JP3636498B2 - 手巻きすしの包装部材及び包装方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、手巻きすしの包装部材及び該包装部材を使用して手巻きすしを包装する方法に関し、更に詳しくは長時間水分乃至湿気から保護されると共に簡単に取り出すことができる手巻きすしの包装部材及び包装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、おにぎりやすしを包装した食品がスーパーやコンビニエンスストアーで販売されており、このような食品は、手軽で容易に食することができるので、増々利用され、その販売量も増加の一途をたどっている。従来、このおにぎりやすしの包装には各種のものが知られており、例えば特開昭54−138137号公報には、一枚の合成樹脂フィルムの約半分ですし体側を一回巻くと共に、他の半分にのりをセットして巻き込むことにより前記フィルムによりすしとのりとを隔離しておくように包装したものが開示されている。また実開昭55−14442号公報には、シートの中央部にのりを配置した後、折り曲げてのりを包み、かつ該折曲片を中央で折り返しておき、この中央部にすしを置き覆うことにより包装する方法が開示されている。更には実開昭56−35018号公報には、帯状シートにのりを配置した後、両側から両端が一部重複するように包み込み、ついでこの上にすし又はおにぎりをのせて包装する方法がまた実開昭58−26924号公報には、T字型をしたフィルム上の交差部にのりを配置し、ついで下端部にすしを置き巻き込んで包装した後、両側を捩じることにより包装する方法がそれぞれ開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の如きおにぎりないしすしの包装方法は、おにぎりの如く三角形をしたものや円柱状ないし棒状の形状をしたものであり、したがってこれらの食品を食する場合には、その包装を解いた後、おにぎりやすしをのりの方に移して巻く点で、食するまでの包装の解除が厄介であるという問題がある。また前述の如き各公報には、手巻きすし、いわゆる三角錐をした手巻きすしの包装方法については開示がなく、したがって三角錐をした手巻きすしの包装方法の一例として、二枚のフィルムの間にのりを挟み、すしを巻いた後、内側のフィルムを下方から抜き取る方法を試みたが、なかなか満足のいくものではなかった。このような状況下で手巻きすしの包装方法、特に簡単に包装の解除がし得るか又は包装を解除することなくすし体を食することができる手巻きすしの包装方法の出現が望まれていた。
【0004】
そこで、本発明者等は、これらの問題点を鋭意検討すると共に、二枚のフィルムの間にのりを挟み、すしを巻いた後、内側のフィルムを下方から抜き取る方法について更に検討を加えた結果、シート状部材として、フィルム部材に対して密着し難い材料ないしすべり性の優れたものを用い、かつその形状を片側台形状として一辺に傾斜部を設けることによってすし体の包装の解除が容易に成し得るか又は長方形状フィルム部材を引き抜くことにより包装を全面的に解除することなくすし体を取り出して食することができる手巻きすしの包装方法を見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。したがって、本発明の目的は、簡単にすし体の包装の解除が成し得ると共に包装体からフィルム部材を引き抜いた後すし体を取り出し食することができる手巻きすしの包装部材及びその包装方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記諸目的は、以下の書く発明によってそれぞれ達成される。
【0006】
(1)方形のシート状部材3と左辺より長さが長い右辺を有し、下辺が右下方向に傾斜しており、シート状部材3よりわずかに大きい長方形状フィルム部材1であって、横長に配置された長方形状フィルム部材1からなり、該長方形状フィルム部材1の右辺側には右辺に沿って切断部5を有しており、該長方形状フィルム部材1は前記シート状部材3上に重ねられると共に、前記長方形状フィルム部材1は、該シート状部材3より上方へずらした適宜の位置に配置され、その結果前記傾斜部は、シート状部材3の下辺部より上にずれた状態にあり、かつ右辺側はシート状部材3の端部を包むように折り曲げて該シート状部材3の裏面側の端部と前記右辺側の端部で接着されており、また前記長方形状フィルム部材1の上辺部がシート状部材3側に折り曲げられて上辺折曲部4が形成されており、これらのシート状部材3と前記長方形状フィルム部材1との間にのりを介在させ、すし種を巻いて手巻きすしとした際、前記長方形状フィルム部材1の左辺側がシート状部材3より突出して引張り部を形成し得ることを特徴とする手巻きすしの包装部材。
(2)前記切断部は長方形状フィルム部材の切断部はテープを接着したものであることを特徴とする前記第1項に記載の手巻きすしの包装部材。
(3)シート状部材が紙又はフィルムであることを特徴とする前記第1項又は第2項に記載の手巻きすしの包装部材。
(4)シート状部材が着色又は印刷のいずれかが施されていることを特徴とする前記第1項乃至第3項のいずれかに記載の手巻きすしの包装部材。
(5)長方形状フィルム部材が透明フィルムであることを特徴とする前記第1項乃至第4項のいずれかに記載の手巻きすしの包装部材。
(6)シート状部材と長方形状フィルム部材との接着が熱圧着であることを特徴とする前記第1項乃至第5項のいずれかに記載の手巻きすしの包装部材。
(7)方形のシート状部材3と、左辺より長さが長い右辺を有し、下辺が右下方向に傾斜している長方形状フィルム部材1を横長に配置し、該長方形状フィルム部材1の右辺側には右辺に沿って切断部5を形成した後、前記シート状部材3の右辺と長方形状フィルム部材1の切断部5を有する側とを重設すると共に、前記長方形状フィルム部材1が、該シート状部材3より上方へずらした適宜の位置に配置されるように並置し、ついで、該シート状部材3の右辺と長方形状フィルム部材1の切断部5を有する側の端部を接着した後、長方形状フィルム部材1の上辺部を手前に折り曲げて上辺折曲部4を形成し、次にシート状部材3の端部を堺にして長方形状フィルム部材1をシート状部材3側に折り曲げて重層すると共にこれらのシート状部材3と長方形状フィルム部材1との間にのりの先端が前記上辺折曲部4の折り目に内接するようにのりを収納配置した後、フィルム部材の中央部にすし体を載せ、切断部を有する側を大径にまたその反対側を小径に巻くことことを特徴とする手巻きすしの包装方法。
【0007】
以下、本発明を更に具体的に説明すると、本発明の手巻きすしの包装部材は、方形のシート状部材3と左辺より長さが長い右辺を有し、下辺が右下方向に傾斜しており、シート状部材3よりわずかに大きい長方形状フィルム部材1であって、横長に配置された長方形状フィルム部材1からなり、該長方形状フィルム部材1の右辺側には右辺に沿って切断部5を有しており、該長方形状フィルム部材1は前記シート状部材3上に重ねられると共に、前記長方形状フィルム部材1は、該シート状部材3より上方へずらした適宜の位置に配置され、その結果前記傾斜部は、シート状部材3の下辺部より上にずれた状態にあり、かつ右辺側はシート状部材3の端部を包むように折り曲げて該シート状部材3の裏面側の端部と前記右辺側の端部で接着されており、また前記長方形状フィルム部材1の上辺部がシート状部材3側に折り曲げられて上辺折曲部4が形成されており、これらのシート状部材3と前記長方形状フィルム部材1との間にのりを介在させ、すし種を巻いて手巻きすしとした際、前記長方形状フィルム部材1の左辺側がシート状部材3より突出して引張り部を形成し得ることを特徴とするものであり、これにより手巻きすしの包装品は、長期間のりが湿らないで保持されると共に食事どきにおいては、手巻きすしの包装を実質的に解かないで取り出すことができるという優れた効果を奏するものである。またシート状部材が紙の時は手巻きすしを食する際にフィルム部材の引き抜きが良好に行えるという格別の効果を奏するものである。更にこの取り出しに際して好ましいフィルム部材の形状は、片側が傾斜部を有する台形状であり、この傾斜部の傾斜を適宜のものとすることにより更に手巻きすしの取り出しを容易にすることができる。
【0008】
本発明のシート状部材が着色又は印刷のいずれかが施されていることにより装飾性乃至内容物に関する情報の表示が可能であり、更にシート状部材とフィルム部材との接着が熱圧着であることにより包装部材を簡単かつ容易に製作できるばかりでなく工程の自動化にも役立つという優れた効果を奏するものである。
【0009】
更にまた本発明においては、方形のシート状部材3と、左辺より長さが長い右辺を有し、下辺が右下方向に傾斜している長方形状フィルム部材1を横長に配置し、該長方形状フィルム部材1の右辺側には右辺に沿って切断部5を形成した後、前記シート状部材3の右辺と長方形状フィルム部材1の切断部5を有する側とを重設すると共に、前記長方形状フィルム部材1が、該シート状部材3より上方へずらした適宜の位置に配置されるように並置し、ついで、該シート状部材3の右辺と長方形状フィルム部材1の切断部5を有する側の端部を接着した後、長方形状フィルム部材1の上辺部を手前に折り曲げて上辺折曲部4を形成し、次にシート状部材3の端部を堺にして長方形状フィルム部材1をシート状部材3側に折り曲げて重層すると共にこれらのシート状部材3と長方形状フィルム部材1との間にのりの先端が前記上辺折曲部4の折り目に内接するようにのりを収納配置した後、フィルム部材の中央部にすし体を載せ、切断部を有する側を大径にまたその反対側を小径に巻くことことを特徴とする手巻きすしの包装方法に関するものであり、このような包装方法によりすし体がフィルム部材に包まれて湿気を外部に漏らさない包装ができ、したがって長期間のりが湿ることなく保持することができる。
【0010】
本発明に用いられるシート状部材としては、紙、樹脂被覆紙、防湿セロファン、合成樹脂フィルム(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等)が挙げられる。また本発明に用いられるフィルム部材としては、透明あるいは不透明のいずれの合成樹脂フィルムでもよく、合成樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が好ましく挙げられる。本発明においては、シート状部材とフィルム部材との間の摩擦抵抗が小さい方がよく、これらの組合せとしては、紙とポリエチレン、紙とポリプロピレン、樹脂被覆紙とポリエチレン又はポリプロピレン、紙と防湿セロファン、防湿セロファンとポリプロピレン、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
【0011】
本発明に用いられるシート状部材の形状は、方形であり、好ましくは正方形である。また長方形状フィルム部材は、その一辺は傾斜部を有するもの、即ち左辺より長さが長い右辺を有し、下辺が右下方向に傾斜している長方形状フィルム部材がよく、またこの傾斜は三角柱のすし体の傾斜に合わせた傾斜が好ましい。本発明において、該長方形状フィルム部材の右辺部には切断部を有し、この切断部としてテープ、ひも等がその端部に沿って設けられており、これらのテープやひもを剥がすことによってフィルムの端部が分離される。長方形状フィルム部材に切断用テープの如き切断部を設けるのは、手巻きすし包装品を食するとき、そのテープを引いてフィルム部材とシート状部材とを分離し、巻き込まれたフィルム部材の引き抜きを容易にするためである。このような長方形状フィルム部材とシート状部材とは、該長方形状フィルム部材の右辺の端部で接着されるが、シート状部材と長方形状フィルム部材との接着は適宜の位置で、かつ少なくともその一部が接着されていればよいが、その接着位置は、好ましくはシート状部材の上辺が長方形状フィルム部材の傾斜部を下にして配置したとき、長方形状フィルム部材の中央部にくるような位置で接着される。その結果、長方形状フィルム部材の傾斜部の位置は、シート状部材3の下辺より上の方にある。この接着は長方形状フィルム部材の接着部上にシート状部材の接着部を重層して熱圧着することが好ましい。更に本発明に用いられる長方形状フィルム部材は、その上辺がシート状部材側に折り曲げられて上辺折曲部4が形成され、この折曲部の折り目にのりの上辺乃至先端が内接されることによりすし体の巻き込みが容易であると共に自動包装の際、この自動化が容易にできる。
【0012】
本発明においては、シート状部材あるいはフィルム部材は着色又は印刷のいずれかが施されていてもよく、好ましくは外側のものが着色乃至印刷されるのがよい。本発明に用いられる手巻きすしの包装部材は、手巻きすしの包装に特に好ましいが、必要に応じて他の食品の包装に適用することもできる。
【0013】
【作用】
本発明では、方形のシート状部材3と左辺より長さが長い右辺を有し、下辺が右下方向に傾斜しており、シート状部材3よりわずかに大きい長方形状フィルム部材1であって、横長に配置された長方形状フィルム部材1からなり、該長方形状フィルム部材1の右辺側には右辺に沿って切断部5を有しており、該長方形状フィルム部材1は前記シート状部材3上に重ねられると共に、前記長方形状フィルム部材1は、該シート状部材3より上方へずらした適宜の位置に配置され、その結果前記傾斜部は、シート状部材3の下辺部より上にずれた状態にあり、かつ右辺側はシート状部材3の端部を包むように折り曲げて該シート状部材3の裏面側の端部と前記右辺側の端部で接着されており、また前記長方形状フィルム部材1の上辺部がシート状部材3側に折り曲げられて上辺折曲部4が形成されているので、フィルム部材全体ですし体を包装した際、シート状部材がのりの外面を覆うことができ、のりの露出を防止することができる。また長方形状フィルム部材の上辺部がシート状部材側に折り曲げられて上辺折曲部を形成しているので、のりを上辺折曲部の折り目に内接するまで入れてのりの位置を規定することができると共に包装に際しのりがずれるのを防ぐことができる。また該長方形状フィルム部材の右辺部はその少なくとも一部が前記シート状部材に接着されていることによりシート状部材と長方形状フィルム部材の間に配置するのりの位置を確実に規定することができる。更に長方形状フィルム部材には該右辺に沿って切断部を有することによりすしの包装品を食するとき、このテープを剥がしてすし体を取り出すことが容易かつ簡単にできる。したがって本発明の手巻きすしの包装部材を使用することにより、手巻きすしの包装品は長時間のりが湿気を帯びないで保持することができると共に食するときは簡単かつ容易にすし体を取り出すことができるという格別顕著な効果を奏するものである。
【0014】
また本発明の手巻きすしの包装方法は、前述の如き手巻きすしの包装部材を使用し、該フィルム部材の中央部にすし体を載せ、切断用テープ側を大径にまたその反対側を小径に巻くことにより、すし体はフィルム部材のみに覆われて包まれ、その外側をシート状部材で巻かれてのりを外気にさらすことがなく、かつのりを湿気から保護することができる。
【0015】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面を参照して説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0016】
実施例1
図4は、三角柱状のすし体を本発明の包装部材で巻いた手巻きすし製品を示す斜視図であり、図1はその包装部材を示す平面図である。図2は、本発明の手巻きすしの包装部材を示す展開図であり、また図3は、本発明の手巻きすしの包装部材にすし体を載せて巻き込むところを示す平面図である。
【0017】
図1において、シート状部材として上質紙及び長方形状フィルム部材として高密度ポリエチレンフィルム(HDPE、ハイデンポリエチレン)を用意し、上質紙を15cm×15cmの大きさの正方形にして上質紙3を形成する。ついで長方形状フィルム部材の右辺に切断用テープ5を接着してなるHDPEフィルムを縦20センチ×横24cmに切断すると共に更に該フィルムの上辺を3cm、右辺を2cmそれぞれ外側(紙面の奥方)に折り込んで上辺折曲部4及び右辺折曲部(この内の符号7aが非接着部で、符号7bが接着部である。)7とし、傾斜部を下にして左辺を12cm、右辺を17cmの下辺に傾斜部を有する片側台形状のHDPEフィルム1を形成する。この際右辺折曲部7は、上質紙3上において一部欠除部(折曲部7のない部分:図2を参照)を有するが、HDPEフィルムの右辺全体で折曲部を形成してもよい。
【0018】
次に前記上質紙3はHDPEフィルム1の右辺にある右辺折曲部7に配置され、かつ右辺で揃えられていると共に、上質紙3の上辺がフィルム1の中央部付近にくるように配置され、右辺折曲部7bにおいてこの上質紙3の裏面側が接着剤6で接着されている。図2には、図1の包装部材の製造過程の展開図が示されている。図2において、上質紙3と切断用テープ5を有するHDPEフィルム1とを並置すると共にこのHDPEフィルム1は上質紙3の上辺が略中央部にくるように上方に配置した後、上質紙3とHDPEフィルム1とを一部重ねる。ついでこの重複部を接着剤6で接着する。その後HDPEフィルム1をA−B線を中心に上質紙3側に折り返して上質紙3の上に重ねることによって手巻きすしの包装部材が形成される。更にこの包装部材の上質紙3とHDPEフィルム1との間に10.5cm×19cmののり2を入れその上辺がHDPEフィルム1の上辺折曲部(c−d線を中心にして形成された折曲部)4の端部8に内接するように挿入される。
【0019】
図3に示されるように、のり2の入った手巻きすしの包装部材のHDPEフィルム1の中央部にすし体9を載せた後、e−f線を中心として左端(面積の少ない方)の回転径を小さく、また右端(面積の大きい方)の回転径を大きく回転させることによって円錐柱状の手巻きすしを形成する。このときすし体はHDPEフィルム1のみによって包み込まれる。このように包装することによって図4に示される手巻きすしの包装品が得られる。この得られた手巻きすしの包装品は、外側は上質紙3によりくるまれており、のりを湿気から保護している。この手巻きすしの包装品は、食するに際し、まずテープ5を引っ張ってフィルム1と上質紙3とを分離し、ついで底部から出ているフィルム13を引き抜くと何ら抵抗なくフィルムが引き抜かれ、すし体9はのりが巻かれた状態で上質紙3内に収納される。これを上から取り出して食するか、あるいは上から少しずつ押上げながら食することができる。このように本発明の手巻きすしの包装部材により手巻きすしの包装品は長時間のりが湿気を帯びないで保持することができると共に食するときは簡単かつ容易にすし体を取り出すことができる。
【0020】
実施例2 実施例1に記載の上質紙3に代えて、図3に示される上質紙31を使用した以外は、実施例1と同様にして手巻きすしの包装部材を作製した。ついでこれを用いて実施例1と同様にして手巻きすしの包装品を作製した。実施例1と同様に本発明の効果が得られた。
【0021】
実施例3
実施例1に記載の上質紙3に代えて裏面に樹脂被覆した紙を使用した以外は、実施例1と同様にして手巻きすしの包装部材を作製した。ついでこれを用いて実施例1と同様にして手巻きすしの包装品を作製した。実施例1と同様に本発明の効果が得られた。
【0022】
実施例4
実施例1に記載のHDPEフィルム1に代えてポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した以外は、実施例1と同様にして手巻きすしの包装部材を作製した。ついでこれらを用いて実施例1と同様にしてそれぞれ手巻きすしの包装品を作製した。実施例1と同様に本発明の効果が得られた。
【0023】
【発明の効果】
本発明の手巻きすしの包装部材の構成により手巻きすしの包装品は長時間のりが湿気を帯びないで保持することができると共に食するときは簡単かつ容易にすし体を取り出すことができるという格別顕著な効果を奏するものである。また本発明の手巻きすしの包装方法は、本発明の手巻きすしの包装部材を使用し、該フィルム部材の中央部にすし体を載せ、切断部側を大径にまたその反対側を小径に巻くことにより、すし体はフィルム部材のみに覆われて包まれ、その外側をシート状部材で巻かれてのりを外気にさらすことがなく、かつのりを湿気から保護することができるという格別に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手巻きすしの包装部材を示す平面図である。
【図2】図1の手巻きすしの包装部材の展開図を示す平面図である。
【図3】本発明の手巻きすしの包装部材の包装方法を示す平面図である。
【図4】図3により得られた手巻きすしの包装品を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フィルム
2 のり
3 紙
4 上辺折曲部
5 テープ又はひも
6 接着剤
7 右辺折曲部
7a 非接着部
7b 接着部
8 折り目
9 すし体
10 具
11 小径矢印
12 大径矢印
13 引張り部
Claims (7)
- 方形のシート状部材3と左辺より長さが長い右辺を有し、下辺が右下方向に傾斜しており、シート状部材3よりわずかに大きい長方形状フィルム部材1であって、横長に配置された長方形状フィルム部材1からなり、該長方形状フィルム部材1の右辺側には右辺に沿って切断部5を有しており、該長方形状フィルム部材1は前記シート状部材3上に重ねられると共に、前記長方形状フィルム部材1は、該シート状部材3より上方へずらした適宜の位置に配置され、その結果前記傾斜部は、シート状部材3の下辺部より上にずれた状態にあり、かつ右辺側はシート状部材3の端部を包むように折り曲げて該シート状部材3の裏面側の端部と前記右辺側の端部で接着されており、また前記長方形状フィルム部材1の上辺部がシート状部材3側に折り曲げられて上辺折曲部4が形成されており、これらのシート状部材3と前記長方形状フィルム部材1との間にのりを介在させ、すし種を巻いて手巻きすしとした際、前記長方形状フィルム部材1の左辺側がシート状部材3より突出して引張り部を形成し得ることを特徴とする手巻きすしの包装部材。
- 前記切断部はフィルム部材の切断個所にテープを接着したものであることを特徴とする請求項1に記載の手巻きすしの包装部材。
- シート状部材が紙又はフィルムであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の手巻きすしの包装部材。
- シート状部材が着色又は印刷のいずれかが施されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の手巻きすしの包装部材。
- 長方形状フィルム部材が透明フィルムであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の手巻きすしの包装部材。
- シート状部材と長方形状フィルム部材との接着が熱圧着であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の手巻きすしの包装部材。
- 方形のシート状部材3と、左辺より長さが長い右辺を有し、下辺が右下方向に傾斜している長方形状フィルム部材1を横長に配置し、該長方形状フィルム部材1の右辺側には右辺に沿って切断部5を形成した後、前記シート状部材3の右辺と長方形状フィルム部材1の切断部5を有する側とを重設すると共に、前記長方形状フィルム部材1が、該シート状部材3より上方へずらした適宜の位置に配置されるように並置し、ついで、該シート状部材3の右辺と長方形状フィルム部材1の切断部5を有する側の端部を接着した後、長方形状フィルム部材1の上辺部を手前に折り曲げて上辺折曲部4を形成し、次にシート状部材3の端部を堺にして長方形状フィルム部材1をシート状部材3側に折り曲げて重層すると共にこれらのシート状部材3と長方形状フィルム部材1との間にのりの先端が前記上辺折曲部4の折り目に内接するようにのりを収納配置した後、フィルム部材の中央部にすし体を載せ、切断部を有する側を大径にまたその反対側を小径に巻くことことを特徴とする手巻きすしの包装方法。
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