JP3634170B2 - エアーマットレス装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は利用者を空気圧によって弾性的に保持するためのエアーマットレス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、利用者が自力で身体を自由に動かすことが困難な場合、その利用者の上半身を起こすことができる起床式のベッド装置が用いられる。起床式のベッド装置においては、その床板上に載置されるマットレス装置が、床板の一部の起伏に応じて屈曲可能な構成であることが要求される。
【0003】
マットレス装置を屈曲可能とするには、たとえばクッション体にスプリングユニットを用いたマットレス装置の場合にはそのスプリングユニットを屈曲できる構成とすればよいが、その場合には構成の複雑化や屈曲時の抵抗が大きく、円滑に屈曲しにくいなどのことがある。
【0004】
比較的屈曲させ易いマットレス装置として発泡ポリウレタンなどの弾性材料を用いたクッション体が使用されている。弾性材料からなるクッション体の場合、長期の使用によってへたりによる性能劣化が生じることが避けられないということがあるばかりか、硬さが一定であるから、利用者の好みの硬さに設定することができないということがある。
【0005】
さらに、弾性材料からなるクッション体は荷重によって圧縮されることで、その荷重に応じた反発力が生じる。そのため、たとえば利用者の臀部などのように人体の重い部分は大きな反発力を受けるから、その部分が圧迫されて寝心地が低下したり、床ずれが生じ易いなどのことがある。
【0006】
そこで、弾性材料からなるクッション体に代わり、エアーマットレス装置が採用されることがある。エアーマットレス装置によれば、それに供給する圧縮空気の圧力を調整することで硬さを変えることができ、さらには損傷しない限りは経時的にへたりが生じることがないばかりか、比較的屈曲させ易いため、起床式のベッド装置に利用できるなどのことがある。
【0007】
ところで、エアーマットレス装置は、周知のようにエアーバッグを有し、このエアーバッグには供給管を介してエアーポンプが接続されている。そして、このエアーポンプから上記エアーバッグに圧縮空気を供給することで、その空気圧で利用者を弾性的に支持できるようになっている。
【0008】
上記エアーバッグは、利用者の体重や好みなどによって圧力、つまり硬さを調整することが要求される。エアーバッグにエアーを供給するには電動式や手動式のエアー供給ポンプを設けるとともに、エアーバッグの圧力を調整する場合の圧力調整器や各エアーバッグへ順次送気する給排気弁、送排気切換機構などの制御機器が必要である。
【0009】
従来、上述したエアー供給ポンプやその他の器は、マットレスとは別に配置され、マットレスとはエアーホースで連結するようになっている。このため、上記エアー供給ポンプやその他の機器あるはエアー供給ポンプとエアーバッグとを接続するエアーチューブがベッドメーキングや歩行の邪魔になるということがあった。さらには、エアーマットレス装置は厚さ方向の通気性が悪いため、利用者の身体が蒸れ易く、それが原因で床ずれの発生を招くということもあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のエアーマットレス装置は、エアー供給ポンプやその他の機器がマットレスとは別体となっていて、マットレスとはエアーホースで接続するようになっていた。そのため、エアー供給ポンプなどの機器の設置場所が確保し難いということがあったり、それらの機器がベッドメーキングのときなどに邪魔になったり、さらには歩行の障害になる虞があった。
【0011】
この発明は、エアー供給ポンプやその他の機器を外部に露出させずにすむようにしたエアーマットレス装置を提供することにある。
【0012】
さらに、この発明は、利用者の身体がむれにくくすることで、床ずれの発生を抑制できるようにしたエアーマットレス装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、利用者を空気圧によって支持するためのエアーマットレス装置において、
エアーバッグと、
このエアーバッグを保持し外装地によって被覆されたマットレス本体と、
このマットレス本体内に設けられ上記エアーバッグに圧縮空気を供給するエアー供給手段とを具備し、
上記マットレス本体には収納部が形成され、この収納部に上記エアー供給手段の少なくともエアー供給ポンプが収納されていて、
上記収納部は上記マットレス本体の一側面に開口して形成されていて、この収納部に収納されたエアー供給ポンプは上記マットレス本体を被覆した外装地を介して外部空気を吸引する構成であることを特徴とする。
【0014】
それによって、エアー供給手段をマットレス本体と別々に設置せずにすむから、邪魔になることがないばかりか、専用の設置場所を確保せずにすむ。
【0026】
また、収納部に収納されたエアー供給ポンプは外装地をフィルタとして外部の空気を吸引するから、エアー供給ポンプのフィルタが早期に汚れるのを防止できる。
【0027】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記収納部に収納されたエアー供給ポンプは、上記マットレス本体に設けられた保持部材によって上記収納部から脱落するのが阻止されていることを特徴とする。
【0028】
それによって、収納部に収納されたエアー供給ポンプを確実に保持することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施例の形態を図1乃至図7を参照して説明する。
【0030】
図3はベッド装置1を示し、このベッド装置1は矩形枠状のべッドフレーム2を備えている。このベッドフレーム2の四隅部には下端にストッパ付きのキャスタ3が設けられた脚4が垂設されていて、上記ベッドフレーム2を移動させることができるようになっている。
【0031】
上記ベッドフレーム2の長手方向一端にはへッドボード5が立設され、他端にはフットボード6が立設されている。さらに、ベッドフレーム2上には床板7が配設されている。この床板7は複数の床部に分割されている。この実施形態では第1乃至第4の4つの床部7a〜7dに分割されている。
【0032】
上記へッドボード6側から二番目の第2の床部7bは上記ベッドフレーム2に固定され、この第2の床部7bの一側に上記第1の床部7aが回動自在に連結され、他側には上記第3の床部7cと第4の床部7dとが順次回動自在に連結されている。
【0033】
上記ベッドフレーム2の下面側には背上げ用の駆動機構8が設けられている。この駆動機構8はケース9を有し、このケース9の一側には駆動源11が設けられている。
【0034】
上記ケース9の一端側には第1のアーム12が回動自在に設けられ、他端側には第2のアーム13が回動自在に設けられている。これらのアーム12、13は上記駆動源によって回動駆動されているようになっている。
【0035】
上記第1のアーム12の先端には第1のローラ14が回動自在に設けられている。この第1のローラ14は上記第1の床部7aの下面に設けられたレール部材15に当接している。したがって、上記第1のアーム12が矢印万向に回動駆動されると、上記第1の床部7aが起上方向に駆動されるようになっている。
【0036】
上記第2のアーム13の先端には第2のローラ16が回転自在に設けられている。この第2のローラ16は上記第3の床部7cの下端に設けられた傾斜板17に当接している。したがって、上記駆動源11が作動して上記第2のアーム1が矢印で示す方向に回動駆動されると、上記第3の床部7cが起上方向に駆動されるようになっている。
【0037】
上記第3の床部7cの回動には上記第4の床部7dが連動する。この第4の床部7dの先端部と上記ベッドフレーム2との間にはリンク18が両端を回動自在に連結して設けられている。したがって、上記第3の床部7cに連動した第4の床部7dはほぼ水平な状態で保持されるようになっている。
【0038】
上記床板7d上にはエアーマットレス装置21が載置される。このエアーマットレス装置21は、図1と図2に示すようにマットレス本体20を構成する、弾性材料によって形成された矩形板状の保持部材22を有する。この保持部材22はウレタンホーム、発泡ポリエチレンあるいは発泡ゴムなどのような通気性(連続発泡)を有する材料によって形成されている。
【0039】
この保持部材22の周辺部には、保持部材22よりも硬質であるとともに保持部材22とともに屈曲可能な弾性材料によって角柱状に形成された補強部材24がその側面の高さ方向下端部だけを上記保持部材22の外周面に接着固定し、下端部以外の部分と上記保持部材22との間に所定の隙間S(通路)を有している。そして、この隙間Sに後述するエアーバッグとしてのエアーチューブ26に圧縮空気を供給する同じく後述する供給管27,28が通されるようになっている。
【0040】
上記補強部材24の高さ方向下端部だけが保持部材22に接着固定されていることにより、保持部材22を屈曲させる際に、補強部材24が折り曲げの大きな抵抗となることが防止される。しかも、保持部材22と補強部材24との隙間Sに供給管27,28をを通したことで、保持部材22を屈曲させても、供給管27,28が屈曲され過ぎて潰れるようなこともない。
【0041】
上記補強部材24は上記保持部材22と同様、通気性を有する弾性材料によって形成されていて、これら保持部材22と補強部材24とでマットレス本体20を構成している。
【0042】
なお、マットレス本体20には、その長手方向一端側に位置する補強部材24の外面に、この補強部材24よりも軟らかな弾性材料によって角柱状に形成された軟質部材24Aが接合固定されている。
【0043】
上記保持部材22および補強部材24、つまりマットレス本体20は外装地23によって被覆されている。外装地23は、通気性を有する布地を袋状に縫製してなり、その内部に上記マットレス本体20が収容されている。
【0044】
なお、外装地23は袋状でなくシーツ状とし、周辺部をマットレス本体20の下面側に折り込むことで、このマットレス本体20の上面及び外周面を覆うようにしてもよい。外装地23に用いられる布地としては、通気性は有するが、液体は通さない布地を用いるようにしてもよく、そのような布地を用いることで、利用者の身体からの湿気が外装地23を通過して保持部材22や補強部材24にこもるのを防止できる。
【0045】
上記保持部材22には、その幅方向に沿う保持部としての複数の保持溝25が長手方向に対して所定間隔で形成されている。この保持溝25は図4に示すように断面円形状をなしているとともに、上記保持部材22の上面に所定の幅寸法で開放した開口部25aを備えている。この開口部25aの幅寸法は上記保持溝25の直径寸法の約半分に設定されている。それによって、エアーチューブ26が保持溝25から抜けにくくなっているとともに、図4に示す隣り合う開口部25a間の幅寸法Wを大きくすることができるようになっている。この実施の形態では、上記幅寸法Wはエアーチューブ26の外形寸法とほぼ同じに設定されており、それによって利用者の身体を通気性のよい保持部材22で支持できる面積を増大させている。
【0046】
上記保持溝25には、この保持溝25とほぼ同じ外形寸法と長さ寸法の上記エアーチューブ26が上記保持部材22の開口部25aの両側を弾性的に変形させて着脱自在に装着されている。このエアーチューブ26は通気性のないシート材料、たとえばゴム引き布などによって円柱のチューブ状に形成されていて、その外周面の一部を上記開口部25aに露出させている。
【0047】
各保持溝25に装着された複数のエアーチューブ26は、図5に示すように複数のグループに分けられている。この実施の形態では保持部材22の長手方向において、隣り合うエアーチューブ26が交互に第1のグループG1と第2のグル一プG2とに分けられている。
【0048】
第1のグループG1のエアーチューブ26には第1の供給管27から分岐された分岐管27aがそれぞれ接続され、第2のグループG2のエアーチューブ26には第2の供給管28から分岐された分岐管28aがそれぞれ接続されている。第1、第2の供給管27、28は、それぞれ切換送排気機構45を介して圧縮空気の供給源であるエアー供給ポンプ35に接続されている。このエアー供給ポンプ35はダイヤル式の流量調整部35aを有する流量調整タイプであって、このエアー供給ポンプ35と上記切換送排気機構45とは手元スイッチなどの制御装置38によって発停が制御されるようになっている。
【0049】
上記切換送排気機構45は制御装置38からの制御信号によって第1のグループG1のエアーチューブ26と第2のグループG2のエアーチューブ26とにエアー供給ポンプ35からの圧縮空気を所定時間後とに交互に送ることができるようになっているとともに、送気されていないグループの圧縮空気をわずかずつ排気する第1の放散管48が設けられている。この放散管48は上記各供給管27,28に比べて十分に細管であって、その内径寸法と長さとによって排気量が制御できるようになっている。
【0050】
上記切換送排気機構45によって第1のグループG1と第2のグループG2とのエアーチューブ26とに圧縮空気を交互に送るとともに、送気しないグループの圧縮空気を排気できるようにした。それによって、マットレス本体20上に仰臥した利用者の身体のエアーチューブ26によって支持される箇所は経時的に変化するから、同じ箇所が支持され続ける場合に比べて床擦れの発生を軽減することができる。
【0051】
上記第1の供給管27と第2の供給管28との中途部にはそれぞれT字状ジョイント39がその3つの接続部の2つに各供給管27、28を接続して介装されている。このジョイント39の残りの接続部には、上記各供給管27、28に比べて十分に細径で、所定の長さ寸法に設定された第2の放散管41の一端がそれぞれ接続されている。この放散管41はシリコンなどの合成樹脂によってチューブ状に形成されており、その内径寸法と長さ寸法とによって所定の流路抵抗に設定されている。
【0052】
上記第1の放散管48と第2の放散管41との他端は、図1に示すようにマットレス本体20の上面側の長手方向中央部と両端部とに導かれている。それによって、ポンプ35から各供給管27、28に供給された圧縮空気の一部は、上記放散管41、48を通って外装地23内面側のマットレス本体20の上面に放散されるから、その放散空気の乾燥作用によって、マットレス装置上に湿気がこもるのが防止されている。湿気は血行不良と相俟って身体が過湿気味となって床ずれの要因となるから、放散管41から放散される空気は皮膚を乾燥させ、床ずれ防止に寄与することになる。
【0053】
上記ポンプ35からエアーチューブ26に供給される圧縮空気の量と、上記放散管41,48から大気に放散される量とを制御することで、各グループG1,G2のエアーチューブ26の硬さを制御できる。つまり、利用者の好みに応じた硬さのマットレス装置とすることができる。
【0054】
上記マットレス本体20の長手方向一端に設けられた軟質部材24Aには、長手方向一端部と他端部とのそれぞれの側面に開放した第1の収納部46と第2の収納部47とが形成されている。上記第1の収納部46には上記エアー供給ポンプ35が収納され、上記第2の収納部47には上記切換送排気機構45が収納されている。
【0055】
上記第1の収納部46の内面は断面三角形状の複数の凸部49が所定間隔で形成された凹凸面となっており、上記エアー供給ポンプ35は上下面が上記凸部49によって弾性的に支持されている。エアー供給ポンプ35が凸部49によって部分的に支持されることで、作動時に生じる振動によって上記凸部49が弾性的変形し易い。そのため、上記凸部49はエアー供給ポンプ35の振動を吸収することになるから、その振動がマットレス本体20に伝播するのを防止できるようになっている。
【0056】
上記マットレス本体20の上記第1の収納部46が形成された部分の周囲には保持手段としての保持バンド50が設けられている。この保持バンド50の両端部は図示しないベルベットファスナによって着脱可能となっており、第1の収納部46の開口面を塞ぐ状態で両端部を係着させることで、この第1の収納部46に収納されたエアー供給ポンプ35が脱落するのを防止できるようになっている。
【0057】
なお、切換送排機構45は第2の収納部47を弾性変形させて収納されている。それによって、切換送排機構45は上記第2の収納部46から脱落するのが防止されているが、第1の収納部46と同様、保持バンド50を設けて切換送排機構45が脱落するのを防止してもよい。
【0058】
第1の収納部46に収納されたエアー供給ポンプ35は、外装地23の第1の収納部46を覆う部分を介して外気を吸引する。そのため、外装地23の一部は上記エアー供給ポンプ35のフィルタとして作用するから、エアー供給ポンプ35に設けられたフィルタ(図示せず)が早期に汚れるのが防止される。つまり、エアー供給ポンプ35のフィルタ交換の周期を長くすることができる。
【0059】
なお、上記外装地23には、図6(b)に示すように、マットレス本体20の長手方向一端に対応する部分、つまり軟質部材24Aに対応する部分にファスナ51が設けられている。したがって、このファスナ51を開けば、上記第1、第2の収納部46,47を開放できるようになっている。
【0060】
上記構成のエアーマットレス装置21によれば、通気性を備えた弾性材料からなる保持部材22に保持溝25を形成し、その保持溝25にエアーチューブ26を弾性的に着脱自在に保持するようにしたから、エアーマットレス装置21が全体として柔軟性を有する。
【0061】
そのため、上記エアーマットレス装置21を起床式のベッド装置1の床板7上に載置し、その床板7の第1の床部7aを起上させる場合に、その起上操作を容易に行うことができるばかりか、第1の床部7aの起上に応じて上記エアーマットレス装置21を確実に屈曲させることができる。
【0062】
エアーマットレス装置21は柔軟性を有するが、その保持部材22の周辺部には保持部材22よりも硬質な弾性材料からなる補強部材24が設けられている。そのため、エアーマットレス装置21は、補強部材24によってその外観形状が維持されるばかりか、周辺部が硬いためにへたりにくいなどのことがある。
【0063】
上記エアーマットレス装置21の各エアーチューブ26は保持部材22の幅方向に沿って設けられている。つまりエアーチューブ26は床部7aの起伏方向に対して交差する方向に沿って設けられている。
【0064】
そのため、床部7aを起上させることで保持部材22が屈曲されても、上記エアーチューブ26は屈曲されることがないから、そのことによっても床部7aの起上操作を容易に行うことができるばかりか、エアーチューブ26が繰り返して屈曲されることがないことにより、エアーチューブ26が早期に損傷するのを防止できる。
【0065】
上記エアーチューブ26は保持部材22の保持部25に弾性的に着脱自在に保持されている。そのため、上記エアーチューブ26を保持部材22から簡単に取り外すことができるから、その保守点検や交換作業などを容易かつ迅速に行うことができる。
【0066】
上記エアーチューブ26を保持した保持溝25には開口部26が形成され、その開口部26からエアーチューブ26の一部が露出している。エアーチューブ26は、利用者の荷重を受けたときに、その荷重を分散する体圧分散効果を有するから、利用者の身体の重い部分に大きな反発力が生じることがない。
【0067】
そのため、利用者の重い部分、たとえば臀部などが強く圧迫されるのが防止されるから、寝心地が向上するばかりか、利用者が長期にわたって仰臥していても、床ずれが発生しにくくなる。
【0068】
上記エアーチューブ26は通気性を有する弾性材料からなる保持部材22の保持溝25に保持されている。そのため、エアーチューブ26に通気性がなくとも、保持部材22の通気性によって利用者の身体とエアーマットレス装置21の上面との間に湿気がこもるのを防止できるから、寝心地が向上するばかりか床ずれも発生しにくくなる。
【0069】
つまり、通気性を有する弾性材料からなる保持部材22とエアーチューブ26とを組み合わせてマットレス装置21としたことで、通気性を有するとともに体圧分散効果を有し、さらに起床式のベッド装置1に用いた場合には、床部7aの起上に応じて容易かつ確実に屈曲させることができる。
【0070】
一方、第1のグループG1と第2のグループG2とのエアーチューブ26にポンプ35からの圧縮空気を供給する第1の供給管27と第1の供給管28との中途部にポンプ35からの圧縮空気の一部をそれぞれ大気に放散させる第2の放散管41を設けるようにした。
【0071】
そのため、ポンプ35から各エアーチューブ26に圧縮空気が供給され、上記エアーチューブ26の圧力が所定以上になると、圧縮空気の一部は上記第2の放散管41から大気に放散されるから、上記エアーチューブ26の圧力、つまり硬さが所定の状態に維持されることになる。
【0072】
上記第2の放散管41の流路抵抗は、その径と長さによって設定することができる。そのため、第2の放散管41の径と長さによって流路抵抗を設定することで、エアーチューブ26の硬さを利用者の好みや体重などに応じて設定することができる。たとえば、第2の放散管41を短くすれば、その流路抵抗が減少するから、エアーチューブ26の硬さを柔らかくすることができ、また内径を太くすることでも流路抵抗を減少させてエアーチューブ26を柔らかくすることができる。なお、エアーチューブ26を硬くする場合には第2の放散管41を長くしたり、細くすればよいことになる。
【0073】
上記エアーチューブ26に急激な衝撃が加わると、エアーチューブ26内の圧縮空気は供給管27,28に接続された放散管41から大気に放散される。そのため、エアーチューブ26内の圧力が急激に上昇し過ぎて損傷するのを防止することができる。
【0074】
上記ポンプ35は流量調節部35aを備えているから、この流量調節部35aによってポンプ35から吐出される圧縮空気の流量を調節することができる。それによって、エアーチューブ26への供給空気量を放散管41から放散される空気量に応じて設定することで、エアーチューブ26内の圧縮空気量をほぼ一定にできるから、上記エアーチューブ26を最適な硬さに維持することができる。
【0075】
第1の放散管48と第2の放散管41とから放散される圧縮空気をマットレス本体20の上面側に放出させるようにした。そのため、その放散空気によってマットレス装置の上面に湿気がこもるのを防止できるから、湿気により利用者に床擦れが生じるのを防止することができる。
【0076】
エアー供給ポンプ35を軟質部材24Aに形成された第1の収納部46に収納し、切換送排気機構45を第2の収納部47に収納し、さらに第1、第2の供給管27,28を保持部材22と補強部材24との隙間Sに通すことで、マットレス本体20とエアー供給手段を構成する各機器類とを一体化するようにした。
【0077】
そのため、エアー供給ポンプ35や切換送排気機構45が邪魔になるようなことがないばかりか、上記機器類の専用の設置場所を確保しなくてすみ、さらには第1、第2の供給管27,28が上記隙間Sに通されることで、不用意に潰されることがなくなるから、各エアチューブ6に対する圧縮空気の供給、排出を円滑に行うことができる。
【0078】
第1の収納部46の内面には凸部49が形成され、その凸部49によって第1の収納部46に収納されたエアー供給ポンプ35が支持されているから、エアー供給ポンプ35が作動することで発生する振動は、上記凸部49が弾性変形することで吸収される。そのため、エアー供給ポンプ35の振動は周囲に伝播しにくくなるから、マットレス装置上に仰臥した利用者にその振動が伝わって不快感を与えるようなことがない。
【0079】
しかも、第1の収納部46が形成された軟質部材24Aは柔らかな弾性材料で形成されているから、そのことによっても、エアー供給ポンプ35の振動が伝播しにくくなり、寝心地の低下を招くのが防止される。
【0080】
上記第1の収納部46に収納されたエアー供給ポンプ35は保持バンド50によって保持されている。そのため、マットレス装置を持ち運びしたり、折り畳むなどしても、上記エアー供給ポンプ35が第1の収納部46から脱落するようなことがない。
【0081】
なお、この発明は上記一実施の形態に限定されず、種々変形可能である。たとえば、エアーバッグとしてチューブ状のエアーチューブを用いた場合について説明したが、エアーバッグの形状はチューブに限られず、保持部材の長手方向に対して所定の寸法を有する矩形板状などであってもよい。
また、上記一実施の形態ではエアーチューブを2つのグループに分け、それぞれのグループへの圧縮空気を供給する2つの供給管にそれぞれ第2の放散管を設けるようにしたが、エアーチューブをグループに分けない場合には第2の放散管を1つだけにしてもよく、また複数のグループに分けた場合でも、それぞれのグループに対応する供給管に第2の放散管を設けずに、ポンプの突出側に1つだけ第2の放散管を設けるようにしてもよい。さらに、各エアーチューブごとに第2の放散管を設けるようにしても差し支えない。
【0082】
また、切換送排気機構に供給管よりも細径な第1の放散管を設けたことで、上記供給管に設けた第1の放散管との併用により、エアーバッグの圧力調整を一層、精度良く行うことができる。
【0083】
また、上記一実施の形態ではエアーチューブを保持溝を形成した保持部材に設け、保持部材に補強部材を接着固定しているが、図7のごとく構成してもよい。すなわち、保持部材22は、補強部材24を省略して保持溝25を設けず、その上面側に開放した凹部22aを形成し、その凹部22aに偏平袋状に形成された複数、この場合は3つのエアーバッグ26Aを並設収容保持する。
【0084】
上記保持部材22には第1、第2の収納部46A,47Aを形成し、これら収納部にそれぞれエアー供給ポンプ35及び切換送排気機構45を収納する。エアーバッグ26Aとエアー供給ポンプ35及び切換送排気機構45を接続する供給管27,28は、エアーバッグ26Aと凹部22aの内面との隙間Sに通すとともに、切換送排気機構45及び各供給管27,28に接続される放散管48,41は開放端を各エアーバッグ26Aの上面側に導出する。
【0085】
このような構成であっても、上記一実施の形態と同様の作用効果を奏することになる。
また、マットレス本体に収納部を形成し、そこにエアー供給ポンプや切換送排気機構などを収納したが、マットレス本体を発泡成形するときに、その内部に予め上記各機器を収納しておくようにしてもよい。
【0086】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、エアー供給手段をマットレス本体内に設けるようにした。
そのため、エアー供給手段をマットレス本体と別々に設置せずにすむから、エアー供給手段が邪魔になることがないばかりか、専用の設置場所を確保せずにすむ。
【0093】
また、マットレス本体の一側面に開口して形成された収納部にエアーポンプを収納したから、エアー供給ポンプの硬さがマットレス本体によって利用者に直接伝わるのが防止さ、さらにエアー供給ポンプから発生する熱が収納部の開口面から外部へ放出され、利用者に伝わることがないから、寝心地の低下を招くことがない。
【0094】
さらに、収納部に収納されたエアー供給ポンプは外装地をフィルタとして外部の空気を吸引するから、エアー供給ポンプのフィルタが早期に汚れるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態のエアーマットレス装置を示す一部断面した斜視図。
【図2】同じくエアーマットレス装置の長手方向に沿う断面図。
【図3】同じく起上式のベッド装置の側面図。
【図4】同じく保持部材の保持溝の部分拡大断面図。
【図5】同じくエアーチューブへの圧縮空気の供給を制御するための系統図。
【図6】(a)は同じくマットレス本体の収納部が形成さた端部の斜視図、(b)は同じく断面図。
【図7】この発明の第2の実施の形態のエアーマットレス装置を示す一部断面した平面図。
【符号の説明】
20…マットレス本体
22…保持部材
23…外装地
24…補強部材
26…エアーチューブ(エアーバッグ)
27,28…供給管
35…エアー供給ポンプ
45…流量調整部
45…切換送排気機構
41、48…放散管
46,47…収納部

Claims (2)

  1. 利用者を空気圧によって支持するためのエアーマットレス装置において、
    エアーバッグと、
    このエアーバッグを保持し外装地によって被覆されたマットレス本体と、
    このマットレス本体内に設けられ上記エアーバッグに圧縮空気を供給するエアー供給手段とを具備し、
    上記マットレス本体には収納部が形成され、この収納部に上記エアー供給手段の少なくともエアー供給ポンプが収納されていて、
    上記収納部は上記マットレス本体の一側面に開口して形成されていて、この収納部に収納されたエアー供給ポンプは上記マットレス本体を被覆した外装地を介して外部空気を吸引する構成であることを特徴とするエアーマットレス装置。
  2. 上記収納部に収納されたエアー供給ポンプは、上記マットレス本体に設けられた保持部材によって上記収納部から脱落するのが阻止されていることを特徴とする請求項1記載のエアーマットレス装置。
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