JP4020941B1 - 冷却庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】スターリング冷凍機を用い、ブライン循環で熱を伝達する冷却庫において、凍結点の高いブラインを使用せざるを得なかったとしてもその凍結を効果的に防ぐ。
【解決手段】スターリング冷凍機20はウォームヘッド21とコールドヘッド22を備え、コールドヘッド22の冷熱により冷却庫1の庫内を冷却する。ウォームヘッド21の温熱は高温側第1循環回路30を通じて庫外に放熱され、また高温側第2循環回路50を通じて冷却庫1の防露部56に伝えられる。熱の伝達はブライン循環による。高温側第2循環回路50には循環ポンプ55が設けられ、また高温側第2循環回路の通過経路には環境温度センサ71、72と回路温度センサ73が設けられる。全体制御を司る制御部70は、環境温度センサ71、72の検知する温度が所定値以下になったときはスターリング冷凍機20が停止していても循環ポンプ55を間欠運転する。
【選択図】図2

Description

本発明はスターリング冷凍機を搭載した冷却庫に関する。「冷却庫」とは、食品その他の物品の温度を下げる装置全般を指す概念であり、「冷蔵庫」「冷凍庫」「冷凍冷蔵庫」「ショーケース」といった商品としての名称を問わない。
冷却庫の冷凍サイクルには特定フロン(CFC:chlorofluorocarbon)や代替フロン(HCFC:hydrochlorofluorocarbon、HFC:hydrofluorocarbon)が冷媒として使用されている。これらの冷媒のうちCFCとHCFCは大気中に放出されると程度の差こそあれオゾン層の破壊につながるので、その生産及び使用は国際的な規制の対象となっている。また、オゾン層を破壊しないHFCにも地球温暖化への寄与が大きいという問題がある。
そこで、冷媒としてオゾン破壊物質を使用しないスターリング冷凍機が脚光を浴びている。スターリング冷凍機ではヘリウム等の不活性ガスを作動媒体として使用し、外部動力によりピストンとディスプレーサを動作させて作動媒体の圧縮・膨張を繰り返し、ウォームヘッドの温度を高めるとともにコールドヘッドの温度を下げる。そしてウォームヘッドで周囲環境に放熱を行い、コールドヘッドで庫内から吸熱を行うものである。
スターリング冷凍機で放熱と吸熱を行うにあたっては、ブライン(熱輸送媒体に用いる液体)を利用することが多い。すなわちウォームヘッドには高温側蒸発器を取付け、その中のブラインを温熱で蒸発させる。蒸発したブラインは高温側凝縮器に送られ、そこで液化して高温側蒸発器に戻る。コールドヘッドには低温側凝縮器を取付け、その中のブラインを冷熱で凝縮させる。凝縮したブラインは低温側蒸発器に送られ、そこで気化して低温側凝縮器に戻る。
上記のようにブラインを循環させてスターリング冷凍機の温熱と冷熱を伝達する冷却庫の例を特許文献1に見ることができる。特許文献1にはウォームヘッドの温熱をブラインにより冷却室の開口部など結露防止の必要な箇所(防露部)に伝えてこの箇所の温度が結露点以下に下がらないようにした構成が開示されている。
特開2004−20056号公報([0029]−[0052]、図1、2)
マイナス40℃といった低温を発生するのに用いられる冷熱輸送用のブラインについては凍結を懸念する必要は殆どない。しかしながら温熱輸送用のブラインについては凍結の懸念がつきまとう。というのは、ブライン循環によって伝達される熱量を増やすためには、ブライン循環量を多くする必要があるが、冷却庫内のブライン配管は内径が小さく、曲げ箇所も多いため、ブラインの粘度が高いと循環量が低下するので、ブラインの粘度を低く抑えねばならない。ブラインが水と不凍液の混合液である場合、一般的に不凍液は水よりも粘度が高いので、循環量を確保するためにブラインを低粘度にしようと思えば、不凍液の混合比を落とさざるを得ない。その結果、ブラインは比較的高い温度で凍結するようになる。庫内温度が低い、外気温が低い、スターリング冷凍機が停止していて熱源がなく、またブラインも停留しているなどの条件のいくつかが満たされるとブラインは容易に凍結してしまう。
本発明は上記の問題に対処するためになされたもので、スターリング冷凍機を用い、ブライン循環で熱を伝達する冷却庫において、凍結点の高いブラインを使用せざるを得なかったとしてもその凍結を効果的に防ぐことのできる冷却庫を提供することを目的とする。
記目的を達成するために本発明は、スターリング冷凍機のコールドヘッドの冷熱をブライン循環で冷却空間に伝える低温側循環回路と、前記スターリング冷凍機のウォームヘッドの温熱をブライン循環で放熱する高温側循環回路と、全体制御を司る制御部を備えた冷却庫において、
前記高温側循環回路は、前記スターリング冷凍機のウォームヘッドの温熱を高温側蒸発器を介して庫外に放熱する高温側第1循環回路と、前記高温側第1循環回路と独立して設けられ、前記高温側第1循環回路の温熱の一部を冷却庫の防露部に伝える高温側第2循環回路とからなり、
前記高温側第2循環回路は前記高温側第1循環回路の気相冷媒配管に熱接続され、
前記冷却空間又は外気の温度を検知する第1の温度センサを冷却庫に設けるとともに、前記高温側第2循環回路には循環ポンプを設け、
前記制御部は、前記第1の温度センサの検知する温度が所定値以下になったときは前記スターリング冷凍機が停止していても前記循環ポンプを運転することを特徴としている。
この構成によると、第1の温度センサの検知する温度が所定値以下になったときはスターリング冷凍機が停止中でも循環ポンプが運転され、高温側第2循環回路内のブラインが循環せしめられるから、高温側第2循環回路がブライン凍結点以下の低温にさらされることになったとしても、ブラインの流動によりブラインの凍結を防ぐことができる。
冷却庫の防露部の中には冷凍室近辺が含まれる。言うまでもなく冷凍室は低温なので、
防露部がかなりの低温になることも多い。この防露部を通る高温側第2循環回路に対し循
環ポンプを設けたから、冷凍室の低温による高温側第2循環回路内のブライン凍結を回避することができる。
(2)また本発明は、上記構成の冷却庫において、前記スターリング冷凍機停止中の前記循環ポンプの運転は間欠運転であることを特徴としている。
この構成によると、ブラインが凍結しない程度にブラインを流動させることができ、循環ポンプを連続運転させる場合に比べ消費電力が少なくて済む。また循環ポンプの運転時間を徒に長くしないのでポンプ寿命も引き延ばすことができる。
た本発明は、上記構成の冷却庫において、前記高温側第2循環回路に第2の温度センサを設け、前記高温側第2循環回路に封入されたブラインの凍結点より低い温度を前記第1の温度センサが検知しているとき、前記ブラインの凍結開始による温度上昇を前記第2の温度センサが検知したタイミングで前記循環ポンプを起動することを特徴としている。
流動していないブラインは、凍結点以下の低温にさらされると一旦過冷却状態になる。
過冷却がある程度進むとブラインは凍結し始めるが、その際、液相から固相への相変換に
伴って潜熱を放出する。そのため高温側第2循環回路の温度が一時的に上昇する。この温度上昇を第2の温度センサが検知したタイミングで循環ポンプを起動するから、それ以上遅れるとブラインが凍結して循環不能になるというぎりぎりのタイミングで循環を開始し、循環ポンプの運転率を抑え、エネルギーロスを最小にすることができる。
た本発明は、上記構成の冷却庫において、前記第1の温度センサが、冷却庫内より冷熱が伝わる箇所に設けられていることを特徴としている。
この構成によると、冷却庫内より伝わる冷熱でその箇所の温度が所定値以下になったこ
とを第1の温度センサが検知すると循環ポンプが運転されるから、冷却庫内の冷熱によりブラインが凍結するという事態を回避することができる。
た本発明は、上記構成の冷却庫において、前記高温側第2循環回路の一部に露出放熱部が設けられていることを特徴としている。
この構成によると、高温側第2循環回路に露出放熱部で外気の熱を与え、高温側第2循環回路内のブラインが凍結点以下の温度に下がらないようにすることができる。
た本発明は、上記構成の冷却庫において、前記第1の温度センサが前記露出放熱部に設けられていることを特徴としている。
この構成によると、外気の温度が所定値以下に下がったときは循環ポンプを運転してブラインに流動を起こさせ、ブラインが凍結しないようにすることができる。
た本発明は、上記構成の冷却庫において、前記露出放熱部に送風機が設けられ、この送風機は前記循環ポンプの運転に連動して運転を行うことを特徴としている。
この構成によると、循環ポンプが運転されるときには送風機で露出放熱部に外気を吹き付けるから、積極的に高温側第2循環回路に外気の熱を与え、高温側第2循環回路内のブラインが凍結点以下の温度に下がらないようにすることができる。
本発明によると、冷却空間又は外気の温度を第1の温度センサで検知して、それが所定値以下の値を示したときはスターリング冷凍機が停止中でも循環ポンプが運転され、高温側第2循環回路内のブラインが循環せしめられるから、高温側第2循環回路がブライン凍結点以下の低温にさらされることになったとしても、ブラインの流動によりブラインの凍結を防ぐことができる。
以下本発明の第1実施形態を図1−5に基づき説明する。図1はスターリング冷凍機を構成要素とする冷却サイクルの斜視図、図2は冷却サイクルの概略構成図、図3は熱交換器の概略断面図、図4は循環ポンプの運転による温度変化のグラフ、図5は防露配管表面温度に関する実験データの表である。
図1は冷却サイクルを冷却庫の背面側から見た状況を示す。冷却庫1の筐体10は仮想線で表されているが、その背面上部の機械室11だけは実線で描かれている。機械室11の内部にはスターリング冷凍機20が設置される。スターリング冷凍機20は逆スターリングサイクルにより温熱と冷熱を発生するものであり、温熱は廃熱として主としてウォームヘッド21(図2参照)から取り出され、冷熱はコールドヘッド22から取り出される。
ウォームヘッド21から温熱を放熱するのは高温側第1循環回路30である。高温側第1循環回路30はサーモサイフォン循環回路であり、ウォームヘッド21に対し互いの間で熱を授受する状態、すなわち熱接続された状態で装着された高温側蒸発器31と、スターリング冷凍機1の上に配置された高温側凝縮器32と、高温側蒸発器31と高温側凝縮器32とを接続する配管33を含む。高温側第1循環回路30には水(水溶液を含む)あるいは炭化水素系のブラインが封入されている。
高温側蒸発器31は銅や銅合金、アルミなど熱伝導の良い金属を中空のリング状に成形したものであり、ウォームヘッド21の外周面に嵌合し、ウォームヘッド21に熱接続される。高温側蒸発器31の上面からは高温側凝縮器32に接続する2本の配管が引き出される。一方の配管は蒸発して気体となったブラインを高温側凝縮器32に送る気相配管33Gである。他方の配管は高温側凝縮器32で凝縮して液体となったブラインを高温側蒸発器31に戻す液相配管33Lである。
高温側凝縮器32は、銅や銅合金といった熱伝導の良い金属材料からなるパイプ32aを折り曲げ、これに、同じく熱伝導の良い金属材料からなる多数の放熱フィン32bを取り付けた構造である。高温側凝縮器32には冷却用の送風機34が組み合わせられている。
コールドヘッド22には低温側循環回路40が熱接続される。低温側循環回路40は、コールドヘッド22に対し互いの間で熱を授受する状態、すなわち熱接続された状態で装着された低温側凝縮器41と、冷却庫の断熱筐体内に設置された低温側蒸発器42と、低温側凝縮器41と低温側蒸発器42とを接続する配管43を含む。低温側循環回路40にはブラインとして二酸化炭素(CO2)などの自然冷媒を封入する。
低温側蒸発器42も高温側凝縮器32と同様、銅や銅合金といった熱伝導の良い金属材料からなるパイプ42aを折り曲げたうえで熱伝導の良い金属材料からなる多数の吸熱フィン42bを取り付けた構造である。
高温側第1循環回路30がウォームヘッド21から取り出した温熱は防露部の結露防止にも利用される。これを実現するのが高温側第2循環回路50である。
高温側第2循環回路50は高温側第1循環回路30の気相冷媒配管33Gに熱交換器51を介して熱接続されている。図3に見られるように、気相冷媒配管33Gの一部にジャケット部52を設け、その中に高温側第2循環回路50の配管53を通すことにより熱交換器51が構成される。気化したブラインから多くの熱を受け取るよう、配管53はジャケット部52の内部で蛇行している。
高温側第2循環回路50内にはブラインが非減圧状態で封入されている。このブラインは水と不凍液の混合液であり、前述の通り循環量確保のため低粘度にすることが必要なので不凍液の混合比は低い。従ってブラインの凍結点は比較的高い。
高温側第2循環回路50の配管53は、熱交換器51を出た後、図1に示す経路をたどる。すなわち配管53は気液分離器54を経て循環ポンプ55に入る。循環ポンプ55を出た配管53は機械室11の底面を抜けて下り管53Dとなり、筐体10の背面壁の中を下降する。背面壁の下部に達した配管53は筐体10の右側壁(筐体10の正面に正対した観察者の右側を筐体10の右側、左側を筐体10の左側と定義する)の下部に入り、前方に抜けて筐体10の正面下部に達する。配管53はそこで筐体10の中央側へと折れ、筐体10の中央の垂直仕切壁(後述のものも含め、仕切壁は図示しない)に達した後、垂直仕切壁の前縁のほぼ下半分と、筐体10の左半分に冷凍室を区画する2段の水平仕切壁の前縁、及び筐体10の左側壁の下部を蛇行した後、左側壁の前縁を上昇し、そこから天井壁の前縁を左から右に抜け、さらに右側壁の前縁を下降する。右側壁の前縁を下降する途中で配管53は、筐体10の右半分に冷凍室を区画する水平仕切壁に入り込んで蛇行する。
右側壁の下部に達した配管53は、筐体10の底部の下に設定された露出放熱部60に出る。配管53は外気に直接接触しつつ露出放熱部60で蛇行し、外気に熱を放熱する。蛇行する配管53の上に、低温側蒸発器42の霜取りにより生じたドレンを受けるドレンパンを置いておけば、配管53から放熱される熱をドレンの蒸発促進に利用することができる。露出放熱部60中の配管53に対し、送風機61が風を吹き付ける。
露出放熱部60を抜けた配管53は筐体10の背面壁に入り、上り管53Uとなって背面壁の中を上昇し、機械室11に戻る。そして熱交換器51に帰還する。
配管53は、筐体10の正面及び左右側壁では筐体10の表面に近い箇所を通る。これらの箇所が図2に示す防露部56となる。なお配管53によって運ばれるスターリング冷凍機20の廃熱は、防露部56の結露防止だけでなく、低温側凝縮器41の霜取り、あるいは前述のようにドレンの蒸発促進などにも利用可能である。
冷却庫1の全体制御を司るのは図2に示す制御部70である。制御部70に対し、環境温度センサ71、72及び回路温度センサ73から信号が伝えられる。環境温度センサ71は、防露部56の中でも特に冷凍室の冷熱が伝わりやすい箇所に配置する。そしてその箇所を通る配管53の表面温度を測定できる位置に回路温度センサ73を設ける。環境温度センサ72は露出放熱部60に外気に露出する形で配置する。
循環ポンプ55はスターリング冷凍機20の運転に連動して運転される。制御部70は、スターリング冷凍機20が停止しているときも、所定の条件が整えば循環ポンプ55を運転する。以下、その条件について説明する。
第1の条件は「環境温度センサ71が所定値以下の温度を検知すること」である。「所定値」はブラインの凍結点あるいはそれに近い値にしておく。これにより、高温側第2循環回路50内のブラインに凍結の危険が迫っていることを察知し、循環ポンプ55を起動する。
第2の条件は「環境温度センサ72が所定値以下の温度を検知すること」である。「所定値」はブラインの凍結点あるいはそれに近い値にしておく。これにより、高温側第2循環回路50内のブラインに凍結の危険が迫っていることを察知し、循環ポンプ55を起動する。
第3の条件は「ブラインの凍結点より低い温度を環境温度センサ71または72が検知しているとき、配管53の温度上昇を回路温度センサ73が検知すること」である。流動していないブラインは、凍結点以下の低温にさらされると凍結するまでに一旦過冷却状態になる。過冷却がある程度進むとブラインは凍結し始めるが、不凍液成分を含んだブラインは、凍結点近辺ではスラリー状であり、循環可能な程度の流動性を備える。この凍結時、液相から固相への相変換に伴ってブラインが潜熱を放出する。そのため高温側第2循環回路50の配管53の温度が一時的に上昇する。この温度上昇を回路温度センサ73が検知したタイミングで循環ポンプ55を起動し、ブラインを循環させ、循環によってブラインを完全に融解させる。このように、それ以上遅れるとブラインが凍結して循環不能になるというぎりぎりのタイミングで循環を開始し、循環ポンプ55の運転率を抑え、エネルギーロスを最小にすることができる。
スターリング冷凍機20が停止している間に循環ポンプ55を運転するときは、その運転は間欠運転とする。こうすることによって、ブラインが凍結しない程度にブラインを流動させることができ、循環ポンプ55を連続運転させる場合に比べ消費電力が少なくて済む。また循環ポンプ55の運転時間を徒に長くしないのでポンプ寿命も引き延ばすことができる。なお循環ポンプ55はスターリング冷凍機20の運転停止に合わせて一旦運転を停止し、その後間欠運転を開始するものとする。
循環ポンプを間欠運転したときの防露部の温度変化の実例を図4に示す。スターリング冷凍機の運転を停止してそのままにしておけば、冷凍室の冷熱で冷やされる防露管(図2の配管53)の表面温度(一点鎖線)はどんどん低下するが、循環ポンプを間欠運転すれば、防露管の表面温度(実線)は間欠的に上昇し、それに伴って防露部の表面温度(破線)も間欠的に上昇する。図4の例では外気温5℃で冷凍室をマイナス40℃に設定し、スターリング冷凍機停止後15分してから5分周期で循環ポンプを間欠運転した場合、防露管(図2で言えば、防露部56中の配管53)の表面温度をマイナス5〜6℃以上に保つことに成功している。
回路温度センサ73によらずとも、環境温度センサ71の検知する冷凍室温度と環境温度センサ72の検知する外気温とを回帰式にかけ、配管53の表面温度をある程度の精度をもって求めることが可能である。図5に実測温度と回帰式による温度の相関例を示す。温度単位は「℃」である。ここでは次の回帰式を用いた。
0.23×(外気温)+0.39×(冷凍室温度)−5.7
図5に見られる通り、実測値と回帰計算値の相関度は高い。
外気温がブラインの凍結点より相当程度高い場合(図5もそれに該当する)、循環ポンプ55を運転すると、露出放熱部60で高温側第2循環回路50に外気の熱が与えられる。この熱は高温側第2循環回路50内のブラインが凍結点以下の温度に下がらないようにするのに役立つ。なおこの時、循環ポンプ55の運転に連動して送風機61を運転すれば、外気の熱を一層良く高温側第2循環回路50に伝えることができる。
露出放熱部60の存在は、循環ポンプ55の間欠運転を可能にするという点でも有用である。すなわち露出放熱部60がなく、高温側第2循環回路50のブラインは冷凍室からの冷熱を受ける箇所を通るのみという条件で循環ポンプ55を運転すると、ブラインから熱が奪われ続けるためブラインの温度が低温で安定し、循環ポンプ55を停止させることができなくなってしまう。というのは、このような状態で循環ポンプ55を止めると、ブラインが直ちに凍結してしまうからである。仮にブラインを凍結させることなく循環ポンプ55を停止させることに成功したとしても、今度は循環ポンプ55の起動時にブラインが衝撃を受け、凍結してしまう。露出放熱部60があれば、外気の熱でブラインの温度を上昇させることができるので、上記のような事態に至るまでブラインの温度を低下させずに済む。すなわち循環ポンプ55の間欠運転が可能となる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は家庭用又は業務用の冷却庫に広く利用可能である。
第1実施形態に係る冷却サイクルの斜視図 第1実施形態に係る冷却サイクルの概略構成図 熱交換器の概略断面図 循環ポンプの運転による温度変化のグラフ 防露配管表面温度に関する実験データの表
符号の説明
1 冷却庫
10 筐体
20 スターリング冷凍機
21 ウォームヘッド
22 コールドヘッド
30 高温側第1循環回路
31 高温側蒸発器
32 高温側凝縮器
40 低温側循環回路
41 低温側凝縮器
42 低温側蒸発器
50 高温側第2循環回路
51 熱交換器
53 配管
55 循環ポンプ
56 防露部
60 露出放熱部
61 送風機
70 制御部
71、72 環境温度センサ
73 回路温度センサ

Claims (7)

  1. スターリング冷凍機のコールドヘッドの冷熱をブライン循環で冷却空間に伝える低温側
    循環回路と、前記スターリング冷凍機のウォームヘッドの温熱をブライン循環で放熱する
    高温側循環回路と、全体制御を司る制御部を備えた冷却庫において、
    前記高温側循環回路は、前記スターリング冷凍機のウォームヘッドの温熱を高温側蒸発器を介して庫外に放熱する高温側第1循環回路と、前記高温側第1循環回路と独立して設けられ、前記高温側第1循環回路の温熱の一部を冷却庫の防露部に伝える高温側第2循環回路とからなり、
    前記高温側第2循環回路は前記高温側第1循環回路の気相冷媒配管に熱接続され、
    前記冷却空間又は外気の温度を検知する第1の温度センサを冷却庫に設けるとともに、前記高温側第2循環回路には循環ポンプを設け、
    前記制御部は、前記第1の温度センサの検知する温度が所定値以下になったときは前記スターリング冷凍機が停止していても前記循環ポンプを運転することを特徴とする冷却庫。
  2. 前記スターリング冷凍機停止中の前記循環ポンプの運転は間欠運転であることを特徴とする請求項1に記載の冷却庫。
  3. 前記高温側第2循環回路に第2の温度センサを設け、前記高温側第2循環回路に封入されたブラインの凍結点より低い温度を前記第1の温度センサが検知しているとき、前記ブラインの凍結開始による温度上昇を前記第2の温度センサが検知したタイミングで前記循環ポンプを起動することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷却庫。
  4. 前記第1の温度センサが、冷却庫内より冷熱が伝わる箇所に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷却庫。
  5. 前記高温側第2循環回路の一部に露出放熱部が設けられていることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の冷却庫
  6. 前記第1の温度センサが前記露出放熱部に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の冷却庫。
  7. 前記露出放熱部に送風機が設けられ、この送風機は前記循環ポンプの運転に連動して運
    転を行うことを特徴とする請求項5に記載の冷却庫。
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