JP3635638B2 - サーファクチンの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バチルス(Bacillus)属微生物を用いてサーファクチンを生産性よく製造する方法に関する。さらに詳しく言えば、大豆などの豆類の粉砕物あるいはその抽出物を窒素源として含む液体培地でバチルス属微生物を培養し、培養液中にサーファクチンを蓄積させるサーファクチンの製造方法、及びその方法に有用なバチルス(Bacillus)属微生物に関する。
【0002】
【従来の技術】
バチルス(Bacillus)属微生物、特にバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)がサーファクチンを生産することが、従来より知られている。すなわち、Kakinumaらによってサーファクチンの構造が、例えば、Agric. Biol. Chem., 33: 971-972 (1969)、Agric. Biol. Chem., 33: 973-976 (1969)、Agric. Biol. Chem., 33: 1523-1524 (1969)において報告されている。
【0003】
サーファクチンは10ppm以下の低濃度で表面張力低下能を示し、また易生分解性であることから、優れた界面活性剤として注目されてきた。サーファクチンの製造法としては、以下のような方法が知られている。例えば、Arima K.らは、バチルス・ズブチリスの菌株ATCC 21331またはATCC 21332によるサーファクチンの製法を開示しており(米国特許第3,687,926号及びBiochem. Bioph. Res. Commun., 31: 488-494 (1968))、この方法では24時間の培養でサーファクチンが培地中に0.05〜0.1g/L蓄積することが記載されている。
【0004】
しかし、サーファクチンを工業的に利用するにはこれでは生産性が低いため、多くの研究者により生産性を向上させる努力がなされてきた。Cooperらは、バチルス・ズブチリスATCC 21332の培養中に生成される泡を連続して除去するサーファクチンの製法を開示している(Appl. Environ. Microbiol., 42: 408-412 (1981))。この方法ではサーファクチンの収量が0.7〜0.8g/Lである。
【0005】
Sheppardらは、加水分解したピートを含む培地でバチルス・ズブチリスを生育させることにより収量0.16g/Lが達成される方法を開示している(Appl. Microbiol. Biotechnol., 27: 110-116 (1987))。Mulliganらは、バチルス・ズブチリスATCC 21332の突然変異株を使用することを特徴とするサーファクチンの収量の改善法を開示している(Appl. Microbiol. Biotech., 31: 486-489 (1989))。この方法では、40時間後のサーファクチンの収量が0.562g/Lである。
【0006】
奥田らは、磁場中でバチルス・ズブチリスを培養することによりサーファクチンの生産量を増大する方法を開示している(特開平6-121668号公報)。Weiらは、バチルス・ズブチリスATCC 21332を高濃度の鉄を添加して培養することでサーファクチンの生産を増大する方法を開示しており(Enz. Microbial Technol., 22: 724-728 (1998))、サーファクチンの収量が3.5g/Lである。
【0007】
カルレーラらは、バチルス・ズブチリスATCC 21332の変異株であるバチルス・ズブチリスATCC 55033が2.0〜4.0g/Lの濃度でサーファクチンを生産する能力を有することを開示している(特許第3030789号)。Kimらは、バチルス・ズブチリスC9を、グルコースを炭素源とし、NH4HCO3を窒素源として酸素制限条件下で培養するとき7.0g/Lの濃度でサーファクチンを生産することを開示している(J. Ferment. Bioeng., 84: 41-46 (1997))。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの改良も工業的な利用に供するには十分でなく、さらに生産性の高い菌株および生産性を向上させる製造法が望まれていた。
本発明は、サーファクチンを高生産するバチルス属微生物を提供すること、さらに、サーファクチンを生産するバチルス属微生物を培養し、培養液中にサーファクチンを高濃度に蓄積させるサーファクチンの製造法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく、各種培地成分について鋭意検討を重ねた結果、大豆などの豆類の粉砕物あるいはその抽出物を窒素源とする培地において、サーファクチンを生産するバチルス属微生物を培養することにより培養液中にサーファクチンが高濃度蓄積されること、およびこの方法によればサーファクチンを生産する際に泡の発生を抑制することができ、過剰の泡の除去をせずに培養できることを見出した。さらにサーファクチンを生産するバチルス属微生物を改良し、この微生物を該培地で培養すると培養液中にサーファクチンが高濃度蓄積されることを見いだし、本発明を完成するにいたった。
【0010】
すなわち本発明は、以下の1〜5のサーファクチンの製造法及びバチルス(Bacillus)属微生物に関する。
【0011】
1.豆類の粉砕物またはその抽出物を含む液体培地でバチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)あるいはSD901から派生し、かつSD901と同一のサーファクチン生産能を有する変異株を培養し、培養液中にサーファクチンを蓄積させることを特徴とするサーファクチンの製造法。
2.豆類が、大豆である前項1に記載のサーファクチンの製造法。
3.液体培地中の豆類の粉砕物またはその抽出物の濃度が、0.5〜20w/w%である前項1または2に記載のサーファクチンの製造法。
4.培養液中にサーファクチンを8〜50g/Lの濃度で蓄積させる前項1〜3のいずれかに記載のサーファクチンの製造法。
5.バチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)、またはSD901から派生し、かつSD901と同一のサーファクチン生産能を有する変異株。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によれば、サーファクチンを生産する微生物を培養する培地中に窒素源として大豆などの豆類の粉砕物あるいはその抽出物を添加して培養を行うことにより培養液中に高い濃度でサーファクチンを蓄積できる。
発明者らの知るところによれば、従来、豆類の粉砕物あるいはその抽出物を窒素源として含む培地でバチルス属微生物を培養することは当業者に知られていたが、サーファクチンを生産する微生物を豆類の粉砕物あるいはその抽出物を窒素源として含む培地で培養し、培養液中にサーファクチンを高い濃度で蓄積するという製造法は知られておらず、本発明者が新規に見いだしたものである。
本発明で使用できる豆類としては、大豆、小豆、えんどう豆、そら豆、ひよこ豆、ひら豆、いんげん豆などが使用でき、これらは単独であるいは2種以上を併用することができる。これらの豆類の中でも好ましいのは大豆である。
【0013】
本発明で使用されるバチルス属微生物としては、サーファクチンを生産するものであれば特に制限はないが、例えば、発明者により改良された、バチルス・ズブチリスSD901が好適である。
本菌株はバチルス・ズブチリスの新規変異株で、高濃度のサーファクチン蓄積能力によって特徴づけられる。本菌株はサーファクチン生産性が極めて高いという点で従来の菌株とは区別されるものであり、バチルス・ズブチリスの新菌株とするのが適当であるため、バチルス・ズブチリスSD901と命名され、工業技術院生命工学研究所に生命研寄託第FERM P-17989号として寄託され、2001年7月16日に日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6所在の独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに国際寄託番号FERM BP-7666として移管されている。
【0014】
従って、バチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)自体も本発明の対象である。また、本菌株から派生する変異体であって、サーファクチン生産性が極めて高い点で本菌株と同様の性質を持つものは本発明に含まれる。
さらに、本発明の方法により、20〜90時間の培養により粗サーファクチンを8〜50g/Lの濃度で生産する能力を有するバチルス(Bacillus)属微生物も本発明の対象である。
【0015】
本発明をさらに詳述すれば、本発明によるバチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)は、バチルス・ズブチリスMarburg 168 株の変異株であるバチルス・ズブチリスMI113の形質転換体であるバチルス・ズブチリスMI113(pC115)に由来する。
【0016】
バチルス・ズブチリス MI113(pC115)についてはNakayamaらの文献に記載されている(Appl. Microbiol. Biotechnol., 48: 80-82 (1997))。また、プラスミドpC115についてはHuangらの文献に記載されている(J. Ferment. Bioeng., 76: 6, 445-450 (1993))。このプラスミドpC115上にあるサーファクチンの生産に関与する遺伝子lpa−14をバチルス・ズブチリス由来のプラスミドpNS1981に連結したプラスミドを作成し、バチルス・ズブチリスMI113を形質転換する。lpa−14についてはhiraoka らの文献に記載されている(J. Ferment. Bioeng., 74: 5, 323-326 (1992))。また、プラスミドpNS1981についてはShishidoらの文献に記載されている(Plasmid, 10: 224-234 (1983))。
【0017】
本発明のバチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)は、得られた形質転換体の突然変異によって取得されたものである。この目的のため、得られた形質転換体に化学的または物理的変異誘発因子を作用させ、サーファクチン収量が変化した菌株ストックを作成し、ここから生産能が増大したコロニーを単離することにより得られる。
【0018】
化学的変異誘発物質としては、例えばEMS(エチルメタンスルフォネート)、ジエチルサルフェート、NTG(N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン)等が使用できる。物理的変異誘発因子としては、変異誘発量の紫外線、ガンマ線、X線等が使用できる。
【0019】
変異菌株ストックを作成する方法としては、例えばNB(Nutrient Broth;DIFCO社製)等の栄養培地で対数増殖期まで生育させたバチルス・ズブチリスを集菌し、洗浄後に生理食塩水に懸濁し、変異誘発量のNTGを添加して変異を誘発し、再度集菌、洗浄してNTGを除去し、再度NB(DIFCO社製)等の栄養培地で培養することにより変異菌株ストックを作成する方法等が挙げられる。
【0020】
生産能が増大したコロニーを単離する方法としては、例えばヒツジ血液を添加したTBAB(Tryptose Blood Agar Base;DIFCO社製)等の培地に寒天を加えて調製した平板培地上に適当に希釈した変異菌株ストックを塗布し、生育したバチルス・ズブチリスのコロニーの周囲に形成されるクリアゾーンの大きさを比較することによりサーファクチンを高濃度で生産できる突然変異株を選別することができる。
【0021】
実際、このように形成されるクリアゾーンの大きさは、バチルス・ズブチリスによって生産されたサーファクチンの量に比例することがMulliganらにより明らかにされている(J. Ferment. Technol., 62: 158-179 (1984))。ついで、このようにして単離されたバチルス・ズブチリスの変異株のサーファクチン生産性を、コントロールとしてMI113(pC115)を使用し、試験管培養により確認することができる。このような方法により本発明のバチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)が得られる。
【0022】
以下、本発明のサーファクチンの製造法を豆類の中で好ましい大豆を使用する例により説明する。
本発明のサーファクチンの製造は、最も簡便には、例えばバチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)を、テトラサイクリンを10ppm含むL培地等の栄養培地で、25〜42℃、好ましくは28〜40℃、より好ましくは30〜37℃の温度で5〜24時間程度培養し、得られた培養液を大豆粉あるいはその抽出物を窒素源として含む培地に0.1〜10w/w%、好ましくは0.5〜7w/w%、より好ましくは1〜5w/w%植菌する。これを25〜42℃、好ましくは28〜40℃、より好ましくは30〜37℃の温度で20〜90時間程度培養することにより達せられる。上記温度範囲を外れた場合にはサーファクチンの生産が著しく低下するため、好ましくない。
【0023】
本発明において大豆粉あるいはその抽出物とは、大豆または脱脂大豆を顆粒状に粉砕した粗粒大豆粉、粉末状に粉砕した粉砕大豆粉、それらの抽出物(例えば熱水抽出物)、加水分解物(例えば酸加水分解物、酵素加水分解物)等のことを言う。大豆粉あるいはその抽出物の濃度に特に制限はないが、培地中の大豆粉あるいはその抽出物の濃度に比例してサーファクチン生産量は増加するため、ある程度の生産量を得るためには0.5 w/w%以上が望ましい。しかし、一方で大豆粉あるいはその抽出物が高濃度になると滅菌が不十分になるおそれがあるので、20w/w%濃度を超えないことが望ましい。よって高い生産量を得るための大豆粉あるいはその抽出物濃度は0.5〜20w/w%であり、好ましくは2〜15w/w%、より好ましくは4〜12w/w%である。
【0024】
本発明に使用する培地には、大豆粉あるいはその抽出物の他に、通常使用する異化可能な炭素源、窒素源及び無機塩等を含有させることができる。さらに必要であればアミノ酸および/またはビタミン等を添加することができる。
【0025】
異化可能な炭素源としては、グルコース、マルトース、ショ糖、加水分解デンプン、糖蜜、馬鈴薯エキス、モルト、ピート、植物油、コーンスティープリカー、フルクトース、シロップ、糖質(sugar)、液糖(liquid sugar)、転化糖(invert sugar)、アルコール、有機酸、有機酸塩、アルカンまたは他の一般的な炭素源が利用でき、単独、あるいはこれらを組み合わせて使用することができ、これらのなかでもグルコースまたはマルトースが好ましい。これらは通常0.01〜50w/w%、好ましくは1〜40w/w%程度の濃度で用いることができる。
【0026】
また、異化可能な窒素源としては、たとえば硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウムまたは重炭酸アンモニウム等のアンモニウム塩、アンモニア、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、グルタミン酸ナトリウム、尿素、ペプトン、肉エキス、コーンスティープリカー、カゼイン水解物、フェザーミール、酵母エキス等の無機または有機窒素を含有するものが利用でき、これらを単独、あるいは組み合わせて使用することができ、なかでもサーファクチン生産性の点から酵母エキスが好ましい。これらを通常0.01〜30w/w%、好ましくは0.1〜10w/w%程度の濃度で用いるのがよい。
【0027】
さらに、無機塩として、カリウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン、マンガンイオン、カルシウムイオン、、亜鉛イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、モリブデンイオン、リン酸イオン、硫酸イオン、塩化物イオンまたは硝酸イオン等のカチオンまたはアニオンを添加することが好ましい。添加濃度は培養条件により異なるが、通常、リン酸塩として0.01〜5w/w%、マグネシウム塩として10ppm〜2w/w%、他の塩は0.1ppm〜1000ppm程度である。
【0028】
また、添加するアミノ酸としては、L−グリシン、L−アラニン、L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイシン、L−セリン、L−トレオニン、L−フェニルアラニン、L−チロシン、L−システイン、シスチン、L−メチオニン、L−トリプトファン、L−ヒスチジン、L−プロリン、L−アスパラギン酸、L−アスパラギン、L−グルタミン酸、L−グルタミン、L−アルギニン、L−リシン、D−バリン、D−イソロイシン等が挙げられ、これらを1種または2種以上添加することができる。特に本発明においては、L−アルギニンとL−トリプトファンを添加することが好ましい。添加濃度は0.001〜5w/w%、好ましくは0.01〜1w/w%程度である。
【0029】
ビタミンとしてはビオチン、チアミン、リボフラビン、ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸、ピリドキサール、ピリドキシン、myo-イノシトール、コリン、葉酸、コバラミン、シアノコバラミン等を1種または2種以上添加することができる。添加濃度は0.1〜100ppmであり、好ましくは1〜50ppmである。
【0030】
本発明における培養では、試験管、フラスコ、発酵槽等の容器に上記の培地を添加し、強く通気しながら、培養を行うが、特に生成する泡を除去する必要はない。
【0031】
従来の培養方法ではサーファクチンの蓄積に伴い激しく発泡し培養が困難であるため、培養中に泡を除去し、そこに含まれるサーファクチンを回収していたが、工業的な規模でこのような方法を行うことは不可能である。本発明の方法で培養中に生成する泡を除去する必要がないのは、蓄積したサーファクチンが培地中の大豆粉あるいはその抽出物に由来する不溶物に吸着し、過剰の発泡を抑制するためと考えられる。また、大豆粉あるいはその抽出物に由来する成分が発泡を抑制する効果があるためと考えられる。このため、通常の発酵生産と同様に工業的な規模で実施可能である。また、大豆粉あるいはその抽出物を添加した培地では、それらに由来する不溶物が存在するため、同濃度の可溶性成分を添加した培地に比較して高浸透圧にならず、不溶物が培養中に徐々に可溶化され消費されるため、高濃度の栄養源を含む培地での発酵生産が可能となり、サーファクチンを高収率で生産することが可能である。
【0032】
試験管、フラスコ等の容器を用いた培養の場合は強く振とうすることにより通気を行い、培地の初発のpHを6.5〜8.0に調整する。
発酵槽等の容器により高濃度の生産を行う場合は無菌空気を通気し、撹拌しながら培養を行い、発泡があって培養が困難な場合は通常使用される一般的な消泡剤を添加することができる。
【0033】
培地のpHは6〜9、好ましくは6.5〜8.0、より好ましくは6.9〜7.5に維持する。pHの調節はたとえば、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム水溶液等の塩基性水溶液の添加によって行うが、それらの中でも水酸化ナトリウムまたはアンモニア水を使用することが好ましい。水酸化ナトリウムであれば20w/w%濃度程度、またアンモニア水であれば8〜25w/w%程度がよい。このような培養を好適な条件下で行うことにより、20〜90時間で粗サーファクチンを8〜50g/Lの濃度で含む培養液が得られる。
【0034】
上記培養液からサーファクチンを回収し、精製することができる。精製は例えば培養液を硫酸、塩酸、硝酸等の添加により酸性にし、沈殿したサーファクチンを限外濾過、メタノール、塩化メチレン等の有機溶媒による抽出、活性炭処理、結晶化等の公知の方法で行うことができる。酸添加による沈殿はカルシウム塩の添加による沈殿に置き換えてもよい。
このようにして精製サーファクチンを培地1Lあたり6〜40g得ることができる。
【0035】
本発明により得られたサーファクチンは、例えば、洗浄剤、乳化剤、湿潤剤、分散剤、可溶化剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、配管抵抗低減剤等の分野に用いることができ、化粧品、食品、医薬品、農薬、インキ等に有効である。
【0036】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら限定されるものではない。
【0037】
実施例1:バチルス・ズブチリス形質転換体の調製
バチルス・ズブチリスMI113(pC115)を、クロラムフェニコールを5ppm添加したL培地(1w/v%ポリペプトン、0.5 w/v%酵母エキス、0.5 w/v%NaCl、残部水)50mlに植菌し、35℃、150rpmで16時間培養した。その後、菌体を遠心分離により回収し、アルカリ法(Molecular cloning a laboratory manual second edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press)によりプラスミドpC115を回収した。pC115をテンプレートとし、以下に示す塩基配列の4種の合成DNAをプライマーとしてPCRを行い、5’末端および3’末端にBamHIの切断部位を持ち、内部のHindIII切断部位が削除され、かつアミノ酸配列は変化しないlpa14遺伝子断片を取得した。
【0038】
5’−GTGGTCGATGAAAGAGAGCTTTATCAAACAGGCCGG−3’(配列番号1)
5’−CCGGCCTGTTTGATAAAGCTCTCTTTCATCGACCAC−3’(配列番号2)
5’−CCCGGATCCGGACTAGTCTAGAGCTCTACGCGATCTCCGGGCGGGC−3’(配列番号3)
5’−CCCGGATCCTTAAGCTTGAGTACGACGGTTTTTCTG−3’(配列番号4)
【0039】
得られたlpa14遺伝子断片及びプラスミドpNS1981を、それぞれBamHI(宝酒造株式会社製)で切断、ライゲーションし、バチルス・ズブチリスMI113をCICII法(微生物遺伝学実験法,遺伝学実験法講座3,共立出版)により形質転換した。これによりテトラサイクリンを10ppm添加したL平板培地(1w/v%ポリペプトン、0.5 w/v%酵母エキス、0.5 w/v%NaCl、2w/v%寒天、残部水)に生育するバチルス・ズブチリス形質転換体を得た。
【0040】
実施例2:バチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)の調製
バチルス・ズブチリス形質転換体を、テトラサイクリンを10ppm添加したL培地5mlに植菌し、35℃、300rpmで16時間培養した。ついで、同培地5mlに、得られた培養液を1v/v%植菌し、35℃、300rpmでOD660が0.2となるまで培養した。その後、菌体を遠心分離により回収し、上清を捨て、PBS緩衝液(0.8 w/v%NaCl、0.02 w/v%KCl、0.144 w/v%Na2HPO4、0.024 w/v%KH2PO4、HClでpH7.4に調製)5mlで3回洗浄し、同緩衝液0.5mlに再度懸濁した。
【0041】
2000ppmのN−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン水溶液0.05mlを懸濁液に添加し、30℃で10分間静置した。懸濁液を遠心分離し、上清を捨て、菌体を同緩衝液5mlで3回洗浄し、新たなL培地1ml中に再度懸濁した。懸濁液を、テトラサイクリンを10ppm添加したL培地4mlに添加し、35℃で一晩生育させた後、50w/w%グリセリン水溶液2.5mlを添加し、凍結保存用バイアルに少量ずつ分注し、−135℃で凍結させ、形質転換体保存ストックとした。
【0042】
ついで、5w/v%ヒツジ血液、4w/v%グルコース、0.1 w/v%NB(Difco社製)、0.1 w/v%酵母エキスを含む寒天平板培地(Cooperら、Appl. Environ. Microbiol. , 42: 408 〜412(1981))上に、約200コロニー/プレートとなるように滅菌水で希釈した形質転換体保存ストックを塗布した。35℃で20〜48時間インキュベートした後、生育したコロニーの周囲に形成されたクリアゾーンを観察し、大きいクリアゾーンを形成するコロニーをサーファクチン高生産株として選抜した。このうちの1つをバチルス・ズブチリスSD901と命名し、FERM
P−17989として寄託した。
【0043】
実施例3:試験管培養におけるサーファクチンの生産に対する窒素源の効果
バチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)を、テトラサイクリンを10ppm添加したL平板培地に画線し、35℃で一晩生育させた。下記組成Aの培地1mlを試験管に分注し、L平板培地から1白金耳をとり植菌し、35℃で72時間培養を行った。
【0044】
【表1】
Figure 0003635638
【0045】
以上の組成に窒素源として以下のうちの1つを添加した。
大豆粉 0.5 w/w%
硝酸カリウム 0.5 w/w%
硝酸アンモニウム 0.5 w/w%
硫酸アンモニウム 0.5 w/w%
尿素 0.5 w/w%
グルタミン酸ナトリウム 0.5 w/w%
ペプトン 0.5 w/w%
【0046】
培養液を遠心分離し、上清に含まれるサーファクチンを以下の条件によるHPLC法により定量した。
サンプル量:20μl
カラム:ODS−2、4.6mm×250mm、GLサイエンス社製
カラム温度:40℃
溶離液:80v/v%アセトニトリル、3.8mM トリフルオロ酢酸
流速 :1.5ml/min
検出器:UV検出器
波長 :205nm
定量はサーファクチンの標準サンプル(シグマ−アルドリッチ社製)を用いて検量線を作成して測定した。
【0047】
各窒素源に対するサーファクチン量は以下の通りであった。
大豆粉 5 g/L
硝酸カリウム 0.6 g/L
硝酸アンモニウム 0.6 g/L
硫酸アンモニウム 0.6 g/L
尿素 0.6 g/L
グルタミン酸ナトリウム 0.9 g/L
ペプトン 0.6 g/L
【0048】
実施例4:試験管培養におけるサーファクチンの生産に対する大豆粉濃度の効果バチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)を、テトラサイクリンを10ppm添加したL平板培地に画線し、35℃で一晩生育させた。下記組成B、CおよびDの培地各1mlを試験管に分注し、L平板培地から1白金耳をとり植菌し、35℃で48時間培養を行った。
【0049】
【表2】
Figure 0003635638
【0050】
【表3】
Figure 0003635638
【0051】
【表4】
Figure 0003635638
【0052】
培養液を遠心分離し、上清に含まれるサーファクチンをHPLC法により定量した。各培地に対するサーファクチン量は以下の通りであった。
組成B: 8g/L
組成C:16g/L
組成D:23g/L
【0053】
実施例5:発酵槽におけるサーファクチンの生産
バチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)を、テトラサイクリンを10ppm添加したL平板培地に画線し、35℃で一晩生育させた。そこからテトラサイクリンを10ppm添加したL培地100mlをバッフル付きフラスコに作成し、1白金耳植菌し、35℃、150rpmで12時間培養した。下記組成Eの培地2Lを5L容の発酵槽に作成し、L培地の培養液を添加し、20% NaOHでpHを6.5〜7.5に調整しながら35℃で90時間培養を行った。
【0054】
【表5】
Figure 0003635638
【0055】
培養液を経時的にサンプリングし、遠心分離した上清に含まれるサーファクチンをHPLC法により定量した。各培養時間におけるサーファクチン量は以下の通りであった。
20時間: 8g/L
32時間:18g/L
52時間:36g/L
64時間:44g/L
70時間:48g/L
80時間:50g/L
90時間:50g/L
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、医薬品、農薬、食品、化粧品、化学品、資源・エネルギー、環境等の幅広い様々な産業分野において有用なサーファクチンを安価な培地原料を用いて従来の方法に比較して飛躍的に高濃度で生産することができる。
【0057】
【配列表】
Figure 0003635638
Figure 0003635638

Claims (5)

  1. 豆類の粉砕物またはその抽出物を含む液体培地でバチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)あるいはSD901から派生し、かつSD901と同一のサーファクチン生産能を有する変異株を培養し、培養液中にサーファクチンを蓄積させることを特徴とするサーファクチンの製造法。
  2. 豆類が、大豆である請求項1に記載のサーファクチンの製造法。
  3. 液体培地中の豆類の粉砕物またはその抽出物の濃度が、0.5〜20w/w%である請求項1または2に記載のサーファクチンの製造法。
  4. 培養液中にサーファクチンを8〜50g/Lの濃度で蓄積させる請求項1〜3のいずれかに記載のサーファクチンの製造法。
  5. バチルス・ズブチリスSD901(FERM BP-7666)、またはSD901から派生し、かつSD901と同一のサーファクチン生産能を有する変異株。
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