JP3635167B2 - 斜面地に設置される鋼管コンクリート井筒基礎およびその築造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば橋脚基礎等のため斜面地に設置される井筒基礎とその築造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の斜面地に設置される大径の基礎を構築する方法としては、一般に孔壁を土留め材で保護しながら、人力または機械による竪孔掘削を行ない、この竪孔にコンクリートを打設する深礎工法が挙げられる。この深礎工法の長所としては、大径の杭を設置するにも拘わらず、大きな掘削設備や、打ち込み設備が不要なことから、山岳地等の斜面地での施工も可能である。
【0003】
図15と図16には、従来の深礎工の縦断面図と平面図が示されている。各図に示されるように斜面に深礎工を施工する場合は、斜面地1を平坦に整地して作業スペース2を確保し、次に、山側3及び、側面4に鋼矢板5等による土留め壁6を設置する。その後、前記土留め壁6の内側において基礎を築造するための竪孔7の口径分(約3〜15m)の全断面の掘削を所定の深さ(約10〜30m)まで人力又は掘削機8で行ない、竪孔7の孔壁には掘削に伴ってその上部側にセグメント10による土留め覆工がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の深礎工による竪孔掘削施工法によると、前述のように、所定口径の竪孔7を所定深さまで一度に掘削するため、図16に示すように▲1▼孔壁保護用のセグメント10の置き場11、▲2▼深礎工用鉄筋の置き場12、▲3▼資機材置き場15、▲4▼クローラクレーン13の設置等の作業スペース14等を掘削する竪孔7の周りに配置することになる。なお、9はダンプトラック、16は仮設ハウスである。
【0005】
前記▲1▼〜▲4▼の理由から、竪孔7内の掘削土砂や、孔外の作業スペース確保のための整地土砂の量が極めて多くなり、かつ斜面地を平坦に整地し作業スペースを確保するためには、前述の土留め壁6を設置する必要や、竪坑7の周辺部分を含む広い範囲に亘り45°以下の緩やかな斜面に切り土にする必要があって、これらにより、仮設工事量の全体工事量に占める割合が大きくなるという問題があった。
【0006】
本発明は前述の課題を解決したもので、仮設工事量を極力少なくした斜面地に設置される井筒基礎およびその築造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明に係る斜面地に設置される鋼管コンクリート井筒基礎は、斜面地に設置される井筒基礎であって、円形又は方形に並べて掘削した多数の掘削孔内に継手付き鋼管を挿入し、その周りにモルタル又はコンクリートのグラウト材を充填し、前記継手付き鋼管の継手同士を継手材で連結することで壁体として井筒体を構築し、この井筒体の天端高を、斜面の下手側を基礎天端高とし、斜面の上手側を斜面土圧に対抗する高止まり天端高としてこれを土留め壁とし、前記井筒体内に構成すべき基礎頂板の下端から上方の井筒内の土砂を掘削してその掘削部分に前記基礎頂板をなす頂板コンクリートを充填して、この頂板コンクリートと、井筒体に設けられた結合材とを強固に結合されている構成を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る鋼管コンクリート井筒基礎の築造方法は、斜面地を整地して平坦地とした作業スペースにクレーンを配設し、前記作業スペースの上手側の平坦地に、前記クレーンで吊下げた掘削機を設置し、この掘削機で前記斜面地の上手側を貫通して円形又は方形の井筒体山側部を形成する複数の竪孔を掘削し、前記上手側の各竪孔内に高止まり天端高を形成するよう継手付き鋼管を建込み、その周囲をグラウトして土留め壁を構成し、その後、前記斜面地の下手側を貫通して前記円形又は方形の井筒体谷側部分を形成する複数の竪孔を掘削し、前記下手側の各竪孔内に継手付き鋼管を建込み、その周囲をグラウトし、継手付き鋼管の継手部内側の掘削を行なって継手部間を中間継手材で連結し、かつ中間継手材をグラウトすることで鋼製井筒を構成し、この井筒内の上部を掘削して基礎頂板を構築することを特徴とする。
【0009】
本発明によると、斜面地において円形又は方形に並べて掘削される多数の竪孔に挿入された継手付き鋼管のうち、山側の竪孔に挿入される継手付き鋼管の天端高を高止まり天端高とし、これを土留め壁として井筒体を構築し、井筒体内の上部を掘削して基礎頂板を構築するので、掘削機吊下げ用のクレーンは井筒体の内側に配設されることで作業スペースを狭くできる。
【0010】
つまり、本発明では、斜面地掘削において、全旋回式掘削機設置用スペースや、クローラクレーン設置用のスペースが確保されればよく、各々のスペースは同じ高さ位置にある必要がないとの新しい着目点に立脚してなされており、したがって、一番低い高さに合わせた井筒基礎全ての平坦地を作る必要がなく、土留め工を必要としなくても段切り等により整地土量を少なくして井筒基礎の構築に必要な作業スペースが確保される。
【0011】
また本発明は、斜面地の山側に設置された天止まり天端高を有する継手付き鋼管連続壁を土留め壁として、斜面地の谷側の造成が可能とされているので、例えば、図1〜図14に示される本発明は、図15、図16に示される従来例よりも作業スペース確保のための整地に動かす土量が低減される。すなわち、同じ傾斜の斜面地に、同じ外径の井筒基礎を構築する場合、図15、図16の従来例では、作業スペースの傾斜方向の寸法Lが35m、横方向の寸法Wが30m必要であるのに対し、本発明では、その代表として図10に示すとおり、作業スペースの傾斜方向の寸法L1 が18m、横方向の寸法W1 が20mである。前記両者を比較換算して数式で示すと、
20/30×18/35×(18 tan30/35 tan30)=18%
で、本発明では従来の整地の移動量の18%ですみ、さらに、作業スペース面積は、約50%減となる。加えて、掘削土量も、従来の35%程度に減ずることができる。
【0012】
さらに、前記土留め壁は根入れが深く鋼管の断面剛性も大きいことから、十分土圧に対し耐力があり、支保工、腹起こし、控え材などが不要である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1〜図4は本発明の方法によって斜面地17に設置された鋼管コンクリート井筒基礎の設置状態を示すもので、井筒基礎を構成する鋼製井筒24は、斜面地17を貫通して地盤25内の所定の根入れ深さまで挿入され、その根入れ深さは、鋼製井筒24の設置位置の上部、つまり山側35にある上方地盤がすべる際に作用する水平力によって井筒がすべり方向に傾斜しないように、十分な根固め力を発揮する深さに設定される。また、鋼製井筒24内の上部に打設された基礎頂板26にコンクリート橋脚27の下端部が一体に構築されている。コンクリート橋脚27の上部には、複数のH形鋼からなる橋梁28を介して例えば道路橋29が架設されている。
【0014】
前記鋼製井筒24の構造についてさらに説明すると、多数の竪孔18が一定間隔で円形に並ぶように斜面地17を貫通して掘削され、各竪孔18に継手付き鋼管20が挿入されると共に、その継手付き鋼管20におけるスリットパイプ製継手22が井筒築造予定位置の円周方向に位置するように配置され、かつ竪孔18の孔壁と継手付き鋼管20との間に、モルタルまたはコンクリート等の硬化性グラウト材30が充填されている。また、図3に拡大図示するように隣り合う竪孔18は掘削竪孔の曲がりを防ぐため、先行建込みとして1エレメントとばしで行い、その後中間部にオーバーラップ掘削して連続する柱体31を築造したのち、隣り合う継手付き鋼管20における対向するスリットパイプ製継手22の間に、中間孔32を穿設して空間を形成し、かつ前記スリットパイプ製継手22内のグラウト材を掘削して排除し、またはスリット部にあらかじめ蓋を取り付けておき、スリットパイプ製継手22内へのグラウトを阻止するようにしておき、中間孔32を穿設する時にその蓋を排除する。次に各スリットパイプ製継手22にわたって中間継手部材23を挿入したのち、前記中間孔32内およびスリットパイプ製継手22内に硬化性グラウト材を注入充填する。
【0015】
また、本発明の実施形態の特徴的構成として、鋼製井筒24の天端高33は、斜面地17の谷側34を基礎天端高33bとし、斜面地17の山側35を斜面土圧に対抗する高止まり天端高33aとして高低差を設けてあり、この高止まり天端高33aのある継手付き鋼管20の上部を土留め壁36としてある。さらに、鋼製井筒24内に構築すべき基礎頂板26の下端37から上方の井筒内の土砂が掘削されていて、この掘削部分に頂板コンクリート26aが充填打設され、かつ継手付き鋼管20の鋼管本体21から突出させた結合筋(ジベル)38と強固に結合されて前記基礎頂板26を構成している。
【0016】
次に、本発明方法を実施して斜面地に鋼管コンクリート井筒基礎を築造する例を説明する。
まず、図5,図6に示すように斜面地17における山側35施工のために後述の全旋回式掘削機19を設置するため、および、後述のクローラクレーン13の設置のために、斜面地17の山側35と谷側34に第1と第2の作業スペース39,40を段切り等により階段状に設け、なお、必要により水平造成地41を設ける。つまり、第1と第2の作業スペース39,40は、各々全旋回式掘削機19設置のための作業スペースと、クローラクレーン16設置のための作業スペースであるから、それぞれのスペースが確保されればよく、それぞれの作業スペースは同じ高さにある必要がない。
【0017】
したがって、斜面地17の井筒基礎を築造すべき部位のうち、一番低い高さ位置に合わせて井筒基礎全体を築造する地盤を平坦地に作る必要がなく、このため、図に示すように段切り等により上下2段に第1,第2の作業スペース39,40を造成することで十分に対応でき、井筒基礎全体のために広いスペースの平坦地を作る場合におけるような土留め工を必要とせず、かつ整地土量を少なくすることができる(掘削土量の低減についての具体的な数字については前述した)。
【0018】
次に、図7,図8に示すように、第2作業スペース40にクローラクレーン13を設置し、第1作業スペース39に全旋回式掘削機19を設置する。この全旋回式掘削機19はクラウン42を介してクローラクレーン13の吊下げロープ41に吊下げられている。そして前記掘削機19により、竪孔18を掘削する。図中、44はクラブハンマーである。このときの竪孔18の掘削は、図8に示すように平面円形の井筒体を構成する円周線(C)上で、かつ山側35の所定角度範囲に亘り複数掘削されている。
【0019】
このときの竪孔18の構築順序は、図8に示す通りで、記号イで示す図形が竪孔18に継手付き鋼管20を建込み完了した図を示し、記号ロで示す図形が先行建込み予定位置を示し、記号ハで示す図形がラップ建込予定位置を示す。
【0020】
前記竪孔18の掘削に際しては、泥水を用いない掘削方式例えばケーシング併用掘削機を使用して、斜面地17の地盤に竪孔2を穿設する。地盤が脆い斜面地17では泥水を用いた掘削方式を採用すると、孔内から逸出した水が斜面に滞溜して地すべりを誘発する恐れがあるから、泥水を使用しない掘削方式を採用するのが好ましい。
【0021】
そして、図9、図10に示すように井筒築造予定位置の山側35の所定の角度範囲に亘って竪孔1本分の間隔をあけて先行建込み予定の竪孔18を掘削し、この竪孔18内に継手付き鋼管20を挿入し、次いで竪孔18の孔壁と継手付き鋼管20との間に硬化性グラウト材30を注入充填する。次に、前記先行建込み予定の竪孔18の中間にラップ建込み予定の竪孔18を掘削し、前記と同様にこの竪孔18内に継手付き鋼管20を挿入し、次いで竪孔18の孔壁と継手付き鋼管20との間に硬化性グラウト材30を注入充填する。
【0022】
次に隣り合う継手付き鋼管20における対向する側のスリットパイプ製継手22内の硬化性グラウト材30を、クロスビットを有する回転衝撃工具(図11に示すパーカッションドリル45)により掘削して、そのスリットパイプ製継手22内を空間とする。(また、前述の様にスリットに沿って蓋を取り付けておき、硬化性グラウト材30の浸入を防ぐ方法もある。)その後、その蓋をガイド部材により破壊するようにしてもよい。次いで隣り合う継手付き鋼管20の対向する側のスリットパイプ製継手22内に嵌挿されるガイド部材を有する掘削機により、隣り合うスリットパイプ製継手22に近接すると共に隣り合う竪孔18にオーバラップする中間孔32を穿設して空間を形成し、次にこの継手22内に各スリットパイプ製継手22にわたってI形鋼からなる中間継手部材23のフランジ側部分を挿入したのち、前記中間孔32内およびスリットパイプ製継手22内の硬化性グラウト材を注入充填する(図3参照)。前述の施工作業を経て図10に示すとおり井筒築造予定位置の山側35の所定の角度範囲に亘ってその天端高33が高止まり天端高33bである継手付き鋼管連続壁を築造し、その上部を土留め壁36とし、この土留め壁36の内側に、谷側井筒体施工用の作業スペースを確保する。
【0023】
次に、図11,図12に示すように、前記の掘削作業と同じ作業手順で井筒築造予定位置の谷側34の所定角度に亘る、谷側の鋼製井筒築造を行なう。この谷側鋼製井筒の天端高33は基礎天端高33aとされて、土留め壁36を構成する高止まり天端高33bよりも低い位置に設けられる。
【0024】
こうして、図11、図12に示されるように斜面地17にクローラクレーン13と、これに吊下げられる全旋回式掘削機19とにより、基礎天端高33aと高止まり天端高33bを有した継手付き鋼管20からなる鋼製井筒24を築造する。なお、1本の継手付き鋼管20の長さが築造する井筒の長さよりも短かい場合は、継手付き鋼管20を溶接により継ぎ足しながら竪孔内に挿入し、次いで竪孔18の孔壁と継手付き鋼管20との間に硬化性グラウト材30を注入充填して柱体31を築造する。
【0025】
次に、図13,図14に示すように、掘削機43を用いて鋼製井筒24内の上部を所定深さL掘削し、掘削後の井筒内空間に露出した継手付き鋼管20の表面に複数の結合筋38を溶接し(図4参照)、その後、前記掘削部の下端37から基礎天端高33bの間に頂板コンクリート26aを打設充填し、前記結合筋38を介して継手付き鋼管20と一体化して基礎頂板26を構築する。その後、基礎頂板26に植設した鉄筋(図示省略)を介して、基礎頂板26の上にコンクリート橋脚27を構築するものである。なお、井筒基礎築造の後、鋼製井筒24のうちの土留め壁36として用いた継手付き鋼管20は切断しても構わない。また、継手付き鋼管20同士の連結構造も公知の他の方法を用いてもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によると次の効果がある。
本発明では、小径の鋼管杭を竪孔に順次建込み、1エレメント毎に井筒を構築するもので、▲1▼構築される井筒内上部は利用可能な面積であり、この井筒内頂部を、井筒体構築終了までは掘削を行なうことなく利用でき、そこにクレーン等の設置が可能である。それに伴ない、▲2▼小径の鋼管杭を建て込み作業するための狭い平面スペースを確保するのみでよく、井筒基礎外径の全体を平坦に整地する必要がないので、斜面の整地は段切りでよく、掘削土砂量が少ない。よって、前記▲1▼,▲2▼が相俟って狭い作業スペースで、掘削土量が少なく、周辺環境を損なわず、山間部での自然環境への影響が少ないという効果がある。また、山側に設置された継手付き鋼管を自立式土留め壁として谷側を造成するので、新たな土留め壁を必要とせず、仮設工事量の全体工事量に占める割合を小さくできて、井筒基礎の築造を迅速に行なえる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】斜面地に設置される鋼管井筒基礎の設置状態を示す縦断側面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図1のB−B断面図である。
【図5】本発明に係る鋼管井筒基礎の築造方法を斜面地に実施する第1作業工程の側面説明図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】同じく第2作業工程の側面説明図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】同じく第3作業工程の側面説明図である。
【図10】図9の平面図である。
【図11】同じく第4作業工程の側面説明図である。
【図12】図11の平面図である。
【図13】同じく第5作業工程の側面説明図である。
【図14】図13の平面図である。
【図15】従来の深礎工法による斜面の竪孔掘削状況を示す縦断面図である。
【図16】図15の平面図である。
【符号の説明】
1 斜面地
2 作業スペース
3 山側
4 側面
5 鋼矢板
6 土留め壁
7 竪孔
8 掘削機
9 ダンプトラック
10 セグメント
11 セグメント置き場
12 鉄筋置き場
13 クローラクレーン
14 作業スペース
15 資機材置き場
16 仮設ハウス
17 斜面地
18 竪孔
19 全旋回掘削機
20 継手付き鋼管
21 鋼管本体
22 スリットパイプ製継手
23 中間継手部材
24 鋼製井筒
25 地盤
26 基礎頂板
26a 頂板コンクリート
27 橋脚
28 橋梁
29 道路橋
30 グラウト材
31 柱体
32 中間孔
33 天端高
33a 高止まり天端高
33b 基礎天端高
34 谷側
35 山側
36 土留め壁
37 下端
38 結合筋
39 第1作業スペース
40 第2作業スペース
41 吊下げロープ
42 クラウン
43 掘削機
44 クラブハンマー
45 パーカッションドリル
Claims (2)
- 斜面地に設置される井筒基礎であって、円形又は方形に並べて掘削した多数の掘削孔内に継手付き鋼管を挿入し、その周りにモルタル又はコンクリートのグラウト材を充填し、前記継手付き鋼管の継手同士を継手材で連結することで壁体として井筒体を構築し、この井筒体の天端高を、斜面の下手側を基礎天端高とし、斜面の上手側を斜面土圧に対抗する高止まり天端高としてこれを土留め壁とし、前記井筒体内に構成すべき基礎頂板の下端から上方の井筒内の土砂を掘削してその掘削部分に前記基礎頂板をなす頂板コンクリートを充填して、この頂板コンクリートと、井筒体に設けられた結合材とを強固に結合している構成を特徴とする斜面地に設置される井筒基礎。
- 斜面地を整地して平坦地とした作業スペースにクレーンを配設し、前記作業スペースの上手側の平坦地に、前記クレーンで吊下げた掘削機を設置し、この掘削機で前記斜面地の上手側を貫通して円形又は方形の井筒体山側部を形成する複数の竪孔を掘削し、前記上手側の各竪孔内に高止まり天端高を形成するよう継手付き鋼管を建込み、その周囲をグラウトして土留め壁を構成し、その後、前記斜面地の下手側を貫通して前記円形又は方形の井筒体谷側部分を形成する複数の竪孔を掘削し、前記下手側の各竪孔内に継手付き鋼管を建込み、その周囲をグラウトし、継手付き鋼管の継手部内側の掘削を行なって継手部間を中間継手材で連結し、かつ中間継手材をグラウトすることで井筒を構成し、この鋼製井筒内の上部を掘削して基礎頂板を構築することを特徴とする斜面地に設置される井筒基礎の築造方法。
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