JP3629398B2 - 推進管の推力低減装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、推進工法に使用される推進管の推力低減装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
推進工法においては、先端の掘削機により地山を外方に押し退けて後続の推進管と地山との間にボイドを形成すると共に、そのボイドに滑材を充填し、これによって推進管に作用する推進抵抗を減少させ、推進管に加える推力の低減を図ることが行われる。
【0003】
しかし、推進工事の進行と共に地山に作用する土圧や水圧により前記のボイドの幅が次第に縮小したり、滑材が流出したり、さらには化学変化により滑材が劣化したりする等の事態が発生し、次第に推力低減効果が消失する傾向がある。
【0004】
前記のボイドの幅を維持するために、推進工事中に継続して滑材を加圧注入する方法が採られることがあるが、滑材が地山内に浸透流出してボイドの幅の維持に役立たないことが多く、有効な方法とはいえない。
【0005】
また、その他の手段として、推進管の外周面に周方向の溝を設け、その溝内に地山に対して出し入れできる装置を組込み、これを突き出して縮小したボイドの拡幅を行うことが知られているが、この手段は推進管に溝を設けることになるので、推進力に対する強度が劣化する問題がある。
【0006】
このため、前記のような溝を設けることなく、推進管の外周面に凸部を設け、これによりボイドを機械的に押し広げる機構が考案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の機構によると推進管の周辺地山が砂礫層の場合に、前記凸部がその地山に接触すると、強大な推進抵抗が発生する恐れがある。
【0008】
そこで、この発明は推進抵抗の増大をもたらすことなくボイドを確実に拡開できる機構を備えた推力低減装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明は推進管の外周面に周方向の突起部を設け、前記突起部の後部に滑材注入孔を設け、前記突起部により拡幅されたボイドに前記滑材注入孔を通して前記推進管の内部から滑材を注入するようにした推進管の推力低減装置において、前記の突起部を前後に所要の間隔をおいて2列に形成され、前列の突起部を後列の突起部より低くなるように高低差を設けた構成としたものである。
【0010】
前記の構成の推進管は、滑材注入孔から滑材を周囲のボイドに向け注入しながら推進が行われるが、ボイドが縮小すると、突起部で地山を押し広げてボイドを拡開する。その拡開されボイドに滑材が注入される。また、地山に対して背の低い前列の突起部が先に当たり、その後の後列の背の高い突起部が当たるので、各突起部に対する負荷が分散される。
【0011】
前記の各突起部の前端面が後方へ傾斜した形状に構成すると、地山に対する衝撃が緩和される。
【0012】
また、前記各列の突起部を周方向へ一定間隔をおいた複数の分離突起部の配列により構成し、各列の分離突起部を千鳥状に配置した構成や、前記の突起部を推進管と別体に形成し、該突起部を前記推進管の外表面に固着した構成、前記推進管の保護管を部分的に外方に屈曲して前記の突起部を形成した構成を採ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。実施形態の推進管は、コンクリート管でなる推進管本体1の全周面に鋼管製の保護管2を被覆した合成管であり、先端部に推進管本体1と保護管2とにより差し口3を形成すると共に、後端部に保護管2を後方へ突き出して受け口4を形成している。
【0014】
上記の保護管の外周面に、周方向に連続した前列の突起部5と、その後方に所要の間隔をおいて後列の突起部5’が形成される。各突起部5、5’はその前端面が後方に傾斜した傾斜面6、6’となっており、前列の突起5の高さをaとすると、後列の突起5’の高さはその2倍の高さ2aとなる(図3参照)。これらの各突起5、5’は、保護管2とは別部材の金属又はプラスチックにより形成され、金属の場合は溶接により、またプラスチックの場合接着により保護管2の表面に固着される。
【0015】
また、前記の各突起部5、5’の背後には、それぞれ滑材注孔7、7’が設けられる。滑材注入孔7、7’は、周方向に所定の間隔をおいて推進管本体1及び保護管2を貫通して設けられる。
【0016】
前記のように、各突起部5、5’を周方向に連続して形成する構成に代えて、図4に示すように、周方向に間隔をおくことにより分離突起部5a,5’aを形成し、各分離突起部5a,5’aの背後にそれぞれ滑材注入孔7、7’を設ける構成を採ることができる。この場合、前後の分離突起部5a,5’aは、千鳥状に配置される。
【0017】
また、図5に示した他の実施形態においては、保護管2に直接屈曲加工を施して各突起部5、5’を形成したものである。この場合も前端面に傾斜面6、6’が形成され、またその高さも前列の突起部5が後列の突起部5’より低く形成される。
【0018】
上記のいずれの推進管も、通常の場合と同様に掘削機の後部に順次継ぎ足しながら押し込まれ、同時に滑材注入孔7、7’から滑材を周辺のボイドに注入しながら推進が行われる。この推進の途中において、ボイドが縮小することがあると、前列の突起部5が周辺地山を押し広げ、さらに後列の突起部5’によりさらに大きく押し広げる。この場合、前列の突起部5は後列の突起部5’より低く形成されているので、推進抵抗は比較的小さく、また後列の突起部5’に作用する衝撃を緩和するので、各突起部5、5’に作用する負荷が分散される。そして、各突起部5、5’による地山の2段階の押し広げによりボイドが拡開され、その拡開されたボイドに滑材が注入される。
【0019】
なお、推進管を左右のH形鋼に載せて推進する場合、そのH形鋼に前記の突起部5、5’が接触することが何らかの支障になるときは、その接触部において突起部5、5’の一部を切除することがある。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、この発明は推進管の外周面に突起部を設け、その突起部によりボイドを拡開するようにしたので、推進管の強度を損なうことなく推力の低減を行うことができる。また、各突起部の前面部に傾斜面を形成したことにより、突起部に作用する衝撃を緩和することができる。
【0021】
さらに、前記の突起部を前後2列に形成し、かつその前列の突起部を低く形成することにより、各突起部に加わる負荷を分散させることができるので、一層推力の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の断面図
【図2】同上の一部斜視図
【図3】同上の一部断面図
【図4】他の実施形態の断面図
【図5】他の実施形態の断面図
【符号の説明】
1 推進管本体
2 保護管
3 差し口
4 受け口
5、5’ 突起部
5a,5’a 分離突起部
6、6’ 傾斜面
7、7’ 滑材注入孔
Claims (5)
- 推進管の外周面に周方向の突起部を設け、前記突起部の後部に滑材注入孔を設け、前記突起部により拡幅されたボイドに前記滑材注入孔を通して前記推進管の内部から滑材を注入するようにした推進管の推力低減装置において、前記の突起部を前後に所要の間隔をおいて2列に形成され、前列の突起部を後列の突起部より低くなるように高低差を設けたことを特徴とする推進管の推力低減装置。
- 前記の各突起部の前端面が後方へ傾斜した形状であることを特徴とする請求項1に記載の推進管の推力低減装置。
- 前記各列の突起部を周方向へ一定間隔をおいた複数の分離突起部の配列により構成し、各列の分離突起部を千鳥状に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の推進管の推力低減装置。
- 前記の突起部を推進管と別体に形成し、該突起部を前記推進管の外表面に固着したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の推進管の推力低減装置。
- 前記推進管の保護管を部分的に外方に屈曲して前記の突起部を形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の推進管の推力低減装置。
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