JP2006138552A - 冷却庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スターリング冷凍機が発生する温熱を二次冷媒循環回路により放熱する冷却庫において、放熱量を十分に確保し、所期の低温を確実に得られるようにする。
【解決手段】 冷却庫1はスターリング冷凍機50を冷熱源として庫内を冷却する。スターリング冷凍機50のウォームヘッド51の温熱は高温側蒸発器61及び高温側凝縮器62を含んで構成されるサーモサイフォン循環回路60により取り出され、放熱される。スターリング冷凍機50の本体ケーシング53の温熱は循環ポンプ111を含む強制循環回路110により取り出され、放熱される。強制循環回路110が本体ケーシング53から取り出した温熱は、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に利用される。
【選択図】 図2

Description

本発明はスターリング冷凍機の吸熱部で発生した冷熱によって庫内の冷却を行う冷却庫に関する。「冷却庫」とは、食品その他の物品の温度を下げる装置全般を指す概念であり、「冷蔵庫」「冷凍庫」「冷凍冷蔵庫」「ショーケース」といった商品としての名称を問わない。
冷却庫の冷凍サイクルには特定フロン(CFC:chlorofluorocarbon)や代替フロン(HCFC:hydrochlorofluorocarbon、HFC:hydrofluorocarbon)が冷媒として使用されている。これらの冷媒のうちCFCとHCFCは大気中に放出されると程度の差こそあれオゾン層の破壊につながるので、その生産及び使用は国際的な規制の対象となっている。また、オゾン層を破壊しないHFCにも地球温暖化への寄与が大きいという問題がある。
そこで、冷媒としてオゾン破壊物質を使用しないスターリング冷凍機が脚光を浴びている。スターリング冷凍機ではヘリウム等の不活性ガスを冷媒として使用し、外部動力によりピストンとディスプレーサを動作させて冷媒の圧縮・膨張を繰り返し、ウォームヘッドの温度を高めるとともにコールドヘッドの温度を下げる。そしてウォームヘッドで周囲環境に放熱を行い、コールドヘッドで庫内から吸熱を行うものである。
スターリング冷凍機で放熱と吸熱を行うにあたっては、二次冷媒を利用することが多い。すなわちウォームヘッドには高温側蒸発器を取付け、その中の二次冷媒を温熱で蒸発させる。蒸発した二次冷媒は高温側凝縮器に送られ、そこで液体に復元して高温側蒸発器に戻る。コールドヘッドには低温側凝縮器を取付け、その中の二次冷媒を冷熱で凝縮させる。凝縮した二次冷媒は低温側蒸発器に送られ、そこで気体に復元して低温側凝縮器に戻る。
上記のように二次冷媒を循環させてスターリング冷凍機の温熱と冷熱を伝達する冷却庫の例を特許文献1〜3に見ることができる。特許文献2にはウォームヘッドの温熱を冷媒配管により冷却室の開口部に伝えてこの箇所に結露が生じるのを防ぐ構成が開示されている。特許文献3には結露防止だけでなく除霜水の蒸発促進や庫内冷却用熱交換器の除霜にもウォームヘッドの温熱を利用する構成が示されている。
特開2002−221384号公報(第4頁−第5頁、図1−図2) 特開2004−101050号公報(第4頁−第6頁、図1−図6) 特開2004−20056号公報(第5頁−第12頁、図1−図7)
特許文献1〜3に記載された構成はいずれも、ウォームヘッドに二次冷媒循環回路を熱接触させて温熱を取り出している。しかしながらウォームヘッドで授受できる温熱量には限りがあり、外気温が高い場合など、求められる放熱量を満たすだけの温熱を取り出せないことがある。放熱が不十分だと冷熱も十分な量が得られなくなり、冷却庫の庫内を所期の低温にまで下げることができなくなってしまう。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、スターリング冷凍機が発生する温熱を二次冷媒循環回路により放熱する冷却庫において、放熱量を十分に確保し、所期の低温を確実に得られるようにすることを目的とする。また、スターリング冷凍機の発生する温熱を冷却庫の機能向上に役立てられるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、スターリング冷凍機のコールドヘッドから取り出した冷熱により庫内の冷却を行うとともに、このスターリング冷凍機が発生する温熱を二次冷媒循環回路により放熱する冷却庫において、前記スターリング冷凍機のウォームヘッドから温熱を取り出す第1の二次冷媒循環回路と、前記ウォームヘッド以外の箇所から温熱を取り出す第2の二次冷媒循環回路を設け、第2の二次冷媒循環回路が取り出した温熱を、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に利用することを特徴としている。
この構成によると、第1の二次冷媒循環回路によりウォームヘッドから温熱を取り出すとともに、第2の二次冷媒循環回路によりウォームヘッド以外の箇所からも温熱を取り出すので、ウォームヘッドにおいて授受可能な熱量以上の温熱をスターリング冷凍機から取り出すことができ、放熱量を増大することができる。従って外気温が高い場合でも、冷却庫庫内を所期の低温に保つのに必要な放熱量を確保できる。大型の送風機を用いたり、送風機を高速回転させて消費電力を増やしたりする必要もない。
また、第2の二次冷媒循環回路が取り出した温熱を冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に利用するから、冷却庫の機能あるいは使い勝手が向上する。
また本発明は、上記構成の冷却庫において、前記第1の二次冷媒循環回路の温熱の一部が前記第2の二次冷媒循環回路に分与されることを特徴としている。
この構成によると、第2の二次冷媒循環回路が取り出した温熱に第1の二次冷媒循環回路が取り出した温熱の一部が加わるので、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に必要な温熱を十分に確保できる。
また本発明は、上記構成の冷却庫において、前記温熱の分与が、前記第1の二次冷媒循環回路を通過した冷却気流を介して行われることを特徴としている。
この構成によると、大気中に放散すべき廃熱が冷却気流から第2の二次冷媒循環回路に回収され、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に役立てられるので、冷却庫のエネルギー効率が向上する。また温熱の授受に際し複雑な仕組みは必要でなく、簡単に実現可能である。
また本発明は、上記構成の冷却庫において、前記温熱の分与が、前記第1の二次冷媒循環回路と第2の二次冷媒循環回路の間に設けられた熱交換器を介して行われることを特徴としている。
この構成によると、放熱すべき廃熱が熱交換器を介して第1の二次冷媒循環回路から第2の二次冷媒循環回路に回収され、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に役立てられるので、冷却庫のエネルギー効率が向上する。また第1の二次冷媒循環回路の放熱効率が向上し、冷熱生成効率も向上する。
また本発明は、上記構成の冷却庫において、前記第2の二次冷媒循環回路に補助ヒータが設けられることを特徴としている。
この構成によると、外気温が低くてスターリング冷凍機の温度が上昇せず、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に必要な温熱をスターリング冷凍機から取り出すのが困難な場合でも、補助ヒータへの通電により必要な温熱を得ることができる。
本発明によると、ウォームヘッドから温熱を取り出すだけでなく、ウォームヘッド以外の箇所からも温熱を取り出すので、スターリング冷凍機の放熱量を十分に確保できる。従って外気温が高い場合でも冷却庫庫内を所期の低温に保つのに必要な放熱量を確保できる。また第2の二次冷媒循環回路が取り出した温熱が冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に利用されるので、冷却庫の機能あるいは使い勝手が向上する。
以下、本発明の第1実施形態を図1−図4に基づき説明する。図1は冷却庫の垂直断面図、図2は冷却サイクルの概略構成図、図3は二次冷媒の流れ方の説明図、図4は強制循環回路の配管経路を説明する斜視図である。
冷却庫1は食品保存用であり、断熱筐体10が本体を構成する。断熱筐体10の内部は水平仕切壁11によって上下2段に仕切られており、上段は冷蔵室20及び解凍室25、下段は冷凍室30という設定になっている。冷蔵室20及び解凍室25と、冷凍室30とは、共に前面(図1において左側)が食品を出し入れするための開口部となっており、この開口部を断熱扉21、31が閉ざす。
冷蔵室20の内部には複数段の棚板22が設けられている。冷蔵室20の最下部に隣接して断熱構造の解凍室25がある。解凍室25は、冷蔵室20と断熱扉21を共有する他、独自の断熱扉26も備えている。
冷凍室30には計4個の冷凍容器32a、32b、32c、32dが上下に重なる形で収納されている。冷凍容器32a、32b、32c、32dはそれぞれ両側縁部によって冷凍室14の内面に支持されており、前方にスライドさせて引き出すことができる。
断熱筐体10の背面部には機械室40が形成される。機械室40は板金製の部品を組み合わせて構成された直方体形状の構造物であり、背面側が開口している。この機械室40の中にスターリング冷凍機50が設置される。機械室40は冷蔵室20と冷凍室30の間の高さに置かれている。
スターリング冷凍機50を設置した後、機械室40の背面側開口を蓋44で閉ざす。蓋44には、後述する高温側凝縮器を冷却する空気を取り入れるための通風口45と、後述する空冷ダクトの出口を接続するための開口47が形成されている。
スターリング冷凍機50は逆スターリングサイクルにより温熱と冷熱を発生するものであり、温熱は主としてウォームヘッド51から放熱され、冷熱はコールドヘッド52から取り出される。ところでスターリング冷凍機50を運転したときに温度が上昇するのはウォームヘッド51だけではない。本体ケーシング53も、内蔵したモータの発熱などにより表面温度が上昇する。そこで本発明は、ウォームヘッド51からだけでなく、本体ケーシング53からも二次冷媒を用いて温熱を取り出し、放熱効率を高めようとするものである。
ウォームヘッド51には高温側蒸発器61が取り付けられる(図2参照)。ウォームヘッド51と高温側蒸発器61は互いの間で熱を授受する状態、すなわち熱接続された状態にある。高温側蒸発器61には高温側の第1の二次冷媒循環回路が接続される。
高温側の第1の二次冷媒循環回路は、スターリング冷凍機50の上に設置された高温側凝縮器62と高温側蒸発器61とを二次冷媒配管で接続して構成されるサーモサイフォン循環回路60である。サーモサイフォン循環回路60には水(水溶液を含む)あるいは炭化水素系の冷媒を密封する。
高温側蒸発器61は中空リングを二つに割って合わせた形状であり、半割のリングのそれぞれの内部は互いに独立した蒸発室61aとなっている(図3参照)。このような形状にするのは次の理由による。すなわち高温側蒸発器61が単一リングの形状であると、スターリング冷凍機50のウォームヘッド51にしっかり接触させるためには、形状を厳しく管理して嵌め合い精度を確保することが必要になる。この点本実施形態のように高温側蒸発器61を中空リングを半割にした形状にしておけば、半割リング間にスターリング冷凍機50のウォームヘッド51を挟んで締め付けるときの締付圧を調節することにより、接触圧のコントロールが可能なので、形状誤差により接触圧が不十分となり、ウォームヘッド51との間の熱伝達率が低下するといった事態に陥ることが少ない。リングをさらに多くのブロックに分割しても同じことが言える。
高温側凝縮器62は、銅や銅合金、アルミなど熱伝導の良い金属からなるパイプを折り曲げ、これに、同じく熱伝導の良い金属からなる多数の放熱フィン63を取り付けた構造である。
図3に見られるように、高温側蒸発器61の2個の蒸発室61aからはそれぞれサーモサイフォン循環回路60の往路側二次冷媒配管64が導出される。2本の往路側二次冷媒配管64は高温側蒸発器61の外で合流し、1本のパイプとなって高温側凝縮器62に接続される。高温側凝縮器62からは復路側二次冷媒配管65が戻ってくるが、この復路側二次冷媒配管65も高温側蒸発器61の手前で分岐して2本のパイプとなり、そのパイプが1本ずつ蒸発室61aに接続される。
スターリング冷凍機50の本体ケーシング53には熱交換器66が取り付けられる(図2参照)。本体ケーシング53と熱交換器66は互いの間で熱を授受する状態、すなわち熱接続された状態にある。熱交換器66には高温側の第2の二次冷媒循環回路が接続される。
高温側の第2の二次冷媒循環回路は強制循環回路110である。強制循環回路110は所定箇所に二次冷媒配管を張り巡らして構成されるものであり、その配管経路は後で詳しく説明する。強制循環回路110には二次冷媒として常圧の水が密封されている。
スターリング冷凍機50は、ウォームヘッド51と対をなすコールドヘッド52を備え、このコールドヘッド52に低温側凝縮器71が取り付けられる(図2参照)。コールドヘッド52と低温側凝縮器71は互いの間で熱を授受する状態、すなわち熱接続された状態にある。
冷凍室30の奥には庫内を冷却する庫内冷却器としての役割を果たす低温側蒸発器72が設置される。低温側凝縮器71と低温側蒸発器72とは二次冷媒配管で接続され、低温側の二次冷媒循環回路70を構成する。二次冷媒循環回路70にはCO2などの自然冷媒を封入する。低温側凝縮器71は単一の中空リング形状であり、内部は凝縮室71aとなっている(図3参照)。
低温側蒸発器72も、高温側凝縮器62と同様、銅や銅合金、アルミなど熱伝導の良い金属からなるパイプを折り曲げたうえで熱伝導の良い金属からなる多数の吸熱フィン73を取り付けた構造である。
断熱筐体10の内部には、背面側の内壁に沿って垂直方向に延びる冷却ダクト80、81が設けられる。冷却ダクト80は奥側に位置し、冷却ダクト81はその手前側に位置する。冷却ダクト80は冷凍室30の途中までの高さで終わるが、ダクト81は冷蔵室20の天井まで続く。
冷却ダクト80の下端には冷凍室30から庫内空気を吸い込む吸気口82が設けられる。吸気口82の上方には低温側蒸発器72が設置され、さらにその上方には、冷却ダクト81に空気を吹き出す送風機83が設けられる。
解凍室25は、冷凍食品の解凍に用いられるだけでなく、冷蔵室や冷凍室にも切換え使用可能である。このため解凍室25は、ダンパ86(図1参照)を介して冷却ダクト81に連通しており、冷蔵室として使用するときは冷蔵温度を得るのに必要な量の冷気を冷却ダクト81から取り入れ、冷凍室として使用するときは冷凍温度を得るのに必要な量の冷気を冷却ダクト81から取り入れる仕組みになっている。
また図示しないが、冷蔵室20及び解凍室25から空気を回収する戻りダクトも断熱筐体10に設けられている。戻りダクトは低温側蒸発器72に向かい合う位置に吹出口を有し、回収した空気を低温側蒸発器72に供給する。
スターリング冷凍機50を運転すると、ウォームヘッド51は高温となり、コールドヘッド52は低温となる。本体ケーシング53もウォームヘッド51ほどではないものの温度上昇する。ウォームヘッド51の熱は外部に放熱すべき廃熱であるが、これはサーモサイフォン循環回路60の二次冷媒に吸収された後、高温側凝縮器62に伝えられる。本体ケーシング53の熱も外部に放熱すべき廃熱であり、これは強制循環回路110の二次冷媒に吸収された後、後で詳しく説明する放熱箇所に伝達される。コールドヘッド52の冷熱は二次冷媒循環回路70を介して低温側蒸発器72に伝えられる。
ここで送風機83を運転すると、冷却ダクト80の下端の吸気口82から冷凍室30の中の空気が吸い込まれ、低温側蒸発器72を通過する。また前記図示しない戻りダクトを通じ、冷蔵室20及び解凍室25の中の空気が冷却ダクト80に吸い込まれ、同じく低温側蒸発器72を通過する。低温側蒸発器72を通過する空気は冷却されて冷気となる。
冷気は送風機83により冷却ダクト81に吹き込まれ、冷却ダクト81の上方部分(水平仕切壁11より上の部分)に設けられた吹出口84を通じて冷蔵室20に、また冷却ダクト81の下方部分(水平仕切壁11より下の部分)に設けられた吹出口85を通じて冷凍室30に、それぞれ送り込まれる。ダンパ86が開いていれば解凍室25にも冷気が送り込まれる。このようにして冷蔵室20、解凍室25、及び冷凍室30にはそれぞれ所定量の冷気が送り込まれ(または送り込まれず)、冷蔵室20、解凍室25、及び冷凍室30はそれぞれ所定の温度に冷却される。断熱筐体10の背面上部に設置された制御部15が上記の運転制御を司る。
なお高温側のサーモサイフォン循環回路60は自然循環のみで十分に循環が成立するが、低温側の二次冷媒循環回路70は自然循環だけでは必要な循環を得られないことがある。そのような場合には二次冷媒循環回路70に循環ポンプを配置し、強制循環を行う。
スターリング冷凍機50の運転効率を向上させるためには高温側凝縮器62からの凝縮熱の放出を効率良く行う必要がある。この目的のため、空冷ダクト90が高温側凝縮器62に組み合わせられる。空冷ダクト90は通風路の断面が矩形となった合成樹脂成型品であり、その入口部は高温側凝縮器62の上面にあてがわれ、出口部は蓋44の開口47にあてがわれる。側面から見ると、空冷ダクト90は入口部から出口部まで、水平に対し45゜の角度をなして斜め上方に延びる形になっている。
空冷ダクト90の中には送風機91を挿入する。送風機91はプロペラファンを2個、図1の奥行き方向に並べたものであり、送風方向は空冷ダクト90の軸線に一致する。送風機91は空冷ダクト90の出口部から出し入れ可能であり、空冷ダクト90の内面からダクト軸線と直交する形で突出する取付突部93に図示しないビスで固定される。
送風機91を運転すると、蓋44の通風口45から外部の空気が吸い込まれる。機械室40に入った空気は高温側凝縮器62を通り、高温側凝縮器62が放出する凝縮熱を奪う。熱を奪った空気は空冷ダクト90に吸い込まれ、さらに送風機91に吸い込まれ、そこから機外へと斜め上方に向けて排出される。
機械室40の蓋44は単なる平板ではなく、中央が背面側に突き出し、その四周は斜面となった形状を有している。これらの斜面部のうち、斜め上を向いた斜面部に空冷ダクト90の出口が開口する。このため、空冷ダクト90の出口と冷却庫1を設置した部屋の壁面との間に一定以上の隙間が生じ、空気がスムーズに流れる。高温側凝縮器62を空冷するためには大量の空気が必要であるが、その空気の排出経路がこのように確保されることにより、スターリング冷凍機50を常に効率良く運転することができる。
さて、スターリング冷凍機10の本体ケーシング53の放熱する廃熱は冷蔵室20及び冷凍室30の開口部の結露防止に利用される。この目的のため、熱交換器66を出て熱交換器66に戻る強制循環回路110を断熱筐体10の外壁内に通す。強制循環回路110の途中には二次冷媒を強制循環させるための循環ポンプ111を設ける。循環ポンプ111は断熱筐体10の下の方に配置されている。
循環ポンプ111を出た強制循環回路110は、分岐点112で2通りの経路に分かれた後、それぞれ冷凍室30の前面開口部と冷蔵室20の前面開口部を通って断熱筐体10の左側面に戻り、そこから機械室40に入る。分岐していた経路は機械室40の中で合流し、1本となって熱交換器66に戻る。これにより強制循環回路110が完成する。
制御部15は、スターリング冷凍機50の運転中、常時、あるいは所定のタイミングで循環ポンプ111を駆動する。循環ポンプ111が駆動されるとスターリング冷凍機50本体ケーシング53から廃熱を吸収した二次冷媒が強制循環回路110の中を流れ、配管領域の筐体外壁を加熱して結露を防止する。
強制循環回路110は、冷却庫1の外壁の内面に対し要所に緩衝材113を介在させる状態で保持される。緩衝材113は図1に示すように強制循環回路110をぐるりと取り巻いており、強制循環回路110がどのように位置ずれしても、強制循環回路110が断熱筐体10の外壁の内面に直接接触することのないようになっている。
このようにしておけば、万一強制循環回路110が振動したとしても、その振動は冷却庫1の断熱筐体10には伝わらず、断熱筐体10によって振動や騒音が増幅されることがない。緩衝材113は振動吸収と熱伝導を両立させる必要があるので、それを満たす材質及び形状のものを選択する。
冷却庫1の運転を続けていると、庫内の空気中の水分が霜となって低温側蒸発器72に付着する。霜は低温側蒸発器72の熱交換効率を低下させるので、制御部15は適宜のタイミングで霜取りヒータ(図示せず)に通電し、低温側蒸発器72の除霜を行う。霜が溶けた除霜水は冷却ダクト80の底部の除霜水受け120に受けられ、そこから排水管121を通じて庫外に排水される。
断熱筐体10の底壁の下には排水管121から滴下する除霜水を貯留する除霜水貯留容器130が設置される。除霜水貯留容器130は浅皿状であり、冷却庫1の前面側から引き出して中に溜まった除霜水を捨てることができる。
強制循環回路110の一部は除霜水貯留容器130の下に配管されている。強制循環回路110の中の二次冷媒が運んでくる温熱により除霜水貯留容器130に溜まった除霜水は加熱され、温度上昇する。このため、除霜水の蒸発が促進され、除霜水を捨てる手間を減らすことができる。
なお低温側蒸発器72の除霜にあたり、霜取りヒータを使用するのでなく、強制循環回路110の一部を低温側蒸発器72の近傍に配管し、強制循環回路110の放熱する温熱で低温側蒸発器72に付着した霜を溶かすようにすることもできる。この場合には、強制循環回路110から低温側蒸発器72の温熱を与えるか、与えないかを選択できるようにしておく。
このように、サーモサイフォン循環回路60によりウォームヘッド51から温熱を取り出すとともに、強制循環回路110によりウォームヘッド51以外の本体ケーシング53からも温熱を取り出すので、ウォームヘッド51において授受可能な熱量以上の温熱をスターリング冷凍機50から取り出すことができ、放熱量を増大することができる。従って外気温が高い場合でも、冷却庫1の庫内を所期の低温に保つのに必要な放熱量を確保できる。送風機91に大型のものを用いたり、送風機91を高速回転させて消費電力を増やしたりする必要もない。
また、強制循環回路110が取り出した温熱を冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に利用するから、冷却庫1の機能あるいは使い勝手が向上する。
本発明の第2実施形態を図5に基づき説明する。図5は図2と同様の冷却サイクルの概略構成図である。
第2実施形態は、サーモサイフォン循環回路60がウォームヘッド51から取り出した温熱の一部が強制循環回路110に分与される点を特徴とする。これを実現するため、第2実施形態では高温側凝縮器62と熱交換器66の間に送風機91を配置し、高温側凝縮器62を通過して温度上昇した冷却気流が熱交換器66に吹き付けられるようにした。
上記構成により、サーモサイフォン循環回路60がウォームヘッド51から取り出した温熱は、本来は廃熱として冷却気流により大気中に放散されるべきところ、その一部が冷却気流を介して強制循環回路110に分与されることになる。これにより、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に必要な温熱を十分に確保できる。また温熱をこのように役立てることにより、冷却庫1のエネルギー効率が向上する。加えて、温熱の授受に際し複雑な仕組みは必要でなく、簡単に実現可能である。
本発明の第3実施形態を図6、7に基づき説明する。図6は図2と同様の冷却サイクルの概略構成図、図7は熱交換器の概略断面図である。
第3実施形態も、サーモサイフォン循環回路60がウォームヘッド51から取り出した温熱の一部が強制循環回路110に分与される点を特徴としている。温熱の分与は、サーモサイフォン循環回路60と強制循環回路110の間に設けられた熱交換器67を介して行う。図7に見られるように、強制循環回路110の一部にジャケット部68を設け、その中にサーモサイフォン循環回路60の二次冷媒配管を蛇行して通すことにより熱交換器67が構成される。蛇行部を通るのは高温側凝縮器62で凝縮した二次冷媒である。
この構成によると、サーモサイフォン循環回路60から放熱されるべき廃熱の一部が熱交換器67を介して強制循環回路110に回収され、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に役立てられるので、冷却庫のエネルギー効率が向上する。またサーモサイフォン循環回路60の放熱効率が向上し、冷熱生成効率も向上する。
本発明の第4実施形態を図8に基づき説明する。図8は図2と同様の冷却サイクルの概略構成図である。
第4実施形態は、第1実施形態の熱交換器66に補助ヒータ69が設けられるとを特徴としている。補助ヒータ69は電熱式であり、熱交換器66を取り巻くように取り付けられている。
第4実施形態の構成によれば、外気温が低くてスターリング冷凍機50の温度が上昇せず、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に必要な温熱をスターリング冷凍機50から取り出すのが困難な場合でも、補助ヒータ69への通電により必要な温熱を得ることができる。
以上、本発明の各実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また各実施形態の構成は互いに排他的なものではなく、様々に組み合わせて実施することが可能である。
本発明は家庭用又は業務用の冷却庫に広く利用可能である。
本発明の第1実施形態に係る冷却庫の垂直断面図 冷却サイクルの概略構成図 二次冷媒の流れ方の説明図 強制循環回路の配管経路を説明する斜視図 第2実施形態に係る冷却サイクルの概略構成図 第3実施形態に係る冷却サイクルの概略構成図 熱交換器の概略断面図 第4実施形態に係る冷却サイクルの概略構成図
符号の説明
1 冷却庫
10 断熱筐体
20 冷蔵室
30 冷凍室
40 機械室
50 スターリング冷凍機
51 ウォームヘッド
52 コールドヘッド
60 サーモサイフォン循環回路(高温側の第1の二次冷媒循環回路)
61 高温側蒸発器
62 高温側凝縮器
66、69 熱交換器
71 低温側凝縮器
72 低温側蒸発器
110 強制循環回路(高温側の第2の二次冷媒循環回路)
111 循環ポンプ
130 除霜水貯留容器

Claims (5)

  1. スターリング冷凍機のコールドヘッドから取り出した冷熱により庫内の冷却を行うとともに、このスターリング冷凍機が発生する温熱を二次冷媒循環回路により放熱する冷却庫において、
    前記スターリング冷凍機のウォームヘッドから温熱を取り出す第1の二次冷媒循環回路と、前記ウォームヘッド以外の箇所から温熱を取り出す第2の二次冷媒循環回路を設け、第2の二次冷媒循環回路が取り出した温熱を、冷却庫壁の結露防止及び/又は除霜水の蒸発促進に利用することを特徴とする冷却庫。
  2. 前記第1の二次冷媒循環回路の温熱の一部が前記第2の二次冷媒循環回路に分与されることを特徴とする請求項1に記載の冷却庫。
  3. 前記温熱の分与が、前記第1の二次冷媒循環回路を通過した冷却気流を介して行われることを特徴とする請求項2に記載の冷却庫。
  4. 前記温熱の分与が、前記第1の二次冷媒循環回路と第2の二次冷媒循環回路の間に設けられた熱交換器を介して行われることを特徴とする請求項2に記載の冷却庫。
  5. 前記第2の二次冷媒循環回路に補助ヒータが設けられることを特徴とする請求項1に記載の冷却庫。
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