSiから成る光電変換素子を、その外径が800〜1000μmφとなるように形成した本件光発電装置では、集光比xを4〜6倍とすれば、光発電装置で使用される全ての光電変換素子を構成するSiと同一重量のSiを、仮想上、光発電装置への光源からの光線に垂直な仮想平面への投影面積と等しい面積を有する平板に換算したときの厚みは、約90〜120μmになり、したがって発生電力1WあたりのSiの使用量は、2g未満の値で済むという画期的な結果を得られることになった。前述の結晶シリコン半導体ウエハから成る光電変換素子の第1先行技術では、結晶シリコンの厚みは、350〜500μmであり、スライスロスを含めると、約1mmとなる。そのため、第1先行技術では、発生電力1WあたりのSiの使用量は、約15〜20g程度である。したがって本発明では、Siの使用量を、前述の第1先行技術に比べて大幅に軽減することができる。
【0144】
集光比xが8を超える値とすれば、光電変換素子の必要な数を減少することができ、発生電力1WあたりのSiの使用量をさらに軽減することができるが、その反面、実際には集光比xの増加とともに、凹部に入射された光エネルギの光電変換素子に吸収される光エネルギに対する比率である集光効率が悪くなり、その結果、性能の低下を招いてしまう。
【0145】
さらに本発明に従えば、前述のとおり、光電変換素子の外径を0.5〜2mmφに選び、好ましくは0.8〜1.2mmφに選ぶとともに、集光比xを、2〜8に選び、好ましくは4〜6に選ぶことによって、光電変換素子の数を減少し、発生電力1WあたりのSiの使用量を軽減することができるとともに、光電変換素子と支持体との電気的な接続作業工程をさらに簡素化することができるようになる。このようにして光電変換素子の外径の数値選択との組合せは、光電変換素子の数を減少し、発生電力1WあたりのSiの使用量を低減するために重要である。
【0146】
光電変換素子の外径が0.5mmφ未満では、Siの使用量は低減するが、光電変換素子の必要な数が増加してしまい、またその外径が2mmφを超える構成では、光電変換素子の必要な数は減少するが、Siの使用量は多くなってしまう。
【0147】
集光比xが2未満では、Siの使用量を充分低減することはできず、また8を超えると、集光効率がたとえば80%未満に悪化し、性能の低下を招く結果になる。本発明では、集光比xを前述の値の範囲に選ぶことによって、集光効率を80%以上とし、さらに90%以上とすることができるようになる。
【0148】
こうして本発明に従えば、光電変換素子の外径と集光比xとを前述の数値の範囲に選び、これによって先行技術に比べて、光電変換素子の必要な数と、発生電力1WあたりのSiの使用量とをいずれも、1/5〜1/10に激減することができるという卓越した効果が達成される。
【0149】
また本発明に従ってアモルファスSi(略称a−Si)光電変換素子を用いて前述の集光比で集光した構成では、光電変換素子の温度を、アモルファスSi薄板の光電変換素子に比べて上昇させ、たとえば40〜80℃とすることができる。これによってアモルファスSi光電変換素子の劣化を抑制し、長寿命にすることが可能である。
【0150】
また本発明は、図25のように、光電変換素子は、
一方導電形式の第1半導体層64の外方に、
第1半導体層よりも光学的バンドギャップが広い他方導電形式の第2半導体層65が形成されて、pn接合を有することを特徴とする。
【0151】
また本発明は、図26および図27のように、光電変換素子は、
一方導電形式の第1半導体層68,73の外方に、
アモルファス真性半導体層69,74、および
第1半導体層よりも光学的バンドギャップが広い他方導電形式のアモルファス第2半導体層70,76が、
この順序で形成されて、pin接合を有することを特徴とする。
【0152】
また本発明は、第1半導体層は、n形Siであり、
第2半導体層は、p形アモルファスSiCであることを特徴とする。
【0153】
また本発明は、第1半導体層であるn形Siは、n形結晶Siまたはn形微結晶(μc)Siであることを特徴とする。
【0154】
本発明に従えば、異種のアモルファス半導体によってpnまたはpinのヘテロ接合窓構造を構成する。光の入射側に存在する窓材料の第2半導体層の光学的バンドギャップを、内側の第1半導体層よりも広くし、これによって第2半導体層の光吸収係数を小さくしてこの第2半導体層で光が吸収されないようにし、表面層での電子と正孔との再結合を減らし、光吸収損失を軽減し、また短波長側の感度を増してワイドギャップ窓作用を達成し、その結果、エネルギ変換効率を向上することができる。
【0155】
特にpin接合構造では、光起電力発生層である真性半導体層(i層)に、光エネルギをより多く導き入れるとともに、短波長側の感度を増してワイドギャップ窓作用を達成することができる。本発明では、前述の先行技術におけるp形Si球の外方にn形Si表皮部を形成した粒子に比べて、きわめて優れたエネルギ変換動作が行われることになる。
【0156】
pin接合を有する光電変換素子のi層では、光が吸収されて電子・正孔対を作って光電流を生成し輸送する役目を果たし、p層とn層とは、フェルミ準位を価電子帯と伝導帯の近くに固定して、i層で発生した電子、正孔を、両電極に運ぶ内部電界を作って光生成キャリアを収集する役目を果たす。こうしてエネルギ変換効率の向上が図られる。
【0157】
また本発明は、図28のように、光電変換素子は、
最内方の第1半導体層を有する内部セル81と、
その内部セルの外方に形成され、最外方の第2半導体層を有する外部セル82とを含み、
スタック形構造を有することを特徴とする。
【0158】
また本発明は、内部セル81は、pn接合層またはpin接合層を有し、
外部セル82は、pn接合層またはpin接合層を有することを特徴とする。
【0159】
また本発明は、内部セル81は、内から外に順に、
一方導電形式の第1半導体層84と、
他方導電形式のアモルファスおよび/または微結晶の半導体層85とを有し、
外部セル82は、内から外に順に、
アモルファスpin接合層86と、
このpin接合層よりも光学的バンドギャップが広いアモルファスまたは微結晶の第2半導体層87とを有することを特徴とする。
【0160】
また本発明は、図29のように、内部セル101は、内から外に順に、
一方導電形式の第1半導体層104と、
他方導電形式のアモルファスおよび/または微結晶の半導体層105,106とを有し、
外部セル102は、内から外に順に、
一方導電形式の微結晶半導体層107と、
アモルファス真性半導体層108と、
他方導電形式の微結晶の第2半導体層111とを有することを特徴とする。
【0161】
また本発明は、図30のように、内部セル112は、内から外に順に、
一方導電形式のアモルファスの第1半導体層114と、
アモルファス真性半導体層115と、
他方導電形式のアモルファス半導体層117とを有し、
外部セル113は、内から外に順に、
一方導電形式の微結晶半導体層118と、
アモルファス真性半導体層119と、
他方導電形式の微結晶の第2半導体層122とを有することを特徴とする。
【0162】
また本発明は、図31のように、内部セル124は、内から外に順に、
一方導電形式のアモルファスの第1半導体層126と、
微結晶の真性半導体層127と、
他方導電形式であって、第1半導体層よりも光学的バンドギャップが広いアモルファス半導体層129とを有し、
外部セル125は、内から外に順に、
一方導電形式の微結晶半導体層130と、
アモルファス真性半導体層131と、
他方導電形式の微結晶の第2半導体層134とを有することを特徴とする。
【0163】
本発明に従えば、微結晶(μc)半導体層は、導電度が高く、このような微結晶半導体層を、第1半導体層とpin接合層との間に導入することによって、光電変換効率を向上することができる。アモルファスpin接合層によって、またそのアモルファスpin接合層と第2半導体層とのヘテロ接合によって、光生成キャリアの有効な収集を行うことができるとともに、光生成キャリアの再結合の損失を軽減することができる。
【0164】
アモルファス半導体は、支持体の凹部の内面による反射光を受光することによって、たとえば40〜80℃に昇温され、これによって光電変換特性の劣化が抑制され、好都合である。この光電変換素子は、ほぼ球状に形成されているので、直接光および反射光を受光する単位面積あたりの光の入射エネルギが大きくなることが抑制され、このことによってもまた、光電変換特性の劣化が抑制されることになる。
【0165】
また本発明は、第1半導体層は、直接遷移形半導体層であることを特徴とする。
【0166】
また本発明は、直接遷移形半導体層は、InAs、GaSb、CuInSe2、Cu(InGa)Se2、CuInS、GaAs、InGaP、CdTeから成るグループから選ばれた1種類であることを特徴とする。
【0167】
本発明に従えば、内側の第1半導体層を、光を吸収しやすい直接遷移形半導体層によって実現し、これによって電子と正孔との充分な遷移確率を得ることができ、このことによってもまた、光電変換効率を向上することができる。
【0168】
また本発明は、複数の支持体が隣接して配置され、各支持体の周辺部は、外方に延在して形成されており、
この周辺部で、隣接する一方の支持体の第1導体と、他方の支持体の第2導体とが、重ねられて電気的に接続されることを特徴とする。
【0169】
また本発明は、前記各周辺部は、立上り部分または立下り部分を有し、
立上り部分または立下り部分が重ねられて電気的に接続されることを特徴とする。
【0170】
本発明に従えば、光電変換素子が搭載された複数の支持体の周辺部で、一方の支持体の第1導体と、他方の支持体の第2導体とを重ねて接続し、こうして支持体毎の光電変換素子による光起電力を直列接続し、希望する高い電圧を取り出すことができる。
【0171】
本発明に従えば、図23および図24に示されるように、支持体の周辺部の立上り部分と立下り部分とを重ねて電気的に接続し、または立上り部分同士を、または立下り部分同士を電気的に接続するようにしてもよい。これによって支持体の凹部を近接し、限られた面積にできるだけ多くの凹部および光電変換素子を配置することができるようになる。
【0172】
本発明によれば、坩堝内に半導体を貯留して加熱手段によって溶融し、この溶融半導体を、ノズルから落下し、この溶融半導体に振動を加振手段によって加え、これによってノズルから落下する溶融半導体が、気相中で球状粒子となり、その球状粒子の粒径がほぼ一定の値に揃う。これによって簡単な操作で容易に球状半導体粒子を大量生産することができるようになる。
本発明によれば、ノズルから落下する溶融半導体は、線状ではなく、液体状であり、したがって高速度で短時間に大量の球状半導体粒子を製造することが容易に可能である。たとえば本発明によれば、溶融半導体をノズルから、1cm/sec〜1m/secで落下して、球状半導体粒子を製造することができ、この生産速度は、前述の先行技術に比べて格段に大きい。
またノズルから落下する溶融半導体は導電性であり、この溶融半導体に電流を作用するとともに、溶融半導体の周囲に交流磁界を発生し、溶融半導体の液柱にローレンツ力を作用して断面積を絞るピンチ効果を発揮する。これによってノズルから落下する溶融半導体を、粒径が揃った球状粒子とすることが正確に可能になる。
【0173】
発明によれば、ノズルから落下する液体または固体の粒子を、結晶化加熱手段によって加熱して再溶融して、その粒子が気相中に存在している状態で、粒子を単結晶または多結晶にする。
加熱される粒子は、溶融半導体であって液体であってもよいけれども、ノズルから落下された溶融半導体が冷却されて固体となった状態であってもよく、さらにまたこの粒子は、半導体が粉砕、破砕された構成を有していてもよい。
【0174】
本発明によれば、結晶化加熱手段は、レーザ源であってもよく、あるいはまた輻射熱を発生する輻射熱源であってもよい。このような結晶化加熱手段によって、粒子が冷却する際における温度低下の時間変化率を小さくし、粒子にクラックが生じないように、かつアモルファス化しないようにし、球状粒子を、単結晶または多結晶に確実に形成する。
【0175】
本発明によれば、ガス拡散法または固相拡散法によって、一方導電形式、たとえばp形の結晶半導体粒子の表面層に、他方導電形式、たとえばn形の表面層を容易な操作で形成することができる。ガス拡散法は、拡散したい不純物を、高温に保ったシリコン表面にガス状で送る手法であり、固相拡散法は、シリコン表面に不純物を含む拡散剤を堆積し、その後、高温度でシリコンを熱処理する手法である。
【0176】
また本発明によれば、坩堝内の溶融半導体を、気体、液体によって加圧するようにしてもよく、またはピストンなどによって加圧するようにしてもよく、これによってノズルから溶融半導体を落下する。たとえば気体で溶融半導体を加圧するには、坩堝内の半導体の上部空間に、大気圧を超える圧力を有するAr、N などの不活性ガスをガス源から供給する。あるいはまた坩堝内の半導体の上部空間の圧力よりも、ノズル孔が臨む下方の空間の圧力を低くし、これによって坩堝内の溶融半導体がノズルから落下するように構成してもよい。このノズルの長さを5〜10mmに選ぶことによって、坩堝内の溶融半導体が、その自重でノズルを落下して流過してしまうおそれはなく、加圧手段による圧力によって、たとえば一定の流量でノズルから溶融半導体を落下することができるようになる。これによって粒径が揃った球状粒子を、正確に得ることができるようになる。
【0177】
また本発明によれば、ノズルを、少なくともそのノズル孔付近で往復変位して振動し、このことによってもまた粒径が揃った球状半導体粒子を正確に得ることができるようになる。ノズル孔が、ノズルの軸線に垂直な方向に振動するにあたって、たとえば振動の振幅Aを、粒径が揃って形成されるべき球状粒子の外径D1の1/2未満(すなわちA<D1/2)に選ぶことによって、前述の外径D1を有する球状粒子を正確に得ることができる。
【0178】
また本発明によれば、光電変換素子の製造が容易である。
本発明によれば、坩堝内で溶融された半導体のノズルから落下し、この溶融半導体を振動することによって、簡単な操作で大量の球状半導体粒子を、粒径を揃えて、大量生産することが容易に可能になる。またこのような粒子を、単結晶または多結晶に、気相中で形成することが容易に可能であり、さらに結晶半導体粒子の表面に不純物をドープして表面層を形成することもまた、容易に可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の球状半導体粒子の大量生産装置の全体の構成を簡略化して示す図である。
【図2】図1に示される装置の操作を示すフローチャートである。
【図3】坩堝208からノズル209を経て溶融半導体を落下する構成を簡略化して示す図である。
【図4】溶融部207の簡略化した断面図である。
【図5】ノズル209のノズル孔218から落下される溶融半導体が球状粒子に形成される状態を示す図である。
【図6】落下される立方体状の溶融半導体の粒子が球状になる経過を示す本件発明者のシミュレーション結果を示す図である。
【図7】本発明の実施の他の形態の断面図である。
【図8】本発明の実施の他の形態の加振手段228を示す簡略化した断面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態の加振手段234の簡略化した断面図である。
【図10】表面層形成手段225の具体的な構成を示す断面図である。
【図11】本発明の実施のさらに他の形態の表面層形成手段238の構成を簡略化して示す図である。
【図12】本発明の実施の一形態の光発電装置1の一部の拡大断面図である。
【図13】光発電装置1の全体の構成を示す断面図である。
【図14】図13に示される光発電装置1の分解斜視図である。
【図15】支持体3の一部の平面図である。
【図16】光電変換素子2の支持体3に搭載される前の状態における光電変換素子31を示す断面図である。
【図17】光電変換素子2と支持体3とを有する組合せ体4を製造する方法を説明するための断面図である。
【図18】真球状の光電変換素子31を切削加工して開口部32を形成する工程を説明するための断面図である。
【図19】支持体3の凹部17内に光電変換素子2を配置する工程を示す簡略化した斜視図である。
【図20】光電変換素子2と支持体3とを有する組合せ体4,4bが接続された状態を示す斜視図である。
【図21】図20に示される組合せ体4,4bの周辺部61,61b付近の分解断面図である。
【図22】組合せ体4,4b,4cを電気的に接続した状態を示す簡略化した側面図である。
【図23】隣接する組合せ体4,4bの電気的な接続構造を示す断面図である。
【図24】本発明の実施の他の形態における組合せ体4,4bの電気的接続状態を示す断面図である。
【図25】本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の一部の断面図である。
【図26】本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。
【図27】本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。
【図28】本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。
【図29】本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。
【図30】本発明の実施の他の形態の光電変換素子2の断面図である。
【図31】本発明のさらに他の実施の形態の光電変換素子2の断面図である。
【符号の説明】
201 上部ホッパ
203 中間ホッパ
205 下部ホッパ
206 固体予熱部
207 溶融部
208 坩堝
209 ノズル
211 加圧手段
212 加熱手段
213,228,234 加振手段
214 ガス源
215 高周波電源
216 誘導加熱コイル
218 ノズル孔
222 レーザ源
223 レーザ光
224 結晶化手段
225,238 表面層形成手段
227 冷却筒
229 ダイヤフラム
231,237 駆動源
236 駆動室

Claims (28)

  1. 半導体を、貯留する坩堝と、
    坩堝内の半導体を加熱して溶融する加熱手段と、
    坩堝内の溶融半導体を落下させるノズルと、
    溶融半導体を振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った粒子する加振手段と、
    ノズルから落下する溶融半導体に、ローレンツ力を作用させ、断面積を絞るピンチ効果を発揮して粒子を形成するローレンツ力発生手段とを含むことを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置。
  2. 半導体を、貯留する坩堝と、
    坩堝内の半導体を加熱して溶融する加熱手段と、
    坩堝内の溶融半導体を落下させるノズルと、
    溶融半導体を振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った球状粒子にする加振手段と、
    ノズルからの液体または固体の粒子が気相中に存在している状態で、冷却速度を制御するために加熱し、粒子を単結晶または多結晶にする結晶化加熱手段とを含むことを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置。
  3. 半導体を、貯留する坩堝と、
    坩堝内の半導体を加熱して溶融する加熱手段と、
    坩堝内の溶融半導体を落下させるノズルと、
    溶融半導体を振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った球状粒子にする加振手段と、
    ノズルからの液体または固体の粒子が気相中に存在している状態で、冷却速度を制御するために加熱し、粒子を単結晶または多結晶にする結晶化加熱手段と、
    結晶化加熱手段からの単結晶または多結晶の一方導電形式の粒子を、その粒子の表面にドープすべき原子または分子を含む原料ガスの気相中の通路を落下させつつ通過させて、その単結晶または多結晶の粒子に他方導電形式の表面層を形成する拡散手段とを含むことを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置。
  4. 液体または固体の粒子を、その粒子が気相中に存在している状態で加熱し、粒子を単結晶または多結晶にする結晶化加熱手段を含むことを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置。
  5. 結晶化加熱手段は、粒子にレーザ光を照射するレーザ源であることを特徴とする請求項2〜4のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  6. 結晶化加熱手段は、粒子の通路に設けられ、輻射熱で粒子を加熱する輻射熱源であることを特徴とする請求項2〜4のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  7. 結晶化加熱手段は、粒子の加熱を、
    粒子の冷却速度のプロファイルを、ゆるやかにし、
    粒子にクラックが生じないように、かつアモルファス化しないように、行うことを特徴とする請求項5または6記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  8. 一方導電形式の結晶半導体粒子を、
    その粒子の表面にドープすべき原子または分子を含む原料ガスの気相中の通路を落下させつつ通過させて、その粒子に他方導電形式の表面層を形成することを特徴とする球状半導体粒子の大量生産装置。
  9. 前記通路は、上下に延びて形成され、粒子がその通路を落下中に、表面層の形成が行われることを特徴とする請求項3または8記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  10. 半導体は、Siであることを特徴とする請求項1〜9のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  11. 坩堝内の溶融半導体を加圧する手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  12. 加圧手段は、坩堝内の半導体の上部空間に、大気圧を超える不活性ガスを供給するガス源を含むことを特徴とする請求項11記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  13. 坩堝内の半導体の上部空間の圧力よりも、ノズル孔が臨む空間の圧力が、低くれることを特徴とする請求項1〜3のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  14. ノズルの長さ5〜10mmであることを特徴とする請求項1〜3,11〜13のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  15. 加熱手段は、
    坩堝の付近に設けられる誘導加熱コイルと、
    誘導加熱コイルを励磁する高周波電源とを含むことを特徴とする請求項3,11〜14のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  16. 加熱手段は、坩堝を加熱する抵抗加熱手段であることを特徴とする請求項3,11〜14のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  17. 加振手段の振動周波数は、10Hz〜1kHzにれることを特徴とする請求項1〜3のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  18. ノズルは、振動可能に構成され、
    加振手段は、ノズルを、往復変位して振動することを特徴とする請求項3,11〜17のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  19. 加振手段は、坩堝内の半導体の上部空間の圧力を変動する圧力変動手段であることを特徴とする請求項3,11〜17記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  20. 加振手段は、
    坩堝内の半導体の上部空間に連通して設けられるダイヤフラムと、
    ダイヤフラムを往復駆動する駆動源とを含むことを特徴とする請求項19記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  21. 加振手段は、坩堝を振動することを特徴とする請求項3,11〜17のうちの1つに記載の球状半導体粒子の大量生産装置。
  22. 請求項1〜21のうちの1つの生産装置によって生産された複数の半導体層から成ることを特徴とする光電変換素子。
  23. 請求項22の光電変換素子を複数個配列して構成されることを特徴とする光発電装置。
  24. 落下する半導体を、気相中で加熱して再溶融して単結晶または多結晶とすることを特徴とする球状半導体粒子の大量生産方法。
  25. 単結晶または多結晶の粒子を落下させつつ、ドープすべき組成を有するガス中で、その粒子に、前記ガスのドープすべき組成が拡散した表面層を形成することを特徴とする請求項24記載の球状半導体粒子の大量生産方法。
  26. 半導体を、坩堝に貯留し、
    坩堝内の半導体を加熱手段によって加熱して溶融し、
    坩堝内の溶融半導体をノズルから落下させ、
    溶融半導体を加熱手段によって振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った粒子し、
    ノズルから落下する溶融半導体に、ローレンツ力を作用し、断面積を絞るピンチ効果を発揮して粒子を形成することを特徴とする球状半導体粒子の大量生産方法。
  27. 半導体を、坩堝に貯留し、
    坩堝内の半導体を加熱手段によって加熱し、
    坩堝内の溶融半導体をノズルから落下させ
    溶融半導体を加熱手段によって振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った球状粒子にし、
    ノズルからの液体または固体の粒子が気相中に存在している状態で、冷却速度を制御するために加熱し、粒子を単結晶または多結晶にすることを特徴とする球状半導体粒子の大量生産方法。
  28. 半導体を、坩堝に貯留し、
    坩堝内の半導体を加熱手段によって加熱し、
    坩堝内の溶融半導体をノズルから落下させ
    溶融半導体を加熱手段によって振動して、ノズルから落下する溶融半導体を、気相中で、粒径が揃った球状粒子にし、
    ノズルからの液体または固体の粒子が気相中に存在している状態で、冷却速度を制御するために加熱し、粒子を単結晶または多結晶にし、
    単結晶または多結晶の一方導電形式の粒子を、その粒子の表面にドープすべき原子または分子を含む原料ガスの気相中の通路を落下させつつ通過させて、その単結晶または多結晶の粒子に他方導電形式の表面層を形成することを特徴とする球状半導体粒子の大量生産方法。
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