JP3636981B2 - オイルポンプ駆動装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、オイルポンプの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来においてはオイルポンプは原動機(エンジン)に機械的に直結されていた。例えば、特開昭55−60756号には、トルクコンバータのタービンシャフト内を貫通配設されるとともにエンジン出力軸に直結されたシャフトを介して、エンジンによりオイルポンプを駆動する機構が開示されている。
【0003】
また、特公昭53−22214号公報には、主原動機とは別にオイルポンプ駆動用の電気モータを設け、この電気モータによりオイルポンプを駆動して、作動油の供給を行わせるようにした変速機が開示されている。
さらに、特公昭51−18082号公報には、オイルポンプをエンジン(主原動機)により駆動するとともに、エンジン停止時には電気モータによりオイルポンプを駆動するように構成した変速機が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特公昭51−18082号公報においては、エンジンでも電気モータによってもオイルポンプを駆動可能としていたが、これはエンジンが停止してからモータを駆動させてモータ駆動によりオイルポンプを駆動するものであり、エンジン停止を何らかの形で検出する必要がある。またこれは排気ガス対策などのため、交差点等において一時停止したときに、エンジンも停止するような制御を行うときに、エンジンを停止してもオイルポンプを駆動するようにしたものである。このため、この装置において、エンジンがアイドリング状態で、オイルポンプの吐出油量が潤滑および変速制御に必要な油量となるようにオイルポンプの容量を設定する必要があり、エンジン回転が高くなればなるほど、オイルポンプロスが大きくなる。
【0005】
変速機において必要とする潤滑油量および変速制御用油量は原動機の回転速度に拘らずほぼ一定であると考えられる。なお、潤滑必要油量は原動機の回転速度に応じて若干増加するが、その増加率は原動機の回転増加に対して極く小さく、ほぼ一定であると考えても問題がない。
【0006】
ところが、特開昭55−60756号および特公昭51−18082号公報に開示されているように、原動機によりオイルポンプを駆動した場合には、原動機回転速度にほぼ比例してその吐出油量(供給油量)が増加するため、原動機回転速度が高い領域においてはオイルポンプの吐出油はその一部が必要となるだけでオイルポンプ駆動ロスが大きいという問題がある。
【0007】
変速機に必要な作動油は原動機の回転数にあまり関係がなく、原動機がアイドリング状態のとき、すなわち、最も低回転のときにも所定量の作動油供給が必要である。このため、オイルポンプの容量は原動機がアイドリング回転のときに所定量の作動油供給が可能なように設定する必要があり、原動機の回転速度が高くなるとその分余分な吐出量が増加し、オイルポンプ駆動ロスが増加する。
【0008】
一方、特公昭53−22214号公報に開示されているように、主原動機とは別に設けたオイルポンプ駆動用の電気モータによりオイルポンプを駆動して作動油の供給を行わせるようにすれば、上記のような問題は生じない。ところが、この電気モータはエンジン作動中は常時駆動させる必要があるため、その耐久性が問題となりやすい。特に、バッテリ容量の問題等から、ポンプ駆動用モータはできる限り小型コンパクトなものにして、消費電力を少なくするのが望ましいのであるが、このように小型化する程、その耐久性が問題となりやすい。なお、このモータを大型化すれば、耐久性の問題を抑えることができるが、消費電力が大きくなり、バッテリが大型化するなど、装置全体が大型化しやすいという問題がある。
【0009】
本発明は以上の問題に鑑みたもので、比較的小型コンパクトな構成であり、オイルポンプ駆動ロスを小さくすることができるとともに、原動機の駆動、停止によらずオイルポンプの機能を常に確保し、オイルポンプの原動機による駆動と電気モータによる駆動がスムーズに行えるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】
このような目的達成のため、本発明においては、電気モータの出力軸とオイルポンプの駆動軸とを繋げる第1動力伝達経路と、原動機の出力軸とオイルポンプの駆動軸とを繋げる第2動力伝達経路とを備え、さらに、第1動力伝達経路内に電気モータからオイルポンプに向けての動力伝達のみを許容する第1ワンウェイクラッチを配設し、第2の動力伝達経路内に原動機からオイルポンプに向けての動力伝達のみを許容する第2ワンウェイクラッチを配設してオイルポンプ駆動装置を構成し、原動機および電気モータを同時に駆動している状態で、原動機および電気モータによる駆動回転が大きい方によりオイルポンプを駆動さるように構成するとともに、原動機からの動力を変速して伝達する変速機のシフトポジションがPレンジもしくはNレンジにあれば、電気モータを停止させて原動機の駆動回転によりオイルポンプを駆動させる構成としている。
【0011】
このような構成のオイルポンプ駆動装置を用いてオイルポンプの駆動を行わせると、第1および第2ワンウェイクラッチの作用により、原動機および電気モータのうちの回転数の大きい方によりオイルポンプが駆動される。すなわち、原動機と電気モータがともに作動しているときでも、いずれか一方の回転が低い場合でも高い方の回転で駆動されるので、エンジンの駆動、停止によらず、常にオイルポンプの駆動が可能であり、オイルポンプの原動機による駆動と電気モータによる駆動との切換がスムーズに行える。
【0012】
さらにこの場合において、駆動選択手段により、変速機における作動油の供給必要油量に応じてポンプ駆動用電気モータの駆動制御を行わせ、供給必要油量が少ないときには低速でポンプ駆動用電気モータを駆動し、供給必要油量が多いときには高速でポンプ駆動用電気モータを駆動するのが好ましい。なお、低速でポンプ駆動用電気モータを駆動するときには、所定回転数が低い値に設定され、高速でポンプ駆動用電気モータを駆動するときには、所定回転数が高い値に設定される。
【0013】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。
本発明に係るオイルポンプ駆動装置を備えた変速機の具体的構造を図1に示しており、この変速機の動力伝達構造を模式的に図3に示している。この変速機は、左右ハウジング10a,10bを有し、これら左右ハウジング10a,10bに囲まれた空間内に変速機構1と、ディファレンシャル機構4と、オイルポンプ駆動装置5とを配設して構成される。
左ハウジング10aの左端面にエンジンEが接合配設され、エンジン出力軸が継手C(機械式直結継手、摩擦クラッチ、流体継手、トルクコンバータ等)を介して変速機入力軸11に接続される。
【0014】
変速機構1は、左右ハウジング10a,10bにより回転自在に支持された変速機入力軸11と、左右ハウジング10a,10bにより回転自在に支持されるとともに変速機入力軸11と平行に配設された変速機カウンタ軸12とを有し、これら変速機入力軸11と変速機カウンタ軸12との間に複数の動力伝達ギヤ組およびクラッチが配設される。
【0015】
動力伝達ギヤ組としては、互いに噛合する1速用ドライブギヤ21aおよびドリブンギヤ21bからなる1速用ギヤ組と、互いに噛合する2速用ドライブギヤ22aおよびドリブンギヤ22bからなる2速用ギヤ組と、互いに噛合する3速用ドライブギヤ23aおよびドリブンギヤ23bからなる3速用ギヤ組と、間にリバースアイドラギヤ(図示せず)を介して互いに噛合するリバース用ドライブギヤ25aおよびドリブンギヤ25bからなるリバース用ギヤ組とを有する。また、クラッチとしては、1速ギヤ組による動力伝達を選択する1速用油圧クラッチ31と、2速ギヤ組による動力伝達を選択する2速用油圧クラッチ32と、3速ギヤ組による動力伝達を選択する3速用油圧クラッチ33と、リバース用ギヤ組による動力伝達を選択するリバース用ドグ歯クラッチ35とを有する。
【0016】
このため、上記クラッチ31,32,33,35を選択作動させることによりいずれかのギヤ組を介しての動力伝達を選択することができる。これにより、継手Cを介して変速機入力軸11に伝達されたエンジン出力を変速して変速機カウンタ軸12に伝達することができる。変速機カウンタ軸12に伝達された動力は、互いに噛合する変速機出力ギヤ組27,28を介してディファレンシャル機構4に伝達され、ここでディファレンシャルギヤ組41を介して左右のアクスルシャフト42,43に分割されて伝達され、左右の車輪(図示せず)の駆動がなされるようになっている。
【0017】
オイルポンプ駆動装置5は、左ハウジング10aに固定保持されたギヤ式オイルポンプ70と、右ハウジング10bに接合配設された電気モータ80と、電気モータ80の駆動力をオイルポンプ70に伝達する第1動力伝達機構50と、変速機入力軸11を介してエンジンEからの駆動力をオイルポンプに伝達する第2動力伝達機構60とから構成される。
図2に詳しく示すように、オイルポンプ70は、左ハウジング10aに固定保持されたポンプケース70a,70b,70c内に回転自在に支持されるとともに互いに噛合する第1および第2ポンプギヤ71,75を配設して構成されている。両ポンプギヤ71,75はそれぞれベアリング72,76を介して回転自在に支持されており、第1ポンプギヤ71の軸71aの右端部が第1動力伝達機構50内に突出し、第2ポンプギヤ75の軸75aの左端部が第2動力伝達機構60内に突出する。
【0018】
第1動力伝達機構50は、ポンプケース70cに固設された支持部材70dにより回転自在に支持されるとともに電気モータ80の駆動軸81とスプライン結合された外側回転部材51と、この外側回転部材51の内径側にこれに対して相対回転自在に配設された内側回転部材53と、両回転部材51,53の間に配設された第1ワンウェイクラッチ52とから構成される。内側回転部材53はオイルポンプ70の第1ポンプギヤ71の軸71aとキー結合されており、これにより、電気モータ80の駆動軸81を回転駆動すると第1動力伝達機構50を介してこの第1ポンプギヤ71(すなわち、オイルポンプ70)を駆動することができる。但し、第1ワンウェイクラッチ52が配設されているため、電気モータ80の駆動方向の回転駆動力は伝達されるがこれと逆の方向の回転駆動力は伝達されない。なお、第1ワンウェイクラッチ52の潤滑のため、外側回転部材51および内側回転部材53に、潤滑油通路孔51a,53aが形成されている。
【0019】
第2動力伝達機構60は、ポンプケース70aに回転自在に取り付けられるとともに変速機入力軸11と一体結合された2速用ドライブギヤ22aと噛合するポンプ駆動ギヤ61と、このポンプ駆動ギヤ61の内径側にこれに対して相対回転自在に配設された内側回転部材63と、これらポンプ駆動ギヤ61および内側回転部材63の間に配設された第2ワンウェイクラッチ62とから構成される。内側回転部材63はオイルポンプ70の第2ポンプギヤ75の軸75aとキー結合されており、これにより、変速機入力軸11および第2動力伝達機構60を介してエンジンEにより第2ポンプギヤ75(すなわち、オイルポンプ70)を駆動することができる。但し、この場合にも、第2ワンウェイクラッチ62が配設されているため、エンジンE側からの回転駆動力伝達はなされるが、これと逆方向の回転伝達はなされない。なお、ここで図示している電気モータ80はオイルポンプ駆動用モータであるが、この電気モータは走行駆動アシストモータでも良く、すなわちオイルポンプを駆動できる出力を持つ電気モータであれば良く、オイルポンプ駆動用に限定する必要はない。
【0020】
電気モータ80には、そのコネクタ端子85に接続されたコネクタ91を介してコントローラ90が接続されている。このコントローラ90によりバッテリ95から電気モータ80への電力供給を制御して、電気モータ80の回転制御を行う。この回転制御を行うことにより、オイルポンプ70の駆動を第1動力伝達経路50を介して電気モータ80により行わせたり、第2動力伝達経路60を介してエンジンEにより行わせたりすることができる。
【0021】
すなわち、このコントローラ90が駆動選択手段としての役割を果たすようになっており、このコントローラ90による制御について、図4のグラフおよび図5、図6のフローチャートに基づいて説明する。なお、図5および図6は丸囲みのA同士およびB同士がそれぞれ繋がっており、一つのフローチャートを示している。
【0022】
まず、オイルポンプ70の吐出特性について図4を参照して説明する。この図は、縦軸にオイルポンプ70の吐出量Qを示し、横軸に変速機入力軸(メインシャフト)上での回転に換算したオイルポンプ70の駆動回転速度Nmを示している。図において、実線L1が本発明のオイルポンプ70の吐出特性を表しており、破線L2が従来のオイルポンプ(エンジン直結のオイルポンプ)の吐出特性を表している。また、横線L3が変速時において必要とされる作動油量を示し、横線L4が非変速時での潤滑等に必要とされる作動油量を示している。
【0023】
この図から分かるように、従来のオイルポンプの場合には、エンジンがアイドリング時(約900rpm)に点A4の吐出量が得られ、エンジンの実用回転範囲の全域において変速時に必要とされる作動油量以上の油量が得られるのでどのような条件下においても作動油量が不足することはない。しかしながら、エンジン回転が増加するのに比例して、線L2で示すように、ポンプ吐出油量も増加するため、無駄な油量が増加し、エンジン回転が高くなる程、ポンプ駆動ロスが増加する。
【0024】
これに対して、本発明のオイルポンプ70の場合には、エンジンEによりこのオイルポンプ70を駆動した場合には、エンジンEの回転が第1の所定回転(約1800rpm)に達したときに初めて非変速時での潤滑等に必要とされる作動油量が確保でき(点A2)、これより高回転となる第2の所定回転(約4000rpm)に達したときに変速時での必要作動油量が確保できる(点A1)。
逆に言えば、エンジンEのみの駆動ではエンジンEが第1もしくは第2の所定回転以下のときには、作動油量が不足する。
【0025】
このため、本例の装置では、コントローラ90により電気モータ80の回転制御を行ってこの油量不足が生じないようにしている。
このコントローラ90においては、図5に示すように、まずイグニッションキーをオンにして作動を開始したときに、ステップS1において積算時間tとして零をセット(t=0にセット)するとともに、判断時間Tとしてt1をセット(T=t1にセット)する。そして、ステップS2〜S4のフローに従い、t>Tとなるまで、すなわち、判断セット時間t1の間だけ電気モータ80をフル回転で駆動する。これにより、変速機内の油路に作動油をいきわたらせることができる。
【0026】
次いで、ステップS5に進み、変速機のシフトポジション(シフトレバーのポジション)がPレンジもしくはNレンジであるか否かが判断される。シフトポジションがPレンジもしくはNレンジであるときには、変速用および潤滑用の作動油はほとんど必要ないので、ステップS10に進みバッテリ95から電気モータ80への電力供給を断ち、電気モータ80の駆動をストップさせる。
【0027】
このときに、エンジンEがアイドリングで駆動されていれば、この回転が第2動力伝達機構60を介してオイルポンプ70に伝達され、これが回転駆動される。このときのオイルポンプ70の吐出油量は図4において点A3で示すようになり、極く僅かであるが、上述のようにこのときには作動油量はほとんど必要とされないので、問題はない。
なお、電気自動車のようにエンジンEに代えて電動機が用いられるときには、PもしくはNレンジではこの電動機は停止されるため、オイルポンプ70は駆動されず、作動油の供給は停止する。
【0028】
シフトポジションがPレンジもしくはNレンジ以外であるときには、ステップS6に進み、シフトポジション変更がなされた直後であるか否かが判断される。シフトポジション変更がなされた直後であるときには、変速が行われることが多いため、ステップS12に進んで積算時間tを零にリセット(t=0にリセット)するとともに、判断時間Tとしてt2をセット(T=t2にセット)する。そして、ステップS2〜S4のフローに従って、判断時間t2の間、電気モータ80をフル回転で駆動する。
このように電気モータ80をフル回転で駆動したときでのオイルポンプ70の吐出量が図4において線L3で示す吐出量となるようにオイルポンプ70の容量が設定されている。このため、このときには、変速時に必要な作動油量を確保することができる。
【0029】
一方、シフトポジション変更がなされた直後ではない場合には、ステップS7に進み、変速機入力軸換算のエンジン出力回転速度Neが第1所定回転数N1より大きいか否かが判断される。なお、この第1所定回転数N1は、図4において、点A1に対応する回転数で、この場合には約4000rpmである。そして、Ne>N1のときには、ステップS10に進み、電気モータ80の駆動をストップさせる。
【0030】
図4から分かるように、電気モータ80をフル回転駆動した場合に、エンジン出力回転Neがこの第1所定回転数N1より小さいときには、電気モータ80の回転速度に対する換算オイルポンプ駆動回転速度がエンジンEの回転速度に対する換算オイルポンプ駆動回転速度より大きい。ここで、第1および第2動力伝達機構50,60内にはそれぞれ第1および第2ワンウェイクラッチ52,62が配設されているため、オイルポンプ70は換算オイルポンプ駆動回転速度が大きい方の駆動手段により駆動される。
【0031】
すなわち、電気モータ80がフル回転駆動されているときには、エンジンEの回転速度Neが第1所定回転数N1より小さければ、オイルポンプ70は電気モータ80により駆動され、エンジンEの回転速度Neが第1所定回転数N1より大きければ、オイルポンプ70はエンジンEにより駆動される。
このため、ステップS7においてNe>N1と判断されたときには、オイルポンプ70はエンジンEにより駆動される状態であるため、ステップS10に進み、電気モータ80の駆動をストップさせ、バッテリ95の寿命を延ばすように節電を図るのである。なお、このときエンジンEにより駆動されるオイルポンプ70の吐出油量は変速時の必要油量より多く、十分な油量供給がなされる。
【0032】
Ne≦N1のときには、ステップS8に進み変速指示があるか否かの判断が行われる。変速指示があるときには、変速時に必要な油量すなわち図4において線L3で示す油量が必要なので、ステップS12からステップS2〜S4のフローに従い、電気モータ80をフル回転で駆動させる。
【0033】
変速指示がない場合には、ステップS9に進み、変速機入力軸換算のエンジン出力回転速度Neが第2所定回転数N2より大きいか否かが判断される。なお、この第2所定回転数N2は、図4において、点A2に対応する回転数で、この場合には約1800rpmである。
そして、Ne>N2のときには、ステップS10に進み、電気モータ80の駆動をストップさせる。一方、Ne≦N2のときには、ステップS11に進み、電気モータ80をパーシャル回転駆動させる。なお、このパーシャル回転駆動とは、これによりオイルポンプ70を駆動させたときの吐出量が線L4で示す量(すなわち、非変速時に必要とされる油量)となる回転速度での駆動を言う。
【0034】
このため、図4から分かるように、電気モータ80をパーシャル回転駆動した場合には、エンジン出力回転Neが第2所定回転数N2より小さいときには、オイルポンプ70は電気モータ80により駆動され、エンジンEの回転速度Neが第2所定回転数N2より大きいときには、オイルポンプ70はエンジンEにより駆動される。
このため、ステップS9においてNe>N2と判断されたときには、オイルポンプ70はエンジンEにより駆動される状態であるため、ステップS10に進み、電気モータ80の駆動をストップさせ、バッテリ95の寿命を延ばすように節電を図る。なお、このときエンジンEにより駆動されるオイルポンプ70の吐出油量は非変速時の必要油量より多く、この場合にも十分な油量供給がなされる。
【0035】
また、ステップS9においてNe≦N2と判断されたときには、電気モータ80をパーシャル回転駆動させる。これによりオイルポンプ70は電気モータ80により駆動され、図4において線L4で示す油量、すなわち、非変速時に必要とされる油量供給を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るオイルポンプ駆動装置を用いてオイルポンプの駆動を行わせると、第1および第2ワンウェイクラッチの作用により、原動機および電気モータのうちの回転数の大きい方によりオイルポンプが駆動される。すなわち、原動機と電気モータがともに作動しているときでも、いずれか一方の回転が低い場合でも高い方の回転で駆動されるので、エンジンの駆動、停止によらず、常にオイルポンプの機能を確保することが可能であり、オイルポンプの原動機による駆動と電気モータによる駆動との切換がスムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオイルポンプ駆動装置を備えた変速機を示す断面図である。
【図2】この変速機におけるオイルポンプ駆動装置を拡大して示す断面図である。
【図3】この変速機における動力伝達構造を示す模式図である。
【図4】本発明のオイルポンプ駆動装置に用いられるオイルポンプの吐出特性を示すグラフである。
【図5】このオイルポンプ駆動装置の作動制御内容を示すフローチャートである。
【図6】このオイルポンプ駆動装置の作動制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 変速機構
4 ディファレンシャル機構
5 オイルポンプ駆動装置
11 変速機入力軸
12 変速機カウンタ軸
50 第1動力伝達機構
60 第2動力伝達機構
70 オイルポンプ
80 電気モータ
90 コントローラ
Claims (6)
- 原動機からの動力を変速して伝達する変速機に取り付けられるオイルポンプの駆動装置であって、
電気モータの出力軸と前記オイルポンプの駆動軸とを繋げる第1動力伝達経路と、原動機の出力軸と前記オイルポンプの駆動軸とを繋げる第2動力伝達経路とを備え、
前記第1動力伝達経路内に前記電気モータから前記オイルポンプに向けての動力伝達のみを許容する第1ワンウェイクラッチを配設し、前記第2の動力伝達経路内に前記原動機から前記オイルポンプに向けての動力伝達のみを許容する第2ワンウェイクラッチを配設し、前記原動機および前記電気モータを同時に駆動している状態で、前記原動機および前記電気モータのうちの駆動回転が大きい方により前記オイルポンプを駆動させるように構成し、
前記変速機のシフト位置が停止レンジもしくは中立レンジにあれば、前記電気モータを停止させて前記原動機の駆動回転により前記オイルポンプを駆動させるように構成することを特徴とするオイルポンプ駆動装置。 - 前記第1動力伝達経路および前記第2動力伝達経路のいずれか一方を選択する駆動選択手段を備え、
前記駆動選択手段は、前記変速機のシフト位置が停止レンジおよび中立レンジのいずれにもなければ、前記原動機の出力回転数が所定回転数以下のときには前記第1動力伝達経路を選択し、前記原動機の出力回転数が前記所定回転数を越えるときには前記第2動力伝達経路を選択することを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプ駆動装置。 - 前記駆動選択手段は、前記変速機のシフト位置が停止レンジおよび中立レンジのいずれにもなければ、前記オイルポンプからの作動油の供給必要油量が少ないときには低速で前記電気モータを駆動し、供給必要油量が多いときには高速で前記電気モータを駆動するように前記電気モータの駆動制御を行い、
前記電気モータを低速で駆動するときには、前記所定回転数が低い値に設定され、前記電気モータを高速で駆動するときには、前記所定回転数が高い値に設定されることを特徴とする請求項2に記載のオイルポンプ駆動装置。 - 原動機からの動力を変速して伝達する変速機に取り付けられ、この変速機の潤滑および変速制御用の作動油を供給するオイルポンプの駆動装置であって、
前記変速機に取り付けられた電気モータと、前記電気モータの出力軸と前記オイルポンプの駆動軸とを繋げる第1動力伝達経路と、前記原動機の出力軸と前記オイルポンプの駆動軸とを繋げる第2動力伝達経路と、前記第1動力伝達経路および前記第2動力伝達経路のいずれか一方を選択する駆動選択手段と、前記電気モータの駆動制御を行う電気モータ駆動手段とを備え、
前記駆動選択手段は、前記変速機のシフト位置が停止レンジおよび中立レンジのいずれにもなければ、前記原動機の出力回転数が前記原動機のアイドリング回転数を超えた範囲内に設定される所定回転数を下回る前記原動機の回転数領域では、前記第1動力伝達経路を選択して前記電気モータ駆動手段により前記電気モータを駆動させて前記オイルポンプの駆動を行わせて前記変速機における供給必要油量の作動油を供給し、前記原動機の出力回転数が前記所定回転数を上回る前記原動機の回転数領域では、前記第2動力伝達経路を選択して前記原動機により前記オイルポンプの駆動を行わせて前記電気モータ駆動手段により前記電気モータを停止させるように構成されるとともに、
前記駆動選択手段は、前記変速機のシフト位置が停止レンジもしくは中立レンジにあれば、前記原動機の出力回転数にかかわらず前記電気モータ駆動手段により前記電気モータを停止させて前記原動機により前記オイルポンプの駆動を行わせるように構成され、
前記所定回転数で回転数に達する前記原動機により前記第2動力伝達経路を介して前記オイルポンプが駆動されるときに、前記オイルポンプからの吐出油量が前記変速機における作動油の供給必要油量と略一致するように前記所定回転数を設定したことを特徴とする変速機におけるオイルポンプ駆動装置。 - 前記第1動力伝達経路内に、前記電気モータから前記オイルポンプへ向けての動力伝達のみを許容する第1ワンウェイクラッチが配設され、前記第2動力伝達経路内に、前記原動機から前記オイルポンプへ向けての動力伝達のみを許容する第2ワンウェイクラッチが配設されており、
前記変速機のシフト位置が停止レンジおよび中立レンジのいずれにもなければ、前記電気モータ駆動手段は、前記原動機の出力回転数が前記所定回転数を下回る回転数領域では、前記所定回転数に対応する回転速度で前記電気モータを駆動させて前記電気モータにより前記オイルポンプを駆動させ、前記原動機の出力回転数が前記所定回転数を上回る回転数領域では、前記電気モータを停止させて前記原動機により前記オイルポンプを駆動させるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の変速機におけるオイルポンプ駆動装置。 - 前記変速機のシフト位置が停止レンジおよび中立レンジのいずれにもなければ、前記電気モータ駆動手段は前記変速機における作動油の供給必要油量に応じて前記電気モータの制御を行うようになっており、
前記変速機の潤滑油のみが必要とされて前記供給必要油量が少ない非変速時には、前記所定回転数が前記アイドリング回転数を越えた小さな値である第1所定回転数に設定されて低速で前記ポンプ駆動用電気モータを駆動し、
前記変速機の潤滑油および変速制御油が必要とされて前記供給必要油量が多くなる変速時には、前記所定回転数が前記第1所定回転数より大きな値である第2所定回転数に設定されて高速で前記ポンプ駆動用電気モータを駆動するように構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の変速機におけるオイルポンプ装置。
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