JP3625182B2 - スターリング冷凍機及びスターリング冷却庫 - Google Patents

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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B9/00Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
    • F25B9/14Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point characterised by the cycle used, e.g. Stirling cycle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D23/00General constructional features
    • F25D23/003General constructional features for cooling refrigerating machinery

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スターリング冷凍機を備えた冷却庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、家庭用冷蔵庫等ではフロン系の冷媒を循環させる蒸気圧縮式の冷凍サイクルが一般的に使われている。しかしながら、このフロン系冷媒は、大気中に放出されると、分解されずに成層圏に達してオゾン層を破壊する環境問題が指摘されている。このため、従来から広く使用されているフロン系冷媒及び134a等の代替冷媒の生産並びに使用が世界的に規制される傾向にある。
【0003】
このような背景のもと、逆スターリングサイクルとして既知の熱力学的サイクルの特性が見直され、近年、これを用いるスターリング冷凍システムが注目されている。ところが、スターリング冷凍機の実用例に関して見ると、その大半は冷凍能力が数十ワット以下の比較的小型の冷却装置用のものであり、家庭用又は業務用として最も需要が見込まれる数百ワットレベルの冷凍能力を有するスターリング冷凍機は、まだ実用化の段階には至っていない。
【0004】
以下、特許公報第2714155号に開示されている従来のスターリング冷却庫について説明する。冷蔵庫の冷凍室の背部に形成された冷気の循環のための冷気通路に低温側熱交換器を位置させるとともに、冷蔵庫本体の金属製の表層部に高温側熱交換器を接続させるようにスターリング冷凍機を設けている。
【0005】
スターリング冷凍機が駆動されると、低温側熱交換器から冷熱が生じ、冷気通路を流通する冷気によって庫内が冷却される。また、冷気通路の奥方に形成されたV字状の放熱路に空冷ファンを設けて、高温側熱交換器に蓄積される熱を積極的に外部に逃がすようにしている。更に、高温側熱交換器の廃熱の一部は、冷蔵庫本体の金属製の表層部を介しても外部に放出されるため、高温側熱交換器の負荷が軽減され、従って放熱効率が向上する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の冷却庫は空気を介して冷熱を顕熱として庫内に直接送出して冷却するシステムである。よって、この従来の顕熱を利用した蒸気圧縮式の冷凍サイクルと同程度の能力を得るためには、熱交換器が大型化して非常にかさばってしまう。従って、この従来の構成では一般家庭用として要求されるシステムのコンパクト化及びコスト削減が困難であった。
【0007】
まず、一番ネックとなるは、冷凍システムのコンパクト化である。特に、従来の蒸気圧縮式の冷凍サイクルと同程度の貯蔵空間を確保しようとすると、スターリング冷凍機自体の小型化が不可欠である。近年では、スターリング冷凍機の小型化に関する研究が盛んに進められており、スターリング冷凍機の小型化に伴い放熱部や吸熱部が小さくなるとともに、ヘリウム等の作動媒体が充填されたシリンダ内の空間も縮小された。
【0008】
このように小型化されたスターリング冷凍機から効率よく大容量の冷熱を得るには、放熱部及び吸熱部に取り付けられる熱交換器の熱交換効率を上げねばならず、そのため、せっかくスターリング冷凍機を小型化しても、熱交換器が大型化してしまい、装置全体としてはあまり小型になっていないという問題があった。
【0009】
従って、スターリング冷凍機自体の小型化とともに、熱交換器の熱交換効率を維持したまま熱交換器の小型化を図ることが、冷凍システムを省スペースに配設して所望の冷凍能力を得るには極めて重要である。
【0010】
ところで、従来の蒸気圧縮式の冷凍サイクルを用いた中型の家庭用冷蔵庫では、凝縮器を含めた長さ約20mにも及ぶ放熱用の配管が蛇行して引き回されており、この配管内を流通する冷媒の顕熱と凝縮潜熱との両方を利用して外部空間と熱交換を行っている。
【0011】
それに対し、上記の従来の冷却庫で提唱する強制空冷方式は、放熱用熱交換器の大きさも非常に大きくなることが考えられ、放熱用熱交換器からの充分な放熱を促進するためには、放熱用熱交換器に送風する冷却風の風量を増大させる必要がある。しかしながら、冷却風量の増大によって、送風ファンの消費電力も増大し、余計な電力の消費でシステム全体の効率が悪化してしまうこととなる。
【0012】
また、この従来の冷却庫は、スターリング冷凍機の放熱ヘッドを冷蔵庫本体の金属製表面部に接続して、放熱の役割を一部担わせ、放熱用熱交換器の熱交換の負荷を軽減しようとしているが、本体表面部に使われる金属材料の性質及び放熱時の周辺環境を考えると、その金属製表面部の熱拡散方向での熱抵抗が大きいため、有効な熱交換に寄与できるのは熱源付近、即ち放熱ヘッドの近傍に限られる。従って、金属製表面部の熱交換能力がわずかにあることから、放熱用熱交換器の負荷の軽減にはそれほど役立たず、放熱用熱交換器の小型化には歯止めかけられていた。
【0013】
また、冷却庫内の密閉性を確保するため扉の庫内側の周縁部には弾力のあるゴム等からなる扉パッキングが設けられているが、扉の開閉等で、庫内の冷気が直接扉パッキン又は外板部に触れる構造となっているため、この部分は他に比べて特に温度が低くなり、外部の空気に含まれる水分が凝縮して露が付きやすい。露が付くと落下して床を濡らしたり、金属部品が錆びる原因となる。
【0014】
そこで、一般的には、ヒータを露の付きやすい部分に埋設し、この部分をヒータで加熱して露付きを防止するようにしている。しかしながら、露付き防止ヒータを使用することは、冷凍システムの駆動とは関係のない余計な電力を消費することとなり、低価格と省エネが望まれるこれからの家庭用冷蔵庫には不利である。
【0015】
また、冷却庫内の除霜等で生じたドレン水はドレン皿に回収されるが、このドレン皿を定期的に取り出して貯まった水を捨てるのは面倒なので、従来は、凝縮器の熱を利用して強制的にドレン水を蒸発させることによりメンテナンスフリーを実現していた。
【0016】
一方、逆スターリングサイクルを使用した冷蔵庫においては、蒸気圧縮式の冷凍サイクルの構成要素である凝縮器に相当する部品がないため、一般的にヒータによる加熱でドレン水を排除していた。しかしながら、ヒータを使用することは、余計な電力を消費することとなり、電気代がかさみ不経済であるという問題があった。
【0017】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、熱交換器の小型化が図られ、省エネに有利なスターリング冷却庫を提供することを目的とする。更に本発明は、扉パッキン近傍の露付き防止と、ドレン水を回収するドレン皿のメンテナンスフリーを実現できるスターリング冷却庫を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のスターリング冷凍機は、逆スターリングサイクルにより圧縮空間で発生した熱を放熱部で放熱して吸熱部で冷熱を得るスターリング冷凍機において、前記放熱部の廃熱を搬送するヒートパイプを備え、圧縮空間の一部を規定して前記放熱部を構成するウォームヘッドの端面には前記ヒートパイプの一端を挿入・接続する小孔が設けられていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明のスターリング冷凍機は、逆スターリングサイクルにより圧縮空間で発生した熱を放熱部で放熱して吸熱部で冷熱を得るスターリング冷凍機において、前記放熱部の廃熱を搬送するヒートパイプと、前記ヒートパイプの一端を挿入・接続する小孔が設けられた熱伝導ベースとを備え、前記熱伝導ベースが前記放熱部を構成するウォームヘッドに固定されていることを特徴とする。
【0024】
上記スターリング冷凍機において、前記熱伝導ベースは円筒状であり、前記熱伝導ベースの外周面の全周囲に軸方向に沿ってコルゲートフィン、ルーバーフィン又は平板フィン等からなるフィンを周設するとよい。
【0025】
この構成によると、放熱用熱交換器の占有容積を放射方向にて小さくできる。
【0026】
そして、前記露付き防止ヒートパイプ又は前記ドレン蒸発用ヒートパイプの一端と前記放熱部との上記接続は、前記露付き防止ヒートパイプ又は前記ドレン蒸発用ヒートパイプの一端を前記放熱部の端面に取り付ける、又は前記露付き防止ヒートパイプ又は前記ドレン蒸発用ヒートパイプの一端を前記放熱部の端面に設けた小孔に差し込むことにより容易に行える。
【0027】
また、上記スターリング冷凍機を備えたスターリング冷却庫において、前記ヒートパイプの一端を前記小孔に挿入・接続し、他端を前記スターリング冷却庫の開口部に設け、前記スターリング冷凍機を駆動させることによって前記放熱部の廃熱を前記ヒートパイプにより搬送して、前記開口部を加熱することを特徴とする。
【0028】
この構成によると、放熱部の廃熱がヒートパイプを介して冷却庫の開口部に搬送されることとなり、冷却庫の開口部が加熱されて、冷却庫の開口部の結露の発生が防止される。
【0029】
また、上記スターリング冷凍機を備えたスターリング冷却庫において、該スターリング冷凍機の吸熱部に取り付けられた吸熱用熱交換機器と、前記冷却庫又は前記吸熱用熱交換器から生じたドレン水を回収するドレン皿とを備え、前記ヒートパイプの一端を前記小孔に挿入・接続し、他端を前記ドレン皿の内部に位置するように設け、前記スターリング冷凍機を駆動することによって前記放熱部の廃熱をドレン皿に搬送して、ドレン皿に熱を供給することを特徴とする。
【0030】
この構成によると、放熱部の廃熱がヒートパイプによってドレン皿に搬送されることにより、ドレン皿内に回収されたドレン水が加熱され、蒸発する。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る冷蔵庫の側面断面図であり、図2はその冷蔵庫の背面図である。これらの図において、1は冷蔵庫本体、2は本体1の内箱と外箱との隙間に充填された断熱材、3は貯蔵室50の前面開口部を開閉する断熱扉、4は後述する冷凍ユニットが配設される機械室である。
【0033】
冷気送風ダクト5は、貯蔵室50の背面に開口形成された開口部5aを介して貯蔵室50と連通している。冷気送風ダクト5内の開口部5a近傍には、貯蔵室50内に冷気を送出するための冷気送風ファン7が設けられている。また、冷気送風ファン7により貯蔵室50を循環した冷気は、還気送風ダクト6から冷気送風ダクト5に戻され、スターリング冷凍機8のコールドヘッド11に取り付けられた吸熱用熱交換器12に送風される。そして、冷熱を回収して冷却された冷気は、再び冷気送風ダクト5を流通して開口部5aから貯蔵室50内に導入され、貯蔵室50内を冷却する。
【0034】
冷凍ユニットは、冷蔵庫本体1の下部奥方に形成された機械室4内に配設されている。その冷凍ユニットは、図3に示すように、スターリング冷凍機8と、ウォームヘッド9に接続された放熱用熱交換器10と、コールドヘッド11に接続された熱用熱交換器12と、放熱用熱交換ダクト13と、空冷ファン14と、ドレン皿15に設けられたドレン蒸発用ヒートパイプ16と、熱交換器ヒートパイプ17とからなる。
【0035】
スターリング冷凍機8は、シリンダ内に封入されたヘリウム等の作動媒体を膨張空間27で急速に膨張させるディスプレーサ24と、作動媒体を圧縮空間28で急速に圧縮させるピストン25と、ピストン25を反復運動させるための動力を与えるリニアモータ26と、膨張空間27に配置された吸熱側内部熱交換器23と、圧縮空間28に配置された放熱側内部熱交換器21と、吸熱側内部熱交換器23と放熱側内部熱交換器21との間に介在し膨張空間27と圧縮空間28との間で連通した閉回路を形成させる蓄熱用熱交換器22とからなっている。
【0036】
このようなスターリング冷凍機8において、リニアモータ26が駆動されると、直列に配置されたディスプレーサ24及びピストン25が一定の位相差を維持しながら反復運動する。圧縮空間28内でピストン25により圧縮された作動媒体は、熱を持ち、放熱側内部熱交換器21、ウォームヘッド9を介して放熱用熱交換器10から放熱した後、蓄熱用熱交換器22を経由して膨張空間27内に流入する。膨張空間27内でディスプレーサ24により膨張された作動媒体は、吸熱側内部熱交換器23を通過して圧縮空間28側に戻る際に、コールドヘッド11を介して吸熱用熱交換器12から吸熱することにより、貯蔵室50(図1)から還気送風ダクト6(図1)を経て戻された還気が冷却される。
【0037】
コールドヘッド11に取り付けれた吸熱用熱交換器12は、ベース部29とフィン部30とからなる。この吸熱用熱交換器12は、水の凝固点以下で使われるため、霜付き防止対策としてフィン部30のフィンピッチを広げて設けなければならない。更に、冷凍ユニットが設置される機械室4内のスペース(特に、高さ方向)の制約があるため、フィン部30は高く積み上げることができない。そのため、要求される熱交換性能に応じて放射方向に放熱用熱交換器12の伝熱面積を稼ぐのがよい。
【0038】
しかしながら、放射方向にフィン部30が大きくなると、中心付近にある冷熱源のコールドヘッド11から遠ざかるにつれて熱抵抗が増え、吸熱用熱交換器12の外周部付近での熱交換効率が低下してしまうという問題があった。そこで、本発明では、図4に示すように、良熱伝導性材料で作られたベース部29の内部に二酸化炭素やペンタン等の冷媒を封入したヒートパイプ71を埋設した。これにより、コールドヘッド11からの距離が離れた位置にあるフィン部30側にもヒートパイプ71を介して充分に冷熱が拡散するため、フィン部30全体にわたる温度差が減少して所望の熱交換効率が得られる。
【0039】
一方、ウォームヘッド9に接続された放熱用熱交換器10は、図5に示すように、均温化用ヒートパイプ33を埋設した良熱伝導性材料で作られた環状ベース31と、該環状ベース31に取り付けられたコルゲートフィンやルーバフィン等の高い熱伝導性能を有するフィン32とにより環状に形成されており、ウォームヘッド9の一端部を先端として軸方向に吸熱用熱交換器12から遠ざかるように長く延びて設けられている。これにより、放熱用熱交換器10の伝熱面積を放射方向に広くとれるため、上述した吸熱用熱交換器12のコンパクト化と相俟って、スターリング冷凍ユニットの冷却性能を維持したまま、機械室4内に省スペースにこれを配置できる。
【0040】
ところで、冷蔵庫1の内部の空気は、冷凍室においては−20℃以下に、冷蔵室においては10℃以下の低温に冷やされている。従って、庫内の冷気40の漏れを防止して低温を維持するため、図6に示すように、断熱扉3の内側の周縁部には、断熱扉3を閉じた状態において、冷蔵庫1の開口側に配された外板部42と密着する扉パッキング41が設けられている。扉パッキング41の周辺は、断熱扉3の開閉動作等によって、冷気40が直接扉パッキング41又は外板部42に触れる構造になっているため、この部分は他に比べて特に温度が低くなり、外部の空気中の水分が凝縮して露が付きやすくなる。付いた露は、自重で流下して床を濡らしたり、錆の原因にもなる。
【0041】
そこで、一般的な冷蔵庫では露付き防止のため、扉パッキング41と接する外板部42にヒータを配設し、この部分の温度を上昇させて外部の温度に近づけるようにしている。しかしながら、このような露付き防止ヒータを使用すると、そのための電力を余分に消費してしまい省エネに不利であるという欠点がある。
【0042】
そこで、本発明では、図1、図2及び図6に示すように、扉パッキング41と接する外板部42の内側及びその奥方の断熱材2に露付き防止ヒートパイプ17の一端(放熱凝縮部)側を縦横無尽に引き回して設けるとともに、その他端(吸熱蒸発部)側を図3に示すように、ウォームヘッド9の端面に設けた小孔に挿入・接続している。この露付き防止ヒートパイプ17を用いて、スターリング冷凍機のウォームヘッド9からの廃熱の一部を扉パッキング41の周辺に搬送し、扉パッキング41の周辺部を加熱することにより、この部分への露付きが防止される。従って、本発明によると、露付き防止のために電気的なヒータを使用しなくて済むため、その分、省エネが図られる。
【0043】
また、露付き防止ヒートパイプ17を利用して、冷蔵庫内から漏れた冷熱を吸収することで、更に露付き防止ヒートパイプ17と接触している外板部42を介してウォームヘッド9と外部空間と熱交換が行われることによって、放熱用熱交換器10の負荷が軽減できるため、放熱用熱交換器10を小型化することができる。また、上記の露付き防止ヒートパイプ17の代わりに、サーモサイフォンを用いることも可能である。
【0044】
冷蔵庫の内部や吸熱用熱交換器12の除霜等により生じたドレン水は、冷蔵庫1の下部に設けたドレン皿15内に集めれる。従って、ドレン皿15内に回収されたドレン水が溢れないように、定期的にドレン水を排除しなければならない。従来からある蒸気圧縮式の冷凍サイクルを利用する冷蔵庫では、凝縮器で冷媒を凝縮して液化させる際に放出される熱を用いてドレン水を蒸発させていた。これによると、ドレン皿15を定期的に取り出して貯まったドレン水を捨てるメンテナンスの手間が省略される。
【0045】
一方、逆スターリングサイクルを利用するスターリング冷凍機8では、凝縮器に相当する部品が存在しないため、凝縮器の熱ではドレン水の除去はできない。そこで、本発明では、図2に示すように、冷蔵庫1の機械室4の内部下方に配設されたドレン皿15内にドレン蒸発用ヒートパイプ16の一端(放熱凝縮部)側の一部がドレン皿15の内部に位置するように設け、そのドレン蒸発用ヒートパイプ16の他端(吸熱蒸発部)がスターリング冷凍機8のウォームヘッド9の端面に設けた小孔に挿入・接続されている。
【0046】
これにより、ウォームヘッド9からの廃熱の一部がドレン蒸発用ヒートパイプ16によりドレン水に与えられ、ドレン水の蒸発が促進される。また、上記のドレン蒸発用ヒートパイプ16を良熱伝導材料で作られたドレン皿15の底部に密着させて、ドレン蒸発用ヒートパイプ16により搬送されたウォームヘッド9からの熱の一部がドレン皿15を介してドレン水に与えられる。このようすることで、ドレン水に熱を供給する有効伝熱面積が増大するため、効率よくドレン水を蒸発させることができる。
【0047】
従って、ドレン皿15に溜まる前にドレン水が速やかに蒸発するため、溢れる心配がなくなるとともに、ドレン皿15のメンテナンスフリーが実現できる。また、スターリング冷凍機8のウォームヘッド9からの廃熱の一部をドレン蒸発用ヒートパイプ16を介してドレン水の蒸発促進のために供給するため、放熱用熱交換器10の放熱負荷を軽減できる。そして、軽減された放熱量分に応じて、放熱用熱交換器10に送風する冷却風量を少なくすることができ、これにより、空冷ファン14の出力を下げて回転数を落とすことができる。従って、空冷ファン14の消費電力を抑えることができ、省エネが図られる。
【0048】
しかしながら、ドレン皿15内には、冷蔵庫1の除湿運転等に伴って断続的にドレン水が蓄えられるため、ドレン蒸発用ヒートパイプ16は冷蔵庫の除湿処理後等、ドレン皿15の中にドレン水がある程度回収されているときにのみ、ドレン蒸発用ヒートパイプ16は能力を発揮することができる。そこで、本発明では、図7に示すように、ドレン皿15の中に水位検知センサ61を設け、該水位検知センサ61からの信号に基づき電源制御回路62で空冷ファン14の回転数の制御を行うようにする。
【0049】
即ち、水位検知センサ61によりドレン皿15内にドレン水があるときは、ドレン蒸発用ヒートパイプ16による廃熱の搬送でドレン水の蒸発効果が高いので、電源制御回路62により空冷ファン14への入力電圧が落とされる。逆に、ドレン皿15内のドレン水が空になっているときは、蒸発させるドレン水がないので、放熱用熱交換器10からの放熱を促進するため空冷ファン14を定格の回転数で回転させる。
【0050】
また、上記の水位検知センサ61に代えて、図8に示すように、ドレン蒸発用ヒートパイプ16の両端の吸熱蒸発部及び放熱凝縮部に熱電対等の温度センサ63,63を設け、その検知結果を電源制御回路62に入力し、その情報に基づき電源制御回路62によりドレン蒸発用ヒートパイプ16が動作しているかどうかを判断し、空冷ファン14の回転数を制御する。
【0051】
また、ドレン蒸発用ヒートパイプ16を良熱伝導材料で作られたドレン皿15に密接させた場合は、ドレン蒸発用ヒートパイプ16により搬送された熱がドレン皿15を介してドレン水に与えられる。これにより、ドレン水に熱を供給できる面積が増大するため、効率よく速やかにドレン水を蒸発させることができる。
【0052】
更に、上記のドレン蒸発用ヒートパイプ16において、ドレン皿15内に位置する放熱凝縮側に親水性フィン34を複数枚設けてもよい。この場合は、親水性フィン34によって、ドレン水に対する有効伝熱面積が増大し、ドレン水の蒸発を促進できる。この場合、ドレン水の水面が親水性フィン34より低い位置にあるときでも、親水性フィン34の表面が親水性処理されているため、親水性フィン34の表面全体が濡れ、常に広い蒸発面積を確保できる。更には、伝熱部分がドレン皿15のみの場合より広い伝熱面積が保持できるので、ドレン皿15に良熱伝導材料を必ずしも使用しなくてもよい。
【0053】
ここで、上記の露付き防止ヒートパイプ17及びドレン蒸発用ヒートパイプ16の一端は、ウォームヘッド9の端面に接着等により固定したり、又はあらかじめウォームヘッド9の端面に設けた小孔に挿入・接続するしている。また、ウォームヘッド9の端面にヒートパイプ16,17を設けるスペースが充分に確保できないとき、又はヒートパイプ16,17の連結部をユニット化したいときは、図9に示すように、ウォームヘッド9の外径と略等しい内径に選ばれた環状の熱伝導ベース51をウォームヘッド9の外周部に固定し、ヒートパイプ16,17の一端を該熱伝導ベース51の端面の円周方向に沿って設けた複数の小孔に挿入するとよい。
【0054】
この熱伝導ベース51は、その内径がウォームヘッド9の外径と略等しい寸法に選ばれているため、環状の熱伝導ベース51、ドレン蒸発用ヒートパイプ16及び露付き防止ヒートパイプ17の一体化が容易で、大量生産がしやすい構造になっているとともに、ウォームヘッド9からの廃熱を放熱用熱交換器10に伝達して効率よく放出できる。尚、本発明はフリーピストン型スターリング冷凍機を例にして説明したが、フリーピストン方式以外の他の方式のスターリング冷凍機にも本発明の適用は可能である。
【0055】
【発明の効果】
本発明によるスターリング冷凍機は、ヒートパイプの一端を圧縮空間の一部を規定するウォームヘッドに直接挿入することができ、放熱部とヒートパイプの熱接続を直接おこなうことができる。
そして、ヒートパイプの他端をスターリング冷却庫の開口部に設け、放熱部の廃熱をヒートパイプにより搬送して開口部を加熱することにより、ヒータを用いないで開口部の結露を効果的、かつ、省エネルギーに防止できるとともに、放熱部に取り付けられる放熱用熱交換器の負荷を軽減できる。
【0056】
また、ヒートパイプの他端をスターリング冷却庫のドレン皿内部に設け、放熱部の廃熱をヒートパイプにより搬送してドレン皿内部を加熱することにより、ヒータを用いないでドレン皿内部のドレン水を効果的、かつ、省エネルギーに蒸発させることができるとともに、放熱部に取り付けられる放熱用熱交換器の負荷を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷蔵庫の概略的な側面断面図である。
【図2】その冷蔵庫の背面図である。
【図3】その冷蔵庫の冷凍ユニットの断面図である。
【図4】その冷凍ユニットの吸熱用熱交換器の断面図である。
【図5】その冷凍ユニットの放熱用熱交換器の正面図(a)及び側面図(b)である。
【図6】その冷蔵庫の要部拡大断面図である。
【図7】その冷凍ユニットの空冷ファンの制御機構の一例を説明する模式的な図である。
【図8】その冷凍ユニットの空冷ファンの制御機構の他の例を説明する模式的な図である。
【図9】その冷凍ユニットのウォームヘッドと放熱用熱交換器との間に介在させた熱伝導ベースの正面図(a)及び断面図(b)である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体
2 断熱材
3 断熱扉
4 機械室
5 冷気送風ダクト
6 還気送風ダクト
7 冷気送風ファン
8 スターリング冷凍機
9 ウォームヘッド
10 放熱用熱交換器
11 コールドヘッド
12 吸熱用熱交換器
13 送風ダクト
14 空冷ファン
15 ドレン皿
16 ドレン蒸発用ヒートパイプ
17 露付き防止ヒートパイプ
21 放熱側内部熱交換器
22 蓄熱熱交換器
23 吸熱側内部熱交換器
24 ディスプレーサ
25 ピストン
26 リニアモータ
27 膨張空間
28 圧縮空間
29 ベース部
30 フィン部
31 環状ベース
32 フィン
33 均温化ヒートパイプ
34 親水性フィン
40 冷気
50 貯蔵室
51 熱伝導ベース
61 水位検知センサ
62 電源制御回路
63 温度センサ

Claims (3)

  1. 逆スターリングサイクルにより圧縮空間で発生した熱を放熱部で放熱して吸熱部で冷熱を得るスターリング冷凍機において、
    前記放熱部の廃熱を搬送するヒートパイプを備え、
    圧縮空間の一部を規定して前記放熱部を構成するウォームヘッドの端面には前記ヒートパイプの一端を挿入・接続する小孔が設けられていることを特徴とするスターリング冷凍機。
  2. 請求項1に記載のスターリング冷凍機を備えたスターリング冷却庫において、
    前記ヒートパイプの一端を前記小孔に挿入・接続し、他端を前記スターリング冷却庫の開口部に設け、
    前記スターリング冷凍機を駆動させることによって前記放熱部の廃熱を前記ヒートパイプにより搬送して、前記開口部を加熱することを特徴とするスターリング冷却庫。
  3. 請求項1に記載のスターリング冷凍機と、
    該スターリング冷凍機の前記吸熱部に取り付けられた吸熱用熱交換機器とを備えたスターリング冷却庫において、
    前記冷却庫又は前記吸熱用熱交換器から生じたドレン水を回収するドレン皿を備え、
    前記ヒートパイプの一端を前記小孔に挿入・接続し、他端を前記ドレン皿の内部に位置するように設け、
    前記スターリング冷凍機を駆動することによって前記放熱部の廃熱をドレン皿に搬送して、前記ドレン皿に熱を供給することを特徴とするスターリング冷却庫。
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