JP3625292B2 - 組電池の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数個の蓄電池を導電接続して構成される組電池を、個々の蓄電池の特性に合わせて信頼性良く、しかもその生産効率を高めて製造することのできる組電池の製造方法に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
従来から用いられている蓄電池には、ニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池を始めとするアルカリ蓄電池、鉛蓄電池、また高エネルギー密度が注目されるリチウム蓄電池等がある。種々の携帯機器に搭載される組電池は、通常、複数の上述した蓄電池を直列および/または並列に接続して構成される。組電池の電池容量は、該組電池が搭載された機器の動作時間を決定するので、機器の仕様に応じて組電池を構成する蓄電池の本数が決定される。また機器においては、組電池の構成本数に応じて組電池の放電終止電圧を設定し、終止電圧に達した組電池の放電を禁止するようにしている。
【0003】
ちなみに上記放電終止電圧Vendは、例えばアルカリ蓄電池の場合には次のように設定される。即ち、複数の直列接続した蓄電池からなる電池列の組数が6本までの場合には、個々の蓄電池の端子電圧をVcell、電池列をなす蓄電池の直列接続数をnとしたとき
Vend = Vcell × n × 1.0 …(1)
として設定される。また電池列の組数が7本以上の場合には、
Vend = Vcell × (n−1) × 1.2 …(2)
として設定される。
【0004】
尚、機器において上述した終止電圧が設定されていない場合、若しくはその設定値が不適切である場合には、組電池を構成する蓄電池は過放電する。
一方、電池容量の低い組電池においては、組電池を構成する複数の蓄電池の容量のばらつきに起因して、電池残存容量が低くなった蓄電池により他の蓄電池が強制的に放電され、転極することがある。この過放電に伴う転極という現象が繰り返されると蓄電池の性能劣化が生じ、ひいてはその組電池の性能が劣化する。この現象は鉛蓄電池やリチウム蓄電池においては特に深刻な問題となる。従って過放電や転極といった現象を回避するためには、上述したように蓄電池の特性に応じて各電池列、ひいては組電池が適正な放電終止電圧を保てるように配慮する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが最近の機器の高機能化や用途の拡大により、組電池の終止電圧が適切に設定された機器においても、過放電や転極現象によると考えられる組電池の性能劣化が生じるようになった。この原因は機器に内蔵された種々の電子回路が影響していると考えられる。即ち、機器の使用により組電池の容量が尽きて終止電圧に至るとその機器は動作停止となり、従って組電池の過放電は生じない筈である。ところが機器によっては、その動作停止後にも各種情報のメモリーや操作待機のための電子回路に、微小ではあるが保持電流や漏洩電流が流れている。この結果、機器が長時間に亘って放置されるような場合、その間に組電池が過放電してしまう。このとき組電池中の容量の低い電池は他の電池の残存容量により強制的に放電され転極してしまう。
【0006】
このようにして過放電による転極現象が繰り返されると徐々に蓄電池の性能劣化を引き起こし、同時に組電池の性能も劣化する。このようにして劣化する性能は、組電池に期待される本来の性能に対して著しく低くなることがある。すると機器の動作時間が短くなったり、或いは繰り返し使用できた回数が少ないといった組電池自体の信頼性が低下する要因となる。
【0007】
このような過放電に伴う転極現象による組電池の信頼性の低下は組電池を構成する蓄電池の数が多いほど、特に直列接続される蓄電池の数が多いほど顕著になるので、その損害は甚だしい。またこの過放電に伴う転極現象を機器側で回避するには複雑な制御を必要とし、機器の価格上昇等の問題を招く。
本発明はこのような問題を考慮してなされたもので、その目的は、蓄電池本来の性能を忠実に再現できる組電池を信頼性良く、しかもその生産効率を高めて製造することのできる組電池の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係る組電池の製造方法は、複数個の蓄電池を導電接続して構成する組電池の製造するに際して、
製造された複数の蓄電池を、その容量の分布と組電池の仕様とに基づいて決定される境界値に従って容量の小さい蓄電池群と容量の大きい蓄電池群とに分け、単電池の配列や組電池の構造により決定される充電制御用のセンサ−類および/または安全素子の配置位置に上記容量の小さい蓄電池群から抽出した蓄電池を配置すると共に、残された位置には前記容量の大きい蓄電池群から抽出した蓄電池を配置することを特徴としている。
【0009】
或いは製造された複数の蓄電池を、その正極重量の分布と組電池の仕様とに基づいて決定される境界値に従って正極重量の小さい蓄電池群と正極重量の大きい蓄電池群とに分け、単電池の配列や組電池の構造により決定される充電制御用のセンサ−類および/または安全素子の配置位置に上記重量の小さい蓄電池群から抽出した蓄電池を配置すると共に、残された位置には前記重量の大きい蓄電池群から抽出した蓄電池を配置することを特徴としている。
【0010】
そして組電池の充放電を制御する為の各種センサーや安全対策の為の安全素子が設けられる位置に、容量の低い蓄電池群から選ばれた蓄電池、または正極重量が小さい蓄電池群から選ばれた蓄電池を配置することで、組電池の性能を左右する大きな要因となる容量の低い蓄電池または正極重量が小さい蓄電池の性能を確実にモニタし得るようにしている。また残りの位置には、容量の高い蓄電池群から選ばれた蓄電池、または正極重量が大きい蓄電池群から選ばれた蓄電池を配置することで、製造された蓄電池を無駄なく使用して複数の組電池を生産効率良く製造することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
一般に通信機器、OA機器、AV機器などの携帯機器に用いられる組電池を構成する場合には、複数の蓄電池以外に、安全性を確保する為や回路を保護する目的でサーモスタット,ヒューズ,ポリスイッチ等の安全素子が組み込まれる。また急速充電をするための充電制御方法の一つに、電池の温度を検出するためにサーミスタ等のセンサーを組み込む場合がある。このようなセンサー類や安全素子の設置位置は、複数の蓄電池の配列や組電池の構造によりほぼ決定されるが、一般的には最も温度の上がり易い位置として決定されることが多い。換言すればセンサー類や安全素子の設置位置は、個々の蓄電池の性能のばらつきを配慮して決定されことはなく、専ら、蓄電池の配列や組電池の構造に応じて決定される。これ故、先に述べた過放電現象はまぬがれない。
【0012】
そこで本発明に係る組電池においては、センサー類や安全素子が設けられる位置に、容量の低い蓄電池、または正極重量の小さい蓄電池が配置される。このような容量の低い蓄電池、または正極重量の小さい蓄電池は、その充電時に最も早く充電が完了し、また電池の温度上昇が最も早く起こる。このため充電時の電圧検出による充電制御方法や、電池の温度上昇を検出する充電制御方法等を用いてその充電を制御する場合、その充電量が容量の低い蓄電池または正極重量の小さい蓄電池で規制されることになり、他の蓄電池は上記容量の低い蓄電池または正極重量の小さい蓄電池と同じ量だけ充電される。従ってこの後、組電池を放電する場合には、各蓄電池の放電容量は個々の電池本来が持つ容量に拘わることなく同じ放電量となる。この為、前述した組電池の過放電現象が起きた場合にも、各蓄電池の放電容量が揃っているので、過放電に伴う転極を受ける蓄電池は発生しないことになる。
【0013】
結局、組電池の放電性能等からなる信頼性はセンサー類の設置された容量の低い電池、または正極重量の小さい電池の性能に依存することになり、組電池の過放電に伴う転極現象による信頼性の低下を回避することができる。つまり単電池本来の性能を再現する信頼性の高い組電池の提供が可能となる。
ここで本発明に係る組電池の製造方法について説明すると、本発明においては先ず製造された複数の蓄電池を、その電池容量に応じて電池容量の大きい蓄電池群と電池容量の小さい電池群とに分けることから開始される。或いは製造された複数の蓄電池を、その正極の重量に応じて正極重量の重い(大きい)蓄電池群と正極重量の軽い(小さい)電池群とに分けることから開始される。
【0014】
ここで電池容量または正極の重量による蓄電池の選別について説明する。
複数の蓄電池の電池容量または正極重量がほぼ正規分布を示すと仮定する。そして或る境界値Pに従って上記蓄電池を、その電池容量または正極重量の値が大きい群Lと小さい群Sとに分ける。このとき小さい群Sから選んだ蓄電池の電池容量または正極重量は、大きい群Lより選んだ蓄電池の電池容量または正極重量より必ず小さいと言うことができる。
【0015】
一方、この正規分布曲線下の面積(蓄電池の総数)は上記境界値Pにより、大きい群Lの面積ALと小さい群Sの面積ASとに2分することができる。これにより次の式が成立する。
AL:AS =[群Lの個数]:[群Sの個数] …(3)
即ち、或る境界値Pによって2分した面積比によって2つの群L,Sの個数の比を決定できることがわかる。逆に言えば2つの群L,Sの個数の比を指定することによって或る境界値Pを決定することができる。
【0016】
図1に規準正規分布の模式図を示した。規準正規分布曲線下の全面積は1に等しい。図1において斜線で示されるz=0からzの正値までの上記規準正規分布曲線下の部分の面積と変数zの関係は統計学的に求められている。その関係表を用いて2分したい面積比に対する変数zの値を求める。すると本発明の場合は概ね次の関係が成立する。
【0017】
[容量/重量の小さい群Sの個数]<[容量/重量の大きい群Lの個数]
[境界値P]<[平均値X]
従って変数zは負の値を示す。全面積はz=0を軸として対称性があることから容量または重量の小さい群Sの個数の比率に対応するzと、そのときの境界値Pが次の式で求められる。
【0018】
[zに対応する面積]
=0.5−[容量/重量の小さい群Sの個数の比率] …(4)
[境界値P]=[平均値X]−z×[標準偏差S] …(5)
このようにすれば種々の組電池の仕様に合わせてその電池の構成本数と、センサー類や安全素子の数に応じて最適な個数比に蓄電池を選別することができる。従って蓄電池を無駄にすることなく、組電池を生産効率良く製造することが可能となる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例1により本発明を詳細に説明する。本発明による実施例1として、携帯用液晶テレビに用いられる8本直列組電池の場合を詳細に説明する。公知のAAサイズで公称容量800mAhのニッケルカドミウム電池を製造し、これらの蓄電池を初充放電した後に終止電圧1.0Vまで完全放電をして、各電池の電池容量を測定した。このとき無作為に100個の電池容量の値を抜き出し、それらの電池容量の平均値Xと標準偏差Sを求めた。
【0020】
ここで上記組電池の仕様は、充電制御のための温度センサーが1箇所、安全素子として復帰型のサーモスタットを1箇所備え付けるものとする。この場合、これらの前記2箇所に容量の小さい電池を配置するには、製造した蓄電池を
[容量の小さい群S]:[容量の大きい群L]=2:6
の比に容量選別すれば良い。そこで容量の小さい群Sの割合が25%となるように、[0.25]を前述した式(4)に代入し、面積0.25に対応する変数zの値を関係表により求める。このとき、その関係表中で最も近い値に対応する変数zは[0.67]であった。このzの値を前述した式(5)に代入して境界値Pを求めた。この境界値Pを用いて電池全数を、容量がP値未満の容量の小さい群Sと、P値以上の容量の大きい群Lの2群に選別した。そして組電池の温度センサーとサーモスタットの位置に容量の小さい群Sから任意に選んだ蓄電池2本を配置し、残りの位置に容量の大きい群Lから任意に選んだ電池6本を配置して、本発明による組電池Aを作製した。
【0021】
一方、本発明品の比較例1として、組電池の温度センサーとサーモスタットの位置に容量の大きい群Lから任意に選んだ電池2本を配置し、残りの位置には容量の小さい群Sと容量の大きい群Lの両群から任意に選んだ電池6本を配置して比較例1の組電池Bを作製した。
これらの組電池を充電条件(電流1C、−ΔV検出もしくは温度検出の充電制御)、放電条件(定抵抗10Ω,接続3時間)、休止時間(充電後・放電後それぞれ1時間)のサイクル評価にかけた。このサイクル評価の放電条件は機器に適切な終止電圧が設定されていないことを想定した過放電現象を再現したものであり、組電池を構成する電池に容量ばらつきがある場合には、少なくとも一本は必ず転極する電池が存在する過酷な条件である。
【0022】
サイクル数に対して組電池の端子電圧が8.4Vになるまでの持続時間の維持率を図2に示した。ちなみにこの8.4Vという組電池の端子電圧は前述した式(2)より、8本直列の場合の望ましい終止電圧を用いた。すると組電池Bは組電池Aに比べて維持率の減少が早期に生じた。この組電池Bを放電状態でサイクル評価を終了した後、蓄電池一本ずつに切り離して各電池の開路電圧とその後の完全充放電による放電時間を計測した。その結果を表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
次に、実施例2により本発明の他の実施例を詳細に説明する。本発明による実施例2として、携帯用液晶テレビに用いられる8本直列組電池の場合を詳細に説明する。公知のAAサイズで公称容量800mAhのニッケルカドミウム電池を製造するに際し、この蓄電池に用いる正極の重量を測定した。このとき無作為に100個の正極重量の値を抜き出し、100個の正極重量の平均値Xと標準偏差Sを求めた。
【0025】
本発明の組電池の仕様は、充電制御のための温度センサーが1箇所、安全素子として復帰型のサーモスタットを1箇所設置するものとする。この場合、これらの2箇所に正極の重量が小さい電池を配置するには、正極を
[重量の小さい群S]:[重量の大きい群L]=2:6
の比に重量選別すれば良い。そこで重量の小さい群Sの割合が25%となるように、[0.25]を前述した式(4)に代入し、面積0.25に対応する変数zの値を関係表により求めた。このとき、その関係表中で最も近い値に対応する変数zは[0.67]であった。このzの値を前述した式(5)に代入して境界値Pを求めた。この境界値Pを用いて正極全数を容量がP値未満の重量の小さい群Sと、P値以上の重量の大きい群Lの2群に選別した。この2群を製造ロットを別々にして、それぞれ公知のAAサイズで公称容量800mAhのNi/MH電池を製造し、所定の初充放電をした。次に組電池の温度センサーとサーモスタットの位置に、正極の重量の小さい群Sから任意に選んだ電池2本を配置し、残りの位置に正極の重量の大きい群Lから任意に選んだ電池6本を配置して、本発明による組電池Cを作製した。
【0026】
一方、本発明品の比較例2として、組電池の温度センサーとサーモスタットの位置に正極の重量の大きい群Lから任意に選んだ電池2本を配置し、残りの位置には正極の重量の小さい群Sと重量の大きい群Lの両群から任意に選んだ電池6本を配置して、比較例2の組電池Dを作製した。
これらの組電池を充電条件(電流1C、−ΔV検出もしくは温度検出の充電制御)、放電条件(定抵抗10Ω,接続3時間)、休止時間(充電後・放電後それぞれ1時間)のサイクル評価にかけた。このサイクル評価の放電条件は機器に適切な終止電圧が設定されていないことを想定した過放電現象を再現したものであり、組電池を構成する電池に容量ばらつきがある場合には、少なくとも一本は必ず転極する電池が存在する過酷な条件である。
【0027】
サイクル数に対して組電池の端子電圧が8.4Vになるまでの持続時間の維持率を図3に示した。ちなみにこの8.4Vという組電池の端子電圧は前述した式(2)より、8本直列の場合の望ましい終止電圧を用いた。すると組電池Dは組電池Cに比べて維持率の減少が早期に生じた。この組電池Dを放電状態でサイクル評価を終了した後、電池一本ずつに切り離して各電池の開路電圧とその後の放電時間を計測した。その結果を表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】
表1より組電池Bでの放電直後において、開路電圧が低く放電持続時間が著しく低下した電池があることがわかった。これらの電池は転極されたことにより性能が劣化したと考えられる。組電池Bは充電制御が容量の大きい電池に依存したため、この電池より容量の低い電池がその他の容量の大きい電池の残存容量によって転極させられてしまったと考えられる。これに対して組電池Aは充電制御が容量の最も低い電池に依存し、各電池の充電される量が同じとなることにより放電容量が等しくなり、過放電に伴う転極を回避できたと考えられる。即ち、単電池本来の性能を再現していると考えられる。
【0030】
また表2より組電池Dでの放電直後において、開路電圧が低く放電持続時間が著しく低下した電池があることがわかった。これらの電池は転極されたことにより性能が劣化したと考えられる。組電池Dは充電制御が正極重量の大きい電池すなわち容量の大きい電池に依存したため、この電池より正極重量の小さい電池がその他の容量の残っていた電池により転極させられてしまったと考えられる。組電池Cは充電制御が正極の重量の最も低い電池に依存し、各電池の充電される量が同じとなることにより放電容量が等しくなり、過放電に伴う転極を回避できたと考えられる。換言すれば、単電池本来の性能を再現したと考えられる。
【0031】
尚、本発明はニッケルカドミウム電池に限らず、ニッケル水素電池等のアルカリ蓄電池は勿論のこと、鉛蓄電池やリチウム蓄電池等の蓄電池全般においても同様の効果が得られることは容易に予測できる。特に高容量化が進むほど蓄電池の容量ばらつきは大きくなる傾向にあるため、過放電に伴う転極現象はより深刻となる。従って本発明による効果はより大きなものとなることも容易に予測できる。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0032】
【発明の効果】
このように本発明によれば、種々の機器ごとの仕様に応じることなく、組電池故の過放電に伴う転極現象による組電池の信頼性の低下を防ぎ、単電池本来の性能を再現することができるため、信頼性が高く工業的価値の高い組電池を供給することが可能となる。しかも製造した蓄電池を無駄にすることなく使用して組電池を組み立てることができ、その生産効率を十分に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄電池の規準正規分布曲線の模式図である。
【図2】組電池A,Bの持続時間維持率のサイクル変化図である。
【図3】組電池C,Dの持続時間維持率のサイクル変化図である。
Claims (2)
- 複数個の蓄電池を導電接続して構成する組電池の製造方法であって、
製造された複数の蓄電池を、その容量の分布と組電池の仕様とに基づいて決定される境界値に従って容量の小さい蓄電池群と容量の大きい蓄電池群とに分け、
単電池の配列や組電池の構造により決定される充電制御用のセンサ−類および/または安全素子の配置位置に上記容量の小さい蓄電池群から抽出した蓄電池を配置すると共に、残された位置には前記容量の大きい蓄電池群から抽出した蓄電池を配置することを特徴とする組電池の製造方法。 - 複数個の蓄電池を導電接続して構成する組電池の製造方法であって、
製造された複数の蓄電池を、その正極重量の分布と組電池の仕様とに基づいて決定される境界値に従って正極重量の小さい蓄電池群と正極重量の大きい蓄電池群とに分け、
単電池の配列や組電池の構造により決定される充電制御用のセンサー類および/または安全素子の配置位置に上記重量の小さい蓄電池群から抽出した蓄電池を配置すると共に、残された位置には前記重量の大きい蓄電池群から抽出した蓄電池を配置することを特徴とする組電池の製造方法。
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