JP3628640B2 - 物性測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物性測定装置に関し、さらに詳細には、半導体などの固体の被測定物の物性を測定する際に用いて好適な物性測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体などの物性、例えば、エネルギーバンド構造などを変調分光法により測定することが知られている。
【0003】
こうした変調分光法による物性の測定装置においては、例えば、測定試料たる半導体に電極を配設して交流電界を加えたり、または、ピエゾ素子を配設して歪みを加えたり、あるいは、半導体に光をパルス的に照射するなどして、半導体を変調する。そして、変調による半導体の反射率の変化などを波長の関数(スペクトル)として記録することにより、測定試料たる半導体の物性が測定されるようになされている。
【0004】
しかしながら、こうした変調分光法により半導体の物性の測定を行う従来の測定装置においては、測定試料たる半導体全体に、交流電界や歪みが加えられたり、あるいは光照射が行われてしまうので、測定試料全体の平均値しか得ることができず、測定試料の微小な領域における測定、即ち、測定試料の局所的な物性を測定する行うことができないという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術の有する上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、半導体などの被測定物の局所的な物性を測定することができるようにした物性測定装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、プローブを用いて被測定物の局所的領域に電界を加えたり、または、歪みを加えたりして被測定物の局所的領域を変調し、当該被測定物の局所的領域における変調によって生ずる変調信号(例えば、被測定物からの反射光)を検出することができるようにして、変調分光法に従って被測定物の物性を測定するという原理に基づいてなされたものである。
【0008】
即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは先端部を鋭く尖らせた金属からなるようにしたものである。
【0009】
従って、本発明のうち請求項2に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射し、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物の前記局所的領域に照射した光の反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
【0010】
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域からの光を受光し、前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
【0011】
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射するとともに前記被測定物の前記局所的領域からの反射光を受光し、前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
【0012】
また、本発明のうち請求項5に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の吸収係数の変化を検出するようにしたものである。
【0013】
また、本発明のうち請求項6に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の発光を検出するようにしたものである。
【0014】
また、本発明のうち請求項7に記載の発明は、被測定物の局所的領域に当接して振動し、前記被測定物の前記局所的領域に歪みを加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を前記歪みにより変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の前記歪みによる変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有するようにしたものである。
【0015】
また、本発明のうち請求項8に記載の発明は、本発明のうち請求項7に記載の発明において、前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなるようにしたものである。
【0016】
また、本発明のうち請求項9に記載の発明は、本発明のうち請求項7に記載の記載の発明において、前記プローブは先端部を鋭く尖らせた金属からなるようにしたものである。
【0017】
また、本発明のうち請求項10に記載の発明は、本発明のうち請求項7、請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の発明において、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射し、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物の前記局所的領域に照射した光の反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
【0018】
また、本発明のうち請求項11に記載の発明は、本発明のうち請求項7、請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の発明において、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射し、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物の前記局所的領域に照射した光の反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
【0019】
また、本発明のうち請求項12に記載の発明は、本発明のうち請求項7、請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の発明において、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域からの光を受光し、前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
【0020】
また、本発明のうち請求項13に記載の発明は、本発明のうち請求項7、請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の発明において、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射するとともに前記被測定物の前記局所的領域からの反射光を受光し、前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項14に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11または請求項12のいずれか1項に記載の発明において、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の吸収係数の変化を検出するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項15に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11または請求項12のいずれか1項に記載の発明において、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の発光を検出するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項16に記載の発明は、光を出射する光源と、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、前記光源から出射された光が導入されると前記光を被測定物の局所的領域に照射し、前記被測定物の前記局所的領域からの反射光を受光するプローブと、前記プローブに電圧を印加する電源と、前記プローブが受光した前記被測定物の表面からの反射光を、前記プローブに印加された電圧の周波数と同期して検出する検出手段とを有し、前記プローブは、前記電源により電圧を印加されると、前記被測定物の前記局所的領域に電界を加え、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項17に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15または請求項16のいずれか1項に記載の発明において、前記プローブの前記先端部の略円形の開口部の直径は3μm以下であるようにしたものである。
また、本発明のうち請求項18に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15、請求項16または請求項17のいずれか1項に記載の発明において、さらに、前記プローブを前記被測定物の表面に近づけて走査する走査手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項19に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射し、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物の前記局所的領域に照射した光の反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項20に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域からの光を受光し、前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項21に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射するとともに前記被測定物の前記局所的領域からの反射光を受光し、前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項22に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の吸収係数の変化を検出するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項23に記載の発明は、被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段とを有し、前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の発光を検出するようにしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づいて、本発明による物性測定装置の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0023】
図1には、本発明による物性測定装置の実施の形態の一例を示す概略構成説明図が示されている。
【0024】
即ち、図1には本発明による物性測定装置の実施の形態の一例の概念構成説明図が示されており、この物性測定装置10は、白色光を出射する光源12と、光源12から出射された白色光がレンズ14によって集光されて導入される光ファイバー16と、光ファイバー16から出射された光線がレンズ18によって集光されて導入されるプローブ20と、プローブ20と対向する位置に配設される半導体などの固体である被測定物の測定試料100と、所定の信号に基づいてプローブ20を測定試料100の表面100aに近づけて表面を走査させるプローブ走査駆動装置22と、プローブ20に所定の信号(以下、「波形信号」と称する。)を出力する波形発生器24と、プローブ20が受光した測定試料100からの反射光が導入される分光器26と、分光器26から出力された信号(以下、「測定信号」と称する。)を波形発生器24と同期させて増幅して出力するロックインアンプ28と、ロックインアンプ28から出力された測定信号を処理して測定試料100の表面100aにおける反射率の変化データなどを出力する制御コンピューター30とを有して構成されている。
【0025】
なお、上記した制御コンピューター30は、上記した制御信号の処理を含む物性測定装置10全体の動作の制御も行うものである。
【0026】
また、この実施の形態においては、固体である測定試料100として、量子ドット(QD)構造あるいは量子井戸(QW)構造を有する半導体を用いるものとして、以下の説明を行うこととする。
【0027】
ここで、図2に示すように、プローブ20は、先端部20cが尖鋭化された光ファイバー20aの外周側に金属20bをコーティングすることにより形成されている。
【0028】
なお、金属20bとしては、例えば、金(Au)あるいは白金(Pt)などを用いることができる。
【0029】
そして、金属20bの先端の略円形の開口部の直径R(図2ならびに図3(a)参照)は、2μm〜3μm以下であることが好ましい。
【0030】
このため、測定試料100の表面100aにおけるプローブ20から出射された白色光の照射領域は、実効的な直径がおよそ300nmの略円形の領域となり、測定試料100の表面100の極めて局所的な領域に白色光が照射されることになる。従って、プローブ20における測定試料100の表面100aからの反射光の受光領域も、実効的な直径がおよそ300nmの略円形の領域となり、測定試料100の表面100の極めて局所的な領域における反射光がプローブ20に受光されることになる。
【0031】
こうした白色光の照射や反射光の受光の他に、プローブ20には波形発生器24から所定の波形信号が出力されるようになされている。このため、プローブ20には波形信号に応じた電圧が印加され、金属20dを有するプローブ20は交流電源たる波形発生器24の電極として、測定試料100の表面100の極めて局所的な領域に電界を加わえることができる。
【0032】
なお、波形発生器24にから出力される波形信号の周波数などは、制御コンピューター30によって制御されるようになされている。
【0033】
プローブ走査駆動装置22としては、例えば、一般のSTM駆動装置あるいはAFM駆動装置を用いることができる。
【0034】
分光器26には、プローブ20が受光した反射光が導入され、反射光を分光検出した測定信号をロックインアンプ28に出力するものである。なお、この分光器26には、測定信号の送信のための光電子増倍管(PMT)やあるいはアバランシフォトダイオード(APD)、また、CCDなどを配設するようにしてもよい。
【0035】
以上の構成において、物性測定装置10を用いて測定試料100の物性を測定するには、まず、プローブ走査駆動装置32によってプローブ20を測定試料100の表面100a上に沿って走査させ、プローブ20の先端部20cを測定試料100の表面100aの所定の位置に対向させる。この際、プローブ20の先端部20cは、測定試料100の表面100aと所定の間隔H(例えば、0.1nm〜10nm)を有した状態で位置させる。
【0036】
それから、測定試料100の表面100aの所定の位置に対向しているプローブ20に対して、波形発生器24から所定の波形信号を出力し、プローブ20に波形信号に応じた電圧を印加する。その結果、プローブ20の先端部20cが対向している測定試料100の表面100a、即ち、測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域に電界が加わえられ、測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域のみが変調される。
【0037】
こうしてプローブ20により測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域を変調せながら、光源12より白色光を出射させ、出射された白色光をレンズ14によって集光して光ファイバー16へ導入する。
【0038】
さらに、光ファイバー16に導入された白色光は、光ファイバー16から出射され、レンズ18によって集光されてプローブ20に導入される。
【0039】
こうしてプローブ20に導入された白色光は、測定試料100の表面100aと所定の間隔Hを有して対向しているプローブ20の先端部20cから、測定試料100の表面100aに向けて照射される(図3(a)における破線矢印参照)。
【0040】
ここで、プローブ20においては、例えば、直径Rが2μm〜3μm以下の先端部20cのみから白色光が出射されるものであるので、プローブ20が対向する測定試料100の表面100aにおける実効的な直径がおよそ300nmの略円形の局所的な領域のみに白色光が照射される。
【0041】
そして、この測定試料100の表面100aにおける白色光が照射された局所的な領域からのみの反射光が、プローブ20に受光される(図3(b)における破線矢印参照)。
【0042】
つまり、プローブ20が波形発生器24の電極として電界を加えて変調させている測定試料100の表面100の極めて局所的な領域に対して、プローブ20の先端部20cから局所的に白色光が照射され、さらに、照射された白色光の反射光がプローブ20に受光される。
【0043】
こうしてプローブ20に受光された測定試料100の表面100aからの反射光は、分光器26に導入される。そして、分光器26において、測定試料100の表面100aからの反射光を分光検出した測定信号がロックインアンプ28に出力される。
【0044】
分光器26から出力された測定信号はロックインアンプ28に入力されると、波形発生器24からプローブ20に出力された波形信号の周波数と同期して増幅されて、制御コンピューター30に出力される。
【0045】
そして、制御コンピューター30においては、入力された測定信号が処理されて測定試料100の表面100aにおける反射率の変化データなどが算出される。
【0046】
上記したように、本発明による物性測定装置10においては、プローブ20によって、測定試料100の表面100aにおける局所的な領域にのみ電界が加えられるようにしたため、測定試料100が局所的に変調されて、当該変調された測定試料100の表面100aの局所的な領域からの反射光に基づいて、半導体などの固体の測定試料100の局所的な物性を変調分光法に従って測定することができる。
【0047】
また、本発明による物性測定装置10においては、プローブ20が測定試料100の表面100aと所定の間隔H(図3(a)参照)を有した状態で、測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域に電界を加わえて変調することができるので、電極を測定試料110の表面100aに直接配設する必要がない。このため、本発明による物性測定装置10によれば、電極の取り付けが困難な測定試料、例えば、基板上に単分子などの薄膜が形成された測定試料の物性の測定を行うことができる。
【0048】
さらに、本発明による物性測定装置10においては、プローブ20は電界を加えて測定試料100を変調させる電極として機能するとともに、当該変調された被測定物100の反射率の変化を測定するための白色光の照射とその反射光の受光とを行うので、測定試料を変調する手段と変調による測定試料の反射率の変化を測定するための手段とを個別に配設する必要がなく、装置の簡略化、コストの低減、ならびに装置全体の小型化を実現することができる。
【0049】
さらにまた、本発明による物性測定装置10においては、プローブ走査駆動装置32によってプローブ20を測定試料100の表面100a全面にわたって走査させることができる。このため、プローブ20の先端部20cが対向する位置を、測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域毎に変更するようにして、プローブ走査駆動装置32がプローブ20を移動することにより、測定試料100の表面100a全面にわたる物性値のマッピングを行うことができる。しかも、こうして得られた物性値のマッピング結果は、プローブ20により極めて局所的な領域毎での物性の測定結果の集積となるので高精度なものとなる。
【0050】
また、本発明による物性測定装置10においては、プローブ20をナノプローブとして用いることにより物性の測定とは異なる他の測定を行うことができ、例えば、フォトルミネセンスの比較対照やトンネル電流の大きさの比較対照などもできる。
【0051】
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(6)に説明するように変形することができる。
【0052】
(1)上記した実施の形態においては、プローブ20により測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域に電界が加わえられて測定試料100が変調されるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、プローブ20により測定試料100に歪みを加えたり、あるいは、プローブ20により測定試料100にレーザー光の光照射を行うなどして、プローブ20により測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域のみを変調するようにしてもよい。
【0053】
具体的には、図4(a)に示すようにして、プローブ走査駆動装置32によってプローブ20を測定試料100の表面100a上に沿って走査させ、プローブ20の先端部20cを測定試料100の表面100aの所定の位置に当接させる。 こうして測定試料100の表面100aに当接している状態のプローブ20を振動させることにより、プローブ20が当接している測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域のみに歪みを加えることができる。
【0054】
なお、プローブ20によって歪みを加えて測定試料100を変調する場合には、プローブ20によって測定試料100に電界を加える必要はないので、上記した実施の形態におけるプローブ20に限られることなしに、例えば、図5(a)(b)に示すような外周側に金属によるコーティングがなされていない先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなるプローブ(図5(a)参照)や、あるいは、先端部を鋭く尖らせた注射針様の中空のメタルチップからなるプローブ(図5(b)参照)などを用いることができる。
【0055】
一方、プローブ20により測定試料100に光をパルス的に照射して、測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域のみを変調する場合には、例えば、チョッパーによってレーザーから出力されたレーザー光を断続させ、さらに、この断続されたレーザー光をレンズによって集光してプローブ20へ導入するようにする。
【0056】
その結果、プローブ20から連続光が照射されるのに代わって、プローブ20からはパルスレーザー光(図4(b)における実線矢印参照)が断続して照射される。こうしたパルスレーザー光の断続の周波数に応じて、プローブ20が対向している測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域のみを変調することができる。
【0057】
この際、プローブ20から照射されたレーザー光によって、極めて局所的な領域のみが変調されている測定試料100の表面100aに、当該変調された被測定物100の反射率の変化を測定するための白色光(図4(b)における破線矢印参照)をプローブ20からではなく外部から照射して、測定試料100の表面100aからの反射光(図4(b)における破線矢印参照)をプローブ20以外の受光手段によって受光するように変更する。
【0058】
上記したようにして測定試料100の変調のために光(即ち、プローブ20から照射されたレーザー光)を用いるとともに、反射率の変化の測定のためにも光(即ち、プローブ20以外から照射された白色光)を用いるフォトレフレクタンス法(変調分光法の一種である。)によっても、本発明による物性測定装置10においては物性の測定を行うことができる。
【0059】
なお、プローブ20によってレーザー光の光照射を行って測定試料100を変調する場合には、プローブ20によって測定試料100に電界を加える必要はないので、上記した実施の形態におけるプローブ20に限られることなしに、例えば、図5(a)に示すような外周側に金属によるコーティングがなされていない先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなるプローブなどを用いるようにしてもよい。
【0060】
(2)上記した実施の形態においては、プローブ20が電界を加えて局所的に変調した測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域に白色光(図6(a)に示す測定のための光A参照)を照射し、その反射光(図6(a)に示す測定のための光B参照)をプローブ20が受光するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、白色光のような測定のための光Aや反射光のような測定のための光Bがプローブ以外の手段によって照射あるいは受光されるようにしてもよい。
【0061】
具体的には、図6(b)に示すように、測定のための光A(即ち、白色光)はプローブから照射するが、測定のための光B(即ち、反射光)はプローブが受光せずに他の受光手段によって受光する場合においても、プローブが測定のための光Aを照射する領域が測定試料の表面における局所的な領域なので、測定試料の局所的な物性を測定することができる。
【0062】
また、図6(c)に示すように、測定のための光A(即ち、白色光)はプローブから照射せずに他の照射手段によって照射し、測定のための光B(即ち、反射光)をプローブが受光する場合においても、プローブが測定試料の表面における局所的な領域から測定のための光Bを受光するので、測定試料の局所的な物性を測定することができる。
【0063】
さらに、図6(d)に示すように、測定のための光A(即ち、白色光)はプローブから照射せずに他の照射手段によって照射するとともに、測定のための光B(即ち、反射光)はプローブが受光せずに他の受光手段によって受光する場合においても、測定試料の表面における局所的な領域のみをプローブが電界を加えて変調しているので、測定試料100の局所的な物性を測定することができる。
【0064】
ここで、図6(d)に示す状態は、上記(1)において図4(b)を用いて説明したようにして、プローブから変調のための光(即ち、レーザー光)を照射して、フォトレフレクタンス法により測定試料の局所的な物性を測定する場合に対応するものである。
【0065】
さらに、図4(b)を用いて説明したようにして、プローブ20により測定試料100に歪みを加えることにより測定試料100の表面100aの極めて局所的な領域のみを変調する場合においても、プローブが電界を加える場合と同様に、図6(a)〜(d)に示す各種タイプの測定が可能である。
【0066】
また、図6(a)、(b)ならびに(c)に示す場合はいずれも、プローブが測定のための光Aを照射する領域が測定試料の表面における局所的な領域であったり、あるいは、プローブが測定試料の表面における局所的な領域から測定のための光Bを受光する。このため、測定試料の全体に交流電界や歪みが加えられたり、あるいは光照射が行われている場合においても、測定試料の局所的な物性を測定することができる(図7(a)(b)(c)参照)。
【0067】
(3)上記した実施の形態においては、プローブ20によって受光された測定試料100の表面100aからの反射光が分光器26において分光されるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、分光器26をプローブ20の前段に配設するようにして、光源12から出射された白色光を分光器26によって分光した後、分光された光がプローブ20に導入されるようにしてもよい。
【0068】
さらには、物性測定装置10において分光器26を配設することなしに、光源12から単色光が出射されるようにしてもよい。つまり、光源12としては、白色光を出射する光源に限られるものではなく、単色光を出射する光源やあるいは連続発振レーザー光を出射する光源、変調された変調光を出射する光源などを用いることができる。こうした光源の変更に応じて、プローブ20には白色光、単色光、連続光あるいは変調光などが導入されることになり、こうした各種の光がプローブ20によって測定試料100の表面100の極めて局所的な領域に照射される。
【0069】
(4)上記した実施の形態においては、測定試料100を半導体としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、本発明による物性測定装置10においては、例えば、絶縁体、有機薄膜、金属などの各種の固体あるいは基板に吸着した分子(表面吸着分子)など被測定物の物性を測定することができる。この際、被測定物の種類に応じて、被測定物に対してプローブ20により電界を加えるかあるいは歪みを加えるかなどの各種変更を行うようにするとよい。
【0070】
(5)上記した実施の形態においては、測定試料100の表面100aにおける反射率の変化を検出することにより物性の測定が行われるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、測定試料100の表面100aにおける吸収係数の変化や、あるいは、発光の変化を検出することにより変調分光法に従って物性の測定を行うことができる。
【0071】
つまり、プローブによって測定試料が変調されて生ずる変調信号としては、反射光や吸収あるいは発光などを検出すればよい。さらに、こうした変調信号の検出は同期検出するようにしてもよいし、あるいは周波数セレクトするようにしてもよい。
【0072】
また、測定試料100の表面100aにおける反射率の変化などを検出するのに限られることなしに、測定試料の種類や変調信号の種類などによっては、測定試料の表面より下層における界面などの反射率の変化などを検出するようにしてもよい。
【0073】
(6)上記した実施の形態ならびに上記(1)乃至(5)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、半導体などの被測定物の局所的な物性を測定することができるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による物性測定装置の実施の形態の一例の概念構成説明図である。
【図2】プローブの拡大概略断面説明図である。
【図3】プローブの先端部の拡大概略断面説明図であり、(a)はプローブから照射される白色光を示す説明図であり、(b)はプローブに受光される白色光を示す説明図である。
【図4】本発明による物性測定装置の実施の形態の他の例を示すプローブの先端部の拡大概略断面説明図であり、(a)はプローブによって測定試料に歪みを加える場合を示す説明図であり、(b)はプローブによって測定試料にレーザー光を照射する場合を示す説明図である。
【図5】本発明による物性測定装置の実施の形態の他の例を示すプローブの拡大概略断面説明図であり、(a)は外周側に金属によるコーティングがなされていない先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなるプローブの拡大概略断面説明図であり、(b)は先端部を鋭く尖らせた注射針様の中空のメタルチップからなるプローブの拡大概略断面説明図である。
【図6】本発明による物性測定装置における各種タイプの異なる測定を模式的に示す説明図であり、(a)はプローブが測定のための光の照射と受光とを行う場合を示す説明図であり、(b)はプローブが測定のための光の照射のみを行う場合を示す説明図であり、(c)はプローブが測定のための光の受光のみを行う場合を示す説明図であり、(d)はプローブが測定のための光の照射と受光とをいずれも行わない場合を示す説明図である。
【図7】(a)(b)(c)は、本発明による物性測定装置の実施の形態の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 物性測定装置
12 光源
14,18 レンズ
16 光ファイバー
20 プローブ
20a 光ファイバー
20b 金属
20c 先端部
22 プローブ走査駆動装置
24 波形発生器
26 分光器
28 ロックインアンプ
30 制御コンピューター
100 測定試料
100a 表面

Claims (23)

  1. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは先端部を鋭く尖らせた金属からなる
    ことを特徴とする物性測定装置。
  2. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射し、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物の前記局所的領域に照射した光の反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  3. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域からの光を受光し、
    前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  4. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射するとともに前記被測定物の前記局所的領域からの反射光を受光し、
    前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  5. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の吸収係数の変化を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  6. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の発光を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  7. 被測定物の局所的領域に当接して振動し、前記被測定物の前記局所的領域に歪みを加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を前記歪みにより変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の前記歪みによる変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有することを特徴とする物性測定装置。
  8. 請求項7に記載の物性測定装置において、
    前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなる
    ことを特徴とする物性測定装置。
  9. 請求項7に記載の記載の物性測定装置において、
    前記プローブは先端部を鋭く尖らせた金属からなる
    ことを特徴とする物性測定装置。
  10. 請求項7に記載の物性測定装置において、
    前記プローブは、先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなる
    ことを特徴とする物性測定装置。
  11. 請求項7、請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の物性測定装置において、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射し、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物の前記局所的領域に照射した光の反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  12. 請求項7、請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の物性測定装置において、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域からの光を受光し、
    前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  13. 請求項7、請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の物性測定装置において、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射するとともに前記被測定物の前記局所的領域からの反射光を受光し、
    前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  14. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11または請求項12のいずれか1項に記載の物性測定装置において、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の吸収係数の変化を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  15. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11または請求項12のいずれか1項に記載の物性測定装置において、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の発光を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  16. 光を出射する光源と、
    外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、前記光源から出射された光が導入されると前記光を被測定物の局所的領域に照射し、前記被測定物の前記局所的領域からの反射光を受光するプローブと、
    前記プローブに電圧を印加する電源と、
    前記プローブが受光した前記被測定物の表面からの反射光を、前記プローブに印加された電圧の周波数と同期して検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、前記電源により電圧を印加されると、前記被測定物の前記局所的領域に電界を加え、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  17. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15または請求項16のいずれか1項に記載の物性測定装置において、
    前記プローブの前記先端部の略円形の開口部の直径は3μm以下である
    ことを特徴とする物性測定装置。
  18. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15、請求項16または請求項17のいずれか1項に記載の物性測定装置において、さらに、
    前記プローブを前記被測定物の表面に近づけて走査する走査手段と
    を有することを特徴とする物性測定装置。
  19. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射し、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物の前記局所的領域に照射した光の反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  20. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域からの光を受光し、
    前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  21. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、
    前記プローブは、前記被測定物の前記局所的領域に光を照射するとともに前記被測定物の前記局所的領域からの反射光を受光し、
    前記検出手段は、前記プローブが受光した前記被測定物の前記局所的領域からの反射光に基づいて、前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  22. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の吸収係数の変化を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
  23. 被測定物の局所的領域に電界を加えて、前記被測定物の前記局所的領域において前記被測定物を変調するプローブと、
    前記プローブによる前記被測定物の変調によって生ずる変調信号を検出する検出手段と
    を有し、
    前記プローブは、外周側に金属がコーティングされ先端部を鋭く尖らせた光ファイバーからなり、
    前記検出手段は、前記プローブが前記被測定物を変調したときの前記被測定物の発光を検出する
    ことを特徴とする物性測定装置。
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