JP3630619B2 - 駐車場情報提供システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車場に停めた車の駐車時間等に関する情報を、ユーザに報知するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の有料駐車場における駐車システムは、通常、次のように運用されている。ユーザは、駐車場に車を入庫する時点でカードを受け取り、駐車場所に車を停める。ユーザは、買物等の用事を済ませ、駐車場から出庫する際に、受け取ったカードをゲートで返却し、請求された料金を払う。ここで請求される料金は、カードを受け取ってから返却をするまでの時間に応じて決まる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
駐車場の料金は、2時間までは500円、2時間を超えると1時間ごとに300円というように、時間及び料金が段階的に決められている。したがって、ユーザは、余分な料金を払わないために、料金が増える時間となる前に駐車場から車を出庫するようにしている。しかしながら、車を駐車場に停めた後、買物等をしていると、つい駐車時間を忘れてしまい、予定以上の駐車料金を払うこととなることが多かった。
【0004】
本発明は、駐車場に車を停めた後の駐車時間等の情報を、ユーザに対して提供することができるシステムを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものである。本発明の駐車場情報提供システムにおいては、携帯可能なカード状の端末が駐車場に用意され、ユーザは駐車場を利用するときにこの端末を受け取る。この端末には、駐車場に設けた管理手段が管理する駐車時間、残り時間、料金等の時間情報が表示される。ユーザは、この端末に表示される時間情報を見て、希望の時間内に駐車場から出庫することができる。
【0006】
また、端末において、残り時間が少なくなった場合などに、音声等によりユーザに報知をすることにより、ユーザは、更に確実に駐車時間のコントロールをすることができる。
本発明は、更に、駐車場にサーバを設けることにより、携帯電話、PHS等の移動電話を所持するユーザに対して、駐車の予約、予約に基づく駐車時間等の管理、料金の自動支払い等を可能とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の駐車場情報提供システムを適用する駐車場の平面図である。駐車場1の出入口にゲート2、管理装置3が配置される。駐車場1内は、Aブロック4とBブロック5に区分され、それぞれが更に駐車番号A1〜8、B1〜8に区分されている。ここで、駐車番号A1〜8、B3〜8は普通乗用車用、B1、2は軽乗用車用とされている。
【0008】
図2は、管理装置3の構成を示す。管理装置3は、ユーザに対してカード6を発行するカード発行部7と、料金の清算を行う清算部8と、CPUで構成され装置内の各部を管理する管理部9と、メモリ10と、送信部11から構成される。
図3は、カード6の構成を示す。カード6は、ユーザに駐車時間情報を通報する携帯端末として機能する。カード6は、受信部12と、データ処理部13と、表示部14と、音声出力部15と、データ入力用のキー入力部16と、メモリ17を具備する。データ処理部13はCPUにより構成され、表示部14は液晶表示器により構成され、音声出力部15はスピーカにより構成される。メモリ17には、カード6の各部を制御するプログラムと、その他の必要なデータが記憶される。
【0009】
カード6がユーザによりカード発行部7から取り出されるとき、管理部9は、送信部11、カード6の受信部12を通して、カード6に取り出された時間を書き込む。カード6は、データ処理部13において、書き込まれた時間を入庫時間として、駐車時間、駐車終了時間までの残り時間、駐車料金を計算する。そして、これらを表示部14に表示する。
【0010】
図4を用いて、図1のシステムの動作を説明する。
ユーザは、車を駐車場に入庫するとき、ゲート2において、管理装置3からカード6を受け取る。管理装置3は、その時間をカード6に書き込む(ステップS1)。カード6ではその時間を入庫時間として記憶する(ステップS2)。ユーザは、車を所定の駐車番号に駐車させて、カード6を持って駐車場1から外へ出る。
【0011】
カード6は、データ処理部13において、入庫時間を基準として駐車時間を計算し、これに基づいて、駐車残り時間、料金を演算する(ステップS3)。なお、駐車時間の計算には、カード6の取り出し時に入庫時間を書き込む代わりに、カード6にタイマ機能を持たせ、取り出し時にタイマをスタートさせるようにしても良い。
【0012】
駐車時間、残り時間、料金等の駐車時間情報を表示部14に表示する(ステップS4)。ここでは、「駐車時間○○分、残り時間はあと○○分、料金○○円」と表示される。ステップS3、4は、残り時間が多い間(ステップS5のNO)は繰り返される。また、残り時間が少なくなると(ステップS5のYES)、音声出力部15から、「駐車時間があと10分となりました駐車場に戻って下さい。」というようにユーザに対して報知をする(ステップS6)。
【0013】
その後も、駐車時間等の計算及び表示は、後述のように、管理装置3に挿入されるまで繰り返される(ステップS7、S8)。
これにより、カード6を保持するユーザは、駐車の残り時間を知ることができ、また、駐車終了時間が迫ると、音声による報知も受けるので、駐車時間内に駐車場に戻ることができる。
【0014】
ユーザが車を駐車場所から出すとき、ゲート2において、管理装置3にカード6を戻す。清算部8は、カード6が挿入されたことを検知すると、カード6から料金を読み取り(ステップS9)、カード6内のデータをリセットし(ステップS10)、料金をユーザに向けて表示し料金の清算処理を行う。ユーザが料金を清算部8に投入して清算をする(ステップS11)と、ゲート2を開けて(ステップS12)、ユーザが駐車場1から出られるようにする。
【0015】
(実施形態2)
ユーザが駐車場1に車を入れる入庫時に、カード6の表示部14に、ユーザを駐車場所まで案内する表示をすることにより、よりきめ細かいサービスを提供することができる。
管理装置3の管理部9は、カード6が取り出されるとき、入庫時間を書き込むと同時に、ユーザの車の車種(普通乗用車、軽乗用車)に応じた駐車場所を判定し、その車種に応じた駐車場所の内、空いている駐車番号をカード6に書き込む。なお、車種の判定は、従来より知られている車体の検知装置を使用して行うことができる。また、空いている場所の判定は、管理部9が既にカードを発行した駐車場所をメモリ10に記憶しておき、まだ駐車の指定をしていない場所から選ぶ。なお、駐車場所が空いているか否かの判定は、各駐車場所に車の検知装置を設置しておき、これにより車両の有無を検出するようにしてもよい。
【0016】
図5に示す例では、カード6の表示部14に、図1に示した駐車場全体の地図が表示され、「駐車番号A3に駐車して下さい」という文字による表示がされ、ユーザが駐車すべき場所として駐車番号A3が他の色とは異なる色で表示される。表示部14には、駐車時間に関する情報と地図情報を表示するので、ユーザは、キー入力部16のキーを用いて時間表示と地図表示を切り換える。
【0017】
なお、図5の例では、駐車番号A1〜8、B9〜16で指定をしているが、これに代えて、ブロック4、5ごとの指定、車種ごとの駐車場所の指定とすることもできる。
ユーザは、ゲート2においてカード6を受け取ると、表示部14に、駐車場の地図と指定駐車場所が表示されているので、その表示に従って、指定された駐車場所に車を停める。また、ユーザが駐車場1に戻るときも、カード6に表示された地図に従って、迅速に自分の車のところに戻ることができる。
【0018】
(実施形態3)
ユーザが自分の車を停めた駐車場1に行くとき、カード6の表示部14に地図を表示するだけでは不十分な場合もある。本例では、カード6により自分の車の駐車場所までの案内をする。
図6(A)に示すように、駐車場所A1〜8、B1〜8に、異なる周波数fc の発信器18が配置される。なお、図示の例は、各駐車番号A1〜8、B9〜16ごとに発信器18が設けられているが、各ブロック4、5ごとに設けることもできる。
【0019】
管理装置3は、カード6を発行するとき、入庫時間、駐車場所と同時に、その駐車番号に配置された発信器18の発振周波数fc をメモリ17に記憶させる。
カード6では、受信部12の受信周波数をメモリ17に記憶した周波数fc に合わせる。車が発信器18に近づいて自分の周波数fc の電波の受信レベルが所定値を超えると、表示部14と音声出力部15により「駐車場所に近づきました」という表示をする。これにより、ユーザは、入庫時には自分が駐車すべき場所に近づいたことを知り、所定の位置に確実に駐車をすることができる。また、外出から駐車場へ戻ってきたときも、カード6の表示により自分の車を停めた位置を確実に知ることができる。
【0020】
なお、駐車場所の指定をブロックごととした場合は、そのブロックに近づいたときに上記の各表示がされる。
また、カード6に、受信する電波の方向を検知する機構を組み込むことにより、表示部14に、図6(C)に示すように、電波が来る方向を矢印で表示するなどして、進むべき方向を案内することもできる。
【0021】
(実施形態4)
カード6による案内方法として、カード6が自分の位置を検出し、検出した位置に応じた案内をするようにすることもできる。
図7は、本例におけるカード6の構成例を示す。カード6は、前述の図3及び図4に示したものと同様の構成に加えて、GPS19、送信部20が設けられる。ユーザは、駐車場所を探そうとするとき、キー入力部16の所定のキーを押す。処理部13は、GPS19により自分の位置を検出し、メモリ17に記憶してある駐車場所(駐車番号、駐車ブロック、駐車場)までの距離(最短距離)を計算し、表示又は音声出力を行う。ユーザは、カード6が表示する距離が短くなる方向へ進めば、駐車場所に向かって進むこととなる。したがって、ユーザは、効率良く自分の車を停めた場所に到達することができる。なお、表示部14に地図と、自分の車の位置を表示することもできる。
【0022】
(実施形態5)
駐車場1が、デパート、スーパーなどに付随する設備である場合、買物をすると、買物額に応じてポイントが発生し、駐車料金の割引をするサービスがある。本発明においても、このポイントサービスを適用することができる。
図8のフローチャートを用いてポイントサービスについて説明をする。
【0023】
駐車場1に関連する設備において買物をし、カード6をレジに示すと、買物額に応じたポイントがカード6に書き込まれ、メモリ17に記憶される(ステップS21)。管理装置3における清算処理(図4、ステップS11)で、カード6からポイント数が読みだされ(ステップS22)、料金からポイント数に応じた料金が差し引かれる(ステップS23)。
【0024】
なお、本例では、カード6の表示部14に、ポイントサービスを受けられる店舗名を表示することもできる。
(実施形態6)
携帯電話、PHS等の移動電話を所持するユーザに対して、移動電話を駐車場時間管理用の携帯端末として使用することができる。更に駐車予約等のきめ細かいサービスを提供することができる。
【0025】
図9は、本例のシステム構成を示す。移動電話として携帯電話を使用する例を説明する。
図9に示すシステムは、前述の図1のシステムに付加して設けられる。ただし、本例を単独で実施することも可能である。駐車場1に複数の受信機21が配置され、ゲート2に、入出庫検出手段22が配置される。受信機21と入出庫検出手段22は、駐車場管理センタのサーバ23と接続され、サーバ23は、インターネット24と接続される。ユーザは、携帯電話25を使用して、中継局26を介してサーバ23とデータの送受信をする。
【0026】
図10は、サーバ23の構成を示す。
サーバ23は、サーバとしての通常の構成に加えて、予約処理部27、入出庫管理部28、駐車管理部29、予約データベース(以下、「DB」と言う。)31を具備する。予約DB31には、横軸に駐車時間帯が割り振られ、縦軸に各駐車番号が割り振られる。また、時間帯ごとの駐車場周辺の混雑度を、その一定時間前の時間帯における予約の量等から推定し、この混雑度を記憶するようにしている。
【0027】
図11を用いて、図9のシステムの処理を説明する。
ユーザは、サーバ23のホームページにアクセスし、駐車場空き情報を携帯電話25で検索する(ステップS41)。携帯電話25の表示部に、図10に示す予約DB31の内容が表示される。予約がされていない時間帯の駐車番号は空欄とされ、予約済みの場合は、携帯番号と自動車番号が*マークで表示される。ユーザは、希望の時間帯に空きがあれば、駐車番号と自車のプレート番号と携帯番号を入力して予約をする(ステップS42)。予約DB31には、予約の時間帯と駐車番号の枠に、携帯番号とプレート番号が記憶される。
【0028】
ユーザは予約時間になると、駐車場1に入る。ゲート2を通過するとき、入出庫検出手段22が車両のプレート番号を読み取り、入出庫管理部28により、予約DB31との照合を行う(ステップS43)。読み込んだプレート番号が現在の時間帯に予約されていれば、ゲート2を開ける。ユーザは、予約した駐車番号に車を停める。予約がなく、空きの駐車場所がある場合は、前述の実施形態1〜5の方法により、カード6が発行される。
【0029】
サーバ23では、入出庫管理部28により入庫を確認すると、駐車管理部29により、駐車時間のカウントを開始する(ステップS44)。このとき、駐車時間の開始時間としては、実際に入庫した時間又は予約時間のいずれとすることもできる。ユーザは、車を停めると、携帯電話25を持って駐車場1から出る。
駐車管理部29は、予約終了時間より所定時間前(例、10分前)になると、携帯電話25と接続し、予約時間が終了することを通知する(ステップS45)。このとき、駐車場1の周辺の混雑状況をサービスとして通知する。この混雑状況は、予約DB31に記憶されている。
【0030】
ユーザは、予約時間前までに駐車場1に戻る。このとき、サーバ23と携帯電話25により案内を依頼することができる。駐車場1に配置された複数の受信機21が通話中の携帯電話25の電波を検知し、駐車管理部29は、各受信機21が受信する電波強度から携帯電話25の位置を判定する。また、予約DB31から携帯電話25の駐車番号を読み出し、携帯電話25の現在位置と駐車番号位置とから、ユーザに音声により案内を行う。なお、携帯電話25に地図データを送信し、その表示部に地図とユーザの現在位置と駐車番号位置を表示するようにしてもよい。
【0031】
ユーザが駐車場1から出るとき、ゲート2を通過すると、入出庫検出手段22によりプレート番号を読み取り、予約DB31から、該当の車が出庫したことを確認する。そして、携帯電話と取引のある銀行の口座から、料金を自動引き落とし処理する(ステップS46)。なお、この料金は、駐車時間だけではなく、混雑情報の報知等の付加サービスの料金を含めることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、駐車場に車を停めた後の駐車時間等の情報をユーザに対して提供することができ、ユーザにとって便利なシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した駐車場の平面図。
【図2】図1の管理装置の構成を示す図。
【図3】図1のカードの構成を示す図。
【図4】図1のシステムの動作を示すフローチャート。
【図5】図3のカードの表示例を示す図。
【図6】図1の変形例を示す図。
【図7】図3のカードの変形例を示す図。
【図8】本発明におけるポイントサービスを説明するフローチャート。
【図9】本発明の他の実施形態のシステム構成を示す図。
【図10】図9のシステムにおけるサーバの構造を示す図。
【図11】図9のシステムによる処理を示す図。
【符号の説明】
1…駐車場
2…ゲート
3…管理装置
4…Aブロック
5…Bブロック
6…カード
7…カード発行部
8…清算部
9…管理部
10…メモリ
11…送信部
12…受信部
13…データ処理部
14…表示部
15…音声出力部
16…キー入力部
17…メモリ
18…発信器
19…GPS
20…送信部
21…受信機
22…入出庫検出手段
23…サーバ
24…インターネット
25…携帯電話
26…中継局
27…予約処理部
28…入出庫管理部
29…駐車管理部
31…予約DB
A1〜8、B9〜16…駐車番号
Claims (3)
- 駐車場に停めた車に対する時間的情報を管理する管理手段と、
ユーザによる携帯が可能で、前記管理手段が管理する時間的情報を表示するカード状の端末と、
を具備し、前記端末は駐車終了時間までの残り時間が少なくなると、前記ユーザに報知をすることを特徴とする駐車場情報提供システム。 - インターネットと接続されたサーバであって、駐車場に停めた車に対する時間的情報を管理する駐車管理手段を具備するサーバと、
ユーザが所持しかつ前記サーバとデータの送受信をする移動電話と、
を具備し、前記駐車管理手段は、駐車終了時間までの残り時間が少なくなると、前記サーバから前記移動電話を介して前記ユーザに報知することを特徴とする駐車場情報提供システム。 - 前記駐車管理手段は、駐車時間が所定時間を経過したときに前記報知をする請求項2に記載の駐車場情報提供システム。
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