JP3635315B2 - 位置決め誤差吸収装置付き過負荷防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットや自動組立装置等による挿入作業において、組み立てられる部品間の位置ズレおよび傾きの誤差を吸収して挿入作業を円滑に行うと共に、挿入ミスによる過負荷を感知してロボットの過大な荷重がかかるのを防ぐ、位置決め誤差吸収装置付き過負荷防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ロボットが組立などの挿入作業を行う場合、部品間の位置ズレや傾きによる挿入ミスが発生し、各所に過大な荷重がかかる為、部品およびロボットが破損する事がある。そのため、位置ズレや傾きを吸収するコンプライアンス機能をもった位置決め誤差吸収装置を取付けて挿入作業を円滑に行う方法がとられている。
【0003】
位置決め誤差吸収装置は、ゴムやスプリングなどの弾性部材を弾性変形させる方法や、平面または球面上を鋼球やブッシュを摺動させて誤差を吸収し、流体圧で位置決めする方法(例えば、特開平7−195240号公報参照)がとられているが、設定値以上の誤差が発生すると、各所に過大な荷重がかかり部品やロボットが破損してしまうことがある。
【0004】
上記問題を解消する方法として、過大な荷重がかかった場合の異常をセンサーにより信号を発信してし知らせる過負荷防止装置が用いられる。
過負荷防止装置は、スプリングやゴムなどの弾性体を用いて負荷を逃がすバッファ機能と、変位センサーや荷重センサーで過負荷を検出してロボットに信号をフィードバックする過負荷検出機能のものが用いられている。
【0005】
過負荷防止装置の過負荷の検出には、ロボット取付板(8)とチャック取付板(9)の距離または負荷を測定するため、上下動作に対するセンサーや傾きによる異常を感知するセンサーを複数配置して検出を行っている。
【0006】
上記のような誤差吸収装置や過負荷防止装置は、それぞれロボットとチャックの間に配置されるが、両方の機能を合わせ持つ装置が無く、そのため前記両装置を取付なければならず、チャックの先端までが長くなるばかりでなく、重量が重くなり更にコストも高くなるため、両装置の一方を選択して使用している場合が多くなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ロボットとチャックの間に配置する装置を位置決め誤差吸収装置と過負荷防止装置の両方の機能を持った小型なものとすると共に過負荷防止装置の異常を感知する機構を簡単な機構で構成することにより、製造コストを下げ安価な装置とすることを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の位置決め誤差吸収装置付き過負荷防止装置は、スプリングの圧縮力とテーパ面やピンによる位置決め機構と、負荷がかかると位置決めベース(5)に配置されたスプリングA(7)により発生する上下スライドおよび傾きと、位置決めベースとスライドベースにより発生する横方向のスライド機構より構成されるコンプライアンス装置の機能と、位置決めベースに配置したスプリングA(7)の弾性変形により構成されるバッファ機能と、設定値以上の負荷がかかると操作ロッド(13)が電気接点を押し戻して接点が離れる事によって異常信号を発信する異常信号発信機能より構成される過負荷防止装置の両方の機能を持った装置とし、更に該装置の異常信号発信機能部の操作ロッド(13)の軸径の片側を太くして断面形状をTの字型にする事で操作ロッド(13)の変位量が大きくなり、上下方向ならびに傾きが発生した場合でも異常信号を発信できるように構成した。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の一実施例を示す。内部にテーパ面を形成したケース(4)に、ケースのテーパ面に係合するテーパ面を設けた位置決めベース(5)とスプリングA(7)が挿入されており、スプリングA(7)が圧縮された状態でロボット取付板(8)とケース(4)が固定されている。そのため、位置決めベース(5)はスプリングA(7)の力によりケース(4)に押し付けられてテーパ面で位置決めされる。回転方向の規制は、ケースに取り付けられたピン(10)が、位置決めベース(5)の側面に設けられた溝に挿入され、回り止め機構を構成している。スプリングA(7)は位置決めベース(5)に形成された開口部に挿入されており、回り止め機構と並列に配置されているため、高さが低くなっている。
【0010】
位置決めベース(5)の上下には、スライドベース(6)とスライド板(11)が配置されており、位置決めベース(5)に対してスライドベース(6)が横方向に摺動するスライド機構を構成している。無負荷時には原位置に復帰する必要があるため、本実施例ではスプリングD(18)と鋼球(19)による位置決め機構が構成されている。位置決め機構はこの他に、図7に示すような弾性部材(20)を用いて位置決めする方法もある。
【0011】
スライドベース(6)の中心には、操作ロッド(13)がスライドベース(6)と上下方向に摺動するようにスプリングB(14)を介して配置されている。操作ロッド(13)は、片方の軸径を太くして断面形状がTに字型に形成し、細い方の軸はスライドベース(6)の中心を貫通している。スライドベース(6)には電極Aが固定され、電極B(16)はスプリングC(17)により電極A(15)に押し当てられている。
【0012】
スライドベース(6)の先端にはチャック取付板(9)が固定され、チャック(2)等が取り付けられる。また、反対側のロボット取付板(8)を使い、ロボットに取り付ける構成になっている。
【0013】
次に動作について説明する。図2に上下方向い負荷がかかった場合を示す。
【0014】
上下方向に負荷をかけていった場合、チャック(2)やスライドベース(6)を介して位置決めベース(5)がスプリングA(7)を押し戻すので、装置の高さが徐々に低くなり、操作ロッド(13)と電極B(16)の隙間が狭まる。設定値までは上下移動のバッファー機能としてはたらくが、設定値以上の負荷がかかると操作ロッド(13)が電極B(16)を押し下げるため、電気接点の電極が離れて異常信号を発信する。
【0015】
次に位置ズレがある場合を示す。挿入部品に位置ズレがある場合には、上下方向の負荷のほかに、横方向の負荷がかかる。横方向の負荷は、位置決めベース(5)とスライドベース(6)に位置決め機構がズレる事によってスライドし、位置ズレを吸収する事が出来る。この時、スプリングA(7)の力はスライドベース(6)に作用せず、スプリングB(14)の力しか作用しないので、スライドまたは位置決めが容易に行える。
【0016】
本実施例は、スプリングD(19)と鋼球(18)により構成される位置決め機構の鋼球(18)が、スプリングD(19)の力を押し戻して位置ズレを発生させるが、負荷がなくなればスプリングD(19)の力で押し戻され、原位置に復帰する。
【0017】
同様に傾きがある場合も、図5に示すようにスライドベース(6)のスライド機構と、位置決めベース(5)が傾く事によって誤差を吸収する。この時、傾きおよび負荷が設定値以下の場合にはスプリングA(7)が誤差を吸収するが、設定値以上の傾きがある場合には、操作ロッド(13)の軸径の太い部分がロボット取付板(8)に傾いて当たるため、操作ロッド(13)の変位量が大きくなり、軸径の細い部分が電極B(16)を押し下げて電気接点が離れ、異常信号を発信する。
【0018】
以上のように、位置決め誤差吸収装置の機能と、過負荷防止装置の機能を満足する装置が簡単な構造で構成されている。
【0019】
【発明の効果】
今までは、位置決め誤差吸収装置と過負荷防止装置をそれぞれ別に取り付けなければならなかったが、両方の機能を1つにまとめた装置を作ったことで、軽量化および小型化を実現したばかりでなく、コストも下げることができた。
動きの制御に関しても、スプリングを使って動きを合成したコンプライアンス機能および位置決め機能を形成した事により、シリンダ等の機器を使用する必要が無くなり制御に関する周辺機器を設けなくても良くなった。
【0020】
また、無負荷時にはスプリングC(17)により電極Aと電極Bは押し当てられているため、電気接点の電極は閉じているが、リード線(21)などが断線した場合でも同様に異常信号を発信しりため、ロボットなどを破損から守ることになる。
【0021】
そして、操作ロッドの形状をTの字型に形成し、電気接点という簡単な構造のセンサーを1つ構成するだけで、上下方向だけでなく傾きによる異常も感知できる機構を発明したことで、高価なセンサーを複数配置せずに良くなり、製造コストを下げる事が出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施例を示す断面図
【図2】発明の実施例の上下に負荷がかかった時の動作を示す説明図
【図3】発明の実施例の位置ズレがあった時の動作を示す説明図
【図4】発明の実施例に位置決め装置の動作を示す部分説明図
Aは、位置決めされた状態を示す。
Bは、位置ズレした状態を示す。
【図5】発明の実施例の傾きがあった時の動作を示す説明図
【図6】操作ロッドの斜視図
【図7】他の実施例を示す断面図
【符号の説明】
1 位置決め誤差吸収装置付き過負荷防止装置
2 チャック
3 ロボット
4 ケース
5 位置決めベース
6 スライドベース
7 スプリングA
8 ロボット取付板
9 チャック取付板
10 ピン
11 スライド板
12 ブッシュ
13 操作ロッド
14 スプリングB
15 電極A
16 電極B
17 スプリングC
18 スプリングD
19 鋼球
20 弾性部材
21 リード線
Claims (1)
- 内部に下部が開口する係合空所を備えたケースと、該ケース内に形成されたテーパ面で係合し、スプリングにより平行および傾いて上下に移動する移位置決めベースと、移位置決めベースに対して横方向にスライドするスライドベースと、前記移位置決めベースとスライドベースが原位置に復帰する位置決め機構を有する位置決め誤差吸収装置において、スライドベースに設けられた電極Aと、スプリングにより電極Aに押し当てられる電極Bと、片側の軸径を太くして断面形状がTの字型に形成された操作ロッドと、スライドベースの中心を操作ロッドがスライドし、電極Bを押し下げるように構成された過負荷検出機構を有したことを特徴とする位置決め誤差吸収装置付き過負荷防止装置。
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JP17169396A JP3635315B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 位置決め誤差吸収装置付き過負荷防止装置 |
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JP17169396A JP3635315B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 位置決め誤差吸収装置付き過負荷防止装置 |
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JPH09330125A JPH09330125A (ja) | 1997-12-22 |
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JP17169396A Expired - Fee Related JP3635315B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 位置決め誤差吸収装置付き過負荷防止装置 |
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-
1996
- 1996-06-10 JP JP17169396A patent/JP3635315B2/ja not_active Expired - Fee Related
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