JP3630349B2 - 放電ランプ、放電ランプ装置およびこれを用いた装置 - Google Patents

放電ランプ、放電ランプ装置およびこれを用いた装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプ、放電ランプ装置およびこれを用いた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、OA機器や自動車等に搭載されている各種のメータのバックライトとして低圧放電ランプが用いられている。
【0003】
一般に、低圧水銀蒸気放電ランプは40℃前後の温度環境下で最も効率良く発光するのに対し、例えば車載用の低圧水銀蒸気放電ランプでは、−40℃〜85℃という幅広い温度領域での始動および発光性能が要求される。ところが、低圧水銀蒸気放電ランプは、低温時には封入物質の圧力が低下するため、周囲温度が低温になるほど始動しにくく、又、始動後も発光輝度が低くなってしまうという不都合がある。特に、始動時に熱電子を放出しない冷陰極タイプの電極を用いた低圧水銀蒸気放電ランプは、低温時に極めて始動しにくい。
【0004】
特公平3−64984号公報には、蛍光ランプの発光面にヒータとなるメッシュヒータを螺旋状に巻き付け、ヒータに通電してランプ面を温めることで、低温時における発光輝度の低下を補うようにした蛍光ランプが記載されている。このような蛍光ランプによれば、蛍光ランプから出る光が電熱線によって極端に妨げられず、広い発光領域が得られる。しかも、メッシュヒータの一部を接地しておけば、蛍光ランプから放射されるノイズを低減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公平3−64984号公報に記載された従来の蛍光ランプでは、メッシュヒータの固着が確実ではなく、メッシュヒータが外力により剥離するおそれがある。
【0006】
また、フレアステム形の放電ランプのように密閉バルブの端部に最冷部が形成されやすい放電ランプでは、発光部である密閉バルブの中間部をヒータで温めても水銀蒸気圧が上昇せず、低温雰囲気中では所望の始動特性が期待できない。しかも、このような放電ランプでは、低温雰囲気中でメッシュヒータを作動させながら放電ランプを点灯させると、密閉バルブ内の水銀がバルブ端部に集中してしまうため、発光輝度が低下してしまう。実験の結果、これらの問題は、放電に寄与しない空間が端部に形成される冷陰極型放電ランプにおいて顕著に現れることが分かった。
【0007】
本発明の目的は、発光領域を狭めることなく低温時の発光輝度を高めることができ、又、発光中に放電ランプが発生するノイズおよび外来ノイズを確実に遮断することができる放電ランプ、放電ランプ装置およびこれを用いた装置を得ることである。
【0008】
本発明の別の目的は、放電管の外周にメッシュヒータを容易に剥離することなく強固に取り付けることができる放電ランプ、放電ランプ装置およびこれを用いた装置を得ることである。
【0009】
本発明の更に別の目的は、始動特性が良好な放電ランプ、放電ランプ装置およびこれを用いた装置を得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項記載の発明の放電ランプは、少なくとも水銀および希ガスを主成分とする電離媒体が封入された密閉バルブと、この密閉バルブ内の両端に配設され、高周波電力が供給される一対の冷陰極の電極とを有する放電管と;この放電管の少なくとも発光領域全体に密着的に取り付けられた中央部よりも前記冷陰極電極端側の両端においてメッシュ孔が小さく金属部分の面積が広い金属製のメッシュと、このメッシュの一端に導通する電力供給部および他端に導通するグランド接続部とよりなるヒータと;を具備する。
【0014】
したがって、請求項記載の発明では、二つの電極を通じて放電管に高周波電力を供給すると、密閉バルブ内で放電破壊が生じ、放電管が発光する。この際、外部のヒータ制御回路をヒータの電力供給部およびグランド接続部に接続し、電力供給部を介してヒータに通電すると、放電管が温められ、密閉バルブ内に封入された電離媒体の圧力が高められる。これにより、低温時における発光輝度の低下が補われる。また、発光中の放電管はノイズを発生する。これに対し、ヒータとなる金属製のメッシュはグランド接続部を介してグランドにアースされているので、そのノイズはメッシュにより遮断される。このようなメッシュによるノイズ遮断作用は、放電管に対する外来ノイズに対しても有効である。また、メッシュは、その一端が接地されているため外部導体として作用し、点灯開始電圧を低下させることが可能である。
【0015】
ここで、ヒータを構成するメッシュの両端にオーバーラップして放電管の両端にホルダを取り付けた場合、ホルダによってメッシュが放電管に確実に固定され、ホルダによって放電管の電極周囲が保温されて放電管の点灯状態が安定する。
【0016】
また、始動時に密閉バルブに形成される最冷部は、管長全体に密着的に取り付けられた金属製のメッシュが電力供給を受けて発熱することにより温められ、これによって低温雰囲気中においても良好な始動特性が得られる。
【0017】
また、発光中の放電管より発生するノイズの遮断が確実となる。つまり、発光する放電管では、高電位側の電極の周囲から最も多くノイズが発生するが、この部分におけるメッシュは金属部分が広く形成されている。これにより、電極の周囲ではノイズが強力に遮断され、ノイズの遮断が確実となる。
【0019】
請求項記載の発明は、請求項記載の放電ランプにおいて、ヒータを構成するメッシュは、六角形以上の多角形パターンによって形成されている。これにより、放電管内外の様々な方向から来るノイズがメッシュにキャッチされ、このようなノイズがグランド接続部を介してグランドに落されることで、ノイズが確実に遮断される。また、メッシュ自体に高い強度が得られる。
【0021】
請求項記載の発明は、請求項1または2記載の放電ランプにおいて、ヒータを構成するメッシュに取り付けられ、ヒータの発熱量に応じた出力値を出力するヒータ温度検出センサを有する。したがって、ヒータ温度検出センサの出力値をモニターすることで、ヒータに対する通電量の制御が容易となる。
【0022】
請求項記載の発明は、請求項1ないしのいずれか一記載の放電ランプにおいて、ヒータを構成するメッシュに取り付けられ、このメッシュに設けられた電力供給部またはグランド接続部に接続されて外部回路(ヒータ制御回路)の接続を許容し、ヒータの発熱量が所定値以上になった場合に断線する給電停止ヒューズを有する。したがって、ヒータの発熱量が所定値以上になると給電停止ヒューズが断線し、ヒータの熱暴走が防止される。
【0023】
請求項記載の発明の放電ランプ装置は、請求項1ないしのいずれか一に記載の放電ランプと;一対の電極を通じて放電ランプに高周波電力を供給する高周波点灯装置と;ヒータの電力供給部およびグランド接続部に接続され、これらの電力供給部およびグランド接続部を介してヒータに通電し発熱させるヒータ制御回路と;を具備する。これにより、放電ランプには、電極を通じて高周波点灯装置より高周波電力が供給される。そして、放電ランプのヒータは、ヒータ制御回路より通電されて発熱し、低温時における放電ランプの発光輝度特性を向上させる。この際、放電管から発せられるノイズがヒータを構成するメッシュによって遮断される。
【0025】
請求項記載の発明の放電ランプ装置を用いた装置は表示装置であり、請求項5記載の放電ランプ装置と;この放電ランプ装置の放電ランプが発する光が照射される表示体と;を具備する。したがって、放電ランプ装置の放電ランプから発せられた光が表示体に照射され、表示体が光に照らされる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。
図1は、放電ランプ装置の構成図である。図2は、放電ランプの正面図である。図3は、ヒータを構成するメッシュの一部を拡大して示す正面図である。
【0027】
本実施の形態の放電ランプ1は、放電管2と、この放電管2の外周面に密着的に取り付けられた金属製のメッシュ3を主体とするヒータ4と、このヒータ4の発熱量を検出するためのヒータ温度検出センサであるサーミスタ5と、ヒータ4の熱暴走を防止するための給電停止ヒューズ6とによって構成されている(図1および図2参照)。そして、このような放電ランプ1を含む放電ランプ装置7は、放電管2に高周波電力を供給するように接続された高周波点灯装置8と、ヒータ4を駆動制御するヒータ制御回路9とから構成されている(図1参照)。
【0028】
〔放電ランプ〕
放電管2の詳細を説明する。外径φ12mm、全長122mm程度の密閉バルブ10が設けられている。この密閉バルブ10は、鉛ガラス等の柔軟な透明部材により形成され、内周面に螢光体層10aを有する。この螢光体層10aは、水銀が発する波長である185nmおよび254nmの紫外線により励起されて紫外線のみを照射するか若しくは可視光を発する螢光体、単色若しくは3波長発光形螢光体からなる。3波長発光形螢光体は、例えば、赤系螢光体としてY :Eu、緑系螢光体としてLaPO :Ce,Tb、青系螢光体としてBaMgAl1423:Euを用いて生成されている。
【0029】
密閉バルブ10は、電離媒体11を封入した状態でその長手方向両端を封止栓12により封止され、密閉されている。電離媒体11は、所定量の水銀、アルゴンArおよびネオンNeからなる混合希ガスであり、その封入圧は約100Torrに設定されている。また、封止栓12は、ガラスと熱膨張率が近似する金属、例えば、太系ジュメット線からなる。
【0030】
密閉バルブ10の長手方向両端部には、冷陰極である二つの電極13a,13bが封装されている。電極13a,13bのそれぞれは、リード線を兼ねる電極軸14にニッケルNiにより形成された棒形または円筒形の電極本体15が接合されて形成されている。これらの電極13a,13bは、封止バルブ9の両端を封止する封止栓12に電極軸14が接続されて取り付けられている。また、封止栓12には、密閉バルブ10の外部に位置する外部リード軸16も接続されている。したがって、電極13a,13bは、封止栓12を介して外部リード軸16に導通している。なお、電極13a,13bよりも端部側の空間10sは、実質的に放電に寄与しないため、点灯時にこの空間10sが最冷部となり易い。
【0031】
次いで、ヒータ4の詳細を説明する。このヒータ4は、放電管2の全発光領域を含む管長全体の外周面に密着的に取り付けられた金属製のメッシュ3を主体とし、このメッシュ3の一端に電力供給部17が設けられて他端にグランド接続部18が設けられることにより形成されている。
【0032】
メッシュ3を図3に拡大して示す。このメッシュ3は、厚み0.05mmのSUS304を六角形の連続パターンに形成したものであり、両端部Aに向かうほどメッシュ孔3aが小さく金属部分3bの面積が広く形成されている。メッシュ3の中央部分では、メッシュ孔3aは幅0.970mm程度、金属部分3bは幅0.03mm程度の寸法で形成されている。このような構造のメッシュ3は、放電管2に密着的に取り付けられた後、放電管2の両端に嵌め込まれたゴム製のホルダ19によって固定されている。
【0033】
メッシュ3の一端に設けられた電力供給部17は、放電ランプ2の一方の電極13a側でメッシュ3に導通状態で固定された導電性部材である。また、グランド接続部18は、放電ランプ2の他方の電極13bに接続される外部リード軸16に導通する断面L字型の導電性部材である。ここで、電極13aは、高周波点灯装置7の高電位側に接続される電極13であり、電極13bは、高周波点灯装置7の低電位側に接続される電極13である。
【0034】
次いで、サーミスタ5は、電力供給部17の近傍でメッシュ3に固定され、ヒータ4の発熱量に応じた出力値を出力する構造のものである。また、給電停止ヒューズ6は、グランド接続部18の近傍でメッシュ3に固定され、一端がグランド接続部18に接続されて他端がヒータ制御回路9の接続を許容する構造である。この給電停止ヒューズ6は、ヒータ4の発熱量が所定値以上になると断線し、ヒータ4の熱暴走を防止する構造でもある。
【0035】
〔放電ランプ装置〕
放電ランプ1に高周波電力を供給する高周波点灯装置8としては、図示しない高周波発振コイルを備えた周知の構造のものを用いることができるので、その詳細な説明は省略する。このような高周波点灯装置8に対して、放電ランプ1は、高電位側端子8aに一方の電極13a(以下、高電位側の電極13aという)が接続され、グランドにアースされた低電位側端子8bに他方の電極13b(以下、低電位側の電極13bという)が接続されている。そして、高周波点灯装置8は、周波数40kHz程度の高周波電力を放電ランプ1に供給し得るように構成されている。
【0036】
ヒータ4を駆動制御するヒータ制御回路8は、ヒータ4に通電して発熱させ、サーミスタ5により検知されたヒータ4の発熱量より推定される放電ランプ1の温度に基づきヒータ4をフィードバック制御する構造のものである。
【0037】
このような構成において、高周波点灯装置8より二つの電極13a,13bに起動パルスとなるような高周波電力を供給すると、密閉バルブ10内で放電破壊が生じ、電離媒体11がイオン化して放電管2の内周面に形成された発光層10が刺激される。これにより、発光層10が紫外線を照射するか若しくは可視光を発し、放電管2が発光する。
【0038】
放電管2の始動時、ヒータ制御回路8によるヒータ4への通電によって放電管2が温められ、密閉バルブ10内に封入された電離媒体11のガス圧が高められる。これにより、低温時における放電管2の発光輝度の低下が補われる。この際、ゴム製のホルダ19が電極本体15を保温するため、低温時における放電管2の最冷部が温められ、放電管2が効率良く発光するように水銀蒸気圧が上昇し、始動特性がより良好になる。なお、放電管2の温度はサーミスタ5によって検知されており、その検知結果に従いヒータ4に対する通電量が決定される。そして、ヒータ制御回路8の制御不良等が生じてヒータ4が異常発熱すると、給電停止ヒューズ15が断線し、ヒータ4の熱暴走が防止される。
【0039】
また、放電管2の始動に際しては、グランド接続部18によって低電位側の電極13bと同電位になりグランドGにアース(接地)されるメッシュ3が外部導体として作用し、点灯開始電圧を低下させる。したがって、低温時における放電管2の始動性が良好になる。
【0040】
ヒータ4を構成するメッシュ3は、メッシュ孔3aが幅0.970mm程度、金属部分3bが幅0.03mm程度に形成されているため、放電管2の光透過率を大きく低下させることがない。このため、メッシュ3によって放電ランプ1の発光輝度が著しく損なわれることがなく、広い発光領域が確保される。その上、放電管2にメッシュ3が取り付けられているという構造上、放電ランプ1はその周囲360度を発光面として利用することができ、放電ランプ1の使用用途が狭められることがない。
【0041】
ここで、高周波点灯中の放電管2はノイズを発生する。また、放電管2に対して外来ノイズが飛来することもある。これに対し、ヒータ4となるメッシュ3は、グランド接続部18によって低電位側の電極13bと同電位になり、グランドGにアース(接地)される。これにより、メッシュ3がノイズ遮断作用を奏し、放電管2から発生したノイズおよび外来ノイズの強度が低減される。特に、放電管2では、高電位側の電極13aの周囲から最も多くノイズが発生するが、この部分におけるメッシュ3は金属部分3bが多いためにノイズ遮断効果が高く、放電管2全体でのノイズの遮断が確実となる。また、メッシュ3は、六角形の連続パターンに形成されているので、ノイズをキャッチする能力に優れる。したがって、放電管2の内外の様々な方向から来るノイズがメッシュ3に確実にキャッチされて遮断される。
【0042】
別の実施の一形態を図4に基づいて説明する
図4は、放電ランプの正面図である。
【0043】
この放電ランプ1では、メッシュ3の両端がハトメによって放電管2に固定されており、一方のハトメが電力供給部17、他方のハトメがグランド接続部18として形成されている。グランド接続部18として形成されたハトメは、低電位側の電極13bに導通状態で接続されている。ホルダ19は設けられていない。
【0044】
本発明の第の実施の形態を図5に基づいて説明する。実施の第一の形態と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する(以下、同様)。
図5は、放電ランプの製造の一過程を示す正面図である。
【0045】
この放電ランプ1では、放電管2に巻き付けられた矩形のメッシュ3の端縁3eが放電管2に貼付された弾力性を有する両面接着テープ31に貼り付けられ、これによってメッシュ3が放電管2に密着的に取り付けられている。図5は、一方の端縁3e(図中下側)が両面接着テープ31に貼られて放電管2に固着され、他方の端縁3e(図中上側)は両面接着テープ31に未だ貼られずにいる状態を示す。両面接着テープ31は、耐熱テープやシリコン等の材料から形成されており、透光性を有することが望ましいが、これに限定されない。なお、ホルダ19は設けられていない。
【0046】
このような構成において、接着テープ31が弾力性を有しているためにメッシュ3の端縁3eはある程度移動可能である。したがって、低温時にメッシュ3がその円周方向に熱収縮したとしても、熱収縮するメッシュ3に放電管2が締め付けられず、放電管2にクラックが発生したり、放電管2が破損してしまうおそれがない。
【0047】
なお、メッシュ3の円周方向の端縁3eは、両端縁3eが繋ぎ合わされるように固着されても良く、一方の端縁3eが他方の端縁3e上に重ね合わされるように固着されても良い。
【0048】
本発明の第1の参考例を図6に基づいて説明する。
図6は、放電ランプの正面図である。
【0049】
参考例は、ヒータ4を構成するメッシュ3の形状に関する。つまり、図3に拡大して示す第一の実施の形態のメッシュ3と異なり、本実施の形態のメッシュ3は、両端部Aにおける領域aは8〜13mmの長さを有しており、金属部分3bの断面積が40%程度小さく形成されている。つまり、領域aでは、メッシュ3の金属部分3bの線径が細く形成されている。ここで、領域aというのは、ヒータ4が作動しない場合に最冷部となる領域であり、密閉バルブ10の端部から電極13a,13bまでの領域、換言するとフレアステムが存在する部位である。
【0050】
このような構成において、メッシュ3の領域a部分は金属部分3bの断面積が小さいために電気的な抵抗値が高くなり、ヒータ4に電圧を印加した際の発熱量が増大する。このため、低温時に放電ランプ1を点灯させる場合、密閉バルブ10の端部に集中していた電離媒体11中の水銀等がより効率良く温められて中央部に分散され、これによって放電管2内の水銀上気圧が上昇するために始動特性がより良好になる。また、低温時にヒータ4を作動させながら放電ランプ1を点灯させても密閉バルブ10の端部への水銀集中が生じず、したがって、発光輝度の低下が生じない。
【0051】
本発明の第2の参考例を図7及び図8に基づいて説明する。
図7は、液晶表示装置のバックライトとして利用される照明装置の分解斜視図である。図8は、その横断平面図である。
【0052】
液晶表示装置21は、液晶パネル22とバックライト23とで構成されている。液晶パネル22は周知の構造のものなので、その説明は省略する。バックライト23は、一対の放電ランプ1を光源として有し、これらの放電ランプ1の発光を液晶パネル22に導く導光手段24を含み構成されている。
【0053】
導光手段24の詳細を説明する。まず、平板状の導光板25が設けられ、その両側端面には反射体26に包囲された放電ランプ1が一つずつ対向配置されている。そして、導光板25の裏面には反射シート27が取り付けられ、液晶パネル22に対面する表面には光拡散板28が取り付けられている。
【0054】
導光板25は、アクリル樹脂のような透明又は乳白色の光透過性材料により形成されている。反射体26は、金属又は樹脂などを材料として形成され、断面が2次曲線をなして放電ランプ1の軸方向に沿う形状とされている。それらの反射体26の内面には、放電ランプ1が発する光を導光板25の端面に向かわせる反射面26aが形成されている。反射シート27は、光反射率に優れた材質のもので、導光板25に導かれた光を反射してその上面に向かわせる構造のものである。光拡散板28は、乳白色を有するアクリル樹脂等により形成され、導光板25の上面から発せられる光を拡散して均一な輝度分布となるようにする構造のものである。
【0055】
このような構成において、光源としての放電ランプ1を高周波点灯すると、これらの放電ランプ1から出射した光が導光板25の端面に入射される。この際、導光板25の端面には、放電ランプ1からの光が直接的に入射されるし、反射体26の内面の反射面26aを反射した光も入射される。導光板25の内部では、光が各面で全反射を繰り返しつつ進み、かつ、光が反射シート27を反射するため、光は導光板25の表面に向けて放出される。導光板25の表面に向けて放出された光は、光拡散板28により拡散されて均一な輝度分布となり、明るさのムラなく液晶パネル22の裏面を照射する。これにより、液晶パネル22はバックライト23からの光で照明され、液晶パネル22の見易さが向上する。
【0056】
参考例では、発光する放電管2から発生するノイズを遮断できる放電ランプ1が用いられている。したがって、放電ランプ1から発生するノイズを原因とする液晶パネル22の表示に対する悪影響がなく、液晶パネル22に良好な表示を行わせることができる。
【0057】
本発明の実施の第の形態としては、図示しないが、放電ランプ1の光が照射される表示体を配設し、車載メータ等の表示装置を構成することもできる。
【0058】
【発明の効果】
【0061】
請求項記載の発明の放電ランプは、ヒータを構成するメッシュに関し、その中央部よりも両端においてメッシュ孔を小さく金属部分の面積を広く形成したので、より強力なノイズを発生する放電管の電極配置部分におけるノイズ遮断効果を面積が広い金属部分によって高めることができ、したがって、発光中の放電管より発生するノイズの遮断を確実にすることができる。
【0063】
請求項記載の発明は、請求項1記載の放電ランプにおいて、ヒータを構成するメッシュを六角形以上の多角形パターンによって形成したので、放電管内外の様々な方向から来るノイズを確実にキャッチすることができ、このようなノイズをグランド接続部を介してグランドに落すことでノイズを確実に遮断することができる。また、メッシュ自体の強度を高めることができる。
【0065】
請求項記載の発明は、前記各請求項のいずれか一記載の放電ランプにおいて、ヒータの発熱量に応じた出力値を出力するヒータ温度検出センサをヒータを構成するメッシュに取り付けたので、ヒータ温度検出センサの出力値をモニターすることで、ヒータに対する通電量の制御を容易にすることができる。
【0066】
請求項記載の発明は、前記各請求項のいずれか一記載の放電ランプにおいて、ヒータの電力供給部又はグランド接続部に接続されて外部回路(ヒータ制御回路)の接続を許容し、ヒータの発熱量が所定値以上になった場合に断線する給電停止ヒューズをヒータを構成するメッシュに取り付けたので、ヒータの発熱量が所定値以上になると給電停止ヒューズが断線し、ヒータの熱暴走を防止することができる。
【0067】
請求項記載の発明は、請求項1ないし記載の放電ランプ及びこの放電ランプに対する高周波点灯装置とヒータ制御回路とを備えているので、高周波点灯装置によって放電ランプを点灯させ、ヒータ制御回路によってヒータを駆動することができる。したがって、放電ランプの発光輝度を高めながら、ヒータを構成するメッシュのノイズ遮断作用により、高周波点灯中の放電ランプから発するノイズを確実に遮断することができる。このため、ノイズの影響を受け易い種類の電子機器、例えば車載用コンピュータ、液晶表示パネル等の近傍に装置を配置することができ、その使用用途を拡大することができる。
【0069】
請求項記載の発明は、請求項記載の放電ランプ装置を含み、その放電ランプが発する光が照射される表示体を備えているので、低温時の発光輝度が高く、しかも発光時にノイズが生じない放電ランプからの光で表示体を照らし出すことができる。したがって、ノイズの影響を受け易い種類の電子機器、例えば車載用コンピュータ、液晶表示パネル、ラジオ等の近傍に装置を配置することができ、その使用用途を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第の形態を示す放電ランプ装置の構成図である。
【図2】放電ランプの正面図である。
【図3】ヒータを構成するメッシュの一部を拡大して示す正面図である。
【図4】本発明の別の実施の一形態を示す放電ランプの正面図である。
【図5】第1の参考例として、放電管にメッシュを巻きつける作業の一過程を示す正面図である。
【図6】第2の参考例を示す放電ランプの正面図である。
【図7】晶表示装置のバックライトとして利用される照明装置の分解斜視図である。
【図8】その横断平面図である。
【符号の説明】
1 放電ランプ
2 放電管
3 メッシュ
3a メッシュ孔
3b 金属部分
4 ヒータ
5 ヒータ温度検出センサ
6 給電停止ヒューズ
8 高周波点灯装置
9 ヒータ制御回路
10 密閉バルブ
11 電離媒体
13 電極
17 電力供給部,ハトメ
18 グランド接続部,ハトメ
19 ホルダ
24 導光手段

Claims (6)

  1. 少なくとも水銀および希ガスを主成分とする電離媒体が封入された密閉バルブと、この密閉バルブ内の両端に配設され、高周波電力が供給される一対の冷陰極の電極とを有する放電管と;
    この放電管の少なくとも発光領域全体に密着的に取り付けられた中央部よりも前記冷陰極電極端側の両端においてメッシュ孔が小さく金属部分の面積が広い金属製のメッシュと、このメッシュの一端に導通する電力供給部および他端に導通するグランド接続部とよりなるヒータと;
    を具備することを特徴とする放電ランプ。
  2. ヒータを構成するメッシュは、六角形以上の多角形パターンによって形成されていることを特徴とする請求項記載の放電ランプ。
  3. ヒータを構成するメッシュに取り付けられ、前記ヒータの発熱量に応じた出力値を出力するヒータ温度検出センサを有すること特徴とする請求項1または2記載の放電ランプ。
  4. ヒータを構成するメッシュに取り付けられ、このメッシュに設けられた電力供給部またはグランド接続部に接続されて外部回路の接続を許容し、前記ヒータの発熱量が所定値以上になった場合に断線する給電停止ヒューズを有すること特徴とする請求項1ないしのいずれか一記載の放電ランプ。
  5. 請求項1ないしのいずれか一に記載の放電ランプと;
    一対の電極を通じて前記放電ランプに高周波電力を供給する高周波点灯装置と;
    ヒータの電力供給部およびグランド接続部に接続され、これらの電力供給部およびグランド接続部を介して前記ヒータに通電し発熱させるヒータ制御回路と;
    を具備することを特徴とする放電ランプ装置。
  6. 請求項記載の放電ランプ装置と;
    この放電ランプ装置の放電ランプが発する光が照射される表示体と;
    を具備することを特徴とする放電ランプ装置を用いた装置。
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