JP3626545B2 - 電磁振動型ダイヤフラムポンプの異常検知装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば浄化槽等の水中にエア−を供給する場合に用いられる電磁振動型ダイヤフラムポンプ、詳しくは振動子の両端に合成ゴム製のダイヤフラムを張設して成る電磁振動型ダイヤフラムポンプの異常検知装置。
【０００２】
【従来の技術】
以下図面を参照しながら、従来の電磁振動型ダイヤフラムポンプの異常検知装置の一例について説明する。
図３及び図４は従来例の要部側面図と要部拡大断面図で、相対向位置に設けられたダイヤフラム１の中央に固定連結された振動子２に固着の永久磁石３と、この両側に配置した電磁石４との相互作用により前記振動子を往復移動させる構成となっている。
この振動子の適宜位置に突起２Ａを設け、ダイヤフラム破損時に発生する振動子の異常偏往復移動を該突起の異常偏往復移動として検出し得る位置に検出端部１０Ａを有する板バネセンサ１０をセンサ支持板１１にて強制変形させた状態に保持して設け、該板バネセンサの形状状態を連動ピン６により電気的接点の開閉動作に置き換える。
このように板バネセンサを別に設ける必要があり割高になっていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記の実情に鑑み、本発明はセンサスイッチを保持するスイッチ保持部材と異常時の検知をする接触片とこの２つの部材を連結する連結部を樹脂製の成形品にて一体物で形成しているので部品点数が少なく作業工数も少なくなり安価な異常検知装置を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためにこの発明に係る異常検知装置は、センサスイッチがダイヤフラム破損時等に発生する異常偏往復移動の際、接触片の破損に基づいてセンサスイッチの連動ピンが働き、電磁石の駆動回路への通電を遮断する。
前記接触片はスイッチ保持部材と一体物の樹脂成形品にて構成する。
【０００５】
【作業】
本発明に係る電磁振動型ダイヤフラムポンプは、振動子の突起とセンサスイッチとの間に、摩耗、破損し易い第三の物体である所の、接触片を介在させたものであり、前記振動子を含めた振動系の往復移動に伴うポンプ作動時において前記の第三の物体である接触片は前述のようなダイヤフラムの破損に伴う変位が起こると、前記振動子又はこれと一体移動する突起と接触又は接当して、漸次摩耗され、その摩耗度が一定以上になって破損すると、センサスイッチの連動ピンが働いて常時閉接点が開き、駆動回路への通電が遮断されポンプの作動を停止させる。同時に異常表示灯を接続することにより点灯し異常を知らせることができる。
また、ブザ−を取付けることにより、警報を出すことも出来る。
【０００６】
【実施例】
以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基づいて具体的に説明する。
なお、電磁振動型ダイヤフラムポンプの構成は異常検知装置の構成以外は従来例図３と同一であるため、この図面に基づいて説明する。なお、電磁振動型ダイヤフラムポンプは左右対象のため、この図面では片方のダイヤフラムより右端は省略しています。
相対向位置に設けられたダイヤフラム１の中央に固定連結された振動子２に固着の永久磁石３と、この両側に配置した電磁石４との相互作業により前記振動子を往復移動するように構成されている。
【０００７】
図１及び図２は本発明の要部側面図と要部拡大図で、永久磁石３を固着した振動子２の両側に電磁石４を配置し、前記振動子と一体移動する突起２Ａを設け、この突起との接触又は接当により破損し易い形状の接触片５を前記振動子の往復移動方向に対して直交する位置で、かつ前記振動子の突起２Ａに対して異常時に接触又は接当可能な位置に設けるとともに、前記接触片の破損等の異常時を検知する連動ピン６を設ける。
この連動ピンがダイヤフラム破損時等に発生する異常偏往復移動の際、前記接触片の破損に基づいて連動ピンが開放状態となり前記電磁石の駆動回路を遮断する構成とする。前記接触片５はスイッチ保持部材７と連結部８を介して一体に構成され樹脂成形品により形成されている。
【０００８】
このスイッチ保持部材７は、前述の電磁石４にねじ等の固定具で固定し、さらに、スイッチ保持部材７にねじ等の固定具でセンサスイッチ９を固定する構成となっている。
また、接触片５とスイッチ保持部材７との連結部８は、連動ピン６を閉鎖状態に保持し接触片が破損した際に開放状態にする働きをする部分と、接触片が破損し易いように他の連結部は接触片やスイッチ保持部を構成する材厚より薄く構成している部分とより成り立っている。
【０００９】
【発明の効果】
以上の構成にすると、次の効果が得られる。
（１）本発明によれば、ポンプの長時間作動によって不可避的に発生する所のダイヤフラムの破損に伴う振動子の振動中心位置の変位を、その変位進行速度が迅速であっても、摩耗破損し易い前記接触片の破損を通じて確実、正確に検知し、センサスイッチを介してポンプ作動を他の構成要素を損傷してしまわないうちに自動停止する。又はその状態を報知することができるから、停止後はダイヤフラムのみを交換することで所期通りの性能をもつポンプを容易に復元し経済的な再使用が図れる。
（２）しかも、そのための構成として、安価なスイッチ保持部材を使用するものであるから、低コストのもので構成できるといった実用効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例における要部側面図である。
【図２】本発明の一実施例における要部拡大図である。
【図３】従来例の要部側面図である。
【図４】従来例の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
１ ダイヤフラム
２ 振動子
２Ａ 突起
３ 永久磁石
４ 電磁石
５ 接触片
６ 連動ピン
７ スイッチ保持部材
８ 連結部
９ センサスイッチ
１０ 板バネセンサ
１０Ａ 検出端部
１１ センサ支持板

Claims (1)

1. 相対向位置に設けられたダイヤフラムの中央に固定連結された振動子に固着の永久磁石と、この両側に配置した電磁石との相互作用により前記振動子を往復移動するように構成してなる電磁振動型ダイヤフラムポンプにおいて、前記振動子と一体移動する突起を設け、その突起との接触又は接当により破損し易い形状の接触片を前記振動子の往復移動方向に対して直交する位置で、かつ前記振動子の突起に対してダイヤフラム破損時等に発生する異常偏往復移動の際に接触又は接当可能な位置に設けるとともに、センサスイッチを保持するスイッチ保持部材と、前記接触片とこの２つの部材を連結する連結部を樹脂製の成形品にて、一体に構成され、前記接触片の破損に基づいき、前記センサスイッチの連動ピンが働いて常時閉接点が開き、前記電磁石の駆動回路を遮断するセンサスイッチを設けてあることを特徴とする電磁振動型ダイヤフラムポンプの異常検知装置。

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