JP3628601B2 - 高硬度及び高ヤング率特性を有するwc−wb、wc−w2b又はwc−wb−w2b複合体及びその製造方法 - Google Patents
高硬度及び高ヤング率特性を有するwc−wb、wc−w2b又はwc−wb−w2b複合体及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タングステンカーバイド(WC)は高硬度であるため、切削工具、耐磨耗性工具、鉱山工具などにおいて超硬合金の原料として用いられている。
このWCは粉末冶金すなわち焼結法により製造されるが、従来の焼結方法ではWCのみの緻密な焼結体とするのが困難であるため、WC粉末に2〜25重量%のCoを添加して真空中又は不活性ガス雰囲気中、1300〜1500°Cで焼結することにより製造されている。
また、気孔などの欠陥を除くため熱間静水圧プレス(HIP)を使用している例もある。しかし、従来の方法ではCo添加なしには緻密な焼結体を製造することはできなかった。
【0003】
ところが、Coを添加することによりWCのみのものに比べ強度と破壊靭性値が大きくなるが、本来のWCの持つ高硬度と高ヤング率であるという特性が著しく損なわれるという問題が発生した。
このようなことから、切削工具の材料として使用する場合には、WC−Co焼結体に硬質材料の表面被覆を施して刃先を硬くするなどの対策が取られている。
しかし、これはWCの特性を活かしておらず、コスト高になり、また切削工具の寿命も短いという欠点を有していた。
【0004】
近年、通電加圧焼結法の一種であるパルス通電加圧焼結法が提案され、実用化研究が盛んに行われている。この方法は、型の中に充填した粉末に加圧しながらパルス状の電流を流して試料と型のみを加熱するものなので、炉内全部を加熱するホットプレスよりもはるかに省エネルギーであり、かつ急速昇温が可能であるという特徴を有している。
このパルス通電加圧焼結法によれば、極めて短時間で難焼結材料の緻密化が可能であり、特に低温焼結が必要な材料に適用が検討されている。
このようなことから、パルス通電加圧焼結法をWCの焼結に適用することも考えられ、これによってCo無添加WC焼結体の製造も可能である。しかし、この場合でも焼結温度が2000°C近い高温を必要とし、エネルギーコスト的に問題があった。
【0005】
このようなことから、焼結性を向上させることが重要となるが、Barsoumら及び BrodkinらによりB4C−Tiの混合粉末を出発原料にして固相置換反応(B4C+3Ti→2TiB2+TiC)を起こさせながらホットプレスし、緻密なTiB2+TiC複合体を得る提案がなされている(M. W. Barsoum and B. Houng, J. Am. Ceram. Soc., 76, 1445-1451 (1993) 、 D. Brodkin, S. R. Kalidindi, M. W. Barsoum and A. Zavaliangos, J. Am. Ceram. Soc., 79, 1945-1952 (1996)、 D. Brodkin, A. Zavaliangos, S. R. Kalidindi, and M. W. Barsoum, J. Am. Ceram. Soc., 82, 665-672 (1999) )。これは反応途中に生成するTiCの低級化合物であるTiC0.5及び高い不定比のTiCxが高温で塑性変形し易い性質を利用したものである。
また、同様の手法でOlevskyらにより、BNとTiから緻密なTiB2−TiN複合体を得る方法が提案されている( F. Olevsky,P.Mogilevsky, E. Y. Gutmanas and I. Gotman, Metall. Mater. Trans., 27A, 2071-2079 (1996) )。
しかし、これらはTiB2−TiC及びTiB2−TiN複合体を得ることが目的であり、優れた特性すなわち高硬度及び高ヤング率特性を持つWC材料を対象としたものではなく、依然として製造の容易性とコストの面から、WC−Co焼結体(特性に劣る)に替わる材料は見出されていなかった。
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、硬度とヤング率の低下を引き起こすCoを主要元素として添加せずに、高硬度及び高ヤング率特性を備えたWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上から、次の発明を提供するものである。
1.WB及び/又はW2B相と残部WC相からなる組織を有することを特徴とする高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体
2.モル分率で0.7〜0.98のWC相を有することを特徴とする上記1載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体
3.V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素を、総量に対して0.001〜20wt%含有することを特徴とする上記1又は2記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体
4.V、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素の炭化物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物の1種類以上を、総量に対して0.001〜30wt%含有することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体
5.ビッカース硬度18GPa以上、ヤング率600GPa以上を有する上記1〜4のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体
【0008】
さらに、次の発明を提供する。
6.B 4 CとWC及び/又はWの混合粉末を、固相置換反応を利用して焼結することを特徴とするWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法
7.原料粉末であるB4C:W:WCのモル比が1:0〜9:0〜130の混合粉末を焼結することを特徴とする上記6記載のWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法
8.B 4 CとWC及び/又はWを含有する混合粉末とWB及び/又はW 2 Bの粉末を混合し、固相置換反応を利用して焼結することを特徴とするWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法
9.V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素を、総量に対して0.001〜20wt%含有することを特徴とする上記6〜8のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法
10.V、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素の炭化物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物の1種類以上を、総量に対して0.001〜30wt%含有することを特徴とする上記6〜9のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法
11.ホットプレス又はパルス通電加圧焼結法により焼結することを特徴とする上記6〜10のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法
12.焼結温度1000〜1900°C、加圧力20MPa以上、保持時間1分以上で焼結することを特徴とする上記6〜11のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法
13.焼結温度1300〜1700°C、加圧力30MPa以上、保持時間5分以上で焼結することを特徴とする上記6〜11のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、 WB及び/又はW2B相と残部WC相からなる組織を有する高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体であり、ビッカース硬度18GPa以上及びヤング率600GPa以上を有する複合体を得ることができる。
これによって、Coなどの金属添加剤を必要とせず、高温中での化学反応による物質の移動を利用しているため、焼結むらの少ない緻密な焼結体が得られるという特徴を有している。
本明細書において記述する各種の化合物は、表示されている化合比の10%以内の範囲の不定比化合物を含むものである。
高硬度及び高ヤング率特性を有する本発明のWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体は、例えば切削工具、ターゲット材、引抜きダイス、粉末冶金用金型、ノズル、メカニカルシール、軸受部品、射出成型用金型、ボールペン用ボール、電極、自動車部品などに使用できる。
【0010】
好適な高硬度及び高ヤング率特性を維持するために、WC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の相は、モル分率で0.7〜0.98のWC相を有することが望ましい。
本発明は、上記WC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体に、さらに副添加元素としてV、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素を、総量に対して0.001〜20wt%含有させることができる。この場合、当然のことながら、主成分及び副添加元素の総量(合計量)が100%である。
これらの元素を添加することにより液相焼結することが可能となり、通常使用する温度よりもさらに350°C〜550°C程度焼結温度を下げることができる。例えば、1000〜1550°Cの低温で緻密化が可能で、強度及び破壊靭性値を大幅に上昇させることができる。
これによって、例えば破壊靭性値を10MPa・m1/2程度向上させることができる。これらの副添加元素はWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の相のなかで、粒間結合相のような形態として存在する。
しかし、硬度及びヤング率が低下するので上限を20wt%とするのが望ましい。また、0.001wt%未満では添加の効果がないので、上記の目的で添加する場合には、0.001wt%以上とするのが望ましい。
なお、本発明においては、あくまでWB及び/又はW2B相と残部WC相からなる組織を中心相とするものであり、上記添加元素は用途に応じて付加的に添加するものである。
【0011】
本発明は、さらに副添加物としてV、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素の炭化物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物の1種類以上を、総量に対して0.001〜30wt%含有させることができる。この場合、当然ながら、主成分及び副添加物の総量(合計量)が100%である。これらの副添加物はWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の相のなかで、WCや粒間結合相金属中に固溶したり、分散粒子のような形態として存在する。
これらは、焼結時のWC、WB、W2Bの結晶粒の成長を抑制することができ、微細組織を持った焼結体を製造することができる。その結果、強度、硬度、破壊靭性値をさらに向上させることができる。
0.001wt%未満では添加の効果が認められず、30wt%を超える
と強度、硬度、破壊靭性値が低下し、好ましくないので、上限は30wt%とすることが望ましい。
【0012】
本発明のWB及び/又はW2B相と残部WC相からなる組織を有する高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体は、B4C並びにW及び/又はWCを主成分とする混合粉末を焼結することによって効率的に製造できる。
この場合、原料粉末であるB4C:W:WCのモル比が1:0〜9:0〜130の混合粉末を使用するのが良い。
なお、原料のB4CとWC及び/又はWの配合比を変えることによっても、WC−WB若しくはWC−W 2 B又はWC−WB−W 2 Bの相の複合体とすることができる。
【0013】
また、本発明の組織を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体は、WCとWB及び/又はW 2 Bを主成分とする混合粉末とB 4 C並びにWC及び/又はWを含有する混合粉末とを複合して使用することもできる。この場合も、B 4 CとW又はWCが存在するので、同様に固相置換反応を利用してWCの焼結を促進させることができる。
この場合、原料粉末であるB4C:W:WC:WB:W2Bのモル比が1:0〜9:0〜130:0.02〜2.3:0.02〜0.10の混合粉末を使用するのが良い。
【0014】
上記については、同様に副添加元素としてV、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素を0.001〜20wt%の添加及び/又はV、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素の炭化物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物の1種類以上を、総量に対して0.001〜30wt%を添加して焼結体とすることができる。この場合、当然のことながら、主成分及び副添加元素又は副添加物の総量(合計量)が100%である。
【0015】
上記本発明の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体は、B 4 CとW又はWCとの固相置換反応を利用してWCの焼結を促進させるものである。
この具体的手段として、ホットプレス又はパルス通電加圧焼結法(放電プラズマ焼結法)による焼結を使用することができる。パルス通電加圧焼結法を用いると極めて短時間に高温を得ることができるので、製品を得るまでの時間を大幅に短縮できる。
また、加圧力は20MPa以上、好ましくは30MPa以上、保持時間は1分以上好ましくは5分以上で焼結することが望ましい。
以上の方法によって、優れた高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体を製造することができる。
【0016】
【実施例】
次に、実施例に基づいて説明する。なお、本実施例は下記の試験等に基づいて、より好適な実施の一例を提示するものであり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。したがって、本発明の技術思想に含まれる変形、他の実施例又は態様は、全て本発明に含まれる。
【0017】
(実施例1及び比較例1)
原料粉末として、B4C粉末(平均粒径1.5μm、純度99%)、W粉末(平均粒径6.0μm、純度99.9%)及びWC粉末(平均粒径0.75μm、純度99.5%)を使用した。
B4Cは不定比性を有するが、化学分析値から推定される組成は分析誤差を考慮すると、C/B=1.0/4であった。また、WCも不定比性を有するが、W1.006Cであった。
以上の粉末を用いて、B4CとWが化学量論的に反応するB4C+5WにWCを添加し、B4C+5W+xWC→(1+x)WC+4WB(但し、x=0〜130)を想定して秤量し、乳鉢で入念に混合した。
xはそれぞれ0、20、35、80、130とする試料を作製した。すなわち、原料粉末であるB4Cと5Wを一定とし、WCの量を変化させたものである。
なおこの場合、x=0は比較として挙げたものである。
この混合粉末を外径50mm、内径20mm、高さ40mmのグラファイト型に充填し、断熱のためにその周囲をグラファイトウールで囲んだ。
【0018】
焼結は、放電プラズマ焼結装置を用い、圧力50MPa、昇温速度50°C・min−1、焼結温度1650°C、保持時間20min、真空下の条件で実施した。
この際、焼結温度はグラファイト型の表面を放射温度計で測定した。得られた焼結体の生成物(反応生成物)と組織は、X線回折装置と走査電子顕微鏡を用いて調べた。焼結体の密度はアルキメデス法を用いて測定した。
【0019】
焼結体の機械的性質の評価は、ヤング率、ビッカース硬度、破壊靭性値の測定によって行った。なお、ヤング率は高温動弾性率測定装置、探触子5MHzを用い、超音波パルス法により縦波の音速と横波の音速を測定して求めた。
ビッカース硬度及び破壊靭性値はビッカース硬度計を用い、硬さは9.8N、15sの条件で測定し、破壊靭性値はJISR1607に基づき、9.8N、15sの条件でIF法により求めた。
【0020】
以上の結果を表1及び表2に示す。生成物については、X線回折法によって同定した。WBとW2Bが生成するモル数は原料粉末であるB4CのBのモル数で決まるので、WC相の生成する割合は、(x+1)/(x+5)で求めた。
これによれば、表1に示す通り試料1のxが0及び試料2のxが20のときはWCとWBであり、そして試料3のxが35、試料4のxが80及び試料5の130のときはWC、WB及びW2Bであった。このようにB4C、W及びWCの混合比を変えることにより反応生成物が変化する。
定比化合物であれば、B4C+5W+xWC→(1+x)WC+4WBでW2Bは生じないが、B4CがB欠乏あるいはWCがW過剰であればW2Bが生じる。
本実施例1では、W1.006CでW過剰のため生じた。一般的に入手できるB4CやWCは不定比であるため、W2B生成量は使用原料によって変化する。
【0021】
表2に示すように、試料1(比較例1)のかさ密度は低く14.5g・cm−3であり、試料2〜5(実施例1)のかさ密度については高く15.4〜15.5g・cm−3の範囲であった。
かさ密度はWCのモル比が0.93(x=80)に増加するまで直線的に増大し、0.96(x=130)を超えてWCのみになると急激に減少した。
これは、WCのモル比が0.93(x=80)にまで増加すると、固相置換反応によりWBやW2B相が生成し、これらが塑性変形することによりWCの焼結性が向上したものと考えられる。
WCの量が増加してxの値が80になると組織が細かくなって、クラックのない緻密な焼結体が得られた。
そして、WCのモル比が0.96を超えて1.0に近づくと、WBやW2B相の生成量が減り、焼結性が悪くなる傾向が見られた。以上の結果とかさ密度の関係から、B4CとWの反応が緻密化に大きな役割を果たしていると考えられる。
【0022】
ビッカース硬度は、試料1(比較例1)を除く試料2〜試料5(実施例1)については、18GPa以上であり、ヤング率は600GPa以上、そして破壊靭性値は5MPa・m1/2以上であった。
特に、ヤング率はWCの割合が増加するとともに増大し、モル比0.93(x=80)と同0.96(x=130)の時に、最大値690GPaを示した。
これに対し、試料1(比較)については、ビッカース硬度、ヤング率及び破壊靭性値はいずれも他の試料に比べ大きく劣り、またかさ密度が14.5g・cm−3と低く焼結体には気孔が多くみられ、焼結が完了していない。
また、ビッカース硬度はWCの割合が増加するとともに増大し、モル比0.93(x=80)の時に22.1GPa、モル比0.96(x=130)の時に21.7GPaを示した。そして、モル比0.96を超えるとビッカース硬度は低下した。
上記のようにかさ密度も低下していることから、この硬度の低下は焼結が不十分で、焼結体中に存在する気孔が増加したことが原因と考えられる。
【0023】
破壊靭性値については、WCが増えるとともに増大傾向を示すが、WCのモル比0.96(x=130)の時とモル比0.77(x=35)の時に6.2及び6.3MPa・m1/2と高い値を示した。なお、モル比0.93(x=80)の時に5.5MPa・m1/2と低下したが、原因は不明である。しかし、WCが増えたことによって破壊靭性値が増大する傾向は明確に見られる。
比較に挙げた試料1(比較例1)を除く試料2〜試料5(実施例1)についてはWCを混合原料粉末として添加しており、上記の特性値を上げる場合には所定量のWCの存在が必要であることが判る。
【0024】
(比較例2)
原料粉末をWC粉末のみとした条件で、試料6及び試料7を実施例1と同様の条件で作製した。また、実施例1と同様の条件でかさ密度、ビッカース硬度、ヤング率及び破壊靭性値を求めた。この結果を同様に表1及び表2に示す。
表1及び表2に示すように、試料6の反応生成物となるものは特に存在せず全量WCのみであり、かさ密度は14.2g・cm−3、ビッカース硬度は20.4GPa、ヤング率は541GPa以上、そして破壊靭性値は6.2MPa・m1/2であった。
試料6はかさ密度が低くビッカース硬度及びヤング率が低下し、十分な特性が得られていない。ヤング率は気孔の存在によって低下したものと考えられる。
このようにWCのみの焼結体は大きなポア(気孔)が多くみられ、焼結が完了していないことが分かった。以上の結果とかさ密度の関係から、B4CとWの反応が緻密化に大きな役割を果たしていることが確認できる。
試料7については、かさ密度を上げ、またビッカース硬度及びヤング率を向上させるために焼結温度を上げたが、必要な特性を得るためには2000°Cに焼結温度を上げる必要があり、焼結設備及びコスト的にマイナスであり、実用的でない。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
(実施例2)
次に、実施例1において優れた特性を有することが確認できた試料4及び試料5を中心にして、W量を変化させた場合の特性を調べた。
実施例1と同様のB4C粉末(平均粒径1.5μm、純度99%)、W粉末(平均粒径6.0μm、純度99.9%)及びWC粉末(平均粒径0.75μm、純度99.5%)の原料粉末を使用した。
以上の粉末を用いて、次の反応、
B4C+xW+80WC→(76+x)WC+4WB(但し、x=1〜7)、
B4C+xW+130WC→(126+x)WC+4WB(但し、x=0〜9)を想定して秤量し、乳鉢で入念に混合した。
xがそれぞれ1、3、5、7及びxがそれぞれ0、1、3、5、7、9となる試料8〜11及び試料12〜17を作製した。
すなわち、原料粉末であるB4Cと80WC及びB4Cと130WCを一定とし、Wの量を変化させたものである。なお、試料10は実施例1で示した試料4と同一のもの、試料15は実施例1で示した試料5と同一のものである。ここでは順序を考慮して別番号とした。
【0028】
この混合粉末を外径50mm、内径20mm、高さ40mmのグラファイト型に充填し、断熱のためにその周囲をグラファイトウールで囲んだ。
実施例1と同様に、焼結は放電プラズマ焼結装置を用い、圧力50MPa、昇温速度50°C・min−1、焼結温度1650°C、保持時間20min、真空下の条件で実施した。
そして、実施例1と同条件で、焼結温度、焼結体の生成物(反応生成物)と組織、焼結体の密度を測定し、同様にヤング率、ビッカース硬度、破壊靭性値を測定した。
【0029】
以上の結果を表3〜表6に示す。生成物については、X線回折法によって同定した。
これによれば、表3においてxが1から3の時すなわち試料8、試料9ではWCとWBであり、xが5の時すなわち試料10ではWC、WB及びW2Bであり、xが7の時すなわち試料11ではWCとW2Bであった。
表5においては、xが0から3の時すなわち試料12、試料13及び試料14ではWCとWBであり、xが5の時すなわち試料15ではWC、WB及びW2Bであり、xが7から9の時すなわち試料16と試料17ではWCとW2Bであった。
このようにB4C、W及びWCの混合比を変えることにより反応生成物が変化するが、W量が増加するとWが過剰となりW2Bが生成しやすいことによる。
【0030】
表3及び表4における試料8〜11において、原料粉末であるWのモル比が1〜5(xが1から5)まで増えることによりかさ密度は増加し、その後は一定となった。
表5及び表6における試料12〜17において、原料粉末であるWのモル比が0〜3(xが1から3)まで増えることによりかさ密度は増加したが、5よりも大きくなると減少した。組織をみるとWBがなくなりWCとW2Bのみが生成する。このことが焼結性を悪化させ、密度が低下したと考えられる。
【0031】
表3及び表4の試料8〜11において、ヤング率はxが5まで増加するとともに増大して最大値690GPaとなり、その後低下した。
表5及び表6の試料12〜17では、xが3まで増加するとともに増大して最大値690GPaとなり、その後xが7まで急激に減少し、xが9になると再び増加した。この傾向はかさ密度の変化に酷似していた。
ビッカース硬度はxの値が増加するとともに増大し、xの値が7の時すなわち表2及び表3に示す混合原料粉末のWのモル比が7の場合に最大値を示し、それぞれ22.3GPa及び22.6GPaを示した。そして、xが7(モル比9)を超えるとビッカース硬度は低下の傾向を示した。
【0032】
破壊靭性値については、ビッカース硬度と同様の挙動を示し、上記表4及び表6ともに、xの値が7の時に最大値を示し、5.8MPa・m1/2及び6.5MPa・m1/2であった。xが7(モル比7)を超えると破壊靭性値は低下の傾向を示した。
以上について、表3及び表4並びに表5及び表6ではxの値が9の時、すなわち混合原料粉末のWのモル比が9までについて掲げているが、この範囲においてはビッカース硬度18GPa以上、ヤング率600GPa以上が達成されている。
しかし、xの値が9を超える添加を行うと、かさ密度が急激に低下し、焼結性が悪くなる。また、ヤング率、ビッカース硬度、破壊靭性値が低下するので、表3及び表4並びに表5及び表6に示すxの値を9以下、すなわち混合原料粉末のWのモル比を9以下とするのが望ましい。
また、ここで原料粉末にWを添加しない場合でも、すなわち試料12においてもビッカース硬度18GPa以上、ヤング率600GPa以上が達成されたことは注目すべきことである。したがって、混合原料粉末としてB4CとWCによっても、同様の効果を得ることができることが判る。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
(実施例3)
次に、実施例1において優れた特性を有することが確認できた混合原料粉末の試料4(実施例2では試料10に相当)を用いて、焼結温度を変化させた場合の特性を調べた。
なお、混合原料粉末の組成によって、適正な焼結温度が変化するので、実施例3以外の混合原料粉末の焼結条件については、下記の特性値を求める試験に記載する焼結温度に制限されない。
実施例1と同様のB4C粉末(平均粒径1.5μm、純度99%)、W粉末(平均粒径6.0μm、純度99.9%)及びWC粉末(平均粒径0.75μm、純度99.5%)の原料粉末を使用した。
以上の粉末を用いて、B4CとWが化学量論的に反応するB4C+5Wに80WC(モル比)を添加し、B4C+5W+80WC→81WC+4WBを想定して秤量し、同様に乳鉢で入念に混合した。
なお、試料22は実施例1で示した試料4と同一のものであり、また実施例2の試料10と同一のものである。ここでは順序を考慮して別番号とした。
【0038】
この混合粉末を外径50mm、内径20mm、高さ40mmのグラファイト型に充填し、断熱のためにその周囲をグラファイトウールで囲んだ。
実施例1と同様に、焼結は放電プラズマ焼結装置を用い、圧力50MPa、昇温速度50°C・min−1、焼結温度1500〜1900°C、保持時間20min、真空下の条件で実施した。
そして、実施例1と同条件で、焼結温度、焼結体の生成物(反応生成物)と組織、焼結体の密度を測定し、同様にヤング率、ビッカース硬度、破壊靭性値を測定した。
【0039】
以上の結果を表7及び表8に示す。生成物については、X線回折法により同定した。これによれば、いずれの温度においても、生成物はWC、WB及びW2Bであった。
焼結体組織における平均粒径を求めた結果、1600°Cの時は0.51μm、1650°Cの時は0.52μm、1700°Cの時は20.23μm、1800°Cの時は23.29μmとなり、焼結温度が高くなると結晶粒径は急速に増大した。
かさ密度は1600°Cまでは急激に増大するが、その後1650°Cまで徐々に増加し、1650°Cを超えるとほぼ一定となった。このことから、本実施例の組成において、焼結体の緻密化を達成するためには、焼結温度1650°Cであることが望ましい。
【0040】
表7及び表8の試料18〜25において、ヤング率は焼結温度が1600°Cまで急激に増大するが、その後穏やかに増大し、1650°Cで690GPaとなり、1650°Cを超えるとやや上昇するが、1900°Cの706GPaになるまでほぼ一定に推移した。
ビッカース硬度は焼結温度1600°Cまで急激に増大し、最大22.6GPaとなり、1650°Cまでほぼ一定で、1700°Cになると急激に低下した。このように、1600°Cまではかさ密度の増加とともにビッカース硬度は増すが、1700°C以上になると結晶粒が粗大化するために、ビッカース硬度が急激に低下したものと考えられる。
【0041】
破壊靭性値については、焼結温度1500°Cの時に最大値6.7MPa・m1/2であり、焼結温度が増加するとともに穏やかに減少した。
本実施例において、良好な焼結密度、ビッカース硬度18GPa以上、ヤング率600GPa以上、高い破壊靭性値を達成するためには、1550°C〜1700°C(未満)が望ましいと言える。
しかし、この場合の好適な焼結温度条件は、本実施例はB4C:W:WCが1:5:80(モル比)の混合原料粉末を使用した場合であって、この条件から見出したものである。したがって、他の原料粉末を用いた場合には、この温度に拘束されることはない。
すなわち、最適焼結温度は混合原料粉末の組成によって、上記のような手法によって、適正な焼結密度、硬度、ヤング率、破壊靭性値を勘案し焼結温度を適宜選択することができる。
また、焼結温度は副添加元素としてV、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素を、総量に対して0.001〜20wt%を添加することにより、350°C〜550°C程度低減できる。この場合、当然のことながら、主成分及び副添加元素の総量(合計量)が100%である。
さらに、副添加物としてV、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素の炭化物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物の1種類以上を、総量に対して0.001〜30wt%含有させることにより、焼結時のWC、WB、W2Bの結晶粒の成長を抑制することができ、微細組織を持った焼結体を製造することができる。この場合、当然のことながら、主成分及び副添加物の総量(合計量)が100%である。その結果、強度、硬度、破壊靭性値をさらに向上させることができる。
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】
(削除)
【0045】
(削除)
【0046】
(削除)
【0047】
(削除)
【0048】
【発明の効果】
本発明は、Coなどの金属添加剤を主要成分として使用せず、高温中での化学反応による物質の移動を利用することにより焼結むらの少ない緻密な焼結体が得られるという著しい特徴を有している。
また、比較的低温で焼結が可能であり、高い焼結密度、微細な結晶粒、ビッカース硬度18GPa以上、ヤング率600GPa以上、高い破壊靭性値を達成することができるという優れた特徴を有する。
Claims (13)
- WB及び/又はW2B相と残部WC相からなる組織を有することを特徴とする高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体。
- モル分率で0.7〜0.98のWC相を有することを特徴とする請求項1記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体。
- V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素を、総量に対して0.001〜20wt%含有することを特徴とする請求項1又は2記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体。
- V、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素の炭化物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物の1種類以上を、総量に対して0.001〜30wt%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体。
- ビッカース硬度18GPa以上、ヤング率600GPa以上を有する請求項1〜4のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体。
- B 4 CとWC及び/又はWの混合粉末を、固相置換反応を利用して焼結することを特徴とするWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法。
- 原料粉末であるB4C:W:WCのモル比が1:0〜9:0〜130の混合粉末を焼結することを特徴とする請求項6記載のWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法。
- B 4 CとWC及び/又はWを含有する混合粉末とWB及び/又はW 2 Bの粉末を混合し、固相置換反応を利用して焼結することを特徴とするWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法。
- V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素を、総量に対して0.001〜20wt%含有することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法。
- V、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta、Wの群から選択した1種類以上の元素の炭化物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物の1種類以上を、総量に対して0.001〜30wt%含有することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法。
- ホットプレス又はパルス通電加圧焼結法により焼結することを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法。
- 焼結温度1000〜1900°C、加圧力20MPa以上、保持時間1分以上で焼結することを特徴とする請求項6〜11のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法。
- 焼結温度1300〜1700°C、加圧力30MPa以上、保持時間5分以上で焼結することを特徴とする請求項6〜11のいずれかに記載の高硬度及び高ヤング率特性を有するWC−WB、WC−W 2 B又はWC−WB−W 2 B複合体の製造方法。
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