JP3633957B2 - 結晶化物の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、下水汚泥、都市ごみ等の廃棄物の灰分を利用してアノーサイト結晶やβ−ウォラストナイト結晶、あるいはゲーレナイト結晶等を含む結晶化物を生成する結晶化物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
下水汚泥等の廃棄物は、当初大部分が埋立や投棄処分されていたが、埋立地の確保が困難になってきたことや悪臭等の環境問題から、近年では焼却により減容化、安定化された焼却灰として処分されてきた。ところが、この焼却灰においても、重金属の溶出等の二次公害問題が顕在化してきたことや、処分地の確保がさらに逼迫してきたことから、灰分を溶融スラグ化し、骨材等の建設資材として有効利用することが行われるようになってきた。
このような廃棄物の灰分または焼却灰を溶融スラグにして骨材等に利用する方法として、一つには溶融スラグを水の中に落下させて急冷することにより小塊状のガラス質骨材を得る水砕スラグ化法が知られている。ところが、この方法によって得られる水砕スラグは、ガラス質であるため強度が弱いことや締め固めがきかないことなどの欠点があった。
【0003】
そこで、これに対して、金型に溶融物を流し込んで徐冷する徐冷スラグ化法が提案されている。
この徐冷スラグ化法においては、溶融炉からの溶融スラグを流し出し易くするために組成調整を行い、徐冷することで少しでも結晶化させようとする方法や、例えば特公昭59−33547号公報に記載されているように、意図的に結晶化し易い組成に調整し、冷却過程で結晶化を促進する温度域に保持することで結晶化物を製造する方法がある。また、例えば特公昭59−33546号公報に記載されているように、溶融物を一旦低い温度域に落として一定時間保持し、結晶核を生成させた後に主結晶生成領域に一定時間保持することで結晶化を促進させる方法なども提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これらの方法はいずれも、残滓の主たる化学組成を、SiOが18〜45wt%、Alが1〜15wt%、CaOが13〜45wt%、Feが5〜35wt%で、かつCaO/SiOの比が0.6〜1.3となるように調整して結晶化させるものであり、これによって骨材として使用するのに十分な物理的・化学的特性を持つ結晶化物を製造することを目的としている。また、この他にも、主たる化学組成を、SiOが25〜45wt%、Alが5〜15wt%、CaOが20〜40wt%、Feが5〜25wt%で、かつ(CaO+MgO)/SiOの比が0.8〜1.2となるように調整し、これを溶融後、徐冷あるいは再加熱することにより結晶化させる方法も提案されているが、この方法もまた骨材として使用する結晶化物を製造することを目的とするものであった。
【0005】
しかしながら、これらの方法は結晶の種類に関わらず、このように単に骨材として使用できる程度の強度等の物理的特性、あるいは化学的特性を有する結晶化物を製造することを目的としたものであり、製造された結晶化物は、外観的な品位や質感では決して高品位とはいえず、このためその用途も骨材として建設資材に使用される場合のように、人目につかないものに制限されざるを得なかった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、従来のように単に骨材として利用される結晶化物を製造するだけでなく、舗道の石や縁石、あるいは公園のモニュメントや表札等としても利用可能な高品質の石材状の結晶化物の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決してかかる目的を達成するために、本発明の請求項1の結晶化物の製造方法は、SiO,CaO,Al23およびFe23を主たる成分とする廃棄物の灰分または焼却灰を調整して、上記成分のうち主要3成分とされるSiO2,CaO,Al23の合計が全体に対して65 wt 以上であるとともに、Fe233〜23 wt の範囲であり、かつ、上記主要3成分における一または二の成分の重量比率と、CaO/Al23の比およびCaO/SiO2の比とが所定の範囲に設定された組成調合物をなし、この組成調合物を溶融して1300〜1500℃において30分以上保持し、次いで冷却過程にて1000〜1200℃において60分以上保持して、上記主要3成分における各成分の上記重量比率と該成分同士の上記比とによって決定される結晶を含んだ結晶化物を生成することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項2の結晶化物の製造方法は、請求項1の結晶化物の製造方法において、主要3成分におけるAl23の重量比率を19〜35 wt の範囲に、CaO/SiO2の比を0.4〜0.8の範囲に、CaO/Al23の比を0.43〜1.78の範囲に設定して、該組成調合物からアノーサイト結晶を含む結晶化物を生成することを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明の請求項3の結晶化物の製造方法は、請求項1の結晶化物の製造方法において、主要3成分におけるSiO2の重量比率を46〜59 wt の範囲に、CaO/SiO2の比を0.4〜1.15の範囲に、CaO/Al23の比を2.3以上の範囲に設定して、該組成調合物からβ−ウォラストナイト結晶を含む結晶化物を生成することを特徴とする。
【0009】
さらにまた本発明の請求項4の結晶化物の製造方法は、請求項1の結晶化物の製造方法において、上記主要3成分におけるSiO2の重量比率を25〜37 wt の範囲に、CaOの重量比率を52wt%未満の範囲に、CaO/SiO2の比を1.1〜1.4の範囲に、CaO/Al23の比を0.72を超える範囲に設定して、該組成調合物からゲーレナイト結晶を含む結晶化物を生成することを特徴とする。
【0010】
【作用】
下水汚泥あるいは都市ごみ等の廃棄物の灰分、またはこれらの廃棄物や他の可燃物の焼却灰においては、その主たる灰分の組成は、例えば高分子凝集剤使用の下水汚泥の脱水ケーキ灰分のようにSiO、CaO、AlおよびFeを主成分とし、これにMgO、P、NaO、およびKO等の成分が混入することにより構成される。このような焼却灰は、CaO/SiOの重量比が0.8〜1.2である場合には、ほとんど1300〜1500℃で溶融することができる。
【0011】
ここで、本発明の発明者らは、上記の主成分のうち特に主要な3成分とされるSiO、Al、CaOについて着目し、これら主要3成分のうち一または二の成分が該主要3成分中に占める重量比率と、該主要3成分のうちのCaOとSiOとの重量比CaO/SiO、およびCaOとAlとの重量比CaO/Alとを種々に変化させて結晶化物の製造を試みた。その結果、これらの重量比率および比を所定の範囲に制御した組成調整物を溶融して結晶化することにより、天然御影石のような高品位で質感に優れた石材状の結晶化物を生成することが可能であるとの知見を得るに至った。
【0012】
こうして得られた結晶化物では、上記主要3成分における各成分の上記重量比率と該成分同士の上記比とによって、アノーサイト結晶、またはβ−ウォラストナイト結晶、あるいはゲーレナイト結晶を含んだ針状や柱状の結晶が緻密に析出して結合した組織構造となっている。
そして、このような結晶組織構造により、これらの結晶化物においては、上述した従来の製造方法に製造された結晶化物と同等の物理的・化学的特性を得ることができ、さらに上記組成調合物における主要3成分の合計重量比率やFeの重量比率、または主要3成分における各成分の重量比率や成分同士の比、あるいは溶融や冷却過程における保持温度や保持時間によっては上記従来の製造方法よりも高い圧縮強度等を備えた結晶化物を製造することが可能となる。
【0013】
なお、主要3成分とされるSiO2、CaO、Al23の合計の重量比率が55wt%未満となると、生成される結晶の比率が低下してしまい、望まれる強度等の特性が得られない。
また、該組成調合物に含まれるFe23は、上記の各結晶を生成するに際して核となる物質を生成する結晶核形成剤として機能するものであり、このFe23の重量比率が1wt%を下回ると、結晶化速度が極端に遅くなったり、部分的にしか結晶化が行われなくなったりする。一方、逆にFe23の重量比率が30wt%を上回ると、結晶生成の上で却って悪影響を及ぼして、得られた結晶化物の強度が低下してしまう。
【0014】
さらに、このような組成調合物を溶融して保持する保持温度が1300℃未満であったり、保持時間が15分未満であったりすると、この組成調合物が十分に溶融せずに結晶化が困難となるおそれがある一方、保持温度が1500℃を越えると、溶融炉の炉材の浸食が起きたり、放散熱等のエネルギーロスが大きくなって経済性が低下するおそれがある。
また、冷却過程における保持温度が1000℃未満であったり、保持時間が15分未満であったりすると、結晶化が十分に促進されずにガラス質となる部分が生じて十分な強度が得られなくなる一方、保持温度が1200℃を越えると、やはりエネルギーロスが大きくなって不経済となるからである。
【0015】
しかるに、このような結晶化物の製造方法においては、主要3成分におけるAl23の重量比率を16〜40wt%の範囲に、CaO/SiO2の比を0.25〜0.9の範囲に、CaO/Al23の比を0.43〜1.78の範囲に設定することにより、アノーサイト結晶を含む結晶化物を生成することができる。
また、主要3成分におけるSiO2の重量比率を42〜63wt%の範囲に、CaO/SiO2の比を0.4〜1.15の範囲に、CaO/Al23の比を1.78を超える範囲に設定することにより、β−ウォラストナイト結晶を含む結晶化物を生成することができる。
さらに、主要3成分におけるSiO2の重量比率を25〜41wt%の範囲に、CaOの重量比率を52wt%未満の範囲に、CaO/SiO2の比を0.9〜1.4の範囲に、CaO/Al23の比を0.72を超える範囲に設定することにより、ゲーレナイト結晶を含む結晶化物を生成することができる。
【0016】
このようにして得られた結晶化物は、上述したように黒御影等の天然石と同等の質感を有し、研磨すると透明感を示す。また、物理的・化学的特性についても、例えば圧縮強度は1050kgf/cm2以上であって、従来の結晶化物の製造方法による結晶化物と同等以上であり、この従来の結晶化物と同様に骨材として使用するにも十分な特性を備えている。
なお、ここで、主要3成分における一または二の成分の重量比率や、CaO/SiO2の比およびCaO/Al23の比が上述した範囲外となると、それぞれの製造方法においてアノーサイド結晶化物やβ−ウォラストナイト結晶化物、あるいはゲーレナイト結晶化物の生成が少ないか、あるいは生成されなくなってしまい、上述した質感や品位、あるいは物理的・化学的特性が損なわれてしまう。
【0017】
また、結晶生成上の悪影響を抑えつつ一層の結晶化を促すには、上記主要3成分の合計重量比率を組成調合材全体に対して60wt%以上とするとともに、Fe23の重量比率を2〜26wt%の範囲とし、さらにこの組成調合物を1300〜1500℃で20分以上保持した後、冷却過程で1000〜1200℃で30分以上保持するのが好ましい。
【0018】
このような場合、アノーサイト結晶化物の製造方法においては、主要3成分におけるAl23の重量比率を17〜37wt%の範囲に、CaO/SiO2の比を0.3〜0.85wt%の範囲に設定するのが好ましく、β−ウォラストナイト結晶化物の製造方法では、主要3成分におけるSiO2の重量比率を44〜61wt%の範囲に、CaO/Al23の比を2.0以上の範囲に設定するのが好ましい。さらに、ゲーレナイト結晶化物の製造方法においては、主要3成分におけるSiO2の重量比率を25〜39wt%の範囲に、CaO/SiO2の比を1.0〜1.4の範囲に設定するのが好ましい。
このような結晶化物の製造方法では、結晶化が確実かつ効果的に促されることによって、より優れた特性の結晶化物を生成することが可能となり、例えば圧縮強度については1250kgf/cm2以上の高い強度を得ることができる。
【0019】
そして、これ以上の優れた特性の結晶化物を生成するのに、本発明では、上記主要3成分の合計重量比率を65wt%以上とするとともに、Fe23の重量比率を3〜23wt%の範囲とし、この組成調合物を1300〜1500℃で30分以上保持した後、冷却過程で1000〜1200℃で60分以上保持する。
この場合、請求項2のアノーサイト結晶化物の製造方法においては、主要3成分におけるAl23の重量比率を19〜35wt%の範囲に、CaO/SiO2の比を0.4〜0.8wt%の範囲に設定するのが好ましく、また請求項3のβ−ウォラストナイト結晶化物の製造方法では、主要3成分におけるSiO2の重量比率を46〜59wt%の範囲に、CaO/Al23の比を2.3以上の範囲に設定するのが好ましく、さらに請求項4のゲーレナイト結晶化物の製造方法においては、主要3成分におけるSiO2の重量比率を25〜37wt%の範囲に、CaO/SiO2の比を1.1〜1.4の範囲に設定するのが好ましい。
【0020】
このような結晶化物の製造方法によれば、結晶化がより一層効果的に促進されることによって、さらに優れた特性の結晶化物を生成することが可能となり、例えば圧縮強度については1500kgf/cm以上の極めて高い強度を得ることができる。特に、このような極めて高い圧縮強度の結晶化物では、該結晶化物の成型品に文字を彫ったりしても欠け等が生じることがないため、このような文字彫刻が施されるとともに高い質感および品位が要求される、表札や印鑑のような製品にも、本発明により生成された結晶化物を使用することが可能となる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
本実施例においては、表1にA〜Gで示すようにSiO,CaO,AlおよびFeを主たる成分とする組成を有する下水処理場からの汚泥焼却灰、灰分、および沈砂と、都市ごみの焼却灰灰分を用いて、これらの試料から本発明により、それぞれアノーサイト結晶、β−ウォラストナイト結晶、またはゲーレナイト結晶を含む結晶化物を生成した。
【0022】
【表1】
Figure 0003633957
【0023】
本実施例では、まず第一実施例として、上記試料A〜Gを調整して、表2に示すように主要3成分とされるSiO,CaO,Alの合計重量比率が全体に対して55wt%以上であるとともに、Feの重量比率が1〜30wt%の範囲であり、かつ上記主要3成分におけるAlの重量比率が16〜40wt%の範囲に、CaO/SiOの比が0.25〜0.9の範囲に、CaO/Alの比が0.43〜1.78の範囲に設定された18種の組成調合物を調合した。そして、これらの組成調合物をそれぞれ加熱溶融して表3に示すように1300〜1500℃において15分以上保持し、次いで冷却過程にて1000〜1200℃において15分以上保持して、上記組成調整物からアノーサイド結晶を含んだ結晶化物を生成した。これらを第一実施例1〜18とする。
【0024】
【表2】
Figure 0003633957
【0025】
【表3】
Figure 0003633957
【0026】
なお、これら第一実施例1〜18のうち第一実施例1〜12では、主要3成分の組成調合物全体に対する重量比率が60wt%以上とされるとともに、Feの重量比率が2〜26wt%の範囲とされ、かつ上記主要3成分におけるAlの重量比率が17〜37wt%の範囲に、CaO/SiOの比が0.3〜0.85の範囲に設定されており、しかもこのように調整された組成調合物を1300〜1500℃において20分以上保持し、次いで1000〜1200℃において30分以上保持して結晶化物を生成した。さらに、このうち第一実施例1〜6では、主要3成分の重量比率が65wt%以上とされるとともに、Feの重量比率が3〜23wt%の範囲とされ、かつ主要3成分中のAlの重量比率が19〜35wt%の範囲に、CaO/SiOの比が0.4〜0.8の範囲に設定されていて、このような組成調整物を1300〜1500℃において30分以上、1000〜1200℃において60分以上保持して結晶化物を生成した。
【0027】
また、これら第一実施例1〜18に対する比較として、組成調合物における上記主要3成分の重量比率が55wt%を下回るもの、Feの重量比率が30wt%を上回るもの、組成調合物を溶融して1300〜1500℃で保持する時間が15分未満のもの、冷却過程にて1000〜1200℃で保持する時間が15分未満のもの、組成調合物の主要3成分におけるCaO/SiOの比が0.25未満のもの、逆にこのCaO/SiOの比が0.9を越えるもの、および主要3成分中のAlの重量比率が16wt%を下回るものを用意し、他の条件は第一実施例1〜18と同様として結晶化物の生成を試みた。これらを、それぞれ上記の順に第一比較例1〜7とする。
そして、これら第一実施例1〜18および第一比較例1〜7により得られた生成物をX線回折で分析して結晶化物の析出の有無を調べるとともに、各生成物の圧縮強度を測定した。この結果を表4に示す。
【0028】
【表4】
Figure 0003633957
【0029】
表4の結果より、第一実施例1〜18では、いずれもアノーサイト結晶化物が析出しており、また圧縮強度についても1050kgf/cm以上と、従来の結晶化物の製造方法による結晶化物と同等以上の強度が得られていることが解る。特に、第一実施例1〜12においては1250kgf/cm以上の圧縮強度が得られており、さらに第一実施例1〜6においては1500kgf/cm以上と、極めて高い圧縮強度を備えた結晶化物が生成されている。
これに対して第一比較例1〜7においては、第一比較例1〜4ではアノーサイト結晶の析出が認められはするものの、圧縮強度は最大のものでも1000kgf/cmに満たない程度であり、また第一比較例5〜7ではアノーサイト結晶の析出が認められず、圧縮強度も第一実施例1〜18の最低値の半分以下であった。これは、第一比較例1〜4ではアノーサイト結晶は析出したものの、主要3成分の不足、結晶核形成剤のFeの過大、または溶融・冷却過程における保持時間の不足により、十分な結晶化が行われなかったためであり、また第一比較例5〜7では、主要3成分におけるSiOに対するCaOの不足、過大、または主要3成分中のAlの不足により、アノーサイト結晶の析出自体が不可能であったためであると考えられる。
【0030】
次に、第二実施例として上述の試料A〜Gから、表5に示すように主要3成分の合計が全体に対して55wt%以上であるとともに、Feの重量比率が1〜30wt%の範囲であり、かつ主要3成分におけるSiOの重量比率が42〜63wt%の範囲に、CaO/SiOの比が0.4〜1.15の範囲に、CaO/Alの比が1.78を越える範囲に設定された18種の組成調合物を調整した。そして、これらの組成調合物をそれぞれ加熱溶融して表6に示すように1300〜1500℃において15分以上保持し、次いで冷却過程にて1000〜1200℃において15分以上保持して、上記組成調合物からβ−ウォラストナイト結晶を含んだ結晶化物を生成した。これらを第二実施例1〜18とする。
【0031】
【表5】
Figure 0003633957
【0032】
【表6】
Figure 0003633957
【0033】
なお、これら第二実施例1〜18のうち第二実施例1〜12では、主要3成分の組成調合物全体に対する重量比率が60wt%以上とされるとともに、Feの重量比率が2〜26wt%の範囲とされ、かつ上記主要3成分におけるSiOの重量比率が44〜61wt%の範囲に、CaO/Alの比が2.0以上の範囲に設定されており、しかもこのように調整された組成調合物を1300〜1500℃において20分以上保持し、次いで1000〜1200℃において30分以上保持して結晶化物を生成した。さらに、このうち第二実施例1〜6では、主要3成分の重量比率が65wt%以上とされるとともに、Feの重量比率が3〜23wt%の範囲とされ、かつ主要3成分におけるSiOの重量比率が46〜59wt%の範囲に、CaO/Alの比が2.3以上のの範囲に設定されていて、このような組成調整物を1300〜1500℃において30分以上、1000〜1200℃において60分以上保持して結晶化物を生成した。
【0034】
また、これら第二実施例1〜18に対する比較として、主要3成分中におけるCaO/SiOの比が0.4を下回るもの、逆に1.15を上回るもの、主要3成分中におけるAlの重量比率が過大なもの、組成調合物全体に対する主要3成分の重量比率が55wt%を下回るもの、組成調合物を溶融して1300〜1500℃で保持する時間が15分未満のもの、冷却過程にて1000〜1200℃で保持する時間が15分未満のもの、および組成調合物の全体の重量に対するFeの重量比率が30wt%を上回るものを用意し、他の条件は第二実施例1〜18と同様として結晶化物の生成を試みた。これらを、それぞれ上記の順に第二比較例1〜7とする。
そして、これら第二実施例1〜18および第二比較例1〜7により得られた生成物をX線回折で分析して結晶化物の析出の有無を調べるとともに、各生成物の圧縮強度を測定した。この結果を表7に示す。
【0035】
【表7】
Figure 0003633957
【0036】
表7の結果より、第二実施例1〜18ではいずれもβ−ウォラストナイト結晶化物が析出しており、圧縮強度についても第一実施例1〜18と同様に1050kgf/cm以上の強度が得られていることが解る。また、第二実施例1〜12においては1250kgf/cm以上の圧縮強度が、さらに第二実施例1〜6においては1500kgf/cm以上と、極めて高い圧縮強度の結晶化物が得られた。
これに対して第二比較例1〜7においては、第二比較例1〜4ではβ−ウォラストナイト結晶の析出が認められず、圧縮強度も低い結果に終わった。また、第二比較例4〜7では、β−ウォラストナイト結晶の析出が認められるものの、圧縮強度は最大のものでも1000kgf/cmに満たない程度であった。これは、第二比較例1〜3では、主要3成分におけるSiOに対するCaOの不足、あるいは過大、または主要3成分中におけるAlの過大により、β−ウォラストナイト結晶の析出そのものが不可能であったためであり、また第二比較例4〜7では、β−ウォラストナイト結晶は析出したものの、主要3成分の不足、溶融・冷却過程における保持時間の不足、あるいは結晶核形成剤としてのFeの過大により、十分な結晶化が行われなかったためであると考えられる。
【0037】
さらに第三実施例として、上記試料A〜Gから、表8に示すように主要3成分の合計が全体に対して55wt%以上であるとともに、Feの重量比率が1〜30wt%の範囲であり、かつ主要3成分におけるSiOの重量比率が25〜41wt%の範囲に、CaOの重量比率が52wt%未満の範囲に、CaO/SiOの比が0.9〜1.4の範囲に、CaO/Alの比が0.72を越える範囲に設定された18種の組成調合物を調整し、これらの組成調合物を加熱溶融して表9に示すように1300〜1500℃において15分以上保持し、次いで冷却過程にて1000〜1200℃において15分以上保持して、上記組成調合物からゲーレナイト結晶を含んだ結晶化物を生成した。これらを第三実施例1〜18とする。
【0038】
【表8】
Figure 0003633957
【0039】
【表9】
Figure 0003633957
【0040】
ここで、これら第三実施例1〜18のうち第三実施例1〜12では、組成調合物全体に対する主要3成分の合計の重量比率が60wt%以上とされるとともに、Feの重量比率が2〜26wt%の範囲とされ、かつ上記主要3成分におけるSiOの重量比率が25〜39wt%の範囲に、CaO/SiOの比が1.0〜1.4の範囲に設定されており、このように調整された組成調合物を1300〜1500℃において20分以上保持し、次いで1000〜1200℃において30分以上保持して結晶化物を生成した。さらに、このうち第三実施例1〜6では、主要3成分の重量比率が65wt%以上とされるとともに、Feの重量比率が3〜23wt%の範囲とされ、かつ主要3成分中のSiOの重量比率が25〜37wt%の範囲に、CaO/SiOの比が1.1〜1.4の範囲に設定され、このような組成調整物を1300〜1500℃において30分以上、1000〜1200℃において60分以上保持して結晶化物を生成した。
【0041】
また、これら第三実施例1〜18に対する比較として、主要3成分中におけるCaO/SiOの比が0.9を下回るもの、組成調合物全体に対する主要3成分の重量比率が55wt%を下回るもの、主要3成分中におけるAlの重量比率が12wt%を下回るような少ないもの、主要3成分におけるCaO/SiOの比が1.4を上回るもの、冷却過程における保持時間が15分を下回るもの、組成調整物におけるFeの重量比率が1wt%を下回るもの、および溶融における保持時間が15分を下回るものを用意し、他の条件は第三実施例1〜18と同様として結晶化物の生成を試みた。これらを、それぞれ上記の順に第三比較例1〜7とする。
そして、これら第三実施例1〜18および第三比較例1〜7により得られた生成物をX線回折で分析して結晶化物の析出の有無を調べるとともに、各生成物の圧縮強度を測定した。この結果を表10に示す。
【0042】
【表10】
Figure 0003633957
【0043】
表10の結果より、第三実施例1〜18ではいずれもゲーレナイト結晶化物が析出し、また第一実施例1〜18および第二実施例1〜18と同様、1050kgf/cm以上の強度が得られている。しかも、第三実施例1〜12においては1250kgf/cm以上の圧縮強度が、さらに第三実施例1〜6においては1500kgf/cm以上と、極めて高い圧縮強度の結晶化物が得られている。
これに対し、第三比較例1〜7においては、第三比較例1,3,4ではゲーレナイト結晶の析出が認められず、圧縮強度も極めて低いものであった。これは、主要3成分中のSiOに対するCaOの不足、主要3成分であるAlの不足、または主要3成分中のSiOに対するCaOの過大による結果と考えられる。また、その一方で、第三比較例2,5〜7では、ゲーレナイト結晶が析出してはいるものの、生成された結晶化物の圧縮強度はいずれも1000kgf/cmにも満たないものであった。これは、ゲーレナイト結晶は析出したものの、組成調整物中の主要3成分の不足、結晶化のための保持時間の不足、または組成調整物中の結晶核形成剤とされるFeの不足や、溶融物の保持時間の不足により、結晶の析出が不十分であったり、析出したゲーレナイト結晶の成長が妨げられたためと考えられる。
【0044】
次に、極めて高い圧縮強度を得ることができた第一実施例1〜6、第二実施例1〜6、および第三実施例1〜6による結晶化物における圧縮強度以外の特性について、JIS規格に応じて熱膨張率、耐酸性、耐アルカリ性、吸水性、および比重について試験を実施した。この結果を表11に記載する。
また、同表11には参考例として天然の御影石の試験結果、およびJISに規定される硬石の特性についても記載した。ただし、JIS A 5003−63にある天然石材の規格の分類では、物理的性質については圧縮強さ、吸水率およびみかけ比重について規定しているが、このうち吸水率、比重は参考値となっている。また、この規格では硬石の圧縮強度は500kgf/cm以上とされている。
【0045】
【表11】
Figure 0003633957
【0046】
この表11の結果から明らかなように、本発明の各実施例により生成された結晶化物においては、圧縮強度を初めとして耐酸性、耐アルカリ性および吸水性において御影石と略同等、あるいはこれよりも優れたものが得られている。特に、圧縮強度については、表11に挙げたすべての実施例において、御影石と同等以上の強度が得られており、また耐酸性についてはいずれも御影石より際だって優れた特性を奏している。なお、熱膨張率については実施例にもよるが御影石と略同等になることが確認された。また、比重は僅かながら本実施例の方が大きいという結果が得られた。一方、JISに規定される硬石の特性に対しては、比重は略同等であるものの、圧縮強度において著しい差が表れた。さらに、これら本実施例による結晶化物は、外観的には黒御影風の質感を有しており、研磨することによって独特の透明感を示した。
【0047】
このように本実施例による結晶化物においては、特に圧縮強度が高く、かつ耐酸性、耐アルカリ性、熱膨張率、および吸水性に優れているとともに、外観的にも高品位であることから、従来のように骨材として建設資材に使用される以外にも、例えば舗道の敷石や縁石、あるいは公園のモニュメント等、常に風雨や日光にさらされ、かつある程度の美観を要求されるような工業材料にも利用することが可能である。すなわち、本実施例によれば、廃棄物の灰分や焼却灰を、単に骨材としてのみ利用するだけでなく、より広範な分野における工業材料として再利用することが可能となる。
【0048】
さらにまた、この表11に挙げられた本発明の実施例による結晶化物のブロック(塊)を適当な大きさに裁断し、これを研磨した上でサンドブラスト工法により文字彫りして、机上プレートを製作した。こうして製作された製品においては、外観的な質感、光沢、あるいは品位などについて、天然の御影石と同等のものが得られた。また、文字彫りを施した箇所についても欠け等は一切見受けられず、さらに細かい文字を彫ってもやはり欠け等は生じなかった。このため、当該実施例による結晶化物は、例えば印鑑などにも使用可能であるとの結果が得られた。さらに、上述のように熱膨張率、耐酸性、耐アルカリ性、あるいは吸水性にも優れていることから、戸外にあって風雨や日光にさらされるとともに高い品位や質感が要求される表札などにも、本実施例による結晶化物を使用することが可能である。
従って、本実施例によれば、廃棄物からより高付加価値の製品を生み出すことが可能となり、かかる廃棄物のリサイクルを容易にして一段と促進することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、アノーサイト結晶、β−ウォラストナイト結晶、またはゲーレナイト結晶を析出させることと、高い結晶化度を達成することとにより、骨材として使用可能な程度の強度を有する結晶化物はもとより、例えば天然の御影石以上の圧縮強度を有するような物理的・化学的特性に優れた結晶化物を製造することが可能である。また、こうして得られる結晶化物は外観的にも天然の御影石に匹敵する品位、質感を備えたものであるので、本発明によれば、廃棄物の灰分や焼却灰から、舗道の敷石や縁石、公園のモニュメント、あるいはプレートや印鑑、表札など多種多用途の石材の製造への道を開くことができて、廃棄物から高付加価値の製品を生み出すことが可能となり、これによって廃棄物のリサイクルを容易にし、かつ一層の促進を図ることができる。

Claims (4)

  1. SiO,CaO,Al23およびFe23を主たる成分とする廃棄物の灰分または焼却灰を調整して、上記成分のうち主要3成分とされるSiO2,CaO,Al23の合計が全体に対して65 wt 以上であるとともに、Fe233〜23 wt の範囲であり、かつ、上記主要3成分における一または二の成分の重量比率と、CaO/Al23の比およびCaO/SiO2の比とが所定の範囲に設定された組成調合物をなし、この組成調合物を溶融して1300〜1500℃において30分以上保持し、次いで冷却過程にて1000〜1200℃において60分以上保持して、上記主要3成分における各成分の上記重量比率と該成分同士の上記比とによって決定される結晶を含んだ結晶化物を生成することを特徴とする結晶化物の製造方法。
  2. 上記組成調合物において、上記主要3成分におけるAl23の重量比率を19〜35 wt の範囲に、CaO/SiO2の比を0.4〜0.8の範囲に、CaO/Al23の比を0.43〜1.78の範囲に設定して、該組成調合物からアノーサイト結晶を含む結晶化物を生成することを特徴とする請求項1に記載の結晶化物の製造方法。
  3. 上記組成調合物において、上記主要3成分におけるSiO2の重量比率を46〜59 wt の範囲に、CaO/SiO2の比を0.4〜1.15の範囲に、CaO/Al23の比を2.3以上の範囲に設定して、該組成調合物からβ−ウォラストナイト結晶を含む結晶化物を生成することを特徴とする請求項1に記載の結晶化物の製造方法。
  4. 上記組成調合物において、上記主要3成分におけるSiO2の重量比率を25〜37 wt の範囲に、CaOの重量比率を52wt%未満の範囲に、CaO/SiO2の比を1.1〜1.4の範囲に、CaO/Al23の比を0.72を超える範囲に設定して、該組成調合物からゲーレナイト結晶を含む結晶化物を生成することを特徴とする請求項1に記載の結晶化物の製造方法。
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