JP3634893B2 - 伝送端末装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は配電系統の諸電気量を現場で計測して中央設置の上位装置に伝送する伝送端末装置に係り、特に、配電系統の分岐(フィーダ)毎の電気量を計測し上位装置に伝送するのに好適な伝送端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場やビル等における受配電系統の諸電気量の計測・監視は、電源の安定供給や、負荷状況把握に必要である。例えば、特開昭60−186007号公報には、変圧器の監視を行う従来技術が記載されており、実開昭61−14854号公報には、最大需要電力(デマンド)を監視する従来技術が記載されている。
【0003】
このような受配電系統の計測・監視を行う設備や装置は、投資費用が高いため、上記従来技術の如く、計測・監視対象が重要な場所に限られる。例えば、配電系統の分岐部分を計測・監視する場合、分岐電路が5本あったとしたら、その5本全部の各々について計測・監視するのではなく、そのうちの重要な分岐電路のみを計測・監視するようにしている。何故ならば、各分岐電路毎に電気量が異なるため、分岐電路に取り付ける計器用変成器(CT)や計器用変圧器(VT),信号変換用のトランスジューサは取付箇所に合わせた定格のものを使用せざるを得ないという問題があるからである。
【0004】
また、計測したデータから電気量を演算して求める場合、計測器の定格に合わせた演算が必要となるため、多数箇所から夫々定格の異なる計器により取り込んだデータを中央の計算機で一括して演算するのは容易でないという問題がある。そこで従来は、例えば5本の分岐電路のうち重要な2本の分岐電路について電気量を計測・監視する場合、各分岐電路毎に当該分岐電路専用の計測・監視装置(コントローラ)を設置している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、ますます省エネルギーが要求され、きめ細かな計測や監視が要求されてきている。つまり、上記例でいえば、5本の分岐があった場合、5本全部の分岐電路の計測・監視を行う必要が生じてきている。しかし、このようなきめ細かな計測・監視を行う場合、従来の考え方の延長で計測・監視を行うと、各分岐電路毎にトランスジューサやコントローラを設置する必要が生じ、設備費用が膨大となって現実的でないという問題がある。即ち、
1)分岐毎のCTあるいはVTの定格に合わせてトランスデューサを選定する必要があり、仕様決めが容易でない。
【0006】
2)分岐毎のCTに合わせてコントローラもしくは中央装置は計算処理を行う必要があり複雑である。
【0007】
3)CTの仕様が変わると、トランスデューサの変更や、コントローラもしくは中央装置の計算処理を変更する必要がある。
【0008】
4)トランスデューサ、A/D変換部等の配線作業工数が多い。
【0009】
5)トランスデューサ等を寄せ集めると据付面積が大きい。
【0010】
6)投資費用が大である。
【0011】
という問題がある。
【0012】
本発明の目的は、上記した問題点を全て解決し、配電系統の分岐部分のきめ細かな計測・監視を容易に行うことのできる伝送端末装置、即ち、分岐部分で必要性の最も高い分岐毎の“電流”の計測を主体として“電圧”,“電力”,“電力量”の計測を小形の1台の装置で実現できる伝送端末装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、被監視電路の計器用変圧器からの電圧信号を変換する信号用変圧器と、 2組以上の被監視電路の計器用変流器からの電流信号を変換する2組以上の内部変流器と、 前記信号用変圧器からの電圧信号及び前記2組以上の内部変流器からの電流信号を所定のタイミングで択一的に選択する選択手段と、該選択手段により選択した電圧信号及び電流信号をディジタル量に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、該アナログ/ディジタル変換手段により変換したディジタル量を記憶する記憶手段と、前記被監視電路の計器用変圧器の一次定格電圧値及び前記被監視電路の2組以上の計器用変流器の一次定格電流値を設定する定格値設定手段と、前記記憶手段により記憶したディジタル量と前記定格値設定手段により設定された一次定格電圧値と一次定格電流値とから前記被監視電路の電気量の演算をする中央処理装置と、上位装置に対して前記演算の結果得られた電気量のデータを伝送する伝送手段とを筐体に一体に収納する構成にしたことで達成される。
【0016】
【作用】
分岐電路全ての電流値等を上記構成の1台の伝送端末装置に取り込み、中央処理装置は、各電流値等の定格に合わせた諸電気量を演算し、その演算結果を、上位装置に伝送する。これにより、1つの1つの分岐電路に異なる定格のトランスジューサを設置する必要がなくなり、また、各定格に基づく諸電気量の演算は現場設置の伝送端末装置で行い、中央設置の上位装置は諸電気量の演算を行う必要はなくなる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る伝送端末装置のブロック構成図である。伝送端末装置1は、以下に説明する部品,装置を1つの筐体内に備え一体ものとして構成される。この伝送端末装置1において、2は電圧入力部、2a,2b,2cは伝送端末装置1に電源を供給する端子、3は供給された電源を以下に説明する各部に適した電圧に変換して各部に供給するための電源部であり、入力電圧85V〜264に対応するものである。4は信号用変圧器、5は交流信号を所定の矩形波の直流信号に変える比較器、16は波形を整形するICである。7は上記整形された矩形波信号を伝える信号線で周波数検出信号線である。
【0018】
8は、マイコン等の中央処理装置(以下、CPUと称す。)であり、2組以上の被監視電路の電流信号の演算処理を主要目的として、各部を統括制御する。9は上記の演算処理や統括制御の手順を記憶するROM(リードオンメモリ)、10は演算結果や途中経過を記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)であり、これらのROM9,RAM10は、CPU8に内蔵されている。
【0019】
11a,11b,…,11nは、各々1組の被監視電路からの電流信号を取込む電流入力部で、12a,12b,12c,12dの4つの端子と、内部変流器13、増幅器14およびサンプルホールド(保持)回路15で構成されている。6はサンプルホールド回路15に指示を与える保持指令信号線、17は上記複数の入力部からの信号を所定のタイミングで択一的に選択を行う選択部(マルチプレクサ)であり、このタイミングや選択場所は制御線18により指示される。
【0020】
19は、上記選択部17により選択された信号(アナログ信号)をディジタル量(値)に変換するA/D変換部(A/Dコンバータ)である。20,21はA/D変換部19に変換指示を与えたり、変換終了を検出するなどの制御線である。22b,22c,…,22nは、CT105a,…に対応して設けた設定部で、CTの一次定格を設定するものである。また、22aは、VTの一次定格を設定する設定部である。
【0021】
23は、伝送端末装置1の固有番地を設定するアドレス設定部で、中央制御室等に設置されている上位装置との間で通信を行う際に、この上位装置に接続される複数の伝送端末装置の各々を番地付けするものである。24は、上位装置と通信を行う伝送部で、端子25により後述する伝送線により上位装置と接続される。27は、上記した増幅器14と同種の増幅器で、電圧信号増幅用である。
【0022】
図2は、図1に示す伝送端末装置1を配電系統に適用したシステムの構成図である。
102は変圧器(TR)、103はヒューズ(F)104は計器用変圧器(VT)105a〜105eは計器用変流器(CT)である。106は二次変電所などの変圧器(TR)、107a〜107eはCTである。108は、電動機,照明機器,コンピュータ,空調機など各種の負荷である。
【0023】
100は中央装置で、各現場に設置された複数の伝送端末装置1が計測し演算した結果を集計して監視するための計算機(汎用パソコン等)である。101は、各伝送端末装置1と中央装置100とを接続する伝送線である。
【0024】
図3は、図1の単線図で示した配電系統の被監視電路と伝送端末装置1の詳細な実体結線図である。図3の実体結線図は、各種相線式のうち三相3線式を示したもので、配電系統では最も一般的なものである。図中のR,S,Tは配電線の相を示すもので、理解し易いように、RはR相,SはS相,TはT相を示している。従って、このような相線式での電流の計測・監視は、1つの分岐に対し少なくとも2ヶ所必要であり、図中ではCTを105aR,105aTなどと示している。尚、単相3線式も同様である。
【0025】
図4は、図1における設定部22a及び22b〜22nの詳細回路と、VT,CTの一次定格に対する設定部の対応を示している。220,221は電位を確立させるための抵抗である。
【0026】
図5は、伝送端末装置1の正面図である。符号で示す部品は、図1に対応している。なお、端子2a〜2c,12a〜12d,25や各設定部は、カバー223,224で覆うことができる。
【0027】
次に、上述した伝送端末装置1の動作を説明する。
図6は、交流信号を所定のタイミングでサンプリング(抽出)して計測値を求める基本的な方法を示したもので、本実施例では、交流の1周期を12回サンプリングしている。
【0028】
電流の実行値Iは、図に示す計算式のように、各サンプリング値(i1〜i12)を2乗して1周期分を加算してからサンプリング数n(12)で除し、根をとれば算出できる。電圧も同様である。また、本実施例では、サンプリングの後の1周期で計算結果を求めている。
【0029】
以下、分岐部分の分岐数が“8”の例について説明する。
図7は、電源投入時処理手順を示すフローチャートである。まずS1で、内部の初期処理を行う。S2では、図1の周波数検出信号線7の矩形波チェックを行い、50Hzか60Hzであるかを判定し、判定結果によりサンプリング間隔を決定する。即ち、50Hzでは1周期が1/50秒であるためサンプリング間隔は1/(50×12)秒であり、60Hzでは1/(60×12)秒となる。
【0030】
次のS3は、図6に示した計算処理が早く終了した場合等を考慮したもので、次回のサンプリング開始タイミング(例えば上記矩形波の立上り)をチェックする。そしてS4で上記サンプリング間隔をCPU8の内部タイマにセットし、所定のタイミングで割込処理ができるようにする。次のS5では、上記割込処理が可能なようにタイマ割込解除を行い、割込待ちとなる。
【0031】
図8は、タイマ割込処理手順を示すフローチャートである。この割込間隔の時間は、上記したサンプリング間隔の時間である。
まずS6で、前記した保持指令信号線6を介してホールド(保持)指令を行ってからS7に処理が移る。S7では、まずS7aで選択部17の第1チャンネルを選択し(この場合被監視電路のR相−S相間の電圧に相当)、次にS7bでA/D変換部19に対し変換指令を行う。次にS7cで変換が終了したか否かを判断し、終了していなければ終了を待ち、終了していればS7に移り変換されたディジタル量(値)を読出してRAM10に記憶する。なお、記憶場所については図11で後述する。
【0032】
次にS8では選択部17の第2チャンネルを選択し(この場合被監視電路のS相−T相間の電圧に相当)、上記S7と同様の処理を行う。次のS9では選択部17の第3チャンネルを選択し(この場合被監視電路のCTのR相に相当)、上記S7と同様の処理を行う。S10では選択部17の第4チャンネルを選択し(この場合被監視電路のCTのT相に相当)、上記S7と同様の処理を行う。以下、同様にして他の分岐部分の被監視電路のCTに対応する第18チャンネルまで処理を次々に行う。
この一連の処理が、図6に示すv1,i1の位置に相当するタイミングである。
【0033】
S12では、上記で説明した交流の1周期分のサンプリング回数即ち本実施例例では12回が終了したか否かをチェックし、終了していなければS13に移り記憶場所を更新してS14で後述する受信割込みを解除し、次のサンプリングタイミング(即ち図6のv2,i2の位置)で割込みが発生するのを待つ。
【0034】
このようにして1周期12回の一連の処理が終了すると、S15に移りタイマ割込を禁止(即ちサンプリング処理)し、S16では受信割込を解除し計算処理S17に移る。計算処理は図10で後述する。次に計算処理が終了するとS18に移り、S3と同様タイミングチェックを行い、S19でタイマ割込を解除し、待機状態即ち割込み待ち状態となる。
【0035】
図9は、受信割込み処理手順を示すフローチャートである。この処理は、上位装置100との間で通信を行うための処理である。
受信割込みは、図8で説明したタイマ割込み処理より優先度は低く、受信割込みが解除されているとことろで処理が行われる。
【0036】
まず、S40で受信した内容について通信上の障害有無のチェックを行い、次にS41で送信するデータ(図12に示す計算結果)の先頭アドレスをセットし、S42で送信可能状態にあるかチェックし、送信可能状態でなければ待ち、送信可能であればS43で上記アドレスで示した場所のデータを読出しS44で送信を行う。次のS45では、上記データのすべてが送信終わったかをチェックし、終わってなければS46でデータアドレスの更新を行いS42に戻る。また、全データの送信が終了した場合は、元の処理すなわち、待機状態の場所に戻る。あるいは、S17の演算処理の途中に戻り処理を継続する。
【0037】
図10は、三相3線式,単相3線式における計算処理手順を示すフローチャートである。図11は、図6及び図8で説明したところの所定のタイミングでサンプリングを行い、A/Dコンバータ17でディジタル量に変換し、読み書き可能なRAM10に記憶したところを示す図である。また図12は、図10で示した計算処理の結果を記憶した例を示す図である。
【0038】
まず、図11に示すサンプリングしたデータからS30でR相・S相間の線間電圧について計算を行うが、計算の基本は図6に示した通りである。次にS31でS相・T相間の線間電圧を同様に求め、S32ではT相・R相間の線間電圧を計算する。尚、三相3線式及び単相3線式におけるT相・R相間の線間電圧は、0から減算すれば得られることは公知である。
【0039】
次にS33では、図1に示した入力部11aに対応する電流について計算を行う。即ち、R相の電流をS33aで、T相の電流をS33bで計算し、S相は上記電圧と同様に、S33cに示すように、0から減じれば結果が得られる。S34では、図1に示した入力部11bに対応する電流について計算を行うが、これはS33と同様である。
【0040】
以上のようにして、次々と電流計算を行ない、本実施例では、8組分の電流について計算し、結果を、図12に示すように、RAM10の各記憶領域に記憶する。
【0041】
尚、上記実施例では1組の電圧の計算処理も含めて説明したが、この計算処理を省略することは可能である。また、図10で示したフローチャートでは、図4に示すVT,CTの一次定格に対する換算計算及び、図1に示す増幅器14,27,A/Dコンバータの分解能に関する詳細説明を省略したが、各々の根を求める計算の後でまとめて計算することができるのは明白である。
【0042】
以上の実施例によれば、三相3線式及び単相3線式における分岐部分の複数の電流と電圧について計測・監視が行なえる。
【0043】
次に、本発明の応用実施例について図13〜図15を参照して説明する。
図13は、単相2線式のシステムに上述した伝送端末装置1を接続した図である。本実施例では、電源端子2bと2cは端子部で短絡したもので、前記で説明したS相・T相間の電圧は“0”になる。図14は単相2線式の計算フローチャートを示し、図11で示したサンプリングデータを基に計算する。図14での計算処理において、前述した第1実施例と異なる点は、電圧計算が1相分(R・S間)、電流計算のS相分が無い点である。また図15に計算結果の記憶例を示す。
【0044】
すなわち、本実施例では、三相3線式及び単相3線式から余分な計算を省いているが、逆の発想からすれば、第1実施例の計算処理をそのまま用いても何ら支障がないことを示すものである。
【0045】
第1実施例では、三相3線式及び単相3線式の分岐数8の電流計測を示したが、本実施例では、応用の仕方によって、単相2線式の分岐数16の電流計測が可能なことを意味しているわけである。
【0046】
次に、本発明の第2実施例について、図16〜図18を参照して説明する。
第2実施例の目的とするところは、分岐部分の2組以上の被監視電路の電流と、電力及び電力量の計測を可能とするところにある。三相3線式及び単相3線式の電流計測については上記第1実施例について説明したので省略し、以下電力及び電力量の計測について説明する。
【0047】
図16は、単相分の電力を表現したもので、交流の1周期の電流と電圧の積を平均したもの(図の△P)が電力と定義されていることは公知の通りである。従って、図6において説明した所定のタイミング毎のサンプリングした電流iと電圧vの積を1周期分加算し、サンプリング回数で除したものが電力となる。また電力量は、電力に時間を乗じたものであり、図中に示す△Pと△tを乗じ、結果を累積したものが積算電力量となる。
【0048】
次に、図17を用いて、計算の手順を説明する。
まず、図11で説明した電圧と電流のサンプリングデータをもとに、S60で入力部11aに対応した部分の電力の計算を行うが、S60aではR相・S相間の電力を求める。次にS60bで、S相・T相間の電力を求める。次の60cでは、二電力計法により1分岐分の電力を求める。同様にして他の電流入力部11b,…,11n(本例では8分岐分)に対応して、S61,S62の順で計算を行う。
【0049】
S63では、電力量を計算するが、図6で説明したように、計算処理を次の周期で専有するので、“2”を乗じ累積,結果を記憶する。このような処理をS64,S65と次々に行い、結果を、図19に示すようにRAM10に記憶する。この後で、図10に示した電流計算を行う。図18は、上記電力及び電力量の計算結果を記憶した例を示す図である。図中(△PRS),(△PST)は各線間の電力を示す。
【0050】
なお、本実施例では、電力量の計算を全部の電力の計算後に行ったが、各部分の電力計算直後に計算しても良いことは当然である。また、図6で示した計算処理の時間は1周期分で示したが、計算処理時間が長く必要であれば次の周期まで延長して3倍すれば良いことは言うまでもない。
【0051】
次に、第2実施例の応用例について、図19,図20を参照して説明する。
図19は、単相2線式における電力・電力量の計算フローチャートを示すもので、S70とS71は、図13に示す105aR,105aTに相当する電力の計算を行うステップであり、S60aは図17と同じである。S71(60b´)は、図17に示すS60bと少し異なり、電圧のサンプリングデータが、S60aと同じR・S間の電圧とT相の電流の積になる点が異なるが、後は同じである。同様にして、S72,S73,S74の順に16点分の電力計算を行う。そして、S75で電力量の計算を行い、S76,S77と順次16点分の電力量計算を行う。
【0052】
また、これら計算した結果は、図20で示すようにRAM10の所定位置に記憶する。ここで図中の“−”は空きを示すが、図18と対比してみれば、この意味は理解できるはずである。すなわち、三相3線式及び単相3線式の考え方との思想統一である。しかしながら、計算処理手順においては、上記説明した通り電圧について異なるため、処理手順を記憶するROM9は異なる。
【0053】
図1の説明では、停電検出部28及び負不揮発性記憶部26の説明を省いたので、以下これを説明する。
停電検出部28は、波形整形回路6の出力を受けて動作をする。即ち、停電を検出し、これを停電検出信号線29を介してCPU8にいち早く伝え、電力量の計算結果を不揮発性記憶部26に記憶させる。
【0054】
不揮発性記憶部26は、例えばEEPROM(Electrical・Erasable・Programmable・Read・Only・Memmory)で構成される。この素子は、電気的消去可能で書き変え可能なメモリ素子であり、永久的に記憶ができる。
【0055】
復電した場合は、図7に示す電源投入時フローチャートの初期処理で上記不揮発性記憶部26の内容をRAM10の電力量計算結果の位置に転送し、これにより継続して計算結果を累積することが可能となる。
【0056】
次に、本発明の第3実施例について、図4及び図21を用いて説明する。
上述した第2実施例では、三相3線式及び単相3線式と単相2線式とで電力計算処理が異なるためROM9を各々専用としたが、製品の標準化の見知で考えると好ましくない。そこで、本実施例では、これを解決するために、図21に示す相線式判断処理を行う。
【0057】
そこで、図4に示すVT一次定格設定部22aのビットNo.4(222)を利用してCPUが相線式を判断し、図21に示すフローチャートの計算処理を行う。すなわち、計算処理に先立ち、S47で、単相2線式(上記VT一次定格設定部のビットNo.4がオン)か否かを判断し、単相2線式でなければS48で三相3線式(単相3線式も同じ)の電力・電力量計算を行い、S49でさらに電圧・電流の計算を行う。単相2線式であればS47からS50に進み、単相2線式の電力・電力量計算を行った後、単相2線式の電圧・電流計算を行う。計算処理の内容は、第1実施例,第2実施例で説明した通りである。また、計算処理の手順は、ROM9に記憶する。
【0058】
以上のように、相線式の判断を行うことにより、分岐部分の相線式に合わせて伝送端末装置1を用いることができる。従って、製品の標準化がはかれ、また、使用者は機種選定の煩わしさがなくなる。
【0059】
ところで、上記第2実施例及び第3実施例での電気量計測は、電圧・電流,電力・電力量であったが、電圧・電流のサンプリングデータがあれば、無効電力,無効電力量を算出することができる。詳細説明は省略するが、無効電力は位相差90°の電圧と電流の積で求められることは公知の事実である。また、電力(有効電力)と無効電力が得られると、力率を計算できることは勿論である。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、受配電系統における分岐部分毎のCT一次定格や、VTの一次定格を気にすることなく仕様決めが1台の装置で容易に計測でき、中央装置で集中した監視が可能となる。また、伝送端末装置自身で各々の計算を行い上位装置に伝送するので、中央装置の負担が軽減され、更に、CTやVTの変更があっても伝送端末装置で対応できるのため、中央装置の計算処理を変更する必要がないという効果もある。
【0061】
また、配線作業工数の低減,設置面積の低減など効果は大である。さらに、分岐部分の各分岐毎の電力,電力量の計測を可能としたことは、負荷毎のきめ細かなエネルギー使用状態を把握でき、省エネルギーの施策に役立つ。更にまた、相線式を判断できることにより、配電系統の相線式に合わせた計測が1台で行える大きな効果があり、投資費用の大きな低減と、配電系統の安定した供給に絶大な効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る伝送端末装置のブロック構成図である。
【図2】図1に示す伝送端末装置を配電系統に配置したシステム構成図である。
【図3】三相3線式(単相3線式も同様)における実体結線図である。
【図4】CT,VTの一次定格を設定する設定部の詳細図と一次定格に対する設定部の設定対応内容を示す図である。
【図5】伝送端末装置の正面図である。
【図6】サンプリングと電流・電圧計算式を説明する図である。
【図7】電源投入時の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】タイマ割り込み処理手順を示すフローチャートである。
【図9】受信割り込み処理手順を示すフローチャートである。
【図10】三相3線式・単相3線式計算処理手順を示すフローチャートである。
【図11】サンプリングデータの記憶例を示す図である。
【図12】三相3線式・単相3線式計算結果の記憶例を示す図である。
【図13】単相2線式の実体結線図である。
【図14】単相2線式における電流計算フローチャートである。
【図15】単相2線式の計算結果の記憶例を示す図である。
【図16】電力計算を説明する図である。
【図17】三相3線式(単相3線式も同じ)の電力・電力量の計算フローチャートである。
【図18】電力・電力量計算結果の記憶例を示す図である。
【図19】単相2線式の電力・電力量の計算フローチャートである。
【図20】図19の結果の記憶例を示す図である。
【図21】相線式を判断して処理を行うフローチャートである。
【符号の説明】
1…伝送端末装置,2…電源端子11a,11b,11n電流信号入力部,17…選択部,19…A/D変換部,8…中央処理装置,22a…VT一次定格設定部,22b,22c,22n…CT一次定格設定部,24…伝送部222相線式判断ビット。
Claims (1)
- 被監視電路の計器用変圧器からの電圧信号を変換する信号用変圧器と、
2組以上の被監視電路の計器用変流器からの電流信号を変換する2組以上の内部変流器と、
前記信号用変圧器からの電圧信号及び前記 2 組以上の内部変流器からの電流信号を所定のタイミングで択一的に選択する選択手段と、
該選択手段により選択した電圧信号及び電流信号をディジタル量に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、
該アナログ/ディジタル変換手段により変換したディジタル量を記憶する記憶手段と、
前記被監視電路の計器用変圧器の一次定格電圧値及び前記被監視電路の2組以上の計器用変流器の一次定格電流値を設定する定格値設定手段と、
前記記憶手段により記憶したディジタル量と前記定格値設定手段により設定された一次定格電圧値と一次定格電流値とから前記被監視電路の電気量の演算をする中央処理装置と、
上位装置に対して前記演算の結果得られた電気量のデータを伝送する伝送手段と、
を筐体に一体に収納することを特徴とする伝送端末装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12380395A JP3634893B2 (ja) | 1995-05-23 | 1995-05-23 | 伝送端末装置 |
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